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ファイナルファンタジータクティクス(Final Fantasy Tactics 、略称:FFT、エフエフティー、エフエフタクティクス)は1997年6月20日にスクウェア(現・スクウェア・エニックス)より発売されたプレイステーション用のシミュレーションRPG。ファイナルファンタジーシリーズの外伝的な作品に当たる。販売数約135万本。『ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争』というタイトルでプレイステーション・ポータブル用ソフトとしてリメイク版移植が2007年5月10日に発売されている。
テンプレート:ネタバレ
ファイナルファンタジーシリーズ初のシミュレーションRPGである。製作スタッフにはクエストより移籍してきた松野泰巳(ディレクション・シナリオ担当)、吉田明彦(キャラクターデザイン担当)が参加しており、タクティクスオウガのシステムと、ファイナルファンタジー、III、Vの「ジョブチェンジ」が組み合わされている。
SRPGはそれまで「難解」「マニアック」とされてきたジャンルであったが、本作は徹底したチュートリアルとヘルプシステムを完備し、ランダムエンカウントによるキャラクターの育成が可能なこともあり、シミュレーションゲーム初心者にも受け入れられた。単なるキャラクターのレベルアップに留まらず、ジョブの育成、ジョブチェンジの組み合わせによる幅広い育成システムは好評を博し、プレイステーションのブームとの相乗効果にてシミュレーションRPGとしては異例の135万本を販売した。
主要キャラクターの殺戮が繰り返される血生臭いストーリーは、従来のFFシリーズとは趣向が異なるものである。また、FFシリーズの中でもストーリーが特に難解な作品であるとされている。
かつて、イヴァリースを二分して争われた後継者戦争「獅子戦争」は一人の無名の若者、ディリータという名の若き英雄の登場によって幕を閉じた…。
これはイヴァリースで暮らす者ならば誰もが知っている英雄譚ではあるが、歴史学者アラズラムが入手した『デュライ白書』によると、本当の英雄は歴史に名前が残っていない、名門ベオルブ家の末弟であるという。しかし、教会によれば神を冒涜し国家の秩序を乱した元凶そのものだと言う。
どちらが「真実」なのか?アラズラムと共にプレイヤーは「真実」を探求する旅へと出かける。
ストーリーは重要な事件を挟みながら4章に分けて展開される。
プロローグ獅子戦争の切っ掛けであるオヴェリア王女誘拐事件の舞台となったオーボンヌ修道院。王女の護衛の為にオーボンヌ修道院に出向いた北天騎士団の傭兵ラムザは、王女誘拐犯の中にかつての親友・ディリータの姿を目撃する。チャプター1 「持たざるもの(THE MEAGER)」オヴェリア王女の誘拐事件から時を遡る事一年、騎士の名門ベオルブ家の末弟であるラムザは、親友ディリータと共に王立仕官アカデミーに通っていた。当時のイヴァリースは五十年戦争の敗北により治安が乱れており、強盗や殺人が日常的に横行していた。チャプター2 「利用する者される者(THE MANIPULATOR&THE SUBSERVIENT)」ディリータと袂を分かつ事となったジークデン砦の戦いから一年、北天騎士団の一員から傭兵へと身を落としたラムザは、オヴェリア王女を連れ去ったディリータの真意を確かめるべく、王女奪還を目指す騎士アグリアスに同行を申し出る。チャプター3 「偽らざる者(THE VALIANT)」獅子戦争勃発から3ヶ月、戦局は膠着し、領民達は物資不足と重税により疲弊し切っていた。伝説上の存在と思われていた聖石の力を目の当たりにしたラムザは、獅子戦争の背後に何者かの存在を感じ取り、それを兄ザルバッグに伝えるべく王都ルザリアを目指していた。チャプター4 「愛にすべてを(SOMEBODY TO LOVE)」イヴァリース全土に拡大した獅子戦争は、両陣営の決着を急ぐ動きから新たな局面を迎えようとしていた。一方ラムザは、リオファネス城の戦いを経て、妹アルマを連れ去った一人の神殿騎士が全ての黒幕であると確信する。本作はファイナルファンタジーシリーズでは珍しい、クォータービューの戦略シミュレーションRPGである。そのため、フィールドの探索よりも戦闘に重点が置かれている。
