登録日:2017/01/08 Sun 16:13:25
更新日:2024/02/02 Fri 11:01:48NEW!
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本当のクリスマスの話をしよう
「良い子の所にだけ赤い服を来たサンタが訪れて」「プレゼントをくれる」
本当のクリスマスはもっと公平だ
そう 悪い子にも
悪い子のための 黒い服のサンタクロースが
『ブラックナイトパレード』とは、週刊ヤングジャンプおよびとなりのヤングジャンプにて連載され、後にウルトラジャンプに移籍して連載中の漫画である。
作者は『荒川アンダー ザ ブリッジ』『聖☆おにいさん』等で有名な中川光。
実際の伝説にも登場する「黒いサンタクロース」をモチーフとしている。
基本的な作風は、今までの中村光作品と同じくブラック気味なコメディだが、ところどころにガチのダークファンタジー要素が盛り込まれており、ブラック企業というか暗黒企業な感も匂わせている。ネタと思わせた要素が周到な伏線となっていることがよくあり、読み返すことでより理解も深まるだろう。
2022年年末に福田雄一監督にて実写版が公開された。
【あらすじ】
クリスマスを一人むなしくコンビニバイトに費やした日野三春は、その夜、黒いサンタ服の男に遭遇する。
「悪い子の所には、黒いサンタがやってくる」そう語る男に「悪い子」だと告げられた三春は、突如、サンタの袋に"捕食"され…!?
【用語】
○黒いサンタ
ドイツの伝承にある、悪い子のもとへやってきて不気味なプレゼントや罰を与えるサンタクロース。
作中では「悪い子」の元へ本人の希望から絶妙にズレたプレゼントを贈り、「がっかり」を与える存在である。
メンバーの多くは拉致された「とっても悪い子」で構成される。
「とっても悪い子」の基準は今の所不明であり、単純な悪事の大きさでは無い模様。
しかし、実際に犯した罪状と、クリスマスないし赤いサンタへの恨みを持つ人間が選ばれる事実が示唆されている。
○サンタクロースハウス(SCH)
北極に本部を置く、サンタクロースの会社。拉致された「とっても悪い子」はここで勤務することとなる。
待遇は手取りで30万、残業代ボーナス昇給有、3食付きで寮完備。
また業務に関連する資格(調理師免許、自動車免許など)を無料で取得できる。
ただし終身雇用ではなく、悪事の大きさに応じて最短1年から働く年数が決められる。(就職というより懲役)
終身雇用となるには、人を2・3人殺すくらいの悪事を働いていなくてはならない。
もしくは赤いサンタになるか。
プレゼントの決定から配達に関わる各部署に分かれている。
また社内食堂の調理担当や自警団といった職務もあり、兼業も可能。
○煙突の目
悪い子の日頃の行いを暴く、黒いサンタの魔法という名の人工衛星。
精度は高いが、使いこなすには相応の技術と応用力が要る。
○石炭
SCHの部署の一つ。悪い子のためのプレゼントを作り、選ぶ役目を持つ。
妖精の力でプレゼントを作る工場と、「子供役」を使いプレゼントを選ぶ作業場でできている。
「子供役」は、VRのような装置を着け「悪い子」の視点で「クリスマスの朝シミュレーション」を行い、脳波を測定される。
そうして悪い子それぞれに日頃の行いで予め決められた「がっかり指数」に合致するプレゼントを決定する。
決められたがっかり指数が出るまで何度もズレたプレゼントを贈られる体験をさせられるため、精神的にかなり負担がかかる仕事であり、途中で倒れる者もいる。
○トナカイ
SCHにおいては、プレゼントの配達員を指す。
1000万円の特別手当(リーダーは更に+1000万円)がつき、就任過程で大型免許が取れるなど人気の仕事。
その一方で実際に選ばれるのは全部で9名という狭き門。それぞれサンタのソリを引くと言われる伝説のトナカイの名を冠する。
また誰が選ばれたかは秘密となり、勤務中は他の社員も近付くことができない。
選ばれるためには3回のテストの後、訓練を受ける必要がある。
○ポーソン練間北口店
三春の前職場。深夜でも大量の客が押し寄せる上、厄介な常連も多い。
更に店長の人格にも問題アリと極めて劣悪な職場環境。
だがその実態はSCHのキャリア組養成所。客も店長も仕込みである。
○赤いサンタ
良い子の元にやってくる、いわゆる通常のサンタクロース。
作中ではすでに死亡しており、コーネル人形(カー○ル人形のパロ)に着せられた服のみが残されている。
【登場人物】
○日野三春(ひの みはる)
「小さい頃憧れていた 絵本で見る遠い外国のクリスマスに」
演:吉沢亮
本作の主人公。受験・就職ともに失敗し、コンビニバイトを3年続けてきた22歳の青年。
