仮面ライダーアマゾンズ外伝 蛍火

ページ名:仮面ライダーアマゾンズ外伝 蛍火

登録日:2019/03/28 Thu 23:31:16
更新日:2024/04/04 Thu 11:36:13NEW!
所要時間:約 17 分で読めます



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狩るのは誰だ。




人間ニンゲンか、人工生命体アマゾンか。










概要


「仮面ライダーアマゾンズ外伝 蛍火」とは、仮面ライダー史上最狂の異色作である仮面ライダーアマゾンズスピンオフ漫画である(全5巻)。
講談社が出版する「モーニング」及びその電子版「Dモーニング」の2018年第13号にて2018年3月1日に読み切りシリーズ「CARNAVAL」にて第47弾作品として掲載、その後は同誌で連載された。読み切りとは何だったのか。


原作は石ノ森章太郎、漫画はFate/Zeroの漫画版などを手掛けた真じろうが担当。アマゾンズ本編の脚本を手掛けた小林靖子完結編同様に監修に回っている。


本編が「狩る」側の物語であったのに対してこちらでは「狩られる」側である、野座間製薬から脱走した実験体アマゾンの視点で彼らの生活や、同族及び人間へのスタンスが描かれている。時系列としてはSeason1の第9話の少し前から始まり、最終的にSeason1とSeason2の間をつなぐ物語が描かれた。
また主人公である仮面ライダー2人や駆除班を始めとした本編の登場人物達も登場しているが、作画の関係で「お前は誰だ!?」と思うことなどはあるかも知れない。



脱走後のアマゾン達の行動や、Season1終了後のアマゾン達の動向が本作では詳細に掘り下げられており、本編ではあまり掘り下げられなかった「戸籍がなければ就けないような職になぜアマゾン達が就くことが出来たのか」等の疑問に対しての答えとなっており、アマゾンズファンは思わずニヤリとしてしまう内容だろう(詳細は後述)。
しかし仮面ライダーアマゾンズと言えばグロやゴアが真っ先に頭に浮かんでくる人が多いだろうが(青年誌に載っている段階で察した人も多いだろうが)、本作も例外ではなく、本編に負けず劣らずのグロシーンが散見される


後年の『仮面ライダー図鑑』における『アマゾンズ』の項目では、イラストなどは未記載だが「用語辞典」にて積極的に言及されており、東映公式では『蛍火』の物語も正史として組み込まれている模様。





あらすじ

実験体アマゾンの1人である反町昇/ホタルアマゾン(♂)は人間に対して憎く思う所はあるものの、ひっそりと平和に生きるため、他の実験体アマゾンと共に人間社会に溶け込んで生活をしていた。そんな彼には「鏡に映る自分が別の物に見える」という奇妙なことが起きていた。


実験体アマゾン達はそれぞれが生きる為に自分達の中でルールを設けて、それぞれの価値観を持ちつつルールに従って生きていたが、抑制剤入りの腕輪の信号が赤になり、食人を行う者が徐々に増えてきていた。


当然彼らを野座間が放っておく訳もなく、対アマゾン用ガス散布による実験体の大量駆除作戦「トラロック」を敢行し、4000体にも及ぶ実験体総数のおよそ4分の3の駆除に成功。
外出していた昇もガスを浴びてしまうが、ガスへの耐性があったおかげで数日間昏睡状態になりこそしたものの、死亡は免れた。


が、鏡を見た際の現象は以前よりも顕著に起きるようになっており、昇はその原因を突き止めるべく動き出すが、その一方で彼の体にはそれとはまた別の「異常」が発生していた……。






登場人物


本作のオリジナルキャラ



  • 反町昇/ホタルアマゾン(♂)

