登録日:2011/12/20(火) 12:50:40
更新日:2023/08/09 Wed 12:02:23NEW!
所要時間:約 4 分で読めます
▽タグ一覧
スーパー戦隊シリーズ 海賊戦隊ゴーカイジャー レジェンド回 スーパー戦隊エピソード個別 神回 香村純子 中田譲治 香村純子の本気 涙腺崩壊 超獣戦隊ライブマン 肩幅の広いブルードルフィン スカートのブラックバイソン スーパーライブロボ 友の魂だけでも 大原丈 イエローライオン 西村和彦 ザイエン 丈からジョーへ
※推奨BGM:次~回!!
次ィィィィィィ回!第30話!!
バリゾーグ量産計画?
こいつはお前の友達なのか?
……馬鹿だな。戦うしかないのに……
第30話
友の魂だけでも
この悲劇、繰り返させん!!
[#include(name=テンプレ2)]
「ともよどうして、ライブマン―」
「友の魂だけでも」とは『海賊戦隊ゴーカイジャー』 第三十話のサブタイトルである。
『超獣戦隊ライブマン』のレジェンド回であり、珍しくジョーがレジェンド戦隊と絡みを持つエピソードである。
また、『悪の組織を倒す事だけがヒーローではない、一度ヒーローとなった者の負う後悔と果たすべき責任』を描くライブマンの後日談も兼ねている。
脚本は香村純子が担当。
【あらすじ】
「スケボーが得意なライオンが近づいている。こんなん出ましたぁ~♪」
相変わらずトンチンカンなお宝ナビゲートをするナビィ。
だが戦隊オタクの鎧は『スケボー』というワードからライブマンの大いなる力だと判断し、そのメンバーを探しに出掛ける。
一方、ザンギャックはギガントホースに派遣された大科学者ザイエンによるバリゾーグ量産計画が始まろうとしていた。
強くて忠実なバリゾーグがさらに増えればゴーカイジャーなど敵ではない、地球侵略も思いのまま。そう喜ぶワルズ・ギルとは裏腹にインサーンの表情は浮かなかった。
ゴーミンを引き連れ地上の有名なスポーツ選手達を攫いに来たザイエン。
偶然赤ん坊を助けた白衣の男と共に、ジョーとアイムはデンジマンに豪快チェンジ。
デンジパンチでザイエンを一旦退けたが、戦いの最中でザイエンの落とした情報端末を拾う。
そこにはバリゾーグの設計図らしい物が表示されていた。
「こう見えても、俺は科学者なんだよね」
居合わせた白衣の男はその端末を調べる為、ジョーと共に科学アカデミアの研究室に向かう。
その男こそ超獣戦隊ライブマンのイエローライオンこと大原丈だった。
――もしも…もしも、シド先輩を取り戻すことができるのなら…
バリゾーグの設計図から、改造された人間が元に戻る方法が見つかるかもしれない。
大原の研究室で、彼と共に一抹の希望をディスプレイに託すジョーだが――
『NO RETURN』
コンピューターが導き出した結果は残酷なものだった。
大原が言うには、バリゾーグのシステムは人間の優れた能力だけを残し、残りはすべて完全に機械化するものだった……一度改造されたら、二度と元には戻らない。
つまり、機械化された時点でバリゾーグ=シド・バミックは人間として既に死んだも同然だというのだ。
「……馬鹿だな。戦うしかないのに……。先輩はもういないとわかっていたはずなのに…一瞬でも、救えるかもしれないなんて…!」
無様に足掻くことしか出来ず悲観するジョー、だが大原は強く説く。
「……馬鹿なんかじゃねえよ。大事な仲間だったんだろう?だったら…人間でなくなろうが、敵になろうが、救えるもんなら救ってやりてえ。悩んで当たり前だろう…?あがいて当たり前だろう!?」
そう吠えた後、「これは自分に言ってんのかもな」と自嘲気に言った後、大原はジョーに自身の過去を話す。
