チャリオット ~天空への旅~

ページ名:チャリオット _天空への旅_

登録日:2021/12/05 Sun 02:14:02
更新日:2024/06/14 Fri 13:55:08NEW!
所要時間:約 16 分で読めます



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ルースターズ チャリオット カプコン アーケード ゲーム レトロゲーム ワンダー3 シューティングゲーム capcom ドンプル chariot チャリオット~天空への旅~



妖魔ガイアはルースターズによって倒され、
聖なるチャリオットの封印は解かれた。
チャリオットの光により妖魔の呪いは消し去られ、
世界に平和が戻ってきたかに見えた。


しかし・・・



平和に暮らすルースターズの元に1人の妖精が現れた。



「どうしたんだ。」


「私はイシタール城から来たフェルム」
「妖魔ラーによってイシタール国はおそわれ、
私は助けを求めてこの地にやって来たのです。」


「何!妖魔が生きていたのか?」


「そうなのです」
「私たちも抵抗はしたものの、
妖魔の力には足もとにもおよばず・・・・・・」
「城は破壊され」
「姫はとらわれてしまったのです・・・・。」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「フェルムおねがい」
「この世のどこかにいるという、チャリオットを持つ
少年をさがしてほしいの・・・・・・。」
「もう妖魔の魔力は、
チャリオット以外には止められないの」
「おねがい、あなただけがたより・・・」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「私はもうこの羽では遠くまで飛ぶことができません。」
「お願いです、チャリオットを持つ少年をさがしてほしいのです。」
「その少年たちは、」
「ルースターズとよばれているそうです。」


「いくぞ、シバ!」


「それは伝説のチャリオット!」
「もしや、あなたたちが・・・。」


「イシタールの姫は俺たちルースターズが助けてやるぜ!」



ルースターズの新たな冒険が始まった。



『チャリオット ~天空への旅~』はカプコンが1991年に発売したアーケードゲーム『ワンダー3』に収録されたゲームの1つ。
『ワンダー3』は1つのソフトに3つの独立したゲームが収録されており、1つの筐体で3つのゲームが遊べるようになっている。それぞれ『ルースターズ ~チャリオットを探して~』『チャリオット ~天空への旅~』『ドンプル』の3つ。
本項目では『チャリオット ~天空への旅~』(以下、『チャリオット』と呼称)の説明を行う。


【概要】

本ゲームは『ルースターズ ~チャリオットを探して~』(以下、『ルースターズ』)の続編となるゲーム。世界観やキャラ紹介については『ルースターズ』の項目も参照して欲しい。


魔界村シリーズとよく似た横スクロールアクションゲームだった『ルースターズ』に対し、『チャリオット』は横スクロールシューティングゲーム。
主人公(プレイヤーキャラクター)は『ルースターズ』と同様、冒険者コンビであるルースターズのルー(1P)とシバ(2P)。彼らが神器チャリオットを装着して空を自由自在に飛びながら向かってくる妖魔たちと戦うというもの。
基本的にはオーソドックスなシューティングゲームだがいくつか本作独自の要素もある。
『ルースターズ』と同様、美麗なグラフィックと質の高いBGM、優れたゲーム構成で高い評価を受ける作品である。
背景の描き込みはもちろん敵のアクションも『ルースターズ』と同様多彩かつ細やかで細部まで手抜きが無い。
特にボスキャラのグラフィックの質は評価が高く、一部の敵は『Cuphead』のボスの元ネタの1つにもなっている。


反面、難易度がかなり高く、特にステージ3以降は歯ごたえがあるというレベルを遥かに超えている。そのため初心者お断りともされこの点では批判を受けがちである。
もっともこの当時のシューティングゲームは高難易度化が進んでおり、必ずしも本作の難易度調整が同ジャンルとして理不尽だったということでもない。当時はこのゲームをも超える異常な難易度のゲームも珍しいものではなかったあたりこの時代のシューティングゲーム全体の問題点とも言えるだろう。
また、当たり判定の異常や画面の見辛さといったゲームバランス以前の問題点や理不尽な初心者殺しといった要素はなく、難易度も後半にかけて丁寧に上昇していくので初心者でも序盤ステージは楽しめるようになっている。
総じて完成度自体は非常に高く、当時のカプコンならではの丁寧な作りのゲームである。



