デスティニーガンダム

ページ名:デスティニーガンダム

登録日:2009/06/16 Tue 08:12:18
更新日:2023/08/07 Mon 15:29:57NEW!
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運命を切り開く! その為には!




機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するモビルスーツ(MS)。



【データ】

型式番号:ZGMF-X42S
全高:18.08m
重量:79.44t
装甲:VPS装甲
動力:ハイパーデュートリオンエンジン
搭乗者:シン・アスカ
所属:ザフト軍ミネルバ級1番艦ミネルバ→ザフト軍軍事要塞メサイア


武装:
MMI-GAU26 17.5mmCIWS×2
MA-BAR73/S 高エネルギービームライフル
MX2351 ソリドゥス・フルゴール ビームシールド発生装置×2
RQM60F フラッシュエッジ2ビームブーメラン×2
MMI-714 アロンダイトビームソード
M2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲
MMI-X340 パルマフィオキーナ掌部ビーム砲×2
対ビームシールド


特殊装備:
Nジャマーキャンセラー
ミラージュコロイド



【概要】

C.E.73におけるザフト最新鋭機。
サードステージシリーズに位置付けられ、ZGMF-X666S レジェンドと同時期に開発されている。
王道のトリコロールカラーながら、

  • ややくすんだような白色の装甲
  • 赤と黒で塗装された一対の大翼
  • 目元に走る涙ラインや隈取りのような赤いライン

といった感じで、主人公機なのにどこか悪役っぽくも見えるデザインが特徴。


前駆型であるデスティニーシルエットは、あらゆる戦局に単独で対応できるインパルスガンダムの換装の手間を省略した万能型として期待されていた。
しかし、多数の武装によりエネルギー消費が極めて激しいこと、インパルス特有の合体機構により高機動時の負荷を増加させることから、本体を新規開発する運びとなった、
新規開発した高機動型の機体にデスティニーインパルスからより洗練した装備を搭載する形で本機は完成した。


そして、コンセプトナンバーで欠番となっていた4系列を与え、さらに機体の素性を隠匿するため、型式番号にはセカンドステージ相当のSが与えられた*1


当初の設定ではシンのためのワンオフの試作機だったが、
現在はザフトにおける精鋭パイロット部隊「コンクルーダーズ」構想の中核を為す機体、つまり超高級ウルトラハイエンド量産機という設定である。
シンの搭乗機のほかにも少数が製造されていたのだが、実際に活躍した描写は今のところない。



【性能】

近接格闘から砲撃までこなせる万能機だが、戦況に応じた換装を行うことで高い汎用性を有したインパルスに対し、
本機は最初から近接用・砲戦用の各武装を搭載し、戦況に応じて適切な武装を使うという形で高い汎用性を獲得している。


懸念されていたエネルギー供給問題は、インパルスも搭載していたデュートリオンビーム送電システムと核エンジンを併用するハイパーデュートリオンで対処しているが、
もちろん核エンジンはユニウス条約に違反しているため、形式番号からも分かるように、核エンジンが併用されていることは隠されている。

  • 機体本体を上回る長さを持つ対艦刀と大型ビームキャノン
  • 近距離から中距離まで対応出来るビームブーメラン
  • 新たな推進機関である光の翼とそれに伴うミラージュコロイドの応用技術による分身機能

等々……これまでのザフトの軍事技術の集大成とも言うべき、豪華な武装の数々を搭載している。


この機体はストライクフリーダムガンダムと同じく装甲やフレームを細分化させ、関節部にもPS装甲材を使用して運動性と関節部の耐久性を高めている。
フレームの発光色は鈍い鉄色。更に装甲の細分化とスライド移動も搭載されている。
これはシンのMS運用データを徹底的に解析してシンの動かし方に合わせて装甲の可動範囲を調整するというもので、機体全体の耐久性と機動力を損ねずに両立させている。
そういう意味では、「当たらなければどうということはない」という考えで装甲に隙間が出来ても気にしないストライクフリーダムよりは実用的。
とはいえ、デスティニーもストライクフリーダムもパイロットの技量に合わせた設計ではあることには間違いない。


本機の特徴として遠隔攻撃端末や両手が塞がっていても使用可能な固定装備をほぼ持たないという点がある。
そのため、最悪の事態として両腕を失うと使える武器が頭部バルカンのみとなってしまう。


胴体部ビーム砲や脚部ビームサーベル、背部遠隔攻撃端末といった腕部に依存しない武装を持った同世代のストライクフリーダム、∞ジャスティスガンダムレジェンドガンダムと比較され、
「『両腕を失うと戦闘継続不可能になる』という致命的欠陥があるMS」などとしばしば揶揄される。


だが、そもそも普通MSは両腕をもがれたらまずその時点で兵器としてアウトであり、そんな状態で戦場に留まり続ける(留まれる)こと自体がイレギュラーだという反論も多い。
たしかに劇中時系列としても作品公開時期としても、後期登場ガンダムで遠隔攻撃端末や手を使わず使用できる武器を持たないスタイルというのはあまり多くない。
しかし「両腕が無いと戦えない短所」とは「両腕が無くても戦えるという長所」に対する相対的なものである。



とはいえ、両腕と言わずとも左腕だけが失われた場合であっても、その戦力の低下は著しい。

  • (片手では振るえない)アロンダイト
  • (左腕で操作する)長射程ビーム砲

というデスティニーの持ち味と言える大型武装二つがまとめて使用不能になるため、(右腕ならまだしも)左腕を失うと戦闘能力が激減するのは流石に問題である。
よって「腕がないと使えない武装が多い」というより、「背部ウェポンラックの武装二種の取り回しが悪過ぎる」と評するのがより相応しいだろう。
逆に言えば、長射程ビーム砲はわざわざ左腕で操作するような仕様にしなきゃもう少し取り回しが良くなっていた


シンの力量とデスティニーの性能で問題なく倒せる程度の敵MSはもちろん、小回りの効き難いデストロイガンダムのような大型MSや大型MA相手には滅法強かった。
『DESTINY』では地球連合軍がMAに傾倒しつつあったことを考えると、そのような相手に適した性能を得られていたのは間違いないだろう。


