カムイ(アイヌ伝承)

ページ名:カムイ_アイヌ伝承_

登録日:2018/08/22 Wed 14:23:08
更新日:2024/03/21 Thu 13:38:46NEW!
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アイヌ 神威 伝承 アニミズム ゴールデンカムイ 北海道 アニヲタ悪魔シリーズ アニヲタ妖怪シリーズ 山の神 源義経 自然神 カムイ伝 カムイ外伝 アニヲタ神様シリーズ 食べ物 ジビエ チタタプ この世の全ての食材に感謝を込めて 「命をありがとう…」 道徳 文化 宗教 カムイ




Shirokanipe ranran pishkan, konkanipe ranran pishkan.”
銀の滴降る降るまわりに、 金の滴降る降るまわりに”




arian rekpo chiki kane petesoro sapash aine,
という歌を私は歌いながら流れに沿って下り、


ainukotan enkashike chikush kor shichorpokun inkarash ko
人間の村の上を通りながら下を眺めると


teeta wenkur tane nishpa ne,
昔の貧乏人ウェンクルが今お金持ちニシパになっていて、


teeta nishpatane wenkur ne kotom shiran.
昔のお金持ちが今の貧乏人になっている様です。



梟神カムイチカプが自らのことをうたった神謡カムイユカラ
知里幸惠編訳「アイヌ神謡集」より






カムイとは、アイヌ文化において『』を指す言葉である。
しかし文化的な差異から日本語の「神」とは若干ニュアンスが違い、太陽や雷など高次の存在から野山の獣に人が使う道具まで様々なカムイが存在する。



【概要】

カムイとはアイヌ語で「神」を意味する。
ラテン語では「kamuy」と表記され、日本語では「神威」「神居」などの字が当てられる。
日本語の「カミ」と同根の言葉であるという説もあり、だいたい同じ意味だと思って差し支えはない。
ただ文化的な差異から「神」の概念自体に差があるので、「神」と「カムイ」の意味するところも若干変わってくる。


なおこの項目でのアイヌ語の表記の読み方は以下の通り。


  • 小文字のサ行・パ行・マ行・ラ行→それぞれs・p・m・rの子音。
  • 「ト゚」→「トゥ」

またアイヌ語・伝承は地域による差が大きく、この記事の内容はその一部だけをとりあげたものであることを了承されたし。


「カムイ」とされるもの

アイヌ文化は汎霊説アニミズム的な宗教観を持っている。
なので自然現象や動植物はもちろん、人工物にさえ「カムイ」は宿るとされる。
その中でも「カムイ」とされるものは、「力あるもの」であることが多い。
人間にはできない能力を持つもの・・・
人より強いもの、速いもの、高く飛ぶもの。
それに肉や毛皮といった人への富・恵みを生みだすもの、
逆に多くの人々をたやすく害するものが「カムイ」とされた。


「カムイ」の姿、役割など

カムイは人の姿をしており、カムイモシリと呼ばれる神の国に住んでいる
カムイモシリの中ではカムイたちに序列があり、より多くの富を得ているものが上位とされる。
彼らは富を得るために、「衣服」を来て人間の国アイヌモシリを訪れるのだ。
この「衣服」とは現世でのカムイの姿であり、熊神キムンカムイであれば熊の肉体、狐神ケマコシネカムイであれば狐の肉体となる。
当然その肉体は毛皮や肉をまとっており、彼らはこれを人間たちへの贈り物として携えていくのである。


そして人間たちはその「衣服」をカムイから受け取ると、それへの礼として神事を催す。
神の国へ帰るカムイにおみやげとして供え物を持たせ、盛大に送り返すのだ。
その供え物こそが彼らの富となり、これを多く持ち帰るほど神の国での序列が上がるのである。
こうして丁重に送り返されたカムイたちはより偉大な神となり、ふたたび人々のもとに贈り物を持ってやってくるようになるのだという。
逆に人に害をもたらしたカムイはウェンカムイ(悪いカムイ、貧しいカムイ)とののしられさげすまれ、
その「衣服」をズタボロにされたあげく、すかんぴんのまま神の国へと叩き返されてしまう。
こうしてアイヌの人々は自然がもたらす恵みに感謝しつつそれを押しいただきながら、時にはそれがもたらす災いと戦い続けてきたのであろう。


