登録日:2018/06/02 Sat 23:30:00
更新日:2024/02/26 Mon 13:40:48NEW!
所要時間:約 40 分で読めます
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永井豪 ダイナミックプロ マジンガーz グレートマジンガー ゲッターロボg グレンダイザー デビルマン キューティーハニー アベンジャーズ 単行本未完 ダイナミックヒーローズ ダイナミックロボット大戦 越智一裕 デジタルコミック
『ダイナミックヒーローズ』とは、越智一裕とダイナミックプロによる漫画作品。
▽目次
概要
本作の原型となったのは『ダイナミックロボット大戦』という作品。
これは、PS2への移行が完了しつつある初代PS末期の時期に発売された「クリックまんが」というソフトのシリーズの一つであり、いわばPS用のデジタルコミックとも言えるもの。
これはマジンガーZ、グレートマジンガー、ゲッターロボ、グレンダイザーといったおなじみのロボットに、デビルマンを加えたヒーロー勢が登場する、ダイナミックプロの集大成となるタイトルになるはずだった。
しかし2巻が発売された所で発売元の会社が解散するというトラブルに見舞われ、完結編である3巻の発売は中止、未完の作品となってしまった。
本作はその『ダイナミックロボット大戦』のリニューアルとなる企画であり、上記の面々にキューティーハニーを加えたヒーローが総登場する、言わば永井豪版アベンジャーズと言うべき作品である。
WEB上でデジタルコミックとして配信され、後に講談社より単行本全3巻での発売が予定されていた……のだが、2巻が発売されたところでまたしても企画は頓挫、結局3巻は発売されずじまいだった。
現在では電子書籍販売サイトのebookjapanで、連載時のものに加筆修正・再構成を施した全4巻が発売されているので、そこで購入すれば全話を見ることが出来る。
ストーリー
▽長いので格納 ※ネタバレ注意
ベガ星連合軍との戦いが終わって一年経ったある日。
宇門邸で暮らす兜甲児は星空を見上げつつ、フリード星再興のために地球を去ったデュークフリードとマリアの兄妹に思いを馳せていた。
同時刻、宇宙科学研究所で当直の職員が読んでいる新聞で、強盗が宝石店を襲い警備員を殺害、宝石を残らず持ち去ったという事件が報じられていた。
その頃、街では強盗団、豹の爪(パンサークロー)がまたしても宝石店を襲撃、警備員を殺害し宝石を奪っていった。
車で逃げる豹の爪だが、その後をバイクに乗った少女が追う。
少女は空中元素固定装置を体内に持つアンドロイド、如月ハニーである。
銃撃を躱しつつ車に迫るハニー。
だがその時、バイクのサイドミラーに奇妙な人影が映る。
その途端、バイクのハンドルを握るハニーの手の自由が効かなくなった。
バイクは壁に激突、炎上するが、如月ハニーはキューティーハニーに変身し、豹の爪を倒し、宝石を取り戻す。
先程現れた奇妙な人影を訝しがるハニーに、再び人影が車のサイドミラーから語りかけた。
デーモン族の戦士と名乗るその人物、妖獣エバインは、この強盗事件自体がハニーをおびき出すための罠だと語る。
驚くハニーの背後のマンホールから蔦が現れ、ハニーに絡みついた。
ラフレールと名乗る異形の女に花粉を吹き付けられ、ハニーは眠らされてしまった。
エバインとラフレールはハニーを連れ去ろうとするが、そこに一台のバイクが現れた。
バイクには一人の青年が乗っており、エバインとラフレールに臆することなく、久しぶりだなと話しかける。
この青年こそ、人類を滅ぼすために暗躍するデーモン族と人知れず戦い続ける、不動明だった。
不動明はデビルマンに変身してエバインとラフレールを追い払い、ハニーを救う。
場面は変わり、一夜明けた宇宙科学研究所に警報が鳴り響く。
多数の未確認飛行物体が大気圏に侵入してきたのだ。
スクリーンに映し出されたのは、大気圏に突入するスペイザーだった。
どうやら多数のUFOに追われているようだが、UFOから妨害電波が発せられており、連絡が取れない。
スペイザーだけが地球に来たことを不思議がる兜甲児の脳裏に、助けを求める声が届けられる。
その声は紛れもなくマリアのものだった。
コックピットを拡大してみると、確かに乗っているのはマリアだった。
マリアを救うため、兜甲児はダブルスペイザーで出撃する。
逃げるスペイザーがUFOに追いつかれ、捕まったところに、ダブルスペイザーが駆けつけた。
ダブルスペイザーの猛攻に、UFOは一時撤退する。
後を追おうとするダブルスペイザーに、大型UFOから投下された宇宙怪獣が襲いかかる。
その宇宙怪獣は、かつてゲッターチームと交戦し、メンバーの一人である巴武蔵の命と引き換えに倒された空魔獣グランゲンだった。
謎のUFO襲来の知らせは、新科学要塞研究所にももたらされ、剣鉄也はグレートマジンガーで出撃する。
兜甲児はグランゲンと戦うが、ダブルスペイザーの攻撃力ではグランゲンに有効打は与えられず、苦戦する。
そこへ、グレートマジンガーが到着した。
グランゲンをグレートマジンガーに任せて、兜甲児はマリアの救助に向かう。
グレートマジンガーはグランゲンの柔軟な体とパワー、怪光線に苦戦しつつも、なんとかマジンガーブレードでグランゲンを倒す。
助けられた礼を言うハニーに、不動明は人間の愛に触れたことで魔王ゼノンを裏切り、デーモン族と戦い続ける自らの経緯を話し、注意するよう促す。
その時、突如巨大な爪が不動明に襲いかかった。
それはかつてデビルマンと戦い、マジンガーZに敗れて死んだはずの妖獣シレーヌの爪だった。
不動明を捕らえ、飛び去るシレーヌ。
残されたハニーはデビルマンを救うために、ハニーフラッシュの掛け声とともに変身し、バイクでシレーヌの後を追う。
今までの恨みを晴らすべく、ゆっくり殺すために不動明を捕らえたまま飛ぶシレーヌだが、その行く先にある東京タワーには、スナイパーに変身したハニーが先回りしていた。
ハニーはスナイパーライフルを取り出し、引き金を引く。
発射された銃弾は、シレーヌの右目を撃ち抜いた。
痛みで怯んだシレーヌは、不動明を落とす。
