京阪京津線

ページ名:京阪京津線

登録日:2020/11/13 (金) 19:08:31
更新日:2024/05/23 Thu 12:48:01NEW!
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京阪電鉄 京都府 滋賀県 路面電車 電車でd 鉄道 私鉄 標準軌 大津線 京津線 からん 本線より先に立った項目 緑塗りの高級車 地下鉄→登山電車→路面電車



京阪京津線とは、びわ湖浜大津駅と御陵駅の7.5kmを結ぶ京阪電鉄の路線。
御陵駅から京都市営地下鉄東西線へ直通し、京都市内の太秦天神川駅まで片乗り入れを実施している。
路線記号はOT


概要

その名の通り滋賀県の県庁所在地・大津と京都の県庁所在地・京都を結ぶ都市間路線で、びわ湖浜大津で接続する石山坂本線とともに大津線と総称される。


びわ湖浜大津駅を出てすぐ道路上(国道161号線)に敷設された併用軌道に突入し、上栄町駅の手前で道路を外れて専用軌道へ。
専用軌道に入ると山登りがスタート。最急勾配は1000m進んで61m標高が上がる(61パーミル)という粘着方式では日本第2位の急勾配で峠を越え、山間を多数のカーブで通過していき、JRと接続する京阪山科を経て地下駅の御陵駅へと至る。


かつては京阪山科から先も地上を走り、御陵を過ぎて三条通上に敷設された併用軌道へ出て日ノ岡。日ノ岡を出ると一旦道路の外に敷設された専用軌道に移って山登りをして九条山、九条山を過ぎてしばらく行くとまた三条通り上の併用軌道に戻って京津三条まで走っていた。
しかしこの区間は地下鉄東西線開通で利用者が激減すると考えられたため、京津線を地下鉄に乗り入れさせて代替交通とすることにし、1997年10月に京津三条~御陵間が廃線となった。同時に架線電圧を従来の600Vから1500Vに昇圧している。


ただ地下鉄乗り入れによって京都市内から京津線方面への運賃が2社合算の割高なものになり、利用者の減少を招いてしまっている。
なお廃線区間の軌道は完全に撤去されたので道路中央部が一回転して併用軌道が出てきたり、電柱から架線を支えるビームが伸びてきたり、軌道上にゴミ捨て場、地雷原、女子更衣室、コミケ徹夜組は断じて存在したりしない。
かまわん、ひけひけ!


先述の通り利用者減少が激しく、石山坂本線と合わせて分社化が検討されたが、分社化した場合すぐ経営に行き詰まると判断され、経費を節減して収支が均衡したら分社するという方針へと転換された。


使用車両

現行の車両

  • 800系

1997年登場。1両あたりの長さは16.5m、4両編成を組み、寺院の梵鐘をイメージした「みょぉぉぉん」という独特の音色の警笛を装備する。
併用軌道・登山鉄道・地下鉄を走破する日本唯一の車両であり、3つの異なる路線条件をクリアする装備を満載しているため1mあたりの単価は500系のぞみに匹敵する超高級通勤電車だが、超低床路面電車よりは安い。
ちなみに軽量なステンレスやアルミ車体とせず、鋼製車体となっているのは併用軌道区間で接触事故に遭っても簡単に修理できるようにするため。


登場当時は他の京阪電車と大きく異なるパステルブルー・白・苅安(黄色)という独自のカラーリングだったが、2015年から通勤車と同様の新塗装に変更された。
日常的な留置は京津線内の四宮車庫で行うが、検査や整備は石山坂本線の錦織車庫で行う。この関係で石山坂本線のびわ湖浜大津駅から近江神宮前駅までを回送列車として走行し、試運転では近江神宮前駅から坂本比叡山口駅まで走行することもある。
乗り入れ先の京都市営地下鉄線内での滞泊は基本的に行わないが、何らかの事情で直通運転が打ち切られた場合は地下鉄線の醍醐車庫へ入庫することがある。


