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ファイナルファンタジーシリーズ (英字はFINAL FANTASY series、略称はFFシリーズ、ファイファンシリーズ) はスクウェア(現スクウェア・エニックス)が開発するテレビゲームのシリーズ作品である。ジャンルはRPG。CGアニメ、アニメでも展開されている。
ファイナルファンタジーシリーズは1987年に発売された『ファイナルファンタジー』を第1作とする日本製のRPGシリーズであり、日本が世界に誇るゲームソフトシリーズのひとつ。シリーズ全タイトルの世界累計出荷本数7500万本(2007年11月現在)を数える。
ファイナルファンタジーシリーズの「ファイナル」は、それまでのスクウェアの業績が芳しくなく、制作者たちの間でもおそらく最後の作品になるであろうということで付けられた名称である。しかしその予想に反してヒットし、同社の看板作品となった。その後はファイナルには「究極」という意味も持たせている。
一般的に用いられる「ファイナルファンタジー」の略称は「FF」(エフエフ)であるが、スーパーファミコン時代には「ファイファン」という略語も存在した。特に、ファミリーコンピュータ当時は、「FF」は「ファイナルファンタジーシリーズ」だけではなく、カプコンから発売された「ファイナルファイトシリーズ」を指すことも多く、これと区別する為に「ファイファン」と呼ばれたという背景がある。また、「ドラゴンクエスト」の略称が「ドラクエ」とカタカナ4文字であり、これと差別化を図るためにスクウェアが「FF」というアルファベット2文字の略称を浸透させていったという指摘もある[1]。
日本のゲーム市場においては、ドラゴンクエストシリーズやポケットモンスターシリーズと並び、きわめて大きな影響力を持つシリーズである。FFシリーズが直接的に市場に与えた影響としては、日本における据え置き型テレビゲームの機種の世代交代の牽引が挙げられる。
これまでFFシリーズでは、当時の「次世代ハード」にプラットフォームを移して初の登場となる『ファイナルファンタジーIV』(スーパーファミコン)、『ファイナルファンタジーVII』(プレイステーション)、『ファイナルファンタジーX』(プレイステーション2)が発売されると同時に、それぞれのハードが爆発的な普及をするという、言わば起爆剤のような役割を果たしていた。その後、各社がこれに追随しソフト市場全体が活性化する、という流れの繰り返しを見せている。特に1996年の「『FFVII』をプレイステーションで開発する」というスクウェアの発表は、当時3社(ソニー・コンピュータエンタテインメントのプレイステーション、セガのセガサターン、任天堂のNINTENDO64)がいずれも突破口を見出せず拮抗していたゲーム市場において、プレイステーションを当時の据え置き型ハード市場の勝利者とする大きなきっかけになった。
また、ゲーム内での表現において、常に革新的な技術を導入することでゲーム業界全体に与えた影響も大きい。PS版『FFVII』から導入されたムービーは、各作品とも、その発売当時の映像制作技術としてはいずれも最先端の技術を誇っており、その映像表現は多くのユーザーや他社の開発者を驚かせた。映像に圧倒的なインパクトを誇る広告能力の高さから、ファイナルファンタジーシリーズはゲーム市場全体のライトユーザーへの大きな訴求力を持っていると言える。
音楽面においても、第1作から作曲を担当していた植松伸夫の存在はゲーム音楽界で非常に大きいウエイトを占めており、2005年には米国のTime紙において「現代音楽における革新者のひとり」として紹介されている。
また、ゲームがまるで映画のように変質していき、ゲームとしての本質が失われているとの声もある。
日本では、エニックス(現スクウェア・エニックス)発売のドラゴンクエストシリーズがファイナルファンタジーシリーズと双璧をなす存在と言われ、しばしば比較の対象となる。
先に人気を博したのは登場の早かった『ドラゴンクエスト』である。同シリーズは日本で発売された初めての大衆向けRPG作品であり、そのインパクトは大きく、遅れをとる形になったファイナルファンタジーシリーズの第1作は「ドラクエの亜種」と評価されることもあり評価が固まらなかった。しかしその後、両シリーズは「競争」しながら独自の路線を確立していくことになり、両者は「2大RPG」と呼ばれるまでに成長する[2]。
