海賊ギルド(コブラ)

ページ名:海賊ギルド_コブラ_

登録日:2020/08/27 Thu 14:19:04
更新日:2024/05/23 Thu 10:16:03NEW!
所要時間:約 20 分で読めます



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コブラ 海賊ギルド ギルド 宇宙海賊 マフィア 犯罪シンジケート 寺沢武一 サラマンダー 麻薬カルテル クリスタル・ボーイ



『海賊ギルド』とは、寺沢武一の漫画作品『コブラ』に登場する主要な敵対組織。


字面だけ見ると、単に宇宙海賊の組合ギルドとなる訳だが、その実態は全銀河を股に架けて広がり、海賊稼業に限らず、多岐に渡る分野を支配する超巨大犯罪シンジケートである。
主人公コブラもギルドを“宇宙のマフィア的組織”と形容している。


その影響力は莫大で、公権力や宇宙規模の宗教組織の中枢にまでギルドの構成員が入り込んでいたり、星域によってはその星の行政のトップ自体がギルドなんて事もある。
コブラと銀河パトロールの活躍によって劇中でも幾度も大打撃を被っているというのに、存続が揺らぐ様子は見られない。
だが余りにも巨大過ぎるが故に、恐らくは大幹部級の構成員であっても組織の全容は把握しきれていないと思われる。


目次


【組織について】

コブラにとっては、初期エピソードでは「一匹狼の自分とは相容れない」組織犯罪専門の海賊と語られるという程度の扱いであったが、直ぐに銀河中のロド麻薬*1の精製と流通ルートを握っていると語られたり、所謂「死の商人」として銀河のあちこちで混乱を起こす事を商売の種にしていると語られたりしている。
それらの件からも、宇宙海賊に限らず裏社会に於ける無数の犯罪組織・個人の犯罪者・賞金稼ぎ等の集合体がギルドの実態であると考えられる。


前述の様に本来はギルドを取り締まるべき立場の銀河パトロールにメンバーが入り込んでいたり、表向きは有能な領主として振る舞っていた人物が実はギルドの一員なんてパターンもザラ。
実際「自分の名前に箔を付ける」程度の意識でギルド入りする様な浅はかな人間も少なくない模様で、前述の様に幾度もコブラや銀河パトロールにしてやられても尚、浅く広く勢力が拡大し続けているのだろうと思われる。
『マジックドール』編では過去にコブラがギルドを全滅させたと語られているにも関わらず、相手になっているのが再び勢力を取り戻したギルドという、矛盾しているようで理由を考えると笑えない状況になっている。
つまり、組織が巨大で人員が豊富なだけに直ぐに組織が刷新、ギルドの名を使うのは有用なので何度でも復活する事に繋がっているようだ。


平和の為にギルドと手を組んで争いを収めた領主を謀殺し、その上でマッチポンプによる大規模な新たな戦争を引き起こしたりなんて真似もしている辺り、本当に銀河の混乱そのものがギルドの目的であり糧である。
この手の架空の犯罪組織、秘密結社としては珍しい、極めてリアリティのある活動目標を掲げていると言える。


一方で上記の通り組織に明確なトップが存在していない。これも創作では中々に珍しいパターン。
一応は“本部”と呼ばれる中枢が存在し、各地の組織への指示や、怪しい活動をしている者への牽制、場合によっては粛正を担っている。
とはいえこの“本部”自体の詳細も不明であり、必ずしも各星域の末端組織の上位に君臨している訳でもない模様。*2
特に、初期エピソードでは本部に言及される機会が多かったのに週刊連載が終了した頃からは殆ど言及されなくなっていたが、フルカラー化して新たな出発となった『ザ・サイコガン』編以降は思い出されたように本部の存在に関する話題が登場している。
これについては、組織の刷新に伴い新たな“本部”が台頭したという事なのかもしれない。


以上がギルドという組織の特徴と長所と言えるが、逆にギルドへの帰属意識が低い構成員もいるのが、この面での短所と言える。
中には組織の実力者であっても、表向きにはギルドに協力するふりをしながら、個人的な野望の為にあっさりとギルドを裏切るケースもある。


因みに、歴代のギルドの大幹部の中でも限りなく組織全体のトップにまで近い地位に到達したのは、サラマンダー(『シドの女神』編)とクリスタル・ボーイ(『六人の勇士』編)*3の二人である。