【ストーリー】

かつて世界は妖魔ガイアに支配され、幸福をもたらすという聖なるチャリオットも妖魔に封印されて世界は暗黒に閉ざされていた。
だが妖魔ガイアは倒され、復活したチャリオットの力によって世界を覆う妖魔の呪いも解かれた。暗黒の時代は終わりを告げ、世界には平和がもたらされた、そのはずだった。
かつて妖魔ガイアを倒してチャリオットの封印を解いた冒険者のコンビ、ルースターズのルーとシバは平和な世の中でのんびりと暮らしていた。
しかし、そんなルースターズの元に怪我をした妖精が飛び込んできた。
驚く2人に妖精はフェルムと名乗り、新たな妖魔の王ラーが現れ、天空の王国イシタールを征服して姫をさらったと語る。
そして彼女は妖魔ラーを倒せるのは聖なるチャリオットを持つ冒険者ルースターズだけ、どうかルースターズを探してほしい、そう2人に頼んだのだった。
それを聞いた2人は即座に家を飛び出すとチャリオットを装着。「もしや、あなたたちが・・・」と驚く妖精に対し
「イシタールの姫は俺たちルースターズが助けてやるぜ!」
そう宣言すると2人は天空の王国イシタールへと飛んで行ったのだった。


【ゲームシステム】

基本操作

基本的にはオーソドックスな2D横スクロールシューティングゲーム。
同ジャンルにはR-TYPEやグラディウスなどがあるのでそれらをプレイしたことのある人は分かりやすいだろう。
ステージは左から右へと進む強制スクロール。ボス戦ではスクロールは停止する。
操作に使うものは8方向十字レバー、ショットボタン、テイルショットボタンの3つ。
十字レバーにて上下左右に飛行し、ショットボタンにて射撃攻撃をおこなって襲ってくる敵を撃破していくのが基本。
敵に直接触れたり敵の放つ弾に当たれば一撃でミスとなる。ただし一発だけ攻撃に耐性を得られるようになるアイテムがあり、それを取得すれば一回だけ攻撃に耐えられるようになる。
一方で本作の独特のポイントとして、地形に触れてもミスにならないという点がある。(一般的なシューティングゲームでは地形に触れると一撃でミスとなる)
そのため狭い地形があるステージでも激突死を気にしなくて済む。もっとも敵の攻撃も激しいため難易度が低いかというとそうでもないが・・・
ただし画面のスクロールと地形に押しつぶされるとミスになる。


通常ショット

ワイドとラピッドの2種類ある。
デフォルトではワイド。
宝箱から出てくる宝玉が中央に嵌った盾のようなショットアイテムを取得することでパワーアップ、もしくは切り替えができる。
このショットアイテムは一定時間ごとに宝玉が赤色と緑色に切り替わり、赤色の時に取得するとワイド、緑色の時に取得するとラピッドになる。よく見ると盾の端っこが赤色の時は拡散、緑色の時は収束を表現する形状になっている。
現在のショットと同じ色のショットアイテムを取得すると最大4段階パワーアップする。


  • ワイド

初期装備。最初は正面一方向にだけ赤い弾を連射する。
パワーアップするごとに撃つ方向が1つずつ扇状に広がっていき、攻撃範囲が広がっていく。
最大パワーアップ状態で5WAYショットとなる。
一発当たりの攻撃力は低めだがパワーアップすると攻撃範囲が広くなるので多数の雑魚が襲ってくる状況で有効な武器。
ボス戦でも至近距離で全弾当てれば高い威力を発揮できる。


  • ラピッド

正面に黄緑色の矢じり状のエネルギー弾を連射する。
パワーアップしても攻撃力が上がるだけで攻撃範囲はほとんど増えず、正面しか攻撃できない。
攻撃力がワイドよりも高いためボス戦や高耐久の雑魚が出てくるステージで効果的。


テイルオプション

本作の目玉となる独自の要素。
自機は背中に球体が複数連なった尻尾のようなオプションパーツを装備しており、それを消費することでテイルショットと呼ばれる強力なショットを撃つことが可能なほか、テイルオプションそのものに攻撃判定と弾消し判定があるのでそれを利用して背面への攻撃や防御を行うことができる。
デフォルトの状態では3つ付いており、オプションアイテムを取得することで1つずつ増え、最大で7つ装備することができる。
テイルショットを1発撃つにはオプションを3つ消耗する必要があり、オプションの残量が2つ以下の時は撃つことはできない。
オプションを直接攻撃や防御に使った場合は相手に触れた時間に応じて先端から1つずつ消耗していく
なお消耗したオプションは完全に消えるわけではなく半透明な状態になるだけで約1秒ごとに1つずつ回復していく。
つまりテイルショットは少なくとも3秒に1発は撃つことができる。