反面、同等クラスのスペックかつ力量のパイロットが乗るストフリ戦や∞ジャスティス戦では苦戦を強いられることが多く、
このメイン武装2種の取り回しの悪さという欠点が浮き彫りとなってしまっている。


ハイパーデュートリオン

デスティニー、レジェンド、ストライクフリーダム、∞ジャスティス、プロヴィデンスザクに採用されたハイブリッドエンジンのことである。
フリーダムやジャスティスにも搭載された核分裂エンジン(原子炉)とデュートリオンビーム送電システムの双方を搭載している。
核エンジン側は「ウルトラ・コンパクト・ニュークリア・リアクター」が採用されており、小型化と高出力を実現。
劇中でデュートリオン給電を受けるシーンはなく、本編ではこちらが事実上の主動力として機能している。
オマケに発電した電気をプールしておけるバッテリーも内蔵されており、出力の相互補完には余念がない。
核エンジンを搭載している=ユニウス条約に違反した機体であるが、本機の開発時期にそんな事を気にする者はもはやいなかっただろう。


劇中のエネルギー切れ描写について

C.E.世界の核分裂エンジンは原子炉において発電した電力を給電する事で成立している。
この為、原子炉側が止まる事が無ければ事実上、エネルギー切れが起こす事はない*2


ただし、原子炉で発電される電力の供給分を超過する電力消費が行われれば、当然一時的なパワーダウンが発生する事もある。
例えばミーティアの試験運転の際はミーティアの未調整が原因で一瞬とはいえ、フェイズシフトダウンを起こしている*3
ところが、デスティニーでは複数のジェネレーターが相互補完するハイブリッドエンジンであるにもかかわらず、劇中でパワーダウンを発生させている*4


これについて設定を担当した森田繁氏は「デュートリオンと核エンジンの二つが相互補完しているので理論上は有り得ない」と答えた上で、
それでも出力低下が起こったのは「デュートリオンのチャージが間に合わなかった……という事にして下さい(笑)」(原文ママ)と回答しており、ややお茶を濁す形となっている*5
また、公式サイトに掲載された「DESTINY-I.Q.」では、

「この頃のデスティニーはまだロールアウトして間もなく、実戦でのデータ取りと調整を繰り返している状態。
それでも強すぎて数体のデストロイを相手取っても限界まで性能を引き出すまでには至っていなかった。そんな中、オーブ戦でストフリが突然現れ、しかも今回のキラは戦う気満々。
この戦いでポテンシャルを最大まで、尚且つ急激に引き出してしまった結果、機関部が何らかのエラーを起こしてどちらか一方のチャージが間に合わなくなったのではないか」

とされた。とはいえ、これもあくまで「色んな所から話を聞いたうえでの憶測」らしいが。


劇中を見る限り、同じエンジンを搭載した他の3機がパワーダウンした場面は存在しない。さて、真相は如何に?



【武装】

  • MMI-GAU26 17.5mmCIWS

いわゆる頭部バルカン。
頭部デュアルセンサー脇に搭載されている実弾兵器。
セカンドステージシリーズのものよりも小口径化されているが、連射性の向上や弾の改良により威力は向上している。
劇中では未使用。



  • MA-BAR73/S 高エネルギービームライフル

セカンドステージシリーズが装備していたものの改良モデル。
ハイパーデュートリオンに対応したエネルギー供給システムを採用し、高い威力・速射を実現。
不使用時はリアスカートのラッチにマウントされる。



  • MX2351 “ソリドゥス・フルゴール” ビームシールド発生装置

手の甲に搭載されたビームシールド機能。レジェンドにも同様の装備が見られる。
ユーラシア連邦が開発した光波防御帯シールドが源流とされる。
展開領域の任意調節が可能で、デストロイの大出力ビームを無効化する等、従来と桁違いの性能を持つ。
対ビームコーティングされた銃弾等の実体武器の類は透過してしまうが、こちらは本体のPS装甲で防げるので余り問題にはならない。
連結させて防御範囲を広げたりビームガンとしても使用可能らしいが、どちらも劇中未使用。



両肩に1つずつ装備されたビームブーメランで、ソードインパルスに搭載されていた「フラッシュエッジ」の発展型。
発展元と同様に簡易的なドラグーンを搭載しており、ある程度は軌道の操作が出来る。
元の様な連結機能はオミットされているが、代わりにビーム刃を延長してビームサーベルとしても使用可能。
最終決戦での対∞ジャスティス戦など、劇中でも目立たないながらこの方法で使用された事がある。


アロンダイトは通常サイズのMS相手に使うには大仰過ぎるという欠点が指摘されているが、これを通常のビームサーベルとして使用する事で補うという設計だったのだろう。
もちろん投擲武器としての威力も申し分無く、対ビームコーティングシールドを容易に切断する。
ただし、万一このブーメランを迎撃される等して失った場合、接近戦において取り回しの良い武器を失ってしまうので、使い所を上手く見極める必要がある。



  • MMI-714 “アロンダイト” ビームソード

大型のビームソードで、ソードインパルスのエクスカリバーやグフイグナイテッドの「テンペスト」を発展させたもの。
不使用時は二つに折り畳まれ、背部ウェポンラックの右側に収納される。
艦船の装甲や機関部の破壊を視野に入れて設計された「対艦刀」だが、対MSも想定に入れた設計がされており、MS相手に使用しても高い有用性を発揮するとされる。
エクスカリバーと同様に刀身に長大なビーム発振器を内蔵した構造は同じだが、レーザー刃からビーム刃に変更したことでより高い攻撃力を出せるようになっており、
シールドごと敵機を切断出来る程、斬撃兵器としては破格の切断力を誇る。
先端の実体刃もPS装甲すら刺し貫く貫徹力と強度を誇る。


ビームによって対象物の表面を溶融させ、実体剣の質量で押し広げる『SEED』シリーズの対艦刀シリーズ特有の効能によって破壊力は絶大。
実際、劇中では質量だけ見れば桁違いの大きさのデストロイをも一刀両断するシーンがあった。


