益子泪

ページ名:益子泪

登録日:2018/08/23 Thu 3:10:00
更新日:2024/03/21 Thu 13:39:01NEW!
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はねバド! 天才 作られた天才 益子泪 宇都宮学院 バドミントン部 高校生 主人公の上位互換 時代を背負わされた少女 情緒不安定 泣き虫 孤独 三強 義妹 栃木県




作りモノだよ お前と同じ







【概要】


益子泪ましこるいとは『はねバド!』の登場人物である。
栃木県宇都宮学院3年。ちなみにこの学校は全国区ではあるものの強豪と言える程のレベルではない。
女子バドミントン全国三強の一人であり、同じ三強の志波姫唯華、津幡路を抑え世代最強と目される選手。
幼少よりバドミントン指導者である父母から指導を受け、兄のすいはインカレ出場経験もある有望選手。
恵まれた環境で生まれ持った才能を育てられた「全てを持っている少女」「壁に当たった事が無い天才」。
気まぐれ、自分勝手、傍若無人な性格で情緒不安定。
時折一人称が「私」と「俺」で変化し態度が一変するなど、周囲からは何を考えているかわからない近寄りがたい存在と思われている。
だが誰に似たのか顔だけはすごくいい。身長あるから余計イケメン。


去年の全日本ジュニアで対戦するはずだった羽咲綾乃に強い興味を抱いているようだが…?





【プレイヤーとして】


左利き、センスの塊という羽咲綾乃と同じ特徴を持ちながら172㎝の高身長を持つ、言わば綾乃に高さ・パワー・リーチを足した上位互換者。
力と技を高レベルで両立させた、コニー・クリステンセンとは違う意味で弱点のない万能型プレイヤー。体に余計な肉付いてないのも評価点。*1
高校で彼女に対抗できるのは志波姫だけであるとされる。*2
高校2年生にして全日本ジュニアで優勝し、ワールドユースでも結果を残す等ずば抜けた実績を持っているが、欠点は精神面でムラが激しいこと。
3年の春選抜大会でも成績低調だった為に夏のインターハイは第4シードに回った。そんな明確な問題を抱えて尚、泪はこの世界の中心に立っている。
宇都宮学院でダブルスを組む旭海莉あさひかいり曰く「泪に決まったプレイスタイルがあるとすれば"最終的には勝ってること、負ける日は泪が負けようと思った日だけ"。
皆もそういう目で見てる・・・・・・・・・・・
一線を画した強烈な存在感で誰よりも周囲の関心と賞賛を…世代を背負ってきた孤高の天才である。





【活躍】


―――とあるバドミントン雑誌記者の回想。彼が初めて泪を取材したのは彼女がまだ小学生の頃、4年生にして準優勝した全国小学生バドミントン大会後だった。
彼が取材担当についてからも泪は活躍を続け、後の三強ともこの時期に出会っているが、技の志波姫を力で蹴散らし力の津幡を技で翻弄。彼女らを全く寄せ付けず優勝し非凡な才能をまざまざと見せつけている。
とはいえ当時の記者たちには「あの手のタイプは中高で背が伸び悩んで終わるのがオチ」「神童。ただし今がピーク」と評価する者もいた。
だが泪を頂点とした3人の力関係は中学になってからも変わらず、それどころか泪の背は大きく伸び、早熟の天才という大人の予言を見事に裏切ってみせた。
ライバルは居らず、誰も彼もが彼女を天才と褒め讃え、あるいは憧れ、あるいは雲の上の存在と諦観する…華々しい益子泪の一強時代は長きに渡り続いた。




だが選手としての泪が称賛を一身に浴びる一方、彼女が育った家庭環境について知る者はいなかった。
プロフィールでは両親から指導を受けその才能を開花させたと周知されているが、その実、母親からの愛情は皆無。小学時代から優勝メダルを持って帰っても一切褒められることはなく、「お前の勝ちに何の意味があるの」「むしずが走る」と当たり散らされ、父親は妻を諫めることも娘を庇うこともなく不干渉。怒号に震え涙を零す泪を慰めるのは兄の推だけだった。自分の力で勝ち取ったメダルも自らゴミ箱に捨ててしまっている。
これは本編内でははっきり説明されなかったが作者によると泪と母親に血の繋がりはない。推は両親の子供だが泪と血が繋がっているのは父親だけである。
母親も本当は泪に良くしてあげたい。でもできなくて辛く当たっているという複雑な心情になっているそうだ。真の邪悪は父親じゃないかなぁこれ…


