桐山英治

ページ名:桐山英治

登録日:2017/06/19 Mon 16:40:22
更新日:2024/02/06 Tue 13:49:45NEW!
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僕の正義はゆがんでなんていない!!




桐山英治きりやまえいじとは『鉄のラインバレル』の登場人物である。






◆プロフィール

所属:キリヤマ重工→無所属→キリヤマ重工兼加藤機関
誕生日:1994年6月29日
年齢:25歳→28歳
身長:187cm
体重:68kg
出身地:静岡県
星座:蟹座
血液型:B型
干支:戌年
好きな食べ物:百合子の料理
嫌いな食べ物:貝類
趣味:機械いじり
家族構成:父、母
マキナ:プリテンダー
CV:速水奨(青年時)、庄司将之(少年時)、西墻由香(幼少時)



《人物》

短く切りそろえた茶髪と右目の泣きボクロが特徴の青年。
いつも仕立てのいいグレーのスーツを着ている。


航空機産業から船舶・重機・車両・宇宙航空機など重工業に広いシェアを持つ大企業「キリヤマ重工」の五代目社長。
先代社長桐山修蔵の息子で、父を強引に会長職へ追いやり現在は自分が会社の実権を握っている。


芝居がかった言い回しやリアクションが多く、表面的には陽気で多弁な男。
しかし本性はプライドと歪んだ正義に支配された傲慢なもの。
そのパーソナリティは少年時代から変わっておらず、非常に利己的で冷酷な一面を持つ。
JUDA特務室室長の森次玲二とは幼馴染の親友同士といった間柄だが、そこに秘められた歪な関係こそが彼の中に狂気をもたらしているものである。



原作版とアニメ版で人物像や背景設定に特に変化は無いが、その一方で原作前半と後半での差異が激しいキャラクターだったりする。




◆原作版

◇過去

キリヤマ重工の御曹司として生まれ育った英治。
彼は幼い頃、同級生だった森次玲二と出会った。
気弱なことに加え、姉の百合子と二人暮らしということもあり何かと苦労が絶えない玲二に気にかけた英治は彼の助けになろうと行動し、交流と絆を深め、やがて二人は無二の親友同士となる。
この頃の二人は一緒に百合子の手料理を食べるなど、とても穏やかで親密な関係を築いていた。



やがて、成長するにしたがって玲二は体質を自覚し中学に入る頃には喧嘩に明け暮れ、英治は学校関係者などに顔を利かせてその後始末に奔走するようになる。


このことで、幼い頃から「玲二を守る正義の味方」になろうと意識し、それが高じ玲二を常に自分の庇護下に置きたいという、ある種の支配欲を持つようなってしまっていた英治は、「このまま力を付けた玲二が将来、自分の助けを必要としなくなってしまうこと」を恐れるようになっていく。


そして、その不安を解消するため英治は、金で雇った不良たちを玲二に嗾け、その後始末で玲二をフォローするというマッチポンプを行うようになり、同時に喧嘩を重ね周囲から孤立する玲二に唯一の親友として寄り添い、自分を頼らざるを得ない状況を作り上げていった


そんな酷く歪んだ関係を進めた英治は、更に玲二の痛覚が無いという体質を知ったことで「肉体の傷みを感じないなら別の傷みを与えればいい」と不良たちに語り、自分自身にとっても大切なはずの百合子を殺させるという凶行に走る。
更にこの時第一発見者となった玲二は状況証拠に加え日頃の素行の悪さが災いし百合子殺しの犯人と誤解され警察に追われることになってしまう。


こうして玲二の拠り所を奪い個人的にも社会的にも孤立させることに成功した英治は、玲二の唯一の味方を装い救いの手を差し伸べる。
だが、直前に聞いた不良の証言に加え、この時の悦楽と狂気で無意識の内に歪んだ自分の笑顔を見た玲二に自分のしてきたことを気付かれてしまう。


そして全てに絶望した玲二は英治の前から姿を消し、行方不明になってしまった。




その後、友を失った英治は歪みを抱えたまま成長。*1
大学生となってからは跡継ぎとしてキリヤマ重工の仕事を手伝うようになっていたが、まだ若く実績も無い英治にそれは厳しいものだった*2