クリスマスの日、理不尽な出来事が重なったことで出来心から廃棄品のケーキを持ち帰ってしまう。
その行為で黒いサンタ服の男、クネヒトに「とっても悪い子」と見なされ拉致される。
SCHの怪しさに一時は抵抗するが、最終的に就職を決める。
女性経験に乏しく、見えっ張りで流されやすかったりと思春期のようなメンタルの持ち主。
就職や部署の決定も半ば母親への見栄によるもの。
本人も自覚するほどにクソマジメであり、上記のケーキの件まで「良い子」として生きてきた。
「子供役」として一級の才能を持ち、一発で規定ピッタリのがっかり指数を弾き出すプレゼントを選び取ることができる。
これはコンビニバイト時代、異常に空気の読めない同僚が客を怒らせるたびにフォローしていたことで培われたもの。
たちまち部署のエースとなり、上司である帽子さんにちょっと引かれる勢いで仕事をこなせるようになる。
しかし他に使いみちのない才能であり、SCHが終身雇用でも出来高制でもないため本人は喜べていない。
通販サイト「amezin」で他人の「ほしいものリスト」を見るのが趣味。
「その人の望みって その人そのものだと思うから」というのが理由。
詳細は不明だが、赤いサンタになれる資格を備えているらしい。
○クネヒト
「悪い子には石炭や臓物のプレゼントを もっと悪い子には鞭を ……もっと もっと悪い子には──……」
SCHのまとめ役と思われる、黒いサンタ服を来た人物。顔は影が降りており不明……というより空洞に見える。
実を言えば「本当に空洞」である。彼の肉体は諸事情で言葉を発する「口」しか残されていない。
三春や志乃を連れ去り、黒サンタにした張本人。
モツ料理が得意であり、クリスマスの翌々日には黒サンタたちに振る舞っている。
両腕を繋ぐ鎖にはサンタの魔法がかかっており、良い子本人および良い子の出した手紙に触れることができない。
これを利用して、子供たちから届けられたサンタへの手紙から、悪い子からのものを選別する役目を持つ。
名前の由来は、伝承上の黒サンタの名前であるクネヒト・ループレヒト。
実は、三春が働いていたコンビニのオーナーでもある。
○袋
「いや ちゃんと吐き出しただろ」
声:玉木宏
クネヒトが背負うサンタのプレゼント袋……のように見えるが実態は意志をもった生物。人語も話す。
中身は牙や舌を備えた生物の口の中そのもの。結構グロい。
黒サンタとなる「とっても悪い子」が連れ去られるとき、その口の中に飲み込んでいく。
赤いサンタの服を着せられたコーネル人形を寝床にしている。
○帽子さん
「みんな がんばリークリスマス!!」
「…新入りか」「…今度こそちゃんと 使いものになるんだろうな」
頭から膝を覆う、サンタ帽に目玉を描いたデザインの着ぐるみを纏った人物。「石炭」でプレゼントの工場長を務める。
SCHの研修VTRに出ていたことから三春には広報の人物と思われていた。
中身は完全なオッサンであり、親しみやすさゼロの声質。仕事には厳しいが時折古臭いジョークも飛ばす。
三春が「子供役」に就任したことで、彼の直属の上司となる。
工場で働く、彼の着ぐるみと同じ姿の妖精を使役できる唯一の存在。
これは、彼の着ぐるみが妖精の親の死体から剥いだ生皮でできており、その匂いで妖精を引きつけているため。
○志乃(しの)
「サンタさんへ プレゼントは何もいりません」「サンタさんのお顔が見たいです」
「そしてできるなら私を」「私を─…」
演:橋本環奈
女性の黒サンタ。鉄平とともに三春の案内役を務めた。
髪型はツインテール。明るく愛嬌があり、かわいらしい容姿のため三春の心の支えとなっていた。
煙突の目で悪い子の悪事を調査する役職に就いており、部署のエースとされている。
悪事を暴く際には興奮し、黒い笑顔を浮かべる。その様子は目の当たりにした三春がショックを受けるほど。
それ以外でも情報収集能力に異常に長けており、企業機密から個人情報までたやすく暴いてしまう。
やる気を出すと異様に食欲が増し、頭身が変わる勢いで激太りする。
その一方で、強いストレスを押さえ込むと尋常でないカロリーを消費して一瞬で痩せてしまうという体質の持ち主。
赤サンタになることを切望しており、その資格を持ちうる三春に嫉妬するような場面も……。
2年間、黒サンタを務めるが、まだ10年以上の勤務期間を残している
元は寺の家に生まれ、「クリスマス禁止」「恋愛はご法度」という生活で寺を継ぐことも決められていた。
それらのストレスと宗教的トリップで家の仏像と会話するようになる。
会話のノリはほとんど女子トークのそれであった。
子供の頃、内緒でクリスマス会に参加した事で、母親に躾として家の外へ置いていかれる。
