筧・十蔵(境界線上のホライゾン)

ページ名:筧_十蔵_境界線上のホライゾン_

登録日:2014/12/09 Tue 13:16:42
更新日:2023/12/21 Thu 13:46:39NEW!
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川上稔作品登場人物リンク 境界線上のホライゾン 真田 真田教導院 筧・十蔵



  筧・十蔵とは、境界線上のホライゾンに登場する人物である。



【所属】真田教導院
【役職】“要らずの十番”
【種族】人間
【宇名】“火縄”




真田教導院が“要らず”の十番。
今にも折れそうな程細い長身痩躯。ポケットに手を突っ込み口に火縄を咥えている。落ち着くとのこと。



「ごめんな」が半ば口癖で、無精な口下手だが意外と説教臭く後輩思い。仲間への配慮もけっこーする。
人前が苦手で慣れない交渉に臨んだ時は内心ヒヤヒヤしっぱなしだった。
わりかし小心者で大国や格上相手には表には出さないがビビりまくり。相手が現武蔵副長で“東国無双”の一人娘だったり人狼女王の娘の第五特務だったりで仕方ないといえば仕方ない。



出撃のたびに根津に形見代わりの針を渡しており、死亡フラグと言われるが生還するため針の数が大変なことになってきている。
無精気味のため海野や望月からの扱いは割と悪いが気遣いする仲。


ちなみに現在の真田十勇士は2代目にあたるのだが、彼の場合先代の「筧・十蔵」が真田に“要らず”が流れ着いた時既に他界していたため、襲名上の叔父である地竜の筧・虎秀に世話になったという。



“自分の死角から”“相手の死角へ”“死角にある物体をゼロ距離に射出する”→“死角送り”の転送系射撃術式の使い手。というより、後述の素養によりそれしかできない。条件さえ満たせば銀弾でも針でも管制制御の艦砲だろうが対象に出来る。
術式の発動条件に「彼自身も誰も射撃の瞬間を目撃してはならない」というものがある。なので先述の火縄とポケットをインした体勢が彼の射撃スタイル。臨戦態勢。
かなり強力な術式で、副長クラスの見切りとキチガイな反応速度を持つ二代等でもない限り、避けることも知覚することもままならず撃ち抜かれる。武蔵勢の一斉銃撃を全て撃ち落とすなど精度も数もかなりのもの。銀弾を使うことで異族に致命傷をあたえることも可能。術式の特性と合わせて人狼女王に「あなたの術式なら私に傷を与えることができるかもしれない」と言われた。
忍者としての体捌きも一流で、常に滑るような歩法で相手の背後に回ることで格上の副長・二代と互角に渡りあった。だが術式符で多少無理なドーピングをしていた模様。



神に対してシニカルであり感傷的。
神に愛された男。



元々彼は射撃の名手で、演習でもトップに立ち続けエリート街道を突き進む予定だった。
しかし本番ともいえる術式を用いた射撃が彼だけ何故か上手くいかない。全てが不発に終わってしまう。
一気に落ちこぼれに転落した彼は失意の内にその道を諦め、別の道を進もうとする。
何気なく投げた紙飛行機。ふと見るとそれが見当違いの所に着地しているのに気付く。
まさかと思った彼は先生に相談。曰く、



「神様は、誰にも君の射撃を見られたくないのかもしれない。君自身にさえね」




こうして“死角送り”の術式に辿り着いた彼は十本槍候補にまで登りつめ、後の“要らず”の一員となる。




作中でも例がないほどに神が個人に干渉していて、そのためか彼も神に頻繁に語りかけ身近に感じている様子。



“要らず”を要らずとしないため、後の真田のために奮闘。
二代と対峙したり滝川一益と肝を冷やしながら交渉したり蟹江城の戦いで活躍した。



蟹江城での戦闘では蟹江城の副砲を死角送りの対象にすることで正確な砲撃を叩き込む応用を見せた。


ミトツダイラは流体に快い空間である森の影響下で、筧と自分の間を包むような、見守るような大きな気配を察した。
筧の側について彼の死角から彼女を穿つ手伝いをする。ならばと、ミトツダイラは常に筧の死角を潰し続けることで、術式を不発にさせる。





