漂流大陸の復活

ページ名:漂流大陸の復活

登録日:2022/11/05 Sat 00:00:00
更新日:2024/06/27 Thu 11:20:39NEW!
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dm デュエル・マスターズ 呪文 闇文明 闇文明の呪文 dm22-ex1 リアニメイト サバイバー ウェーブストライカー ダイナモ 漂流大陸の復活



サファイア・ミスティの13番目の計画によって12のプログラムが機能しなくなった影響は徐々に色々な形で現れ始めた。



その中でも大きなもののひとつは、失われたはずの漂流大陸の復活だった。

*1



漂流大陸の復活リバース・オブ・ザ・サバイバー》とは、TCGデュエル・マスターズ」のカード。
DM22-EX1「黄金戦略!!デュエキングMAX 2022」に収録された闇文明の呪文である。


ちょくちょく強化されてきたサバイバー、そして長い間スルーされてきたために公式から見放されているんじゃと諦観されつつあったウェーブストライカーこっちは本当に見放されつつある気がしてならないダイナモを対象にした待望のサポートカード。
数を揃えた攻めがコンセプトで1体1体は貧弱な彼らだからこそ許された、他の種族だったらプレ殿一直線だろうヤケクソ染みた反則的な強化内容となっている。



解説


漂流大陸の復活リバース・オブ・ザ・サバイバー R 闇文明 (5)
呪文
各プレイヤーは、「ウェーブストライカー」を持つクリーチャー、サバイバー、ダイナモをすべて、自身の墓地から出す。

サバイバーとウェーブストライカーとダイナモを対象にしたシンプルなリアニメイト呪文。
だが墓地の対象クリーチャー全員を何の制限も制約も無しにたったの5マナで場に呼び出せてしまうのは異常の一言に尽きる。
どれだけイカれた効果なのか、参考までに同コストで有名所なリアニメイト系呪文を挙げていくと


インフェルノ・ゲート R 闇文明 (5)
呪文
進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
プレミアム殿堂

インフェルノ・サイン P(UC) 闇文明 (5)
呪文
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
コスト7以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。
殿堂入り

殿堂入りしているこれらのカードですら1体のリアニメイトを前提として何らかの縛りが掛かっている中で、コスト制限どころか進化・非進化すら問わずに複数のクリーチャーを展開できる《漂流大陸の復活》がいかに飛び抜けた性能かよく分かる。
それぞれ能力の形式は異なれど、数を並べる事がスタートラインな点で共通しているサバイバー・ウェーブストライカー・ダイナモだからこそ実現できた呪文だろう。


このカードで大量展開できれば、サバイバーならSV能力を全員で一斉に共有し、ウェーブストライカーならWS能力が次々と起動していき、ダイナモならより多くの能力を1体のダイナモに集中できるようになる。
環境の高速化によってギミック発動のためのクリーチャーを並べる段階にすら到達できなかった彼らにしてみれば、まさしく願ったり叶ったりな1枚である。


一方で見過ごせない欠点も存在する。
各プレイヤーの墓地から該当クリーチャー全員が呼び出されるため、それらを使うデッキと当たった際のミラーマッチには基本的に弱い。滅多にないだろというのは禁句
次に闇文明のこのカードを必ず入れる都合上、せっかく各文明に満遍なくクリーチャーがいるにもかかわらずデッキの色が縛られてしまう。
墓地に大きく依存したカードなので《とこしえの超人》を始めとした小型メタクリーチャーには滅法弱く、更にはどのテーマも墓地肥やしを頻繁に行うようなカード群ではないため、墓地から大量展開する効果とあまり噛み合っていない…が、ウェーブストライカーに関してはこの点を克服している(後述)。



相性の良いカード


サバイバー

サバイバー同士で互いのサバイバー能力を共有し合うクリーチャー群。
過去に二回ほどテコ入れがされただけあって、カードプール自体は三種の中で一番豊富。


サバイバーの元祖切り札。
進化サバイバーだが《漂流大陸の復活》は進化クリーチャーにも対応しているため、他のサバイバーを進化元にして共に展開できる。
クルー・ブレイカーで場にサバイバーが増えれば増える程に打点も増していくため、大量展開とは最高に相性が良い。


W・ブレイカー(とオメガ・ゴライアスはパワー+5000)を共有してくれるサバイバー。
場にいるサバイバー全員の打点を底上げしてくれる。


アンブロッカブル持ちサバイバー。
ブロッカーを無視して攻撃できるので全体の突破力を引き上げてくれる。


  • 聖域の守護者フォボス・エレインγ

cipで山札から呪文をピンポイントでサーチできるサバイバー。
能力の共有を活用して、他のサバイバーと共に展開すれば山札にある残りの《漂流大陸の復活》を一気にサーチできる。
しかし複数枚の《漂流大陸の復活》を確保できても、墓地にサバイバーが貯まっていなければそのまま手札で腐ってしまうのは考え所。
採用する場合は墓地肥やしを多用していきたい。


