英雄の遺産(FE)

ページ名:英雄の遺産_FE_

登録日:2020/05/18 Mon 02:14:57
更新日:2024/05/17 Fri 13:13:30NEW!
所要時間:約 13 分で読めます



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概要

『英雄の遺産』とは、ファイアーエムブレム 風花雪月に登場する伝説の武器である。
いずれも巨大な生物の骨を加工したような禍々しい見た目で、力の源である宝玉『紋章石』がはめ込まれており、真の力を発揮するときには光り輝く。
物語の舞台であるフォドラでは古の時代に女神が『解放王』ネメシスと配下の『フォドラ十傑』に『紋章』とこれらの武器を授け、邪神を打ち倒したとされる。
しかしネメシスはその後力に溺れて女神に反旗を翻し、同じく女神が遣わした聖者セイロスとそれに従う四聖人に討ち取られた。


十傑の子孫たちはのちにフォドラの各地を治める王族や貴族となり、他国からの侵略など有事には当主が遺産を振るって戦うことになっている。
しかし英雄の遺産は対応した紋章と呼応して絶大な力を発揮する一方で、紋章を持たない者が扱うのは危険であるとされている。
更に紋章は遺伝で受け継がれることは間違いないが法則が分かっておらず、長子に紋章が出ず次子に出たり、代々紋章を持たない家系に突然隔世遺伝で現れたりと謎が多い。
このためフォドラでは家を継ぐのは長子とは限らず紋章を持っていることが優先され、紋章を持つものと持たないものの格差や差別にも繋がってしまっている。


劇中序盤では青獅子の学級に所属する生徒であるシルヴァンの兄、マイクランが愚かにも実家から遺産を盗み出し振るった結果、なんと魔獣になってしまうという事件が発生する。
女神の教えに背き、紋章を持たぬ身で過ぎた力を振るった罰としても強烈な出来事は生徒たちを動揺させた。


ゲーム的には武器レベルE(最低)かつ特定キャラクターのみ使用可能などの制限もかかっておらず、本当に誰でも使える一方で紋章を持たないキャラクターが使うと戦闘後に10ダメージが発生する。
シリーズの伝説の武器は個人専用で武器レベル不要か、個人縛りなしで武器レベルが最高というパターンが多く、「誰でも装備できるがデメリットあり」はかなり異例。
対応する紋章があると武器ではに有効(武器威力2倍)の共通効果を持つ専用の戦技*1を発動可能、装備品では被ダメージを半減するスキル『大盾』『聖盾』が自動発動する他、
異なる紋章でも持っていれば自傷ダメージを防げる。つまりスマブラのようにベレトスが級長の遺産を振るうことは原作でもできる。
また材料と修理費さえ出せば鍛冶屋で修理することができる。これは英雄の遺産が神殿に安置されていたり家宝として飾られていたわけではなく防衛のために使われ続けてきたことで手入れのノウハウが浸透しているため。
修理にはダークメタルという希少な鉱石が必要になるが、竜属性を持つ魔獣をアーマーブレイクすることで割と潤沢に手に入るため、ミスリルやウーツ鋼を使う武器より気軽に使えたりする。
またフェルディナントとのお茶会会話によれば直接刃で斬ったりするものではないらしく、それ故に比較的手入れはいらないようだ。



+ 真実-

骨を加工したような禍々しい見た目、適合者以外が振るうとダメージを受け、しまいには魔獣に成り果ててしまうなど女神が授けた英雄の武器というより呪われた武器にしか見えない英雄の遺産。
その真実はやはり曰く付きのものであった。


解放王ネメシスはもとは盗賊であった。
彼は神祖たる女神の眠る聖墓を暴いて遺体を盗み出し、その血から炎の紋章を手に入れ、骨から天帝の剣を、心臓から紋章石を作り出した。
女神やその眷属は人ではなく巨大な竜*2の姿をとることができ、その血や骨や心臓には超常の力があった。
この力で彼は女神の眷属を虐殺し、更に紋章と武器、紋章石を生み出し配下に与えた。
骨のような見た目は骨そのものであるため、竜有効の戦技はそのまま竜を殺すための武器として作られたためだったのである。


そして聖者セイロスと四聖人は女神の眷属の生き残りであった。
彼女らは同胞の遺体を奪還するため、自分たちも人間に紋章を与えてアドラステア帝国を建国させ、100年以上に渡る長き戦いの末にネメシスを打倒、天帝の剣を取り戻した。
ネメシスと同じく同胞の遺体を弄んだ十傑もまた彼女らにとっては許しがたい敵だったのだが、外敵の多いフォドラを守るには力が必要であることも事実。
苦悩の末にセイロス達は歴史を改竄して彼らを英雄に仕立て上げ、十傑の子孫にフォドラ防衛の責務とひきかえに貴族の特権を与えることを選んだ。
しかし遺産を振るうことは紋章を持つ十傑の子孫にとってもリスクがないわけではなく、英雄モーリスは獣に成り果てて殺戮を繰り返してしまったために歴史からその名を抹消されてしまっている。


ネメシスが討ち取られたタルティーン会戦後も十傑の一部が残存勢力を率いて数ヶ月にも渡り戦争を継続していたが、トップのネメシスを失った以上滅びを待つだけであった。
最後の方まで生き残っていた十傑の一人の手記により、十傑は英雄の遺産の製造過程を知らず、セイロスがネメシスやその配下を憎んでいる理由もわからなかったことが判明。
なので十傑はザナドの虐殺にも関わっておらず、王となったネメシスに神器を与えられ配下になっただけで、また手記の中に一族や息子、娘という単語も書かれているのでそもそも十傑は盗賊の類ですらなかった可能性もある。



しかしただの盗賊であったネメシスが独自にこのような大それたことを企んだわけではなかった。
彼を唆し、背後で支援したのは女神の眷属に恨みを持つ“闇に蠢く者”たち。
ただでさえ改竄された歴史に彼らの暗躍もあり、本作では多重にミスリード・カバーストーリーが張り巡らされた複雑なシナリオが描かれている。
またこういう背景があるためか、天帝の剣やアラドヴァル等の一部を除いて全体にストーリー上での扱いは軽めになっている。



英雄の遺産一覧

共通して武器レベルはEで、専用戦技はいずれも竜有効(武器威力が2倍)の効果を持つ。なお命名法則は特に無く、漢字オンリーだったりカタカナオンリーだったりとバラバラ。
装備品(盾、杖、アクセサリー)は武器レベルなし、紋章一致で『大盾』『聖盾』が自動発動。
いずれも装備アイコンが専用の金色のもので、紋章を持たない者が持つと戦闘後に10ダメージを受ける。
攻撃したときではなく戦闘後なので、自分が反撃できない戦闘でも容赦なく体力が減る。