また、これらが示す通り、カムイとは動物などそのものを指す言葉ではない。
それらを指す言葉はアイヌ言語の中に別にあるのが普通。
現象そのものではなく、それらが持つ優れた能力や恵みを指して「カムイ」と呼ぶのだろう。



【カムイのつく言葉】

あらゆるものに「カムイ」が宿るアイヌ文化においては、人々はカムイに密着した生活を送っている。
自然から恵みを得たり猛威を振るわれたりするたびに、人々はカムイに感謝をささげたり戦いを挑んだりしていくのだ。
なのでカムイに対する作法やそれに用いる道具などは多岐にわたり、多くの行事や道具にカムイの名が冠せられている。


カムイモシ

kamuy-mosir
kamuy=神 mo=静か sir=大地
「神の大地」「神の国」


天上にあるとされる、カムイが住まい返っていく場所。


カムイコタン

kamuy-kotan
kamuy=神 kotan=集落・村、国
「神の村」「神の里」


これも天上にあるとされる神の住みか。
また現世での神の居場所や神の国への入り口を指す言葉でもある。
多くは人を寄せ付けないような峻厳な地形を指してこう呼ぶ。


カムイユカ

kamuy-yukar
kamuy=神 yukar=叙事詩
「神の詩」「神の謡」


カムイの視点で語られる叙事詩。


カムイノミ

kamuy-nomi
kamuy=神 nomi=祈る、祀る
「神の祭」「神への祈り」


神事、祭祀。 祈ること、祈りの言葉なども指す。


カムイチェ

kamuy-cep
kamuy=神 cep=魚(c=我ら ep=食べ物)
「神の魚」「神から贈られた私たちの食べ物」

シャケのこと。
シペ(sipe)、すなわち「真の魚」「ほんとうの食べ物」という呼び名もある。*1
アイヌ民族の主食と言っても差し支えない存在だった。


ト゚レンカムイ

turen-kamuy
turen=憑く kamuy=神
「憑き神」


アイヌ語での憑き物(ト゚レンペ)の中でも善良で力あるものを指し、「守護霊」といった意味合いが強い。
アイヌ伝承ではすべての人間が生まれつきなんらかの憑き物・憑き神をもっているとされる。
しかし強い憑神ト゚レンカムイを得たい場合に巫女ト゚スクルの祈祷によって憑ける場合もある。


【主なカムイ】

先述した通り、アイヌ民族の思想ではありとあらゆるものにカムイが宿る。
それこそ草一本茶碗ひとつにもカムイはいる。
ここではその中でも「○○カムイ」としてよく語られる存在をピックアップする。


○英雄神・文化神

着ること・住むことなど人々の生活に関わるものに宿るカムイ。
もしくは、それら自体を人にもたらしたカムイ。
または実在(したであろう)人物をカムイとしてあがめたもの。


コタンカカムイ

kotan-kar-kamuy-cep
kotan=国 kar=作る kamuy=神
「国づくりの神」「創造神」


大地やそこに住む人間、動物たちを造りあげた神。


オキクミカムイ

okikurmi-kamuy
okikurmi=オキクミ(個人名) kamuy=神
「オキクミ神」


アイヌ民族に文化をもたらしたとされる英雄神。
アイヌラック(人のような神*2)とも呼ばれる。
天の龍神カンナカムイと地にあったハルニレの女神チキサニカムイの子であり、
天から舞い降りたカンナカムイを迎え炎に包まれたチキサニカムイの中から生まれ出でたという。
幼いころは地上の人々と家族のように暮らす中で弓矢や網などの道具を授け、
長じてからは父の力が宿る雷の剣を手に大鹿や邪悪な魔女と戦った。
しかし次第に堕落していく人々を見切り、天へと帰っていったのだとされる。