そのチャンスを逃さず、不動明はデビルマンに変身した。
傷のために十分な巨大化ができない状態ながらも、シレーヌを圧倒するデビルマン。
止めの一撃を放とうとした時、背後から新たな妖獣が現れる。
それは、やはり以前デビルマンが倒したはずの、妖獣サイコジェニーだった。
サイコジェニーは髪の毛でデビルマンを拘束し、その間にシレーヌが激しく攻め立てる。
そこへ、ハニーがデビルマンを救うために援護射撃を行った。
サイコジェニーがハニーの射撃に気を取られて、一瞬拘束が緩んだ。
その隙に、デビルマンはデビルウイングを展開、サイコジェニーの髪の毛とシレーヌの腕を切断する。
そしてサイコジェニーを投げ飛ばし、デビルビームで倒した。
更にデビルマンは逃げるシレーヌを追い、右の翼を引きちぎる。
だがシレーヌは突如現れた飛行要塞ナバローンに逃げ込み、取り逃がしてしまう。
更に、デビルマンがシレーヌを追撃している間に、如月ハニーがエバインに捕らえられてしまった。
救助したマリアが回復するのを待ちつつ、行方知れずのデュークフリードとグレンダイザーを案じる一同。
一方その頃、新早乙女研究所ではゲッターロボGの整備が行われていた。
ゲッターロボ本来の目的である、宇宙開発用ロボとして活用するためである。
平和が来たことを実感しつつ、平和を取り戻すために戦ってきた戦友たちに思いを馳せるゲッターチーム。
その時、警報とともに早乙女研究所に攻撃が加えられた。
スペイザーを追撃してきた円盤群が襲ってきたのだ。
だがゲッターロボGは整備中であり、外装を組むのにどんなに急いでも3時間はかかる。
その時、リョウが地下に修復した旧ゲッターロボがあったのを思い出した。
あくまで実験機のために武器は何も積んでいないのだが、何もしないよりはマシだと出撃する。
出撃したイーグル号、ジャガー号、ベアー号は合体してゲッター1となり戦うが、格闘戦しかできない状態では次々押し寄せてくるUFOを倒しきれず、発射されたチェーンで動きを封じられてしまう。
そこへ、司令船である大型円盤が現れた。
その円盤は、仲間である巴武蔵が命を落とした苦々しい戦いの記憶とともに、忘れられない形をしていた。
円盤は、以前の戦いにも投入された結合獣ボングを内部から出撃させた。
ボングは動けないゲッターロボを攻撃する。
ゲッターロボは腕を吹き飛ばされ、ハヤトが負傷してしまった。
止めの一撃を放とうとするボング。
その時、地上からの砲撃がボングに命中し、狙いが逸れた。
砲撃は文次が密かに修復していたゲッターナバロン砲によるものだった。
文次は再びゲッターナバロン砲を撃ってボングを撃破するが、UFOの反撃でゲッターナバロン砲は破壊されてしまった。
だが文次が時間を稼いている間にミチルがレディコマンドで出撃、ゲッターロボを捕らえているUFOを破壊、ゲッターロボはオープンゲットして拘束から抜け出す。
再びゲッター1に合体して、レディコマンドから受け取ったトマホークでUFO群を次々に破壊し、大型円盤の片翼を切断する。
円盤は撤退していくが、ハヤトが負傷している状態ではゲッターチームも追撃を断念せざるを得なかった。
早乙女博士やゲッターチームは、やっと訪れた平和がまたしても壊されつつあることに落胆しながらも、かつてと同様にマジンガーチームと共同戦線を張るべく、連絡をとるように指示する。
同じ頃、マリアを保護して帰還した兜甲児は、剣鉄也からあの宇宙人達が、かつて地球を侵略してきた、ベガ星連合軍以上に恐ろしい宇宙人であることを知らされる。
その時、マリアの意識が戻ったという知らせが入った。
どこかの山奥にある豹の爪の日本支部「幻城」、その奥の玉座にシスタージルが座っている。
そしてその前には、多数の異形の人影が跪いていた。
妖獣イヤモン、メグ、ガンダー、ゾルドバ、ベラ、マーメイム、いずれもかつてデビルマンが倒してきたデーモン達である。
シスタージルはラフレールから、エバインがハニーを捕らえたという知らせを受ける。
ハニーの空中元素固定装置があれば、金塊や宝石を好きなだけ作り出すことが出来ると喜ぶジル。
そこへ、宝石だけではなく兵器も作り出せると何者かが言う。
それは兜甲児の宿敵、Dr.ヘルだった。
Dr.ヘルは、ハニーの体から空中元素固定装置を取り出して解析し、より強力な空中元素固定装置を開発して、無敵の機械獣軍団を作り出すことを目論んでいるのだ。
日本にはグレートマジンガーやゲッターロボG、デビルマンがいると不安要素を口にするジル達に対して、Dr.ヘルは次の手は打ってあると不敵に笑う。
意識が戻ったマリアの口から、今回の襲撃の犯人が語られる。
侵略者の正体、それはダムドム星人だった。
ダムドム星人とは、かつてベガ星連合軍と勢力を二分したこともある凶悪な宇宙人である。
皮肉にも、抑止力となっていたベガ星連合軍がグレンダイザーによって壊滅したため、地球侵略を再開したのだ。
マリアはこれまでの経緯を語る。
一ヶ月前、フリード星の再興は順調に進んでいた。
地球から去る日、吾郎から貰った種も花を咲かせ、美しい花畑ができていた。
地球に残してきた兜甲児を想うマリアに対してデュークは、一度地球に報告に行くから一緒に行くかと誘う。
また兜甲児に会えることに喜ぶマリア。
スペイザーの中でもウキウキが収まらない様子だったが、突如大量のUFOがスペイザーの行く手を遮った。
デュークフリードは、それがダムドム星人のものであることをひと目で見抜く。
大型円盤からグランゲンとボングが現れ、スペイザーを攻撃した。
デュークは妹を逃がすため、そして地球の危機を伝えるため、グレンダイザーで出撃した。
だが二体の思わぬ能力と連携に、グレンダイザーは捕らえられてしまった。
科学要塞研究所では、突然レーダーが機能を停止するというトラブルに見舞われていた。
炎ジュンがこのことを剣鉄也に報告しようとした時、多数の水中ミサイルが科学要塞研究所に着弾した。
ミサイルを放ったのは、ミケーネ帝国の戦闘要塞デモニカだ。
バリヤーで攻撃を防ごうとするが、出力が半分しか上がらず、ミサイルを防ぎきれない。
エネルギー室に様子を見に行く炎ジュンの前に姿を現したのは、死んだはずのヤヌス侯爵だった。