  • 天帝の剣→天帝の覇剣

威力7→15 命中90 必殺0→10 射程1-2 重さ9→7 耐久20
炎の紋章」を持つ解放王ネメシスが振るったとされる剣。
いわゆる蛇腹剣で、離れた敵にも攻撃できる。
聖者セイロスが眠るとされる棺に紋章石が取り外された状態で安置されていたのを聖墓襲撃犯が強奪しようとした際、
主人公が偶然手に取りなぜかその力を発揮できたことからその後も預けられる。
休日に「休息」を選択することで耐久が5回復するが、育成機会としては損なので通常プレイでこの方法を使うことは稀。
DLCのサイドストーリーでは拠点に戻るたびに耐久が回復する*3ようになったため、非常に使いやすくなる。
射程1-2の剣というだけで便利ではあるがシナリオ上の扱いの割にそれほど強くなくて拍子抜けするのだが、のちになにかがなにかしたことで真の力を取り戻して最強武器らしい性能になる。
しかし紋章石は行方不明のままで、てっきり紋章石を嵌めて真の力を……という展開だと思ったプレイヤーは混乱することに。


専用戦技は魔力に応じて威力が向上する『破天』→『覇天』。射程1-2なのが美味しい。
本来は誰でも使える英雄の遺産であるが、この天帝の剣に限り主人公以外が使用すると重さ+10、射程が1に固定と性能が劣化する一方、紋章が無くても自傷ダメージが無い。また「炎の紋章」を持つもう1人の人物が持ってもこの状態になってしまう。
普通にプレイするとそうそう気づかないこの仕様だが、取り外された紋章石の在処を踏まえれば、何故こんな仕様なのかは合点がいくことだろう。


+ 『無双』ネタバレ-

セイロスの棺周りのシーンが影も形もないため登場することはなく、クリア後に名声値*4と交換できるおまけ武器になっている。
そのせいか、普通に使うだけでは伸びない
灰色の悪魔*5、またはとある隠しキャラで使うと攻撃のヒット数が2倍になる効果を持つ他、
同時に戦技『覇天』も使用できるようになり、この戦技でのみちゃんと伸ばして攻撃できる。


もう一つのおまけ武器として、専用戦技を持たず、武器レベルAだが誰が持ってもヒット数2倍が発動する「天帝の闇剣」も存在する。
これは本編で復活したネメシスが装備していた武器で「2つの紋章石の力を得た、闇の魔剣」と記されている以外にはほとんど情報が無いが、この2つの紋章石は、本編の同盟ルートのアニメムービーだと何故かティモテとノアの紋章石になっている。


『スマブラ』ではベレト/ベレスが多くのワザで使用する。最後の切りふだでは独自仕様の専用戦技「神祖破天」が!発動時にはソティスも出張ってきて「意志を合わせ」るのだ。
ちなみに上必殺ワザは天帝の剣を上に伸ばして崖や敵に突き刺し復帰するというワザだが、これが原作で使えたらフォドラの歴史が『無双』ばりに変わっていたはずである。


  • 雷霆

威力13 命中70 必殺20 射程1 重さ7 耐久30
「カロンの紋章」に対応した剣。
複数の鉤が飛び出した、というかまんま七支刀な見た目の、なんとも使いづらそうな剣。鞘に収まるのか?
王国貴族のカロン家に伝わっているが、実家を飛び出し偽名を名乗ってセイロス騎士団にいるカトリーヌが持ったまま。
自分から攻撃時2回攻撃という勇者の剣などと同様の特性を持っており、普通に振るうだけで普通に強い。
シナリオ上で最初に登場する遺産でもあり、これを持ったNPCのカトリーヌが経験値泥棒無双することで遺産の強さを印象付ける。
ハード/ルナで森に陣取った敵に空振りしまくるのは見なかったことにしよう
専用戦技『雷迅』は重装有効を持っているうえ、命中と必殺の上昇幅が大きい。
帝国ルートでは敵対するカトリーヌを撃破するとこの武器を入手できるが、一致する紋章をもつもうひとりのキャラであるリシテアは魔法ユニットなので相性が悪い。


  • ブルトガング

威力13 命中80 必殺0 射程1 重さ7 耐久20 魔法武器
歴史から抹消された英雄モーリスの紋章、通称「獣の紋章」に対応した剣。
軽く湾曲したサーベルのような形状。
モーリスともども行方不明になっていたが、マリアンヌの外伝で発見される。
魔力でダメージ計算する魔法剣であり剣が得意で魔法寄りの成長をする彼女にはピッタリ。
だが、普通に育てると僧侶・魔道士系に回されがちなので、あえて前線に立つ意義もなく持ち腐れになることも多い。
射程が1と短い点もネックであり、頑張って使おうにも最大射程3のサンダーソード+に出番を奪われがちなのが悲しいところ。
専用戦技『獣牙』は騎馬有効も持ち合わせている。馬好きのマリアンヌに騎馬兵を殺す戦技とは……なんでそんなことするんですか?
また騎馬兵に対しては、マリアンヌが自前で覚える戦技「魔法剣」をレイピアで使った方が高威力になる場合があり逆風気味。
踊り子の戦技「剣の舞」で使う方がオンリーワンの強みを出せる。


『無双』では在り処がハッキリしている遺産は序盤で持ってきてくれるパターンが多いが、
いかんせんこの武器は行方知れずなのでそうはならず、入手は最終盤になってからに。
しかし基本的に1クラス1武器種になった関係上、わざわざ剣士系の兵種になって使う必要がある。
苦手科目と言う概念がない上、戦場に合わせて複数兵種を使い分ける選択肢がより使いやすくなっているシステムなので、そういう意味では気軽に使うこともできるが。


  • アラドヴァル

威力19 命中75 必殺10 射程1 重さ9 耐久20
「ブレーダッドの紋章」に対応した槍。
穂先が大きく、偃月刀のような見た目。
ブレーダッド家、すなわちファーガス神聖王国の王家に伝わっており、王国ルートの途中でディミトリが取り戻す。
専用戦技『無惨』は威力+15かつ全兵種有効(=実質威力68)というイカれた破壊力を持つ。
更にブレーダッドの紋章の効果が「戦技使用時、たまにダメージと耐久消費が2倍になる」というこれまたやべーやつなので……
戦技がバ火力なので忘れがちだが、3本の槍遺産の中で武器自体としての性能はバランス型。


『無双』ではディミトリがクーデターを切り抜けて王位に就いた後の序盤、自由行動が可能になった時点ですぐ解禁される。
『無惨』も全兵種特効と高威力、そしてブレーダッドの紋章が両方再現されており非常に強力な戦技となっている。
……が、その代わりに武器耐久の消費が恐ろしくデカく、初期状態だとこれ1回+威力中以下の戦技1回が限度。そこで耐久消費が増えれば……もはや何も言うまい。
まともに活用できるのが性能解放の解禁=中盤以降になってしまう上に耐久消費が不安定な問題は残るが、
並大抵の敵将を一撃で沈められる超火力は大きな魅力である。


