フェリド・バートリー

ページ名:フェリド_バートリー

登録日:2016/04/05 Tue 22:51:10
更新日:2024/01/22 Mon 13:40:31NEW!
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「待ってたよ 哀れな仔羊くんたち」



漫画『終わりのセラフ』に登場する吸血鬼




フェリド・バートリー



身分・階級/所属:吸血鬼貴族 第七位始祖
年齢:不明(推定1000〜歳)
誕生日:10月31日(蠍座)
身長:182cm(推定)
体重:不明
血液型:O型
装備:一級武装
CV:櫻井孝宏







人物

京都地下に存在する吸血鬼都市・サングィネムに棲む吸血鬼の貴族。
日本では『女王』と呼ばれる第三位始祖クルル・ツェペシに次いで階級の高い第七位始祖で、都市内では絶大な権限を持つ。


少年少女の血を好む傾向があり、都市内では気に入った子供に対し「血を吸わせて貰う代わりに、都市内での便宜を図る」というようなことをしていた。ロ、ロリコン!!
特に美しい少年少女を好み、都市内では本来法律で禁止されている「人体からの直接吸血」を行っていた(サングィネムでは吸血行為によって無闇に人間の数を減らさないように器具を使っての間接吸血が義務付けられている)。


『家畜』となった人間は生きるのに最低限の生活……それこそ残飯に近いようなものや栄養素だけのゼリーなどを与えられて生きているため、このフェリドに便宜を図ってもらおうとする子供はそれなりの数がいたようである。
本編序盤では百夜ミカエラを特に気に入っており、彼を定期的に屋敷に招いていた。


また、本来吸血鬼にはあまり必要のない図書館といった人間向けの施設も幾つか運営しており、子供向けに無料で開放している。
こういった行為から、他の吸血鬼からは相当の変わり者として見られているようだ。



基本的に容姿端麗な吸血鬼の中でも特に美しい男で、立ち居振る舞いも人間の貴族階級のような様をしている。
これは彼が長い間人間の特権社会を渡り歩いていたために身についたもののようで、着ている服の質も明らかに他の吸血鬼貴族より上。
また、長髪をリボンで束ねているのだが、一度付けたリボンは二度と使わないという、謎のこだわりがある。
ちなみにリボンを付けている理由は「かわいいから」。



たびたび「遊び」と称して子供たちに都市脱出の手段を与え、脱出直前に皆殺しにするという残忍な行為を行っていたらしい。
主人公である百夜優一郎やミカエラに対してもそれを行い、第1話では彼らふたりの家族を脱出直前に惨殺。
本人は優一郎の銃弾を頭に受けたことで死亡した――様に見えたが、そもそも吸血鬼は銃弾で脳天を貫かれても死にはしないため、普通に生存している。




性格

常にへらへらと笑い、ふざけているとしか思えない言動で場を引っ掻き回す変人。いわゆるトリックスター
一般的な常識や倫理観、感情は理解できるが無視しているという非常にタチの悪い性格であり、はっきり言って変態。はっきり言わなくても変態。
原作者の鏡が語る「吸血鬼のほとんどは血にしか興味がないが、他に興味のあるやつはほとんど変な奴」を地で行っており、作中で他の登場人物が彼を理解する場面はない。


やっぱりというか友達も仲間もいないようで、彼自信は貴族として派閥を持っているものの、腹心であり800年来の付き合いであるクローリー・ユースフォードにすら「君に仲間なんているの!?」とか言われた。
更にはクローリーの従者であるチェス・ベルとホーン・スクルドは「私フェリド様は何考えてるかわからないから嫌いですぅ」「私もです」と語るなど、ぶっちゃけ人望も皆無。


彼より上の上位始祖たちですら「奴のふざけた態度は今に始まったことじゃない」と語るなど、吸血鬼という怪物の中ですら完全に異端者として描かれている。



一方で極めて狡猾で残忍な面があり、血にしか興味のない閉鎖的な吸血鬼社会を嫌悪している。
自らの生に対しても「ほんと長生きしすぎて退屈しちゃうよねー」と語っており、その行動のほとんどを「暇つぶし」「遊び」と語る。
ミカエラと再会した優一郎が涙を流した時には、それを見て笑うという破綻した精神構造を垣間見せた。


動機や理由は不明ながらクルルが《終わりのセラフ》に触れたことを知っており、それを利用して彼女に脅迫とも取れる態度を取る。
当初こそクルルの圧倒的な力に容易くねじ伏せられたように見えるが、実際にはその行動すら彼の予定通りだったようだ。


