幻術

ページ名:幻術

登録日:2018/11/29 Thu 11:55:40
更新日:2024/03/26 Tue 13:32:25NEW!
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幻術とは、幻を生み出す特殊能力である。
「手品」の異称としても使われるが、ここでは扱わない。
また、分身のように、幻を生み出しているのではなく、実体を生み出すものもそちらで解説することとしてここでは扱わない。


概要

実体を持たない幻を生み出して敵を翻弄する能力。
広義的に言えば相手の五感(主に視覚)を操作する能力とでも言うべきか。
基本的に直接的な攻撃能力は皆無だが、視覚情報を主要な情報源とする人にとって、その情報を操作するというのは極めて大きな影響がある。
判断をゆがませ、行動に大きな影響を与えるだけでなく、精神すらむしばむ。
主に物理攻撃のサポートとしてみられがちだが、情報戦に置いては途方もないアドバンテージとなる。


後述する「千年秤」のように「肉体への攻撃力はなくても、精神面に極端な負荷をかけることで殺す」という使い方ができる場合もある。


どちらかというと敵サイドの方が使い手は多い印象。まぁあんまり善玉っぽい能力ではないし。
特に精神攻撃などで気合で破れる、耐えられるタイプの幻術は主人公サイドの心の強さを引き立てるだけのかませ犬になることが多い。


あまりに強力な幻術、もしくは幻術士が登場すると「倒した……と思ったら幻術だった」の連発または応酬の発生、
幻術士同士の対決を除くと「幻術を使わなくなる」以外の攻略法が無くなる等といった点から、戦闘シーンの緊張感を著しく阻害する危険性がある。
作者の力量が試される類の能力と言えよう。


また、直接戦闘以外でも有効活用できる能力であり、相手の知り合いなどを騙して情報収集に使う、風評被害を生み出す、お金を払ったと思わせて窃盗するなど、使い手の発想でいくらでも悪用が効く。



分類

  • 映像&音響タイプ

比較的わかりやすく、ポピュラーなタイプ。
立体映像などを空間に映し出し、それに合わせた音も発生させることで対象を幻の術中に入れることができる。
現実で近いのは蜃気楼などであろうか。
基本的に視覚と聴覚だけを騙す幻術であるため、対象の精神を縛る要素などがなければ何かしらの違和感が生じてあっさり見破られることも多い。
あまり強力な印象を与え難いが、そのぶん物語や設定的に扱いやすい部類の幻術。


  • 暗示&催眠術タイプ

対象の精神に直接働きかけるタイプ。
幻術により目の前に存在しないものを「存在する」と「思い込ませる」ことが肝。
この幻術にかかってしまった人間は夢を見ているのと同じような状態になってしまう。
の中で「これは夢である」と認識することが難しいように、このタイプの幻術に嵌ってしまったら自力で抜け出すことは困難。
上記のタイプと異なり、実際に映像を見せているわけではないので、幻術にかかっていない第三者の目には何もないのに勝手に戸惑っている人がいる……というような異様な光景が展開されることになる。
また、視覚、聴覚以外の五感にも作用させれば、より現実と区別が付かなくなる。


  • 上記二つの複合タイプ

映像と暗示効果の二重がけ。
実体のない映像に触れても「存在している」と感じてしまうようになる上、その場にいて幻を目撃した人間がことごとく影響を受けてしまうことになるので、非常に厄介なタイプの幻術。
最初は映像や音だけだが、それを見ているうちに暗示にかかって……というパターンが比較的多いか。
原理として「サブリミナル効果」を用いられることもある。


  • 夢を見せて操作する

相手を眠らせてその夢を操作することで五感を支配する。
眠らせる必要があるため、戦闘で使うのは難しいものの、一度支配してしまえば脱出は困難になる。
不幸な夢の世界に閉じ込めて心折れるまで拷問したり、逆に幸せな世界に閉じ込めて出る意思を失わせるなどの方向性がある。


主な使い方

  • デコイ

最も一般的な運用方法。自分と同じ見た目の幻を生み出すことで敵の攻撃を回避する。
また、相手が敵を倒したつもりで油断した所を突くという発展形もまた基本。


  • 直接攻撃の補助

「殴ると見せかけて蹴る」「正面から幻を突撃させながら本体は背後から攻撃する」など。


  • 精神攻撃

相手にとって精神的にキツイ幻を生み出し、間接的に攻撃する。

    • 幸せな光景を見せる

相手にとって都合のいい幸福な光景を見せて戦意を挫いたり、偽りの幸福に溺れさせる。
死んだはずの家族や恋人が実は生きていたと思わせて人質にとるなど色々な使い方がある。