『スマブラ』ではベレト/ベレスが横スマッシュ・横必殺ワザや空前・空後で使用する。範囲・射程の広さを生かしての立ち回りに重要だが、近距離でシールドされると危険な展開になる。
横スマッシュ攻撃はスティックの角度で上下に軌道を変えられるが、上に向けるほど……つまり相手の首狙いだと威力がちょっと上がる。
???「本当に貴方は、首にしか興味がないのね。」


  • 破裂の槍

威力22 命中65 必殺20 射程1 重さ9 耐久20 飛行有効
「ゴーティエの紋章」に対応した槍。
見た目はルーンと似た形状の穂先の近くに昆虫の脚のような複数の突起が生えており、それだけならまだ良いが(?)あまつさえピクピクと蠢いているという遺産の中でもかなりグロいデザイン。
王国のゴーティエ家に受け継がれていたが先述の通り、物語序盤で盗み出される事件が発生する。
事件を解決後、シルヴァンが自学級にいれば返還せずそのまま使うこともでき、いなかった場合はシルヴァン外伝を攻略することで正式に継承される。
専用戦技『裂空』は有効(=対象相手には威力44)を持っている。
今作の飛行ユニットは敵も味方も強いので比較的使い道があると言えるか。
3本の槍遺産の中では威力と必殺に振り切れた性能。シルヴァン当人の技も伸ばしづらいため、命中にフォローが欲しい。


『無双』では本編とは逆に王国遺産で最も入手が遅く、2部に入ってからになる。


  • ルーン

威力17 命中90 必殺10 射程1 重さ9 耐久20
「ダフネルの紋章」に対応した槍。
遺産の中では割とシンプルな形状の穂先を備えた槍。
現在は同盟貴族ダフネル家、ではなくその分家である王国のガラテア家が受け継いでおり、イングリットの外伝を攻略すると「他に使える者もいないし護身用に」と彼女に託される。
専用戦技『震炎』は速さに応じて威力アップする効果で、通常攻撃で火力不足になりやすいイングリットとの相性は良好。
3本の槍遺産の中では威力控えめで命中が高め。


『無双』ではアラドヴァルと一緒に序盤解禁。


  • 打ち砕くもの

威力18 命中60 必殺0 射程1 重さ11 耐久20 魔法武器
「ドミニクの紋章」に対応した槌。ゲームシステム的にはメイス・ハンマーと同じく斧区分である。
見た目はなんというか……打面の逆側にタコの足かイソギンチャクのように細長い突起が多数生えている名状しがたきハンマー。タコさんウィンナーではない。こんな見た目ながら実は魔法武器で、ちゃんと持ち主のステータスには合っている。
王国のドミニク男爵家に伝わっており、戦力の補強のために借り受けようとアネットとその父・ギルベルトが交渉に向かうも包囲されてしまい……?


専用戦技『砕塵』は威力補正がとても高く、命中した敵の守備力を下げる効果。魔獣は魔防の低いものが多く、これでまず1ゲージ奪って後続をサポートできると嬉しい。
なお、アネット自体はどのルートでもスカウト可能だが外伝にギルベルトも必須な都合上、この遺産が使えるのは王国ルートのみ。


『無双』ではドミニク男爵が王国ルート本編に絡むため、そこを解決した1部終盤で入手。
しかしブルトガング同様、アネットを斧兵種にしなければならないのが問題。入手が比較的早い分試行錯誤はしやすいが、何故か「砕塵」のデバフが再現されていない。


  • フライクーゲル

威力23 命中65 必殺10 射程1 重さ11 耐久20
「ゴネリルの紋章」に対応した斧。
見た目は刃から放射状に骨のような突起が伸びている斧。例によってピクピクと蠢いているのでヒルダにも「物騒で可愛くない斧」呼ばわりされている。
同盟領のゴネリル家に伝わっているが、現在領地を守っているヒルダの兄は使っておらず、領地のピンチを救った彼女に半ば押しつけられる形で獲得する。
フライクーゲルとは魔弾の射手の使う『自在の弾丸』の意であるが、エクスカリバーが風魔法な『FE』で今更突っ込むのも野暮というもの。
専用戦技『劫火』は命中した敵の力を下げる効果。デバフは大ボスに限って効かないので単に大威力の必殺技として使うことが多いか。


『無双』では序盤入手。
上記の名前由来を拾ったのか、『劫火』はデバフがなくなったが斧を投げつけて爆炎を起こすというワザになっている。
また、兄のホルストも無双で参戦したが、本編で言及された通り紋章が無く、かつクラスはソードマスターだと判明。そりゃ使い手がヒルダしかいないんなら押し付けられるわな……。


  • フェイルノート

威力18 命中75 必殺20 射程2-3 重さ9 耐久20 飛行特効
「リーガンの紋章」に対応する弓。やはり骨でできたような見た目で所々に突起がある。
同盟領リーガン家に伝わっており、同盟ルートでは第二部開始時にクロードが持参する。
王国ルートでは終盤でクロードから手渡されるが、彼以外は紋章一致しないので(周回特典のアイテムで紋章を付与すれば別だが)強いロングボウとして使うことになる。
ただ、そもそも弓得意キャラは紋章無しが多いので、扱いに困るケースも割と考えられる。実際、王国ルート弓兵担当のアッシュも紋章がない。
ベルナデッタやイグナーツをスカウトするか、「才能開花」で弓が得意になるメルセデスを伸ばすか、剣メインだが弓も得意なフェリクスの副砲として使うのが実用的か。
専用戦技『落星』は、「次の戦闘で、敵の攻撃を1回だけ必ず回避できる状態を自分に付与する」というややこしい効果。
当てた戦闘中の反撃は普通に食らうので、再行動でもう一度攻撃するか、敵フェイズに攻撃を受けることで機能する。


『無双』ではフライクーゲルと共に序盤入手。
『落星』の効果が大きく変わっており、「周囲に矢を降らせる球を一定時間設置・威力は力と魔力の両方を参照」になっている。
この手の置き技は物理職の戦技としてはかなり稀で、やっぱりクロードらしい偏屈ユニークなワザ。
普通に使うと敵将にはそれほどダメージを与えられないが、放出される矢の一本一本にそれぞれ当たり判定がある。
よって当たり判定の大きな魔物に面白いように刺さる他、戦技「ハンターボレー」などで打ち上げて球に近づけてやると多段ヒットし、合計ダメージがさらに跳ね上がる。


