カグツチ(日本神話)

ページ名:カグツチ_日本神話_

登録日:2018/3/17(土曜日) 1:42:00
更新日:2024/02/19 Mon 13:40:23NEW!
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日本神話 グロ注意 ヒノカグツチ スプラッター 火神 京都府 火山 神殺し 子殺し 親殺し アニヲタ神様シリーズ 首ちょんぱ 斬首 カグツチ 何かと血に定評がある神様 流血描写注意 愛宕神社 バックドラフト



カグツチとは日本神話に登場する火の神にして色んな意味で可哀想な神様である。


漢字表記は古事記だと火之迦具土神ヒノカグツチノカミ、日本書紀だと軻遇突智カグツチ


国産みにおいてイザナミが最後に出産した神…即ち末っ子に相当するである…のだが


元が炎を司る故に生まれ出る際にイザナミの陰部を焼いてしまい、それが原因でイザナミを死に追いやってしまい、
イザナギ黄泉の国へ行く原因を作る等ある意味ではすべての元凶とも言える神である。


誕生~その死まで


イザナミ「嫌あああ!貴方ぁ!熱い!熱いぃぃぃぃ!」


イザナギ「イザナミィィィィィ…そんな…そんなぁ…!」


イザナミ「貴方…この子を…お願い…」


というシーンがあったかはわからないがとにかくイザナミはカグツチを産んだことによって陰部を焼いてしまい死亡してしまう。


カグツチ「ばぶぅ?」


イザナギ「…」(生まれたばかりのカグツチを見つめている)


カグツチ「キャッキャッキャッ♪」


イザナギ「…お前が…」


カグツチ「あぶ~♪きゃっきゃ♪」


イザナギ「お前が悪いんだ…」(そう言って十束の剣を手に)


カグツチ「ば、ばぶ?」


イザナギ「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる!」


カグツチ「」(次の瞬間血飛沫と共に丸い何かが宙を舞う)
※ここまでの一連のBGMは火曜サスペンスのあのBGMかサイコのあのBGMで脳内再生してください


というシーンがあったかは定かではないがイザナミを失ったイザナギはカグツチを見て
ふつふつと怒りが込み上げ、あろうことか生まれて間もないカグツチの[[首を十束剣で刎ねて殺害>首ちょんぱ/首切断]]してしまったのである。


此処だけ読むと子殺しを描いた単なる血生臭い話だが日本神話はここでは終わらない。


カグツチのから誕生した神々


岩に飛び散った血や十束の剣から滴り落ちた血、そして首を刎ねられ躯と化したカグツチの肉体からも多くの神が生まれ出た。


噴き出して岩石に飛び散った血からは


石折神


根折神


石筒之男神


の三柱の神が


十束の剣から滴り落ちた血からは


甕速日神


樋速日神


建御雷之男神


闇淤加美神


闇御津羽神


の五柱の神が


そしてカグツチの躯からは


正鹿山津見神


淤縢山津見神


奥山津見神


闇山津見神


志藝山津見神


羽山津見神


原山津見神


戸山津見神


の八柱の神が誕生したのである。


いやあ、多いこと多いこと…


これにはれっきとした理由があり、日本に限らず世界各地の神話においてというものは
古来から火災や噴火といった人間に牙を剥き災いをもたらす恐ろしい存在として恐れられており、
とりわけ火山は畏怖すべき象徴でもあった。
しかし裏を返せば火山がある地域と言うのはそれだけ恵みも多い事を意味しており、
これがカグツチが神にすら破滅をもたらす災いの神にして上記でカグツチから生まれた神が沢山いると書いたように豊穣神としての側面もあるのである。
ちなみに怒り狂ったイザナギがカグツチの首を刎ねた際に血が噴き出すという所は火山噴火、
その血や躯から神が生まれたという部分は火山がもたらす自然の恵みを意味しているという。



さて、上記でカグツチの死と同時に生まれた神の一覧を見てお気付きになった方も多いだろう。
カグツチから生まれた神の中にはあのタケミカヅチもいることを。
この誕生経歴からわかる通り実はタケミカヅチはアマテラスツクヨミスサノオの三貴子よりも古い神なのだ。
そしてタケミカヅチに剣神属性があるのは一説にはカグツチの首を刎ねた十束の剣を象徴している為なのだとも言われているのだとか。