「偽の映像を自身の周りに映し出して姿を隠す」「周囲の人間に暗示をかけて、自分の存在を気にしなくなるよう仕向ける」などの使い方。
幻術の効果範囲を広げて「激しい戦闘が行われていても、周囲の一般人には認識できなくなる幻術の結界」といった使い方に発展させる場合もある。


  • 状況を誤認させる

上記の内容全てをひっくるめた幻術の最大の意義。
概要にも書いたとおり、視覚情報を主要な情報源とする人にとって、そこからの判断をゆがませ、行動に大きな影響を与える。
腕の目の開き具合を変える事でまだ時間はあると思ったら既に時間切れだった
景色を変え、相手に突撃したと思ったら壁に激突した
といった具合に相手に偽の情報を与えて思い込ませれば、自滅や判断ミスを誘発できる。


誤認させる情報の範囲を狭めれば見破るのは難しくなる。
さらに必要な労力を減らして大きな影響力を生み出しうるため、普通に攻撃するよりも有効打になる場合が多い。
見破れたとしても、どこにまた誤認の要素があるか分からないため、疑心暗鬼に陥らせ、攻め手を狭めることもできる
知能戦に持ち込むことになるのでバトル漫画ではあまりない使い方になってしまうんだが。


対処方法

幻術を付与するのが呪文などの場合、それを打ち消す呪文を使うといった方法で打ち消す。


  • 視覚以外の感覚を利用する

基本的に幻術は映像を見せて視覚に影響させるもので、
嗅覚や聴覚までは惑わせられない場合が多い。
例えば幻のデコイに対して、足音で見分ける、匂いで区別する、空気の流れを肌で感じて幻か判断するといった具合。
幻術の多くは「人間の感覚」「人間の精神」を前提にしていることが多いので、
「人間キャラは全員幻術にかかってしまったが、一緒にいたが異変を察知して吠えてくれたことで幻術から逃れた」
「仲間の獣人キャラは普通の人間よりも感覚が鋭いので、幻術の違和感にすぐ気づいた」
……といった形で難を逃れる展開も多い。


  • 心眼

心の目で見切る。
この「心眼」「心の目」が何を意味するのかは作品次第で、上の「視覚以外の感覚」と同義であることも多い。


  • 自傷

「幻影であることがわかっている」なら、あえて自分自身を攻撃しその痛みで目覚めることもできる。
もっとも、自分自身に影響を及ぼしていないタイプの場合は全く意味ない方法だが。


  • 広範囲無差別攻撃

デコイごと全部潰せばオールOKという乱暴な方法。
比較的どんな場合でも有効だが、「味方が敵に見える」というような幻術をかけられている状況だとリスキー。


  • 機械を通す

あくまで人間の認識に訴える術であるため、カメラやセンサーの類を使用すれば見抜くことができる場合がある。
ロボット相手に催眠術をかけても意味はないだろう。
ものによっては機械すら欺くが。




代表的な幻術/幻術使い

神話・伝承

最も古典的な幻術使いとも言える存在。
「狐に化かされる」など慣用句にもなっている。


  • しん

中国の伝承に登場する妖怪。巨大なハマグリとする説と竜の一種とする説がある。
蜃気楼の正体とされ、そもそも「蜃気楼」という言葉自体が「が吐く息()で生み出された(建物)」という意味で名付けられた。
つまり古代中国では蜃気楼とは妖怪「蜃」が吐き出した幻影と信じられていたのである。


  • 果心居士

戦国・安土桃山時代の日本にいたとされる幻術使い。
松永久秀に亡妻の幻覚を見せるなど様々な逸話を持つが存在そのものは怪しい。
一説では奇術師や忍者だったとも…


現代の創作

ドラクエ伝統の幻影魔法。ピンク色の謎の煙で相手を包み、幻を生み出すことで相手の直接攻撃の命中率を下げる。
状態異常としては「幻惑」と呼ばれているが、精神的な作用は無く純粋に視覚のみへの影響となる。
ダメージそのものはないが、物理主体のボス敵相手ならスクルトなどと併用することでかなり楽になる。
ダイの大冒険」ではそのまま分身魔法のような演出になっていた。
ちなみに『』に登場する「ベロリンマン」は幻の分身を生み出して翻弄してくる。演出は全然違うが、原理的には恐らくマヌーサと同じもの。


なお、FFシリーズでの命中率を下げる効果は「暗闇」であり、原理はドラクエとは全く異なる。幻影魔法であるブリンクは「自分の分身を作り出して攻撃を回避する」という、原理と結果は同じだが過程が正反対の魔法である。
一応FFTAシリーズで「幻術」という魔法系統が登場しているが、こちらはマップ全体攻撃魔法であり、他作品の「幻術」とは用途が全然違う。