『スマブラ』ではベレト/ベレスが空Nまたは通常必殺ワザで使用する。
通常必殺技では力を溜めて矢を放つ射撃攻撃となっている。リンクやピット等の弓攻撃より隙が大きいが、溜めない場合でも矢の威力・弾速がかなり高く、復帰阻止や復帰時の牽制に使われる。
最大溜めは隙が莫大だが、ステージ端まで一瞬で届くレーザー光線のような矢を放つ(貫通はしない)。射程2-3ってすげえ。
なお、ベレトスをコピーするとカービィも通常必殺ワザで使えるが、この場合に限り最大溜めがシールドを一撃で破る「ふぇいるのーと!」
空Nではフェイルノート本体を回転させて攻撃するのだが、これが隙が小さい上に全方位攻撃で非常に当てやすいためあらゆる場面で使われる万能な近接技となっている。耐久大丈夫か
当然通常必殺技より遥かに使用頻度が高く、スマブラーにとっては事実上あんまり弓扱いされていない。


  • アイギスの盾

防御+6 耐魔+3 重さ6
「フラルダリウスの紋章」に対応する盾。
割と真っ当に盾という形をしており、紋章の形状にもよく似たシルエットを持つ。
盾としての防御性能は最高峰で、紋章一致なら大盾・聖盾効果までついて極めて強力なのだがやたら重く、追撃まわりで不利になるのがネック。
王国のフラルダリウス家に伝わっているが、フェリクス外伝ですべての村人を救うと村人からお礼の品として渡される。なんでだ。
村人からのお礼は金塊で、アイギスの盾は働きを認めた現当主ロドリグから渡されていると思うのだが、その際のやり取りからしてどう見てもこれも村人から手渡されているようにしか思えない。
自軍で使うと重さに悩まされるわ大盾や聖盾も確率任せで頼りにくいのだが、敵に使われると持ち主のスペックの高さも相まって非常に厄介。


『無双』では重さの概念が無いため欠点が消失。
装備アイテムが地味に貴重な序盤から入手でき、さらにロドリグのプレイアブル化により紋章一致も増加と、使いやすくなった。


  • テュルソスの杖

魔法攻撃の射程+2 重さ1
「グロスタールの紋章」に対応する杖。先端から骨の突起が複数出ていてやはり不気味な杖。
今作のバランスブレイカーで、ほとんどの魔法で射程4、キャラや魔法、クラスによってはそれ以上での攻撃が可能となってしまう。
更に魔法は弓と違い射程延長による命中率減少がないため、遠距離から安全に殴る事ができる。
紋章を持たないと自傷ダメージがあるが、紋章を持たない魔道士向きの生徒はヒューベルトドロテアくらいで少数派。誰も持てないということはないだろう。
何より、装飾品扱いという都合上いくら使っても壊れないため使い放題。
同盟のグロスタール家に伝わる遺産で、実家のトラブルを解決した同家の嫡子ローレンツに託されるのだが、正直彼に持たせるのは勿体なく*6、紋章一致かつ魔道にすさまじいシナジーを持つリシテアに奪われがち。
というかリシテアが正規の使い手呼ばわりされることもしばしば。
ローレンツ自身「使い方は先生に任せる」と言うが、たまには彼にも持たせてあげよう。


『無双』だと効果が「魔力+6、魔道書の攻撃アクションの範囲アップ」になっているが、リシテアとの相性の良さは相変わらずである。
ただ今回は魔道書クラスの攻撃アクション自体が機敏とは言い難いため影は薄くなってしまった。
ちなみにローレンツは全ルートで加入可能であるうえ、入手イベントのない他ルートでは加入時に持参してくれるのでしっかりパクれる
というか『無双』のローレンツは個人スキルが強すぎてテュルソスがかえって不要になってしまう。自分ちの遺産なのにとことん噛み合わないね君……


  • ラファイルの宝珠

特効と必殺無効 重さ0
「ラミーヌの紋章」に対応する宝珠。紋章石が嵌まったペンダントのようだ。
金鹿の学級の[[ラファル>ラファエル=キルステン]]とは関係なく、一致する紋章を持つのは青獅子の学級のメルセデス
特効と必殺を無効化し、紋章一致なら『大盾』『聖盾』も追加される守りの遺産。
必殺無効は紋章が不一致でも付与されるので、高難度終盤での保険になる。
「ラミーヌ家」は劇中に登場せず、この遺産も普段どこにあるのかはっきりしないままいきなり出てくるという、十傑の中でもけっこう謎の多い遺産。
帝国ルート以外でメルセデスとカスパルが在籍しているという分かりづらい条件で発生する外伝の報酬として、闇パスおじさんこと死神騎士から手渡される。
「2人とも対応技能の関係で自然にスカウトしにくい」「戦力目当てでカスパルをスカウトする理由は乏しい」「カスパルがいる黒鷲の学級を選んでいても帝国ルートでは外伝が発生しない」
という要素が重なり、教会ルートにメルセデスを連れて行った場合以外ではお目にかかりにくい。
当の死神騎士(の中の人)も帝国ルート限定で加入するが、その時は持ってこないため、ラミーヌの小紋章を持つ彼がこの遺産を使う事は実はない。
というか彼が敵対時にこんなもの持っていたらシャレにならないところだった。*7


『無双』では死神騎士(の中の人)がしっかり持ち装備として持参してくる。
こちらの能力は魔防+3、紋章一致でまれにダメージ無効。
能力解放すると魔防が+6に強化され、さらに特効と属性の状態異常が全部効かなくなる。かなり心強い。


  • 魔書フロッティ

『無双』のみで登場の「ティモテの紋章」に対応する魔道書。
魔力が低いと力を参照するという効果があり、紋章持ちの物理キャラを魔法職にするプレイに役立つ。
紋章一致時は泣く子も黙る「ダークスパイクT」が追加(すでに習得している場合は威力アップ)。
作中では隠し章のボスであるエピメニデスが装備している。スキル「紋章の叡智」により、ダメージを受けずに使用可能としている。


  • イコル文書

『無双』で初登場した、「ラミーヌの紋章」に対応する魔道書。
強攻撃でまれに「リザイア」を自動発動する他、紋章一致時は「アプラクサス」が追加。
だがこのアプラクサスが余り使い勝手がよろしくないのもあり、陰が薄い。


  • ストゥングの神秘

『無双』で初登場した「カロンの紋章」に対応する魔道書。
魔法のクールタイムを必ず半減するという強力な効果を持つ。紋章一致時はこれまた強い「アグネアの矢」が追加。
本作におけるリシテアの「雷霆」と並ぶメインウェポン。



英雄の遺産に類する武器

英雄の遺産とは異なるが装備アイコンが金色で、同様の自傷ダメージが存在する装備群。
その来歴も英雄の遺産と近いものがここに分類される。


  • アイムール

威力24 命中60 必殺20 射程1 重さ11 耐久20
エーデルガルト専用の紋章石改造武器である斧。
獣の顎のような形状の刃を持ち、はめ込まれている紋章石の模様は「獣の紋章」に見える。
“闇に蠢く者”たちの独自技術で作られているらしく、修理には他の英雄の遺産のようにダークメタルではなくアガルチウムが必要。


