キョジオーン

ページ名:キョジオーン

登録日:2022/12/05 Mon 08:52:28
更新日:2024/06/27 Thu 13:03:58NEW!
所要時間:約 9 分で読めます



タグ一覧
ポケモン ポケットモンスター スカーレット・バイオレット sv きよめのしお コジオ ジオヅム キョジオーン 第九世代 巨城 クリアボディ がんじょう いわ ※スーパーキノコではありません ポケモン解説項目 ポケモン最終進化形 しおづけ ポケモンsv 岩塩 ペパー タイム 無駄のない種族値配分 物理受け 鉄壁 ※マイクラのキャラではありません ※しおみずは今のところ覚えません より苦しむ。 かたやぶり推奨 ←やめて! ありがひとし ソルトアイス コメント欄ログ化項目 オニキス アリキス




指先を擦りあわせて塩をケガしたポケモンに振りかけると
ひどい傷もたちまち治る。


ミネラル豊富な塩を舐めたくて
キョジオーンのまわりにたくさんのポケモンが集まってくる。


出典:ポケットモンスター、25話『闇夜の強敵』、
2023年4月14日から放送中。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon



キョジオーンとは、『ポケットモンスター』シリーズに登場するポケモンの一種である。



■データ

分類:がんえんポケモン
英語名: Garganacl
高さ:2.3m
重さ:240.0㎏
タマゴグループ:こうぶつ
性別比率:♂50♀50


タイプ:いわ


特性:きよめのしお(清らかな状態異常にならない。ゴーストタイプの技のダメージを半減させる。)
   がんじょう(相手の技を受けても一撃で倒されることがない。一撃必殺技も効かない。)
隠れ特性: クリアボディ(相手の技や特性で能力を下げられない。)


種族値
HP:100
攻撃:100
防御:130
特攻:45
特防:90
素早さ:35


合計:500


努力値:防御+3


進化:コジオ(Lv.24)→ジオヅム(Lv.38)→キョジオーン



■概要

スカーレット・バイオレット』で登場した岩塩ポケモン
初代からいわタイプのポケモンの存在は当たり前だったし、特定の鉱石がモチーフのポケモンも数多登場してきたわけだが、岩塩がモチーフというのはありそうでなかった。岩界のニューフェイスである。


岩塩で作られたピラミッドのような顔に地層のような手足が生えた姿をしている。
シルエットは岩仲間のイシヘンジンにも似ているが、より逞しい腕とどっしりした身体を持つ。


キョジオーンの身体を構成するのは岩塩。豊富なミネラルを含んでおり、他のポケモンたちが舐めようと集まってくることがあるという。
今作では、ポケモン図鑑に新しく登録されるとそのポケモンの生態が垣間見える写真(表紙)も表示されるが、キョジオーンのものはその後ろにグルトンウソハチデデンネなどのちんまい種族がくっついて行進している様子、という微笑ましいものとなっている。
ずんぐりした体格とゴツイ見た目のわりに気性は大人しい模様。


また、キョジオーンからとれたは振りかけると沁みて痛そうだがどんな傷でもたちまち治ってしまう不思議な力を持っているらしい。現実の塩とは正反対。


体内で生成された塩が常に補充されているため、貴重な塩を分けてくれる存在として昔から人々に重宝されていた。
現在もパルデア地方各地のアイス屋台では「コジオソルトアイス」が売られており、今も昔も人間と親しい関係にあるポケモンのようだ。


一方、進化前のジオヅムの図鑑説明などを参照する限り、いざというときには塩を武器として操ることもできるらしい。
敵を塩に漬けて干からびさせたり、岩塩を圧縮して発射することで鉄板を貫く威力の弾丸として使用したりするなど応用も効く模様。


名前の由来は「塩」と「巨城」に「巨人」をかけたものだと思われる。
「清めの塩」を略称化したものもかけているかもしれない。


ちなみに、進化前のジオヅムはいそうでいなかった「ヅ」を名前に含む初めてのポケモンである。



■ゲームでのキョジオーン

テーブルシティの東側を出てすぐの南3番エリアにコジオが生息しており、序盤から仲間に加えることができる。
育てれば持ち前の強力な特性と頑丈さに加えて「いわなだれ」・「ストーンエッジ」・「じしん」・「じこさいせい」と強力な技を自力で習得してくれるため、旅パの戦力としても十分に活躍できるだろう。
特に大ボス1匹との戦いとなる『レジェンドルート』では、特性「がんじょう」で行動を保証しつつ、「しおづけ」のスリップダメージを当てていけるのでエース級としての活躍を見込めるだろう。
キョジオーンそのものはエリアゼロにて生息。パラドックスポケモンも多く徘徊する危険なエリアの中、のっしのっしと闊歩している。