戦闘は箱庭状の3次元的なマップで繰り広げられる。本作の戦闘システムはこれに時間を加えて4Dバトルと名づけられている。FFシリーズのアクティブタイムバトルに似たシステムを持っており、戦闘が始まると全ユニット一斉にスピードに応じてチャージタイム(CT)値が溜まっていく。最初に最大値の100になったキャラクターがアクティブターンとなり、キャラクターを移動させる「移動」と攻撃やキャラクターの持つアビリティを使用できる「行動」のコマンドを行うことができる。どちらか、もしくはどちらも行わずに「待機」することで次にCT値を若干キープしておくこともできる。そのキャラのアクティブターンが終了すると再び全キャラCT値が溜まりはじめる。この繰り返しで戦闘は進んでいく。あらかじめキャラクターがアクティブターンになる順番を確認することができ、これを活用して戦略を練ることが重要となる。
武器や技によって射程が違い、それも高さによって補正を受けるため、どの行為が使えるかといった判別が難しい。高さは移動にも制限をかけるため、計算的にどこまで移動できるか完全に把握しにくい。一部のアクションアビリティは行動決定から別キャラクターのターンを挟むほど時間を置いて発動するものもあり、これをチャージしているときに攻撃を受けると大ダメージは免れないため、相手の穴をつくような使い方が求められる。また、行動の予想ダメージ・回復量や命中率が攻撃前に表示されるため、それを元に最善の行動を探っていくことができる。
ダメージを受け、HPが0になると戦闘不能になる。キャラクターが戦闘不能になってから3回そのキャラクターに行動ターンが回ると、そのキャラはアビリティの継承かHPMPの全回復ができるクリスタル、もしくは装備アイテム(モンスターの場合は回復アイテム)の一つを入れた宝箱に変化する。こうなるとそのキャラクターは死亡(殺害)扱いになり二度と使用することができなくなる。主人公ラムザがこの状態になるとゲームオーバー。勝利条件に無関係なゲストキャラクターはこれに当てはまらない。逆に、勝利条件に関係あるゲストキャラクターは戦闘不能になるだけでゲームオーバーとなる。
本作では戦闘に参加するキャラクターをユニットと呼ぶ。ユニットには人間とモンスターの2種類が存在し、更に人間には男性ユニットと女性ユニットの分類がある。また、特定のユニットはそのユニット専用のジョブを持つ。専用ジョブを持たないユニットを特に「汎用ユニット」と呼び、固有のキャラクターとして物語に係わる事は少ない。逆に、ストーリー中で何らかの役割を担うキャラクターは専用ジョブを持っている事が多い。
除名味方ユニットをパーティから離脱させる事。味方ユニットの上限は16名とされ、16名いる状態で新しく仲間を加える場合は既存のメンバーを除名しなければならない。尚、主人公のラムザとゲストユニットは除名する事はできない。ゲスト操作できないNPCの味方ユニットを、本作ではゲストと呼ぶ。ディリータやアグリアス、ガフガリオンなど、主にラムザに同行する事でストーリーの本筋に係わるキャラクターはゲストユニットとして扱われる。装備やジョブ、アビリティの変更は可能だが、除名する事はできず、戦闘の参加非参加も自動で決定される(基本的にランダムエンカウントには出撃しない)。ジョブ・アビリティシステム[]本作では戦闘に登場する全てのユニットにジョブが設定されている。このジョブシステムは『FFV』の同システムを発展的に継承している。本作ではアビリティが「アクションアビリティ」「リアクションアビリティ」「サポートアビリティ」「ムーブアビリティ」の4つに整理されており、キャラクター1人につきジョブの固有アクションアビリティと4種類のアビリティを1つずつ装備することができる。
アビリティは戦闘中に行動することによって手に入るJP(ジョブポイント)を消費することによって習得できる。JPはジョブごとに蓄積されていき、JPが一定まで上がるとジョブレベルがアップし、それによりチェンジできるジョブが増えていく。また、キャラクターがクリスタル化した場合にそのクリスタルを入手することでキャラクターが覚えているアビリティの一部を継承することができる。
本作に登場するジョブの詳細はファイナルファンタジータクティクスに登場するジョブを参照。