実体剣としての威力を高めるためか、全長は機体の全高を上回るほど。そのあまりの大きさから両腕での使用が前提となる。
使用するには駆動部の高い剛性と柔軟性が必要で、実質本機専用の武装。
この武装による斬撃を受け止められる機体や、対処出来る力量のパイロットは殆ど存在しない。
元が対艦刀なだけあり、デスティニーの高速移動を活かした一撃離脱戦法が最も適している。


この武装の最大の弱点は、先述したビーム発振器である刀身。
刀身の熱耐久力がビーム攻撃に耐えられるほどではないため、劇中では刀身部分を高出力のビームサーベルによって切断されてしまっている描写が存在する*6
このことからMS同士の近接戦闘での本武装の有用性に疑問符がついてしまっている。


その他、ストライクフリーダムとの戦闘にて、「ビームシールドでビーム刃を散らしつつ刀身部分を白羽取りするというとんでもない奇策で対処されることもあった。
この描写が原因で「白羽取りで無力化される可能性があるという致命的欠陥がある」等と他所で語られる事も少なくない。


だが、あれは非常に高いMS操縦技能を持つキラだからこそ可能な非常識極まりない対処法なので、通常の運用で表出する欠陥では断じてない。というか簡単に出来てたまるか*7
そもそも白羽取り自体が現実的にはまず不可能&失敗、即、死な危険極まりない非実用的な技……と呼ぶのもおこがましいものであり、
これを欠点と言い出すと実体剣そのものが白羽取りで無効化される欠陥武器となってしまい、キリが無い。
核爆発や隕石直撃に耐えられない家だからといって欠陥住宅と呼ばないのと同じである。


ペットネームである「アロンダイト」とは、アーサー王伝説でランスロットが持っていたとされるのことである。
ソードインパルスが持っていたのはランスロットが仕えるアーサー王の剣「エクスカリバー」だったため、「格落ちしてないか」などと言われる事も多いが、
有名所や最強感のある名前を先に使ってしまって後から困ってしまう例は現実にもままある事である。



  • M2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲

ブラストインパルスの「ケルベロス」を発展させた大型ビームランチャー
C.E.世界の兵器の多くは何かしらのペットネームが付けられているが、この武装には何故かそうした呼び名が無いため、ファンからの通称は「名無し砲」
背部左ウェポンラックに搭載され、アロンダイトと同様不使用時は二つに折り畳まれて収納される。
使用時はマウント部のクランクアーム(取手)を展開、マニピュレーターでグリップを保持する。
ハイパーデュートリオンによる莫大な電力配給によって、ガナーウィザードの「オルトロス」や、ケルベロスを上回る出力を誇る。
同時に速射性能も優秀で、かなりの高速サイクルでも使用可能。
砲身分割の技術には、本体フレームにも採用された基本構造体細部化技術が活かされている。



  • MMI-X340 “パルマフィオキーナ” 掌部ビーム砲

左右の掌底部に内蔵された小型ビーム砲……というよりは剥き出しのビームジェネレーターに近いデバイス。
主に密着状態での超近距離砲撃に使用する。
マルチレンジというコンセプトのデスティニーならではの実験的兵装であり、過去にこの様な装備をした例は無く、故に戦術バリエーションは未知数。
パイロットの発想次第で、様々な応用が可能とされ、実は砲撃以外にもビーム刃の形成も可能。
使い難いがその分決まった時の破壊力は高く、デストロイの巨体を貫通し破壊せしめる威力を持つ。


劇中では密着状態での使用が主だったが、設定が固まっていなかったのか1/144ガンプラの箱絵ではピンク色のビームを発射していた。
また、PS2用ゲーム『Generation of C.E.』では中距離レンジのビーム砲に、『BATTLE DESTINY』では極短射程のエネルギー球を発射する近距離射撃武器となっている。


ちなみに、両手でかめはめ波っぽいビームを撃つという案もあったらしい。
ファンからは『機動武闘伝Gガンダム』のシャイニングガンダムの必殺技「シャイニングフィンガー」に似ていることから「デスティニーフィンガー」とも呼ばれることがあり、
そのシャイニングガンダムのパイロット(主人公)であるドモン・カッシュを演じた関智一*8からもこの武装の存在から「他人の機体とは思えない」と評された。


構造上物が持ちにくくなるが、そのような描写は無いので内部構造はかなりコンパクトか柔軟性のあるものになっていると思われる。
「マニピュレーターを物体に密着させた状態でビームかましたらマニピュレーターが溶解なりするんじゃね?」という疑問は生じるが、そうした耐熱処理等は恐らく完備。
そもそもビームサーベルを敵機にぶっ刺したらビーム発振口が融解して爆発したなんて例もないので、考えすぎというやつだろう。ぶっちゃけそんな描写入れると制作陣も視聴者も困るし……。
ちなみに最終決戦でビームサーベルを短時間だが防いでいる…が、想定外の運用ということもあり流石にすぐに壊れた。
当然だが、武装を保持している間は使用不可。


なお、『SEED』シリーズの射撃ビーム兵器のエフェクトは、一部の例外を除いて緑色か青白い光を纏った赤色に統一されているが、この武装のみ青白い閃光という専用のエフェクトとなっている。



  • 対ビームシールド

左腕に装備されている対ビームコーティングシールド。
インパルスの盾と同様、上下に伸縮して防御面積を増やす事が出来る。
とはいえ本機はビームシールドに加え、VPS装甲の常時展開によって物理攻撃に対する高い防御力を備えているので、このシールドはフェイルセーフ用の装備としての意味合いが強い。


劇中では盾としての使用頻度は少なく、光の翼を展開する際の演出の1つとしての出番が大半で、
使われたとしてもビームライフルや片腕を破壊された時の爆発から身を守る程度にしか使用されなかった。



  • ミラージュコロイド

このシステムといえば高性能ステルス迷彩としての使い方が有名だが、本機ではステルスに用いるのではなく、
散布したコロイドに自機を映し出す事であたかも分身した様に見せる幻惑効果を目的として採用されている。
特に光の翼を展開した高速機動時に使用され、本機のスピードとの相乗効果により敵を翻弄する。
なお、これも本来はユニウス条約で禁止されている*9装備だが、
ただでさえ大戦序盤には早くも形骸化しつつあった上、本機が投入された時期ではもはや気にする者などいなくなっていた。



