【RP】夢物語~山オサキ~chapter1

ページ名:夢物語-山オサキ-chapter1

◆登場キャラクター
セツナ
能面の人々




能面の人々
[ 夜の出来事、とある飼育員がその一日を平穏にすごして眠りについた。 ]
[ それは、そんな何気ない日常の夜の出来事。 ]
[ ふと目が覚めると、そこには星空が広がり、ココが先ほどまで寝ていた自室のベットの上でないことが分かります。 ]
[ どうやら石の階段の上で寝ていたらしく、体を起こしてみると鳥居が見え、ココが神社である事が分かります。 ]


セツナ
………。
………?
なんだここ…神社?
[ 目から覚めたばかりで、リアクションに疎い ]
……嘘…どうして……。
確か部屋で寝ていた…はず…。


能面の人々
[ 朧気ながらも、夢の様で現実のような謎の感覚になり、そのまま周りを見渡すと、下の広場ではお祭りが開かれている事が分かります。 ]
[ 屋台の並ぶ広場は賑っています。 ]


セツナ
なんか賑やかだな…お祭り、か…。
[ 訳が分かっていない。ついでに感覚がいつもと違いおかしい ]
…まぁ、ここで寝直すのもなんだし…行ってみようかな。
[ 立ち上がる ]


能面の人々
[ 田舎町の神社の雰囲気。周りに高いビルなど無く、星がよく見える。それを遮る光は屋台と提灯の光だけ。 ]
[ 山に作ってあるから石階段は少し急だった。 ]
[ そして、広場に降りてくると屋台が並び、浴衣姿の客が多くいた。 ]
[ だが、それは少し異様な光景だった。 ]
[ そこにいる、誰しもが皆一様に能面を顔に張り付けていて、素顔が分からないのである。 ]


セツナ
( 日本の田舎…か…? )
[ 彼はどちらかと言えば、都会寄りの生まれだ。だから田舎の雰囲気にはあまり馴染みが無かった ]
……!
( お面した人ばっかり…これが、田舎…! )
[ たぶん違う ]
……。
( 折角降りてきたのだし、何か覗いて行こう )
[ 入口から一番近い屋台に入る ]


能面の人々
屋台の主人:お?青年。やってくかい?
[ 入った屋台は金魚すくいの屋台だった。 ]
[ 目の前の水槽には、赤や白など鮮やかな金魚たちが泳いでいる。 ]
[ そして、その屋台の主人も、能面を顔に張り付けていた。 ]


セツナ
え…あ…。
[ そういえば、持ち物の確認をしていなかった。急いでポケットをまさぐると、財布が出てきた。律儀に中身は小銭ばかりで、両替の必要が無かった ]
……じゃあ、折角来たのでやっていきます。
[ 主人に小銭を渡す ]


能面の人々
屋台の主人:まいど!そんじゃ、コイツで好きなのすくいな。
[ 店主はそう言うと、金魚すくいの定番の団扇のような形をした道具「ポイ」と御椀を渡してきた。 ]


セツナ
ありがとうございます。
……よーし。
[ 左手に御椀、右手にポイ。水槽の水面をじっと見つめ構える ]
………。
[ 赤や白。鮮やかに彩る魚の群から一匹を狙うため、浮いてくるのをじっと待つ ]


能面の人々
[ 金魚は、そんな人間の事など考えてないかのように自由に泳ぎ回り、時たま浮いてくる。 ]
[ 今浮いて来たのは、白い金魚だった。 ]


セツナ
……!
( 今だっ! )
[ ポイを勢いよく水面に近付ける。水に触れれば破けるのは明白。しかし如何にして、"それでも取る"かが金魚掬いだ ]
[ 卓球のラケットの如く、対象にポイを当てる。そこから掬い上げる ]
( 取った!金魚掬い、完! )
[ 手応え有り ]
[ しかし ]
………あれ。
[ ポイは水に触れ、濡れた紙面を金魚が破っていた ]


能面の人々
[ 金魚はいきなり何かに触れられてパニックになり、そのまま水槽の中の他の金魚に混じって見えなくなってしまった。 ]
[ どっちみち、掬えずにポイがダメになってしまったので、「完!」には違いなかった。 ]
屋台の主人:うーん、惜しかったねぇ…。もっかいやるかい?