  • 無礼な刃 ラッシュα
  • サイバー・B・フィッシュα
  • 育ち盛りのホーンα
  • 奇石 アゾールα
  • 暗黒鎧 ギガリンα

DMEX-18で登場したサバイバーサイクル。
それぞれスピードアタッカー、ジャストダイバー、マッハファイターブロッカースレイヤーを共有し、更に同じ文明のクリーチャーなら種族にサバイバーを付与して自身のサバイバー能力を与えてくれる。
スピードアタッカーとジャストダイバー、そして上述の《流星魚α》よりアンブロッカブルの三つ全員で共有すれば鉄壁の耐性を持つ速攻軍団が完成する。
サバイバー以外でも色が合うなら能力を付与してくれるため、ウェーブストライカーかダイナモデッキへの単独出張もアリ。


  • イプシロン・トゥレイト

デュエプレから逆輸入された闇の進化サバイバー。
アタックトリガーで《インフェルノ・ゲート》と同等の非進化なら何でも蘇生できるリアニメイト効果を発揮する。
墓地に落ちた非サバイバー・ウェーブストライカー・ダイナモもこれで場に出せるため、遠慮なく墓地肥やしできると共に大型クリーチャーの採用も検討できるようになった。


ウェーブストライカー

場に3体以上のウェーブストライカーが並ぶ事で固有のWS能力が起動するクリーチャー群。ややこしいが種族ではなくキーワード能力
WS能力は強力なcipが多めな反面、ウェーブストライカーの数を揃えるために取りあえず召喚しても能力が発動できず、いざ3体揃っても既に召喚済みのためにcipが起動できないといったジレンマを抱えていたが、《漂流大陸の復活》によって同時大量展開が可能となり大幅に改善された。
更には同じくDM22-EX1にて新たに呪文面を宿したツインパクト版ウェーブストライカーがデザイナーズコンボとして大量収録された。
初動として呪文面を撃っているだけで勝手に墓地が肥えるので課題だった墓地肥やしもクリアするなど、三種の中で最も勢いに乗っている。


  • 略奪秘宝ジャギラ

DM22-EX1でにおけるウェーブストライカー再評価でおそらく最も注目を浴びたパンドラボックス
5コストで3枚のハンデスが可能という、収録当時どころかインフレが進みまくった2023年現在で見てもかなりえげつない能力を秘めており、従来のウェーブストライカーデッキでも必須級の1枚として扱われていた。
《漂流大陸の復活》とは色が合っている上にWSのcipハンデスも大量展開とマッチしており、最高の相性を実現している。
今後は今まで以上に重宝され、相手の手札をズタズタにしてくれるだろう。
既存のWSがほぼ全てツインパクトとしてリメイクされる中でこのカードだけは流石にオーバースペックと考えられたのか、そのまま再録されるだけに留まった。


  • 薔薇公爵ハザリアファントム・ベール

あの《薔薇公爵ハザリア》がツインパクトと共に再来。
呪文側の《ファントム・ベール》はわずか1コストで発動できるために墓地へ送る事が容易で、効果によって相手クリーチャー全員を自爆特攻させられる。
WSが起動すればcipによって選ばせ除去も発揮する。


  • 星雲の精霊キルスティン神秘の石柱

ウェーブストライカーの将《星雲の精霊キルスティン》がツインパクトの力を手に帰ってきた。
WSによる味方クリーチャー全員へのパワー+5000&W・ブレイカー&ブロッカー付与はそのままに、呪文側の《神秘の石柱》でマナブーストと墓地肥やしを同時にこなせる器用な動きも可能になった。
ところで、単色がアイデンティティなウェーブストライカーのリーダーが他文明の力に手を染めるのは如何なものだろうか…。


ダイナモ

ダイナモが攻撃できるとき、もしくはバトルする際、代わりにタップする事で自身のパワーと能力を他のダイナモに分け与える能力を持つクリーチャー群。
ただでさえ三種の中でもとりわけ評価が低かった事に加え、その後の強化の機会にも一切恵まれこなかったという二重苦を抱えている。
追い打ちを掛けるように闇文明持ちの純粋なダイナモが1体もいない*2という《漂流大陸の復活》との色の噛み合わなさも相俟って、そもそも同じデッキに組み込む事自体が難しくなっている。
ウェーブストライカーのツインパクト化のようなテコ入れが同時収録されるような事もなく、ポテンシャルはハッキリ言って三種の中で一番低かった。


しかし一年後のDM23-EX2にて、ウェーブストライカーと同じくツインパクト化したダイナモが大量に追加され、新規ダイナモも4枚登場した。
闇文明のダイナモは相変わらず出てこなかったが、代わりにツインパクトで闇文明の呪文と合わさったダイナモが何体か登場した事でようやく《漂流大陸の復活》と無理なく同居できるようになった。


