登録日:2019/04/30 Tue 23:59:57
更新日:2024/04/04 Thu 13:27:41NEW!
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ウルトラマン 内山まもる 漫画 ウルトラシリーズ漫画リンク てれびくん 大怪獣バトル ウルトラマンゼロ アンドロメロス キュラソ星人 総決算 遺作 ウルトラマンサーガ 小学館 戦え!ウルトラ戦士 出撃!宇宙けいび隊 平成最後の項目
『戦え!ウルトラ戦士 出撃!宇宙けいび隊』とは、小学館の『てれびくん』2010年4月号に掲載されたウルトラシリーズの読切漫画である。
著者は故・内山まもる。監修として円谷プロダクションがクレジットされている。
概要
ウルトラシリーズを題材とした漫画のパイオニアとしても知られた著者が手掛けた作品の一つで、
2009年に公開された映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』の後日談的な内容となっている。
(ちなみに本作掲載前には同著者による『ウルトラ銀河伝説』のコミカライズも3ヶ月に分けて連載されていた)
僅か14ページの内容かつ児童誌掲載という事もあり、展開自体はやや簡潔かつスピーディーだが、
内山作品オリジナルキャラのメロスやアウラが登場するなど見どころは多く、事実上内山ウルトラワールドの総決算とも言える内容となっている。
内山氏は本作執筆後の2011年12月1日に永眠したため、氏が手がけたウルトラシリーズの漫画としては本作が最後の作品となった*1。
書籍には、2021年に刊行された『完全版 ウルトラマンメビウス外伝+平成ウルトラマン作品集』にて、他の長らく未収録だった作品群ともども収録されている。
また、著者没後に公開された映画『ウルトラマンサーガ』の劇場入場者特典としても本漫画を収録した小冊子が数量限定で配布されていた。
登場人物
ゾフィー、初代ウルトラマン、ウルトラセブンの3人を筆頭に、ウルトラ兄弟全員が揃って登場。
ゾフィーとセブン以外の面々は初代マンに率いられて怪獣戦艦キングジョーグ&ギエロニアの襲撃を受けたキュラソ星に駆けつけ、
残った2人もゼロと共に地球侵攻を狙うジュダの怪獣戦艦ベムズンと激突する。
ご存知、大隊長。ゾフィーとセブンを光の国に待機させた。
ゾフィー、セブンと共に月面で怪獣戦艦ベムズンと交戦、強敵相手にセブンと共に危険な賭けに及ぶ。
- メロス、アウラ
ご存知、内山ウルトラ漫画のオリジナルウルトラ戦士。キュラソ星に駆けつけるウルトラ兄弟と合流、共同戦線を結ぶ。
- ZAP SPACYの面々
怪獣戦艦ベムズンを月面で食い止め、その間に宇宙警備隊に救援を要請する。
今回のメインはウルトラ兄弟たちと言う事もあり、影は薄め。
怪獣戦艦ベムズン相手に奮戦、ゾフィー達が駆けつけるまで何とか月面に釘付けにする事に成功した。
- ジュダ、モルド、ギナ
『アンドロメロス』出典の、グア軍団を率いる悪の三兄弟。
自分達の野望の妨げとなる競合相手が宇宙から消えたのを見計らい、行動を開始する。
ちなみに『ウルトラマンX』でも描かれた通り長男はモルドなのだが、
この漫画ではジュダが他の2人を陽動に向かわせたりと、彼がリーダーのような描かれ方がされている。
それぞれジュダ、モルド、ギナの操縦する怪獣戦艦で、ウルトラマンや並の怪獣を凌駕する数百メートル規模の体躯を有する強敵。
キングジョーグとギエロニアはキュラソ星に総攻撃を仕掛け、ベムズンはそれを陽動に地球を目指して進軍する。
キュラソ星がグア軍団の襲撃を受けてしまう。
過去にこの星出身の犯罪者がセブンと交戦したことはあるが、それ以外は善良な星人であるという設定ゆえ選出されたと思われる。
ストーリー解説
強敵グア軍団ふっかつ!!