 その瞬間、ミトツダイラは見た。
 筧が、銃を抜いている。左右の手に、彼は黒鉄の塊を掲げ、
 「神様」
 彼が呟いた。
 「俺、頑張るよ」





窮地に陥った彼はついに懐から銃を抜く。
術式なしのそれは、しかし思わず息を詰めるほどの、あまりにも正確な射撃。
回避しやすいとかそういう次元ではなく、弾道が澄み過ぎていて一瞬吸い込まれそうになる見事なもの。
相対しているミトツダイラをして当たりに行きたくなる欲求を生んだ。



筧は退かず、打撃を織り混ぜながら近接で銀狼と撃ち合う。



 「――頼まねえ!」
 「……俺が!」
 「俺がやるんだ……!」



決死の一撃を王賜剣で防がれ、突きを右胸に喰らい敗北した。






戦闘で砲撃等を行ったことで堰で作られたダムが決壊。放っておけば小田原城や下の市街が洪水となってしまう。
そこを戦場に選んだ責任として、筧と望月は水抜きを慣行する。





 『御供いたします』
 「じゃあ、お前の爆砕術式、くれるか?」
 「……ハゲるかと思ったら、エクステなのな、これ」
 『これでも女という区分の下にありますので。――半分で十分ですか』
 『私の投擲先は、堰の裏側、水中にお願いいたします。
 あと、上部側に不安定な石材がありますのでら筧様が逃げられる隙もあるかと』
 「御供するって言ったのは何だよ一体」
 『そういう覚悟があると示しただけです。単体でも大丈夫ですが?』
 そーかい、と彼が右腕を振った。そして筧は、望月に言った。
 「じゃあな」



 『……は?』
 『筧様……!?』
 彼が、自分を投じたのだ。堰から離れた場所へと、だ。



 「人形となら死ねるけど、女と死ぬような格好いい生き方してねーんだわ」
 筧は口元に笑みを作って、帽子を更に目深に被った。
 「やるか、神様」






筧は川原で目を覚ます。ダムの堰を壊した激流に飲まれ、流れついたのだ。
近くにいた子供と父親から街の安全を聞くと、彼は根津に渡す予定だった長針を子供に託す。夏休みにでも真田に行って、海野に渡してくれと。



立ち上がり歩くと、彼は中等部時代の教導院の中にいた。
背の高い少年が、長針を床に投げ捨てた。
すると時が止まったかのように筧以外の全てが静止する。
戸惑いながらも、伊佐と三好、大先生の声が遠くから聞こえ、廊下に出ようとする。
だが、彼は止まったままの少年に振り向く。



 「おい! 今日、これから起きる事、忘れるなよ! 担任の池田先生、いい人だから絶対相談に行くんだぞ!」
 「気付けよ! これ、廊下に刺して置くから、絶対気付けよ!」
 「気付けばお前、格好よくなれっから! 将来、絶対、自分の事、信じて良かったって思えるようになるから、だから……!」
 「来いよ! お前にしか出来ない事があるぜ……!」
 背を向け、歩き出す。廊下の向こうで呼んでいる声があるのだ。
 同時に鐘の音が響き始めた。
 時間が進んだ。その事を確信して、彼は呟いた。
 「神様」
 帽子を目深に被り、彼は笑った。
 「――有り難うよ」





…時は少し流れ、2学期初日の夜。西で本能寺の変と賤ヶ岳の戦いの同時開始というまさかの事態が起こっているのを横目に見つつ、真田の地で開かれていた夏祭りの最中。
祭りを仕切っていた巫女の海野は、北条から来た子供から「針」を渡され、思わず泣いてしまうも、「自分の戦い」に区切りがつき、もう降りてもいいのだということを納得するのだった…。



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  • カッコいい人だよなあ -- 名無しさん (2014-12-09 20:40:01)
  • 川上作品の死に際は誰も素敵。 -- 名無しさん (2014-12-09 21:02:57)
  • ”要らず”の連中は本当に格好いい散りざまなんだよなぁ。全員が自分が成し遂げたことに満足していくからだろうけど -- か (2014-12-10 11:36:20)

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