そして、仕事の一環として国産戦闘機の売り込みに訪れた防衛省。
いつものように売り込みは失敗してしまうが、彼はそこで行方不明になったはずの玲二の姿を見かける。


全てを失い死んだものと思っていた玲二が生きていて、あろうことか自分が目指す政府に関わる場所にいることに衝撃を受けた英治は、あらゆる手段で玲二のこと、彼が在籍するJUDAのことを調べ上げた。
更にその過程で接触を図ってきた加藤機関からマキナ「プリテンダー」の提供を受け、そのファクターとなった。


こうしてマキナに関わる様々な情報・技術を得た英治は、父を追い落として社長となり、国産戦闘機開発を推進し、会社は念願の防衛産業に進出。
同時に加藤機関から派遣されたユリアンヌと共にプリテンダーやアルマをベースに対マキナ用人型兵器「迅雷」を開発。


そして、遂に玲二に接触し、かつての関係の延長としてJUDAを裏切るよう唆し、再び彼の居場所を奪い自分が「玲二を守る正義の味方」になろうと画策し始めた。



しかし、その一方で玲二は彼の歪みを正すため、修蔵と共にある計画を始めていたのだった……




◇本編

キリヤマ重工社長として登場。
戦闘機に加え迅雷の配備を進めることでJUDAへの圧力を強めつつ、玲二に命じてラインバレルごと浩一を攫い、家族を人質に浩一を脅迫し協力をとりつけようとするあくどい面を覗かせる。
更にユリアンヌが渡した調査報告を読み自分と玲二の過去を知った浩一から百合子の死の真相を問われるとあっさりと自分が首謀者だと明かし、今度はJUDAを潰すことで玲二の居場所を奪い自分の手元に置くという野望を語ってみせた。



しかし玲二も百合子の死の真相に気付いていると知った英治は、玲二に対する警戒感を抱くようになり、計画を早めてJUDA襲撃作戦を決行。
マスコミを介してマキナを擁するJUDAを悪の組織に仕立て上げ、それを鎮圧することで、キリヤマ重工を「正義の味方」として世間に認知させようとしたのである。


そしてユリアンヌの加藤機関部隊と共に自身もプリテンダーに乗り迅雷を率いてJUDA特務室と交戦。


ナーブクラックで迅雷を操作しながらプリテンダーで戦うという離れ業を行いその強さを見せつけるが、捨て身のイズナとのナーブクラック合戦となり、戦況は拮抗。
これに業を煮やした英治は敵マキナを無視してJUDA社長室を直接攻撃しようとするが、絵美の危機にオーバーライドで駆け付けた浩一のラインバレルに阻止されてしまう。



お前みたいなガキが正義の味方だと……!?たかが中学生のクセにィィィィ!!


中学生パワーを舐めるなよ!!


……何が中学生パワーだ!!認めない………絶対に認めないぞ!!
お前が正義の味方であるハズがない!!
…だって…だってそれだと………………


俺が悪者になっちゃうじゃないかァァァア!!!!




正義の味方を名乗る浩一の出現に激昂した英治はラインバレルを攻撃。
変形して上空へと連れ去り、そのままプリテンダーの飛行能力をフル活用した空中戦を展開し、あと一歩まで追い詰める。


しかし、その時テレビモニターから流れてきた、修蔵の根回しでキリヤマ重工がJUDAに吸収され自分は社長職を解任、そしてその後任に玲二が就くというニュースを目にしたことで英治は茫然自失し機体ごと墜落。



そして直後現場に駆け付けた玲二に再度激昂した英治は、怒りのままにヴァーダントにナーブクラックを打ち込み、玲二に百合子の幻覚を見せ発狂させようとする。
しかし、既に自分の過去の過ちを認めていた玲二には幻覚は通じず、逆に英治自身の歪んだ正義を指摘されてしまう。


それでもなお、英治は自分の正義を行おうとするが、玲二の頼みを聞いた浩一と再度激突し、プリテンダーのボディを破壊され戦闘不能となり遂に敗北。



なァ 玲二…お…お前はひとつだけ間違ってるよ
ぼ…ボクは――お前だけの正義の味方になりたかったんだよ


……ああ、知っていたさ…ただ私はそれを望んでいなかった


ただの友達で十分だった




浩一という「本物の正義の味方」に断罪されたことで自分の歪んだ正義を正された英治は、ようやく取り戻すことの出来た本当の友情に涙を流すのだった。



その後、英治はこれまでの罪を償おうと警察に出頭しようとするが、「ファクターである彼には刑罰よりもその力を正しく使えるよう導くことが必要」と主張した玲二の気遣いで、父と二人で海外へ渡航。
プリテンダーをJUDAに預けたまま、物語からフェードアウトしていったが……






畜生!!このままなんの役にも立てずに終われるかァ!!