炎ジュンはヤヌス侯爵が再び姿を見せたことに驚きつつも、襲ってきたキャットルー軍団を蹴散らす。
逃げるヤヌス侯爵を追って外に出る炎ジュンだが、これは罠であり、大型のボディーに乗り込んだヤヌス侯爵の爪が炎ジュンを襲う。
巨大な爪による一撃で吹っ飛ばされ、気絶した炎ジュンを前にして、ヤヌス侯爵は高笑いした。
兜甲児は宇門源蔵に、マリアから聞いた話を報告する。
剣鉄也はダムドム星人をミケーネ帝国やベガ星連合軍以上の脅威であるとして、地球侵略を阻止するために先遣部隊の即時殲滅を主張する。
だが兜甲児は、それよりもデュークフリードの救出が先だと訴えた。
剣鉄也は、デュークフリードが敵に捕らえられている確証はなく、後手に回れば不利になるのはこちらだと言い、二人の意見は対立する。
その時、ゲッターチームから連絡が入り、科学要塞研究所と連絡が取れないことを知らされる。
急いで科学要塞研究所に戻るべくグレートマジンガーを発進させるが、それを鏡の中から偵察していたエバインがDr.ヘルに報告した。
報告を受けたDr.ヘルはヤヌス侯爵に連絡を取り、グレートマジンガーを倒す作戦を実行に移す。
科学要塞研究所に向かって飛ぶグレートマジンガーに、突如攻撃が加えられた。
それは、炎ジュンの愛機ビューナスAによる攻撃だった。
突然の攻撃に驚きながらも、冷静にビューナスAの攻撃を迎撃する。
戸惑う剣鉄也に、科学要塞研究所を占領したヤヌス侯爵から通信が入り、それは紛れもなく本物の炎ジュンとビューナスAであると知らされる。
僅かでも抵抗すればビューナスAを自爆させると脅されたグレートマジンガーを、ビューナスAが激しく攻撃する。
その様子をモニターで見ていた光子力研究所の弓さやかは、二人を助けるためにダイアナンAで出撃した。
宇宙科学研究所では、マリアがシャワーを浴びようとしていた。
あの時、自分が浮かれすぎていなければダムドム星人の攻撃を予知できていたのではないかと自分を責めるマリア。
その時、鏡に映るマリアの表情が不気味に歪んだ。
部屋を整理していたひかると兜甲児の耳に、マリアの悲鳴が届く。
慌てて駆けつけた兜甲児が見たのは、妖獣エバインの下僕である腕に捕らえられたマリアだった。
エバインの能力により、兜甲児の腕も操られてしまう。
そこへひかるが駆けつけ、光子銃で鏡を破壊した。
兜甲児は逃げるエバインを追い、光子銃で仕留めた。
ダイアナンAはボスボロットを伴って、グレートマジンガーとビューナスAが戦っている場所へと急ぐ。
その頃、グレートマジンガーはビューナスAの猛攻に、ついにスクランブルダッシュを破壊されてしまう。
ビューナスAは墜落したグレートマジンガーを踏みつけ、破損した背中に手を突っ込み内部の機械を引きずり出す。
そこへ、ダイアナンAとボスボロットが到着した。
以前ボスがヤヌス侯爵に操られた時、頭部に取り付けられた機械によるものであることを思い出し、それを外せば洗脳が解けるのではないかと考える。
剣鉄也の要請で発射されたミサイルがビューナスAに命中し、動きが一瞬止まった。
その隙に頭突きでビューナスAのキャノピーを割って乗り移り、炎ジュンを気絶させて、操っていた装置を外すことに成功する。
計画の失敗をうけて、ヤヌス侯爵は人質の職員もろとも科学要塞研究所を爆破しようとする。
その時、ゲッターポセイドンが現れた。
ゲッターポセイドンはフィンガーネットでキャットルー軍団を蹴散らすが、ヤヌス侯爵はデモニカに逃げ込み、逃走を図る。
ゲッターポセイドンはストロングミサイルで攻撃するがあまり効果はなく、逆にデモニカのミサイル攻撃に圧倒される。
そこでゲッターライガーにチェンジし、ミサイルの届かない地中から接近して攻撃を仕掛ける。
だがデモニカの分厚い装甲には、ゲッターライガーのドリルでも傷一つ付けられない。
ゲッターチームの苦戦を見ていた剣鉄也は、科学要塞研究所にグレートブースターの射出を指示する。
背中が破壊された状態では合体は出来ないが、やって来たグレートブースターに掴まってゲッターロボGのもとへ急ぐ。
到着したグレートマジンガーは、グレートブースターでデモニカの装甲を破ったところにシャインスパークを打ち込むように言った。
だがそれは、一歩間違えればグレートマジンガーまで吹き飛んでしまう危険な賭けだった。
それでも、デモニカを破壊するにはそれしか方法がない。
ゲッターチームも覚悟を決め、ゲッタードラゴンにチェンジする。
ミサイルを掻い潜って接近し、グレートブースターを投げつける。
そして、ゲッターロボGのシャインスパークが打ち込まれた。
デモニカはヤヌス侯爵もろとも大爆発を起こした。
破損したグレートマジンガーの修理をしつつ、一同は改めて死んだはずのヤヌス侯爵が現れたとこに戦慄を覚えた。
ヤヌス侯爵が甦ったということは、一緒に死んだはずの地獄大元帥も蘇ったのではないか。
一同の脳裏を不吉な予感が過る。
幻城の一室に、如月ハニーは捕らえられていた。
だがハニーは、良からぬことを考えた見張りが鍵を開けたところを、脱走に成功する。
変身に必要なペンダントを探すハニー。
やっとペンダントを見つけたハニーだが、落とし穴に落とされてしまった。
そして落とし穴の先には、シスタージルが待ち構えていた。
兜甲児は、牧場家でつかの間の休息をとっていた。
大介のことは心配いらない、それに地球にはグレートマジンガーやゲッターロボがいると、甲児を安心させようとする一同。
そうしているうちに、なぜ今はマジンガーZに乗っていないのかと尋ねられる。
兜甲児は言った。
マジンガーZは十分に戦った。
だからもう戦いから開放してゆっくり休ませてやりたいのだ、と。
死んだはずのシスタージルが姿を現したことに驚くハニー。
シスタージルは、デーモン族は呪術によって蘇らせたものであり、ハニーの空中元素固定装置を解析してより強力な空中元素固定装置を作り出すつもりであることを語る。
空中元素固定装置は平和のためにあるのだと言うハニーに、シスタージルが差し向けたユニコーンクローとバズソークローが襲いかかる。
深夜の牧場家のマリアの部屋の天井に、一つの目が現れた。