アクションアビリティ「行動」の際に使用するアビリティ。ユニットのジョブ固有のアクションアビリティの他に、今までの修得した他のジョブのアクションアビリティをセットする事ができる。リアクションアビリティ特定のタイミングで自動的に効果を発揮するアビリティ。敵から攻撃を受けた時に武器攻撃で反撃する『カウンター』や、敵の攻撃を装備している武器で弾き返す『装備武器ガード』などがある。Braveの値がそのまま発動確率になっているものが多い。サポートアビリティセットするだけで効果を発揮するアビリティ。『剣装備可能』の様な装備アイテムを増やすものや、『攻撃力Up』の様な能力を向上させるものなど、様々な種類がある。ムーブアビリティ「移動」に係わるアビリティ。『Move+1』『Jump+1』の様に単純に移動能力を増すものや、歩くたびにHPが回復する『HP回復移動』などがある。ジョブ特性セットされているアビリティとは別に、そのジョブに元々備わっているアビリティ。例えば、『二刀流』のジョブ特性を持つ忍者はサポートアビリティの『二刀流』をセットせずとも2つの武器を装備できる。又、大抵のモンスターはジョブ特性として『カウンター』を備えており、ふわふわと浮いているモンスターは『浮遊移動』、飛んで移動するモンスターは『飛行移動』のジョブ特性を備えている。モンスター[]本作では、モンスターの種類もジョブとして扱われる。例えばチョコボの場合、そのユニットは「チョコボと言うジョブに就いている」ものとして扱われる。モンスターのユニットは人間ユニットの様にジョブチェンジやアイテムの装備が出来ず、新たにアビリティを修得する事も無い。最初から幾つかのアクションアビリティがセットされており、そのアビリティのみ使用できる(ジョブ特性として備えているアビリティは除く)。一定の条件を満たすと、一時的にアクションアビリティが増える。
本作はゲームスタート時から男女各3名ずつのユニットが仲間になっているが、各町や城の戦士斡旋所でギルを払えば更に仲間を増やす(雇う)事ができる。雇う仲間は男性ユニットか女性ユニットかを選ぶ事が出来、男性ユニットは物理ATが、女性ユニットは魔法ATが高いのが特徴。尚、戦士斡旋所で仲間になるのは全て人間の汎用ユニットであり、専用ジョブを持つユニットを仲間にすることは出来ない。
本作中に、ミニゲーム的要素として登場するのが儲け話である。儲け話は、各町や城の酒場で仕事を請け負い、自分のパーティの中から汎用ユニットを数名派遣、数日後に報酬を受け取ると言う流れになる。
請け負いまでの流れ[]滞在した町の酒場で「儲け話を聞く」を選択すると、マスターからいくつかの仕事が呈示される。その際仕事の概要を確認できるが、ランダムでマスターから仕事に関するヒントが出されることがある。請け負う仕事を決定すると、派遣日数と派遣ユニットの選択画面になり、請け負ってから規定日数以上が経過すると仕事が終了する。また仕事をうける際にいくらかを支払う必要があるので、仕事の結果によっては赤字になる場合もある。規定日数以上が経過していないにも関わらず、派遣した汎用ユニットを戻したい場合は酒場に行けば呼び戻せる。ただしその場合儲け話は途中放棄となり、完遂することはできない。
完了と報告[]仕事を終了すると請け負った町の酒場にユニットが戻っているので、そこで仕事の結果を聞くことができる。成功か失敗か、どのくらいの報酬があったのかなどを確認でき、またこのときに財宝(後述)の有無を知ることができる。戻ってきた汎用ユニットにはアビリティポイントが加算され、効率良くアビリティを成長させる際にも儲け話は利用される。仕事の成功失敗の条件は、必要ジョブ、必要レベルなど仕事によって違い、例えばアイテム士が必須ジョブの仕事にアイテム士のユニットが派遣されていれば成功となり、報酬金額も高く財宝も手に入れることができる。
財宝とは[]財宝とは儲け話の後に手に入れることが出来るアイテムで、メニューから閲覧できる。ただし、普通のアイテムのように使用することは出来ない。財宝の中の本様のものは中を読むことによってノベルゲーム(選択肢によって結末が変わるなど)ができるようになる。また、財宝のほかにも仕事の結果として秘境を発見することもあり、財宝や秘境を多く発見することで、酒場の主人から「秘境ハンターLv1」などの称号が与えられる。