また、前述の様に死の商人として活動している弊害として、魔女ゾラの様に元はギルドの兵器であったものが、組織のコントロールを外れて勝手に活動し、独立した脅威となる事もある。そうしたケースも含めギルドの影響は余計に大きくなる一方である。



【主な構成員】

以下に、歴代のギルド構成員(基本的に名ありで幹部クラスに絞る)を紹介していく。
また、基本的には原作版に準拠した解説となる。


クリスタル・ボーイ

肩書き:ギルド本部親衛隊隊長→一匹狼の殺し屋。
詳細はネタも満載の個別項目も参照。
コブラ最大のライバルであり、本部付の親衛隊隊長の肩書きを持っていた、ギルドきっての殺し屋。
実は、連載前の読み切り作品でも敵役*4として登場しており、文字通り『コブラ』の敵キャラクターの原点にして頂点である。
その名の様に、磨き抜かれた水晶を思わせる特殊偏光ガラスライブ・クリスタル製の透明なボディと黄金の骨格を持つサイボーグであり、あらゆる光学兵器を無効化する。右手にはアタッチメント式の伸縮自在で、中央からは光線も射てる鉤爪(形状的にはハサミ)を装着している。
初登場は『刺青の女』編で、刺青の女ネルソン三姉妹の長女であるジェーンを追う過程でコブラと再会・・し、長きに渡る因縁を繰り広げた。
『刺青の女』編では、相手に種子を植え付ける事で自在に対象を操る力を持つ殺し屋ターベージを雇い入れ、間接的にだがジェーンの死に関わる。殺し屋が殺し屋を雇うって、それ下請け?
『死の商人』編では、レナード社の代表ブライアン・リードを名乗って再登場しており、ここで頭さえ無事なら何度でも復活出来ると語られた。*5
この時は人工皮膚を纏って普通の人間の姿に見せかけており、レディを捕らえてコブラを誘い出して新開発したサイボーグ兵士コマンドゲリラと戦わせた。有名な「知るかバカ!」はこのエピソードのラストページの改変


また、初期エピソードではあくまでも実行部隊の隊長として侮られている場面もあったのだが、後の『六人の勇士』編では第7機甲師団を従える前より最高幹部の一人と呼ばれている。
尚、現時点で最後の登場となる『ザ・サイコガン』編ではコブラとの因縁を強調するためか“刺青の女全員を殺した”と自称しているが、元の連載では直接的には誰も殺していない*6ライバルとの対決を盛り上げる為にやってもいない罪を被るボーイさん流石は紳士(意味深)。



■親衛隊

クリスタル・ボーイ直属の配下。
原作で初登場した時には西部劇の保安官の様なコスチュームをした、単なるボーイの手下といった風情であった。
しかし、アニメ『スペースコブラ』では、特殊なマスクと全身タイツ風の青いコスチュームを身につけたデザインとなり、基本的に原作の方がデザインが優れていると評される『コブラ』では珍しい、アニメの方がデザインがいいパターンであった。
実際、アニメ版の親衛隊のデザインは後に原作でもアレンジされて逆輸入されると共に、ボーイ率いる親衛隊を示す“黒い羊”ブラックシープを紋章とする精鋭部隊として扱われるようになった。



■バイケン

連載、TVアニメ、OVAで第1話に登場した実績を持つ海賊ギルドの幹部。
ただし、OVAは前述のボーイ同様に以前とは微妙に情報が食い違っている。
整形前のコブラをギルドに勧誘するも不興を買って片目を撃ち抜かれ、その恨みからギルド中にコブラの顔の載った手配書をばら蒔き、この事がギルド全体によるコブラの執拗な追跡へと繋がった。コブラに撃たれてよく左目を潰されるだけで済んだものだ。
つまり、コブラが整形する羽目になった原因であり、当人はそこまで大物でも強敵でも無いものの、コブラに記憶を取り戻させる切っ掛けとなったり、連れているメカ鳥がコブラが生きている事実を伝える事になったりと何気に影響がデカい。



■シュルツ

シド刑務所の所長ながら、その立場を利用して裏では違法逮捕した美女を銀河各地に売り捌く人身売買ルートを取り仕切っていた海賊ギルドの幹部。
しかし、ギルド本部がキャプテン・ネルソンの秘宝こと最終兵器の在処を秘めた刺青の女を探している事を知ると、次女のキャサリンを捕まえて個人的に隠匿していた。
しかし、その件でボーイの訪問を受ける事になり、そのボーイが長女のジェーンを得ていると知るや脅迫して奪おうとするが、キャサリンを助ける為に潜入してきたコブラの起こした騒動の最中にキャサリンを助け出され、ボーイの粛正を受けて殺害された。