それは妖獣ガンダーの目だった。
ベッドのマリアに近付くガンダーだが、マリアは襲撃を予知しており、隠し持っていた光子銃でガンダーを倒す。
一安心するマリアだが、突然窓を破ってラフレールの蔦が襲いかかった。
物音を聞きつけて駆けつけた兜甲児は、蔦を焼き切ってマリアを救うが、怒ったラフレールは正体を表し、二人を殺そうとする。
その時、牧場家を張り込んでいた不動明が現れた。
不動明はデビルマンに変身し、逃げるラフレールを追う。
兜甲児もひかるにマリアを任せて、ダブルスペイザーのもとへ走った。
デビルマンはラフレールをこともなげに倒す。
だが突如、背後から攻撃が加えられた。
後ろにいたのは妖獣シレーヌだ。
だが月明かりに照らされたシレーヌは、以前とは様子が違う。
再び現れたシレーヌは、失った部分に機械を取り付け、サイボーグ化されていた。
シレーヌはレーザー攻撃と遠隔操作が可能な爪でデビルマンを圧倒し、前回の恨みを晴らすべくデビルウイングを引きちぎった。
さらにシレーヌは、傷付いたデビルマンを連れ帰ってDr.ヘルに改造してもらい、自分の忠実な下僕にすると言い出す。
そして、最初に牧村美樹を殺せと命令してやる、と。
そんなことをさせるものかと反抗するデビルマンの抵抗する意思を削ぐために目をえぐり出そうとするが、森の中から何者かが投げた剣がシレーヌの左目に突き刺さった。
痛みでシレーヌが怯んだ隙に、今のシレーヌは大きさを変えられないという点を見抜いたデビルマンは、素早く大きさを変えて死角に回り込み、デビルビームを放つ。
だが傷のために満足にデビルビームを撃てず、シレーヌを倒しきれない。
そこへ、兜甲児のダブルスペイザーが助けに入った。
兜甲児はデビルマンを翼に掴まらせて共に逃げるシレーヌを追い、同時攻撃で撃破に成功する。
幻城の地下では、変身できないハニーをシスタージルが激しく責め立てていた。
鞭で滅多打ちにされたハニーは気を失い、再び捕らえられてしまう。
地上に降りた兜甲児は、かつて共に戦ったデビルマンと数年ぶりの再開を果たす。
そこへ、デビルマンにデーモン族の動きを教えた内通者が姿を現した。
それは、デビルマンを愛したためにデーモン族を裏切り、妖獣マグドラーに処刑されたはずのララだった。
不動明はララからもたらされた情報を兜甲児に話す。
それによると、今世間を騒がせている犯罪組織、豹の爪がDr.ヘルと結託し、世界征服に乗り出したという。
豹の爪の首領パンサーゾラは、呪術によって女デーモン達やミケーネ帝国のヤヌス侯爵、シスタージルを蘇らせ、術によってコントロールし、作戦の尖兵としたのだ。
ただし、この作戦には誤算が一つあった。
それは、デビルマンの味方となったララまで蘇らせてしまった点である。
ララの裏切りを知る妖元帥レイコックが蘇らなかったこともあって、ララは幻城を抜け出してデビルマンと再会、Dr.ヘルと豹の爪の企みを伝えたのだ。
この情報によって多くの謎が解けたが、それでもわからないことがある。
それは、Dr.ヘルがどうやって蘇ったのかということだった。
それはララにもわからなかったが、どうやらダムドム星人が関与しているようだ。
不動明は空中元素固定装置を体内に持つ如月ハニーが豹の爪に捕らえられ、このままでは取り返しのつかないことになると警告するが、傷のために今は動けそうにない。
そこで、兜甲児は自分がハニー救出に向かうことを決意する。
不動明の手当てをひかるに任せ、ララの案内で幻城へバイクで向かう。
幻城では、ハニーの解剖が行われようとしていた。
これはDr.ヘルに無断で行われており、シスタージルは初めから空中元素固定装置を独占するつもりだったのだ。
ジルは解剖する前にハニーの電子頭脳から空中元素固定装置の情報を引き出そうとする。
しかしハニーの深層意識下の記憶は暗号化されており、無理に解析しようとした結果、装置がダウンしてしまう。
勝手な手術を行おうとした上に装置を破損させたジルはDr.ヘルを激怒させてしまい、制裁を受ける。
そこへ、裏切ったララに手引きされた兜甲児が接近しているという知らせが入った。
Dr.ヘルはデーモン達に二人を始末するよう命じる。
幻城に近付くバイクを迎撃するために、妖獣メグとベラが現れた。
だがララの助言を受けた兜甲児は、危なげなくメグとベラを倒し、機械獣ギグロスS4を破壊した。
兜甲児の能力に戦慄と怒りを湧き上がらせるDr.ヘルは、シスタージルに兜甲児の抹殺を命じる。
ララが作り出した人形を囮にして幻城に入り込んだ二人は、探索を続けていた。
ララのマイペースさに振り回されながらも、ついに二人はハニーを発見する。
だが逃げる途中で豹の爪に発見され、塔の上部へ追い詰められる。
なおも逃げ続ける三人の前に、ユニコーンクローとバズソークローが立ち塞がった。
兜甲児は敵をララとハニーから遠ざけるために、一人でアンドロイド二体を引きつける。
その頃、甲児の危機を察知したマリアは、傷を押して甲児の元へ向かった。
奮戦する兜甲児だが、さすがにアンドロイドには敵わず、追い詰められる。
その時、意識を取り戻したハニーが現れた。
ハニーはララが持ち出していたペンダントを使ってキューティーハニーに変身し、ユニコーンクローとバズソークローを倒す。
ハニー復活を許してしまい、Dr.ヘルはシスタージルに責任をとってこの事態の収集を命じる。
だがジルは、背中を見せたDr.ヘルの胸を剣で貫いた。
豹の爪も空中元素固定装置も自分ひとりのもの、そう宣言するジルだが、その時胸を貫かれたヘルが起き上がった。
Dr.ヘルの右目からは、異形の生物が顔をのぞかせていた。
シスタージルの悲鳴を聞いたハニーはその方向へ走る。
そこには、刺し殺されたシスタージルの死体だけが残されていた。
そして、ジルの死とともに幻城も倒壊を始める。
ララを探す二人だが、ララはイヤモン、ゾルドバ、マーメイムに捕まっていた。
ララを人質にされた二人は抵抗できず、ハニーはイヤモンに剣を奪われる。
シスタージルの死とともにデーモン達に与えられた仮初めの命も消えようとしていた。
デーモンは二人を道連れにするために襲いかかる。