  • ヴォワチュール・リュミエール

DSSDで開発された同名の光圧推進システムを発展させたもの。背部ウイングユニットから展開される光の翼の正式名称。
ストライクフリーダム共々、同組織に出資していたザフトが基礎技術を共有していたことから開発に漕ぎ付けた代物である。


ただし、あちらが外部からの太陽風を利用する受動的な推進能力しか持たなかったのに対し、
こちらではその変換能力をベースに自機のエネルギーによって光圧を生み出す能動的な推進システムとなっている*10
これにより同年代の最新鋭機と比較しても頭一つ抜けた加速を実現している可能性があり、ストライクフリーダムにあっという間に詰め寄り、
足止めされた後に(ザフトの友軍もたくさんいたとはいえ)∞ジャスティスにあっさり追いついたりしている。
この圧倒的な速度により武装の取り回しが悪く、(前述の機体群と比べると)攻撃手段も比較的単調というのも実質短所になっていない。
ちなみに当初は「ストライクフリーダムと同じくミラージュコロイドを視覚的に表現したもの」という設定だったが、後にヴォワチュール・リュミエールの技術を利用した近縁種のスラスターという設定。



ハイネ・ヴェステンフルス専用機】

「コンクルーダーズ」構想に則り製造されていたハイネ専用のデスティニー。シンの機体とは異なり、ハイネのパーソナルマークであるオレンジ色となっている。
ゲーム作品ではビームの色もオレンジとなっている場合が多い。
機体完成時にハイネが戦死したため、搭乗者が不定なままザフトの保管庫に送られてしまった。


元々はT.M.Revolutionのガンプラ生誕30周年コラボとして発売されたCDアルバム「X42S-REVOLUTION」の初回限定特典Aに付属したガンプラ。
T.M.Revolutionこと西川貴教氏は、アニオタから「アニキ」と呼ばれるほどサブカルに造詣が深いことで知られるが、
それにしたってガンプラを自身のアルバムの初回特典で付けるあたり、流石は西川アニキとしか言いようがない。
この機体の為にわざわざデスティニーはシン専用のワンオフ機という設定を覆されてしまった。



【活躍】

インパルスに代わるシンの機体としてジブラルタル基地でデュランダル議長から直々に受領される。
しかし最初の出撃は華々しいものではなく、奸計からザフトを脱走したアスラン・ザラを雷鳴轟く豪雨の中で討伐するという、その後の展開を暗示させる不穏なデビューを飾る。


ヘブンズベース攻略戦ではシンのパイロット技量もあって、ザフト正規部隊相手に無双していたデストロイを容易に撃破。
戦いに憑りつかれていくシンを象徴するかのように鬼神のごとき活躍を見せる。


続くオーブ侵攻作戦では、やはりムラサメのような主力機を次々と撃破し、カガリ・ユラ・アスハの搭乗したアカツキを圧倒し撃破寸前にまで追い込む。
しかし、アカツキの救援に飛来したストライクフリーダムによってビームブーメラン及び対艦刀をへし折られてアカツキを撃破し損ねた上、
至近距離でレールガンを撃ち込まれてしまい、この行動を「パイロットを殺すつもりはない」ではなく「殺そうと思ったら殺せたぞ」という挑発と受け取ったシンは激昂するが、
上記のエネルギー切れ問題が露呈したことで一旦帰投し、武装の補充と作戦変更によりレジェンドと出撃し挟撃する。
レジェンドが支援に回る事で接近戦に持ち込めこそしたが蹴られ、ようやく撃破寸前にまで追い込めたと思えば今度は∞ジャスティスがストライクフリーダムの救援に現れ、
脱走者とはいえ元同僚を討った負い目やアスランの説得で出来た隙を突かれ、右腕を失う損害を受けてしまう。


レクイエム破壊のために宇宙へ上がり行われたダイダロス基地攻略戦では、各種MSやMA相手に無双しプラント壊滅の危機を救う功労者となる。
デュランダルが提唱したデスティニープランに対する反対勢力らと始まったメサイア攻防戦では、
出撃後にストライクフリーダムと∞ジャスティスを相手に互角に立ち回るも、レクイエム破壊へ動き出した∞ジャスティスらの後を追う。
一騎討ちの末に遂に両腕と右脚を失い月面に墜落し、その後回収されないまま放置された。



【漫画版】

アスランに敗北するのは同じであるものの、不遇ともいえる終わり方を迎えた本編とは違い、扱いが大きく異なる。


コミックボンボン版(著:高山瑞穂)

初陣となるアスラン脱走では、名無し砲でグフを盾ごと貫き撃墜。


オーブ戦では、ジブリ-ルの乗ったシャトルを撃墜するためにキラのストライクフリーダムと一時的に共闘するシーンがみられる。
しかし、加速しながらシャトルを狙うのは両機とも困難であり、渾身の一撃を放つも惜しくも逃すこととなった。


最終決戦では、それまでのアスランの言い分を認めつつも、「仲間を守るために戦う」と迷いを断ち切ってアスランと対峙する。
しかしアスランはそんなシンに対して本気を出して戦おうとせず、それを咎めるシンにその理由を「[[今のお前の姿は昔の俺に似ているからだ>君は僕に似ている(See-Saw)]]」と答える。
そしてアスランは母親を殺されその憎しみのままに軍人になった事、しかしそうして戦っても心は救われなかった事を語り、「お前ももう過去に囚われず、明日に目を向けるんだ」と説得する。
そのアスランの真摯な言葉に動揺しつつもシンは「俺はもう選んだんだ!この道を!なら行くしかないじゃないか!」「あんたが正しいなら俺に勝ってみせろ!」と戦闘を続行する。
ミーティアを破壊し、デスティニーの性能を最大限に活かして∞ジャスティスを月面に叩き落すも、やむを得ずSEEDを発現させ本気を出したアスランに一瞬の隙を突かれて敗れる。
この時のシンは憎しみに囚われる事無く、憑き物が落ちたかのように素直に彼の実力を認めていた。