今作のバランスブレイカーその2。専用戦技『狂嵐』は「攻撃後、再行動可能」という疾風迅雷の制限を取り払ったイカれた効果。
武器耐久を4消費するものの、撃破とか命中とか1ターン1回などという制限も一切ないため1ターンに狂嵐5回+もう1回別の武器or計略で攻撃なんてデタラメなことができる。
エーデルガルトと敵対するとそんな戦術をCPUも普通に使ってきて屍の山を築かれる場合が。
帝国ルートでは第二部開始時から使える。修理素材のアガルチウムも狙えば余るほど手に入るので帝国ルートでは詰まったら「狂嵐」で切り開こう。
なおエーデルガルト専用と書かれているが実際には「セイロスの紋章」に対応しており、周回報酬のアイテムでセイロスの紋章を付与すれば他のキャラでも狂嵐が使える。


『無双』ではエガちゃんが“闇に蠢く者”たちを早々に叩き出してしまったため、最終盤までお預け
条件を満たさないと通らない終盤メインクエストのSランククリア報酬となっており、初期装備の席は神聖武器「ラブラウンダ」に譲った。*8
斧は全兵種特効の汎用戦技が誰でも覚えられるため、狂嵐はスタンゲージを直接削れる強い必殺ワザ程度に収まっているものの、
追加された固有の特性「不滅」が、「敵将を倒すと無双・覚醒ゲージを回復する」という『FE無双』版の疾風迅雷を再現している。


『スマブラ』ではベレトスが下スマッシュ・空下・下必殺ワザなどで使用する。
紋章不一致のため狂嵐の要素は当然ないが、大ぶりでロマン溢れる超威力(実際ソティスも参戦PVで「ロマン技じゃな」と評しているので公認と言って差し支えなさそう)で、油断した相手のシールドを1~2発で叩き割れるほどのシールド削り力もある。


  • ヴァジュラ

威力7 命中90 必殺10 射程1 重さ7 耐久30
DLCで追加された、「シュヴァリエの紋章」に対応する籠手。
見た目は巨大な指のような突起が伸びる、ゴテゴテした形状の籠手である。
籠手には自分から攻撃時2回攻撃という勇者の武器特性があり、その中でも最大威力のため普通に殴って強い系の遺産。


実は後世に英雄の遺産を模して作られた武器であり、それゆえ専用戦技に竜有効の効果がない。
使徒シュヴァリエの血を密かに受け継ぐ山の民、クパーラの秘宝であったのが盗み出され騒ぎになってしまう。
その騒ぎを解決するバルタザールの外伝で取り戻そうとするが、盗み出したオックス男爵は、バルタザールの制止も聞かずに遺産を無理に使ったせいで……。
専用戦技『魔拳』は相手の守備と魔防の低いほうを参照するという効果なのだが、単発のためよほど守備と魔防に差がある敵でないと普通に2回殴った方が効いてしまう。


『無双』では、バルタザールが加入した状態で第二部に入ると(王国編のみバルタザール登場が第二部中なので加入させると)何の脈絡も無く調達してくる。*9
能力解放すると、HPが少なくなるほど攻撃力が上がる「絶体絶命」が解放されるが、対応紋章が「戦技でたまに体力回復」という効果のせいでイマイチ相性が悪い。
しかし今回の真価は『魔拳』の方にある。技自体の威力が大きく、自身の力と魔力の高いほうを参照、全兵種特効、ガード無視、素早いふっ飛ばし攻撃と無体な強さを誇る。


  • ドローミの鎖環

移動+1 スキル『再移動』付与 重さ0
DLCで追加された、「オーバンの紋章」に対応するアクセサリー
複数の指輪が鎖で連なったもので、手の甲側に装着するようだ。
紋章一致ならば『大盾』『聖盾』まで発動するが不一致でも紋章を持っていれば『行軍の指輪』の上位互換として使うことができ、トリックスターの戦技『トリック』や踊り子との相性が非常によい。
これのせいで紋章を持たないドロテアが「踊り子に向くユニット」としての順位を相対的に落としてしまうほど。
一方で再移動可が目立つ分移動+1の効果は見落とされがちで、DLCの「煤闇の章」でのドローミの鎖環とセットでのトリックスターの運用に慣れていると、いざ本編でトリックスター単体で運用するときに使用感に戸惑うことになりがち。


来歴に特に謎の多い遺産で、フォドラからは海を越えた先の国、ダグザで宝物として伝わっていたものがダグザと帝国の戦争後、講和に差し出されたという。
隠し持っていた帝国の外務卿・ゲルズ卿に引き渡しを求めるべく、教団からその旧知であるコンスタンツェに声がかかるのだが、回収後は対応する紋章を持ったユーリスが許可を得て使うことに。


『無双』ではユーリスの初期装備となっている。
能力は速さ+3、紋章一致で稀にダメージ無効。
能力解放すると速さ+6に強化され、さらに「縮地」が発動して装備者を騎兵と同じ移動速度13にする。




遺産はこれら代表格のほかにも多数あったが長い歴史の中で失われたものも多いらしい。
同盟ルートの最終マップでは、英雄の遺産を模した武器を持つ敵軍を相手にすることになる。


神聖武器

遺産とは別に、聖者セイロスと四聖人がネメシス打倒のために作った『神聖武器』というカテゴリーの装備もある。装備アイコンは専用の銀色。
セイロスと四聖人の紋章に対応している……ものばかりでもなくフォドラ十傑の紋章に対応したものもあり、ネメシスとの戦いでは十傑の一部も味方に引き入れていたことが窺える。
この『神聖武器』は「聖マクイルが鍛えたもの」と認識が広まっているが、正確には聖インデッハが鍛えた武具に聖マクイルが加護を付与したものが大半らしい。
英雄の遺産と異なり武器レベルが最高のA(無双ではすべてE)。で、共通してターン開始時にHPが回復する効果があり、デメリットはないが適合する紋章があると回復量が増加する。
見た目も効果も呪いの武器じみた英雄の遺産と異なりデザインも普通に格好良く、こちらの方が真っ当に伝説の武器っぽいポジションだが、目立った個性を持つものはとても少ない。


+ 神聖武器一覧-
  • セイロスの盾

防御+5 重さ3 魔物からのダメージ半減
「セイロスの紋章」に対応した盾で、後述のセイロスの剣とセットで聖者セイロスが使っていたものである。
対魔獣の際、特にそれに特化したハピに持たせると安心感が増す。
本編に限り、レアとの支援をC以上にしていた場合に第二部で発生する外伝で手に入るが、紋章一致で使えるエーデルガルトが仲間になる帝国ルートでは外伝自体が発生せず手に入らない。帝国こういうの多いな……


