【RP】夢物語~山オサキ~chapter10

ページ名:夢物語-山オサキ-chapter10

◆登場キャラクター
セツナ
能面の人々




セツナ
…ゴクリ。
[ 固唾を飲む。もうすぐ来る。焦燥感が青年に汗を垂らさせる ]
???:雪慈。私の傍を離れないようにね。
[ 少女を背に負って話している ]


能面の人々
雪慈:う、うん。
[ 少し、震えたが、そのうち止まった。 ]
[ 斜面から現れたそれは、真っ黒い空間の闇そのものが実態を持って出現したかのような、表現しがたい質感を持つあの化け物だ。 ]
[ 現れた場所が、そこだけ冬枯れを迎えたかのような変化を起こす。 ]
清川:さあ、暇が無くなったな。
[ 発言と同時に、仕込み錫杖を抜刀する。 ]


セツナ
…うん。頼んだよ皆!
[ その言葉が、これからの死闘の合図となった ]


能面の人々
二足狐:へ〜いっ!!
[ 開戦の瞬間、返事と同時に一撃食らわせたが、爪で引っ掻くだけではイマイチだったようだ。 ]
[ 化け物はそのままそこに居つつ、辺りを見回すようにした後、鳥居近くの雪慈を見つける。 ]


セツナ
???:やっぱりそうなっちゃうよね。なら食らっちゃえ!
[ 持っていたのは、なんと槍。セツナが倉庫で手に入れていたものだ ]
えーい!
[ それを怪物に投擲する。速度は人並み ]
さて、逃げなきゃ!
[ 雪慈を背負ったまま、鳥居方面に走る ]


能面の人々
[ 槍はそのまま化け物の足のあたりに突き刺さる。 ]
[ 化け物は足を一回見るようなしぐさをした後に、そのまま歩き出し、二人を追い始めた。 ]
[ よく見ると、一歩一歩動くごとに傷口から微弱な光が漏れているのがわかる。 ]
清川:やはり狙いはあの娘のようだ。


セツナ
……。
[ 青年は、じっと怪物に意識を向けている ]
…………。
[ 無言。物凄い集中力で、怪物を観察している ]
???: サコウちゃーん!二足狐ちゃーん!足留めもよろしくー!
[ 走りながら ]


能面の人々
サコウ:合点承知!
[ 一度月光が目に反射したかと思えば、凄まじい速さで咥えていた日本刀で足に切りかかる。 ]
[ 深くはなく、でも浅くなく、だが確実に傷が入る。 ]
二足狐:焼けるか?
[ そう言うと、サコウのつけた傷口に狐火を叩きこんだ。結果、ダメージはそこそこだが少しだけ動きは鈍った。 ]


セツナ
…足。動かなくすれば、狙いやすくなる。
[ 突然喋りだしたと思えば、まるで機械のように淡々としていた ]
???:セツナ〜!
[ 鳥居を越え反対側へ ]
???:次はどうしたらいい〜?
[ 雪慈を背負いながら ]
怪物は雪慈を狙ってるから、そこで待機してて。
[ 怪物が来るのを待っている ]


能面の人々
雪慈:………。
[ 何か、化け物の傷や動きなどを観察している。 ]
[ 化け物は、雪慈に向かって歩き続けるが動きはのろくなっている。 ]
清川:まだ、本気じゃないようだな。分が悪いとでも思ってるのか…。
[ 経験からか、反撃が無い事を気にしている。 ]


セツナ
???:……雪慈、どうしたの?
[ 背中で黙りこくっている少女に問い掛ける ]


能面の人々
雪慈:妖怪……、じゃない。なんかもっと怖いものを感じる………。
[ 少し、手を握る力が強くなる。 ]
[ 化け物は、少し歩みを速くする。 ]


セツナ
……。 ( どうなる? )
[ 鳥居の上で、怪物の動向を探る ]


能面の人々
[ その時、化け物が一時停止した。 ]
[ すると化け物の右足から、人間の手の様な物が木の枝のように連続して生えてきて、雪慈をつかもうとその手を伸ばす。 ]
[ だが行動に反し、手の動きはとても鈍かった。 ]


セツナ
……!?
[ 予想を全くしていなかった ]
???:うわわわ!誰かー!
[ 雪慈を背負いながら更に奥へ逃げる ]
まずい……伸びる手とか計算狂う!
サコウ!二足狐!どうにかして鳥居の下に引き込んでくれ!


