登録日:2011/09/27(火) 00:09:04
更新日:2025/05/09 Fri 17:01:29NEW!
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ゲーム コナミ 沙羅曼蛇 無理ゲー ノーミスゲー msx 移植 konami グラディウス 高難易度 シューティング
THE SAGA CONTINUES
KONAMI PRESENTS
沙羅曼蛇
サ ラ マ ン ダ
SALAMANDER
THE FANTASTIC
SPACE ADVENTURE COMMENCES
沙羅曼蛇(MSX版)とは、1987年にコナミによって発売されたMSX作品で、アーケードゲーム沙羅曼蛇の移植版である。
ただし、移植版とはいっても前年に発売されたグラディウス2(MSX)の流れを汲む作品となっており、大幅なアレンジがなされている。
概要
グラディウスのMSX移植版から始まり、アーケード作品から独立した作風が特徴のMSXグラディウスシリーズの第3弾で、ベースこそ前年に稼働を開始したアーケードゲームの沙羅曼蛇だが、そこからストーリーからステージ構成、ゲームシステムに至るまで大幅なアレンジが施されており、もはやAC版とはタイトルとBGM以外ほぼ別物と言っていいほどの仕上がりとなっている。
しかし、本作は家庭用グラディウスシリーズの中でも随一の難易度を誇る作品でもある。
その要因は復活の難しさにある。
本作はアーケード版にあったその場復活が無く、ミスをすると一定の地点からやり直しになる戻り復活を採用している。
そのためその場復活とは違い、オプションもなくなった状態での再スタートを余儀なくされる。
これだけなら他のグラディウスシリーズと同じだが、本作の問題はそこにある。場面によってはザコ敵の出現パターンがランダムな箇所もあり、フル装備ならともかくミス直後の立て直しが非常に困難な場面もある。
しかも、復活地点の大半が酷いバランスになっていて、特にゲーム後半につれて一度ミスしたらリセットしてやり直した方がマシと言われるくらいには凶悪な設計になっている。
加えて協力プレイ時の場合はどちらか片方がミスしたらその時点で2人揃って復活地点まで戻されてしまう。
そのため例を挙げると、
一面の終盤で死ぬ
↓
一面の中間地点に戻される
↓
スピードもオプションも無くなる*1、つまりリセット
↓
そんな状態で復活パターンを作ろうにも後ろから速い敵が!
↓
み ぎ ぃ
↓
中間地点に戻る
↓
以下腕が上達するまでループ
慣れないうちはこのようなことが他シリーズよりも頻発する。
人によっては同じくシリーズ最高難易度として名高いグラディウスⅢを差し置いて史上最凶のシューティングゲームと評することもある。
他にもMSXのハードスペックの仕様上相変わらずスクロールが8ドットずつでカクカクとしか動かないなどの問題点はあるが、それでもグラ2譲りの1キャラ2色制限を感じさせない美麗なグラフィックや、拡張音源チップSCCを用いたBGMのアレンジなど、光る点は随所にある。
ストーリー
惑星ラティスを中心にアイネアス、ラウィニア、キルケ、オデュッセウスの4つの惑星が取り巻くラティス系惑星群。
しかし古代ラティス人が遺した『炎の予言』をなぞるかのように、バクテリアンが仕向けた沙羅曼蛇軍による侵攻を受け、ラティス系惑星群は瞬く間に制圧されてしまい、更に惑星ラティスのオゾン層がサラマンダ軍が設置した『ゼロスフォース』によって破壊され、ラティス人の生存ができない状態になってしまう。
同盟国である惑星グラディウスの皇帝・ラーズ18世(前作主人公、ジェイムス=バートン)は惑星ラティスからの救援要請を受け、『シードリーク作戦』を開始。
シードリーク作戦の目的はラティス人の救助、沙羅曼蛇軍の撃退、そして人工オゾン層を発生させるリークシステムの設置・作動の3つ。
更に本件にはかつて『サイレント・ナイトメア事件』を引き起こした張本人のヴェノム博士が暗躍している可能性が高いとのこと。
シードリーク作戦の遂行、そしてヴェノムの討伐。この2つの任務がイギー・ロックとゾウィー・スコットの2名に課せられ、2人は最新鋭超時空ファイター『スラッシャー』と『サーベルタイガー』に搭乗する。
自機
1P側は青い機体の『スラッシャー』。
2P側は赤い機体の『サーベルタイガー』。*2
それぞれAC版のビックバイパーとロードブリティッシュから変更されている。
両者の間で性能差はない。
パワーアップ
本作はAC版のマイナーチェンジ版である国内版『ライフフォース』やファミコン版と同様にパワーアップ形式がパワーアップメーター方式となっている。