優一郎が都市を脱出したこと、また瀕死のミカエラがクルルによって吸血鬼として蘇生したことすらすべて計画通りだったらしく、人間の『パートナー』と組んで何かを画策している。





戦闘能力

吸血鬼の力の大きさは「誰に吸血鬼にされたか」「吸血鬼としてどれだけ生きたか」「元々持っていた資質」で決まる。
彼は悠久の時を生きた第七位始祖であるため、日本ではクルルに次いで二番目に強い吸血鬼。即ち現在登場している吸血鬼の中でトップクラスの存在である。
本人の態度や行動からするとそうは見えないが、名古屋決戦編で圧倒的な力を見せたクローリーすら凌駕する戦闘能力を持っている。


ただし直接戦うことが好きではないのか単に面倒くさいのか、あまり積極的に戦うシーンはない。
とはいえ新宿攻防戦では日本帝鬼軍の英雄・一瀬グレンの一撃を容易く受け止めた上、軽く振ったパンチ一発で彼を瀕死に追い込んだ。
グレン曰く、「尋常じゃなくつえぇ」。


1話では優一郎に頭を撃ち抜かれたが、クルル曰く「わざと」らしい。
さすがに子供にやられたというのは嘘でも無理がある。



なお、クローリーが自分の派閥かどうかを冗談で確かめた際には「首を引きちぎって殺しちゃう」と発言していた。
この事からクローリーですら太刀打ちできない戦闘能力を秘めていると思われる。




装備



「はいミカちゃん 貸し一つね~」



一級武装



吸血鬼の貴族や都市防衛隊など、一部の吸血鬼にのみ使用を許される一級武装の使い手。
使用者の「血を吸え」という言葉に反応して柄から吸血し、身体能力の強化や威力の増強などを行う。
一級武装は様々な形状があるが、フェリドはレイピア状の剣を使用する。
正確な区分が武装にはあるが現状では不明。



ちなみにフェリドは新宿攻防戦の時に吸血させておらず、武装は起動していなかった。柄が吸血時の作動をしていないことからそれがわかる。
しかしアニメ版では赤い刀身となっている。
……恐らくカラー絵ではほとんど赤い刀身だからアニメスタッフが間違えた可能性もある……のだが、その後のアニメ設定資料では他の剣が起動前の状態で記されているのに対し、この剣だけが赤い状態だった。
そのため、もしかしたら元々赤い刀身なのかもしれない。




関連人物

吸血鬼・第十三位始祖。
フェリドとはクローリーが人間だったころ(西暦1200年頃)からの実に800年に渡る付き合いであり、彼が吸血鬼になった一因でもあるらしい。
フェリドの派閥の中では最大の戦力であり、腹心とも言える吸血鬼。
とはいえクローリーもフェリドの目的は理解しておらず、ただ単に「一緒にいると退屈しないから」という理由でフェリドに協力している変わり者である。


フェリドはよく思いつきでクローリーを呼び出しては変な注文を付けるため、若干呆れられている。
最近した無茶振りは「鍋をやろう」。食事は血しか受け付けない吸血鬼が何を鍋に入れるのだろうか。



  • 百夜ミカエラ

ミカエラが人間だった頃は彼の血を吸う見返りとして、食料などを提供していた。
それを利用してミカエラはフェリドの屋敷から銃や都市の地図などを盗み出していたが、それも全てフェリドの掌の上であったようだ。


結果としてミカエラはフェリドに家族を惨殺され、自らも吸血鬼というバケモノになってしまった。
その後はフェリドの従者として生活していたが、フェリドからは度々「早く人間の血を吸って完全な吸血鬼になれ」という誘惑を受けている。


フェリドのことは家族を殺した張本人として恨んでいるものの、現在では家族を守れなかった自身と優一郎を利用する人間に対する怒りの方が強いため、表立って敵対することはない。



  • クルル・ツェペシ

吸血鬼の女王にして、第三位始祖。
フェリドは彼女を「愛している」と語っているが、彼女からは「愛しているのは私の持っている権力でしょう」と言われている。
しかしクルルもまたフェリドの目的を理解していない。


フェリドをも遥かに上回る強大な力を持っているが、フェリドはクルルが《終わりのセラフ》という、吸血鬼の中で絶対のタブーに触れていることを知っており、彼女を度々脅迫するような言動を繰り返していた。
序盤こそ力でフェリドを捻じ伏せたものの、上位始祖会でフェリドが日本に存在する《終わりのセラフ》とミカエラの存在を上位始祖たちに明かしたことで、簡単にはフェリドを殺せない状況に陥っている。