  • 電脳鉄人センジュオーセンジュ・チューン

ダイナモの代表的なフィニッシャー。
クリーチャー側の《電脳鉄人センジュオー》は、アンブロッカブル&ダイナモ能力を使用した数だけ追加でブレイクする効果を1体に集中させ、相手のシールドを一気に削ってしまう。
ダイナモを大量展開すればするほどセンジュオーの効果で割れるシールドの数も増えていくため、《漂流大陸の復活》との相性はやはり良好。
呪文側の《センジュ・チューン》は手札の数だけドローした後、同じ枚数を墓地に捨てる手札交換として機能する。
手札を一旦倍にした後で捨てられるため、リアニメイトしたいクリーチャーを吟味して墓地送りにできるのがメリット。
S・トリガー付きなのでダイナモ軸のみならずマッドネスでの活躍も期待されている。


  • 早食王のリンパオライク・ア・ローリング・ストーム

従来のダイナモデッキでは同じく必須級だった1枚もツインパクト化。
クリーチャー側の《早食王のリンパオ》はダイナモ効果を即座に起動する上で重要なスピードアタッカーを備えていて、このクリーチャーを召喚・タップしてスピードアタッカーを受け渡していくのが主な動きだった。
呪文側の《ライク・ア・ローリング・ストーム》は山札の上から3枚墓地に送った後、墓地からクリーチャー1体を回収できる。
墓地肥やしで《漂流大陸の復活》による大量リアニメイトの下準備として機能する他、もれなくツインパクトもクリーチャーとして釣れるので呪文の回収もできたりする。


  • 大鉄漢シルバスターズスクリーム・チャージャー

クリーチャー側は攻撃してブロックされなかった際に1枚ドローというかなり渋い効果だが、重要なのは墓地肥やしできる呪文側の《スクリーム・チャージャー》。
チャージャー呪文として一気に4枚ものカードを墓地に送りつつ闇のカードを回収できるため、誤って墓地に落としてしまった《漂流大陸の復活》もこれで手札に戻す事が可能になる。
また、チャージャー呪文のツインパクトとしては地味に初の多色カードでもある。



背景ストーリー


エピソード3より後の超獣世界にて《電磁星樹アマリンα》を発端として勃発した、アウトレイジオラクル連合軍とサバイバーの数百万年に渡る戦争。
しかしサバイバーを急速進化させた「O.V.E.R.Evo.」含む12のプログラムを《サファイア・ミスティ》が13番目のプログラムで書き換え、サバイバーの進化速度は停滞。
このカード及びDM22-EX1収録の幾つかのカードに記載されたフレーバーテキストでは、ミスティによる介入後の出来事が語られている。


サファイア・ウィズダム》が組み込んだ12のプログラムは既に超獣世界の根幹に根付いており、13番目のプログラムによって上書きされた事でそれはそれで問題が発生するようになった。
その影響は様々な形で世界に現れ始めており、その一つがかつて失われた漂流大陸の復活であった。


同時にこの光景を見て、失われた記憶を取り戻すクリーチャー達もいた。チームエグザイルである。
アウトレイジの中でも出自がよく分かっていなかった彼らだが、実はかつて漂流大陸にて全てを飲み込もうとするサバイバーと死闘を繰り広げていたのだ。


それと同時にサバイバーもまた三度目の復活を遂げていた。しつこい…
しかし今度は他種族を侵食する程の力も無かったため、ミスティは無視した



備考


「漂流大陸」とはサバイバーが初めて収録された拡張パック「漂流大陸の末裔リターン・オブ・ザ・サバイバー」が元ネタであり、背景ストーリー的にも上述のようにサバイバーに関連したカードである。
にもかかわらずなぜ無関係のウェーブストライカーとダイナモまで効果対象に入っているのか、DM22-EX1時点では分かっていない。


現時点ではまだ明かされていないだけで、ひょっとするとエグザイル・クリーチャーのようにウェーブストライカーもダイナモも漂流大陸に由来する一族なのだろうか…?


この内、ダイナモについてはDM23-EX2で一応の理由が明かされている。
復活した漂流大陸への対抗するべく「ダイナモ」を引っ提げて集まった勢力がいた事が描写されており、これに由来するものと思われる。




追記・修正は大規模テコ入れを受けてからお願いします。


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  • サバイバーにしろウェーブストライカーにしろダイナモにしろ「墓地を肥やす」というムーブが既存のデッキ構築論になかったからこいつを核にするとなると今までとは全く別のデッキになる -- 名無しさん (2022-11-05 07:46:31)
  • 画像の引用元に全く別のものを記載していましたね…大変申し訳ありません、訂正ありがとうございます。 -- 名無しさん (2022-11-07 22:35:02)
  • 「そもそもダイナモに純粋な闇属性がいない」って言われてみれば確かに…代表例のもリンパオは火自然のドリームメイトだし、センジュオーは水光のグレートメカオーだしなあ。いっそハブられててもよかったんじゃ。 -- 名無しさん (2022-11-08 00:04:54)

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*1 画像出典:Twitter イラストレーターIWAO氏 @iwao_ryuuji 2022年10月29日掲載 https://twitter.com/iwao_ryuuji/status/1586196644009512960 ©Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids
*2 《究極男》と《超越男》は闇文明も持っているダイナモだが、これらは特殊種族を網羅した特殊なクリーチャーなので例外に近い

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