日本におけるソフト累計販売本数は、『FFVII』から『FFVIII』にかけてドラゴンクエストシリーズに匹敵するトリプルミリオンを続けて出していたが、『FFIX』以降は作品によってやや発売本数を減らしている。これに対し、ドラゴンクエストシリーズは『ドラゴンクエストVII』で400万本の大台をたたき出した後も、『DQVIII』でトリプルミリオンを軽々と超えている。ただ、これは各ソフトの発売時期におけるハードの普及率を比較すると圧倒的にFFの方が不利となっているので一概に比較できない。DQは「一番売れているハードで売る」というコンセプトに対し、FFは「FFで新しいハードの普及率を伸ばす」というコンセプトになっている。世界市場で判断した場合にはファイナルファンタジーシリーズの方が大幅に上回っていたが、『DQVIII』は日本の売り上げの多さに加えて欧米でも高い評価を得た。また日本国外でも強いFFシリーズにおいても、開発チームによって売り上げが大きく異なる(日本では売れた『FFIX』の売り上げ本数が北米では『FFX-2』よりも下であることなど)。
2003年4月1日、ファイナルファンタジーシリーズの発売元であるスクウェアとドラゴンクエストシリーズの発売元であるエニックスが合併したことで、それまで「競合する存在」であった両者は「好敵手」という風合いを強くかもし出すようになった。両者のキャラクターの客演などが広く見られるようになり、2004年12月に発売された『ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリートSpecial』では両シリーズのキャラクターが共演し、2社合併の象徴ともいえる存在となった。
このような歩み寄りは見られるものの、それぞれのシリーズの独立性は失われることなく保たれている。2007年現在において、ドラゴンクエストシリーズの次回作となる『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』がニンテンドーDSで発売されることが発表された一方で、すでにファイナルファンタジーシリーズは『ファイナルファンタジーXIII』がプレイステーション3で発売されることが決定されており、両者の明確な路線の違いを見て取ることができる。
第1作『FF』から第6作『FFVI』までは、一貫して任天堂の据置ゲーム機(ファミリーコンピュータ、スーパーファミコン)向けにソフトが開発・販売された。しかし『FFVII』以降は、2008年現在発表されている次回作『FFXIII』も含めて、ソニー・コンピュータエンタテインメントのゲーム機であるプレイステーションシリーズで開発・販売されている。
『FFVII』をプレイステーションで開発したことをきっかけに、それまでハードウェアを供給し続けてきた任天堂とスクウェアは険悪な関係となった。これには、大容量のメディアを採用したハードを求めていたスクウェアの開発姿勢と、任天堂の方針が大きく食い違っていた事から離反したと、後のインタビューでは語られている(そのためスーパーファミコンの末期のスクウェアタイトルは、ソフトの発売スケジュールが全て繰り上げられた)。
これ以後、長らくスクウェアは任天堂のハードでFFシリーズを開発しなかったが、映画事業の失敗に伴い、スクウェアとエニックスの合併、社長が現代表取締役社長・和田洋一に交代、方針転換してから関係が改善し、外伝的作品『ファイナルファンタジータクティクスアドバンス』や『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』が任天堂のハードで発売されることになった。
2004年からはナンバリングタイトルの移植・リメイク作品が任天堂の携帯ゲーム機向けに発売されるようになった。同年7月には『FFI・IIアドバンス』を発売。2005年10月には『FFIV アドバンス』のゲームボーイアドバンスでの発売を発表すると共に "Finest FANTASY for ADVANCE" というキャッチフレーズで「携帯機完全移植計画」を開始し、2006年10月に『FFV』、同年11月に『FFVI』の移植が行われた。また、2006年以降は、ニンテンドーDSで『FFIII』と『FFIV』のリメイク版が発売されている。
特に注意書きがない場合、ジャンルは全てRPGである。「インターナショナル」の付いたタイトルは日本国外版に追加要素を施した作品で、声優を起用している作品は北米版の声優が担当している。
2003年4月1日以降発売のソフトは、スクウェア・エニックスより開発・販売されている。ただし一部販売会社が異なり、『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』は任天堂が販売している。
ナンバリング(番号付け)がされたメインタイトル以外にも、『タクティクス』シリーズや『クリスタルクロニクル』シリーズなど、独自にシリーズ展開されている外伝作品が複数存在する。