ヒトマキナ襲来で協力体制を敷くこととなったJUDA特務室と加藤機関に、プリテンダーと共に合流する形でまさかの再登場を果たす*3


海外に行ってからは現地で慈善活動に従事していたらしく、無精髭を蓄え髪は伸び放題、服も汚れたTシャツに作業着という以前では考えられないような恰好になっていた。


しかし、歪んだ正義を捨て他人のために働くことができるようになったおかげで内面的には格段に成長。
再会した玲二にやや卑屈な態度を見せていたものの、自分の変化を認められ握手を交わし、改めて友として再会に涙を流し感謝の意を示した。



そして、月のジャミング施設破壊のため単独でヒトマキナの拠点へ突入するという決死行に臨み、プリテンダーで月面に侵入。
ヒトマキナの予想外の数と策に圧され窮地に陥りながらもナーブクラックを駆使したミサイル誘導で見事ジャミング施設を破壊。


その代償にプリテンダーは大破し、最早万事休すかと思われたが、英治を救おうという決意と共にオーバーライドで駆け付けた浩一に救われ、そのまま圧縮転送フィールドでプリテンダーごとシャングリラに送られなんとか生還したのだった。




◇最終章

ジャミング施設破壊任務の後、玲二から譲られキリヤマ重工の社長職に復帰(元々玲二は英治の帰る場所を残すために社長になっただけで、実質名ばかり社長だった)。
会社経営の傍ら、加藤機関隊長として修復されたプリテンダーを駆り前線に出ている。


社長復帰に伴い、髪や無精髭を整え初登場時に近いビジュアルに戻っている。
だが、性格はきちんと更生しているため目に光が宿っており、清潔感溢れるイケメンが完成。


結果、性格・容姿・社会的地位といったステータス満点の完璧超人[[「きれいな桐山」>きれいなジャイアン]]となっている。


社長としての仕事もあるため出撃できないこともあるようだが、新型迅雷の生産を始めとした各物資を提供し、時には戦う力を求めるシズナと彼女を助けたいと願い出た道明寺に新型機ディスィーブⅤを預けるなど影に日向に働き加藤機関を支えている。



『終焉』戦後、浩一の決断に協力したことに悩む玲二に友として語りかけ、自分の戦う理由を伝え彼の再起を促した。



奪ってしまったモノを取り返すコトはもう出来ない……
…だからせめてこれ以上 他の誰かが大切なモノを奪われないように僕は全力で戦う


それだけが――僕に許された正義だから




月面での最終決戦ではプリテンダーで先陣を切って乗り込み真来梓を救出。
仲間達と共にヒトマキナたちを撃退しシャングリラを守り、見事生き残った。




そして10年後のエピローグでは、新型潜水艦の商談でオーストラリアに赴き浩一との定例通信には欠席するが、オーストラリアで玲二と共に空を見上げる姿が描かれている。





◆アニメ版

原作同様キリヤマ重工の若社長として登場。
玲二とのことなど過去の設定に関してはほぼ原作通りであるが、加藤機関との協力関係はより深い物となっている。


中盤には各地に配備された迅雷を率いて一斉蜂起。
クーデターを起こして日本政府を掌握するという行動に出る。
傲慢で独善的な部分が強調され、投票率0%の茶番選挙で日本の代表となり周囲に自分を「閣下」と呼ばせ、JUDA本社を制圧し社長室に居座るなど、やや小物臭さもUPしている。


その後JUDA奪還のため突入してきた浩一のラインバレルとプリテンダーで交戦。
やはり飛行能力を駆使し浩一を圧倒するが、正義の味方を名乗る彼の抵抗に腹を立てて命じた町への砲撃を道明寺と青沼に阻止されたうえ、その様子をテレビに流されてしまう。


自分が「悪者」にされてしまったことに激怒した英治だったが、ラインバレルの一撃で機体を損傷し、そのまま海に墜落し敗北した。



その後、密かに加藤機関に救助され治療を受けていたが、独自の計画推進を目論む菅原マサキによって改造されマキナ人間になってしまう。


そのまま、マサキに操られたままプリテンダーで無人迅雷部隊を率いてフラッグを襲撃。


正義の敵は実力排除……アイアム 正義!アイアム ジャスティス!