「忍術」「体術」と並ぶNARUTO世界での忍者の三要素の一つ。
催眠により相手に精神的ダメージを与える他、攪乱のためにも使われる。
他2つに比べてやや影は薄い。やっぱり「敵専用」のようなイメージ。基本精神攻撃が主体なので、絵面がエグイのもあるが。
ただし、写輪眼は幻術の中でも非常にインパクトが強く存在感があり、"死などの不利な事を夢に書き換え、有利な事を現実にする"というイザナギと呼ばれる幻術は対象を自分自身にかけるかなり特殊なタイプ。
なお、主人公のうずまきナルトはこの幻術はまったく使えないのだが、変化の術と影分身を併用したおいろけの術やおいろけ・逆ハーレムの術などで精神攻撃っぽいことをしている。


千年アイテムには共通して闇のゲームと、その敗者に罰ゲームを行う機能があり、
遊戯が執行した罰ゲームは「木の葉が金に見える」「顔面が崩壊する」「怪物の大群に襲われる」など恐るべき幻覚を見せるというものが多い。
非常に恐ろしくはあるものの、遊戯の罰ゲームの多くはしばらくすれば解放される比較的軽度のものである。
しかしシャーディーの罰ゲームの場合、彼が持つ千年秤によって見せた怪物(アメミット)の幻に食われると恐怖のあまりショック死する


エンヤ婆の霧状のスタンド
最大の能力は傷口と死体の操作であるが、ジャスティスを被せれば景色や姿を変えることもできる。
OVA版では自分をエロいねーちゃんに見た目だけ換えた。


  • ティナー・サックス(〃)

ジョジョ全編でも割と珍しい「幻を作り出すこと」に特化したケニーGのスタンド。
室内の景色を別の景色に変える幻自体の完成度は高かったが、本体を守る能力は皆無だったため、見破られた後はたった2コマで再起不能に。


相手から「DISC」を抜き取る手段として、「ホワイトスネイク自身の直接攻撃」か「幻影を見せて魂をゆっくり溶かす」の二つの方法を持つ。
後者は距離をとってじっくりと責めることができるが、あまりに時間がかかりすぎるためか初見時以降の使用はウェザー・リポートに化けてFFを騙した時くらい。


東方つるぎの折紙状のスタンド。
触れた人間の認識を変えて、何もかもをある姿に似せて見せることができる。


タマネギなのかニンニクなのかわからない頭をした紳士。
「黒太陽真拳」という格闘技の使い手であり、この世で最も強い輝きを放つ「黒太陽」を用いた蜃気楼で敵を翻弄することを得意とする。
だが、黒太陽に勝る輝きを持つ「ボーボボフラッシュ(ただの電気スタンド)」により蜃気楼はかき消されてしまった。


藍染惣右介斬魄刀。作中屈指のチート斬魄刀であり、ネタばらしされるまでその幻術を見破れた人物は皆無。
純粋な「幻術」としての完成度を見ると創作界でもトップクラスかもしれない。
少年漫画のインフレバトルといういかにも幻術が軽んじられそうな作品ながら、そのご無体な活躍とそれ故のネタにされっぷりは屈指。
ちなみに名称の『鏡花水月』とは四字熟語でに映る花と水面に映る、即ち見えてても手に取れない存在のこと。


PSIの系統の一つで精神に干渉する能力。
能力そのものより幻術に嵌り無防備になっている敵を殴打でボコったヒロインで有名。


幻を見せる地獄道で幻術を生むことができる。
この幻覚は実体のある有幻覚と実体のない幻覚があり、
実体のある幻覚を利用してクローム髑髏の足りない臓器を補うことすらできる。


幻騎士など、霧の炎の使い手は匣兵器との併用で幻を構築できる。


難易度自体は作中で登場する魔法の中ではさほど高い方ではないのだが、対象となる一人にしか幻覚が見えないため、見た目が地味という理由で主人公リナは習得していない。
実際、戦っている当人同士の認識としてはともかく、幻術にかかっていない外野からは単なる漫才にしか見えないのが欠点。
(例:幻覚の椅子を飛ばすと同時に近くの椅子を投げて、幻覚だと油断して突っ込んでくる相手に当てる心理戦。→外野からは飛んできた椅子を避けもせずに突っ込んで当たってるようにしか見えない)
見破るのもさほど難しくないのか、ギャグ中心の外伝ぐらいでしか使われたことはなく、シリアスな本編ではほぼ空気。