■サンドラ

極寒の星ルールジュ星で恐れられる、女性のみで構成された武装強盗団“スノウ・ゴリラ”の首領で隻眼の美女。
スノウ・ゴリラの隊員も一皮コスチュームを剥けばビキニの可愛い子ちゃんばかりだが、手練れ揃いで勇猛である。
スノウ・ゴリラには、刺青の女の三女で銀河パトロールのドミニクが潜入捜査していた。
コブラは当初ギルドの使者*7を装って彼女らに近づいたが、潜入捜査が露見してドミニクが処刑されそうになったところで正体を現す。
サンドラ自身について言えば、手首に嵌められた電撃を放つ携帯武器サンダーガンや、メカ犬のドベルといった強力な装備を持ちコブラを苦しめた。
本部の指令を受けてネルソンの秘宝を探す最前線に赴いていたが、実際に最終兵器を手にした後はギルドを裏切り自らが支配者になろうとし、それに反発した部下も無慈悲に粛正し、更には最終兵器の回収に現れたギルドの別の構成員を、最終兵器はもう自分のものだとその性能を見せつけるかのようにして殺害した外道。
タートル号も中破させられるも、最終兵器の弱点を突いたコブラの策に嵌まり死亡。



■ハンマーボルト・ジョー

宇宙カジノ“ラスベガス・ステーション”の支配人でもある海賊ギルドの幹部。
ギルドが大量の金塊を積んだビーナス号を拿捕した後に自分のカジノに隠蔽していたが、金塊を狙ったコブラの侵入を受けて戦いを繰り広げる事になった。
両腕が遠隔コントロール可能なロケットパンチになっているという強力なサイボーグで、レディすら手玉に取る程の戦闘能力を誇る。
しかし、ゴーグルを通じてロケットパンチに搭載されたカメラを自分の目と出来ることを逆利用され、重力コントロールが切られてロケットパンチのコントロールを失った隙を突かれて宇宙空間に打ち出され敗北。
しかし、死んではおらず『ザ・サイコガン』編にてコブラにリベンジを仕掛けるも再び敗れ、今度こそ死亡したと思われる。
OVAでは冒頭のシーンが変更されたのでアニメでの再登場は叶わなかった。



■ジゴバ

『サイコガンの秘密』編に登場した奴隷商人。TV版ではコブラが記憶を取り戻した直後に戦った強敵。
誘拐した女性を脅迫してサイコガンを盗撮・解析し、コピーサイコガンを(割と短時間で部下たちに行き渡るぐらいの数を)製作した。
体の原子構造を変えることで物質の間を自由に移動することが可能で、これにより床や壁、さらにはレディに乗り移ってコブラを殺そうとしたが、最期は目ではなく心で放たれたサイコガンを受けて死亡した。
ちなみにこのコピーサイコガンはその特性を理解し、かつ並外れた精神力の持ち主(=コブラ)でなければ結局は普通の光線銃と大差ないということもあって、他で使われることはなかった。



■ランド

アニメ版がMAD素材として大人気の『ラグ・ボール』編に登場。
ラグ・ボールのメッカ「ランド競技場」とそのホームチーム「レッド・サクソンズ」のオーナーで、裏ではギルドの一員として麻薬の密売ルートに加担していた。
ドミニクの依頼を受けて新人選手として潜入してきたコブラのパワーに惚れ込んでいたものの、コブラがスパイと解ると事故に見せかけて殺すように選手に指示を下す。
しかし、反対にコブラに試合を利用され麻薬密売ルートの情報が外部に渡り*8、敢えなく逮捕される事になった。
最後は銀河パトロール本部に収監される途中で、移送していた看守の銃を奪って自殺を遂げるが、その直前に常に嵌めていた指輪として隠し持っていた、あらゆるエネルギーを吸収して肥大化する狂暴な怪物「マーメイド」を解き放っていた。
ランドの顔デザインは『異次元レース』編のジェイソンに引き継がれている。
アニメでは逮捕されるくだりまでで終了している。