「…昔の話だ。[[人間を捨てて>ドクター・ケンプ/月形剣史]]、[[地球征服を目論んだ>ドクター・マゼンダ/仙田ルイ]][[同級生がいた>ドクター・オブラー/尾村豪]]。結局…俺達は、あいつらを救ってやることはできなかった…だから、俺はこの学校に戻って、今でもあがいてるんだよ。若さで突っ走った学生が、同じ過ちを繰り返さないようにな…」
再建された科学アカデミアで科学者をしながら、かつて救えなかった友の魂だけでも救ってやるため、未来を担う若い科学者達が道を踏み外さないために…
そう呟きながら、大原はブラインド越しから三人の生徒を見守る。
生徒の手の平から、二匹の蝶が羽ばたく。それはかつて救えなかった友の生まれ変わりのようにも見えた。
「魂だけでも……」
この言葉で吹っ切れたジョーは、マーベラス達に加勢に向かう。
ザイエンを倒し、二度とシド先輩のような悲劇を繰り返さない為に、そしていつか決着をつけるであろうバリゾーグからシド先輩の魂だけでも救う為に…
それが宇宙に生きる者として、正しい道を選んだ者としての責任でもあるのだから。
「おい!同じ過ちを繰り返すなよ」
研究室を飛び出す前、ジョーは大原の言葉に頷き、玄関の片隅に置かれたスケボーを見てから問う。
「ひとつ、聞いていいか……あんた、ライブマンだったのか?」
「……さあて、な」
振り向いた大原の姿に、黄色い獅子の戦士の姿が重なる……。
5人揃ったゴーカイジャーはライブマンにゴーカイチェンジし、ザイエンを追い詰める。
「おのれ…海賊などと言う下等な存在に、この私が…!」
屈辱に震えるザイエンに静かに怒りを燃やすジョー。ザイエンの放つ光弾にひるまず、一歩、また一歩と悠然と歩いていく。
「シド先輩……見ていてください!!」
ゴーカイサーベルに光が灯り、刃が弧を描きザイエンを十文字に斬り裂く!
それは、ジョーが脱走時に見たシドの必殺剣そのものだった。
やがて、インサーンの手で巨大化したザイエンとスゴーミンの猛攻に怯んだゴーカイジャーはライブマンの大いなる力を発動。
ゴーカイオーの五つのハッチからライブマンのスーツに刻まれた獣のマークが放たれて、スーパーライブロボが召喚される!
スゴーミンの猛攻を物ともせず、スーパービッグバーストで蹴散らすとハリケンゴーカイオーの乱れ桜でザイエンを撃破、恐るべき計画を砕く事に成功したのだ。
戦いを終え、再び旅路に就くゴーカイガレオンの見張り台で、ジョーはひとり決意を新たにする。
「シド先輩…俺、もう少しあがいてみます。あなたの魂だけでも…救えるように…」
一方、バリゾーグもひとり宇宙に浮かぶギガントホースのブリッジで地球を見つめる。
その胸によぎるものは、果たして……
【備考】
ライブマンのレジェンド回であり、登場するレジェンド戦隊も大原“丈”で関わるゴーカイジャーの戦士も“ジョー”・ギブケンという粋な計らいがされている。
丈はボルトとの戦いが終わって尚、「己の背負うべき責任」と「かつて敵であったとしても友を救えなかった後悔」と向き合い、同じ過ちを繰り返させない為にもアカデミアで若者を導いている。
それを自分たちに似た境遇であるジョーのストーリーとうまく重ね合わせた、ライブマンらしいレジェンド回であろう。
後日、ジョーはバリゾーグを倒し、無事にシド先輩の魂を救済した。
【余談】
- 今回登場したザンギャックの大科学者ザイエンの声は、前述のライブマンでの敵組織『武装頭脳軍ボルト』でのボス:大教授ビアス役の中田譲治氏が担当した。
強化改造の部分が先天(千点)頭脳→満天(満点)頭脳など、だいぶボルトを意識している。
偶然かもしれないがこちらも“譲=ジョウ”繋がりである。
- 今回、ゴーカイオーの大いなる力として登場したスーパーライブロボはアクション用スーツが現存せずイベントで度々展示されていた非アクション用スーツを使用されれている。