1500V専用車だが、昇圧前日に回送列車として浜大津から四宮まで走行している。


過去の車両

  • 80形

丸みを帯びたヨーロピアンスタイルの優雅なボディを持つ2両編成の各駅停車用電車。
ドアステップを装備し、旧式の吊り掛け駆動ながら回生ブレーキを常用、定速制御(クルーズコントロール)装備・起動加速度3.2km/h/s・常用減速度4.0km/h/sというバケモノのような電車。
廃車時点で最も古い車両でも車齢40年未満、しかも冷房装備だったことから、是非ウチにという希望が福井鉄道・新潟交通・高松琴平電気鉄道名古屋鉄道・ブラジルから出たとか。
軌間が同じことでんはまだ分かるが、台車周りの改造が必須になる福井鉄道や新潟交通、名鉄は果たして本気で買う気があったのか。というかブラジルて。
今も81号と82号が保存されており、81号はカットボディとして錦織車庫に、82号は滋賀県内で1両まるごとの形で保存されている。


ちなみに回生ブレーキで架線に戻された電力は京阪本線の昇圧前は京阪本線に送って消費、本線の昇圧後は駅の照明用電力として消費されていたため、回生失効はほとんど起きなかったらしい。


  • 260形

木造・半鋼製車体の200形から電気機器を流用して製造された旧型電車。
281から286の6両は500形へ改造されて1981年に姿を消し、268から279の12両は車体を600形に譲って1988年までに廃車。
最後まで残った261から267と280の8両は御陵-京津三条間廃線時に廃車となり、261と262の台車は生まれ故郷のアメリカの博物館へ渡った。


  • 600形
  • 700形

旧型車の260形や500形の車体を流用して製造された2両編成の電車。
ドアステップがない関係上、併用軌道区間の低いホームの駅に停車できないためほぼ準急だけで使われた。
京津線からは撤退したものの、石山坂本線で京アニ作品などのラッピングを施されたり、広告電車になったりしながら今も現役。時々貸切列車としてラッピングされていない編成が四宮まで来ることがある。
ラッピング未施工編成が貸切に使用されるのは京都市の屋外広告物条例の関係で、初代『ちはやふる』ラッピング列車のさよなら運転は特別に京津線四宮折返しで行われたが、京都市から「短時間で折り返すように」と厳命されたとか。



運行形態

全列車が各駅に停車し、早朝深夜に線内完結列車が存在する他は基本的に地下鉄へ乗り入れる。地下鉄への乗り入れ先は朝の一部列車が京都市役所前折返しとなるほかは西側の終点である太秦天神川まで。
なお直通相手の京都市営地下鉄の車両は京津線へは乗り入れないため、京阪の片乗り入れという形をとっている。


地下鉄と繋がる前は準急が運転されていた。準急は三条を出ると御陵までノンストップで、以後浜大津まで各駅停車だった。三条-御陵ノンストップだったのはこの区間の駅のホームが低く(路面電車規格)、ドアステップのない車両は停車できなかったため。
普通列車は早朝深夜などを除いて三条から四宮の間で運転されていた。



駅一覧

※京津三条から日ノ岡までは廃駅で、()内に地下鉄の代替駅も記載する。


  • 京津三条(三条京阪)

京阪本線・鴨東線乗り換え。
地上時代の京阪本線と線路がつながっていた時期があり、本線からの直通電車が運転されていたこともある。


  • 東山三条(東山)

三条通り上に敷設された併用軌道上にあった。
京都市電が健在だった頃はこの近くで市電と平面交差していた。


  • 蹴上(蹴上)

東山三条同様三条通り上に敷設された併用軌道上にあった。
駅近くの桜並木は雑誌などで何度も紹介された有名撮影地。
なおここから隣の九条山までの間に66.7パーミルというあの碓氷峠に匹敵する急勾配が存在した。