余談

カグツチに関する逸話は日本最古の親殺しにして同時に
日本最古の子殺しとも言われ、またどんな高貴な神でも死からは逃れられないと
言う日本神話の世界観を表した逸話の一つである。


彼の誕生によってイザナミが死亡、それによってカグツチ自身も首を刎ねられて死亡し、
父イザナギが黄泉の国へ行くきっかけを作る逸話が多い事からあまりいい扱いをされない神ではあるが
裏を返せば彼が誕生してイザナミが死亡しなければタケミカヅチも三貴子も生まれなかったと思われる為、
その意味では重要なポジションの神でもある。


彼を祀る神社は日本各地に存在するが中でも有名なのが大分県にある火男火売神社、京都府にある愛宕神社。
前者は火山とも縁の深い温泉の神として、後者はあの火の用心の語源として知られる火迺要慎の札があることで有名である。


胎内では何ともなかったという描写から、カグツチは外気に触れてから爆発的に発火したということになる。
これは、密室状態の火災現場の扉を開けた瞬間、炎が外気の酸素を大量に取り込み瞬時に巨大化する「バックドラフト現象」と酷似している。
そのため、カグツチ誕生の下りはしばしば日本最古のバックドラフト現象と紹介される。


追記・修正は怒り狂った父親に首を刎ねられてからお願いします。





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  • 産まれてすぐに父親に殺されるって酷いもんだなあ -- 名無しさん (2018-03-17 03:25:22)
  • 気分のいいはなしではないけど、気持ちはわからんでもないって話はどこの神話にもあるよね、神様も人間の延長なんだな的なの -- 名無しさん (2018-03-17 04:51:04)
  • 仮に首刎ねられなかったとしても神を焼き殺すほどの赤ん坊を誰がどうやって育てるというのか…。どう転んでも長生きはできなさそうである -- 名無しさん (2018-03-17 08:38:35)
  • 創作だと火属性の技名に使われることが多いね -- 名無しさん (2018-03-17 22:04:26)
  • どこぞで聞いた「アソコからバックドラフト」というパワーワードが頭から離れない。 -- 名無しさん (2018-03-18 00:58:26)
  • 子宮にいた頃は特に問題なかったっぽいし空気に触れることで発火するタイプかもしれない -- 名無しさん (2018-03-18 09:03:13)
  • メガテン3のラスボス -- 名無しさん (2018-03-18 09:03:53)
  • 3のアレは名義借りてるだけで中身は四文字の名代みたいなもんっしょ -- 名無しさん (2018-03-18 18:45:41)
  • シルヴァリオヴェンデッタでもラスボスだったな、まああっちは人造兵器だけど -- 名無しさん (2018-03-18 22:24:52)
  • るろうに剣心の志々雄真実の最終必殺技。 -- 名無しさん (2018-04-23 19:53:54)
  • イザナミ「なに人が命懸けで産んだ子を殺しとんねん(憤怒)」 -- 名無しさん (2018-06-19 22:51:38)
  • 生まれて即座に死んでしまったということは、以降の日本神話には純粋な火神が不在なまま進行していくことになるのか。死骸から二次的に発生した神がそれを補っているのかもしれないが -- 名無しさん (2020-01-18 10:13:54)
  • この神殺しが一人の小説家により剣としての性格を持ち、そこからさらに一神教の唯一神と出会ってしまうことになるとは…黎明期のメガテンおそるべし -- 名無しさん (2020-03-22 18:16:36)
  • 火属性でこの生い立ちと役割、主人公感はある -- 名無しさん (2022-05-14 12:55:05)
  • 太鼓の達人に「カグツチ」っていう曲がある。ホワイト十段はキツかった(先輩談) -- 猛炎の紅蓮神 (2023-01-09 15:15:09)
  • ヒノカグツチとガネーシャしか追記できねーじゃん・・・ -- 名無しさん (2023-05-24 19:04:36)

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