セツナ
ははは…一回だけにしておきます。結構頭使いましたし。
[ 破れたポイを御椀に入れ、そのまま主人に返す ]
今度は、誰かと一緒にでも……。
[ そこで言葉が詰まる ]
……?
( 誰かって………? )
[ 朧気。階段ではなく、部屋で寝ていた筈だ。その時の記憶に、何かもやが掛かって簡単に思い出せない ]
と、とにかく、楽しかったです。久し振りにやったもので。……では。
[ 一軒目の屋台を後にする ]


能面の人々
屋台の主人:そうかい。まいど〜、また来いよ〜。
[ 振り返り、広場を再び見回す。 ]
[ すると能面の群衆の中に、ちらっとだけ、能面を着けずに素顔を見せている、雪のように白い髪の少女が見えた。 ]
[ 人ごみの中に消えてしまったが、それはココから近い場所だった。歩けばまだ追いつきそうだ。 ]


セツナ
……!
( 白い髪の女の子…外人かな? )
[ 日本の、しかも田舎の祭りだ。異国の子供なぞいるのだろうか ]
( 白い髪……!…見覚え……!? )
[ 最近の話だ。そう、自分の傍にいた。その子を思い出した ]
もしかして……っ、すみません、ちょっと通ります…!
[ 人混みに消えたあの子を探すため、同じように人混みに入る。掻き分ける。そして… ]
…あの……えっと…君!
[ 朧気な思考のまま、その子を呼び止める ]


能面の人々
[ その少女は、掛けられた声に振り替える。 ]
[ 能面を着けていないため、振り返ればその顔を見ることが出来た。 ]
[ その顔は確かに、ついさっき、眠りにつくその時まで見ていたその人物の顔だった。 ]
[ しかし、よく見れば、思い当たるその人物より背が低く、幼いという印象を受けた。 ]
[ ただ、雰囲気などは、完全に一致している。 ]
少女:……………………………………?
[ 少女は無言ながらも、青年をじっくりと観察する。 ]


セツナ
……!?
( やっぱり…でも、こんなに幼かったかなぁ…? )
[ 彼女の身長よりも、この子の背は低い。帽子のツバは意味を成さず、男の眼が丸っきり見えてしまう ]
行きなり呼び止めてごめん……たぶん、だけど…君はヤコウって名前の子かい…?
[ 彼女ではあるが、確信は持てなかった。というか、朧気で記憶すら曖昧だ ]


能面の人々
少女:…………わ、わたし………名前…。忘れちゃったの。
[ 少女は口を開くと、そんな事を言い出した。そして、 ]
少女:…でもね、なんとなくその名前と、お兄さんの事、知ってる気がするの。だから一緒に行っていい?
[ 少し不安げな表情で、お願いをしてきた。 ]
少女:わたし、自分の名前、見つけたいんだ。
[ 彼は、思い出すだろう。確か、思い当たる人物が、自分の名前は本当の名前ではないと言っていたことを。 ]


セツナ
知ってる…僕を…?
…………。
( やっぱり…君はヤコウ……でも、色々とおかしい……この世界すらも? )
[ 自分の名を知らない子供と、真の名をまだ明かしていない彼女。数奇なものだ ]
( まるで"夢"だな。……ん、夢だよね…きっと…。 )
[ まるで分からない、これが夢か現かなど。つまり… ]
…うん、一緒に行こっか。幸いお祭りだし、楽しみながら…ね?
[ 少ししゃがみ、右手を差し出す ]


能面の人々
[ 少女は差し出された手を子供の握力で優しく握ると、 ]
少女:うん…、ありがとう。
[ そうお礼を言った。 ]
[ ココは夢の中なのか、それともあり得ない現実なのか、それは判らない。 ]
[ しかし、その手の感触は確実に伝わったのである。 ]


セツナ
ふふ。じゃ、行こっか。
[ しっかりと彼女の手を掴む ]
そうだな…何か食べたいものは?
好きなところに連れていってあげるよ。


能面の人々
少女:いいの!それじゃぁ、え〜っとね〜、……リンゴ飴が食べたい!
[ お祭りの屋台の定番ともいえるようなのを指定する。 ]