  • 九条山

廃線区間で唯一の専用軌道上にあった駅。駅所在地は東山の峠の上で利用者は廃線区間で最も少なく、地下鉄の代替駅は設置されなかった。
廃線後は旧型車両の解体場として九条山付近の軌道が活用されており、京津線に営業列車で入線出来なかった350形もこの場所に運び込まれて解体されている。


  • 日ノ岡

三条通り上に敷設された併用軌道上にあった駅。併用軌道区間廃止時に地下鉄御陵駅に統合された。


  • 御陵(T08)

京都市営地下鉄東西線(六地蔵方面)乗り換え。ホームは地下2層構造になっており、京津線と地下鉄が分かれた先は4本のトンネルがねじれるような構造となっている。
現在の御陵駅は京都市営地下鉄が管轄し、京阪と共同使用という形をとっている。
なお地上時代の御陵駅は現在の御陵駅の東側約300mの位置にあった。


  • 京阪山科(OT31)

JR琵琶湖線湖西線(山科駅)乗り換え。
こちらは地上駅だが、ややこしいことに地下鉄にも山科駅がある。地下鉄線内各駅から山科を目指す場合、京津線直通電車に乗って京阪山科で降りると2社合算の割高な運賃を支払う羽目になる。


  • 四宮(OT32)

車庫と折返し線を持つ京津線の中心駅と言っても差し支えない駅。京津線の京都府内の駅としては最も東にある。
時々石山坂本線からの貸切列車がこの駅まで乗り入れてくる。
ここと京阪山科の間の線路上を歩行者が抜け道代わりにしているらしく、京阪が頭を痛めている。


  • 追分(OT33)

滋賀県内の鉄道駅としては最も西にある駅。


  • 大谷(OT34)

40パーミルという急勾配の途中に設けられた駅。勾配の途中にあるのでホーム上のベンチは脚の長さが左右で異なる。
ここと上栄町の間にある逢坂山トンネルは京阪電鉄の鉄軌道線で唯一の山岳トンネルだったりする。


  • 上栄町(OT35)

踏切を挟んで上下線ホームが分かれて設置された駅。この駅を出てすぐ国道161号上に敷設された併用軌道に入る。


  • びわ湖浜大津(OT12)

駅に入る手前の交差点で石山坂本線に合流する。京津線の電車は到着後駅西側にある引き上げ線に入って折り返す。
ちなみに専用軌道と併用軌道の境目にある踏切はなんと民家と繋がっている。


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  • 800系のそれ同人だから駄目じゃないか? -- 名無しさん (2020-11-13 19:15:26)
  • かなり地元だから項目出来て嬉しい。部分廃止前はほとんど知らないけど(汗) 複数の都道府県庁所在地を結び、それだけで完結する私鉄唯一の路線でもある。 -- 名無しさん (2020-11-14 19:55:58)
  • とにかく大津観光には欠かせない線ですので、他府県の皆様、有効活用して楽しんでください! -- 名無しさん (2020-11-14 20:06:05)
  • 地下鉄から乗って京阪山科で降りると(地下鉄)山科で降りるより高くなる…がJRへの乗り継ぎが楽だからか御陵以西から乗って京阪山科で降りる人は割といる -- 名無しさん (2022-02-13 12:28:52)
  • 地下鉄→市街地→山岳→路面電車と様々な風景が30分で楽しめることから一部の層に人気だとか -- 名無しさん (2022-10-30 14:24:11)
  • 地下化前の三条ー御陵間に乗って起きたかった…それでも今乗っても楽しめる路線。皆様も是非乗ってみて下さい! -- 名無しさん (2023-03-19 20:19:51)
  • ある意味本編より先に建った項目 -- 名無しさん (2023-06-04 21:48:32)
  • 関西大手私鉄ってもしかしてあんまり記事作られてない? -- 名無しさん (2023-10-30 05:39:50)
  • みょ〜ん いつ聞いても心地よい警笛音でやんす -- 名無しさん (2023-11-22 19:42:05)

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