※FC=ファミリーコンピュータ、SFC=スーパーファミコン、GC=ニンテンドーゲームキューブ、Wii=Wii(ウィー)、PS=プレイステーション、PS2=プレイステーション2、PS3=プレイステーション3、Xb360=Xbox 360、GB=ゲームボーイ、GBA=ゲームボーイアドバンス、DS=ニンテンドーDS、PSP=プレイステーション・ポータブル、WS=ワンダースワン、WSC=ワンダースワンカラー、Win=Microsoft Windows、i=iアプリ、EZ=EZアプリ (BREW)、S!=S!アプリ、AC=アーケードゲーム
※斜体は未発売の作品
架空世界「イヴァリース」を舞台とした作品群。「*」印は開発プロジェクト「イヴァリースアライアンス」下での作品である。メインタイトルの『ファイナルファンタジーXII』もイヴァリースシリーズに数えられる。
タクティクスシリーズ[]シミュレーションRPGシリーズ。
ファイナルファンタジータクティクス (PS)ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争* (PSP)『FFT』のリメイク作品。ファイナルファンタジータクティクスアドバンス (GBA)メインタイトルの移植作品である『- アドバンス』シリーズとは異なり、完全なGBAオリジナル作品である。ファイナルファンタジータクティクス A2 封穴のグリモア* (DS)『FFTA』の続編。クリスタル ガーディアンズ W1(i)「『FFTA2』の汎用キャラクターを使用したディフェンス・シミュレーションゲーム。ファイナルファンタジーXII 派生作品[]ファイナルファンタジーXII レヴァナント・ウイング* (DS)クリスタルを巡る、過去から未来への壮大な話を綴ったRPGシリーズ。任天堂用FF作品とも呼ばれる。略称・FFCC
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル (GC)複数人(最大4人)でのプレイに対応している。ゲームボーイアドバンスをコントローラーとして使用することにより、テレビ画面に加えゲームボーイアドバンスの画面にもゲームプレイの情報が得られる。一人プレイでは通常のコントローラーを使う。なお、販売は任天堂が行っている。ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リング・オブ・フェイト (DS)GC版を正統進化させたもの。複数人のプレイに対応しているが、一人プレイに重点を置いている。ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル クリスタルベアラー (Wii)GC版『FFCC』とは異なり、複数人のプレイはできない。ストーリーに重点を置き、メインシリーズの雰囲気に近い位置付けがなされる。小さな王様と約束の国 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル (Wiiウェアダウンロード専用ゲーム)GC版『FFCC』で瘴気が消えた後の話。Wiiウェアでダウンロード販売がされる。ジャンルは国造りRPG。『ファイナルファンタジーVII』の関連作品群に与えられた括り。「*」印はそれのサブ的な括り「リバース オブ コンピレーション」下の作品である。
ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン (OVA、2005年9月14日)『FFVII』の続編。ソニー・ピクチャーズより販売されている。ラストオーダー ファイナルファンタジーVII (OVA、2005年9月14日)『FFVII AC』限定BOX「ADVENT PIECES: LIMITED」に付属されたOVA。ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン コンプリート* (OVA、2008年予定)Blu-ray Disc・DVDで発売予定。ビフォア クライシス ファイナルファンタジーVII (i,EZ*,S!*)携帯電話のネットワーク機能を使った「ネットワークアクションRPG」。iアプリ版はFOMA900i以降専用。ダージュ オブ ケルベロス ファイナルファンタジーVII (PS2)「ガンアクションRPG」と題されたファーストパーソン・シューティングゲーム (FPS) 。オンラインにも対応していたが、サービスは終了している。ダージュ オブ ケルベロス ロスト エピソード ファイナルファンタジーVII* (i)アクションRPG。クライシス コア ファイナルファンタジーVII (PSP)アクションRPG。『ファイナルファンタジーXIII』の開発プロジェクト。メインタイトルの『ファイナルファンタジーXIII』、『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』も「ファブラ ノヴァ クリスタリス ファイナルファンタジーXIII」に数えられる。