  • セイロスの剣

威力11 命中80 射程1 重さ6 耐久30 与ダメージの半分回復
セイロスの盾とセットで使われていた剣で、オープニングでは天帝の剣に絡め取られて投げ捨てられていたアレ。
刀身が波うった形状の、フランベルジュと呼ばれるタイプの剣。傷跡を広げるための形状なので割とエグい
基本性能の良さに加えて、過去作で恒例だったスキル「太陽」が常時発動している(ぶっちゃけ物理依存のルーンソード)と言っていい凄まじい武器である。


故に本編では敵専用で手に入ることはない。
高評価クリアのために被ダメージそのものを抑える必要のある無双で、ゲームクリア特典のユニットが持参する形でようやく手に入るのだが、正直納得と言わざるを得ない。


  • アッサルの槍

威力14 命中85 必殺10 射程1 重さ9 耐久30 騎馬特効
「キッホルの紋章」に対応した槍。
基本性能は英雄の遺産の槍3つより一枚落ちるが、騎馬特効がなかなか有用。騎馬特効は紋章一致でなくとも発動するため、ホースキラーの強化版のような感覚での運用になるか。
セテスフレンの外伝で手に入り、後にセテスが加入したら彼の槍レベルを上げて持たせてやるのが無難だが、セテスが加入しない帝国ルートではフェルディナントが紋章一致で振るうことができる。
HP満タンで発動する個人スキルを持つ彼は神聖武器との相性もいい。


『無双』ではセテスが自軍加入時に持ってくる。
しかし彼が加入する青燐の章は自軍に斧使いが少なく、槍を持てないドラゴンナイトで運用することが多いため、シルヴァンやロドリグなどに横流しされがち。
終盤になるにつれて騎馬の敵がどんどんと増えていくゲームバランスになっていることもあり、非常に頼もしい。


  • オハンの盾

防御+6 重さ4 必殺無効
アッサルの槍と同様、「キッホルの紋章」に対応した盾。
インデッハがキッホルのために作ったものだが、セイロスはキッホルに渡さず初代皇帝に授けたという。
必殺無効という非常にありがたい効果が付いているため壁役に持たせると事故がなくなり、毎ターン回復と合わせて非常に堅牢になる。
帝国ルート以外でフェルディナントとリシテアが在籍しているときに発生する外伝を攻略すると手に入る。
この2人は学級が異なるうえほとんど縁がないユニットなので条件に気づきにくい。
更にフェルディナントは本作でもっともスカウトが困難な部類*10であるため入手はとても大変。教会ルートでリシテアをスカウトするのが楽か。


  • カドゥケウスの杖

射程+1 重さ1
「セスリーンの紋章」に対応した杖。
装備品なので武器レベルが存在せず、手に入れば即戦力になるのがありがたいところ。
テュルソスの杖が強すぎて霞み気味だがこちらも十分強力。
こちらもセテス&フレンの外伝で手に入り、そのままフレンに持たせたくなるが、テュルソスの杖では反動ダメージを受けてしまうヒューベルトやドロテアに持たせるというのもアリ。
ちなみにフレンが離脱してしまう帝国ルートではリンハルトが紋章一致で使うことができる。


  • 尽きざるもの

威力11 命中80 必殺0 射程2 重さ11 耐久30 飛行特効 自分から攻撃時*11、2回攻撃
「インデッハの紋章」に対応した弓。
数値的な能力は勇者の弓+とほぼ同等で自動回復がつき、修理素材が違うという性能。
紋章一致で扱えるのはベルナデッタとハンネマン。
2人とも弓が得意ではあるのだがハンネマンは魔法型、ベルナデッタは1ダメージでも負っていれば攻撃力が上がる個人スキルを持つため地味に神聖武器と相性が悪い。
おまけに入手できる外伝の発生に必要なユニットはインデッハの紋章とは関係ないレオニーとリンハルト。
レオニーの学級が異なるためスカウトが必須で、2人の間にも特に縁や共通点はないので気づきにくい。
シナリオ上も「紋章を持たなくても使える強力な武器」を求めてたどり着くため、紋章を持たない弓使いであるレオニーなどに使わせるのが無難だろう。


『無双』では2回攻撃が「戦技のクールタイム半減」で再現されて相変わらず強力になっているが、それ以上にベルちゃんの個人スキルが(攻撃力アップが被弾後確率で一定時間発動に≒回復しても大丈夫なように)仕様変更されたことで相性が改善。


  • ウコンバサラの斧

威力19 命中65 必殺20 射程1 重さ15 耐久30 重装特効
「グロスタールの紋章」に対応した斧。
アイムールやフライクーゲルほどの火力はない代わりに、高い必殺と重装特効が備わっている。
重装相手には威力57相当と、かなり固い本作のアーマーでも正面から物理で叩き割れる。
対応する紋章を持っているのはリシテアとローレンツだがリシテアは完全な魔法型、ローレンツも魔法寄りの両刀タイプで斧は得意ではない。
斧使いには紋章を持たないユニットが多いため無理に紋章一致で使うことはほとんどないだろう。
第二部の最初のマップでその辺の宝箱にしれっと入っているため*12、いきなり手に入って驚いたプレイヤーも多いのではなかろうか。
帝国ルートでは最初のマップからして文字通り話が別なので、手に入らない。


  • モラルタの剣

威力13 命中75 必殺25 射程1 重さ9 耐久30
「フラルダリウスの紋章」に対応した剣。
アイギスの盾共々フェリクスに装備させると英雄の遺産と神聖武器が合わさり最強に見えるため男のロマンを追い求める人はぜひ。
剣の中ではやや重い部類に入るのでただでさえ重いアイギスの盾との併用は手放しに強いとも言い難いが、耐久面に不安の残るフェリクスに毎ターン回復はマッチしていて、必殺が高いのも頼もしい。
王国ルート第二部2月で援軍として現れるロドリグに主人公で話すと、手土産の代わりにと入手できる。見落としやすく見逃すと以降は入手不可、そして他のルートでは手に入らない。
このためフェリクスが敵対時に持ってくる剣という印象の方が強いかも知れない。


  • タスラムの弓

威力13 命中80 必殺10 射程2 重さ11 耐久30 飛行特効
「ラミーヌの紋章」に対応した弓。
王国ルート第二部5月にてその辺の盗賊がドロップする。王都奪還戦のマップであるため、王都で保管されていたものがどさくさに紛れて盗まれたのかもしれない。
しかもこの盗賊、特定の敵を撃破したうえでマップの特定エリアに待機するというわかりにくい条件で出現し、そのまま逃走を図るため普通にプレイすると存在に気づかないことも多い。
さらには銀の弓+(威力13命中75必殺0重さ8)とは相互互換程度の性能で、入手難度の割に強いわけではない。
紋章一致で使えるのはメルセデスで、ちょうど弓の「才能開花」も秘めているが、成長が魔力寄りであるため弓レベルをAまで上げる手間と見合うかと言われると微妙なラインかもしれない……
ちなみに死神騎士が唯一加入する帝国ルートでは当然このマップを通らないので入手不可。意地でも紋章一致しないなコイツら!