チセコカムイ

cise-kor-kamuy
cise=家(ci=我ら+set=寝床) kor=持つ kamuy=神
「家の神」


アイヌ民族の代表的な住宅、「チセ」のカムイ。
アペフチカムイの夫でもある。


アペフチカムイ

ape-huci-kamuy
ape=火 huci=祖母 kamuy=神
「火のおばあちゃんの神」


の神、それも囲炉裏の炎・・・ 「生活の中にある炎」をつかさどるカムイである。
ギリシャ神話のヘスティアに極めて近い。
なおフチとは「おばあちゃん」といった意味で、親しみをこめた呼び方である。
オキクミカムイを産んで炎に包まれ燃えつきたチキサニカムイの残り火を囲炉裏に移したことから生まれたカムイだとされている。


また「パケト゚ナカムイ」、「口の早い神=告げ口をする神」という異名を持つ。
狩りに行く場所を囲炉裏の前で口にしたりすると、山の神に告げ口をして獣たちを逃がしてしまうのだという。
アイヌの人々はこう言い伝えることで、火の前でおしゃべりをし気を散らすことをいましめたのだろう。


シラッキカムイ

siratki-kamuy
siratki=番をする、占う kamuy=神
「家の中の神」「占いの神」


「家の中の神」。家の中に置く魔除け・装飾品に宿るカムイのこと。
狐の頭骨のことは「キムンシラッキ」(山の家神シラッキ)、アホウドリの頭骨なら「レプンシラッキ」(海の家神シラッキ)と呼ばれる。
またこの頭骨は占いにも用いられた。
シラッキを用いた占いはト゚スクル(巫術士)でなくても誰にでもできるものだとされる。


パウチカムイ

pawci-kamuy
pawci=淫乱 kamuy=神
「淫らな神」


アイヌに伝わる[[淫魔>サキュバス]]のような存在。
コタンカカムイがドロノキの木屑に息を吹きかけた時に、疫病の神パヨカカムイとともに生じたとされる。
常に全裸で踊り舞っており男女をみだらな気持ちにさせて、自分と同じように踊り狂わせたり浮気をさせたりする。
しかし柳の葉を河に流しシシャモに変えて人に与えたり工芸の技術をさずけたりした文化神でもあり、
船に乗ってやってきた夜盗の前で全裸で舞い踊り、彼らを遭難させて土地を守ったという伝承もある。
一説には文化神として美を探求した結果、全裸こそ最も美しいとの結論に至ってしまい淫神へ変貌したとか。


ホンカンカムイ

かなり特殊なカムイで、名の意味は判官ほうがん+カムイ」
すなわち九郎判官義経を神格化したカムイである。


源義経についてまことしやかにささやかれる伝説として、
討たれたとされる奥州から実はひそかに脱出しており蝦夷地へ渡ったというものがある。
この伝承の真偽はさだかでないが、少なくとも北海道の一部地域においてホンカンカムイを祀る風習があったことは確かなようである。
ホンカンカムイはアイヌ民族の父であるオキクミカムイとも同一視されており、それを知り感銘を受けた幕史により木製の義経像が送られた。
その木像はいまなおその地域に実在しており、その地に建てられた神社の中で参拝する人々を集めている。



○土地神、動物・植物神

山や川などの地形、そしてそこに住む獣や鳥、樹木などをつかさどるカムイ。
人々に恵みを与えてくれるカムイとして大いにあがめられた。


ワッカウカムイ

wakka-us-kamuy
wakka=水 us=いる kamuy=神
「水にいる神」


河のカムイ。 人々に水と魚を授けるカムイとして信仰された。


シランパカムイ

sir-anpa-kamuy
sir=大地 anpa=持つ kamuy=神
「大地を支える神」


樹木のカムイ。 多くあるすべての種類の木々のカムイの総称であり、
木々の生える場所・・・森のカムイ、山のカムイでもある。
繊維を取ったり発火材として使われたハルニレをはじめとした、人々にとって有用な材木ほど位の高いカムイとされ
ドロノキのように軟弱な木は悪いカムイとして扱われた。*3


チキサニカムイ

cikisani-kamuy
scikisani=ハルニレ(ci=我ら kisa=(火をつけるため)こする、穿つ ni=木) kamuy=神
「ハルニレの神」「火をともす神」