作中では主に「デコイ」と呼ばれる。魔導士たちが生成する実態を持たない蜃気楼のような幻。
原理的には銃弾代わりのビームを放つ際などにも使われる「光学術式」の一種らしく、デコイを指して光学術式と称する事もある。
落ち着いて見れば熟練者なら十分見破れるようだが、戦場での高速機動では極めて有効な手段の一つ。
主人公であるターニャ・デグレチャフが得意とする系統の一つであり、それまでは戦場での評価は低めだったデコイを用いた戦術を自らの手で持って帝国の一般戦術にまで引き上げた。
一方で部隊編成をデコイを活用した牛歩戦術で引き延ばして楽をしようとした際には、回り回って最短で超精鋭達を集結させ即前線行きする羽目になった。


劇中でも類稀な幻魔法の才能を持つ。
彼女が主役となるFAIRY TAIL ZERØでは度々活躍し、ついでにほぼ全編を通してとある重大な事実と関わっている。


幻影を見せる能力を持つ、化け狐モチーフのポケモン。
自身の姿を変え、周囲の景色や感覚を歪めるこの力は主に縄張りを守る為に使用される。
2010年の劇場版「幻影の覇者ゾロアーク」ではこの能力が物語進行の中核となり、この幻影を無効化する為のアイテム「幻影キャンセラー」なんてものも登場した。
ゲーム上は手持ちの最後尾のポケモンの姿に化けて戦闘に出る特性「イリュージョン」として取り入れられている。


一輝は精神を破壊する鳳凰幻魔拳*1を、サガとカノンは精神を支配する''幻朧魔皇拳''*2を使う。
両者が撃ち合った際には「一輝は一瞬だけ操られ自らの腕を撃ち、サガは一輝が星矢の首を落とす幻覚を見せられる」という結果となった。


中国拳法の源流である神拳寺で修行した幻術使い。現実と全く見分けがつかないレベルの幻術を使うことができる。
さらには幻術に現実の攻撃を織り交ぜ、「炎の幻術に違いない」と恐れず突っ込んできた相手を本物の炎に巻き込んで一網打尽に燃やして見せた。
自身の後輩にあたる智蒋と幻術勝負をした際は、ラーメンを食べる片手間に圧倒する*3などレベルの違いを見せつけた(智蒋の名誉のために言っておくが、王大人が強すぎるだけで智蒋が弱いわけではない)。
「曉!!男塾」に登場した弟の阿諷呂も強力な幻術使いである。


相手に「都合のいい幻覚」を見せる催眠術を使う。
格闘家(というか人間)は誰しも、一方的に相手をボコボコにしたいと思っているため、「こうであってほしい」敵の像を見てしまう。
しかし、催眠下でも想定する動きが現実と違いのない愚地独歩は、全く影響なく戦えていた。
なお、ドリアンは海王の称号を持つ中国拳法使いであるのだが、同じく海王である烈海王曰く、このような技は中国拳法に存在しないという。


驚異的な想像力により、ダメージのフィードバックすら起きるリアルなイメージトレーニング「リアルシャドー」を用いる。
この想像力を周囲に向けると、周囲の人も刃牙の想像力の産物に晒される事となる。
例えば自分に喧嘩を売ってきた不良に対しては「頭を叩き潰す」想像をする事で相手の戦意を挫いたり、現代人が想像図でしか見た事がない恐竜の象形拳を編み出したら恐竜とバチバチやり合っていた原人が恐竜の幻覚を見る、など。


刃牙の父勇次郎も彼と同様に強烈な想像力を持っており、伝説の「エア夜食」シーンにおいては勇次郎が味噌汁を作る(フリをする)動きを見て
地上最強の親子喧嘩を観戦していた一般市民達は「カツオ出汁の香り」すらも感知していた。


殺気を放つ事で相手に斬撃のイメージを押し付ける、通称「イメージ斬り」「エア斬撃」を用いる。武蔵が相手の存在を認識していれば発動可能、刀を所持している必要すらない。
あくまでも斬撃のイメージだけなので対象者に物理ダメージはないのだが、「斬られた」方は斬られた感覚を強くイメージしてしまうので意識を失ってしまう。
一応、斬られる感覚に耐える事ができれば意識を失わず行動できるし、刃物自体を知らない相手には通用しなかったりもする。


完璧超人始祖の一人、完璧・参式。「ミラージュ(蜃気楼)」の名の通り、決して見破ることのできない幻覚を作り出す能力を持つ。
この幻覚は非常に強固で、真実を見抜く能力を持つガンマンでも見破ることができず、たとえミラージュマン本人が死んでも解けない
破るにはミラージュマンを倒した上で、強力な衝撃を加えるしかない。