本作の主人公。実験体アマゾンの1人。
普段は土木作業員として生活し、後述する紬、誠司、櫛原の3人と共にシェアハウスに住んでいる。
紬曰く「性格は優しく、相手に感情移入をすることが多い」との事。
それは同族のアマゾンのみならず人間に対してもであり、勝手な都合で自分達を殺しに来ることに怒りを覚えつつも駆除に来る気持ちも分かってしまうという複雑な気持ちを抱いている。
「鏡に映る自分の姿が別の人に見える」ということがをよくあり、トラロックの薬剤を浴びた後はそれがより顕著に表れるようになり、それは鏡に映る者が「完全に別人である筈の、学ランを着た少年に見える」「実験体にある筈のない幼少期の記憶がフラッシュバックする」などの症状へとエスカレートしていった。


アマゾン態のホタルアマゾンはランク不明。長い触角を鞭に使うほか、発光器官を光らせて目晦ましをすることなども可能で、普通のアマゾンには基本的に負けることはないが、オメガやアルファのようにアマゾンズドライバーで肉体を強化しているアマゾンには一歩及ばない。


逃亡組のアマゾンのコロニーから情報を見つけようとやってきた際に覚醒したアマゾンの襲撃を辛うじて逃れていた野座間製薬・調査班の1人から情報を聞き出すことに成功。*1


実は実験体の一部には、「記憶を移植する為の実験」として死者の海馬が移植されていたのだ(実験の詳細は後述する「なぜアマゾン達の中に専門的な知識・技能を持つ者がいたのか?」の欄を参照)。


つまり昇に起きる症状の正体は自分に移植された海馬のドナーの記憶などによるもので、トラロックの影響でそれが顕著に表れるようになったのだった。


そのドナーの正体については後述。



同時にトラロック後から彼の体には別の異変が生じ始めた。


彼は「食料のハンバーガーが不味く感じるが、人を食いたいとも感じない」というアマゾンの生態と矛盾する奇妙な状況に陥り始めたのだ。


そんな彼が「美味い」と感じるようになったもの。それはアマゾンの肉体だった。更に言うならアマゾンを喰らう時には普段の昇とは違う状態で理性が曖昧な状態になっている(櫛原は一連の行動を「トラロックの影響で食人衝動が歪められた結果起きた現象」と推測している)。
つまり彼はアマゾンでありながらアマゾンを食らうようになってしまったのだ。
彼が特に食欲を示すのは「人肉を食したアマゾン(抑制剤が切れているか切れていないかは恐らく問わない)」である。*2
そういうアマゾンは当然野座間に目を付けられるため、昇は「自分の為、そして仲間の未来の為」……より分かりやすく言うなら「自分の生存と口封じ」の為に戦い、アマゾンを喰らう事を泣きながら決意するのだった……。



うめぇ……! うめぇよ……! うめぇ……



……仲間のために……俺は……戦うんだ……!



うおおおおおおぉぉぉおおああああああぁぁぁぁあああ!!!!!



物語終盤、二重人格化が深刻となる中で「自分達を生み出した野座間製薬を屈服させ、アマゾン実験体を開放する」ことを決意するが、
その矢先に野座間が橘雄悟の内部告発により立ち入り捜査が入り襲撃計画が無に帰してしまう可能性が出てしまう。
そのため、制裁措置が降る前に野座間の研究所への突入を決行するが、迎撃に現れたプロトタイプアマゾンシグマと交戦。
辛くも勝利するが昇も既に満身創痍となり、捕縛*3され他の実験体や悠*4の居場所を聞き出す為にトラロックで使用したガスを交えた拷問で更に心身共に追い詰められてしまう。


後に紬や彼女に賛同したアマゾン実験体、櫛原達「擬人学会」によって救出されるも既に瀕死となっていた。
だが野座間製薬の追手から逃れる為に新型薬剤*5を投与、ホタルアマゾンの身体能力が更に強化されたものの半ば暴走状態で、ここで初めて人間である追手を惨殺する。