  • ベガルタの剣

威力12 命中100 必殺0 射程1 重さ5 耐久30
「リーガンの紋章」に対応した剣。
同盟ルート第二部のクロードの外伝にて手に入る。
命中安定で軽いため使いやすいが、やはりクロードの剣レベルをAまで上げるのは(『無双』風花雪月でもなければ)特殊なプレイング。剣術も得意なので伸ばしやすいとはいえ、やはり弓が強いので霞んでしまうだろう。
この武器に限らず神聖武器は無理に紋章一致させようとせず、単純に強い武器と割り切ってしまう方がいいかもしれない。
スピード型剣士であるフェリクスはモラルタよりもこちらの方が長所を伸ばせる。スカウトしていたら持たせてもいいかもしれない。


  • ラブラウンダ

『無双』で新たに登場した、「セイロスの紋章」に対応した斧。
長い長~いお預けを喰らったアイムールに代わり、第一部開始時にエーデルガルトが持ってくる。


  • 風呼びの根源

『無双』で新たに登場した、「マクイルの紋章」に対応した魔道書。
本編では紋章ともども未登場だが、モニカの本来の持ち武器だったようだ。
申し訳程度にアマルテアより少し耐久寄りになっている。


  • タロスの書

『無双』で新たに登場した、「ノアの紋章」に対応した魔道書。
帝国ルートであるキャラが仲間になった場合のみ手に入れるチャンスが有る。


  • アマルテア

『無双』で新たに登場した、「セスリーンの紋章」に対応した魔道書。
今回のフレンの持ち武器。


  • ヤルングレイプ

『無双』で新たに登場した、「キッホルの紋章」に対応した籠手。
本編では名前のみ登場した豪将にしてカスパルの親父、レオポルト=フォン=ベルグリーズが所持している。
カスパルとリンハルトの外伝であるサイドミッションを成功させてクリアすることで譲ってもらえる……が、『無双』ではユニットの得意分野が1つの兵種系統=1つの武器種に限定されており、カスパルの得意武器は斧、しかも紋章持ちですらない。
本編のサリエルの大鎌といい、どうして彼は妙に噛み合わない業物ばかりをよこされるのか……。


一致で使うにはフェルディナントか(次周回で王国ルートに行って)セテスを筋肉ダルマにしなければならないので、どうにも扱いに困る。
そもそも『無双』の籠手得意はラファエルとバルタザールだけ。後者は専用の遺産が有る分単に強い籠手として説得した前者に貸してやるのが無難だが、戦闘数が限られていないため縛らない限り育成に神経質になる必要がないゲームなので、上述のクラスチェンジも真面目に選択肢に入る。
さらに言えば紋章一致時の回復増幅が『無双』ではもっと影が薄い(高評価クリアに被ダメ量判定が有るので、回復に頼りきりな訳にはいかない)し、そもそも固有アクションで溜め攻撃を行うカスパルとモーションが短い籠手クラスは実は相性が良い
まぁ得意兵種の最上級で相性変化スキル(カスパルは槍殺し)を手に入れるのとどちらを重視するかはプレイヤー次第だが。



『FE』シリーズでは『ロスト』したユニットやイベントで『永久離脱』したユニットが持っていた武器や装備品や道具はそのユニットもろとも失われてしまうが、英雄の遺産や神聖武器は所持しているユニットがロストもしくは永久離脱しても失われずに輸送隊に戻る。


さらに、定期的に発生する「降魔の日」の出撃で魔獣がドロップする錆びた武器を錬成することで、『FE』シリーズ第一作である『暗黒竜と光の剣」』に登場するアカネイアの三種の神器、メリクル・グラディウス・パルティア並びにリメイク『新・暗黒竜』で追加されたマケドニアの国宝オートクレールがそれぞれ手に入る。
いずれも十傑や四聖人とは特に関係無い武器ではあるものの、フォドラでは過去の戦役でその時々の英雄や勇士が振るったとされている。一種のファンサービスだろう。
専用戦技や回復等の追加効果は無いものの、いずれも基本性能では英雄の遺産や神聖武器に匹敵するというかところどころ追い抜いているほどの超高性能武器で、武器説明には共通して「高い威力と命中を誇る」という文章が入っている。
全体的にピーキーさが無くなおかつ性能が紋章に左右されないため、紋章を持たないユニット(特に帝国ルート)には非常にありがたい武器となっている。
ただし、錬成には貴重な鉱石であるミスリルが10個も必要となるため、ファンサービスを兼ねた事実上のやり込み要素の一つと言っていい。追加コンテンツで準備の手間はかなり緩和されたものの、それでも全部揃えるとなると必要となるミスリルは40個。
ついでに修理でもミスリルが10個必要になる贅沢仕様。*13


+ 初代神器一覧-

  • メリクル

威力15 命中100 必殺10 射程1 重さ7 耐久40
鷲獅子戦争に名を残す剣とのことなので、本編から400年ほど前に王国が帝国から独立する折に多大な武勲を挙げたものと思われる。
ゾルタンの剣+やデビルソード+に次ぎ、天帝の覇剣と同等の剣2位タイの威力に加えて必殺補正と高い命中まで兼ね備え、さらに銀の剣より軽く耐久も高いというとんでもない性能の剣。剣士系のユニットには是非とも持たせたい。


  • グラディウス

威力17 命中90 必殺10 射程1-2 重さ8 耐久30
フォドラの喉元を守り切った勇士が振るったとされる槍。この戦いがパルミラ襲来のことだとするなら、モブのセリフなどからして本編から200年ほど前の武器ということになる。
特筆すべきは射程が1-2という手槍型で、威力こそ英雄の遺産などには上回る槍があるがそれらでは代替にならない。
比較対象が一般武器になってしまうため、威力命中重さすべてにおいて他を突き放した性能となる。
あまりにも強すぎるためか初代神器シリーズの中で唯一耐久が40ではなく30。
槍の使い手が誰もいないとかでもない限り、ミスリルが10個揃ったらとりあえずこれを作っておけば間違いない。


  • パルティア

威力15 命中85 必殺10 射程2 重さ7 耐久40 飛行特効
説明には炎の力を宿した弓とだけ書かれており、フォドラの歴史上どういう活躍をしたのかが初代神器シリーズで唯一語られていない。炎の紋章のことではなく、初代で命中時に炎のエフェクトがついていたことのつながりを表していると思われる。
基本性能は高めだが2回攻撃の尽きざるものや威力・射程で上回るフェイルノートと比べると地味であり、メリクルやグラディウスと比べると優先順位はやや落ちるか。