その歪んだ環境に心を追い詰められ、中学2年生の時、遂に引き金は引かれた。バドミントンの名門・栄枝高校に推を入学させることが両親の夢であると知りながら、泪は先方の監督が見ている前で推に圧勝し特待入学の話を潰してしまったのだ。しかも監督の目当ては初めから推ではなく泪の方だったという。


「泪が…いなけりゃいいんだ…"俺"は、あんなに優しくしてやったのに…」


「あいつは、母さんの子じゃないのに……」


自ら全てを壊した泪は家を離れ、宇都宮学院に入学することになる。
「天才」。その言葉は一見歓迎するようでいて突き放しているだけの賞賛。彼女がずっと背負ってきた無責任な雑音はどこに行っても同じだった。
泪が綾乃に興味を懐いたのは、かつて全日本ジュニアで見た"神藤"綾乃の無感情で無機質な、まるで何にも価値を見ていないような目に共感を覚えたためである。












時は流れて3年夏のインターハイ個人戦。泪と綾乃は準々決勝で遂に対面し、曰く作り物の天才同士の対戦が始まった。
当初は"神藤"ではない、煮え切らない態度の綾乃に嘆息するも、何かを掴んだ彼女の深い集中から生まれた"神藤"に対し泪も本腰を入れ始める。
綾乃よりも強く速い上位互換者の力を見せつけ圧倒するも、綾乃の表情に違和感を感じ、今の"神藤"が当時のそれとは別物であることに気づいてしまう。
世代最強vs無名の1年、互いに全力、なのに試合は接戦…否、むしろ泪が押されている。やがて会場にはあの益子泪が敗れるという困惑と、新星を期待する空気が生まれ始める。
泪が背負わされた物から解放されるには、何の言い訳もできないよう完璧に全力を出した上で敗北するしかない。それで彼女は望んでいた平穏を手に入れられる。だが…



「泪の時代が終わる。望んでたのに、見たいとは全く思わない」


「泪の心が強いんだったら、もっと何も考えずに 最強だ、天才だ…って同じチームにいるアンタの存在を楽しむことができたのに…」



旭は泪の心の弱さを知っていた数少ない一人だった。それしかないとわかっていながら彼女が泪を終わらせてあげられなかったのは、そもそも自分の力では泪に届かないから。
…そして、何よりそんな旭自身も多くの人間と同じように「天才・益子泪」に憧れた一人だったからである。



「(ごめんねお兄ちゃん、ごめんねお義母さん)」


「(はじめからうらんでなんかなかった。どうしたらいいかわからなかっただけで…)」


「(もしかして、誰よりも愛されたいって思ってたのかな)」



「("泪が一番だよ"って、誰かに言ってもらいたかったのかな…)」



「(一番になってもそんな風には思えなかったから)」


「(勝つから楽しいんじゃなくて、勝たなきゃ何の為にやってるのかわからなかっただけだ……)」




一つの時代が終わる。益子泪の時代が終わる。
大会優勝候補筆頭・益子泪、準々決勝敗退。そして羽咲綾乃という新たな優勝候補が台頭した。


だが、終わりは同時にただの区切りであり、今日とは違う新しい明日は誰にとっても当たり前にやってくる。
泪の夏はまだ終わらない。彼女のバドミントンもまた続いて行く…







「アンタ、これでもう"俺"なんて言わなくて済むね」


「これからもずーっと言い続けてあげる。アンタがもうカッコつけれないように」









敗退後は羽咲の試合を観戦しながら、個人戦と並行して行われていたダブルスで特に苦戦することもなく勝ち進んでいく。
"孤高の天才"でなくなってもその実力は健在であり、むしろそれまで見られなかった晴れやかな表情でプレイする泪の姿は観客を大いに沸かせ、将来を期待させた。
決勝戦ではフレ女の美里・白石ペアと対戦するが、ストレートで圧勝。旭と共に全国優勝を決めた。



「(神藤とのコートが 恋しい……)」
















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  • 益子が負けた同時刻に何も関係ない女の子2人が「じゃあまた明日」って別れるとこ本当好き -- 名無しさん (2018-10-29 18:49:29)

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*1 冗談ではなく競技において乳は邪魔物でしかない
*2 過去七度の対戦で四勝三敗の勝ち越し。ただ実力差はほとんど無い二強状態と目される。津幡には今のところ全勝。

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