ダマシ・ニンジャクランのソウル憑依者で、ザイバツ・シャドーギルドの粛清担当者。
現実と幻覚の区別が困難な力場を形成し、相手の体を内側から破壊するエネルギースリケンを生成する「ゲン・ジツ」を使う。
このジツが展開されている時は、「光るタケノコ*4」、「シャンデリアから逆さまにぶら下がったロウソク」など、現実にはありえない物体が視界内に出現するため、
それが見えればゲン・ジツを仕掛けられていると判断でき、その物体を破壊すれば一時的に力場を消滅させる事ができる。

実はこの対処法はダマシ・ニンジャクランが流布した誤謬ごびゅうであった。
ゲン・ジツの力場内に発生した「不自然な物体」を破壊する事で力場を一時的に消滅させる事ができるのは事実。
しかし熟練のゲン・ジツ使い相手にこのメソッドを使っても、不自然な物体探しに腐心してはいずれ立て続けに繰り出されるゲン・ジツの物量に押し潰されてしまう…というわけである。
我らがニンジャスレイヤー=サンは力場によって生じた歪みを即座に破壊しつつメンタリスト=サンにも攻撃を仕掛け、ゲン・ジツの再使用を阻止し続けて互角以上に立ち回った。カラテの速度と精密さが両立された時に初めてゲン・ジツを真に破る事ができるのだ。
メンタリスト=サンはアンバサダー=サンに「カラテの使い手を倒すには、カラテをもってせよ」とドヤ顔で諭したが、まさかその言葉をそっくり返されて自慢のゲン・ジツを破られるとは夢にも思わなかった事だろう。


再戦時はゴライアスというメイン盾巨漢ニンジャを伴い登場。本人も「(コトダマ空間の中で)真実を手に入れた」と嘯き、ジツの威力が大幅アップ。
ジツによる空間の歪みは作中描写のみならず文面そのものにも及び、誤字や誤植というレベルでは到底済まされないカオスな連載が続いた。*5
困った事に、作中のニンジャ達はゲン・ジツへの対抗手段を持ちうるが、連載を読んでいる我々は対抗手段を持ち合わせていないのでメンタリスト=サンのゲン・ジツに延々晒され続ける事となり、当時のTwitter実況タイムラインは阿鼻叫喚と化した。


  • フューネラル(〃)

バロン・ニンジャ憑依者。アマクダリ・セクト構成員。上記のメンタリストと同じく「ゲン・ジツ」を使う。
ジツの名前こそ同じだが、メンタリストのそれとは性質が大幅に異なり、奇怪な虫や笑うキノコなどのひしめく森という圧倒的な幻覚の中で波状攻撃を仕掛け仕留めるスタイル。
油断ならぬ危険なジツだが、初見殺しの一撃必殺技を持つダークドメイン=サンとの相性は悪すぎた。


術法の種類の1つで「魔」術と対になっている。
「光」の力から派生して生まれたもので、単純な幻術が生み出す光は精神にのみ作用するが、高度な幻術はもう一つの真実を創りだし幻影と現実の境界を取り払って現実を歪めて塗り替えることができる。
ゲーム的には攻撃術である火幻術などは幻属性耐性を持つ敵が多くて微妙だが、実体化させた幻影を代わりに戦わせる「幻体戦士術」が非常に強力。幻影の能力は本体と同じで、幻影が技を使っても本体は消費なし、さらに幻がやられても本体にはノーダメージ。
なお『サガフロンティア』にも幻術はあるが、こちらは幻獣的なものを召喚する術で幻を見せる術ではない。


第3の術「ディカポルク」で巨大な自身の幻を生み出す。
作中最終盤にて使えるようになった「シン・ポルク」は周囲の景色をまるごと幻にしたり、任意の暗示効果を与えてダメージを与えたりできる。
「シン・ポルク」の術中に落ちてしまえば脱出、抵抗はほぼ不可能という本作最強の術の一つ。


妖狐なので使用する。初登場時は鵺野鳴介を翻弄したが、
妖怪を相手にすることが増えたためかやがて影が薄くなった。


財団の名物博士。幻影を見せる能力を持った蝶の群れSCP-408(幻想蝶)と仲が良く、ちょおちょおたちの王を名乗っている。


雪隠ウンコ臭いではない。ヒキガエル毒や催眠術を利用した強力な幻術の使い手だが、恐ろしすぎてどこからも信用してもらえないため、盗んだ城の設計図を買ってもらえなかったという悪の幻術使いの成れの果て。
同作にはその他にも自然薯居士&里芋行者師弟やタライ・マワ師などの幻術使いが登場する。
ドクタケ忍者隊も自然薯居士を騙して幻術を教えられており、八方斎は真相を知って怒った自然薯居士と対等に渡り合えるほど上達している。
また雲黒斎との勝負の少し後には、忍たま達も土井先生の指示で眠り火と暗示を用いた幻術を使用している。
いずれもフィクションとして誇張した要素はあるが、ちゃんとした考証の元、毒物の幻覚作用や暗示など人間が本来持つスペックで実現可能な幻術をベースとして描いている。