ファイナルファンタジー アギトXIII (携帯電話アプリ)ファイナルファンタジー ハエレシスXIII上記の他、以下の外伝・外伝的作品もリリースされている。
聖剣伝説 〜ファイナルファンタジー外伝〜 (GB, S!, i)アクションRPG 。派生シリーズとして『聖剣伝説』シリーズがある。ファイナルファンタジーUSA ミスティッククエスト (SFC)北米で発売された『FF Mystic Quest』を翻訳逆輸入したもの。ファイナルファンタジー (OVA、1994年)『FFV』の200年後の世界で、『FFV』のキャラクターも登場する。ファイナルファンタジー (映画、2001年)フルCGアニメを使用した映画作品。FF:U 〜ファイナルファンタジー:アンリミテッド〜 (テレビアニメ、2001年)テレビ放映されたアニメ作品。テトラマスターFrom FINALFANTASY IX (Win, PS2)『FFIX』のミニゲームであるカードゲームを元にした作品。『FFXI』、同梱パッケージ、『FFXIオールインパック2006』『フロントミッションオンライン』に同梱されている。ディシディア ファイナルファンタジー (PSP)チョコボを中心にしたスピンオフシリーズ。チョコボ#チョコボが主体のゲームの項目も参照。
チョコボの不思議なダンジョンシリーズ[]ローグライクゲームシリーズ。
チョコボの不思議なダンジョン (PS)チョコボの不思議なダンジョン for WonderSwan (WS)チョコボの不思議なダンジョン2 (PS)チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮 (Wii)その他のチョコボシリーズ[]おでかけチョコボRPG (ポケットステーション、Win)PS版『ファイナルファンタジーVIII』内でダウンロードできるミニゲーム。後にWindows版『FFVIII』と連動したデスクトップゲームとしても移植された。チョコボレーシング 〜幻界へのロード〜 (PS)レースゲーム。チョコボスタリオン (PS)チョコボを使った競馬風の育成シミュレーションゲーム。チョコボコレクション (PS)『チョコボレーシング』、『チョコボスタリオン』、『ダイスDEチョコボ』の同梱パッケージ。ダイスDEチョコボ (PS)ボードゲーム。同梱パッケージ『チョコボコレクション』のオリジナルタイトルであり、単品発売はされていない。チョコボランド (GBA)『チョコボコレクション』に収録された『ダイスDEチョコボ』のリメイク作品。はたらくチョコボ (WS)開拓シミュレーション。どこでもチョコボ (i)チョコボと魔法の絵本 (DS)アドベンチャー。チョコボdeモバイル (EZ, i)ミニゲーム集。『魔界塔士Sa・Ga』などGBでのサガシリーズ3部作は、日本国外ではシリーズ名称が "Final Fantasy Legend" となっていたため、「ファイナルファンタジー外伝」に属するとされる事がある。なお、『聖剣伝説』シリーズの2以降、『ロマンシング サ・ガ』以降のサガシリーズは「ファイナルファンタジー外伝」とはされていない。
シリーズ作品の中では共通の世界観として、あらゆる力の源である「クリスタル」を中心とする世界が描かれる事が多い。「クリスタル」にあたる位置に『FFVI』の「魔石」や『FFVII』の「マテリア」や『FFⅧ』の「ジャンクション」等があてられる場合もあるが、その基本的な役割に大きな変更はない。ただ、『FFVI』以降に発売された作品では「クリスタルを中心とした世界」の枠にとらわれず、作品ごとに多彩な世界が描かれる傾向にある。こういった理由で、ストーリー的には全シリーズを通した共通のテーマ性などが全く見られないと思われる事が多い。しかし一つだけシリーズを通して変わらなかった物と言えば、正式ナンバーでは全て人若しくは個性を持った生命体の、命の物語であるという所であろう。
ドラゴンクエストシリーズなどとは異なりナンバリングタイトル同士の直接的つながりはなく、聖剣伝説・FFTなどの外伝も続編として作られたものではない。『FFI』‐『FFIII』‐『FFV』間や、『FFII』‐『FFIV』間や、『FFVII』‐『FFX』間や、『FFIII』‐『FFXI』間のように間接的なつながりを暗示するものもあるが、これらにおいても、あくまで古い作品のストーリーは新しいものの中で伝説・逸話として語られるにとどまっている。
ただし一部の人物名、キーワード、デザインの中には、シリーズ共通のものもあり、シド(人名)、飛空艇、チョコボ、ビッグス&ウェッジ、ギルガメッシュ、ポーション、ギル(通貨単位)などは代表的な例である。シドは老人であったりヒゲオヤジであったり青年だったりと、作品ごとに容貌、役回りは異なるものの飛空艇発明家として登場することが多い。ほか、ほぼ全作品にバハムートと呼ばれる屈強な竜が登場するが、本来竜ではないこの神話的幻獣を、日本で竜のイメージとして定着させたのはこの作品によるところが大きい。