精神も更に不安定化し錯乱状態でいることが多くなってしまったことや、人間を手に掛けたことで紬や櫛原達と袂を分かって行動することになるが、この際に櫛原が制作したネオアマゾンズレジスターを譲渡され、強化変身が可能になる。
しかし精神は一向に改善せず、それどころか紬の暗躍により錯乱したまま未覚醒のアマゾン実験体まで捕食したことで更に追い詰められ自殺を試みる。
が、寸前で櫛原に止められ、更に櫛原が溶原性細胞の存在に気付いたことで「アマゾンにはまだ希望がある」と告げられ、その障害となりうる水澤悠と鷹山仁の殺害を決意。
過去に野座間が保有していたビルに水澤悠を誘い込み、乱入した紬の援護もあってアマゾンオメガと互角の死闘を繰り広げる。
しかし結局は力及ばずバイオレントパニッシュを受けて致命傷を負い、更に4Cからの攻撃も受けてしまう。
最後まで抵抗を試みるが、その能力から黒崎の案で導入された圧裂弾*6を受けて壮絶な最期を遂げた。


この際にテレビ中継のカメラに向かって以下の言葉を数少ない同胞に向けて叫んでいる。



見てるかお前ら! 俺はダメだった……



絶対に諦めるな! 生きろ!



戦って、生き延びるんだ!


なお、最後にネオアマゾンズレジスターで変身する際、櫛原のことを「ダチ」と呼んでいた。



  • ホタルアマゾン強化態(仮)

アマゾンオメガとの決戦で見せた、櫛原から託された擬人学会製ネオアマゾンズレジスターとインジェクターを使用した強化形態。
生物的だった外殻はプロテクター状に変化し腕部からはアマゾンオメガ/アルファのアームカッターに相当する刃が装備されており、胴体の発光器官も常時輝いている。
役割は不明だがマフラーも装備しており、その全体的なシルエットはより仮面ライダーに近い
レジスター無しの通常形態でアマゾン実験体を容易に引き裂ける程の身体能力をこの時点で有しているが、当然更に強化されており、アマゾンオメガとビル街を飛び交いながらの空中戦闘でも対等に渡り合える実力を持つ。*7
変身中にレジスターを動作させることにより更に薬液を投与し、発光器官から強烈な光だけではなく建造物すら容易く溶解させる強烈な熱波を放つことが可能。


  • 飯柴紬/ホタルアマゾン(♀)

本作のヒロイン。実験体アマゾンの1人。
シェアハウスに住む4人の中で唯一の女性である。昇、誠司と違って特に外での仕事はしていないが、ハウス内で櫛原の翻訳の手伝いをしていることがある。
櫛原には他の2人と違って敬語で話している。因みに誠司と昇に櫛原を紹介したのも彼女。
しかしその傍ら、アマゾンの動向についてを文書化している。
昇に対しては彼を気にかけたり暴走したりする事もあり、「私にとって半身みたいなもの」「昇の子供が作れるのなら欲しい」という衝撃発言もしているが、それを聞いていた櫛原からはその感情を「愛情」ではなく「執着」と表現している(紬本人も否定はしていない)。
一方人間に対しては肯定、否定の見解を出さず基本ドライな視点で見ている。一方誠司が人間に情を持っていることを察した際にはそれ自体を否定はしなかった。


アマゾン態はホタルアマゾンだが珍しく雌雄で形態が違っており、昇よりも触角が短くなっている。
基本的な戦闘特徴は昇と同じだが、パワーは昇よりも低い。一方で感知能力は彼よりも高いらしい。



実は後述する櫛原達が立ち上げた「擬人学会」と繋がりがあり、アマゾン達の生活風景や戦闘についてを仕込みカメラで撮影して彼らに情報を手渡す代わりに、実験体側にとって有益な情報が手に入ったらそれを共有するというギブ&テイクの関係を持っている(現状テイク側の情報がない為に実質的にただ協力している状態だが)。
ただしそこに至るまではかなり時間がかかっており、今でこそ櫛原との信頼関係が出来ているが、彼と接触した頃は櫛原を警戒し暴行を加えて情報を吐かせ、監視も行っていた。
彼に対する敬語もあくまでポーズであり、実際には普通にタメ口で話している。