「アスラン… あんたやっぱ強いや…」


だが、それを見下ろすアスランは結局シンを言葉で止められず、本気を出して戦わざるを得なかった事に苦々しい表情を浮かべるしかなかった……



  • THE EGDE版(著:久織ちまき)

最終決戦でレクイエムに向かうアスランの前に単独で立ち塞がり、初手でミーティアと∞ジャスティスの右腕を切り落とすも見せ場はそれだけ。
彼が発射阻止を優先した事によりまともに戦ってもらえず、パルマフィオキーナのカウンターで放たれた蹴りにより右腕を潰され、
鬼ごっこの末に奪われたアロンダイトをレクイエムの破壊に使われてしまう。


ただでさえ精神が不安定だったシンはレクイエムの崩壊を見て錯乱してしまい、
停戦の報せに来たにルナマリアのインパルス*11にまで襲い掛かった所をまたもアスラン得意の蹴りでノックアウト。残った左腕も落とされ墜落していった。
アスラン視点の作品だから致し方ないとはいえ、上2件と比べ全くいい所がないあんまりな扱いである。



【余談】

本機のデザインはストフリや∞ジャスティスと同じく大河原邦男氏が担当したが、翼のデザインに難航し、最終的には一軸でシルエットを変える方向性で完成した。


イラストレーターである森下直親氏のお気に入りMSの一つ。氏曰く「デビルマンみたいなガンダムですよね」とのこと。そういえば乗っている人の名前もアスカくんである。
氏の画集「鋼鬼」の表紙にも鬼神の如き激闘シーンが描かれている。是非本編でも見たかった…


前作の後半主役機であるフリーダムは、当初「ストライクガンダムの全部載せ」をコンセプトにデザインされたが、リテイクの末に全くの別物になった。
対してこちらは「インパルスガンダムの全部載せ」を実現しており、ある意味ではフリーダムのサルベージともいえる。



ガンプラ

コレクションシリーズ、HG GUNDAM SEED、HGCE、1/100、MG、RGで発売。
何かと出来が悪いキットが多い事で知られるストライクフリーダムに対し、後発のこちらは良キットが多い(あくまでストフリと比べての話だが)。
1/100ではライフルが上手く持てなかった*12が、HG GUNDAM SEEDではそれを専用手首を用いて解決。更にパルマフィオキーナ用手首、光の翼のエフェクトパーツも付属。


MGは悪魔のような姿を強調した形で、関節ラインも自然なものにする試みが取られている。
通常版だけでなく、メッキが施された関節、光の翼、ブーメラン投擲&パルマフィオキーナエフェクト付属の「エクストリームブラストモード」の二種が発売。


MGのクオリティを1/144で再現したRGも評判が良いが、やはり光の翼はプレバンでの販売。HGに比べ羽が大型化された関係で、HGのものは流用出来ない。
因みに、RGはストライクフリーダムや∞ジャスティスを差し置き、DESTINY勢では一番最初に出ている。
まあ、一応主人公機だから当然っちゃ当然なんだが。


HGCEは最近のバンダイとしては珍しく光の翼とパルマ フィオキーナのエフェクト付きだが、その分値段は普通のHGシリーズと比べて高い(誤差程度だが)。造形も旧HGより洗練されている。
また、ハイネ機も遅れて発売。一般販売だが、数量限定生産なので現在は入手が困難。


SEEDシリーズ機体全般に言える事だが、背中の羽(バックパック)が重い、下半身が少し保持力に欠けるせいで直ぐ後ろに倒れるという欠点があるので、
原作での再現も含めてアクションベースもセットで買う事をお奨めする。


上記のように「X42S-REVOLUTION」の初回限定特典Aにハイネ機のガンプラが付属(こちらはHG GUNDAM SEED版)。
まさかのガンプラをおまけに付けるというブッ飛んだ発想は、流石兄貴としか言い様が無い。


他にもMETALBUILDやロボット魂でも発売。
前者はかなりエッジの効いたヒール的なデザインが公開されたが、柔軟な可動域と多様なエフェクトパーツでヒロイックなポージングが取れるなど良い塩梅になっている。
なお、光の翼は別売りプレバン販売で、後にセット販売もされた。
ロボット魂では後にMETALロボット魂超合金版も発売するが、どちらも無難な出来で安定したクオリティ。



【本編以外の活躍】

ガンダムビルドファイターズトライ』のOPで主人公のカミキ・セカイ操るビルドバーニングガンダムと激突する本機が登場。
ライバル機の一つとして登場するのではないか、という期待通り、第6話『素組みのシモン』にて相手のエース、イズナ・シモンの愛機(ガンプラ)として採用された。
シモンは特に改造も塗装も施されていない、所謂素組み(=パチ組み)のガンプラで出場しており、その影響でガンプラバトルではデスティニーの性能はそれなりにしか反映されていない*13のだが、
その低い性能を元ボクサーとしての経験や生来のバトルセンスで補い、全日本ガンプラバトル選手権西東京予選では、上位常連組の高校を打ち破っている。
ビルドバーニングガンダムとお互いボロボロになりながら繰り広げた白熱の近接戦闘は本編に負けず劣らずカッコ良いので、本機が好きな方は是非一度見てみて欲しい。




【ゲームでの活躍】

ゲームとしてデータに落とし込むと強い特殊能力や武装が揃っている為か、全体的に原作の扱いの悪さとは対照的に優遇されている。


連合vs.ZAFTⅡ

最高コストの590で参戦。最高コストの4機中最も人を選ぶ機体で、赤ロック距離が短く、ライフル弾数は5発。またブースト持続も悪い。
おまけにコスト590の機体全般に言える事なのだが、コスト調整が難しい上に、そもそもコスト420の機体と組みにくいという問題点もあるので、ガチ戦では敬遠されがちである。
但し、BD速度と抜刀前格、CSは折り紙付きの優秀さで、タイマンは強い。
また、同コスト帯で唯一のバルカン持ち。死に損ないもサクサク狩れる。
因みに、アーケード版OPでは本編と同じくタイトルバックをストフリに奪われているが、コンシューマー版である「PLUS」ではタイトルバックが追加されており、ファンが歓喜したとか。


・ガンダムvs.ガンダム/NEXT/NEXT PLUS

無印では家庭用の追加機体として参戦。
NEXTではアーケード版稼働時より参戦。コスト3000の格闘寄り万能機。前作同様接近戦に強く、特にパルマの判定の強さは異常。
素の機動力は3000の中では微妙な為、残像ダッシュとパルマの使いどころがカギとなる。後のEXVSシリーズでもこの特徴は共通。
モビルアシストはレジェンドガンダム。ドラグーンスパイクを放ち敵をスタンさせる。通常のファンネルよりも追尾力があり、回避は一苦労。
戦闘開始時には実体盾を背負っているが、撃墜後の再出撃時にはビームシールドに変更される地味なギミックがある。性能は同一。


機動戦士ガンダム Extreme vs.