ペパーの手持ちのポケモンの一体としても登場する。彼は料理に造詣が深いので、確かに食材モチーフとしては適材と言えるだろう。
大空のヌシ」との戦い時にはコジオを繰り出し、「うちおとす」など抜群技を活用してくれる。
レジェンドルートの最終戦ではキョジオーンに進化した状態で繰り出してくる。かくとうで対応したいところだが、ペパーの手持ちにはこのタイプを弱点とするポケモンが多いこともあり、キョジオーンの対処に手こずって手持ちのかくとうタイプを落とされることがないように気をつけたい。


他には、元フリッジタウンのジムリーダーにして現在はオレンジ/グレープアカデミーの数学教師であるいわタイプ使いのタイムもキョジオーンを所持しており、学校最強大会で戦うことができ、エースポケモンとして登場し、いわタイプにテラスタルする。



■対戦でのキョジオーン

その外見通りHPと攻撃・防御に優れ、いわタイプとしては珍しく特防も高め。この配分はどことなくレジロックと似ている。
誰が呼んだか「レジソルト」。見た目までそっくり。クリアボディも持ってるし。
そして残りの特攻と素早さを極限まで切り詰めた合計500の種族値を一切の無駄なく配分しているトンデモポケモン。誰が呼んだかいわタイプの希望
特に物理耐久は耐久ポケモンの代表格であるカバルドンスイクン以上と、全ポケモン中でもトップクラスに位置している。


攻撃技は一致技や「じしん」「アイアンヘッド」のようないかにもいわタイプらしい技に加えて、三色パンチや「ボディプレス」等、幅広い物理技を習得できる。Minecraftのピラミッドみたいな見た目の通り「だいばくはつ」も覚える。
更に一撃技の「じわれ」まであり、引き出しはかなり多い。


補助技は優秀なものだと「じこさいせい」・「とおせんぼう」・「ステルスロック」等。特に「じこさいせい」を覚えるいわタイプと言うのは珍しい。
「てっぺき」や「のろい」等の相性のいい積み技も扱える。


そして、何といってもこのポケモンの最大の特徴の一つである専用技の「しおづけ」。
威力は40と低いものの、当たれば相手に毎ターン最大HPの1/8のダメージを与え続ける「しおづけ状態」にすることが出来る。
更にはがねみずへのダメージは1/4に増加する。鋼も水もキョジオーンの弱点を突くタイプなので非常に脅威。
おまけに継続ダメージを与える技としては珍しく継続ターン数が設定されておらず、基本的にはそのまま干からびるか交代するか以外に解除できる方法が無い。
この性能でいて命中は100、更にいわタイプの技なので無効化される心配もない。
なお、塩モチーフとはいえさすがに「しおみず」は覚えない。
ちなみにみず・はがねタイプのエンペルトに使ったらどうなるかと期待心配されていたが、ダメージは重複されず普通に1/4ダメージである(それでも最長4ターン放置するとダウンするため要警戒)。


さらに、このポケモンにはもう一つ強力な個性がある。
それは専用特性の「きよめのしお」。
なんと状態異常を無効化してしまう上に、ゴーストタイプの技を半減させてしまう
このおかげで耐久型が苦手としているによる継続ダメージを与える戦法が通用せず、火傷による物理攻撃力の軽減も効かないためまさに難攻不落の巨城と化す。
これを利用してかえんだまなどを持たせ、「なげつける」で相手ポケモンにダメージを与えつつ状態異常を与えるという戦法も可能。
他の特性も優秀だが、やはりキョジオーンの性能を存分に活かすためには基本的にこれが最優先となるだろう。


更に、テラスタルとの相性がいい点も特筆もの。
特に強力なのがゴーストタイプテラスタル。特性のおかげで弱点は実質あくタイプだけになるため非常に相性がいい。
更に「のろい」をゴーストタイプでの効果として発動させることで「まもる」・「みがわり」を貫通して継続ダメージを与えられるなど、強固そうな見た目に反した優秀な搦め手を放つことが出来る。しかも減ったHPは「じこさいせい」で回復までできるという徹底ぶり。
公式側もそれは把握しているようであり、西2番エリアの列柱洞の近くにはゴーストテラスタル持ちのジオヅムが固定シンボルで出現するため、テラピースを節約できる点も嬉しいところ。