■アイアンヘッド

『海底の墓標』編に登場。海賊ギルドの女幹部で、強力な戦闘能力を誇るサイボーグ。
生身の人間に見えて、実際には水中環境に適応した全身サイボーグである。「シーメン」部隊とメカ魚の「バラクーダ」を率いる。
バカンスをしていたコブラとドミニクの目の前で20億ドルもの金塊を積んだ豪華客船クイーン・ギャラディ号を沈め、更にドミニクを誘拐した。
その名の様に頭部が本体で、ボディを破壊されても頭だけで活動可能で自由に動く髪の毛が武器。
最後は、サイコガンすら防ぐと強烈なエネルギーを放てるを装備したスペアボディによりバラクーダに乗ってコブラとドミニクを追うが、狭い通路に追い込まれたと見せかけて泥の下に隠れていたコブラに、防御範囲外である足元から垂直に頭部を撃ち抜かれた。



■ドーベル

『シドの女神』編に登場。コブラ宜しく右腕に連射ブラスターを仕込んだ暴力警官。
一応は銀河パトロールの一員だが裏の顔は海賊ギルドの殺し屋であり、主であるサラマンダーに迫ると共に、得た情報をコブラに流そうとしたドミニク殺害の実行犯となり、背中の刺青を剥がして窓に張り付けておくという残酷なメッセージをコブラに送った。
怒りのコブラにタイマンに持ち込まれ、速打ちで敢えなく敗れた後も、実はサイボーグであることを利用したパワーで奇襲を仕掛けるが、常識を越えた力を持つコブラに超合金製のボディを生身の拳で打ち抜かれて倒される。
見た目と名前は同時期に『週刊少年ジャンプ』で連載されていた『ドーベルマン刑事』のパロディである。
死んだと思われていたが、何と『ブルーローズ』編にて、全く人間の面影を残さない程に改造された姿となって復活していたことが明らかに。
新しいボディでは電磁力を利用してバリアを張ったり、ビームを放ったりと滅茶苦茶な強さとなっていたが再びコブラに破れた。
また、今際にはかつて殺したドミニクに瓜二つ・・・のシークレットを見て驚きの声を挙げた。



■エル・ロデス

かつては「鬼のロデス」の異名を持つ税関職員で、コブラも密輸で手を焼いていた人物。
引退した現在は名の知られた建築家として活躍する名士だが、しかしその裏では麻薬密売を取り仕切る海賊ギルドの幹部の一人。
ガードの固いサラマンダーに近づく為に、一年に一度幹部が集まってロド麻薬の価格を決定する会議に出席するべく変身能力のあるミラージュ人ドグに顔を利用されることになる。コブラの訪問を受けて焦っていた所にドグが化けた自分を見た後殺害されたと思われる。直接コブラたちに危害を加えてないし「顔を利用させてもらうだけ」で殺されるのもちょっと可哀そうだが。



■サボイラー

サラマンダーの命を受けて、エラルド教国の首長で大司教であるミラールを特急内で誘拐(殺害?)する為に配下と共に送り込まれていた殺し屋。
常に熊のぬいぐるみを抱いているセクシーな美女だが、実はぬいぐるみの中身もナイフを使う猿の様に醜い小男の殺し屋である。
超能力者かミュータントの類であるらしく、強烈な熱を操る事が出来る。特急にてサラマンダーの“影武者”を殺害したコブラとドグを発見すると、ドグをベッドに誘って焼き殺し、続いてコブラとミラールに襲い掛かると共に情報を漏らした小男をついでに殺害した。
強烈な熱エネルギーは特急の壁や屋根も容易に溶かし、サイコガンのエネルギーすら防いでしまう程であったが、大量の水を浴びせられ熱が中和された隙を突かれて本体を撃ち抜かれた。
なおアニメでは彼女自身ではなく「変装したサラマンダー(の影?)」が該当役を担っている。