  • オートクレール

威力19 命中80 必殺10 射程1 重さ12 耐久40
英雄戦争*14で活躍した帝国竜騎団の斧とのことなので、メリクルより650年ほど古い武器ということになる。
威力ではこれ以上のものがいくつかあるが、英雄の遺産・神聖武器の斧が命中に難のあるものばかりなので命中の高さが光る。
斧はただでさえ外れやすいので、こちらを採用する価値は十分にある。



ファイアーエムブレム ヒーローズ』における英雄の遺産


『風花雪月』のキャラが実装され始めた当初は、ネタバレを防ぐためか天帝の剣を除いて実装されてこなかった。
だが、発売翌月の2019年8月にヒルダがフライクーゲル持ちで実装されたのを皮切りに、対応する紋章持ちのキャラの多くはこれらの武器を専用武器として持つようになっていった。
中には「落星」などの専用戦技=武器特有の奥義をそれ以外の枠のパッシブスキルとして持たせたものや、ユーリスのように全く別の武器にスキル構成を再現して持たせたりする場合もある。



追記・修正は遺産の力を振るってからお願いします。


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  • ラファエルの宝珠も英雄の遺産じゃなかったっけ? あれだけ死神が持ってたりメルセデスが持ってたり出所がよくわからん -- 名無しさん (2020-05-18 02:25:16)
  • すっかり失念していました あんなにお世話になったのに… -- 名無しさん (2020-05-18 02:37:10)
  • 並べてみるとアイムールは素の性能からして強いのな。流石の闇うご製 -- 名無しさん (2020-05-18 09:44:22)
  • fehだと打ち砕くは独特 -- 名無しさん (2020-05-18 12:47:10)
  • アイムールの出処ってまさか母親? -- 名無しさん (2020-05-18 21:12:04)
  • メリクル→天帝の剣 グラディウス→アラドヴァル オートクレール→アイムール パルティア→フェイルノート なるほど、先生と三級長の武器はこれが元ネタだったのか。ご丁寧に斧だけ仲間外れだし -- 名無しさん (2020-05-18 23:23:34)
  • スマブラSPのベレトベレス配信のときに桜井さんが見た目が骨っぽいっとしれっとネタバレしてたよな -- 名無しさん (2020-05-18 23:43:08)
  • 破裂の槍の元ネタはゲイ・ボルグか? 地槍ゲイボルグが既に出ているからそれっぽいネーミングにしたとか -- 名無しさん (2020-05-19 14:29:06)
  • ↑打ち砕くものもトールハンマーが既に出てたから変えたんじゃないか、って話があるな。 -- 名無しさん (2020-05-19 17:52:22)
  • ネタバレも何も見た目が骨っぽいのは見ればわかるでしょ -- 名無しさん (2020-05-20 17:46:04)
  • テュルソスが突き抜け過ぎてるよなぁ…これが無いとむしろリシテアは怖くて出撃できないレベルで脆い -- 名無しさん (2020-06-11 15:01:33)
  • 巷では伝説の神器として崇められてるのに実際は武器にされた者たちの恨み辛みが篭ってそうな武器って面白い -- 名無しさん (2020-07-04 13:33:18)
  • 何気に全部の英雄の遺産が手に入るのは青ルートだけなんだよな。アイムールは遺産じゃないし、他のルートだと打ち砕くものや級長の遺産などが手に入らない。 -- 名無しさん (2020-09-10 13:30:04)
  • ラファイルの宝珠は教会が管理してたんじゃない?帝国ルートだと教会が持ち出して、それ以外だと帝国が確保したみたいな -- 名無しさん (2021-11-13 22:34:55)
  • なんでも吸い込むピンク玉、フェイルノートを装備しても自傷しないってことは紋章持ちなのか……というネタが頭をよぎって離れない -- 名無しさん (2022-07-10 20:26:05)
  • ベレトスの炎の紋章ごとコピーしてるんだよたぶん ファルシオンとかもなんで使えるんだってなるし -- 名無しさん (2022-07-10 20:31:08)
  • ヤルングレイプはセテスでも使えるので是非 -- 名無しさん (2022-07-11 20:15:55)
  • 風花雪月では有効(2倍)と特効(3倍)が区別されており、遺産戦技はすべて2倍なので有効が正しい表記です。これから誤って特効に書き換えられた部分を修正しておきますが、編集合戦にはしないでください。 -- 名無しさん (2022-07-14 13:07:47)
  • 死神騎士がラファイル持ってたら強敵なんてもんじゃない。特攻が効かない上にダメージ半減してくる奴が騎馬の機動力で襲撃してくるようになる。 -- 名無しさん (2023-09-07 16:19:40)

#comment(striction)

*1 武器耐久を多く消費して発動する必殺技
*2 ただし一般的なドラゴンではなく、巨大な亀やグリフォンの姿をとるものなどまちまち
*3 基本は5ずつ回復するのだが、EP.3と4が連戦であるためEP.4クリア時には10回復する
*4 特殊な通貨。『無双』では章のメイン戦闘などで入手可能
*5 ベレト・ベレスの総称。『無双』では先生ではないのでもっぱら傭兵時代の異名であるこちらで呼ばれ続ける。
*6 物理魔法の両方をこなすバランス型で、どちらかというと魔法と防御面が良好。大抵はダークナイトなどを目標に魔道士寄りの育成をされるが、デフォルトでは魔法適正を余り生かさない騎兵ルートとなる。
*7 彼が「闇パスおじさん」と呼ばれ親しまれるのは、死ぬほど強いがあくまで騎馬特効という抜け道が残されているからで、この遺産でそれを埋められた挙げ句に確率でダメージ耐性まで追加されては誇張抜きで大惨事になるのは明らか。
*8 ストーリー上では青燐以外ではそもそもない扱いになっており、他2ルートで出る時はずっとラブラウンダを携えている。
*9 一応本編同様の事件がオックス男爵抜きで起こったらしく、『赤焔の章』では以前アンヴァルで奪還した旨を言う。
*10 第一部のうちは支援がCまでしか進まず、主人公の重装技能を最低でもD+まで上げなければいけないし重装技能は研修担当者の不在が多く上げにくい。
*11 説明には書かれていない
*12 荒れ果てた大修道院に侵入した盗賊を退治するマップなので、大修道院で保存されていたのかもしれない。
*13 英雄の遺産は、ミスリルよりずっと多く手に入るダークメタルたった3個で修理できる。
*14 「紋章の謎」の戦乱と同名だが、フォドラではタルティーンの会戦(オープニングのアレ)の7年後に終戦した戦争のこと

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