近年では『FFX』と『FFX-2』のように、同じ世界を使用した続編を製作する流れがあり、"COMPILATION of FINAL FANTASY VII"や「イヴァリースアライアンス」"FABULA NOVA CRYSTALLIS FINAL FANTASY XIII"と共通の世界観を持つ作品群を複数発表している。『FFXII』と「イヴァリースアライアンス」のひとつである『FFXII RW』は、主人公を同じとする続編として登場した。
ハード環境の進展に応じて、ATB(アクティブタイムバトル)やアビリティシステムなど、常に新たなシステムを試みている。これは小改良のみで基本的なシステムの変更が無いドラゴンクエストシリーズやポケットモンスターなどとは異なる特徴である。また、美麗かつ大規模なグラフィック、映画のようなストーリー演出と、徐々に広がる世界のスケールの壮大さも本シリーズの魅力である。積極的にムービーやボイスを利用する演出も他の大作RPGシリーズとは異なる。しかし一方で、プレイヤーのストーリー進行の自由度が失われているという見方もある。また、近作は新規ユーザー(主に女性や、ゲーム初心者などのライトユーザー)を獲得するためか、グラフィックやストーリーに偏りすぎ、難易度も大幅に低下したため、旧作のような「手応えのあるゲーム性」がないと、特に古参のゲーマーから批判が相次いでいる。
ゲームの作り方においても他のゲームとは異なる。一般的なゲーム製作ではゲームエンジンありきでゲームを製作するのが普通であるがFFはそれぞれの作品に応じてエンジンを作りゲームを製作する。SFC版の『FFIV』以降は全て違うゲームエンジンを使ってゲームを製作してきた。しかし、この方式では1作品を作るごとにゲームエンジンを作ることになり開発費の高騰につながるため、そういったゲームエンジンをFFシリーズ内において共通化することが今後の課題となっている。
『チョコボの不思議なダンジョン』や『チョコボスタリオン』など、FFシリーズならではの“世界観”と他会社等の“既存のシステム”を応用して製作される外伝作品も多い。
ストーリーは『FFI』、『FFV』などの奇数タイトルは「世界平和」、『FFVI』、『FFVIII』などの偶数タイトルは「自分探し・人間関係」重視の傾向が見られる。そのためかフィールド曲も奇数は明るく偶数は落ち着いた曲であることが多い。また、キャラクターの能力の成長に関しては、奇数タイトルはジョブシステムが採用されることが多く、偶数タイトルは自由に育てられるシステムであることが多い。だが、全てが当てはまるわけではなく、例えば『FFIV』は偶数タイトルだが自由に育てられるシステムではなく、それぞれのキャラクターの個性(戦闘における得意分野)が固定で、プレイヤー任意の育成は不可となっている。また『FFVII』は奇数タイトルなので、ストーリーが「世界平和」重視と思いきや、どちらかと言えば主人公クラウドを中心とする「自分探し・人間関係」に重きが置かれている。
コンピュータRPGとしては、主人公とその仲間を操作して、モンスターとの戦闘を繰り返し経験値やそれに類するポイントを蓄積してパワーアップしつつ、徐々に行動範囲を広げていき最終的に架空世界の危機を救う、といった典型的なものである。しかしながら、新作を出すたびにその時代における革新的なシステムを提示しており、その事がこのシリーズをゲーム業界有数のタイトルに押し上げてきたといえる。
基本的にレベルを上げる事で成長するが、「ジョブ」・「スフィア」といった要素のポイントを貯め、アビリティを習得して行く事が中心になっている作品もある。作品ごと独自のシステムについては、各作品のシステムの節を参照。
レベル制『FFII』『FFX』以外で登場する。経験値をためることによってレベルを上げるシステム。基本的にこれを上げればキャラクターは強くなる。例外的に『VIII』では敵のレベルも上がる。また『FFXI』では敵とキャラクターのレベルの比較により経験値が決定され弱くなるにつれ経験値が減り、あまりに弱い敵からは経験値が入らなくなる。『FFXII』でも、強くなると徐々に弱い敵から得られる経験値が減る傾向がある。ジョブシステム『FFI』『FFIII』『FFV』『FFタクティクス』『FFX-2』『FFXI』『チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮』で登場する。ジョブ(職業)に転職(変身)し固有の特殊技能を使用できるようになったり、能力値が変化する。各シリーズの登場ジョブは様々である。熟練度システム『FFII』に登場する成長システム。キャラクターの戦い方や行動の内容によって熟練度が蓄積され、使った各魔法や武器、盾のレベルが上がる。