改造の影響でどこぞのオレンジを彷彿とさせる、やや支離滅裂でハイテンションな言動を繰り返しつつJUDAの面々を圧倒。
更にプリテンダーの謎ドリルでフラッグを撃破寸前まで追い込む。


しかし強すぎる自我がセントラルとの同化を拒み続けていたことで暴走。
Dソイル活性率が500%を突破し機体は爆散してしまった。


変だよ……玲二……こんなはず……ないのにな……



事切れる直前、人間としての自分を取り戻した英治は、かつて玲二と共に過ごした日々を思い出していたのだった。


『玲二が正義の味方なら、僕は玲二の味方になるよ!』





◆搭乗機

プリテンダー


英治がファクターとなったマキナ
独自の可変機構を備え、高い機動力を誇る。
詳しくは項目参照。




◆関連人物

幼馴染であり因縁深き無二の親友。
互いの身勝手な正義の暴走で悲劇を生んでしまったが、その友情に変わりはなく、和解後は彼と対等に接することが出来る貴重な存在となっている。
一方、アニメでは過去設定こそ変わらないものの、玲二側からの友情描写は激減している。哀れ英治。


  • 森次百合子

玲二の姉。
玲二同様親しくしており、英治も彼女の料理が大好きだった。しかし英治はそんな彼女も歪んだ正義の犠牲にしてしまった。


  • ユリアンヌ・フェイスフル

加藤機関から派遣された美人隊長。
英治の計画に貢献し、肉体関係を持つなど公私のパートナー役。英治の敗北後縁が切れていたが、再登場後はちょくちょく絡みがあり共に真来梓のおもりをすることも。
アニメではほぼ絡みなし。


  • 桐山修蔵

英治の父。
我が子可愛さに息子の起こす不祥事をもみ消していたが、それもとうとう限界を迎えてしまい、英治を救うため玲二に頼んで密かに計画を進めていた。
事件後は英治と共に海外に移住している。


加藤機関総司令。
彼の要請を受け再登場し、以降も隊長として協力関係を築く。
アニメでは正式に協力体制を敷くものの、英治自身はいずれ加藤機関も手中に収めようとしていた。


加藤機関一番隊隊長。
原作ではジャミング施設破壊任務でプリテンダーの運搬役を務める。
アニメでは負傷した英治をマキナ人間へと改造する。


主人公。
他人のために戦い、他人に望まれる「本物の正義の味方」。
再登場時には以前自分が浩一たちにした仕打ちを悔いており、そんな自分を助けようとする浩一に謝罪と感謝の言葉を口にしている。
作中で浩一自身が言及している通り、彼とその親友である矢島の関係は、かつての英治と玲二の関係に似ており、正義の歪みを正してくれる友の存在の大きさを表していると言える。




◆余談

  • 原作単行本では9巻、20巻の二回で表紙を飾っているが、前者では初登場時、後者では再登場時の姿で描かれており、雰囲気が違い過ぎて同一人物と分からないレベルでビジュアルが変化している。




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  • スパロボUXではホントコイツのナーブクラックに助けられたわ。敵対時は避ける、Dソイル、能力半減武装でイヤというほどメンドいケド -- 名無しさん (2017-06-19 17:56:15)
  • あくまでも個人的な印象だけど、色々と思うところはあるけど基本クズだなコイツと思っていたキャラが、きっちり改心してしっかり「変わりきった」キャラクター。汚いけど綺麗、は文句無しに褒め言葉だろう。 -- 名無しさん (2017-06-27 21:08:50)
  • 森次さんと缶コーヒー飲みながら話すシーンあったけど、あの辺は強すぎた加藤司令じゃ言えないこの人だから言えたことだよな -- 名無しさん (2017-10-23 21:10:40)

#comment

*1 学生時代は度々問題を起こしては父にもみ消してもらっていたらしい
*2 後の手腕を考えると経営者としての才能自体は十分にあったものと思われる
*3 この少し前の真のオーバーライドの際にも一コマだけ姿が描かれていた

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