能面の人々
サコウ:こんにゃろ!
[ 日本刀で腕の数本を一気に切断する。切り離されたそれは、二足によって直ちに焼却された。 ]
雪慈:あれ、霊だ…。恨みとかそんなのでいっぱいな…。
[ 背負われながら、そんな事を言った。 ]
清川:ほぉ〜らこっちだ来い!
[ 化け物を挑発し、鳥居に誘導する。 ]
[ 化け物は、この腕による攻撃が有効でないと思ったのか、腕はそのままに、鳥居に向かって歩き始める。 ]


セツナ
???:霊…恨み……。
[ どこか思うことがあるようだ ]
???:恨んだとして、その先には何があるのかな……。
[ 意味深なことを言い出した ]
???:雪慈に何の恨みがあるかは知らないけど、少なくともセツナは悲しむから…守りきってみせるから!
[ 青年と青年の守りたい者の為に、影法師は決意を新たにする ]
……来い、怪物。一撃で仕留めてやる。


能面の人々
清川:そのままこい、この化け物…。
[ 化け物はそのまま鳥居に向かい歩いて居る。 ]
[ 二匹はそのまま腕を次々に切り落としていき、使い物に出来なくした。 ]
[ よくある、再生するような能力は持っていないようで、そのままだが、痛がる様子も見せない。 ]
[ そうしているうちに、化け物は、鳥居の目の前まで来た。 ]
清川:よし、今だやれ!


セツナ
!……。
[ 鳥居から立ち上がり、足に力を込めると ]
ザッ
[ ジャンプし、空中へ ]
怨念とか、もうコリゴリなもんで!
何の未練もなく切り伏せられろ!
[ 妖刀に意識を集中させる。すると、刀身が冷気を帯び始めた ]
[ そのまま怪物へと飛び掛かり…… ]
凍てつけ!
"白雨(しらさめ)"!!
[ 唐突な技名と同時に、怪物に突き刺した ]


能面の人々
[ 突き刺さった部分が凍てつき、その内部にも稲妻が走ったかの様な氷塊を作り出す。 ]
ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッツ!!!
[ 化け物は獣のような、雷のような、壊れたサイレンにも聞こえそうな、そんな唸り声をあげる。 ]
[ 相当ダメージを食ったらしく、急におとなしくなった。 ]


セツナ
……ッ!不快な音出しやがって!
[ 刺しているので、当然怪物は間近である ]
???:そいつまだ動くかも!セツナ離れて!
[ 一番遠くにいた狐が叫ぶ ]
まだだ……ここで仕留める!
[ 刀身が深く刺し込まれているので、中々抜けない ]


能面の人々
清川:おうらぁあッ!!
[ 仕込み錫杖で頭部に一撃を食らわせ、時間を稼ぐ。 ]
[ その衝撃で少し氷にひびが入り、抜けやすくなった。 ]


セツナ
ありがとう!……そりゃッ!
[ 勢いよく引っ張ると、刀身が完全に怪物から離れた ]
仕留めるとは言っちゃったけど、今のでかなーり勇気が……!
[ 今の一撃で勝負を着けたかったのが本音だ ]
おとなしくしてるけど、さっきみたいなのが飛んでくるかも……!
[ そう言うと、怪物との距離を取り始める ]