物語後半の彼女は昇が水澤悠や鷹山仁をも凌ぐ食物連鎖の頂点に立たせることを目的としており、昇に対する「執着」は「生きてさえいれば姿形や精神状態はどうでも良い」という狂気を帯びていた。
感知能力を駆使して覚醒したアマゾン実験体の居場所を昇に流していたが、精神的に不安定かつアマゾン捕食に対して積極的な昇の状態はむしろ彼女にとって好都合であった。
しかも物語終盤に至っては未覚醒のアマゾン実験体をも喰わせるのも躊躇なく行っていた。
これらの「昇の為に自他共に全てを捧げる」という異常性は櫛原から「バグを持ったまま作られた」「一方は壊れたまま生まれた」と評されている。


物語最終盤、アマゾンオメガと昇アマゾン態の決戦時に狂喜しながら動向を監視していた「擬人学会」の梶を殺害、捕食し覚醒した状態で昇の援護に現れる。
戦闘中、アマゾンオメガの抜き手から昇を庇い致命傷を負うも執念から戦闘を継続するが、最終的に力及ばず下半身を切断され倒れる。
決着後もアマゾンオメガに追わせまいと足にしがみつくが、死亡しそのまま溶解した。



  • 上窪誠司

昇、紬と共に暮らす実験体アマゾン。現状アマゾン態は本作オリジナルのカブトガニ。
弁当屋でアルバイトをしており、廃棄分の弁当を貰って食べたり他のアマゾンに分けたりしている(なぜか左手で箸を持つシーンと右手で箸を持つシーンの両方がある)。
そこで一緒に働いている夢美という後輩の女の子と親しくなっているため、逃避行組のアマゾンに加わらずに今の生活を続けようとしている。


実験体が駆られていく現状には複雑な思いを抱いているが、何とか割り切るしかないと考えている。


物語中盤、レジスター内の薬液が切れたことで食人衝動が押さえきれなくなり、自身も好意を抱いていた夢美を遠ざけようとするが結局殺害・捕食してしまう。


罪の意識から自殺しようとするが、察知して現れた紬によって殺害され、その遺骸はイカスミパスタの体裁で昇に捕食された。
その際、手段を選ばず昇の強化を行おうとする紬から昇を守る為に抵抗し、最期まで昇の行く末を案じ続けていた。



  • 櫛原躍人

3人とシェアハウスに住む人間で翻訳の仕事をしている。
物語の1年ほど前に昇達と出会い、シェアハウスの契約を自ら行って彼らと共に過ごしている。
彼らの正体については特に詮索をしていない為、危険視こそされていないものの昇は彼に奇特という印象を抱いている。


しかし昇がアマゾンを喰らうアマゾンとなった事に対して、戦闘後に意識を失った後に目覚めた昇に対して突如「トラロック」「アマゾン細胞」などの単語を交えて見解を述べ始めた……。


実は彼はなんと野座間製薬の元職員
所属していたのは恐らく仁と同じく特殊研究開発部と思われる。


現在からおよそ1年半前(昇と出会う半年前)に、同僚である白峰と飲みに行っていた所、偶然にも町の中で生活する実験体を発見。
その実験体を追って、どういった生活をしているのかを知る事に成功。


しかし彼にとっては会社の業績アップに貢献するよりも、研究者としての興味を満たすことの方に意欲が傾いており、その事実を隠蔽して少人数の研究会である「擬人学会」を設立。
その会の行動の中で彼らの生態調査を開始。
実験体アマゾンとの交流を続ける内に紬と出会い、彼女からの暴力を交えた激しい追及を受けた結果、野座間から辞職することとなった。


とはいえ今でも野座間製薬と繋がりがない訳ではなく、今も野座間に残っている白峰達とは連絡を取り合っている。
が、野座間の隠蔽体質によってトラロックやシグマプロジェクトについては詳しい情報を持っていなかった。


要するに櫛原は「昇達をアマゾンと知りながら共に住んでいる」という、3人のうち誰かが覚醒すれば真っ先に狙われる途轍もなく危険な位置に平然といたのだ。
その件で「頭おかしいだろ」と昇に指摘された際には「正常な人間はアマゾンなんて存在を創ったりはしない」と真顔で返している。
正論だが正論じゃない。