  • 一瀬グレン

日本帝鬼軍中佐。
帝鬼軍の中では英雄とされるグレンだが、フェリドの前では赤子の手をひねるかのように圧倒されていた。
一方でフェリドは柊深夜の狙撃をグレンの台詞から回避したこと、また何故かグレンは優一郎が都市を脱出する時刻と場所を知っていたことから、フェリドと手を組んでいるのではないかと推測されていたが……



本編の主人公。
フェリドによって家族を惨殺された際、銃によって頭を撃ち抜いて倒した。
……が当然フェリドの策謀であり、実際には彼の脱出も計画の内だったようである。
フェリド曰く「かわいい」存在。




一瀬グレン 16歳の破滅カタストロフィ

謎のキメラ(後のヨハネの四騎士)の調査に来たグレン達の前に現れ、当時人間側では最強だった柊真昼を一蹴する力を見せた。
その際、人間の研究に興味を持っていることが明かされている。




吸血鬼ミカエラの物語

800年前は中世ヨーロッパで暮らしており、放蕩癖のある田舎貴族の三男坊を名乗っていた。
とはいえその資力はすさまじく、仮にも貴族であったクローリーが驚くような屋敷に住み、銀でできたナイフとフォークを平然と食事の場に出していた。
現代の我々からするとあまり馴染みがないが、当時において「食卓にナイフが乗る」こと自体が稀であり、まして銀でできたナイフなどそこらの貴族では用意できないアイテムである。


更には美貌の少年少女を侍らせるに飽き足らず、ほぼ全裸より恥ずかしいスケスケの服を着せていた。
これにはクローリー君も「変態の所業だよ」と苦笑い。
しかし吸血鬼には性欲がないため、本人曰く「体には手を付けていない」らしい。
また訪れたクローリーと従騎士のジョゼには「気に入った子がいたら寝てもいいよ」とまで発言していた。マジモンである。



十字軍から帰還したクローリーとは街中で起きた奇妙な殺人事件を通して知り合い、以後その事件解決を共に行っていくことになるが……



この作品ではかつてフェリドに『主』という存在がいたこと、また彼が『ミカエラ』という名前で呼ばれていたことが明かされている。
クローリーを重用し、ミカエラを吸血鬼にさせたことも『ミカエラ』という名前が関係しているらしい。
また作中で別の吸血鬼と会話しており、その吸血鬼の「褐色」という特徴から(ほとんどの吸血鬼は白い肌をしている)、現在作中で唯一の褐色吸血鬼である第二位始祖ウルド・ギールスか、まだ登場していない第七位始祖以上の吸血鬼と思われる。






劇中での活躍

●序盤
ミカエラに便宜を図る吸血鬼貴族として登場。
彼に銃と地図を盗まれた間抜け者……と思いきや、百夜孤児院のメンバーを罠にかけて殺害。
更にミカエラを瀕死に追い込み、優一郎に頭を撃ち抜かれて倒れた。


その後クルルから優一郎を逃がしたこと、またミカエラを含む《終わりのセラフ》因子を持つ百夜孤児院の子供達を手にかけたことを問われ、その事実をもって逆にクルルを脅迫。
しかしクルルから一蹴されたことで、以後その件には関わらないことを誓う。



●新宿攻防戦
前線指揮官として登場。
当初は他の吸血鬼やミカエラの戦いぶりを見学していたが、窮地に陥ったミカエラを救いグレンを一蹴した。
その後は「吸血鬼殲滅部隊家畜化計画」として全員を生け捕りにしようとするが、《終わりのセラフ》を暴走させた優一郎や日本帝鬼軍本隊の増援があり撤退。


その後に人間の『パートナー君』に何らかの研究資料を渡しており、吸血鬼側を裏切って何かを企んでいるらしいことが描かれた。
また上位始祖会に《終わりのセラフ》が日本に存在すること、また従者と称してミカエラを紹介。以後クルルが簡単に自分を殺せないように仕向けている。



●名古屋決戦編
舞台が名古屋のためにあまり出番がなかったが、名古屋市役所での戦いのあとに登場。
クローリーに「名古屋にいる貴族の名前と場所を人間側にバラした」ことを問われるが、本人は平然としていた。
その際、自らの派閥にあるクローリーの名前と場所も人間側に漏洩させており、それによって他の吸血鬼からの疑いの目をそらしていたことを明かした。


だがこの計画は彼だけのものではなく、実際にはグレンとの共同の計画であった。
疑うクローリーにグレンが鬼になる直前の「生成り」という状態であること、鬼となった恋人・柊真昼の影響で完璧主義者という人格を持っていることを説明。