セツナ
リンゴ飴か…えーっと……お、あったあった。
[ 一緒に歩きながら、辺りの屋台を見渡すと、リンゴ飴が目に入ってきた ]
すいませーん。リンゴ飴二つ。
[ 屋台に近付くなり、注文をする ]


能面の人々
屋台の主人:へい、まいど〜。
[ 店主は他の人物と同じく、能面を顔に張り付けている。 ]
[ 見えにくそうだが、そんな事を微塵も感じさせぬ手さばきで、リンゴ飴を二つ、青年に渡した。 ]


セツナ
ありがとうー。
[ 二人分の小銭を台の上に置き、リンゴ飴を受け取る。片手に一本ずつ ]
はい。君の分ね。
[ 彼女に近くまで持っていく。手に取りやすいよう、持ち手を一番前に ]


能面の人々
少女:ありがとう!お兄さん!
[ そう言うと、リンゴ飴をおいしそうに味わい始める。その顔はとても幸せそうだ。 ]
屋台の主人:へい、まいどあり〜。
[ 主人はそう言うと、やって来た別の客の相手を始める。 ]


セツナ
それはよかった。
[ こちらもリンゴ飴を味わいながら ]
よーし、次はぁ……よし、あそこで遊んでみよっか。
[ 空いている方の彼女の手を取って、目的の屋台に向かう ]


能面の人々
少女:うん!どこ行くの?
[ 行き先の屋台が人ごみで見えないためか、質問をした。 ]


セツナ
祭りといえば定番の定番……射的だね。
[ とある屋台に入ると、台には金属の銃器。そしてその奥には、玩具やお菓子が均一なスペースを確保して置かれていた ]
これは…まぁ僕がしたいってだけなんだけど…いい?


能面の人々
少女:うん!私もお兄さんのうでまえ見たい!
[ なんだか期待されている。 ]


セツナ
お…そっか。じゃあお兄さんのスゴいとこ、見せちゃいますか。
あ。僕のリンゴ飴、ちょっと持っててね?
[ そう言って彼女に渡すと、台に小銭を置き、コルクを銃口に詰める ]


能面の人々
少女:うん!がんばって!
屋台の主人:はいよ〜、一回十発ね〜。
[ その時に気が付いた。そう、その屋台は他と少し違っていたのだ。主人の顔に能面は無く、狐の形をした面がこめかみのあたりにあり、素顔が見えていた。 ]


セツナ
わかりまし……た……?
[ 能面だの何だの、どうせ着けてると思っていてスルーしかけたが……それがないことに驚いた ]


能面の人々
屋台の主人:ん?俺は景品じゃないぜ。
[ 視線に気が付いたのか、そんな冗談を言う。 ]
[ 一人称が俺だが、その人物はよく見ると浴衣姿の女性で、長い黒髪が印象的な大人の人だった。 ]


セツナ
え……あはは……すみません。
皆さんお面ばっかしてたから、逆に驚いちゃって……。
[ 見つめ続けるのはちょっと失礼かと思い、笑って誤魔化し目を逸らす ]


能面の人々
屋台の主人:まあな、名前持ちはみんな面がねぇんだ。こっちじゃ珍しいがな。……まあこんなこと話してもな。…。さて、青年、十発大事にうてよ〜。
[ 念を押す。 ]


セツナ
名前持ち?
……あ、はい。射ちます。
[ 念を押され、直ぐ様構える ]
うん、まずは狙いやすいので……。
[ 最初に決めたのは、キャラメル ]
集中集中…………ここだ。
[ 一発目 ]
…………当たった。
[ しかし、キャラメルの箱はまだ台の上。真ん中を狙ったが、ぐらぐらしただけで動きはしなかった ]


能面の人々
屋台の主人:あららぁ。
[ 残りは九発 ]


セツナ
うぐ……真ん中で一発…なんて。
そう上手くはいかないか。
[ 構え、二発目。箱の左側を狙った ]
…。
[ 三発目。今度は右側。威力としては倒すに至らないが、確実に後ろに後退している ]
これで、どうだ。
[ 四発目、再び左側を。台から離れすぎで、少しぐらついている ]
よし…!
[ 五発目、右側。箱はぐらつき、そのまま台から落ちた ]


能面の人々
屋台の主人:おっ、やったねぇ。
少女:やった!おっこちた!
[ 喜びの声を上げる。 ]


セツナ
ふぅ…5発でようやく、か。
[ 六発目のコルクを詰める ]
残りの弾数で狙えそうなのは……
狐の面、かな。
[ 狙いを定める。そして…… ]
[ 一発。そのお面は微々たる空気抵抗の後、地面に落ちる ]
お、一発かあ……!


