【RP】夢物語~山オサキ~chapter11

ページ名:夢物語-山オサキ-chapter11

◆登場キャラクター
セツナ
能面の人々




能面の人々
[ 気が付くと、空が白み朝が近づいていた。 ]


セツナ
……。
…もう夜明けか。
???:これで終わり?
[ 雪慈に密着していたが、ようやく離れる ]


能面の人々
雪慈:……はぁぁ。
[ 安心してしまったのか、少し青年に近づこうとして、その場に座ってしまった。 ]
サコウ:ああ、もう朝か。私はそろそろ起きないといけない。残念だがここまでだ。ヤコウを頼む。
二足狐:おっと、もうか、なら最後に一つ。
「そいつには、その娘の気配しか感じねぇ、その子の伝えたかったことがそれに含まれてるんじゃないのか?」
[ そう言った後に、「あばよっ」と、言いながらサコウと共に太陽の光に包まれ消えていった。 ]


セツナ
???:…あ。
[ ミドリの体が薄れていく ]
……これで、本当にお別れだね。
???:…しんみりしちゃうね。なんか……。ううん、きっとまた会える。もう現実には居られなくても、夢の中なら…。
[ 涙声である ]
とりあえずご褒美にキャラメルをくれてやろう。ほれほれー。
???:え、嘘!?食べ物!やったー!!
[ 目にも止まらぬ早さでキャラメルを取り食べる ]
???:それじゃあ何処かで。セツナ……。
[ 消える間際 ]
???:やっと貴方の顔が見れて良かった……♪
[ そう言い残し、完全に消えた ]
……雪慈。大丈夫か?
[ 座ってしまった少女に近付く ]


能面の人々
雪慈:……なんだか、安心と、何かで、ね。
[ 少し涙目だった。 ]
雪慈:………それ、なんだかわかった?
[ 宝玉について聞いてきた。 ]


セツナ
…これね。
[ 宝石のようなソレを見て ]
これが君の"失せ物"。
でしょ?
[ それを雪慈の傍まで持っていく ]


能面の人々
雪慈:……。
[ その次の瞬間、雪慈は、はっとしたように息をのんだ後、 ]
雪慈:…うん。
[ ハッキリ、そう言い頷いた。 ]


セツナ
そっか。良かった。
[ それだけ言って、彼女の手を取り ]
あの日、僕の帽子を探してくれた子がいた。
その子に感謝をしなきゃいけない。
それと…伝えたいことも。
[ 雪慈の手に、その宝石のようなものを握らせる ]


能面の人々
[ 雪慈の手の上に宝石が乗った、その刹那。 ]
[ 宝石が砕け散り、太陽光にも負けない光を発し、次の瞬間消えた。 ]
[ それを手にしていた少女は、今までの少女と見た目は変わらないものの、現実の人物の面影がより一層濃くなっていた。 ]
雪慈:……伝えたい事、私もあるんだ。


セツナ
雪慈……。
……雪慈、僕は……。
[ 一呼吸置き ]
君が大好きだ。
[ 告白。それも何の飾りもつけず ]


能面の人々
雪慈:………ッツ!!
[ 心の準備もせず、その言葉を真正面から受けてしまったためか、声の到達と共に衝撃波を身に感じたように一瞬硬直してしまう。 ]
雪慈:……。
[ そのまんま、突っ立っていたが、何も言わず青年にもたれかかる。 ]
雪慈:…うれしい。
[ 漏れたのは一言だけだった。 ]


セツナ
ッ……。
[ もたれかかった彼女を優しく抱き締める ]
教えて?……君の、こと……!
[ 囁く。彼女を知るために ]


能面の人々
雪慈:ありがとう。知ろうとしてくれて。
[ そう言って少しずつ、呟き始めた。 ]
雪慈:私は、山の住人になってから、人の中では暮らしてはいけないって言われてたんだ。私は人の世界と付かず離れずな場所じゃないと、長くは暮らせない。それは、私の生きるための言いつけだったんだ。
[ 少しづつ、オサキとしての自分を語った。 ]


セツナ
……うん。……うん。
[ 一つ一つ、彼女の言葉に頷く ]
大変だったね。
[ 頭を撫でる ]


能面の人々
雪慈:………この島に来て、いつも遠巻きに人をよく見てた。けど、私たちは管理されてたみたいだった。それで少し怖かった。
[ パークの中、管理が行き届いていないだろうあの樹海のなかで、人を見ていた事を語る。 ]
雪慈:でも、そんな中、あなたが樹海にやって来た。


セツナ
僕が……。
[ 偶然。帽子を探しに来ただけだった。だが、あの出来事が二人を引き合わせたのだ ]


能面の人々
雪慈:あなたは、なんだか懐かしい気配がしたんだ。……あの、妖しくも人と寄り添っていた、妖怪みたいな気配が。


セツナ
妖怪、か……。
そうだ…僕は幼い頃から妖怪と暮らしてた。きっと、それで……。
[ セツナと共に暮らした狐。それに憑依していた妖狐"クダギツネ" ]