また、ハッチを破壊すると1~3個出現する「Eカプセル」を計15個入手すると、ミサイルやレーザーの強化版が新たにゲージに追加されるほか、協力プレイ時限定の強化装備が手に入る。
パワーアップゲージ
#table_style(head=#00f:#ff0:120%)
SPEED | NORMAL | MISSILE | RIPPLE | LASER | OPTION | ? | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Lv1 | SPEED UP | NORMAL | 2-WAY B | RIPPLE | LASER | OPTION #1 | F.FIELD |
Lv2 | HAWK WIND | METEO | OPTION #2 | ||||
Lv3~7 | HOMING | SCREW | OPTION #3~4 |
- SPEED UP
初期の0速から最大7速まで自機のスピードが上がる。
戻り復活を採用しているので、自機の初期速度はAC版と比べると遅い。
- NORMAL BEAM
武器がRIPPLE、またはLASERの時に選択可能。
選択するとノーマルショットに戻される。
一応ボス戦で連射すれば高威力を誇るが、この存在によりスピードアップ以外のパワーアップがいつもよりも1つ多めにカプセルを取らないといけなくなったりと、本作の難易度を上げている要因の一つであるのが実情。
- 2WAY MISSILE
お馴染み地を這うミサイルだが、AC版との違いは、上にいれば上に、下にいれば下にと位置によって撃たれる方向が違う点。
この性能のミサイルはSFC版『Ⅲ』や『Ⅴ』にもホークウィンドやイーグルウィンドとして登場している。
慣れないうちは自機やオプションの位置調整をミスして、ミサイルが明後日の方向へ飛んでしまうこともありがち。
Eカプセルを取得していくと、上り坂を這う事が出来るHAWK WIND→地上の敵を追尾するHOMING MISSILEとパワーアップしていく。
ただしこのうちホーミングミサイルは破壊したハッチの残骸も検知して飛んでいくため、場所によってはまるで使い物にならなくなるので、ホークウィンドまでで留めていくのが無難。
- RIPPLE LASER
広範囲に広がるリング状のレーザーを発射する。
本作では連射ができず、一発撃つとその一発が消えるまで撃てなくなる。
- LASER
貫通力と威力があるレーザーを発射する。1段階目でもグラ2の2段階目同様に画面端まで届く。
本作の主力武器だが、最大の敵はラウィニアステージのレーザー反射装置。
こちらもEカプセルを取得していくと、METEO LASER→SCREW LASERと範囲と威力が上がる。
アイネアスステージにある粒々はメテオレーザーでしか破壊できないので、1周クリアを目指すならアイネアスステージをクリアするまではスクリューレーザーは取得しないようにすること。
- OPTION
自機の動きをトレースしながら攻撃する発光体の分身。
MSX版グラディウスシリーズでは唯一最高4つ(協力プレイ時は合計3つ)まで装備できる。
ミサイルとの兼ね合いもあり、上手くコイツを配置するのがクリアへの近道。
- FORCE FIELD
自機前方に攻撃を防ぐバリアを展開。耐久力は通常弾10発分。
ファミコン版や『Ⅱ』以降のフォースフィールドとは異なり、自機の後方や上下に対しては無防備なので注意。
特殊パワーアップ
グラ2同様、それぞれ対応するアイテムを取ることで一定時間特殊なパワーアップが可能。
- S.STOP(SCROLL STOP)
10秒間スクロールが停止する。
- O.HOLD(OPTION HOLD)
15秒間自機の上下にオプションがV字型に並ぶ。
後にSFC版『Ⅲ』や『Ⅴ』にもそれぞれフォーメーションオプションやスペーシングオプションとして登場している。
- SPARK(SPARK LIGHT)
ラウィニアステージ限定のアイテム。
このステージ前半は停電が発生しており地形が見えにくくなるが、このアイテムを取得することでステージを明るく照らすことができる。
- T.BOMB(TLAMPLE MISSILE)
こちらもラウィニアステージ限定のアイテム。
アイテムを取ることで超高威力のミサイルが1つストックされ、ショットボタンで発射できる。
高速で突進してくる壁を一発で破壊することができる。
- O.CHAIN(OPTION CHAIN)
2人協力プレイ時のみ出現。
30秒間1Pと2Pの間にオプションが等間隔で並ぶようになる。