その際、赤サンタと思われる人物にストールを贈られ、以来サンタに憧れを持つ。
それから10年後、サンタに出した手紙をラブレターと勘違いした母親に、寝ている間に剃髪される。
ショックでお堂に立てこもった際、過失で火を放ってしまう。
燃え落ちる柱に潰される寸前、クネヒトに救われ、自ら望んで連れ去られる。
現在の髪は帽子と一体になったカツラ。
前述のトラウマの影響により、地毛は2年たっても全く生えてこない。
○鉄平(てっぺい)
「豚汁とおにぎり 食べて」
演:渡邉圭祐
志乃とともに三春の案内をした黒サンタ。黒髪の生真面目なイケメン。
料理が得意で社員食堂の料理長を務める。気配りも非常に上手く、三春から「お嫁さんにできる」と思われたほど。
料理長の他、自衛団に所属し、別の黒サンタとしての仕事も含め3つの役職を持つ。(笑)じゃない方のガチエリート。
家庭の事情で大金を必要としており、役職を兼任しているのもそのためである。
勤務期間はあと2年ほど。
○妖精
「のい!」「のいのい!」「のい~~~~」
「石炭」のプレゼント工場で働いており、帽子さんをそのまま小さくしたような姿である。
帽子さんを親だと思いこんでおり、彼の言う事しか聞かない。理由は先述の通り。
「煙突の目」を用いて入手されたゲームやおもちゃの設計図を食べることで、描かれた部品を排出する。「…うんこ?これうんこ…?」
先にできた部品の上で排出することで、組み立てまで行える。
紙ならなんでも食べられるようで、白紙を食べさせると普通のうんこを出す。
○田中皇帝
演:中川大志
「先輩レベルの良い子になると クリスマスも俺らのために夜景役やっててくださるの!」
三春と同じコンビニでバイトしていた大学生。
「廃棄弁当を勝手に食べる」「仕事もせずにマンガを読む」など勤務態度は最悪で、三春を精神的に苦しめていた。
絵に描いたようなチャラ男で、加えてキラキラネーム。にも関わらず就職が決まっており、その上可愛い彼女がいる。
クリスマス当日にはデートのために三春にバイトを押し付け早上がりした。
異常に空気が読めず、元々DQNが多い客をしょっちゅう怒らせていた。三春いわく「人をがっかりさせる才能」の持ち主。
そのため三春の「子供役」としての才能を知らずに育てる要因となった。
実は上記の内定先とはSCHのことであり、入社数日後に三春と再会する。
ポーソン練間北口店の出身であるため、SCHではエリートと目されている。
再会後も三春を精神的に追い詰めるような行動を取る。
実は三春の名誉とアイデンティティーを守る影の立役者。
三春に昔助けられた事があり、彼を尊敬した上でわざと憎まれ役を演じ続けている。本性は綺麗好きで真面目な性格。
○受付
「みんな~~開店よ~~!!」
社内で申込書類等の受理を行う。
7つの窓口が一つになった、小屋のようなものの中に潜み、腕以外は姿を見せない。またそれぞれの窓口から別人の声が出ている。
小屋には移動用の脚がついており、書類を持つ社員を探して勝手に動き回る。そのため前の人が受付する間に並ばないと探し回るハメになる。
「仕事は探してやるもの」という精神の表れだが、色々と本末転倒である。
小屋の中身は、7匹の獣が寄り集まった異形。何故か赤服のサンタの再来を恐れている。
○店長
「あのさ 廃棄の商品食べるのは 犯罪だからね」
演:佐藤二朗
三春が務めていたコンビニの店長。眼鏡をかけ口ひげを生やした中年男性。
三春が皇帝の内定を祝うため、購入しようとしたケーキを見て「廃棄品を勝手に食べようとした」と判断。
カイザーとともに、三春が黒サンタとなるに至った要因である。
実は影の立役者であり、これまでの言動はカイザーや客共々、黒サンタのエリートを育てるための仕込みである。
○三春の母
「…うっ…グス…うぅっ……」「ほんとに…グスッ よくやったねぇ…三春ちゃん…!」
回想を除けば、三春やクネヒトとの電話で声のみの登場。
黒サンタのことは知らされていないが、三春の就職を心から喜んでいる模様。
そのために見えを張った三春がどんどん後戻りできなくなっている。
ある1年を除いて毎年、三春にクリスマスプレゼントをカードとともに渡している。
三春も歳の数マイナス1枚のクリスマスカードを全て保管している。
○三春の父
故人。三春がまだ幼い頃に、クリスマス当日に事故死する。
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本当のアニオタWikiはもっと公平だ
そう 悪い記事にも
悪い記事のための 黒い服のWiki篭りが
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