■サラマンダー

肩書き:ギルド宇宙軍総司令元帥
最初の連載、及びTVアニメ『スペースコブラ』でラスボスとなったギルドの最高幹部の一人。
鎧武者を純粋にSF調にした様なデザインが特徴で、恐らくはダース・ヴェイダーに影響を受けたのだと思われる。
ドミニクを殺害し、レディをタートル号諸共に爆破する等、周到で残酷な罠を仕掛けてコブラを追い詰めた不気味な存在で、コブラも打倒の為に信頼を置く過去の仲間達を集めなければならなかった程。
警戒心が強く、平時に姿を現していたのはサイコエネルギーで作り出された影武者であったが、その正体はコブラ、更には読者(視聴者)の予想を越える存在であった。
ミラールが父親から引き継いだ、作品世界ではキリスト教に匹敵する宗教団体である「エルラド教会」に多数の配下を潜り込ませていた。
その各惑星のエルラド教会を用いてシドの女神の型をした破壊兵器を打ち上げさせ、全宇宙の支配を目論んだが、コブラに自我を与えさせられたことで兵器は全て自滅させられる。
因みに、アニメではテカっている紫色のカラーリングに妙に間抜けなニヤケ面と糞ダサくなってしまっている。



■ブラックボーン

『黄金の扉』編に登場したギルドの女幹部。ガロン星の大陽への衝突を回避するカギを探す銀河パトロールのシークレットを追っていた。
翼竜型の専用メカを操るマスク姿の女という、非常に印象的なデザインながら、物語ではシークレットの持っていた偽のカギを破壊した時点で目的は達したとして撤退したので正体は解らず。
実は、自分が追っていたシークレットと同じく、刺青の女の内の特に“ジェーンとドミニクと同じ容姿をしている”と作者が明かしており、つまりは、自分と同じ顔をした女・・・・・・・・・・を追っていたのに全く感情の動きが見られなかったあたり単に図太いのか、若しくは自身がその事実を知っているのかどうなのか、疑問を抱かざるを得ない設定となっている。後にシークレットの方は生きていたドミニクだと強く示唆されているのだが、ということは……?
配下にゾロスという、エネルギー波を吸収する包帯で防御しロケットパンチと口からのミサイルで武装した強力な羊頭のサイボーグ(アンドロイド?)を持つ。



■バルドウ将軍

冥王星に本拠地を持つギルド第7機甲師団の司令官で、目が4つあるソラリス人*9
かなりの大物幹部であった様だが、暗黒神アーリマンを憑依させて全宇宙の破壊を目論んで行動を開始したクリスタル・ボーイへの服従を断った為に、ダイヤに変えられ踏み砕かれて殺害された*10
ロゴール大佐、アーシュラ中佐、フォス中佐の三人の部下が居たが、同じく反逆して粛正されたロゴールを除く二人はボーイに従った。



■アーシュラ中佐

第7機甲師団の装甲バイク部隊である、トマホーク装甲車大隊大隊長。
ワイルドな美女だが、初登場時から左腕がサイボーグ化しており、そのことを恥じても悔やんでもいなかった根っからの戦闘狂。
それ故に、ダイヤに変えられた上官のロゴールを踏み潰して真っ先にクリスタル・ボーイ暗黒神に恭順を示し、その後も前線指揮官として重宝された。
六人の勇士を探すコブラを追跡する過程で傷つき、また命を落とすがボーイに復活させられ、その度に機械化された箇所が増えていき、遂には脳を除いては最高のアーマロイドであるレディと似た姿となる。
レディを装ってコブラを騙そうともしたものの3サイズの違いから*11見破られ、追ってきたレディ本人と激闘。
しかし、レディもまた自分と同じく改造された人間・・・・・・・である事実を知らなかった事から、レディの反撃により今度こそ倒された。



■ドミンゴ伯爵

惑星ダストを支配する領主にしてギルドの幹部。
圧政を敷いて民を苦しめていたが、本来の住民であるゲリラの側にミスティが居たので悩まされていた。
怪傑ゾロの様な格好をした伊達男で、剣の腕には自信があった模様。
ゲリラの本拠地である隠れ里を急襲することに成功するも、同じタイミングでミスティを探しにきたコブラが来訪して戦う事に。
アーシュラ中佐の援助もあり、ゴクウにホーク、ミスティを捕らえる事には成功するも、ホークの挑発によりコブラとの決闘に臨み、右腕を切り落とされ敗北した。
決闘後、コブラは仲間を助ける機会を窺うべくドミンゴの遺骸を暖炉に放り込み、更に失った右腕にサイコガンを嵌めて自身はドミンゴに化けて偽装するという、中々にエグい手段を使った。