能面の人々
[ 体がところどころ凍っているためか、動きがかなり鈍い。 ]
[ 化け物は標的を雪慈から、青年に切り替えたらしく、向かって行こうとするが、ボロボロで崩れそうである。 ]
[ だが、未だに猟犬のような凶暴な雰囲気は全く消えていない。 ]


セツナ
???:セツナを見てる……!?
[ 気付いたようだ ]
…僕を…?
[ そう感じると、次第に手が震え始めた ]


能面の人々
雪慈:…………あ。
[ 助けようというのか、衝動的に青年の方に向かおうとする。 ]
[ 化け物は、凍っていない部分から、人の様な何かを生み出そうとしているが、なかなか形にならず苦戦している。 ]
サコウ:…。
[ 冷静に何も言わず、人の様な何かを切り離し、再び二足が焼失させる。 ]


セツナ
???:雪慈…!
[ 向かおうとする彼女の手を掴む ]
[ 青年は刀を構えながら、怪物と相対している ]


能面の人々
雪慈:……大丈夫…信じてる。
[ 衝動で動いていたようだが、掴まれたことで何とか冷静になれたようだ。立ち止まって約束の言葉を口にする。 ]
[ 化け物は、徐々に青年に近づき、直接攻撃を試みている。 ]


セツナ
……。
[ 怪物をじっと見ている ]
……もう止めろよ。
楽になっちゃえよ。
[ そんなことを呟き始めた ]


能面の人々
[ 化け物は、怒り狂うように、再び唸りつつ、まだ近づいてくる。 ]
[ もうボロボロで、今にも崩れそうだが、でもしっかりと歩いている。 ]
[ その様子に、狂気じみた執念深さを感じ取れる。 ]
[ 射程範囲と見たのだろうか、化け物は足を振り上げ叩きつけようとする。 ]


セツナ
……!
[ 刀を構える ]
…そうか。
なら介錯、したげるね。
[ 静かにそう言うと、突如怪物の懐に向かって走り出した ]


能面の人々
[ その行動に、狙いが外れたのか、それとも驚いたのか、化け物は少しよろついて侵入を許してしまった。 ]
[ 化け物の腹は黒く染まっていて、とてもおどろおどろしい感じがした。 ]


セツナ
[ 先程のように、刀身に冷気を帯びせ ]
これで、終われ!
[ 思いっきり、心臓部分と思わしき箇所に突き刺した ]


能面の人々
[ 突き刺さった刀身から発生した氷が化け物の心臓らしきそれを切り裂き、今度こそとどめを刺した。 ]
[ 氷漬けになり、地面に倒れ、今は生命を持っていないように見えた。 ]
[ よく見ると、黒さがどんどん薄くなり、実体が消失しかけている。 ]
[ そんな、消えかけの化け物の中に、何か宝石のようなものが輝いていた。 ]


セツナ
……。
あれは……?
[ その輝きに手を伸ばす ]


能面の人々
[ 化け物の体にさっきのような感触が一切なく、そのまま宝石に手が届いた。 ]
[ それには、少しだけ温かさがあり、不可思議な事に、雪慈の手を握った様な感覚がした。 ]


セツナ
え?……なん、で……?
[ 理解ができていなかったが、そのまま手に取る ]
???:そのピカピカ光るのは?


能面の人々
雪慈:何だろう?
[ 心当たりがないようである ]
清川:コイツは…。化け物が吸収したモノか?
[ 安直だが、恐らくそうであろうか?だが、全く見当が付いていないようである。 ]


セツナ
……名前、か。
そんなに欲しかったのか。
名前……。
[ 消えゆく怪物を憐れんだ ]


能面の人々
[ 青年に見送られながら、化け物は完全に消え去った。 ]

 

Previous chapter: ←夢物語~山オサキ~chapter9|Next chapter: 夢物語~山オサキ~chapter11


RP保存: idola

Icon images are stored in Google Drive / tags: ロールプレイ 負の遺産

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する

NG表示方式

NGID一覧