- 主題歌のインストゥルメンタルをバックにライブマンに豪快チェンジした時には、原作には無かったブラックバイソンとグリーンサイのワイヤーフレームによる変身シーンが登場した。
また、スカートが無いガタイのいいブルードルフィンやスカートがあるブラックバイソンなど、一見カオスな豪快チェンジになってしまった。
一方鎧は皆が豪快チェンジして戦ってた際に、空気を読んだのか画面外で戦ってた。ライブマンは追加戦士含めて5人だし仕方ないね。
- トドメはハリケンゴーカイオーと一見いつもの様に倒していたが、
レッド=鳥(隼と鷹なのが惜しい!)、イエロー=ライオン、ブルー=ドルフィン
と、偶然にもライブマンとハリケンジャーの初期戦士のモチーフが被っていたりする。
- 科学アカデミアで学生が光る二匹の蝶を飛ばしていたが、あれはライブマンのOPのオマージュである。
原作ではその後すぐに蝶がレーザー銃で撃たれ砕け散り(頭脳軍ボルトに離反した月形剣史/ドクター・ケンプらに撃ち殺された初期戦士の友人・矢野拓二と相川麻里のメタファー)、
「友よ、君たちはなぜ悪魔に魂を売ったのか?」とOPに映っていたが、今回は美しく天に羽ばたいてた。
- 今回の「バリゾーグ量産計画」を発案したのはワルズ・ギル坊っちゃん。
強力、且つ忠実な部下を大量に増やせば一気に戦力アップに繋がるだろうし、殿下にしてはなかなかナイスな作戦だと思われる。
ただその為に大幹部クラスを召集、挙句に失ってしまったのは大きな痛手ではあるが。
追記・修正お願いします。
[#include(name=テンプレ2)]
この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,8)
[#include(name=テンプレ3)]
▷ コメント欄
- 大原さんがジョーにかけた言葉と励ましに本気で昔を思い出して号泣した。映画では天宮さんが死んだケンプとマゼンダの墓参りしていたな・・・・。 -- 名無しさん (2014-04-27 17:57:29)
- ライブマンがオーバーラップするシーンで本当に役者さんがスーツ着たと知ったときは嬉しかった -- 名無しさん (2014-04-27 18:10:45)
- 助けられたのが尾村(オブラー)だけだっただけに大原さんにはジョーの気持ちが痛いほどわかったんだと思う。 -- 名無しさん (2014-04-27 18:19:41)
- 大原丈のスケボーさばきは相変わらずかっこよかった。あと幹部達をライブマンが倒していたら説得力はなくなってしまったかもしれない(幹部を倒したり死に至らしめたのはすべてビアス側) -- 名無しさん (2014-05-01 11:20:36)
- 「せめて魂だけでも救ってやれ!」大原さんの言葉は38話で実現した(号泣) -- 名無しさん (2014-11-22 20:08:50)
- ザイエンの声が「ビアス」と一緒なのは狙っていたんだろうな。 -- 名無しさん (2014-11-22 20:09:33)
- 後日嶋さんがこの話をスタッフと「何で俺に振らなかった」「デブだから 痩せてからそんな事は言ってくれ」というやりとりがあったとか… -- 名無しさん (2014-11-22 20:18:50)
- ↑「イベリコ兄貴」と呼ばれていたからな・・これはいたしかたない。 -- 名無しさん (2014-11-22 21:01:18)
- ただ西村さんは「ライブマンに出たことを黒歴史にしたい」と思っていたといわれているが本当なのかな?そうだったらショックだな(デマならいいけれど) -- 名無しさん (2014-11-22 22:14:28)