EXVSのロケテスト最初期段階では実装されておらず、ロケテスト中のアップデートで追加された第0弾追加機体のような出自を持つ。
相変わらずタイマンが異様に強い格闘寄り万能機だが、CSのチャージが長くなったりアシストが削除等調整されている。


ミラージュコロイドを使用しての残像移動を強みとするのは相変わらずで、レバー追加入力で誘導を切りつつ接近出来る。
NEXT時代のような残像中の専用格闘こそなくなったが、代わりにメイン射撃でバレルロールしつつ射撃する行動が加わった。


サブのブーメランは優れた補正率と中々の当たり判定を持っているためとりあえず投げとけと言うぐらいの強力な攻め手となっている。
特殊格闘のパルマはNEXTの時のような発生の速さはなくなったものの、出し切りから追撃をかけるのが大幅に安定するようになった。
このため格闘コンボの途中からパルマしても良し、始動にパルマしてから違う格闘コンボに繋げても良しと自由度が上がっている。


覚醒技はトランザムさながらの残像を交えつつの連撃格闘系の覚醒技。
格闘コンボの締めに使うことで火力を底上げ出来たため覚醒技の中では実用性のある攻撃である。


覚醒技中のセリフは高山版のものが用いられている。
「アンタが正しいっていうのなら!俺に勝ってみせろっ!!」


余談だが、本シリーズでは実体盾を持っていない。



機動戦士ガンダム Extreme vs. FULL BOOST

両CSや後格の性能が上がったが
・サブの軌道が()字から/\字になったことで当て性能が大幅に低下。加えて補正も大場に悪化で火力すら出せなくなる。
・特射の誘導切りが初動のみになったため容易に迎撃されるように。
・特格のダウン値が上がったため無印時代のコンボが一部不可になって実質火力減
・覚醒技の最終段が叩き斬りからパルマでヒートエンドに変更され、カット耐性・火力が大幅に弱体化した。代わりに豪快に打ち上げるので拘束には使える。
その後一度は上方をもらうも、結局TVゼロやリボやユニコーンといったフルブの3000強キャラ群にはあまりなす術がなく中堅程度の位置付けとなった。


・ガンダム EXTREME VS.MAXI BOOST

全体的な能力の底上げと残像の性能向上(特に残像中前格闘がBD格闘→前格闘に変更により奇襲性がアップした)が為され、更にアプデで上方をもらったことで一躍環境上位にまでのし上がる。
特に機動力の向上によりブーストダッシュのみならず残像移動自体の速度も上がったのが強力であったが、折角上げた機動力を下げられるなどの下方を受け環境キャラからは消えた。
今作より追加されたオーバードライブシステムとの相性も良く、Fドラはパルマや前格などの強化、
Sドラはメイン・サブからのキャンセルルート追加や残像リロードの高速化が強みとなる。
また、他の機体ではFドラの方が機動力の上がり幅が大きいのだが、デスティニーに関してはどちらも同じだけ機動力が上がる。
その為、純粋にどちらの強みを取りたいかで選んでいい。


機動戦士ガンダム Extreme vs. MAXI BOOST ON

通常格闘の締め部分が変更され、アロンダイトを突き刺して残像を出しながら連れ去り⇒名無し砲で締め、という風になった。
また特殊格闘のパルマフィオキーナに派生で覚醒技の締め同様のモーション攻撃が追加されている。


大きく分けて稼働初期と稼働末期は環境キャラだった。
稼働初期はメインの弾数が6→7になったこと、レバサブが引っかけやすかったため、
S覚醒でブメを押し付けつつメイン連打をするだけで制圧可能なのが強力だったが下方によりこれらが弱体化して中堅くらいに落ち着く。
稼働末期になると唐突な上方によりまた環境入り。
再び機動力の向上が為され今度はカッコいいわりに見栄えだけだったN格闘の3段目→4段目の突き刺し移動に誘導切りが追加され更にダメージも向上。
残像メインで出せるバレルロール射撃の火力と弱スタン化により高い安定感を得る。
環境末期はリボという全キャラ共通の壁が立ち塞がるものの、高い火力と安定した機動力から繰り出される残像による押しつけ性能によりかなり上位をキープした。


また、エクストラ会員限定(家庭用においては常時使用可能)でハイネ機も登場。
コストが2500に下がったのに合わせて、性能もかなりダウングレードされてしまっており、後衛として闇討ちする機体となっている。
格闘モーションは下格闘を除いて一新されており、格闘CSが照射ビームからアロンダイト投擲に変更されている。
特殊格闘は下派生が削除され全体的な移動量が減少し、最終段のモーションがやや張りのある姿勢となった。
射撃CSもやや鈍化、サブ射撃は軌道が変更しやや当てづらくなり、特殊射撃の残像ダッシュは弾数2発の代わりにダッシュ回数は1度で射撃派生は通常よろけとなっている。
覚醒技は同じ格闘乱舞だが、最終段がパルマフィオキーナではなくアロンダイト叩き斬りで、FBまでのモーションと同一。


機動戦士ガンダム Extreme vs. 2

残像ダッシュに特殊射撃派生で原作さながらのアロンダイト斬りつけ⇒いったん後退して再接近し唐竹割り、という高火力技が増えた。
また特殊格闘に左右レバー入れのモーションが追加。1段目はレバー方向にゆっくり動くが、2段目の突進からの吸い付き性能が高くこれまでにはない横からの攻め手を手に入れた。
射撃CSは旧来の格闘CSが統合され、レバー入れで使い分ける。空いた格闘CSにはレジェンドガンダム呼出が増え、Next以来の復活を果たす。