一瞬の隙をついたキューティーハニーはララを助けるが、イヤモンは奪った剣で兜甲児を殺そうとする。
そこへマリアが駆けつけ、光子銃でイヤモンを倒す。
怒ったゾルドバは巨大化してマリアを殺そうとするが、そこへ傷を回復したデビルマンが現れた。
ゾルドバはデビルマンに倒され、残ったマーメイムもキューティーハニーに倒された。
幻城の倒壊を、脱出した五人は見届ける。
豹の爪は壊滅したのかと問う兜甲児に、ハニーはパンサーゾラがいる限り豹の爪は滅びないと答える。
不動明も、いずれデーモン族の新たな刺客が来ることを予期している。
だが不動明もキューティーハニーも、平和を守るために絶対に負けないことを改めて誓う。
そして、マジンガーZも平和を守るために戦いたいはずだと、兜甲児に再びマジンガーZに乗ることを促した。
皆で兜甲児を説得する中、ララだけが一歩下がった所にいる。
ララを呼ぶ不動明だが、ララの体はだんだんと透けていった。
ララに与えられた命も、終わりを迎えようとしているのだ。
兜甲児もハニーも、自分達を助けてくれたララの消滅を悲しむ。
不動明はララに礼を言い、またいつでも生き返ってこい、そう言葉をかけ、皆で消えゆくララを見送った。
大型円盤に乗るダムドム星人は、手駒を全て失った以上、今回の作戦は失敗だと言う。
しかし、戦闘獣のボディーと合体して地獄大元帥となったDr.ヘルは、まだ手はあると言い返す。
ならばこっちも勝手にやらせてもらうと、双方は別々に行動を開始した。
宇宙科学研究所が、地球に落下してくる隕石の姿を捉えた。
コンビナートに落下した隕石から、かつてダムドム星人が送り込んできたギルギルガンが姿を現す。
ギルギルガンは周囲の鉄を手当たり次第に食べ始める。
ゲッターロボGが出動して攻撃を仕掛けるが、トマホークを食べられてしまった。
やがてギルギルガンは第二形態へと成長する。
成長しきる前に一気に倒したいところだが、周囲に爆発物が多すぎてシャインスパークは使えない。
そこへ、グレートマジンガーが援護に向かっているという知らせが入る。
ゲッターチームを助けるために急行するグレートマジンガーとビューナスAを足止めするために、ダムドム星人の大型円盤が現れた。
グレートマジンガーはビューナスAを先に行かせるが、ビューナスAは途中で地獄大元帥の乗るナバローンに遭遇してしまい、多数の機械獣に捕まってしまった。
ギルギルガンは以前よりも頑丈になっており、ゲッターロボを上回るゲッターロボGの攻撃もまるで効かず、逆にギルギルガンの攻撃に苦しめられる。
そこへ大型円盤を倒したグレートマジンガーが到着した。
ついに第三形態に成長したギルギルガンを前にして戦闘態勢に入るが、先に到着しているはずのビューナスAが来ていないことに動揺する。
その頃光子力研究所にはナバローンと機械獣、そして機械獣に捕らえられたビューナスAが接近していた。
炎ジュンを見殺しには出来ないと、弓さやかは教授が止めるのも聞かずにダイアナンAで出撃した。
そこへ、地獄大元帥から通信が入った。
地獄大元帥は、ダムドム星人としての正体を明かし、今度は自分達が地球を侵略すると宣言する。
そして、炎ジュンを人質にして光子力研究所を明け渡すよう要求した。
しかし、光子力エネルギーと超合金ニューZが地獄大元帥の手に渡れば全てが終わる。
そう考えた弓教授は、炎ジュンを見捨ててでも要求を拒否する苦渋の決断を下す。
要求を拒否された地獄大元帥は、炎ジュンの脳を戦闘獣に組み込み、グレートマジンガーに殺させると言い、ジュンを切り刻もうとする。
そこへ、ダイアナンAが攻撃を仕掛けた。
だがダイアナンAだけではナバローンはびくともせず、出撃してきた機械獣軍団にダイアナンAは破壊され、さやかも捕まってしまう。
弓さやかを人質にした地獄大元帥は、用済みとなった炎ジュンを投げ捨てた。
真っ逆さまに落下していく炎ジュン。
だがそこへデビルマンが現れ、ジュンをキャッチした。
更に、機械獣に捕まった弓さやかをキューティーハニーが救った。
ダブルスペイザー、マリンスペイザー、ドリルスペイザーも到着し、機械獣軍団を全滅させる。
ナバローンの中に退避した地獄大元帥は、奥の手を投入する。
奥の手とは、洗脳されたデュークフリードが乗るグレンダイザーだった。
グレンダイザーがナバローンの中から現れたことに驚く一同。
グレンダイザーの攻撃に、一同はたちまち窮地に陥る。
着陸した兜甲児にデビルマンは、グレンダイザーを止められるのはマジンガーZだけだと言う。
デュークフリードと戦うことを躊躇う兜甲児に、ハニーは戦うのではなく救うのだと諭す。
皆に促され、ついに兜甲児はマジンガーZに乗る決意をする。
進撃してくるグレンダイザーを、デビルマンが巨大化して足止めしようとするが、グレンダイザーのパワーに圧倒される。
その間に兜甲児はパイルダーに乗り込み、マジンガーZの元へ向かう。
地獄大元帥の命令で、デビルマンを投げ飛ばしたグレンダイザーはパイルダーにスクリュークラッシャーを放つが、ボスボロットが身を挺してこれを防ぎ、ついにマジンガーZにパイルダーオンした。
グレンダイザーと対峙するマジンガーZ。
いかにマジンガーZといえども、宇宙の王者グレンダイザーに真正面からぶつかったのでは分が悪い。
ならばと、スピードを活かした戦法に持ち込む。
光子力ビームとダイザービームがぶつかり合って、デュークの目が眩んだ隙に、一気にグレンダイザーに肉薄する。
ドリルミサイルとミサイルパンチの連続攻撃で体制を崩したグレンダイザーを押さえつけ、正気に戻るように呼びかける。
だがそれでもデュークフリードの洗脳は解けず、マジンガーZにスペースサンダーを放った。
グレンダイザーの攻撃に苦しめられるマジンガーZだが、そこへデビルマンが背後からデビルアローを放った。
すると、グレンダイザーの動きが鈍った。
デュークフリードはナバローンからの指令電波で操られており、デビルアローがそれを乱しているのだ。
兜甲児はその間にジェットスクランダーと合体し、ナバローンへ向かう。
怒った地獄大元帥はミサイルでデビルマンを攻撃し、グレンダイザーにマジンガーZの攻撃を命じるが、ドリルスペイザーが体当りしてグレンダイザーを止める。