- ↑ゴーカイの前に関西ローカルのTENっていう番組の街角トレジャーっていうコーナーのロケでたまたまジンマーの中に入ってた人に再会したときノリノリで変身ポーズ決めてたからないっしょ。あとゴーカイにでたのも西村さんの方かららしいし。 -- 名無しさん (2014-11-22 23:24:18)
- この話で唯一気になったのが丈の口ぶりがまるで尾村豪も救えなかったみたいだったこと。もっともああ言ったあと「一応一人は救えた」って言ったら少し台なしになりそうだからあれでいいのだろうけど。あと願わくばあの研究室の隣室に掛かってる名札は「尾村」だといいなと思う今日この頃。 -- 名無しさん (2014-11-22 23:36:32)
- ↑3 オダギリのクウガ黒歴史のデマもそうだけど何故こう黒歴史的な話を捏造したがる層がいるんだろうね。 -- 名無しさん (2014-12-27 10:36:15)
- ↑2ただ、体が杖を使わないと歩けない上にマゼンダの死に際を間近で見てしまったので精神的にもトラウマになっているから社会復帰が出来ているかどうかだな・・。アカデミーにも「矢野さん」「相原さん」二人を殺したことやかってのアカデミー卒業式襲撃のことも知れ渡っているだろうし。 -- 名無しさん (2014-12-27 11:09:37)
- 来年の戦隊が動物モチーフらしいけどライブマンまた出て来ないかな?イエローライオンもゴーストに出演して東映とのパイプはまだ健在だと分かったし -- 名無しさん (2015-10-31 09:50:42)
- ↑4 自分も『豪は救えた』ことは言及してほしかったが、豪は劇中を見る限り、獣人化の後遺症が残ったようだし、上にある通りマゼンダとアシュラの悲壮な末路を見届けたしな…トラウマも残るだろうし『完全に救えた』とは言い難いのだろうな。 -- 名無しさん (2015-11-01 07:31:09)
- 忠誠心の強い部下(バリゾーグ)を与え、(ザイエンが)自身の最高傑作を重用しているからワルズとはお互い友好的だったな -- 名無しさん (2016-01-28 22:51:45)
- これ地味に鎧の「ライブマンの活躍してたのって俺の生まれる前」って発言に地味にショック受けたのは自分だけではあるまい。 -- 名無しさん (2016-01-28 23:09:57)
- ガオレンジャーVSスーパー戦隊では勇介が後輩たちを導き、ゴーカイジャーでは丈が後輩たちを導いたわけだが、アカデミアの劣等生だった2人だからこそ描けた成長後だと思える。 -- 名無しさん (2016-03-16 22:38:12)
- 山田裕貴にとっても大きな意味があった回だった。 -- 名無しさん (2018-10-24 09:57:05)
- 大原丈がいるから大丈夫なんだろうけど、再建した科学アカデミアにもケンプやマゼンダみたいな自惚れ優等生が現れる可能性もゼロではないよねえ -- 名無しさん (2018-10-24 11:08:31)
- 因みに誤解している人がいるが丈も勇介も落ちこぼれと言っても「天才集団の中では」なので、頭は良いんだよね。だからこそ再建もできたわけで。 -- 名無しさん (2018-10-24 12:14:27)
- 蝶が舞うシーンで泣いたのはオレだけでは無い筈 -- 名無しさん (2020-07-25 19:38:22)
- ワルズ・ギル「そうか…なんと素晴らしい…お前たち…おお…聴こえるか? この声が…....。」ザイエン、バリゾーグ、ダマラス「「「はい。 皇帝陛下が全宇宙が殿下を讃えております…ビバ!ワルズ・ギル」」」....というパロディを連想。 -- 名無しさん (2020-07-29 20:18:32)
#comment
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