そのほかのステータス上昇もある。厳密に言えば熟練度システムではないがスキルシステムとして、『FFXI』に同様の物が存在する。アビリティシステムジョブ固有の能力、ないし特殊な能力をプレーヤーの好みに合わせて装着・解除できるシステム。魔石システム『FFVI』に登場する「魔石」を使用したシステム。魔石を装備することにより、それに対応した召喚獣を召喚することができるほか、魔石固有に設定されたアビリティを習得することができる。マテリアシステム『FFVII』に登場する「マテリア」を使用したシステム。マテリアごとに固有のアビリティが設定されており、それを武器や防具の空きスロットに装着することによってその能力を引き出すことが出来る。また、マテリアは戦闘を重ねることで成長する。ジャンクションシステム『FFVIII』に登場するGF(ガーディアン・フォース)を使用する成長システム 。魔法を敵キャラから『ドロー』というコマンドで入手したり、アイテムから精製するなどして作り、それを力や魔力などの各パラメータに装着することによってキャラを強化する。装備アビリティシステムアクセサリシステムの発展型。レベルアップの成長をカスタマイズしたり、装備に存在するアビリティを習得するシステム。『IX』の項目を参照。スフィアシステム『FFX』に登場する「スフィア」を使用した成長システム。スフィア盤という巨大な双六盤のようなボードの上を、戦闘で稼いだスフィアレベルを消費しながら進んでいく。各コマには力を上げたり魔法を習得したりと、様々な効果が設定されているので、それに対応したスフィアを使ってアビリティを入手していく。ライセンスシステム『FFXII』に登場する成長システム。魔法や装備は、例え所持していてもそれに対応するライセンスを持っていないと使用・装備ができない。そこでこのライセンスボードを使ってライセンスを習得し、キャラを成長させていく。基本的にはスフィア盤に似ているが、こちらはどこに何のアビリティがあるのかが見えないため、手探りで進んでいかなければならない。本シリーズの戦闘シーンは、ドラゴンクエストシリーズなどに代表されるプレイヤー視点の形式と対照的に、『FFVI』までの2D作品では、戦闘はプレイヤーサイドと敵サイドが向かい合い、その様子を横から眺めるという「サイドビュー形式」、『FFVII』以降の3D作品ではカメラアングルがめまぐるしく変化しながら戦闘の様子が映し出される形式となっている。
各キャラクターは打撃や魔法など、様々な手段で戦闘を進めていく。魔法についての詳細はファイナルファンタジーの魔法形態の項目を参照のこと。各キャラクターの行動順序は、作品によってそれぞれ以下のようなシステムで決定される。
ターン制第1作から『FFIII』で登場。味方が全員コマンドを入力すると「1ターン」が始まり、概ねすばやさの高い順に行動する。ATB(アクティブ・タイム・バトル)『FFIV』から『FFIX』、『FFX-2』で登場。敵味方とも時間経過とともにゲージ(見えない場合もある)が溜まってゆき、そのゲージが溜まった者から行動を決定・開始できるというシステム。ファイナルファンタジーシリーズの戦闘の顔ともいえる。なお、ATBは当時業界初の新システムで、スクウェア(現スクウェア・エニックス)は特許(特許第2794230号)を取得している。かつてシステムは特許の対象外とされていたが、ソフトウェア関連発明の保護が重要視される状況にスクウェアが敏速に対応したと言える。CTB(カウント・タイム・バトル)『FFX』で登場した独自のシステム。これについては『FFX』の項目を参照。RTB(リアル・タイム・バトル)『FFXI』で登場。入力コマンドが即時に行動に反映される。ただし魔法などには効果発動までに『詠唱時間』、再び使えるようになるまでの『再詠唱可能時間』(待機時間)が存在する。ADB(アクティブ・ディメンション・バトル)『FFXII』で登場。フィールド画面(移動画面)と戦闘画面とが一体化している。詳しくは『FFXII』の項目を参照。敗北条件味方全員が戦闘不能及び石化、ゾンビ(『V』、『VI』のみ)など。シリーズにより多少違いがあるが主な条件は以上である。勝利条件敵モンスターの全滅及び特定の敵を撃破。ミッションなどもありそれぞれミッションの成功条件が勝利条件になることもある。隊列『FFI』から『FFIX』で登場、並び順で上にいる人の方が攻撃を受けやすい(『FFI』、『FFV』、『FFVI』)方式だったが『FFII』から『FFIX』までのFFシリーズでは、前列と後列の概念が登場する。後列は前列に比べて打撃ダメージが半分になるが、自分の物理攻撃も半分になってしまう。『FFII』では弓以外絶対に当たらない。また、魔法・弓などの一部の武器は隊列に関係なく攻撃できる。作品に関連して頻繁に登場する用語で、独自の意味を持つもの。