危険な進化を続ける昇に対してはアマゾンの未来を決定し得る存在である野座間製薬、悠、仁に続く「第4の可能性」として期待を寄せており、彼を必死で生かそうとしている。


昇達と長く接する内に彼らに対して「実験体」以上の友好的な感情を抱くようになり、新型レジスターの設計図を密かに入手して製造し昇に与えたり、アマゾン達の希望を見つける為に紬が回収した千翼の細胞サンプルを自身に投与する。
しかし新型アマゾンとして覚醒したのは昇達が死亡──つまり本作一連の事件全てが終わった後であり、残された希望である「オリジナルの腕」をマモル達に譲渡した後、カマキリアマゾンに変異して4Cに駆除された。


オリジナルの腕を渡す際、昇との関係を問われて「トモダチ」と答えていた。




昇が鏡で見る別の顔の正体である海馬のドナー。3年前に事故で亡くなっており、故人である。
学ラン姿で鏡に映っていた所から考えて恐らく生前の彼は恐らく中学生か高校生だったと思われる、
昇が記憶をたどっていく内に名前と住所の詳細まで漕ぎ着けることに成功した。
そしてそこから出てきたのは……。



潔の双子の兄。
昇が記憶をたどって家まで来た所で彼と出会い、昇はその直後内なる衝動に導かれるように彼を追いかけるが……。


途中、(恐らく「擬人学会」への情報映像を取る為に)昇をストーキングしていた紬と合流して武を追っていたが、追いかけた先で武はトラロックを生き残った仲間の実験体アマゾンの1人である板野に食われてしまっていた。


板野はトラロック前までは人間を襲うことには否定的だったが、トラロックでの惨劇と自分が受けたダメージから、人間は「一線を超えた」と彼らに憎しみを抱き、人間を繰り返し襲うようになっていたのだ。



昇はその様を見てあることに気が付く……。




……やっとわかった…… 俺はそいつを食いたかったんだ



だから後を追って……




自分の中に出てきた潔の記憶を「記憶の殻」から漏れてきた異物と称して、武の体を食うことでそれを閉じ込めようとすること。それが出来れば昇は元の自分に戻れる……。
しかしそれはもう果たせない。閉じ込める為の殻……肉体を他の者に横取りされてしまった。そのことで昇は怒り、板野に襲いかかって彼を捕食した



その後彼がアマゾンを喰らうようになっていった事を考えると、潔の記憶を追ったこと、武と出会った事で昇の危険な進化は加速度的に進んだといえるだろう。



  • 白峰

野座間製薬の研究員。
アマゾン細胞に対してもっと血の通った知識を持つべきという考えを持っており、営利優先の上層部に不満を抱いていた所で櫛原が町にいる実験体を見つけたことで彼と共に「擬人学会」を設立。野座間製薬内で秘密裏に活動をしている。
現在でも櫛原から送られてきた昇の細胞のサンプルを解析するなどのやり取りをしている。
かなりの酒好きで「俺の記憶はエチルアルコールで溶けるようにできている」という言葉を平然と放つくらい一度に多くの酒を飲み、酔っぱらっているシーンが多く、そういった状態の中でコミカルに感じられる言動をとる事も多い。



  • 実験体アマゾン

作中において様々な個体が登場し、人間を食う事を忌避する者やなぜ喰らってはいけないのかと疑問を持つ者など、様々な価値観を追ったものが存在する(ただその多くは野座間製薬を憎んでいる)。
未覚醒個体ばかりではなく、覚醒して人間に襲いかかる者も少なからず存在し、本編に出た姿のアマゾンや、本作が初出のアマゾンなど、様々な形態になっている。




本編からのキャラ


  • [[水澤悠/仮面ライダーアマゾンオメガ>水澤悠/仮面ライダーアマゾンオメガ]]

本編における養殖サイドの主人公。
物語の始めではまだ駆除班にいた事もあって、昇と1度交戦。押していたものの、胸部発光で取り逃がしてしまう。
最終回以降の話では仁と交戦して未覚醒の実験体を守ったり、人間とアマゾンの共存の道を見つける為に星埜始と接触したりしている。