能面の人々
雪慈:きっと、ね。
雪慈:それで、最初は本当にただの興味だったんだ。この島にもそう言う人が居るんだって。それで、その時はそうだった。その時はね。
雪慈:でもその後だよ、私は、妖狐さえも許してしまえる、あなたの確かな優しさを見ちゃったんだ。それがね、なんだか心に強く残っちゃって。
雪慈:たぶん、それからだね。人の、人々と言う集団を怖がって離れてる中で、たった一人しか見えなくなっちゃった。


セツナ
雪慈……。
違うよ、そうじゃない。
許したんじゃない。
許されたかっただけなんだ。
僕は、加害者だ。
この島に置いてきてしまった彼女たちに、怨まれて当然だと思ってる。
[ 言うことは変わらない。セツナは加害者なのだ ]
そんな僕を、有象無象の罪人として見ないっていうの?
……ねぇ…。
[ 声が震え始めた ]
そんな僕が…"優しい"って言うのか……?


能面の人々
雪慈:優しいよ、だってさ。
雪慈:あなた、友達だって。そう言ってたじゃない。
雪慈:あの子は今、普通に暮らしてそうだったよ。家を潰した妖怪を、許してあげるなんてこと、出来ないよ。普通は。
雪慈:私も、そもそもは家のために、山に行ったんだんだから…。
[ 山に行く、この表現は合ってない。正確に言えばこの子は子殺しを受けたのだ。家のために。 ]


セツナ
アイツが僕の家を潰した理由は…理解してる。
それは、……。
[ "僕らが虐めたからだ"。その出てきそうな、吐き出してしまいたいような気持ちを寸で抑える ]
…怒って、良かったんだよ。
きっと……じゃなきゃ……苦しくて詰まりそうでしょ?
[ 彼女が言わんとしていることを何となくだが察した ]


能面の人々
雪慈:ほら、今だって私の事。やっぱり優しい。
雪慈:………本当に悪い人はそんな風に、罪悪感を持たないよ。
雪慈:それも、私の我が儘なんかに。


セツナ
あるだけ、僕はマシなのかな……。
[ 誰しも持ってる筈だから。自分に自信が持てなかった ]
我が儘?
……迷惑だなんて、思ってないよ。
[ 彼女の頭を撫で始める ]
この島に来ても、僕は独りぼっちだった。
本土に味方はいないし、帰る家すら手放した。
……やり直したかった。
僕の青春を。
何も無かった少年時代を悔やんで、何もしなかった馬鹿な自分を反省して、僕はこの島にいる。
それでも、辛かった。
[ 本音が漏れる ]
だって…知り合いなんていないし、ましてやヒトの姿をした女の子を相手にするんだから……失敗ばかりで。
挫けていじけて、帽子を深く被り続けていた。
そんな時、君が傍にいてくれるようになった。
感謝しかないんだよ?


能面の人々
雪慈:それ、落ち着くから好き。
[ 撫でられた時に、そう言う。 ]
雪慈:私も…、人がどういう存在か、忘れかけてた何かを思い出せたんだ。ありがとう。
雪慈:あ、それと、もう一つ。
[ 頭を、撫でられながらも、上を向く。 ]


セツナ
……。
[ 何か察したような顔をするも…… ]


能面の人々
雪慈:私も、あなたが好きです。
[ ただ一言、そして真っすぐと目を見る。 ]


セツナ
……うん。僕も嬉しいよ……♪
[ 真っ直ぐ見つめられ、さらに好意の言葉を送られ、青年は気恥ずかしかった ]
[ 特徴たる蒼い目で見つめ返す。それがずっと続いた ]
雪慈……♪


能面の人々
雪慈:うん。
雪慈:……私は、名前を教えるために、この夢を…。
雪慈:………長く人の地に居られない。だから…。
雪慈:私を、貰ってくれませんか?


セツナ
……ッ!?
( お、おおおおお!!? )
[ ストレート過ぎる投げ掛けをもらってしまった ]
〜〜〜!!
( え、待って。まてまてまて。 )
[ 言葉には出来ないほど、テンパっている ]
……………………。
……ふぅ。
[ ようやく心が決まった ]
…………えっと。
……うん。
…………こんな僕で善ければ。
[ 迷う必要なんて無かった。何故なら、既に彼女に惹かれていたのだから ]


能面の人々
雪慈:………………ぁぁぁッ///
[ 返事を聞いて、急に顔が耳まで真っ赤に染まる。 ]
[ そして少し縮こまった後に、元に戻る勢いで、思い切り青年の胸に飛び込む ]


セツナ
あっ………可愛いやつめ。
[ 頭を撫でる ]
僕だって恥ずかしいんだからな……!
[ 少し耳が赤い ]


能面の人々
雪慈:ふふふっ♪
[ 何というか、幸せそうな表情である。感情が現れているのか尻尾を振り、耳はピッコピッコと動いている。 ]


能面の人々
[ そうして、じゃれ合っているうちに、太陽の光が強くなり、やがて視界も白く染まっていった。 ]

 

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