欠点としては、素ではいわタイプ単体であるため弱点が多いこと。
HP振りだけでデカヌチャンの「デカハンマー」を確定で耐える程度の耐久はあるので
ある程度数値受けはできるが、やはり耐性面はテラスタルをできる限り活用したいところ。
また、鈍足耐久型の宿命で「ちょうはつ」や「アンコール」、こだわり「トリック」、「みがわり」には非常に弱い。
特にSVでは「アンコール」が猛威を振るっているため、対策を怠ると詰みかねない。
またダメージソースが「しおづけ」の追加効果頼りになりやすいため、「みがわり」や追加効果を防ぐ「おんみつマント」持ちの相手には途端にジリ貧になることも。
特にこれらの対策手段の採用率が高い環境トップのサーフゴーに対しては「ボディプレス」も効かないので、キョジオーンにとって非常に辛い天敵と化しやすい。
「しおづけ」でのスリップダメージで1/4削れるとはいえ、かたやぶり持ちのイダイトウもゴースト技を軽減できなくなるためかなりキツい。


しかし、欠点を持ってなお耐久戦において無駄のない種族値の配分、豊富にして便利な技レパートリー、
優れた専用技と特性を持ち、まさに城塞のような守備性能を持つのは間違いない。
環境が物理中心であることも相まって、同期のヘイラッシャ等と共に早速環境の一角を担う存在となっている。
……と、同時にこいつのせいで今まで長きに渡って環境で活躍してきたが没落の憂き目に遭ってしまう事になった


持ち物は高い耐久性能を底上げする「たべのこし」や「オボンのみ」がメジャー。「ちょうはつ」や「アンコール」が気になるようなら「メンタルハーブ」もオススメ。


■アニメでのキョジオーン系

アニメ第8シリーズで初登場。
「ライジングボルテッカーズ」と敵対する組織「エクスプローラーズ」のメンバーであるオニキスのパートナーとしてキョジオーンが第24話から登場。設定上身長2.3mなのに、オニキスがデカ過ぎて並ぶと小さく見えるとよく言われる。
使用する技は「ワイドガード」*1、「しおづけ」(いずれも第25話から使用)、ストーンエッジ(第43話から使用)。
特に専用技の「しおづけ」は、攻撃射程内のポケモンの体を無差別に塩の結晶が蝕みそれが次第に大きくなって体力を削られ再起不能にさせるという恐ろしい技として描かれた。古城に居合わせた罪のないポケモン達は不運だったという他なかったが、後にダイアナが救出したおかげで大事には至らなかった。また、発動する際は突き出した手の先に白い光球を形成し、それを大量の塩として噴射する。


サンゴのオニゴーリとはトレーナー同士の関係性を反映したように仲が悪い模様だが、バトルの連係は抜群……というよりも暴走しがちなサンゴを上手くフォローしている。
仲間への巻き添えもお構いなしに「ふぶき」などの範囲技をぶっ放してくるサンゴに対し、範囲技対策の「ワイドガード」を搭載している辺り、普段の苦労っぷりが見て取れる。
また、倒れた際はゲームと同様に目が暗くなる。


ゲーム『スカーレット・バイオレット』のストーリーの前日譚を描いたWEBアニメ『放課後のブレス』では第2話にてオレンジアカデミーの生徒であるアリキスのポケモンとしてキョジオーンが登場。再戦で使用し、ネモタイカイデンを倒したものの、パルデアの姿のケンタロス(コンバット種)には相性の悪さから「すてみタックル」で敗北する。使用する技は「いわなだれ」。


■余談

  • 元ネタと由来

言わずもがな、元ネタと名前の由来は岩塩。
パルデア地方のモデルとなっているスペイン、および地中海は岩塩の産出量が多いことでも有名である*2
スペインならバルセロナにあるカルドナ塩鉱山などが観光地として有名。ちなみにカルドナの町にはカルドナ城という赤黄土色でカクカクとした歴史的建造物がある。


  • 名前に「塩」

コジオ・ジオヅム・キョジオーンにはすべて「ジオ」=「塩」という文字が含まれているが、英語版でも名前にはすべて食塩(塩化ナトリウム)を表す「NaCl」の文字列が含まれていたりする(コジオ=Nacli、ジオヅム=Naclstack、キョジオーン=Garganacl)。なんともお洒落である。


  • 見た目

進化形が揃いも揃って見た目がネタにされている種族でもある。   
まずコジオは某配管工の作品に登場しても違和感のなさそうなキノコそっくりなデザインで、*3
野生で歩いている姿を初めて見たプレイヤーを驚かせた。食べたら%%ゴロ岩マリオ%%みたいになりそうである。
続くジオヅムとキョジオーンも、四角で構成された体とその顔つきから、今度は『Minecraft』を連想するプレイヤーが続出した。 
なお、彼らが揃いも揃って四角いのは、塩の結晶の形が四角いことからだと思われる。
このほか、無機質な見た目と巨体、そして種族値配分までそっくりなことから「」と呼ばれることもある。