  • テイルショットについて

2種類あり、通常ショットがワイドかラピッドかによって性能が変化する。それぞれ通常ショットの欠点を補うような性能になっている。
ワイド装備中のテイルショットは収束した青白いエネルギー弾を正面に撃つというもの。
攻撃範囲は狭いが貫通力と攻撃力が高く、ワイドの正面攻撃力の低さをカバーできる。
性能やグラフィックはR-TYPEシリーズのスタンダード波動砲に近い。


ラピッド装備中のテイルショットは小さなエネルギー弾を多数広範囲にばら撒く拡散弾。
攻撃範囲は広いが攻撃力は低め。ラピッドの攻撃範囲の狭さをカバーする目的で使おう。
性能としてはR-TYPEシリーズの拡散波動砲に近いが演出的にはロックマンXのスパイラルクラッシュバスターに似ている。


ボム

爆弾のような形のアイテムを取得することで使えるようになる投下型の爆弾。
通常ショットと連動して斜め前下に爆弾を投下する。連射性能は高くないが攻撃力はそこそこ高めで通常ショットの死角をカバーできるため便利。二個取ると爆発範囲がやや広がる。
このゲームはあらゆる方向から敵が襲ってくるのでぜひ取得しておきたい。


変形

紫色の宝玉が嵌った変形アイテムを取得するとチャリオットに追加パーツが合体し、一発だけ敵の攻撃を防げるようになる。
合体時のガシーンというSEがかっこいい。
通常時のチャリオットはハングライダー状だが追加パーツがくっつくと翼と戦闘機の風防のような装甲のついたバイク状の形態となりルーとシバもシートに座ってハンドルを握る姿勢になる。
この状態で攻撃を受けると通常状態に戻るのだが、その際の演出もけっこう凝っておりパーツが吹っ飛んでチャリオットの形状とルーたちの姿勢が通常状態に戻る様子が丁寧に描かれている。ダメージ直後は比較的長めの無敵時間があるため連続攻撃で一気にミスになることはない。


その他アイテム

  • ハート:複数取得することで残機が増える。
  • コイン:得点アイテム。

各ステージ

  • 第一ステージ

雄大なBGMを聞きながら星々が浮かぶ青空をバックに雲海の上を飛んで浮遊大陸を超えていく。
中ボスである妖魔バズを倒すと雲の妖魔たちが攻めてくる。
彼らを倒すと雲の妖魔の親玉アイオロスとの決戦となる。
中ボスのバズはボウガンを構えた人型モンスター。ボウガンから拡散弾と収束エネルギー弾を撃ってくる。収束エネルギー弾は撃つ前にチャージを行うのでタイミングを見計らって避けよう。むしろ連発してくる拡散弾のほうが厄介。
アイオロスは口からビームを撃ち、小さな雲の妖魔を多数召喚してくる。
アイオロスの攻撃自体は激しくない。雲の妖魔も耐久は低いので出てきた瞬間に倒してしまえば問題ないだろう。
最初だけあって敵の数も少なく簡単なステージ。


  • 第二ステージ

月の城の中へ突入する要塞戦。
要塞の地形は全てブロック状の妖魔で構成されており上下からブロックたちが襲い掛かる。
要塞を抜けると多数の小さな月のような妖魔の群れが待ち構え、ビームをつるべ打ちしてくる。
彼らを突破すると巨大な機械仕掛けの三日月のような妖魔ヒュプノスが待ち構える。
ヒュプノスは目からビーム、口から弾やブーメラン状の飛び道具を撃ち、さらに上下についている宝玉から激しい3WAYビームを連発してくる。
本体の攻撃は大したことはないが宝玉からの3WAYビームが回避困難で厄介。宝玉は破壊可能なので先に宝玉を破壊してしまおう。
ある程度ダメージを与えるとパーツの一部が壊れ、眼球がむき出しの不気味な姿となる。
第一ステージに比べると難しくなっているがまだそこまででもない。


  • 第三ステージ

ルースターズはついに宇宙空間へと飛び出す。
ファンタジックな宇宙船に乗るゴブリンやお化け風の妖魔の群れが縦横無尽に襲い掛かってくる。
難易度が大きく上昇し、凄まじい数の敵と弾がルースターズを襲う。
宇宙なので地形がないが敵の数や弾数がとにかく多い。落ち着いて回避しよう。
またかつて戦った中ボスのバズの兄弟ダズが挑んでくる。見た目も性能もバズそっくり。
彼らを突破すると双子の美女の妖魔ジェミニが挟み撃ちを仕掛けてくる。
2人がかりでこちらを左右で包囲し、両方から多数の弾幕やビームを撃ち、時には体当たりで挟み込んだり周りをグルグル回って全方位から弾を飛ばしてくる。
後方からの弾幕はテイルオプションで防げば楽になる。
なおジェミニは体力を共有しているのでどちらに攻撃してもいい。
ダメージを与えると美女のような姿から不気味なゾンビのような姿に変化して攻撃が激しくなる。