クリスタル不思議な宝石。作品によって複数種が登場する場合と、全世界で単一である場合とがある。世界中のありとあらゆるものを支える存在になっている。ギル通貨単位。ポーションHPを回復するアイテム。上位に「ハイポーション」「エクスポーション」等がある。2006年にサントリーが、ファイナルファンタジーXII ポーションとして商品化した。エーテルMPを回復するアイテム。上位のものに「エーテルターボ」等がある。エリクサー一人のHP・MPを完全回復するアイテム。この効果を味方全体に及ぼす「ラストエリクサー」もある。IIでは「エリクシャー」という表記だが効果は同じ。ただし『FFXI』のみ効果が低くHP、MP共に最大値の4分の1しか回復せず、ハイエリクサーで初めて半分回復する。飛空艇はるか上空を高速で移動する乗り物。多くの場合は物語終盤で登場するが、『FFIII』の様にかなり序盤から登場するケースもあり一定しない。シドFFシリーズを通して登場するキャラクターの名前。『FFII』から登場している。各作品で設定は違うものの、なんらかの形で主人公達に協力する。時にはプレイヤーキャラクターである事もある。飛空艇に関わっている事が多い。シドがプレイヤーキャラクターである作品は、『FFIV』『FFVII』『FFタクティクス』。『FFI・IIアドバンス』の中の『FFI』では、村人の話の中でルフェイン人の先祖だとされている。ハイウィンド『FFII』『FFIV』『FFV』『FFVII』に登場するキャラクターの名前。空に因むキャラクターに付けられている。『FFVII』では飛空艇の名前でもある。ゲーム中では登場しないものの、設定として付けられているキャラクターがいる。チョコボ『FFII』から登場した、大型の鳥のような生き物。移動に利用できる。「クエッ」と鳴く。さまざまな形で人間と共存している。FFシリーズのマスコット的存在となっている。また、チョコボが主に活躍するゲームソフトがある。モーグリ『FFIII』から登場した(『FFIV』を除く)、小型の白い生き物。「クポー!」と鳴き(『FFIII』を除く)、作品によっては人間の言葉をしゃべる。人目を避け隠れ住む場合がほとんどだが、『FFIX』や、『FFXI』、『FFXII』などでは、世界規模の独自の文化を形成し人間と共存する。ジョブ特殊な能力を持つ職業のこと。FFシリーズにおいてはキャラクタークラスの意味で使用されている。『FFI』『FFIII』『FFV』『FFXI』に登場するが、各作品ごとに扱いが大きく異なる。同義に『FFX-2』のドレスがある。例「戦士」「黒魔道士」。アビリティ何らかの方法で習得した特殊な能力や技。自分自身の装備枠の許す限り設定しておける。たたかういわゆる「打撃」のこと。武器または素手で攻撃する。最も基本的なコマンドと言える。召喚獣召喚士がアビリティで「召喚」することによって現れる強大な存在。人、獣、竜などさまざまな形状で現れ、通常の魔法では得られない絶大な効果を発揮する。FFシリーズには「幻獣」「GF(ガーディアン・フォース)」「神獣」といった言葉もあるがそれらも召喚獣の別称と考えても良いと思われる。戦闘不能HPが0である状態。倒れてしまい、行動することができなくなる。ファミコン版『III』以前では当時の他のRPG作品同様「死亡」表現であったが、『FFIV』以降は物語中の死亡と区別するためこの表現に変更された。システム的には「死亡」とほぼ同じ。セーブポイント『FFIV』以降に登場する。フィールドマップ以外でプレイ経過を記録したり、テントを張って休息したりできる地点である。特殊な結界・物質であるが、『FFIX』ではモーグリがこの役割を代行している。当たり前ではあるが、オンラインゲームである『FFXI』には登場せず、変わりに戦闘不能時やデジョンなどの魔法で戻れるホームポイントが存在する。第1作から『XII』までの12作品のうち、過半数である6作品以上に登場しているもの(五十音順)。多くのキャラクターの名前がギリシャ神話、聖書、童話、各宗教などから引用されている。
タイトルロゴは『FFIV』から統一したスタイルをしている。ローマ字のタイトルは同一の書体をしており、背後にはイラストが配置される。イラストは、各タイトルのテーマを暗示するものが多い。『FFI』、『FFII』、『FFIII』のリメイク版でもこの統一ロゴが使用されている。オリジナルの『FFI』、『FFII』、『FFIII』ではタイトルロゴの背後にイラストはなく、商品パッケージのロゴとゲーム中に出てくるタイトルはデザインが異なる。因みに、商品パッケージには、それぞれ「光の戦士のひとり」(I、III)「フリオニール」(II)が描かれている。また、FFTシリーズのローマ字タイトルは独自の書体をしている。
下記は、統一ロゴの一覧である。
作品名(略称) | タイトルイラスト | デザイナー |