エンペラ星人、ジャッカル大魔王、そしてウルトラマンベリアル……
宇宙に名を轟かせた巨悪が挙って姿を消した今、この時を待っていたと言わんばかりに姿を現した者達がいた。
彼らこそジュダ、モルド、ギナ……グア軍団を率いる悪の三兄弟であった。
M78星雲・光の国の宇宙警備隊本部に、突如としてコスモポリタン第8惑星キュラソからの緊急信号が届く。
それによると、怪獣戦艦キングジョーグ、並びにギエロニアの総攻撃を受けているとのことであった。
怪獣戦艦の存在からグア軍団の台頭を察知したゾフィーは、宇宙警備隊の総員出撃を指示しようとするが、
セブンは、グア軍団ならジュダ、モルド、ギナの3兄弟が3体の怪獣戦艦で行動しているはず、2体だけなのは何かの罠ではないかと進言。
大隊長・ウルトラの父もセブンの意見を肯定し、ゾフィーとセブンを残した面々でキュラソ星に向かうよう指示。
ゾフィーは指揮をウルトラマンに預ける。
かくして光の国からキュラソ星に急行するウルトラ兄弟率いる宇宙警備隊。中途で彼らの戦友でもあるメロス、アウラも合流を果たす。
その頃キュラソ星ではモルドのキングジョーグ、ギナのギエロニアが逃げ惑うキュラソ星人達を蹂躙、全て燃やし尽くさんと暴れまわっていた。
が、そんな彼らの前にウルトラマン率いる宇宙警備隊が駆けつける。怪獣戦艦の巨躯にも歴戦の勇士たる彼らは臆することなく、
光線技の一斉発射を浴びせ、キングジョーグとギエロニアを一撃のもとに撃滅する。
作戦成功のウルトラサインは光の国にも届き、セブンが喜びに浸るのも束の間、
直後に地球のZAP SPACYから、地球を目指す怪獣戦艦ベムズンと月面で交戦しており、応援を求む連絡が届く。
やはりキュラソ星は囮であり、本命は地球であったのだ。
すぐさま地球に駆けつけようとするセブンとゾフィー、息子・ウルトラマンゼロも戦力に加わり、一同は月へと急ぐ。
月面ではZAP SPACYのスペースペンドラゴンが、レイの召喚したEXゴモラと共に怪獣戦艦ベムズンと交戦、
地球に進軍しようと目論むジュダを食い止めていたが、ベムズンが放った陽電子流撃砲の前に次第に追い詰められていた。
そこに駆けつけたのはゾフィー、セブン、ゼロ。たった3人の援軍で何ができるとほくそ笑むジュダ。
事実、M87光線もエメリウム合体光線もベムズンの装甲の前には通用せず、ゾフィー達は反撃を食らってしまう。
ゼロは一か八か、ステップショット戦法なる手段を敢行するようセブンに進言。
セブンはベムズンの頑丈なボディにはステップショット戦法も通用しないかもしれないとゼロを諫めるが、ゼロはやってみなければ分からないと反論。
ゼロの意思がかつての蛮勇ではなく、戦士としての本気である事を理解したのか、セブンは自分も一緒にステップショット戦法を行うことを決意。
ゾフィーに、自分とゼロをM87応戦で同時に撃ち出すように頼み込む。
流石のゾフィーもステップショット戦法の危険性を知っているのか躊躇するも、セブンとゼロの目を見て彼らの意思を感じたのか、腹を括る。
すぐさまセブンとゼロはミクロ化し、決意を固めたゾフィーの射線上に立つと、ゾフィーは2人を挟んだベムズン相手にM87光線を放つ。
M87光線の威力で射出された2人は、撃ち出されると同時に一気に巨大化……彼ら自身が強力な弾丸となった。
そう、これこそがステップショット戦法……かつてセブンがクレージーゴン戦で見せたのと同じ、まさしく捨て身の一撃必殺の技であった。
そしてセブンとゼロはベムズンの頭部……ジュダの乗る操縦席へと激突、その威力によってベムズンを完全に粉砕する。
宇宙を我が物にしようと目論んだグア軍団の、最期の瞬間であった。
グア軍団はほろびた……
だが、いつかふたたび宇宙の平和をみだす新たな敵が現れるにちがいない。
全宇宙に真の平和が訪れるその日まで宇宙けいび隊は戦い続けるのだ。
がんばれ、宇宙けいび隊!負けるな、ウルトラ兄弟!
追記・修正は、天国の内山まもる先生を偲びつつお願いします。
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- 平成最後の項目作成、自分が敬愛する内山まもる先生の生前手がけた最後のウルトラシリーズ漫画で締めさせて頂きました。令和もまた、新たなウルトラシリーズの物語が築かれ続ける事を願いつつ…… -- 名無しさん (2019-05-01 00:03:38)
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