能面の人々
屋台の主人:おっ、命中。
少女:すっごーい!一発だよ一発!!
[ 自分の事の様にはしゃいでいる。 ]
[ 残弾数は三発。 ]


セツナ
ふふん。FPSで鍛えた射撃能力は伊達じゃないね。
[ 聞かれてもないことを自慢し、次の景品を狙う ]
さて、おそらく最後になりそうなのは……。
…………。
[ イイズナのぬいぐるみに目が留まる ]


能面の人々
少女:アレを狙うの?
[ 急に静かになった青年に対して、少女は質問する。 ]


セツナ
……う、うん。
[ そのぬいぐるみに、何故だか複雑な気持ちが込み上げてくる ]
( イイズナ……それに寄せて生まれた妖怪…"管狐"、か… )
( 全く。とんだ腐れ縁だね、君とは。 )
[ これはヤコウに対しての言葉ではない ]
[ 残り三発の内の一発を放つ、しかし微動だにしない ]


能面の人々
屋台の主人:う〜ん、もうちょっと近くっても良いんじゃないかな〜。
[ 無意識で知らぬ間に発言していたようだ、店主は自分の口が動いていた事に気が付いていない。 ]


セツナ
近く…ですか?
……あ、まだ縮められそうですね。
[ 余裕のあった距離。さらに銃口を近付ける ]
効率的に……残り二発……ここだっ!
[ ぬいぐるみには尻尾が付いている。そこは胴体に比べ軽い筈。その部分を狙った。すると、少し向きが変わりつつ台から落ちそうである ]


能面の人々
[ 目論見は正しく、ぬいぐるみは向きを変えた。 ]
[ そして二発目で、見事棚から落とすことに成功する。 ]
屋台の主人:おあっ、お見事。
少女:おお!すっごーい!おっことした!
[ 見事に狙った全てを撃ち落とす事が出来た。 ]
[ そして、店主が落した景品を持って来てくれた。 ]
屋台の主人:さて、キャラメルとお面とぬいぐるみだね。……使い方とか?わかるかい?


セツナ
使い方…?
食べたり、付けたり、飾ったり…?
[ 問いの意味がよく分からない ]


能面の人々
屋台の主人:まぁ、キャラメルはそのまんまだろうな、私は中身知らないけど。 そんで、面だな。名前持ちは被ると名前を失う。気を付けておくんだ。 そして、イイズナのぬいぐるみ。まあ、うまくやればイイズナに見えなくもないよな。 今回はそんなとこかな。 あと、なんか困ったらここに来い。ってとこかな。


セツナ
被ると……あぁ、名前持ちは被ってないって言ってましたね。
って…何?…名前を、失う……?
[ ぞわっとした ]
……失ったら、どうなるんですか?


能面の人々
屋台の主人:簡単だ、名前が無くなれば他との区別化つかなくなって自分を失う。そうすればどうなるか。そうだな生き始める前に戻るって感じなんじゃないかな?


セツナ
…………。
個性は無くなり、有象無象の何かになっちゃうって……!
…………。
イイズナに見えなくもないって?
これは、イイズナではないのです?


能面の人々
屋台の主人:イイズナだよ、イイズナに似せて作ってあるんだから。 だからほら、遠めに見ると本物みたいだろ?


