庇護女帝

ページ名:庇護女帝

登録日:2011/10/31(月) 23:33:42
更新日:2023/08/07 Mon 15:14:41NEW!
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都市シリーズ 閉鎖都市巴里 重騎 進化 最新鋭機 漢の騎体 戦女后 微妙に不遇? 庇護女帝



川上稔の長編ライトノベル都市シリーズ内、閉鎖都市巴里に登場する兵器“重騎”の一つ。



□スペック、特徴


形式番号:HLF-087・13-LL
分類:HL(雌型重騎)
全長:八ヤード(約七メートル)
製造年月:1944年代
凌駕紋章:戦女后(スパルタネス)
登場者:ベレッタ・マクワイルド、ロゼッタ・バルロワ



重騎。閉鎖都市巴里では冒頭においてベレッタ・マクワイルドが、終盤においてはロゼッタ・バルロワが記乗することになる、所謂主人公機に近い存在。
…………まぁ本編ではその二度以外、全くもって使用されないため、主人公機というと“”か“剣将”の方が相応しいかもしれないが。
“庇護女帝”と書いて“プロテクティット・エンプレス”と読む。


1944年における米国の最新鋭重機であり、独逸軍の支配下にある巴里を解放するため、巴里レジスタンスの構成員“蒼髭”率いる蒼髭隊が、(レジスタンスのリーダーであるギヨーム・バルロワにすら)内密に米国より輸入した密輸品。
閉鎖都市巴里の本編はこの“庇護女帝”にベレッタが記乗するところから語られている。


米国の最新鋭機だけあって、使用されている技術とその能力は作中の他の重騎に比べ、明らかに一線を画している。
“庇護女帝”を高性能たらしめている特徴は主に、

  • 高級書斎の使用
  • 曲線シリンダーの採用
  • 一体型のパイルバンカー“戦女神の綱槍”

の三つにある。



○高級書斎


書斎とは解りやすく言えばコックピットである。
ただ、重騎はその全てが手操作ではなく合一機構を使用した機械との一体化による直感的で感覚的な操作が常となる(解り難けりゃGガンダムにおけるモビルトレースシステム的なものと思っておけばおk。ただし重騎の場合は搭乗者の動きを機械側がトレースするわけでは無く、搭乗者が機械と合体し、直接操作する)。
この合一段階――機械の立ち上げ段階にあたる、機械と搭乗者の一体化が通常の重騎では5〜8分程かかるのに対し、この“高級書斎”を使用した場合、僅か2分程度で記乗が可能となるため、出撃時間が大幅に短縮される。



○曲線シリンダー


米国に限らず重騎の雌型は、その構造からシリンダー部に複合シリンダーかバインドシリンダーを使用しなければならないため、どうしても耐久力の面で雄型重騎に劣っていた。
それを解消するために作り出されたのが曲線シリンダーであり、これは複合シリンダーやバインドシリンダーに比べ耐久力と軽さの面で優れている画期的な発明であった。
曲線シリンダーの技術を米国は“庇護女帝”に、初めて採用される。



○“戦女神の綱槍”


“庇護女帝”唯一の武装にして“庇護女帝”のシンボルとも言えるパイルバンカー。
“庇護女帝”の右腕と一体化しておりパイルバンカーの他、盾としての役割を持ち、並の装甲車の銃撃程度では、傷一つつける事は出来ない。
パイルバンカー部は中央の一本に加え、左右に小さな二連装の計三連装となっている。また、詳細は不明だが、衝角部分には“少言詞金属”と呼ばれるなにやら凄い金属が使用されているらしい。




□凌駕紋章“戦女后”


凌駕紋章については重騎の項を参照。ここでは“庇護女帝”の凌駕紋章である“戦女后”について説明する。とはいえ、その実態はあまりよく解っていない。


“戦女后(スパルタネス)”。発動することによって自身を機械からより生体に近い形へと作り替える凌駕紋章。
雌型重騎故、発動後の姿もまた女性形となり、その姿は曰く「右腕に巨大な槍の投擲器をつけ、曲線重視の鎧を纏った戦女神」とのこと。
作中においては、凌駕紋章という変化を終えた後に、もう一度右腕を変化させる、「ありえない」事を行ったが、これは重騎ではなく記乗者であるロゼッタ・バルロワの特性である。




□作中の活躍


序盤、“蒼髭”隊が雇った女重騎師、ベレッタ・マクワイルドが“庇護女帝”のチェックをしていたところに独逸軍があらわれ、“蒼髭”隊は全滅。ベレッタの記乗により、“庇護女帝”は目を覚ます。
独逸軍から逃走するが、その途中で、対戦車長銃による攻撃を受けて足を損傷。以降はバルロワ家に保管され終盤まで出番無し。
ちなみにこの後アメリカから本機用の部品が送られてきており、終盤ではそれらを使ってギヨーム・バルロワによる強化が行われている(但し通信素子は無かったため会話機能はない)。


終盤、“快”に記乗するベレッタが、独逸軍将校ハインツ・ベルゲに追い詰められている所にロゼッタ・バルロワが記乗し搭乗。
初陣ながらハインツ・ベルゲ操る“赤獅子”相手に同等以上の戦いを行い、最終的にはロゼッタが凌駕紋章の進化を発動させ、“赤獅子”に勝利した。


なお風水師ロゼ・フランシスカが最初に予測していた「巴里解放予定」は「ベレッタがこれに再び乗り(ロゼッタは拳銃「リベレーター」を持って副座)、ハインツと決着をつける」というものだった。
最終的にベレッタは“快”を選んだ(というか成り行き上本機に気づく機会がなかった)ため予測は外れたのだが、もう一つの予測「ロゼッタの拳銃が最後の決め手」という部分は「拳銃を元に凌駕紋章を進化」として現実にも反映された。


余談だがラストの戦闘後本機が「戦女神(マリアンヌ)」とも呼ばれていたが、後に本作の遠過去を描いた『神々のいない星で』にて「盾兼槍を持ち、技として炎の剣を行使する」女神が乗る武神“戦勝女帝”が登場している。





追記、修正頼みます


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