■魔女ゾラ

人間に憑依して操る不気味な“光る悪魔魔女”を配下に従えている巨大な魔女。
ギルドに属さない海賊ドブスン率いる大海賊団“氷の牙”が不在の間に縄張りを荒らしていた。
実は、彼女自身が他者や機械への憑依・支配能力を持つギルドの生体兵器であり、その身体は生体エネルギーであるエクトプラズムで形成されている。配下の魔女達もゾラが生み出した分身。
ギルドの兵器開発担当であったマッドサイエンティストのドクター・ヤマにより創造されたが、自我を持っていたので生みの親であるドクターを醜い機械の体に変えて反逆した。
上記の様に反則的な能力を持ち、エクトプラズムの身体は攻撃が貫通しても容易に再生するが、エクトプラズム自体が不安定な事から、身体がうまく収まるサイズの人型の殻(ボディ)に入っていないと時間と共に分解していき自滅してしまうという弱点がある。



■青龍鬼

エスカープ王国を襲った三人の鬼の一人で呪術師。
武闘派の腕自慢の部下を多数集めて急襲させる一方で、自らは遠く離れた場所から精神波を送る作戦を行った。
傷つけるとモデルとなった人物も同じく傷を負う泥人形を作り、それを手元に置く事で配下となった人間に忠誠を誓わせていた。
しかし、コブラにはそれを逆に利用されて泥人形を作り替えられ、自らを傷つけた隙を突かれて撃ち殺された。



■白虎鬼

エスカープ王国を襲った三人の鬼の一人。
独特の美的感覚の持ち主で、周囲に侍らせる美女達にも特殊な外科手術を施して神話の怪物や亜人種の様な姿としている。
最たるものが自ら息子・・と呼ぶゴモルという巨大なロボットで、その顔はゴモルが食った選りすぐりの美女の肉体で構成されている。
青龍鬼が倒されて均衡が崩れた事から玄武鬼に攻め入るも、周到な裏切りを仕掛けられていて罠に嵌まり、自軍諸共に全滅した。



■玄武鬼

エスカープ王国を襲った魔界よりやってきて争った三人の鬼の一人で、最も策謀に優れ冷酷。
他の二人の鬼とは違い金属製のの様な姿で、足首が無く常に浮遊している。
配下にスカルヘッドという身長2mに達し、バイクの様なギミックで空をも自在に走る女殺し屋が居り、バイクの様な姿の時は正面からのビーム攻撃を無効化する事が出来る。
戦争の勝利者となるも、殺したと思っていたコブラに始末されるが……。
実は、三人の鬼達は全員がギルドにより送り込まれたロボットであり、自分達でさえその事実に気付かずに戦争させられていた事が明らかになっていく。



■ムカゴ司教

エスカープ王国のキリスト教会の司教だが、実は海賊ギルドのエージェントであり、エスカープ国王を謀殺して三人の鬼を送り込んだ張本人。



■クリフ・ボールド伯爵/ジプシードッグ

『ザ・サイコガン』編で登場。
火星の一地方を治める貴族領主で、火星を荒らし回っているギルド幹部ジプシードッグと戦っている名士。
……というのは表向きの姿で、実はジプシードッグの正体が彼自身であり、民に圧政を敷いて秘密が漏れない様にしつつ領内で数々の悪事を働いていた。
ギルドが新たな目標とした「新しい宇宙が込められた古代火星人の遺産を手に入れる計画」の実行役となるも組織内では大物とは言えないようで、一匹狼となったボーイを雇うも基本的に見下され、本部の上役のレッドボーンからは頭ごなしに命令される等、小物臭さが付きまとう。
一度は時間弾を利用した攻撃でコブラに重傷を負わせるも復活したコブラの敵ではなく、エピソードのラスボスの地位もボーイに取られている。



■レッドボーン

ギルド太陽系方面司令官の肩書きを持つソラリス人。
大艦隊を率いて宇宙のタマゴを受け取りに来たが、既に伯爵もボーイもコブラに倒されており、コブラに宇宙のタマゴを渡すように迫るものの、鉢合わせしたのが何もない暗黒空間であった事から、コブラとユートピアに正に新しい銀河を生み出され、その余波により艦隊諸共に消滅した。