春楡ハルニレのカムイ。美しい女性の姿をしており、炎の神でもある。
雷神カンナカムイに打たれることで炎を現世にもたらした「自然界の炎の神」なのだ。
ハルニレは火付き・火持ちがよく良質の薪になったほか、穴を開けて棒をこすりつけて火をおこす発火材としても利用された。
またその木を繊維にしたものは切れやすいものの美しい赤い糸となり刺繍用として使われた。
そのため樹木だけでなくすべてのカムイの中で最も高位のもののひとりとされ、
雷神カンナカムイとの間にアイヌ文化の父オキクミカムイを産んだとされる。


春楡神チキサニカムイは天から舞い降りた雷神カンナカムイを迎えて炎に包まれた。
そして燃えさかるわが身の中からオキクミカムイを産んだ。
その後彼女は六日間燃え続けて焼け落ち消え去ってしまう。
その残り火を囲炉裏に移したことで生まれたのが火神アペフチカムイであるとされる。


キムンカムイ

kim-un-kamuy
kim=山(の方) un=住む kamuy=神
「山に住む神」


ヒグマのカムイ。ヌプリコカムイ(山の神)とも呼ばれる。*4
アイヌの集落は山の近くにあることが多く、ヒグマは大きな災いと富を同時にもたらす存在だった。
そのためか単に「カムイ」と言う場合にはこの羆神キムンカムイを指すことが多い。


ケウカムイ

Horkeu-kamuy
Horkeu=オオカミ kamuy=神
「オオカミの神」

エゾオオカミのカムイ。ウォセカムイ(吼える神)とも呼ばれる。
アイヌの人々から敬われ、時にはキムンカムイと同じくイオマンテの対象となることがあった。


コタンコカムイ

kotan-kor-kamuy
kotan=村、集落 kor=持つ kamuy=神
「村をあずかる神」


シマフクロウのカムイ。カムイチカ(神の鳥)とも呼ばれる。
「村の神」「神の鳥」の名が示す通り集落の守護神として見なされた神であり、
捕らえられたときは盛大な神事でもって神の国へと送られた。


レプンカムイ

rep-un-kamuy
rep=沖 un=住む kamuy=神
「沖に住む神」


シャチのカムイ
大きな鯨をも追いまわし陸地へと追い立て人々に与える神として崇拝された。


ケマコネカムイ

kema-kosne-kamuy
kema=脚 kosne=軽い kamuy=神
「足の軽い神」


狐のカムイ
その俊足を生かして神々に神事カムイノミの開催を報せる伝令であり、重要なカムイの一柱とされた。


○自然神

風や雨などの自然現象に関わるカムイ。
人に直接的な恵みをもたらすわけではないためあまり盛大には祀られず、
むしろ荒ぶる神・祟り神として恐れられたものが多い。


カンナカムイ

kanna-kamuy
kanna=上 kamuy=神
「天上の神」


のカムイ。蛇の姿をしている、いわゆる「龍神」だとされる。
人から恐れられる荒ぶる神で、その息子も悪しき大蛇となって人を襲うこともある。
しかしアイヌ民族の父神オキクミカムイの父でもある。



パヨカカムイ

payoka-kamuy
payoka=歩く kamuy=神
「歩き回る神」


疱瘡、疫病のカムイ。渡り鳥の姿で名の通りほうぼうを歩き回り病をまき散らす神である。
創造神コタンカラカムイによって淫神パウチカムイとともに生まれた、禍々しくも貴い神。
そのためか人々の捧げ物やユカラに感じ入り、立ち去っていったり贈り物を返したりといった伝承もある。


ホヤウカムイ

hoyaw-kamuy
hoyaw=大マムシ kamuy=神
「大マムシの神」


毒気、瘴気のカムイ。鋭いくちばしと翼をもった巨大な蛇の姿をしている。
沼沢地を棲み処とし、全身から悪臭をともなう毒気をはなつ邪悪で危険なカムイ。
この毒気に触れると全身がただれ腐り落ちてしまうため、
人々は沼のほとりに降りるときはホヤウカムイがいないかどうか確かめてから行ったという。


しかし洞爺湖の主である毒神ホヤウカムイはひときわ強い力を持ち人々に大きな災いをもたらすものの、
他の悪い神を追い払う祟り神としての側面もあり、有珠山の神とともに大いに祀られた。
里が疫神パコロカムイの猛威にさらされた時ふところで人々を守り疫神を追い払ったり、
巫女ト゚スクルによって憑神ト゚レンカムイとなり病の治療法を語ったり活力を与え病気を治したといった伝承が残る。