  • 第四ステージ

天空の王国イシタールが舞台。
宇宙空間に多数のお城が浮遊するという神秘的なステージ。
かつては美しかった城たちも今では妖魔たちの巣くう不気味なダンジョンと化してしまった。
地形となる城壁がそこかしこに伸びて狭いため動きが制限される上に攻撃し辛い位置から敵が襲ってくる。
テイルオプションによる背面攻撃を活用しよう。
地形に触れてもミスにはならないがトゲに触れたりスクロールで押しつぶされたりしないように注意。
ボスは巨大な蟹の妖魔キャンサー。
画面の端を動きながら口元から多数の泡と岩を飛ばしてくる。泡は動きが変則的だが破壊可能なので口元を狙ってすぐに破壊してしまおう。岩は直線的だが弾速が速いので注意。ワイドがパワーアップしていれば泡をまとめて破壊できるので比較的楽。


  • 第五ステージ

舞台は再び宇宙空間へ。
宇宙なので地形はない。
序盤は突如空間にワープしてくる相手や耐久力が高い魔女など厄介な雑魚が襲ってくるが注意していればそこまで難しくはない。
一方、後半は高速の隕石が様々な方向から多数飛んでくる。隕石は破壊可能だがスピードが速く数も多いのでかなり難しい。反射神経と動体視力が問われるところ。恐らく全ステージでも最難関と思われる。
隕石地帯を抜けるとケンタウロス型の妖魔サジタリウスが待ち構える。
体当たりに激しい弾幕や弓矢、手裏剣状の機雷など多種多様な攻撃を仕掛けてくる。これはこれで強いボスだが隕石地帯に比べるとインパクトは薄れがち。
ダメージを与えると馬状の下半身が消滅して上半身だけで襲ってくるので当たり判定が小さくなる。


  • 第六ステージ

第四ステージのような宇宙に浮かぶ城の中に攻め込む。
第四ステージをさらに高難度にしたようなステージで敵の配置がいやらしくなっており、地形から生えるトゲも増えている。
ボスは前作のモエバンそっくりの太陽モチーフの妖魔アルカザール。
モエバンと同様に体当たりを仕掛けてきたりトゲを雨あられと飛ばしてくる。
トゲの数は多いが見切れない速度ではないので落ち着いて回避しよう。


  • 第七ステージ

妖魔ラーの居城を攻める最終ステージ。
ボスラッシュステージでありこれまでのボスたちが順番に襲ってくる。
ボスたちは攻撃性能は同じだが耐久力は低くなっている。
ボスとボスの合間には雑魚敵と宝箱が出てくるのでそれで装備を整えよう。
またバズとダズの兄弟であるジェズが中ボスとして出てくる。攻撃範囲の広い回転弾を撃ってくるなどこれまでの兄弟よりも強くなっている。
アルカザールを倒すと最終ボスであるラーとの戦いとなる。
ラーは古代アステカの太陽神のような姿の妖魔。
頭部の周りに魔術文字のようなものを14個浮遊させておりそれらを弾幕として飛ばしたり炎を吐いたりしてくる。
ある程度ダメージを与えると胴体が消失して頭部のみになり、こうなると瞬間移動をしたり、頭の周りの文字をエネルギー弾に変えて独特の軌道で飛ばしてくる。
攻撃の頻度はそこまで激しくないが魔術文字の弾速がかなり速いので厄介。ラーが攻撃中は無理に攻撃はせず回避に専念しよう。
ラーを倒すとエンディングへ。



エンディング

ルースターズはラーの居城から檻に入れられたイシタールの姫を檻ごと奪還し、イシタールへと帰還する。
それを歓迎するイシタールの民たち。
そしてルースターズはチャリオットの聖なる光をイシタールへと浴びせて浄化をする。
その様子を見ていた姫はイシタールの復興を予見し、ルースターズへとお礼を言うのだった。


チャリオットの伝説は今、再び始まる・・・



「Wiki篭りの聖なる追記修正がこの項目を包んでいるわ」
「この項目がもっと美しい項目になる日も近いわ・・・」


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