なお、この中で仁に襲われていた昇を見つけて助けているが、その際に助けたのがかつて交戦した昇だと気が付いている。



昇とは計4度に渡って交戦。「コウモリ野郎」と呼ばれるスタンスと並のアマゾンでは太刀打ちできない圧倒的な戦力を有していることから昇達からも危険視され、かつて野座間製薬が保有していたビルにて決戦を繰り広げる。
しかしSeason2の前の着実に戦闘経験を積んでいる時系列であった為か、途中乱入した紬との二人相手であっても勝利を収めている。
だが一瞬恐怖を覚えるほどの紬の執念を見てか、昇を追撃することはなかった。



  • [[鷹山仁/仮面ライダーアマゾンアルファ>鷹山仁/仮面ライダーアマゾンアルファ]]


本編における野生サイドの主人公。
本作でもアマゾン殲滅の為に行動をしているが、トラロック後は顔が爛れている他にも、体に何かしらの異常が出ているような描写がある。
「アマゾンを狩る存在」だけあって、「狩られる側」である実験体視点から見た彼の姿は非常に恐ろしく、完全にホラー映画等に出てくる殺人鬼である


おまけにアマゾンを喰らった事で身体が強化されつつある昇と紬の2人と交戦した際にも2vs1でも事もなげに圧倒したり、太く長い電柱で殴りつけられても立ち上がってくる姿に関してはもはやどちらが化け物なのか分からないレベルの恐怖である


作中では1度昇・紬を見つけた際に襲いかかって、紬を負傷させ、昇の腹をぶち抜いて重傷を負わせているが、途中で悠が乱入してきた為に駆除は出来なかった。



  • 駆除班(志藤真、福田耕太、高井望、三崎一也)

本作でもアマゾン駆除の報酬を得る為に、覚醒したアマゾンの駆除を行っている。
本作ではSeason1最終回後の悠、マモルのいない状態でのアマゾン狩りの様子が描かれている(4Cはまだないので、福田も駆除班に在籍している)。
因みに彼らは最終回後、再びあの事務所へと集まった模様。
加納からの悠保護の依頼についても「努力はするものの期待はしないよう」に回答している。


ちなみにトラロックによってアマゾンについてが世間に明るみに出たことで真っ先に切られるのではないだろうかと野座間製薬では噂されている。



本作では駆除班での活動時期と実験体を守っている時期の両方が描かれている。
仁との戦いで傷ついた悠を介抱するシーンも。



最終話では「アマゾン達の希望」としてオリジナルの腕を櫛原から託される。
やはり駆除班に対しては思う所があり、昇のことを「トモダチ」と呼んだ櫛原の言葉に動揺して胸中の五円玉のお守りを握りしめていた。



  • 水澤令華

野座間製薬特殊研究開発本部長。
本作ではあまり出番なし。
しかし、実験体の中から悠を保護する依頼を加納を通して駆除班に依頼している(回答に関しては前述した通りだが)。


なお上記した『仮面ライダー図鑑』では、「紬の持つ昇への執着」と「令華の持つ悠への執着」を似通ったものとする解釈で紹介されている。



  • 加納省吾

令華の秘書。
こちらも出番はかなり少ない。
本作でアマゾン大量駆除作戦の作戦名である「トラロック」が彼の提案した名前である事が明かされた。



  • 橘雄悟

野座間製薬国際営業戦略本部長。
出番自体は殆どないが、アマゾン細胞に関わる天条や令華、そして仁に対して「どいつもこいつも頭がおかしいと言わざるを得ない」とある意味正論すぎる評価を下し、「みな経営学を学ぶべきだ」と続けている。
コイツも大概である。



  • 天条隆顕

野座間製薬会長。
直接の出番はなくシルエットでのみの登場。
それでも存在感は凄いが。



  • 星埜始

Season2のヒロインであるイユの父親にして仁の大学時代の恩師。
本編でも「学会の爪はじき者」といわれていたが、本作では悠から「専門家の間でトンデモ扱いされてる」と言われている。
悠から人間とアマゾンの共存の為の研究協力を持ち掛けられている。