グラサンの下の邪眼により眼の合った相手(複数、動物レベルでも通用)に1分間の幻影を与える。
悪夢や「邪眼を使う」幻覚を見せるなど戦闘でも多様に使えるが、依頼者に思い出を見せるなどの使い方もある。
24時間に3回を超えて使うと自身の存在が消滅する。


対価「花を食べる」で使用する「対象の動きを制御する」能力は、相手の肉体のみならず感覚を支配することで自身の姿を誤認させるなどの使い方をする


紋章の浮かび上がる右手「神撫手」を操って幻覚を見せる打ち切り漫画の怪盗主人公。
使用限度は1日1回となかなかヘヴィ。


仕手を殺人鬼に変えるこの劔冑の陰義は「幻覚」
悪夢のような幻覚や安らぎの思い出となる幻覚を見せて相手を苦しませることを得意とするが、景明にはふつーに乗り越えられた。


眼球から発したを介して相手に幻覚を見せるラスボス。分身したり瞬間移動したりで惑わせて来る。


保持するテレパス能力を応用すれば複数の人間相手に幻覚を見せる「幻影投射」が可能。
しかしその統御には上司の小笠原エミによる笛の音が不可欠であり、暴走すると精神ごと野生のと化す。


女神の三十指の一人でその魔法「修羅万華鏡」の属性は「映」
眼球の水晶体や鏡などに映る映像を自在に操作する。
気配や音も備えているので視覚以外ですら見抜くのは困難。


  • ほのか(ぱらいそロード)

成長の止まった不死の少女。
丹術によって白髪の姿へと変われば、科学的な幻術を即座に見抜き、それをはるかに上回る幻術を見せることができる。


左半身の入れ墨から広がるような形で発動する幻術で相手を惑わせ、トラウマとなる記憶を掘り起こしたりもする吸血鬼
吸血鬼の感覚をフルに使えれば破れないわけではないが、ある程度格の差がいる模様。


そのチャフ状の武装錬金「アリス・イン・ワンダーランド」は拡散状態では相手の感覚を惑わせ、密集状態では光による脳への作用でトラウマとなる記憶を(ry。


忍者漫画の源流の一つだけあって使う者が複数いる。
炎熱系幻術使い(火を見せるか火を介すか)に幻心入道、木枯らし竜五郎、野火、不知火内膳、かげろう
水系幻術使いに霧雨鏡月、紫右近
虫系幻術使いに雪風
などなど


戦国妖怪ファンタジーだけあって使う者が複数いる。
こけおどし程度であるが様々な変身や幻覚の狐妖術を使う七宝
相手のトラ(ryを幻視させててその隙に蔦で絞殺す「幻影殺」を用いる奈落
幻によってあらゆる攻撃を回避する奈落の第七妖怪・夢幻の白夜
などなど


  • 飛田裕(学園アリス)

「幻覚」のアリスを持ち、自分のイメージした幻を他人に見せたりできるいいんちょー。


十傑集の一人。
他者に変身したり幻術を見せたり他者を操ったり平行世界を移動したりする能力「舞台演劇」を持つ。


  • 黎沈雲リー・シェンユン沈華シェンファ(学戦都市アスタリスク)

界龍第七学院序列九位・十位の中華で顔芸で性格の悪い双子。
星仙術によりそれぞれ「無いものを見せる」「あるものを見せない」ことができる。二つ名は「幻映創起」「幻映霧散」


  • ARMSの幻術系能力者

悪夢ナイトメア」のラウィニア・ウェイトリーはテレパシー能力を応用して相手の記憶を読んだおぞましい幻覚を与えられるが、彼女以上のテレパス「天使エンジェルユーゴーにはそれ以上の幻覚を跳ね返された。
キース・バイオレットのアドバンストARMS「マーチ・ヘア」は散布型ナノマシンで周囲の光を操作する「バロールの魔眼」で映像を作ったり自らの姿を消す。