ナバローンに突入したマジンガーZは地獄大元帥と対峙する。
地獄大元帥の攻撃でスクランダーを破壊されながらも、大車輪ロケットパンチで致命傷を与える。
墜落を始めるナバローン。
しかしマジンガーZも翼を破壊されており、このままでは道連れとなる。
その時、マリアの必死の呼びかけによってデュークフリードが意識を取り戻した。
そこへハリケーンハニーが操縦するダブルスペイザーがやって来て、共にナバローンに突入、マジンガーZを助け出した。
ナバローンの残骸の中で、上半身のみとなったDr.ヘルの内部から、ダムドム星人がギルギルガンを呼ぶ。
それに応えるかのように、ギルギルガンは光子力研究所に向かって飛行を始めた。
後を追うグレートマジンガーとゲッターロボGは、グレートブースターでギルギルガンの胸を突き破り、そこにシャインスパークを打ち込んだ。
大爆発を起こすギルギルガン。
これで、ダムドム星人の兵器は全て倒された。
……かと思われたが、ギルギルガンの爆発の中から新たな怪獣が出現した。
それは、ギルギルガンの巨体と以前現れたピグドロンの能力を併せ持つ、光波獣ギルドロンだ。
ギルドロンの攻撃はグレートマジンガーの超合金ニューZを一撃で貫く苛烈なものだ。
グレートマジンガーとゲッターロボGが苦戦しているという知らせを受けたグレンダイザーは、急いで現地へと向かう。
マジンガーZも旧式のスクランダーで後を追い、デビルマンも共に飛び立った。
苦戦するグレートマジンガーとゲッターロボGの元に駆けつけるグレンダイザー、マジンガーZ、デビルマン。
ゲッターロボGがレディコマンドでエネルギーを補給している間に、反重力ストーム、グレートタイフーン、ルストハリケーンでギルドロンの光のバリヤーを吹き飛ばす。
むき出しになったギルドロンのボディーには、小さな亀裂が入っていた。
そこへ体を小さくしたデビルマンが突入し、中でデビルビームを放つ。
爆発して広がった穴からデビルマンが飛び出してくるのと同時に、デュークフリードの号令で集中攻撃が行われる。
スペースサンダー、サイクロンビーム、サンダーブレーク、光子力ビーム、デビルアローが胸の穴に打ち込まれ、大爆発を起こす。
そこへ、エネルギーを補給したゲッターロボGのシャインスパークが打ち込まれた。
爆発四散するギルドロン。
あとに残ったダムドム星人は、次こそは仲間が必ず地球を手に入れる、そう言い残し消滅した。
一ヶ月後、デュークとマリアがフリード星に戻る日。
皆に迷惑をかけてしまったことを謝るデュークに、二人のおかげで地球は救われたのだと励ます。
それぞれの別れの言葉をうけて、二人はスペイザーに乗り、飛び立った。
フリード星を地球に負けないくらい美しい星にすること、地球とフリード星をいつか兄弟星にすることを誓う二人を、マジンガーZとマリンスペイザーが見送る。
そして、グレートマジンガー、ビューナスA、ゲッターロボG、レディコマンド、ハニーの乗るセスナ機もスペイザーを見送った。
そして、恋人の牧村美樹と共に、空へと昇っていく光を、不動明は見送るのだった。
登場人物
ヒーローサイド
前半は剣鉄也との共演がメイン。
意外にもゲッターチームとの会話は殆どない。
中盤から後半にかけてはデビルマンやキューティーハニーとも共闘し、ヒーロー勢の中では出番、見せ場ともに一番多い。
マジンガーZは休ませてやりたいという考えから、今作ではダブルスペイザーでの戦闘がメイン。
以前デビルマンと共闘した経験からデーモン族のことも知っており、エバインやラフレールの襲撃にも即座に対処した。
主人公補正を最も受けており、デュークバギーで妖獣や機械獣を撃破し、アンドロイド二体相手に大立ち回りを演じるなど、チート主人公といっても差し支えないほどの活躍を見せている。
非常にモテモテであり、弓さやかとマリアに想いを寄せられている。如月ハニーの裸を見るというラッキースケベにも遭遇した。
三回も共闘している関係上、ゲッターチームとの共闘がメイン。
突然の出来事にも冷静に対応し、ダムドム星人の即時殲滅を進言するなど、戦闘のプロとしての一面を見せる。
戦闘では、グレートブースターで装甲を破ったところにシャインスパークを撃たせるという方法を採ることが多い。
ゲッターチームの三人。
兜甲児の日常に尺が割かれている関係上、戦闘シーンでの登場がメイン。
その分戦闘シーンでは重要な役割を担っており、デモニカ、ギルギルガン、ギルドロンに止めを刺している。
- デュークフリード/宇門大介
フリード星の復興を報告しようと地球に向かう途中で、ダムドム星人に襲われる。
妹を逃がすためにグレンダイザーでグランゲンとボングに立ち向かうが、この二体と戦闘経験がないことが仇となり、バラバラになったボングを倒したと勘違いした一瞬の隙を突かれて羽交い締めにされ、グランゲンの怪光線を受けて捕らえられてしまう。
その後ダムドム星人に洗脳され、マジンガーZと戦闘を行う。
正気に戻った後はヒーローチームのリーダーとして、戦闘の指揮を執った。
- 不動明/デビルマン
『マジンガーZ対デビルマン』以来の久しぶりの登場となる。
多数の戦いを経験しているためか、本編や『マジンガーZ対デビルマン』の頃と比べると落ち着いた印象を受ける。
パワーではロボット勢には及ばないが、それでも一対一なら並の妖獣を圧倒する強さを誇る。
最終決戦では、大きさを変えられるという点を活かしてヒーローチームの突破口を切り開く。
なお、不動明という呼び方が使われるのは作中で僅か二回だけであり、ヒーロー勢からも専らデビルマンと呼ばれている。
- 如月ハニー/キューティーハニー
前半は同じ変身系ということでデビルマンと共闘。
シレーヌからデビルマンを救うシーンは、おそらく漫画版のオマージュ。
前半の終わりにエバインに捕らえられてからは、後半までピンチシーンしかなかったが、後半ではアンドロイドやマーメイムを倒すという戦果を挙げる。
ラフレールの蔦に捕まる、エバインの下僕の腕に胸を鷲掴みにされる、シスタージルに鞭で打たれる等、サービスシーンが多い。
最終決戦では、ハリケーンハニーに変身し、ダブルスペイザーのパイロットとして参戦した。