■メガ・カーン

『マジックドール』編にて登場したギルド精鋭部隊“ブラックダーツ突撃兵”隊長。
配下のブラックダーツ隊も含めて、彼等は『木枯し紋次郎』の様な渡世人を思わせるデザインをしている(三度傘風の頭部にマントを羽織っている)。
魔法の力であらゆる機械が疑似生命体化してしまうマハドーマ星の魔法の力を止めるために呼び寄せられたが、彼自身が異次元空間魔方陣を開き神話的生物(メデューサ、ミノタウロス、射手座)を召喚して使役することが出来るという魔法的な力を使うサイボーグである。
また、両足の先端が鮫や鰐の口を思わせる牙の生えた生物の口の様な形をしており、相手に噛みついたりジェットを噴射して飛行する事が可能。
マハドーマの領主の一人であるドラキュラⅢ世の恋人アラバスターを洗脳して部隊に置き、同時にⅢ世の牽制に使う等、狡猾さにも優れる。
終盤、魔法の力の源泉に近付いた時にはサイボーグである事と、自身の邪悪な本性から竜人へと変化して異次元空間を開く力を失う。
コブラもサイコガンを使えなくなるが、原始的な武器は影響が少ない事から、もう一つの愛銃であるパイソン77マグナム弾で肉体を砕かれて敗北。





追記修正はギルド入りしてからお願いします。


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  • 作成乙!悪党には違いないが、バルドウ将軍の「我々は牧場の牛の周りで飛び交う虻だ。牛の血を吸って生きているのだ。牧場の牛が一頭残らず死滅したら、我々も死滅する!!」の言葉には結構考えさせられる。 -- 名無しさん (2020-08-27 14:54:27)
  • 作中でも語られてるけどギルドという統一された組織は存在しないんだよな。 -- 名無しさん (2020-08-27 17:18:53)
  • 「悪」ってそういうもんだよな、と思う。デーンとふんぞりかえった最強最悪のラスボスをやっつけたくらいで世の中全部が綺麗に更新されるわけじゃない -- 名無しさん (2020-08-27 18:13:04)
  • コブラ一人の活躍で度々組織が壊滅の危機に晒されるという…こう考えるとコブラは宇宙パトロールより治安を守っているんじゃないだろうか -- 名無しさん (2020-08-28 16:52:55)
  • 「手を頭にのせろ!じゃないと乗せる頭がなくなるぜ」で手を頭に乗っけてるブラックボーンさんの無駄なセクシーポーズがツボ -- 名無しさん (2021-01-10 22:45:47)
  • 「聖なる騎士」編で「青龍、白虎、玄武がいるのに、なんで朱雀はいないんだろう?」と思ってたけど、朱雀に該当するのがコブラだと考えると凄い納得いくんだよね -- 名無しさん (2021-01-10 23:36:58)

#comment(striction)

*1 「ロド鉱」という鉱石から精製され、ヘロインの20倍もの中毒性を持つと説明される作品世界でも最悪の麻薬。
*2 一応は多大な功績を挙げた者を招いての戴冠式が行われる事もあるらしい
*3 この時のボーイは暗黒神アーリマンが乗り移っていたため、全宇宙の支配はどうでもよくて破壊と殺戮をもたらそうとしていたが。
*4 因みに、この読み切り回のシナリオは本連載ではハンマーボルト・ジョーの登場エピソードとしてアレンジされた。
*5 因みに、アニメ版ではブライアン・リードはボーイの変装では無くなっており、ただの人間というか別キャラである。
*6 次女のキャサリンはターベージに操られた長女のジェーンに撃たれて殺されており、そのジェーンはターベージの種子に耐え切れず死亡している。そしてドミニクを殺したのはサラマンダーの命を受けたドーベル。ただしアニメ版では生き延びたジェーンに直接手を下している。
*7 スノウ・ゴリラに標的の位置を内部から知らせて誘導した「毒蜘蛛のジョー」がその役割だったが、居合わせたコブラはその男を襲って身分証を奪った
*8 競技場内は治外法権であり銀河パトロールも一切手を出せず、選手は基本的に外部との接触を禁じられている。しかしコブラは証拠のマイクロフィルムをラグ・ボールの球に隠し、場外ホームランで競技場外に打ち出した
*9 『コブラ』世界の宇宙人の種族の一つ。
*10 この時、侍らせていた女も共にダイヤに変えられたが、片方だけが砕かれた後ボーイは元に戻している。ボーイ曰く「ツキのない男」。
*11 コブラ曰く「上から下までちがってるさぁ。レディは88・60・90だ」とのことだが、レディはバストの数値を「89よ」と訂正している

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