ブレイブストーリーはマップ画面のメニュー欄で確認する事ができる項目の一つ。それまでの冒険のイベントや人物、儲け話や入手した財宝などのあらゆる事柄が記録されている。又、人物の説明文はイベントが進むごとに最新の内容に更新されて行き、移動日数に伴い年齢も重ねていく。
経緯が経緯だけに『タクティクスオウガ』と比較されることが多く、ゲームシステムも同作に類似している。しかし、実際のゲーム性はかなり異なっており、特に『タクティクスオウガ』は軍団編成指向でよほど強いキャラでも孤立が死を招くのに対し、『FFT』は基本的にRPG指向でキャラクター単独の能力が占める割合が大きい。また復活が容易なため戦況の見切りがしやすく、おとり戦術などをとれるのも相違点である。
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実は獅子戦争は五十年戦争で低下したグレバドス教会の支配力を取り戻す為、教皇マリッジ・フューネラルV世の策謀により勃発したものである。五十年戦争で貴族と王室に対する平民階級の人民の信用と忠誠心・求心力は地に落ちており、それに畳み掛ける様に内戦を引き起こして両勢力の軍事力を削ぎ落とし、人民の貴族への不信に決定打を打った所で教会が両勢力の『仲介者』として間に入り戦争を終結させる。その後、太古に世界を救ったと伝承されている伝説の聖遺物「ゾディアックストーン(聖石)」で人心を獲得し、自分の思い通りになる王族を新しい最高権力者として据え置き、傀儡政権を誕生させ、その後ろに清廉潔白を装った教皇が陣取りイヴァリースを支配する。これが教皇の計画だったのだが、最終的にはディリータが『英雄王』として王座に着き、教皇の策謀は失敗に終わる。テンプレート:SpoilerF
神の御子「聖アジョラ」を主神とするイヴァリースの国教。かつては事実上国王以上の権力を誇っていたが、現在は五十年戦争の影響で支配力が低下している。
神殿騎士団グレバドス教会が独自の軍事力として擁する騎士団。騎士団員一人ひとりの錬度は正規の軍隊と比べても何ら遜色は無い。団長はヴォルマルフ・ティンジェル。ゲルモニーク聖典金目当てに聖アジョラを密告し処刑させた裏切り者・聖アジョラの十三番目の使徒ゲルモニークが執筆したとされる書物。その中には聖アジョラの真実が記されているとされ、書物の存在は示唆されていたが、長年行方不明となっている。オーボンヌ修道院の院長シモンが地下書庫で発見したが、彼はその事実を隠蔽し、長い年月をかけて独自で解読していた。イヴァリースに古くから伝わる伝説。内容は遥か昔、イヴァリースがまだルザリア、ガリオンヌ、ゼルテニア、フォボハム、ランベリー、ライオネル、ミュロンドの7つの国に分かれていた頃、世界の覇権を狙うミュロンド王が魔界から召喚した「ルカヴィ」を、どこからとも無く現われた聖石を携えた十二名の勇者「ゾディアックブレイブ」が撃退すると言うもの。その後もイヴァリースが危機に瀕するたび、聖石を携えた勇者が現われたと言う。
ゾディアックブレイブの伝説には聖アジョラの伝説も含まれているため、イヴァリースの国教であるグレバドス教でも語られているが、一般的には御伽噺だとされており、余程敬虔でない限りグレバドス信者でも御伽噺と認識している(アグリアスなど)。
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ラムザ・べオルブ本作の主人公。ラーグ公に仕える名門貴族・ベオルブ家の末弟。2人の優秀な兄に対してコンプレックスを持っている。優秀な兄弟とは腹違いだが、父バルバネスに良く似ていると言われる。ディリータ・ハイラルラムザの親友。平民の出でありながら獅子戦争を終結させた英雄王とされる。基本的な内容はプレイステーション版に準じるが、移植に際して大小様々ないくつかの変更点が加えられている。主なものを以下に示す。
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執筆の途中です | この「ファイナルファンタジータクティクス」はコンピュータゲームに関連した書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正などして下さる協力者を求めています。 |
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