なお「蛇神」「蝮神」と訳されることもあるが、ホヤウカムイはあくまで「蛇の姿をした毒気の神」である。
蛇(特にアオダイショウ)のカムイは「タンネカムイ」。
マムシは「トッコニ」と呼ばれ、あまりカムイ扱いはされない。


ミンツチカムイ

アイヌ伝承における「河童」に相当するもの。ミンツチとは恐らくみずちのことであると思われる。
人を河に引きこみ溺れ死にさせる危険な神だが、反面漁師に大漁をもたらす神であったともいう。


【創作文化におけるカムイ】

カムイと言う言葉は「神」に近しいものとして、多くの日本人に認識されている。
日本語とはあきらかに違う言葉でありながらもうっすらとしたつながりを感じさせ、
かつ神聖なるもの・冒すべからざるものという響きをどこかしらに秘めている。
カムイという言葉はその不可思議にも美しい響きもあいまって、主たるテーマとなったりその言葉のみを用いられたりと、多くの創作で取り上げられてきたのである。


そのなかで最も有名で日本の創作における「カムイ」の原点とも言えるのが白土三平氏の大作「カムイ伝」「カムイ外伝」だろう。
カムイの名を与えられた主人公である少年忍者と白き狼はミステリアスな雰囲気をまといながら悲しくも壮絶な戦いに身を投じ、
「カムイ」という言葉に幻想的なイメージを大いに与えていったのだ。
その後も男性的とも女性的ともつかない神秘的な響きのその名は、男女問わず多くの人物に与えられていった。
また技や物などにもその名がつけられたることがあったが、いずれも俗なものとは一線を画した神聖・高位のものであることが多い。


また言葉としてでなく個々の神々としての、キャラクターとしてのカムイも多くのファンタジー作品で取り上げられていった。
その多くは日本の妖怪ストーリーの登場人物としてだが、妖怪的な性格を持っているとはいえことごとく「カムイ」の名を持つ彼らは
やはりただの妖怪とは一味違う強烈な個性を持った存在として描かれやすい。