- UNION
2人協力プレイ時のみ出現。
自機が点滅中の間、他のプレイヤーに重なることでサーベルタイガーとスラッシャーが一定時間合体して1つの大きな機体となる。
アイテムを取った方がパイロットとなり操縦を、もう一方が副操縦士となってショットを担当する。
合体中に被弾すると強制的に合体が解除されるがミス扱いにはならない。
合体時限定のパワーアップ
いずれもEカプセル取得で入手可能。
- TWIN SHOT
ノーマルビームのパワーアップ版。
レーザーを2本同時発射する。
- TRIPLE SHOT
ツインショットが更にパワーアップした。
レーザーを3本同時発射する。
- ARMING BALL
リップルレーザーのパワーアップ版。
副操縦士がショット方向を指定できる大型のレーザー弾を発射する。
ステージ
STAGE1 戦略細胞 / 横スクロール
OPERATION ONE
-TOP FLIGHT SPEED TO LATIS-
惑星ラティスに突入し、幽閉されたラティス人を開放するのが目的。
AC版同様細胞ステージなのだが、その構造は大幅に変更されており、『Ⅳ』や『Ⅴ』のような縦スクロールがステージ中盤や最後の再生細胞壁地帯に挿入されているほか、中盤の爪が飛び出してくる地帯は上下に往復するものも含まれている。
AC版と同様の感覚でプレイしているとまずこれに引っ掛かるだろう。
BOSS: ゴーレム
AC版同様1面ボスを務めるのはゴーレム。行動パターンも同一。
ゴーレムの誘導を楽にするためにも事前に自機のスピードはある程度上げておきたい。
STAGE2 アステロイド・ベルト / 縦スクロール
OPERATION TWO
-CONDUCT TO SPACE STATION ZOT-
残留ラティス人を宇宙ステーションZOTまで誘導・収容するのが目的。
こちらもAC版同様大量の隕石がひしめく地帯を切り抜けていく。
例によって隕石は破壊不可なため、慎重に避けなくてはならない。
BOSS: テトラン
おなじみみんなのアイドル。
FC版同様触手が簡略化されており、弾を出してこなくなった。それ以外はAC版と同一なため軽くあしらってしまおう。
STAGE3~5
OPERATION THREE
-SET THE LEEK SYSTEM-
ここからは3つの惑星の中から任意に選択でき、この3つをクリアして初めて6面に行くことができる。
3つの惑星に蔓延る沙羅曼蛇軍を壊滅させ、リークシステムを設置することが目的。
また、この3ステージのボスのうち、惑星アイネアスとキルケのボスはプレイする度に弱点が変わるという性質を持っている。この弱点はステージ中のある地点に隠されている「炎の予言」に記されている。
STAGE3-A 惑星アイネアス / 縦スクロール
AC版の4面と同様の火山面だが、所々に青の粒々が配置されており、メテオレーザーがないと破壊できない。
そのためほぼノーミス必須で、中間地点を越えた後にミスすると非常に厳しい戦いを強いられる。
ここにある炎の予言はラスボスの弱点について記されているので、見つけたら忘れずにメモしておこう。
BOSS: センターコア・デッドエンド
ボス戦は2連戦となる。
最初に出迎えてくるセンターコアはAC版の要塞ヴァリスと同一で、3つのコアを備え乱反射する青い玉を放ってくる。
その後のデッドエンドは本作オリジナルボスの戦闘母艦。
レーザーで攻撃してくるほか、左右に青と銀のコアがあり、どちらか片方にある弱点のコアを破壊しないと中央の赤いコアを守る遮蔽板を破壊できない。
STAGE3-B 惑星ラウィニア / 横スクロール
ステージ前半の停電地帯をはじめ、オプションホールドを有効活用しないと先に進めない縦スクロール地帯や中盤のレーザー反射ブロック、後半の高速で突進してくる壁地帯とギミックが満載の基地ステージ。
かなり凶悪な配置によって復活が厳しい。
BOSS: セデューサ
名称こそ異なるが、AC版の空母デスと同一。
ただし行動パターンは一新されており、ベクトルレーザーを発射する機械を飛ばしてくるようになった。
先端を破壊しても一定時間経過で復活するので、手早く倒したい。
STAGE3-C 惑星キルケ / 横スクロール
本作オリジナルの亜空間生命体ステージ。
比較的簡単なステージだが、地形と背景の見分けがつきにくいので注意したい。
油断していると後ろから迫ってくるサノビッチなどに衝突するので、最後まで油断しないこと。
BOSS: エニグマ
本作オリジナルの巨大戦略コントローラ。