  • デザイン担当

デザイン担当はキャラクターデザイナーで『ロックマン』メガミックスなどを手掛ける漫画家のありがひとし氏。
これまでもカロス地方ガラル地方の化石ポケモンなど、様々なポケモンのデザインを担当しているが、今作ではキョジオーン族とクエスパトラハバタクカミのデザインを担当されたとのこと*4


  • 色違い

色違いは総じてベージュ色の身体になる。
藻塩(海藻から作った塩)など茶色い塩は実在するが、どちらかというとブラウンシュガーの角砂糖っぽい


  • しおづけ

上記の専用技「しおづけ」がはがねタイプとみずタイプに強いのは、やはり前者は塩分で金属を錆びさせるイメージ、後者は%%ナメ%%%%クジ%%水分を奪って干からびさせるイメージだろう。
食欲の湧く名前とは裏腹に、中々にえげつない技である。
わざ説明文が「ダメージが増える」とかではなく「より 苦しむ。」という表記なのもなんだか恐ろしい。
実際、アニメではしおづけを受けたポケモンが徐々に塩の結晶に体を蝕まれるという悍ましい描写となっており、多くの視聴者にまざまざと恐怖を植え付けた。
因みにしおづけそのものの攻撃描写は両手から大量の塩を光線状に撃ちだすというものだがどう見ても威力40とは思えない量である。


  • きよめのしお

ゴースト半減という特徴的な効果を持つ特性「きよめのしお」だが、これは塩が厄除けなどに使われる事が由来だと思われる。
日本でも、盛り塩を玄関口に置くと厄除けになるという話が古くから伝わっているし、見かけることもあるだろう。
しかし当然というべきか、東アジア諸国でしか伝わらないネタな上に作中でもその由来についての解説は無いため、英語版ポケモンwikiではなぜ塩なのかという説明がされている。


  • 現実における動物と塩

冒頭の図鑑説明の通り、キョジオーンの周りには塩を舐めたがるポケモン達が集ってくることがあるという。
実はこれ、意外と現実の動物に即した話である。


塩、正確にはナトリウムは、多くの動物にとって欠かせない栄養素で、これが不足すると運動機能・排泄機能の低下を起こしてしまう。
特にこの問題を抱えているのが草食動物で、塩分を含んだ土や岩から塩分を摂取したり、消化の悪い肉を無理にでも食べたりしてどうにかナトリウムを摂取している。が人の顔をなめるのも塩分補給のため、なんて話まであるくらい。
野生動物にとって塩を得る手段とは死活問題なのである。


この習性がポケモン達にもあてはまるのであれば、キョジオーンはすなわち歩くソルトスタンドとでも言うべき存在であり、
ポケモン達が塩分を求めてキョジオーンに集ってくるというのは割と理にかなっているのである。


  • 塩の効能

キョジオーンの塩には回復効果があると言われているが、現実では塩で傷口を治療しようとしてはいけない
確かに塩自体には殺菌効果があるし、力士が傷口の殺菌に塩を塗ったりするのを見たことがある人もいるだろう。塩化ナトリウム温泉が傷に効くという宣伝文句も有名である。


だが「傷口に塩を塗る」とはよく言ったもので、まずめちゃくちゃ痛い上、傷口に塩を塗布すると細胞に脱水症状が発生し、かえって傷が悪化する。現代医学的には悪手である*5
あくまでキョジオーンの塩が特殊な塩なだけなようだ。
もしくはかつて話題を呼んだ聖者が指から出したビブーティを意識しているのか。あれは塩じゃなくて灰だし、トリックなんだけど。




追記・修正は「きよめのしお」で体を清めてからお願いします。


[#include(name=テンプレ2)]

この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,16)

[#include(name=テンプレ3)]


#lsd()
#comment_num2(num=30)

*1 この時はオニキスの動きに合わせて両手を前に突き出し、目の前にオレンジ色と薄黄色のハニカム状バリアを張る演出になっている。
*2 イタリアとスペインを合わせれば550万トンほど。
*3 奇数世代は新顔のキノコポケモンが登場する法則がある、という理由もある。こいつは岩塩なのでキノコではないが、本作はちゃんとキノコモチーフのポケモンがいるので法則が破られたことにはならない。
*4 ご本人Twitterにて。
*5 塩化ナトリウム温泉については、切り傷や火傷に対する効能が証明されている。ただし、炎症や出血が起きているような傷はNG。

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する

NG表示方式

NGID一覧