概ねの出番はSeason2の回想と同じ。時系列上千翼出産後であり、接触した紬によれば「人間ともアマゾンとも取れない気配」とのこと。その際に千翼共々髪の毛を採取されている。
また、Season2の1話冒頭の経緯が彼女関係の描写で判明。
4Cの山中襲撃時に左腕の一部を捕食されたことで重症を負ったが、襲撃から唯一生き残ったアマゾンに救助された模様。



  • [[千翼/仮面ライダーアマゾンネオ>千翼/仮面ライダーアマゾンネオ]]

Season2の主人公で生誕罪。本作では時系列の都合上幼少の姿。
母・七羽と共にアマゾン実験体グループと合流し、山中での野営中に食人衝動に目覚めたまたま目に入った母の左腕に食らいつき、本編にも登場したアマゾン態に覚醒する
しかし食らいついた相手である七羽に宥められたことで正気を取り戻したのか、怯えて逃げ出してしまい、その途中でアマゾン態から人間態に戻る*8
そして4Cの黒崎らに発見・保護され……。
本作のラストは本編におけるヒョウアマゾン戦の変身シーンで締めくくられる。




山中で野営するアマゾンのグループを襲撃する他、昇と悠が派手に空中戦を広げたためアマゾン(昇)駆除のために動員される。
この時昇が瀕死の重傷を負いながらも手を付けられないほどの抵抗をしたため、圧裂弾を導入し撃破している。



  • [[星埜イユ>イユ/カラスアマゾン]]

本編Season2におけるメインヒロイン。本編での回想同様父親に弁当を持ってくるシーンや捕食されて死亡するシーンが描かれている。





実験体の新情報

前述した通り、本作ではアマゾン達がどうやって街に溶け込んでいったのか、彼らのスタンスはどうなっているのか、トラロック後どうしているのかなどが説明されている。


ここではそれらを簡潔にまとめる。当然ネタバレなので、未読の方で漫画で実際に見たいという人はこの箇所はスルーを推奨する。



脱走直後は人目を避けて下水管付近に隠れ住んでいたが、擬態出来る能力を頼りに人間社会へ積極的に溶け込み始めることへと生活スタイルをシフトした。
しかし彼らには戸籍がなく、就ける職が著しく限定されていた為大半はホームレスとして生活していたが、裏社会に向かった者が現れた為に、偽造された身分証を得たことで戸籍が要るような職業をして生活することが可能となり、その生活様式は一気に多様化し、人間社会への溶け込みがより進むに至った。



抑制剤の期限内である間、基本的に彼らはバックアップが薄い為か、相互扶助の関係が強い状態でいた。しかし脱走から2年が経って抑制剤切れで覚醒する個体が増え始めると、1匹の個体から芋づる式に見つかってしまう事を避けるべく、それまでの関係からなるべく関わりを避け情報交換も最低限にする様になっていった。
昇・紬・誠司の様に一緒に暮らしている者以外の実験体と接触する手段は「特定の時間に特定の場所に行く」事だけであり、待ち合わせなどをすることも基本的にはない。



結論から述べれば昇の欄で書いた通り、実験体アマゾン達の一部には「死者の海馬を移植する実験」を受けた者がいたからである。
提供元は野座間製薬の提携先の病院(明言はされていないもののあのシグマタイプのアマゾン製造の死体の提供先に橘が検討をしていた場所でもある)であり、実用化も視野に入れた実験だったものの、結果としては「失敗」であり、記憶の継承は出来ずに海馬のドナー*9となった人物が生前に修得した知識・技能のみが潜在的に体に染みついたのだ。*10



トラロックによって大量の実験体が駆除された結果、生き残った約1000体のアマゾンの内多くは、隠れることから集団で逃げ延びる方へと舵を切った。
しかし全員が全員そうしたわけではなく、以前の通りの生活をしている者もいる。


また、アマゾンを守る為に活動する悠についていったグループは全体の3割程と作中で推察されている。



4Cの襲撃後、千翼救出時に見落とされたオリジナルの腕を擬人学会と紬が回収しており、
昇死亡後にグループに接触した櫛原から譲られたため。




ニンゲンを食ったな?