---|---|---|
FFI(WSC版、PS版) | 光の戦士のひとり | 天野喜孝 |
FFI(PSP版) | 光の戦士のひとり | 天野喜孝 |
FFII(WSC版、PS版) | パラメキア皇帝 | 天野喜孝 |
FFII(PSP版) | パラメキア皇帝 | 天野喜孝 |
FFIII(DS版) | 光の戦士のひとり | 天野喜孝 |
FFIV | カイン | 天野喜孝 |
FFIV(DS版) | ゴルベーザ | 天野喜孝 |
FFV | 飛竜 | 天野喜孝 |
FFVI | 魔導アーマーに乗るティナ | 天野喜孝 |
FFVII | メテオ | 天野喜孝 |
FFVIII | 抱き合うリノアとスコール | 天野喜孝 |
FFIX | クリスタル | 天野喜孝 |
FFX | ユウナ | 天野喜孝 |
FFX-2 | ユウナ、リュック、パイン | 天野喜孝 |
FFXI | 冒険者(群像) | 天野喜孝 |
FFXII | ジャッジ・ガブラス | 天野喜孝 |
FFXIII | ふたりの人物と馬のような生き物 | 天野喜孝 |
FFヴェルサスXIII | 眠る人物 | 天野喜孝 |
FFアギトXIII | 人差し指を合わせようとするふたりの人物 | 天野喜孝 |
FABULA NOVA CRYSTALLIS | 有翼の人物 | 天野喜孝 |
FFVII AC | メテオとフェンリル(オートバイ)の車輪を合わせたもの | 直良有祐 |
BC FFVII | ふたりのタークス(人物はキャリアによって異なる) | 野村哲也 |
DC FFVII | ケルベロスの頭部 | 野村哲也 |
CC FFVII | 晴れ空 | |
FFXII RW | 飛空艇と有翼の人物を合わせたもの | 上国料勇 |
FFT | ジョブキャラクター(複数人) | 吉田明彦 |
FFT 獅子戦争 | ジョブキャラクター(複数人) | 吉田明彦 |
FFTA | ジャッジ | 伊藤龍馬 |
FFTA2 封穴のグリモア | ジャッジ | 吉田明彦 |
FFCC | ミルラの樹 | 板鼻利幸 |
FFCC RoF | ユーリィとチェリンカ(イラストは極めて右側に配置) 背景はシングルプレイヤーモードの登場キャラクターたち | 板鼻利幸 |
小さな王様と約束の国 FFCC | 城と城下町(イラストは極めて右側に配置) FFCCの表記は小さく副題が大きい | 板鼻利幸 |
本シリーズでは、初代『FFI』など一部の作品を除き、基本的に1作品につき1人の主人公が存在するが、各作品ごとに年齢も性格も生い立ちも異なる。ドラゴンクエストシリーズの主人公と異なり、多くの作品においてデフォルトで名前が存在しているが、ほとんどの場合プレイヤーが名前を変更することも可能である。FC版やSFC版の一部作品では、ゲーム内の名前入力画面では設定上のデフォルト名が入力されておらず、空欄になっている場合もある(FC版『FFII』など)。また、『FFXII』などの一部作品では主人公の名前変更はできない。
以下ではゲーム中に表示される名前を主に記載し、設定上の名字などは省略する。デフォルト名が存在しない主人公キャラクターの場合は括弧内に設定上の役柄などを記載する。
メインタイトル『FFVII』以降のシリーズでは、一部の主人公の名前が天候を意識した名前となっている。これは、『FFVII』のキャラクターデザインを担当した野村哲也が始めたもので、続けてデザインを担当した『FFVIII』でも同じように名前をつけたため、『FFX』『FFXII』においても主人公の名前を考える際に、天気や天候を意識したものと思われる。ちなみに、『FFVII』のクラウドは英語で雲、『FFVIII』のスコールは英語で熱帯地方における大雨を伴う突風、『FFX』のティーダは琉球語で太陽、『FFXII』のヴァンはフランス語で風を意味する「vent」に由来、『FFXIII』のライトニングは英語で雷の意となっている。
外伝・外伝的タイトルテンプレート:Navbox generic
af:Final fantasyar:سلسلة فاينل فانتسيast:Final Fantasycs:Final Fantasyda:Final Fantasyeo:Final Fantasyfi:Final Fantasygl:Final Fantasyhe:Final Fantasyid:Final Fantasylt:Final Fantasymk:Final Fantasyno:Final Fantasysimple:Final Fantasysq:Final Fantasysv:Final Fantasyth:ไฟนอลแฟนตาซีzh:太空戰士系列zh-yue:太空戰士
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