上下2つ、中央に1つ、奥部に1つの6つのコアを備えるボスで、まずは上下のどこかにある弱点を探して破壊し、その次に破壊可能となった中央の遮蔽板とコアを破壊したのち、奥部のコアを叩く…という3段構えとなっている。
倒し方を理解しないと非常に長期戦を強いられる非常に厄介なボスなので、事前に炎の予言で弱点を把握しておきたい。
STAGE6 惑星オデュッセウス / 縦スクロール
OPERATION FOUR
-CRUSH SALAMANDER-
AC版の6面を踏襲した最終ステージ。
途中で横スクロールが挟まり、乱反射する青い玉を避けつつ進まなければならない。
AC版同様終盤のモアイ地帯を抜けたらボス戦に突入する。
BOSS: アウターリミッツ・メタルスレイヴ
惑星アイネアス同様2連戦となる。
最初に待ち構えるアウターリミッツはAC版のゼロスフォースと同一の巨大な目玉だが、留め具に固定されていないので動き回る。
度々出現するオプションイーターによってオプションが食われてしまうと後のメタルスレイヴ戦が面倒なことになるので、早期の決着を心掛けたい。
その後のメタルスレイヴはデッドエンドが巨大になったもので、コアの数も5つに増えている。
これでシードリーク作戦は完遂したと思いきや…(ネタバレ注意)
「タイヘンデス!!
リークシステムガ、ハカイサレテシマイマシタ!」
異変が、起きた!!
何者かによって、リークシステムが、
破壊されてしまったのだった……
「ハッハッハッ…」
ヴェノムである!
ラーズ18世に、滅ぼされたはずのヴェノムが
生きていたのである!!
しかも、沙羅曼蛇軍司令官として…
そう、本作はヴェノムを倒さないとグッドエンドを迎えることはできず、そのままだとヴェノムに妨害工作を施されてしまい強制的にバッドエンドとなってしまう。
しかし本作単体ではグッドエンドの条件を満たすことはできず、前作グラディウス2のカセットを同時に本体へ刺してプレイし、アイネアス、ラウィニア、キルケのいずれかのステージに存在する「クリスタル・ブリーズ」を取得すると出現する特別ステージをクリアする必要がある。
一応グラ2のカセットを同時刺ししないとグッドエンドには辿り着けないという仕様は当時の雑誌にも紹介されているほか、なんなら本作の説明書にも記載されている。
しかし「2つのソフトがないとグッドエンディングが見られない」という仕様は当時でも物議を醸した。
STAGE X ヴェノム艦 / 横スクロール
OPERATION X
-WRATH OF VENOM-
クリスタル・ブリーズを取得すると6面の前に出現する。
構造はグラ2の最終面のヴェノム艦と同一だが、最深部のコアを破壊した後にもう一度本作オリジナルの壁コアがそびえ立っており、これを破壊することでクリアとなる。
こうしてヴェノム艦ステージをクリアして、そのまま次のステージ6もクリアすることでリークシステムも正常に作動。ゼロスフォースも完全に消え去ったことで惑星ラティスに再び平和が戻ったのであった。
追記・修正はノーミスでグッドエンディングを迎えてからお願いします。
[#include(name=テンプレ2)]
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▷ コメント欄
- グラⅢに近い難易度になっている -- 名無しさん (2016-05-29 23:47:35)
- クソ寒い自己満足な記事だな。滑ってますよ -- 名無しさん (2018-07-03 16:39:38)
- グラ2のカセットがないと、真EDにたどり着けないことも書くべきだと思う。 -- 名無しさん (2018-07-03 18:17:08)
- この状態からどう改善したらいいの? -- 名無しさん (2024-03-21 02:49:46)
- 「ハッハッハッ・・・」立て逃げである!! -- 名無しさん (2025-04-05 13:18:55)
- アーケード版の項目が立ったので、アケ版とグラ2の項目を参考にしつつ大幅に追記・修正しました。 -- 名無しさん (2025-04-05 23:29:33)
- ゴーレム戦の舞台が細胞が溢れるとこじゃなくて他グラディウスシリーズ同様に宇宙空間上なのも、如何にも大幅リメイクされてるって感じが強かったな -- 名無しさん (2025-05-05 11:39:14)
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*2 ゲーム内デモではそれぞれの名称が逆になっている。ここでは説明書の記載に合わせて紹介。
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