しかし前作末期で再び返り咲いた代償とばかりにまたまた大下方。
何度目だと言いたくなる機動力低下により2000にすらまともに追いつけない劣悪な鈍足となり、残像メインは銃口補正が悪化したことで当たらなくなる始末。
頼みの綱となるはずの残像特射は出し切りまでがとてつもなく長くてカットの不安を掻き立てられ、
アシストのレジェンドはプレイアブルのとは比較にならないくらいなんか頼りないものであった。
その癖環境上位のキャラは軒並み強力な射撃と格闘と高い機動力を併せ持っていたためデスティニーの存在意義は地にめり込んだようなものであったと言える。


が、PDFも終わって年を越し9月に入ってようやくそんなデスティニーにも上方がもたらされる。
待望の機動力上方と残像特射のモーション高速化、ブメの判定拡大、N特格の補正良化など欲しい要素がほとんど詰め込まれた満足度の高い上方をもらう。
残念ながら降りテクはまたもらえなかったものの、事前の構えなしでは対応困難な残像からの触れてから破壊するまでが格段に早くなった格闘火力により、
これまで以上の擬似態爆速狩り機体となった。


ハイネ機はエクストラ機体が全削除されたため使用不可能になった。


機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 X BOOST

BD格闘が新規モーションに変更され、ブーメラン連撃→投擲→切り抜けになった。
サブ射撃のブーメランを使用中は、前格闘が出るようになっている。この前格闘はN・横格闘から前派生でも出せるようになった。
特殊射撃の残像ダッシュは仕様が大きく変更され、進路方向への移動量が著しく上昇したが連続して同じ方向へのダッシュは大幅に移動量が減少する。
残像エフェクトも青っぽいカラーリングに変更し、プレイヤーからも見やすくなった。
格闘特殊射撃派生特殊格闘派生というかなりややこしいコマンドではあるが、そこに新型のパルマフィオキーナが追加。移動量が通常の特殊格闘と比べてかなり多い。
反面、サブ射撃のリロードが3秒となり回転率が大幅に悪化。N射撃CSの曲げ性能、機動力では飛翔速度も劣化したため、迎撃や逃走方面ではかなり弱くなっている。
中間アップデートでサブ射撃のリロード間隔短縮、特殊射撃の性能向上、格闘の発生向上などの恩恵が得られた。


万能的に強くなったので飛び抜けて使用感が変わったという訳ではないが、デスティニーのプレイスタイルを一歩強くした結果といえる。


2022年8月にはSEED系機体に勝利ポーズが追加され、本機は新規に2つのポーズが追加された。第4期OPを再現したような翼部のヴォワチュール・リュミエールを展開し佇むポーズと、MGエクストリームブラストモードのパッケージイラストを再現したポーズである。
更に機体外見のグラフィックが大幅に変更され、METAL BUILD等で見られる細かい装甲分割やマーキングイラストが点在する風貌になった。


機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 OVER BOOST

格闘CSのレジェンド呼出に突撃攻撃が追加と、N射撃CSの照射ビームの発生上昇・範囲拡大という強化の代わりに曲げ撃ち不可という調整を受けた。
だが本作にとって最大の調整点は特殊射撃の仕様変更にあり、今までの1発弾数制から100ゲージの消費制に変わり、初動で40を消費しその後は一回ごとのスライドで10消費するというものになった。一旦使用し終えるとゲージが最大値に回復するまで使えなくなるが、そのリロード方式も着地する必要こそあるがクールタイムが無くリロードも高速なので、圧倒的に前作までのものと比べて回転率が向上している。
なので残像を初動にして動き回る前作までの動きをそのままに、回転率を良くして相手に息を吐かせぬ間すら与えず強襲を仕掛けるのがメインの立ち回りとなる。
本作での覚醒はS覚醒一択と言えるほどこの特殊射撃との相性が良く、覚醒中のリロード時間は着地して2秒以内という爆速回転で運用が可能なので、着地硬直中に全快するというのもあり得る。


・ガンダム無双2

アロンダイトはリーチが長いが、速度が微妙な為に割り込まれ易い。
SP攻撃も、高難易度になった途端に受身を取られまくる。ガード崩しが出来ないのも痛い。


スパロボシリーズ

スクコマ2ZシリーズKLUX、OE、V、X-Ωに参戦。
全般的に高性能且つ優秀な機体であり、高い運動性、VPS装甲+シールドによる堅さ、分身、高火力、K以降はEN回復も搭載と隙が無い。
また、最強武装が合体攻撃の場合が多いストライクフリーダムや∞ジャスティスと違い、単体で全武装を駆使した連続攻撃が使用出来るのもメリットと言える。
ただ、UXではインパルス(ルナマリア)との合体攻撃「コンビネーション・アサルト」が追加されたので、UXはこの限りではない。


第3次Z天獄篇ではインパルス(ルナマリア)召喚合体攻撃として「ザフトレッド・コンビネーションⅠ」が参戦時から使える。
威力は中程度だが何気にバリア貫通が便利。そして「Ⅰ」とわざわざ付いていたのでやはり…
中盤ファンの長らく待ち望んだレジェンド(レイ)を加えた、ヘブンズベースのVSデストロイ戦を再現した通称「トリプル対艦刀」こと
「ザフトレッド・コンビネーションⅡ」が追加される。


Vでは戦闘演出はZ3ベースだが、インパルスが単独ユニットに戻った事で合体攻撃に戻った。
(ザフトレッド・コンビネーションⅡもレジェンド無しでインパルスと行う)


演出面ではいずれも優遇されており、シンと運命好きには堪らない出来となっている。
ただ、OEはちょっと武装の燃費が悪くて、シンの精神コマンドが扱い難い。一撃の威力は頼れるのだが…。
UXではクロスオーバーの影響により「ファフナー・マークデスティニー」の愛称が付いた。
特に乗り換えイベントは名場面の一つ。