「西の葛葉」と呼ばれる呪術系暗殺集団の一人。
香と全身の刺青を駆使して催眠効果を引き起こし、自分の姿を変えて見せたりする。


中ボスとして出てくる「サムライスピリッツ零」のみ橘右京同様の神夢想一刀流の他に、幻術により他のキャラに変身してその技を使ってくる。
覇王丸の弧月斬しかり、ナコルルのアンヌ ムツベしかり。よーするに右京(羅刹)及びその他でもコンパチということ。


幻術士と軽騎士のクラスを習熟しており、剣術と幻術を組み合わせた戦法が使える。
死体を偽装したり、分身、腕を偽装するとトリッキーな攻撃を仕掛けられるのだが、能力を分散させているためそれぞれの専門職には劣る。
実際、作中では幻術の対策を取られ、敗れている。


「花の魔術師」の名を冠する夢魔と人間の混血。
最上位のキャスターでありながら「早口の詠唱とか噛むし、それより殴った方がはるかに速い」と語り、戦闘では割と物理で殴る彼だが、魔術の腕は間違いなく一級品。
特に夢と幻関連の魔術を得意とし、観測機すら欺く幻術で致命的な攻撃を躱したり*6ティアマトに夢を見せ続けて覚醒を先延ばしにしたり、ブリテン島全域を夢幻の世界に引き込んで厄災の目覚めを遅らせたりと、要所要所で活躍してくれる。


電子的な幻術

オカルテックな技術ではなく、電子機器の無効化・攪乱によって幻術に近い事をするタイプ。
通常の幻術は機械によって無効化できる事があるが、こちらは逆に多くの場合は肉眼によって解消する事ができる。


本機の全力稼働時に発生する「質量を持った残像」の展開中は、敵機はF91が分身したと認識してしまう。
質量を持った残像の正体は機体の強制冷却のために剥離させた装甲表面の塗料であり、実際に分身している訳ではない。
しかしMS・MAのコクピットに映し出される映像はカメラやセンサーが取り込んだ画像そのものではなく、一旦コンピュータで画像処理されたものであるため、
センサーが「MS」と判断してしまったものはそれがMSでなくてもMSで表示されてしまうのである。
意図して盛り込まれた機能ではなく偶発的に発生した欠陥であるため後継機では発生しない。


強力な電子装備「ハイパージャマー」を装備する。
発動中は特殊な粒子を散布する事で電子機器を欺瞞・無効化し、敵機のカメラ・センサーからはデスサイズが消えた様に認識する。