- グレース・マリア・フリード
デュークフリードの妹で、兜甲児に想いを寄せている。
予知能力があり、ガンダーやイヤモンを倒している。
ただし何でも予知できるわけではないようで、エバインやラフレールの襲撃は予知できなかった。
- 炎ジュン
剣鉄也のパートナーで、ビューナスAのパイロット。
ヤヌス侯爵に洗脳されてグレートマジンガーを襲う、洗脳が解けたと思ったら地獄大元帥に捕まって人質にされる、最終決戦には不参加と、あまりいい所はなかった。
しかしその分、初登場シーンがシャワーシーンだったり、キャットルー軍団と戦うときにパンチラ全開だったり、地獄大元帥に服を引き裂かれたりと、サービスシーンはハニーに次いで多い。
- 弓さやか
出番は少ないが、ダイアナンAで戦闘に参加した。
兜甲児とはお互い想い合っている様子。
- ララ
元々は妖獣ドドと共にデビルマンを罠にはめようとしたが、デビルマンを愛したために三人目の裏切り者となったデーモン族の女性。
手の平で触れたものの形や材質を自由に変える能力を持ち、実は今の顔はその能力によって作り変えたものである。
本当の顔は老婆のようにしわくちゃであり、くしゃみをすると元に戻ってしまう。
兜甲児を幻城に案内してハニー救出に協力。
さらに、偶然見つけた変身用のペンダントを、綺麗だからという理由で持ち出すというファインプレーを見せた(ペンダントのことを知らない兜甲児は完全スルーだった)。
敵サイド
- ダムドム星人
元々は『グレンダイザー』本編に、設定のみ存在する宇宙人だったが、今作で初めて姿を現す。
今作では、以前ギルギルガン、グランゲン、ボング、ピグドロンを送り込んできた宇宙人の正体とされる。
- Dr.ヘル/地獄大元帥
兜甲児の宿敵のマッドサイエンティスト。
その正体は、Dr.ヘルの内部にダムドム星人が入り込んで操っているというもの。
つまり厳密に言うとDr.ヘル本人ではなく、Dr.ヘルの記憶と人格を再現したダムドム星人ということになる。
終盤では『グレートマジンガー』本編ではなし得なかった、マジンガーZとの一騎打ちが実現。
しかし、はっきり言って七大将軍や多数の戦闘獣相手に単独で無双出来るほどに強化されたマジンガーZの敵ではなく、大車輪ロケットパンチであっさり倒された。
- ヤヌス侯爵
パンサーゾラの魔術によって蘇り、レーダーを破壊して科学要塞研究所を占領し、炎ジュンを洗脳した。
そこまではよかったのだが、レーダーを破壊したために自分達もゲッターロボGの接近に気付かなかったという大ボケをかましてしまい、形勢は逆転。
デモニカで逃走を図るも、グレートブースターとシャインスパークの連続攻撃を受け、デモニカ共々海の藻屑となる。
- シレーヌ
デビルマンの宿敵の妖獣。
奇襲を仕掛けて不動明を捕らえるものの、ハニーの援護により反撃を許してしまう。
この戦いで右の翼、右目、右手を失うものの、ナバローンに逃げ込んで九死に一生を得る。
そして……
- サイボーグシレーヌ
失った部分に機械を移植してサイボーグとなったシレーヌ。
右手は漫画版のシレーヌのように遠隔操作が可能となっており、右目からはレーザーを発射できる。
また、鋼鉄の翼はデビルマンの攻撃を弾く盾となる。
空からの攻撃でデビルマンを圧倒するが、ララが投げた剣で左目を失い、さらに助けに来たダブルスペイザーに右手を破壊される。
逃走を図るがダブルスペイザーに追跡され、サイクロンビームとデビルアローの同時攻撃で倒された。
- エバイン
ケンタウロスのような姿をした妖獣。
腕はないが、鏡の中に下僕である千本の腕を従えている。人間の腕を支配下に置き、操ることができる。
欠点はその場の鏡を割られると現実世界にはじき出される点、そして現実世界では超能力を発揮できない点。
水落ち+やったかという二重のフラグを折った珍しい敵。
なお、本編でもデビルマンを鏡の世界に閉じ込めて戦ったが、それは妖将軍ムザンから授けられた鍵を使ったからであって、本来エバインに人間を鏡に閉じ込める能力はない。
- ラフレール
普段はスタイルのいい美女の姿をしているが、正体は般若のような顔を持った巨大な人面花。
口から睡眠作用のある花粉を吐き出すことができ、ハニーやマリアの誘拐のために動く。
- サイコジェニー
巨大な頭部だけの妖獣。
本編では催眠能力を使ったが、今作では髪の毛を使ってデビルマンと戦った。
- ガンダー
本編では兄のガンデエ、ガンダガンと共にデビルマンと戦ったが、本作では女デーモンであるガンダーのみ登場。
目が本体であり、目さえ無事なら体はいくらでも再生できる。
逆に言えば目が唯一の弱点。
- メグ
顔を見た男を骨抜きにして操る、所謂魅了の魔力を使うナメクジの妖獣。
兜甲児をその能力を使って虜にしようとするが、近付いたところへバックミラービームを受けて怯み、シャフトガンで倒される。
- ベラ
死人を操って人を殺し、殺した人間を更に操るという方法で、一つの集落を全滅させたこともある妖獣。
本編ではそれなりに強力な妖獣だったが、今作ではなんの見せ場もないまま、メグもろとも倒される。
- 妖女ゾルドバ
様々な超能力を使うデーモンで、食い殺した相手に変身する能力を持つ。
キューティーハニーを超能力で圧倒し、マリアを食い殺そうとしたが、デビルマンに倒された。
- イヤモン
ヤモリのような手足と尻尾をもつデーモン。
気配もなく人間に忍び寄って、長く伸びる舌で生気を吸い取る。
生気を吸われた人間は原因もわからないまま衰弱していき、やがて死に至る。
本作では舌を使ってハニーの剣を奪い、兜甲児を殺そうとしたが、マリアに撃たれて死亡。
- マーメイム
水を操るデーモン。
今作では杖から水を発射してキューティーハニーを攻撃した。
仲間のデーモンが全て倒され、逃げようとしたところをキューティーハニーに切り捨てられる。
- 妖元帥レイコック
直接は登場せず、セリフと回想のみで言及された。
配下の妖獣をアクセサリーとして身にまとっており、魔王ゼノンから次期魔王の座を約束されていた。
デビルマンの攻撃をいくら受けても再生する、不死身の能力を持つ。