セツナ
……!
あー…なんとなく、分かりました。
[ 景品を受け取る ]
ご親切にありがとうございます。
また困ったら、来ますね。
さ、行こっか。
[ 彼女に預けた自分のリンゴ飴を手に取り ]


能面の人々
少女:うん。
[ 自ら、青年の空いている手を握りに行く。 ]
屋台の主人:そんじゃ、青年、頑張れよ〜。
[ 何か色々な意味を含んでそうな言い方で青年を送り出す。 ]


セツナ
( "使い方"…なんだろ、この胸騒ぎは… )
[ 歩きながら、主人の言葉を頭のなかで繰り返す ]
次はどこ行こっか?
何でもいいよ。さっきは僕しか楽しんで無かったからね。
[ 暗い顔は今はあまりするわけにはいかない。彼女にまで移ってしまいそうだ ]


能面の人々
少女:う〜ん、そうだなぁ。……そう言えば、わたし起きたらもうこの場所に居たんだ。だからちょっと神社の外に行ってみたい。


セツナ
ん、外……?
別に構わないけど……。
…………。
起きる前は、どうしてたの?
[ 少し、踏み込んでみる ]


能面の人々
少女:憶えてないの。たぶん、名前を忘れちゃったからだと思うんだ。でも、普通に寝てた気がするんだ。
[ 辛うじて覚えていた事を軽く話してくれた。 ]


セツナ
そっか……。
…名前を忘れる、か…。
[ 持ち物からお面を取り出す ]
僕と会うまでに、お面とか被った?


能面の人々
少女:いや、被ってないよ。なんだか、ここに居る人たち、ちょっと怖かったから。
[ 問いには首を振った。確かにココに居る者達の付けている面は少し怖い。 ]


セツナ
お面を被ってないのか…別の理由か…。
うーん、流石に分からないね。
…考えても仕方ないな。
よし。神社の外に行ってみよっか。
[ 少女の手を握り、少し前を歩く ]


能面の人々
少女:うん。
[ 神社の境内がある石階段の真反対、屋台が並ぶ広場を抜けるとそこはまた階段になっていて、一際大きい鳥居が目についた。 ]
[ 鳥居の先は広い石階段になっていて、その先は提灯の光が届かず、夜の暗闇に包まれている。 ]
[ 地面があるはずなのに、一見すると無いようにも見える。月明かりが雲に遮られるたびに、闇はその濃さを増して行く先を黒に染める。 ]
[ この先に進むのはなかなか勇気が居るであろう。 ]


セツナ
暗いね… 段差に気を付けなきゃな。
ほら。僕の手をちゃんと掴んでてね。
[ 少女の手をしっかり握る。その上で彼女に伝える ]


能面の人々
少女:うん。お兄さんも気を付けてね。
[ 足元に気を付けて、石階段を更に降ろうとしたその時。 ]
???:おっと、おっとぉ〜、その先へ行こうってんのかい?無謀だな〜、名前持ちならもっと考えないと。


セツナ
…!?
[ ふと聴こえた声に身体がビクつく ]
だ、誰…?
[ 聴こえた先は分からないが、少女を守るように身体を張る ]


能面の人々
鳥居番:おっと、ようやくこっちを見たね。私は鳥居番の清川(キヨカワ)ってんだ、名前持ちのアンタラと同じ名前持ちだよ。さぁ〜て、アンタラよく聞きな?こっから先は村があんだけど、そこじゃ名前持ちは生きてけない。名前持ちが特別だからね。 それでだ、ココから行くと確実にヤラレル。 だからさ、ここじゃねぇ場所から行きな。
[ 鳥居番と名乗るそいつは、笠をかぶった小柄な女。面は持っても居なかった。そして鳥居の上に腰掛け、そこから声をかけてきた。 ]
少女:…………広場や神社に抜け道があるのかな?


セツナ
神社か…。
[ つまり引き返して登るということだ ]
わかった。ありがとうございます、キヨカワさん。
[ 少女の手を引き連れ、神社方面へ向かう ]


能面の人々
鳥居番:お前も大変だな、そいつ、名前消えかけてるぜ。早いとこ何とかしねぇと。消えるぞ
[ そう言うと、鳥居番キヨカワはまた鳥居にまたがり神社を見つめ始めた。 ]


セツナ
!?
消え、か…け……!?
[ 立ち止まろうかと考えたが、急げと言われては止まれない ]
…………急ごう。
[ 少しだけ早歩き。屋台通りを越え、神社への階段を登る ]


能面の人々
少女:……うん。
[ 少しだけ、何か恐怖に直面したかのような表情をしているものの、少女は青年に付いて行く。 ]
鳥居番:たっしゃでな〜。
[ キヨカワの声は段々遠くなっていった。 ]

 

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