Gジェネ

武装と機体性能のバランスが良く、機体のアビリティも充実。
後期主役機としては通常時火力はイマイチだが、パイロットが超強気になると武装が強化。通常時が嘘の様に強くなる。
更に、パルマでヒートエンドをやってのける。
が、OVERWORLDで超強気時の高機動モードが撤廃されて性能的には高機動モードの特性が統合されたのは良いのだが、頼みの綱のアロンダイトを必殺技属性にする暴挙に出た結果、
使い勝手が良くなったのか、悪くなったのか良く分からない事になった。
っていうか、フォースインパルスのエクスカリバーもそうなのだが、
何故わざわざオプションで気軽に攻撃力を上げられるビーム格闘属性からPS装甲のダメージ軽減対象である必殺技属性に切り替えてしまったのか…。


CROSSRAYSでは必殺技属性そのものが廃止されているため、アロンダイトはビーム格闘に戻った他、新必殺技として「エクストリームブラストモード」が追加。
パルマや長射程砲が貫通、アロンダイトが会心といった特性を持っているため火力は高い。
また、敵機を撃墜時に燃え上がる爆炎の中でパルマを掲げる特殊演出が入る。
DESTINY編最終話では、事前にアスランでルナマリアのインパルスを撃破した後、シンのデスティニーに3回以上攻撃をしたうえで撃破すると、
THE EDGE」というクエストが達成され、DESTINY版アスランをパイロット登録できる。
特殊会話の内容からしても上述の漫画版を再現したのは言うに及ばず、新録された掛け合いにアニメ本編以上の熱さを感じたプレイヤーも多いのではないか。
無料DLCでハイネ機も登場。生産コストはかかるし開発も出来ないとはいえ、ゲーム開始時から最強クラスの機体を手に入れられる。


・機動戦士ガンダムSEED DESTINY Generation of C.E.

本編にデスティニーが登場する前に、ストライクフリーダムと共に目玉機体として採用された。
その経緯故か、武装アニメーションは殆どゲームオリジナルの挙動になっている。パルマフィオキーナをビームライフルの様に使うデスティニーが見れるのはこのゲームだけ。
機体性能はストライクフリーダムと共に最高レベルで、手に入れたら取り敢えず採用して良いレベルのユニット。
また、スパロボではお馴染みの「フルウェポン・コンビネーション(現在では「武装一斉攻撃」)」はこのゲームのオリジナル最強技「バーストアタック」が元ネタ。
特にZ(無印)の敵機にアロンダイトを刺した後、宙返りしてパルマフィオキーナを構える演出はそっくりそのままである。
なお、開発が始まったのはアニメの物語前半からであり、まだ設定が固まりきっていなかったため、アニメでの事実上シン専用機という設定は反映されておらず、
同じく事実上キラの専用機であるストライクフリーダムと共に、両機にシン・キラ以外のパイロットを乗せることが可能な他、
ストーリー分岐によってはシンがインパルスで、敵対するレイがデスティニーに乗って攻撃してくるという展開も存在する。









追記・修正前にパワーダウン。デュートリオンビーム照射します。


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*1 現実でも都合が悪かったり、良い印象を与えない様な用途に使用する機体に、別の型式番号を与える事がある。実質攻撃機ながら戦闘機の型番が与えられたF-117など。
*2 現実の原子力潜水艦は艦内でのメンテも加味すれば最大で半年の潜水が可能である。『SEED』シリーズの原子炉がどこまでスタンドアローンな存在であるかは明言されていないが、設定を担当した森田繁氏は「1作目では最終決戦まで原子炉側のメンテはせずに戦ったんじゃないか」との見解を示している。
*3 理論上ではマガノイクタチによる強制放電でも機能停止に陥るという。後年には原子炉どころではないマジモンの半永久機関であるGNドライヴも登場しているが、それでさえ短時間に内に極端に大量のGN粒子を消費すると、ある程度のGN粒子再生成が完了するまでしばらく性能が大幅に低下する。
*4 劇中の計器類で一次電源と二次電源が同時にエンプティラインになった描写がある。ハイブリッドエンジンでは片一方のパワーダウンが起きてもそのインターバル中にもう片方の二次電源が再供給まで稼働できるため、直ちに全電源の喪失が発生するとは考えにくい。加えてハイパーデュートリオンの場合、パワー系統をプールするバッテリーが存在する事や、デュートリオンビーム送電システムも内蔵されているので、仮に機体の各電源がレッドゾーンに陥ったとしてもミネルバから給電されれば復旧は容易なはずなのだが……
*5 一連の「デスティニーの一時帰還」描写は小説版・スペシャルエディションではエネルギー切れそのものが省略されており、帰還理由はシンの休憩と武器の補給となっている。一方でHDリマスター版では件の描写が復活している。
*6 明確な設定こそ明らかにされてないが、ビームシールドと接触しても刀身が熔解することはなかったため、ある程度の対ビーム性能は持たされていると思われる。
*7 白羽取りは「高速で振り下ろされるアロンダイトの実体剣部分をピンポイントで手掴みする」「刀身を掴んだ際にビームシールドがビーム刃を散らせるように、ビームシールドの展開位置と出力をあらかじめ計算して調整した上でビームシールドを展開しておく」といった内容で構成された超人的な技術であり、これを土壇場で実践したキラの技量と度胸を讃えるべきところだろう。
*8 『SEED』シリーズでは主要人物の一人であるイザーク・ジュールを演じている。
*9 ミラージュコロイド周りの条約は抽象的なものであり、ビームサーベルのような応用技術は不問にされたというケースもある。
*10 その機能を使用するため、レーザー推進方式をとっているとした資料もある。『STARGAZER』劇中でスターゲイザーがやっていた「プロパルジョンビームによる大加速」を自機で補間しているという理屈。
*11 本編と違ってルナマリアはシンを止めに来ただけであり、完全にとばっちり
*12 ビームライフルの尾部と腕が干渉して拳が引き金の位置から下にずれてしまう
*13 ガンプラバトルでは塗装や改造など、ビルダーが手を加えたガンプラほどバトルでの性能が向上するという仕様になっており、例えば『00』に登場するGNドライヴ搭載型MSのガンプラで「トランザムシステム」を使用したいなら、かなりの完成度が要求される。

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