【主な登場作品】

名称としてのカムイ

  • カムイ伝・カムイ外伝:前述の通り、主人公の名称として。そして登場人物たちも感極まった時にこの言葉を口にする。
  • ファイアーエムブレムシリーズファイアーエムブレムifの主人公として王子であり王女である「カムイ」が登場。
  • ゴールデンカムイ北海道~樺太を舞台とした壮大で凄絶な冒険活劇。
    ヒロインであるアシパがアイヌ文化の語り部の役割を果たしており、多くのカムイたちの由来を説明してくれる。
  • キムンカムイ:北海道を舞台とする山中でヒグマに襲撃されるという典型的なサバイバルパニックホラー漫画。
  • カムイ(列車):札幌と旭川を結ぶ、JR北海道の特急列車。高速バスと競合するため表定速度は悠々96km/hを超え、現在のJR在来線では最速クラスに位置する。
    同区間の優等列車としては国鉄時代の準急「かむい」にまでその源流を遡ることができる。
  • ウエハラカムイPSゲーム『シルバー事件』などに登場する人物。タイトルとなった事件の犯人、大量殺人者として目されていたが…
  • 北乃カムイ:北海道のご当地バーチャルアイドル。北海道の行者ニンニクを食べてすぐ寝ると、 時々もにょもにょかむいに変化する。
  • ニンジャマスターズ:ADK製の忍者格ゲー。抜け忍である主人公サスケを追うかつての親友カムイが登場。性能的にはバランス型。
  • 神威:「カムイ」の当て字のひとつ。北海道の地名に多数用いられている。
    字面に男性的なイメージが強いためか、創作では強い男性キャラ・強力な技などの名称になることが多い。
    • 神威(銀魂)宇宙海賊『春雨』の第七師団団長。『春雨の雷槍』の二つ名を持つ神楽の兄。
    • 神威(烈火の炎)特殊部隊「裏麗」の一員。サイボーグの肉体を持つモヒカン頭のオカマで、少年を標的にするサイコキラー。
    • 司狼神威(X(漫画)):主人公。過酷な運命に翻弄されながらも、人類を守る「天の龍」の1人として戦う少年。
    • 神威がくぽ:いわゆるがくっぽいどのキャラクター名。
    • 神威(モンスターストライク):光属性のキャラクター。姿は普通に西洋風の戦士。
    • 神威家(銀と金):「神威編」の準主役である地方財閥の一族。当主秀峰の家族方針が原因で悲劇的な抗争が起こる。
    • 神威(NARUTO)万華鏡写輪眼を開眼した者が使える瞳術のひとつ。
      睨んだ者を異空間である神威空間に送りこんだり、自分自身を神威空間に転移させたりできる。
    • 神威の断頭台(キン肉マン):悪魔超人軍リーダーである悪魔将軍が宿敵である超人閻魔を倒すため、自身の必殺技である「地獄の断頭台」を改良した技。
    • 神威(シューティングゲーム)同人サークル「SITER SKAIN」が制作した縦シュー。ロックオンで多数の敵を狙える「雷撃」と高威力レーザーの「雷刀」を使いこなし攻略する。
    • 神威(ブレイブ ストーリー 新たなる旅人):主人公が習得する勇技。彼の覚える勇技は旅人の剣の能力由来、漫画やアニメで見たのを模倣したもの由来があるが、その中で例外と言えるほどに異彩を放つ技である。攻撃反応型のカウンター技だが、「剣を掲げて光を放った後、敵の攻撃を消えるように躱していつの間にか接近し、一閃する」……という、全体を通してみてもどこか神懸かったような人知を超えた技となっている。ちなみにレベル上昇で自力習得する。
    • 神咒神威神楽かじりかむいかぐらPARADISE LOST、Dies iraeに続く神座万象シリーズの第三作。前作までの主人公たちが強大な化外の者として転生し、主人公たちの前に立ちはだかる。
    • 神威(水上機母艦):アメリカに発注した大日本帝国海軍給油艦。15年戦争時に水上機母艦に改装された。神威岬を名称の由来としている。電気推進機能を備える。艦これ版はこちらで
    • 神威(士道サンライズ):主人公雪村谺が当初勤務していた大日本帝国海軍のこちらは軍艦(架空)。なお台風ですぐに沈没します。
  • 神衣:創作において「神のような力を持つ衣服」という意味でよく使われる当て字。
    • 聖闘士星矢(車田正美):アテナの血で再生した聖衣が、すべてを超える「神衣」と化した。…と思ったら次の話で「神闘衣ゴッドクロス」となっていた。
    • キルラキル"極制服"と呼ばれる装備の上位存在として「神衣鮮血」及び「神衣純潔」が登場。