名古屋空港での決戦時には傍観者に徹していたが、ふたつの《終わりのセラフ》が激突した後の隙を突いてクルルを襲撃。
クローリーを陽動に使うことでクルルの血を吸い、無力化することに成功する。


この反逆行為は「クルルは《終わりのセラフ》研究に関与していた」という重罪を明かすことで正当化し、実質的な日本の支配者となった。
クローリーに最終目的を聞かれた際には、「ただの暇潰しかな」と語っていた。




アニメのEDで描かれた4ヶ月後では、地方空港(情景から広島空港ではないかと思われる)にて第三位始祖レスト・カーを迎え入れる姿が描かれている。





主な台詞

「そうその顔♪ 希望が突然消え去る時の人間の顔 だからこの遊びやめられないんだよね~~」


「言っただろ? 僕は君たちの絶望した顔が見たいんだよ」


「みーかー みーかー みーみーかー」


「さあさあ あなたはどう物語を紡ぎますか? 百夜ミカエラ君」


「ひどいよクルル くっつくとはいえちぎられる瞬間は痛いんだよ 腕」


「あーはー さっすがミカ君 第三位始祖クルル・ツェペシのお気に入り」
「圧倒的な力と傲慢さ でもその傲慢さは足元をすくうよ」


「ねえミカ君 人間をあんまりなめない方がいいよ 彼らは強かで欲深くて卑怯だから――」
「な~んて元人間の君に言うのもなんだけどね~~」


「うわー 何あのかわいい態度 君がこだわるわけだなぁ」


「よし家畜にしよう 吸血鬼殲滅部隊家畜化計画~~」


「逃がさないよ~ん」


「はいうるさーい もう十分はしゃいだだろ 黙れよガキ」


「いや~しかし 笑えるほど順調にきてるよね」
「相変わらず暴走していく人間の欲望に すべてを侮る吸血鬼たちの傲慢さ」
「そうは思わない? 僕の楽しいパートナー君」


「でも人間の血を吸わないのはなぜかな~~ ま~さか吸わなければいつか人間に戻れるとか思っちゃってる?」


「彼は最近お気に入りの私の従者です 片時も離れたくなくて連れてきちゃいました~~♪」



「でも もう殺せないでしょう?」
「いま僕が死んだら 真っ先に疑われるのは君だ」
「いや 前から殺せなかったか」
「僕が死んだら 僕の持ってる秘密が上位始祖会に届くようになってるかもしれないしねぇ?」


「手を握れ」
「そして僕に陥落しろよ クルル・ツェペシ」


「心外な 僕は仲間を裏切るような奴が一番嫌いだって君は知ってるでしょう?」


「愛しの優ちゃんミカちゃんの 仲間になりにいくのさ」




余談

  • 読者側からも登場人物側からも真意の見えないキャラクターだが、鏡曰く「フェリドは全ての面においてヤバいキャラ。だからあえて動機が不明になるように書いている」らしい。彼が物語の重要な鍵を握ることは間違いなさそうだ。

  • 鏡作品ではよく見られる「あは」や「あはー」という笑い方だが、フェリドは特にそれが特徴的。
    アニメにおいても音響監督が拘ったポイントらしく、柊シノアの「あはー」という笑い方とフェリドの「あはぁ~」という笑い方は完全に区別していたらしい。妖しく、かつオネエっぽくならないようにするのがポイントだったとか。
    それをこなした櫻井氏の演技力は流石の一言である。特に上位始祖会後のクルルとの会話での「手を握れよ」は鳥肌モノ。

  • 小説版では鏡が一度銀髪を「金髪」と書き間違え、作画担当の山本ヤマトから「これはあとで銀髪になるイベントがあるんですか?」という質問があったらしい。まあかがみんのうっかりミスは今に始まったことではない。

  • ファンブック「8.5巻」に掲載された山本ヤマト書下ろし「仮想もしものセラフ」では、何故か居酒屋の大将だった。割烹着姿が異常にサマになっている。

  • 名前の元ネタはかの有名な「エリザベート・バートリー」からだと思われる。元ネタは女性だが、美しさにこだわる点、潔癖な点など共通項も見られる。



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  • まさかフェリドの記事が・・・・・・正に鏡貴也作品の真骨頂って感じのキャラだよね。 -- 名無しさん (2016-04-06 01:29:58)
  • 邪悪なおそ松兄さんだな。 -- 名無しさん (2016-09-02 23:02:25)

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