追記・修正は幻に惑わされないようにお願いします。


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  • リボーンではかなり多くのキャラが使ってる。章ボスも二人いる -- 名無しさん (2018-11-29 12:09:57)
  • ↑幻術と言えばリボーンだよな。幻術でできた臓器で生きてるキャラがいたり一話丸まる幻術だったりしたこともあったっけ? -- 名無しさん (2018-11-29 12:14:01)
  • ミラージュマン。 -- 名無しさん (2018-11-29 12:23:23)
  • ↑2幻術使いなのに腕っぷしも強いから「さっきこの攻撃は幻術だったから次も幻術のはず。いやでもホントに幻術か?」みたいなやられる側の迷いとかあって面白かった。なお雲雀さんには効かない模様 -- 名無しさん (2018-11-29 12:35:37)
  • 刃牙のドリアンの瞬間催眠は最早幻術なのでは -- 名無しさん (2018-11-29 12:36:52)
  • マヌーサ、『ロトの紋章』では「分身には影がない」って見切り方があったな -- 名無しさん (2018-11-29 12:51:33)
  • テニスやってるだけなのに幻術使いが何人もいる漫画があるらしい -- 名無しさん (2018-11-29 12:55:31)
  • ジェイスとかも幻術使いか。MtGじゃイリュージョンとして扱われてるかな -- 名無しさん (2018-11-29 14:21:34)
  • タケノコは光りますか? -- 名無しさん (2018-11-29 14:57:30)
  • キャンチョメの技は幻術になるんかな? -- 名無しさん (2018-11-29 15:17:42)
  • ポケモンならイリュージョン(ゾロアーク)も欲しい -- 名無しさん (2018-11-29 16:26:29)
  • 実態があって攻撃もしてくるのはどうなんだろうか?軌跡シリーズのレーヴェ、デュバリイとか -- 名無しさん (2018-11-29 16:48:15)
  • とりあえずポケモンの影分身は、「幻術」じゃなくて明らかに身体技術寄りだと思うので除外。分身(属性)っていうもっと妥当な項目もあるし。 -- 名無しさん (2018-11-29 16:52:03)
  • 幻術で化かしあいは第三者が見るとシュール 忍ペンまん丸とか -- 名無しさん (2018-11-29 17:10:43)
  • ロマサガの幻術はプレイヤー側が使える・・・のはいいが最高レベルになっても術自体に癖があって微妙なのは秘密だ -- 名無しさん (2018-11-29 17:27:26)
  • これはゲットバッカーズの美堂蛮だろ。ジャスト一分 -- 名無しさん (2018-11-29 18:14:11)
  • インド神話でマーヤーってのがあるな。元々は哲学用語だったらしいけど、単に幻術って意味で使われてる -- 名無しさん (2018-11-29 18:36:59)
  • ワートリのウェンの「藁の兵(セルヴィトラ)」はどうかな? -- 名無しさん (2018-11-29 18:51:45)
  • サクラは幻術タイプというまるで活かされない設定 -- 名無しさん (2018-11-29 18:53:59)
  • テラフォーマーズの幻術シーンの熱さは異常 -- 名無しさん (2018-11-29 19:38:44)
  • テイルズオブベルセリアのメルキオルは、アイゼンに妹を見せたり、ベルベットの故郷を再現したりと、悪役(というか敵役)の幻術使いの典型例だよな。 -- 名無しさん (2018-11-29 20:05:00)
  • リボーンみたいに強力な物になれば機械まで狂わせることが出来る作品ってあるのかな? -- 名無しさん (2018-11-29 20:16:10)
  • 天幻星・霧隠れは精神攻撃が肉体に作用するタイプでいいんだろうか -- 名無しさん (2018-11-29 21:15:11)
  • 忍たま乱太郎でも幻術使いは結構出てくるな -- 名無しさん (2018-11-29 21:16:59)
  • ロマサガの幻術は幻体戦士術だけでお釣りが来るほど強力だろ -- 名無しさん (2018-11-29 21:17:34)
  • 作品によってはリアリティのある幻術もある 物理で攻撃してきたり -- 名無しさん (2018-11-30 09:58:03)
  • DQで幻術っていうと(テキストもそうだから)マヌーサのイメージが強いけど、漫画とかになるとメダパニがまさに幻術のソレだったりする。 -- 名無しさん (2018-11-30 11:24:55)
  • 光学的に確認可能な像を投影するタイプと精神に干渉して存在しないものを見せるタイプって全く別物じゃない? -- 名無しさん (2018-11-30 16:57:53)
  • 平成狸合戦ぽんぽこの変化って幻術の類なのかな? -- 名無しさん (2018-11-30 21:00:02)
  • タヌキ、キツネというアジアで最もメジャーな幻術使い -- 名無しさん (2018-11-30 23:58:04)
  • リボーンでは優遇されてたな。幻術が看破されることを利用して中に礫を潜ませるのもおおってなった -- 名無しさん (2018-12-01 11:23:48)
  • 今まで読んでたエロ漫画は幻術でずっとラーメンを食ってただけというコラよ -- 名無しさん (2018-12-02 12:35:36)
  • イマジナリーフレンドは幻術だった・・・? -- 名無しさん (2018-12-03 21:59:30)
  • 古いマイナー漫画だけど、ぱらいそロードは主人公が幻術使いだった。 -- 名無しさん (2018-12-10 22:06:24)
  • 描写的に幻術っぽいけど設定としては幻を見せてるわけじゃないのだとVガンダム外伝という漫画で嘘のテレパシーを送り付けるのがいたな -- 名無しさん (2023-08-13 18:51:48)
  • 世界を騙す系の幻術は書いてないのか。型月のプレラーティ -- 名無しさん (2023-09-26 14:27:37)
  • 世界を騙す系の幻術は書いてないのか。のプレラーティとか、ロクでなし魔術講師と禁忌教典のイリアとか。誤送信した。 -- 名無しさん (2023-09-26 14:30:25)

#comment

*1 アニメ版では「フェニックス幻魔拳」
*2 単に幻覚を見せるだけの「幻朧拳」もある
*3 作中では幻術の応酬が繰り広げられているように見えたが、実際は王大人が最初に繰り出した幻術の中で智蒋が幻と戦っていたに過ぎなかった。ちなみにコラ画像ミームである「な なにーっ!! 今まで読んでいたエロマンガは!?」のネタ元がこれ
*4 ちなみに当時のヘッズ達の反応は「ネオサイタマなんだからタケノコくらい光るだろ…光らないのか? タケノコ…」という非常に重篤な認識であった
*5 別エピソードの文章、ニンジャ名鑑、全く関係のない文章、さらには読者への語りかけが、文字化け込みで唐突に割り込んできた
*6 ゲーム上でも1ターン味方全体に無敵状態を付与するというかなり強力なスキルを持つ

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