神々キャラクターとしてのカムイ

  • まんが日本昔ばなし日本の津々浦々の伝承・民話を網羅したテレビシリーズ。当然ながら北海道のアイヌ伝承も取り上げている。
    登場するカムイは『湖の怪魚』でチライ(イトウ)と格闘している屈強な狩人の姿で登場した龍神カンナカムイや『島になったおばあさん』で威厳ある山の神として登場した摩周岳の主カムイヌプリなど。
  • サムライスピリッツシリーズ登場人物であるアイヌ少女の姉妹ナコルル・リムルルの流派が「シカンナカムイ流」。技にもカムイの名を冠するものが多い。
  • うしおととら洞爺地方の主サンピタラカムイ、その宿敵である毒龍オヤウカムイが登場。
    また白面の者、そして獣の槍の秘密に関わる重要な場所として「神居古潭カムイコタン」が登場する。
  • 地獄先生ぬ~べ~パウチカムイが登場。中島法子に憑りつきセクシーな衣装で登校させ、クラスメイトの男子をことごとく悩殺した。
  • 女神転生シリーズ:ソウルハッカーズより龍王として「ホヤウカムイ」が出現。
  • SCP-981-JP「うぇんかんかんほやうかむい」:怪奇創作コミュニティ「SCP Foundation」の日本支部で管理されているSCPオブジェクト。
    作中の古代アイヌの伝承では「鉄を憎む蛇の魔神」とされ、英雄神アイヌラックル(オキクミカムイ)に退治されたと伝えられている。
    なお「うぇんかんかん」とはアイヌ語で「悪いはらわた」という意味。
  • 大神蝦夷をモチーフとした極寒の地「カムイ」及び、その地のウエペケレ*5に住まうオイナ族(オイナ=聖伝の)の戦士「オキクルミ」が登場。
    なおボスキャラクターの双魔神「モシレチク・コタネチク」の名は、オキクミカムイが戦った魔神の名からきている。
  • 小林さんちのメイドラゴン登場するドラゴンの一人として「カンナカムイ」が登場。かわいい。
  • Z/X -Zillions of enemy X-蝶ヶ崎ほのめのパートナーゼクス候補として、ミソス(神話伝承をモチーフとした人造生命体)の「囲炉裏の精霊アペフチカムイ」が登場。「愛の妖精プシュケ」「麗の妙声鳥 迦陵頻伽」とプレイヤーの投票を競った。
  • サモンズボード:初期の神級にカンナカムイとクンネカムイが登場した他、アイヌラックル、レプンカムイ、サマユンクル、チキサニ、アミタンネカムイがガチャで、パヨカカムイがダンジョンで登場する。
  • 咲-Saki-有珠山高校大将・獅子原爽は麻雀上の打ち筋において幼少期に出会ったカムイの力を借りて様々な効果を起こす。競技には使わないがパウチカムイで性感を高めたりもできる。
  • 冒険家になろう!舞台は北海道。太陽神等の他の宗教神が出てくることもあるが、様々なカムイの名前が出てくる。

また、様々なアイヌ神話も出てくるので白老古潭の入り口としても適しているかもしれない。





追記・修正はカムイを神の国へと盛大に送り返してからお願いします。



その昔この広い北海道は、私たちの先祖の自由の天地でありました。


天真爛漫な稚児の様に、美しい大自然に抱擁されて


のんびりと楽しく生活していた彼等は、真に自然の寵児、


なんという幸福な人だちであったでしょう。



知里幸惠編訳「アイヌ神謡集」序文より


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  • カムイ伝と言えばもう一人(?)の主人公、白狼カムイも忘れちゃいけませんぜ -- 名無しさん (2018-08-22 14:56:38)
  • メイドラゴンのカンナカムイってここから来ていたのか -- 名無しさん (2018-08-22 20:40:27)
  • 銀魂にはその名もずばり神威というキャラがいるよ -- 名無しさん (2018-08-22 22:41:08)
  • 須田ゲー好きとしてはウエハラカムイは外せない。 -- 名無しさん (2018-08-22 23:43:48)
  • CLAMPの漫画『X』の主人公の名前が司狼神威(しろうかむい)だったり -- 名無しさん (2018-08-23 00:15:18)
  • Z/Xでもアペフチカムイが蝶ヶ崎ほのめのパートナーZ/X候補だった。投票の結果最終的に迦陵頻伽になったけど -- 名無しさん (2018-08-23 02:28:59)
  • 「神威」の由来はアイヌのカムイでいいのか? -- 名無しさん (2018-08-23 06:50:44)
  • ↑恐らくは。北海道にはこの字を当てて「カムイ」と読ませる地名がいくつもあります。 -- ページ作成者 (2018-08-23 18:55:24)
  • SNK! -- 名無しさん (2018-08-23 20:47:05)
  • ADKのニンジャマスターズも忘れてはいけない。…抜け忍がサスケで追い忍がカムイなのは、逆な気がしてならないけど! -- 名無しさん (2018-08-26 22:08:45)
  • ペルソナ4のクマの後期ペルソナも確かカムイ。後、メガテン3のとあるマガタマの名前がカムイの儀式の名前だっけ -- 名無しさん (2019-06-11 12:25:24)

#comment

*1 シペ(sipe)=si:真 ipe:魚・食事
*2 アイヌラックル:aynu-rak-kur  aynu=人 rak=味(がする) kur=人、男 「人間のような男」
*3 このドロノキの木くずから産まれたのが前述のパウチカムイだという。
*4 「山の恵みの神」で、山そのもののカムイは別にいる
*5 アイヌ語の「物語」を意味する「:ウウェペケからきていると思われる。

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