妖力が強すぎてコントロールができず、復活が見送られ、そのことが計画の綻びに繋がった。
なお、話の都合上、ララの裏切りを知る女デーモンであるオーロラとアルロン、比較的友好的な性格であるファイアムも登場しない。
- シスタージル
呪術によって蘇った、パンサーゾラの妹。
配下の妖獣を使って作戦を遂行する。
表向きはDr.ヘルに従順な態度をとっているか、裏では空中元素固定装置の独占を企んでいる。
- ユニコーンクロー
- バズソークロー
非常にごつい見た目だが、一応女性型アンドロイド。
ユニコーンクローは頭部に一本角を持つマッチョ、バズソークローは回転ノコギリを背負った肥満体型のアンドロイドである。
変身できないハニーを襲い、ハニー救出に来た兜甲児と戦った。
- パンサーゾラ
こちらもセリフでのみ言及。
多数のデーモンを呪術で蘇らせるが、デビルマンの味方となったララも蘇らせてしまうというミスを犯す。
自身も、蘇りという禁断の術を使った代償に長い眠りについた。
- 空魔獣グランゲン
『グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突』に登場したグランゲンの別個体。
最初に投入された戦いでは、ボングとの連携でグレンダイザーを捕らえることに成功する。
目から発射される怪光線は、グレンダイザーやグレートマジンガーにもダメージを与えるほど。
その後、ダブルスペイザーを倒すために出現し、助けに来たグレートマジンガーと交戦。
触手で投げ飛ばし、怪光線を浴びせるなどして善戦するが、最後はマジンガーブレードを額に突き立てられ、真っ二つにされて倒された。
- 結合獣ボング
『グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突』に登場したものと同系のロボット兵器。
映画ではビューナスAを痛めつけるもののグレートマジンガーに一蹴されるという少々情けない役だったが、今作ではグランゲンと二体一とは言え、グレンダイザーを捕らえるという戦果を挙げる。
その後、早乙女研究所襲撃で投入され、ゲッターロボを攻撃するが、ゲッターナバロン砲で倒された。
- ギルギルガン
『グレートマジンガー対ゲッターロボ』にも登場した宇宙怪獣。
第一形態、第二形態、第三形態と成長していった。
基本的な能力は映画版と同じだが、防御力が強化されており、グレートマジンガーとゲッターロボGの同時攻撃も全く通じなかった。
最後はグレートブースターとシャインスパークの連続攻撃を受けて大爆発を起こす。
- 光波獣ギルドロン
ギルギルガンの爆発の中から現れた、ダムドム星人の最終兵器。
姿はピグドロンに似ているが、ギルギルガンの体がベースになっているため、ピグドロンにはなかった巨大な翼や尻尾を持っている。
光の矢が武器で、背後にも発射できるために死角は存在しない。
ただし、この光の矢は宇宙合金グレンには通用しないという欠点がある。
また、シャインスパークで貫かれた傷が完全には塞がっておらず、小さな亀裂がある。
参考:ダイナミックロボット大戦
導入部分は双方同じだが、本作とは以下の点が異なる。
- 兜甲児が最初からマジンガーZに乗っている
- 地球に逃げ延びてくるのが、マリア一人が乗ったグレンダイザー
- グレンダイザーを追撃してくるのが、多数の円盤獣
- 早乙女研究所を襲撃するのが、メカザウルスザイ、ズー、バドの三体
また、ダイナミックヒーローズでは旧ゲッターロボはゲッター1のみの登場だったが、こちらではゲッター2とゲッター3も登場。
三つの形態を使い分けてメカザウルス相手に奮闘する。
- デビルマンの登場の仕方が全く異なる
こちらでは『マジンガーZ対デビルマン』にも登場した妖獣ブゴに襲われた兜甲児を助けるために、皆の前に姿を現すという形で登場する。
また、シレーヌも1シーンのみではあるが登場。
奇襲を仕掛けてビューナスAを破壊し、炎ジュンを連れ去った。
- キューティーハニーが登場しない
ただし、研究員が宝石強盗の記事を読むシーンがあるため、それが伏線になっていた可能性はあり、三巻が実現すれば登場した可能性もある。
- 暗黒大将軍も登場
早乙女研究所の救援に向かったグレートマジンガーを待ち構え、一騎打ちを仕掛ける。
グレートマジンガーは暗黒大将軍の猛攻にボロボロになりながらも、辛くも勝利を収める。
話は、デビルマンと共にグレートマジンガーの救援に向かったマジンガーZが、ズタズタに引き裂かれたビューナスAと、シレーヌの羽を見つけたところで終了する。
余談
『真マジンガーZEROvs暗黒大将軍』のラストの総攻撃にグレンダイザーが参加したのは、グレンダイザーが一度もマジンガーZと顔を合わせたことがないからだと言われているが、それは誤り。
『ダイナミックロボット大戦』では、(搭乗者はマリアだったが)グレンダイザーをマジンガーZが助けているし、『ダイナミックヒーローズ』では直接対決もしている。
マジンガーZEROがこの世界を観測できなかった理由は不明。
デビルマンという、ロボットではないがマジンガーZと戦う存在をマジンガーZEROが理解できず、観測の妨げになったのだろうか?単に作品自体がマイナーだったからとか言わないで
追記・修正は、鋼鉄ジーグも参戦する続編を希望する人がお願いします。
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- マジンガーZがダイザーと会ってるのは他にも豪ちゃんの漫画版(トリプルマジンガー勢ぞろい)と、小説のスーパーロボット大戦もあったような。それにしてもこういう東映まんが祭りの系譜な作品ってこう…いいよね… -- 名無しさん (2018-06-03 16:42:58)
- ダムドム星人の設定がロボットガールズZで拾われててビックリしたわ -- 名無しさん (2018-06-04 00:12:04)
- デビルマン対ゲッターロボでもシレーヌサイボーグ化してたな… -- 名無しさん (2018-08-20 11:19:37)
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