お前はいずれ運営にかぎつけられ、垢BANされる。いずれ消されるのなら……



俺の追記・修正のために、wiki篭りなかまの未来のために死んでくれ!





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  • 全滅する事が確定してるのが辛いね -- 名無しさん (2019-03-29 07:10:22)
  • 櫛原、アマゾン達を陥れるつもりがないのなら野座間にバレない範囲で抑制剤とかを渡してやれよ……本人が直接渡すのは無理でも紬あたりを介せば十分可能だろ。 -- 名無しさん (2019-03-29 11:14:43)
  • season2の事を考えると先の展開がほんとにもう… -- 名無しさん (2019-03-30 01:38:12)
  • ノザマが腕輪の薬剤をバラ撒かないのは、あの会長の意向かね? 薬なんてさっさと尽きちまえ、さっさと生存競争始めろ、と思ってそうだよあのジジイ。 -- 名無しさん (2019-06-26 14:55:34)
  • 昇が腕輪で変身したあの姿は果たして何て呼び名のライダーになるんだろう?個人的にはアマゾンズライダーで一番好みのデザインだったりする -- 名無しさん (2020-06-24 21:53:27)
  • 海外にデータ流出する危険性ってのは続編の伏線、ともとれる?? -- 名無しさん (2020-07-10 22:03:26)
  • ↑結局、人類がいる限りアマゾンが生まれる可能性がある -- 名無しさん (2020-07-12 22:45:51)
  • 漫画版でも容赦なく強すぎる村長はなんなの?かなり追い込まれとはいえ2対1で勝つとかホンマこの最高傑作は…… -- 名無しさん (2020-08-18 20:47:27)
  • ↑昇は100体前後のアマゾン喰い+新型薬剤レジスターで、悠は人肉自家供給を5年間≒1800日継続(血が赤い事からほぼ確定)+ドライバーの細胞活性化パルスだから多少はね? -- 名無しさん (2020-09-13 19:17:32)
  • 悠は乗ってるバイクが派手すぎるので簡単に発見できる。って言われてて草 -- 名無しさん (2020-11-26 18:39:40)
  • 公式の仮面ライダー図鑑のWebサイトでの『アマゾンズ』の用語辞典てこの作品関連の内容が記載されていないのは権利関係のせいですか? -- 名無しさん (2022-04-03 19:42:07)
  • とか思っていたら用語辞典に追加されていた -- 名無しさん (2022-05-01 15:54:07)
  • シーズン2の敵は昇同様の同族喰いのアマゾンイーターだと思っていました。 -- 名無しさん (2022-10-28 22:25:39)

#comment

*1 なおこのシーンはSeason1最終回「M」での仁と悠のバトルの時であり、ついでに彼ら2人の情報も聞き出している。
*2 ただし1度だけ食人をしていないアマゾンである紬に襲いかかった事がある。
*3 当初駆除されるはずだったが櫛原達「擬人学会」の機転によって生かされることになった
*4 こちらは水澤令華の意向。また「コウモリ野郎でも赤いヤツ(アマゾンアルファ)から仲間を守れるのはヤツしか居ない」と言う結論からこちらも口を割ることはなかった
*5 注射器の形状からおそらく後に千翼や悠が使用するアマゾンズインジェクターとその内部薬液と同一の可能性が高い
*6 「実戦で試してやれ」という黒崎の台詞から初使用はこの時だった模様
*7 この時点で相当の戦闘経験を重ねていた悠自身も「強い……!」と驚嘆していた
*8 通常のアマゾンと違い、外殻が分解されたような変身解除となっている
*9 倫理的に問題しかないので恐らく生前の本人や遺族の許可を得ていない可能性が極めて高いが、便宜上こう記す。
*10 知識・技能は所謂「意味記憶」や「手続記憶」という立派な記憶なので、失敗とは言い切れない筈なのだが、調査班員の言う記憶が体験などを指す「エピソード記憶」であるのならば間違いではない。

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