二色地形(MtG)

ページ名:二色地形_MtG_

登録日:2017/05/03 Wed 13:09:14
更新日:2024/02/06 Tue 11:03:43NEW!
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mtg 多色デッキ スタンダード 土地 下位互換 モダン 二色地形



二色地形とは、MtGにおける土地の一種。
一枚で2色のマナを出すことができる。


三色地形フェッチランドについては個別ページ参照。



概要

MtGにおける色はの5種類あるので、2色の組み合わせは10通りある。


そのうち、カラー・パイにおいて隣に位置する色との組み合わせを友好色、それ以外を対抗色とし、それぞれで5枚サイクルを為すのが基本となっている。


マジック最古の二色地形はデュアルランドである。
これはデメリット無しに出せて、デメリット無しに2色のマナが出る上に、何故か基本土地タイプまで持っているぶっ壊れなので、以後の二色土地は多くは基本的にこれらの下位互換と言える。



二色地形

この項では、基本土地タイプを持たない二色地形を取り上げる。
基本土地タイプを持つ二色土地はデュアルランドの項目を参照のこと。


以下、友好色は(白)(青)、対抗色は(白)(黒)を代表土地として上げる。


○ペインランド/ダメージランド

Adarkar Wastes / アダーカー荒原
土地
T:あなたのマナプールに(◇)を加える。
T:あなたのマナプールに(白)(青)を加える。アダーカー荒原はあなたに1点のダメージを与える。


Caves of Koilos / コイロスの洞窟
土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(黒)を加える。コイロスの洞窟はあなたに1点のダメージを与える。


元祖、調整版二色土地。
色マナを出す際に1点ダメージ受ける。無色マナを出すならデメリット無し。通称ダメラン。
デュアルランド以降初めて出た実用的な二色地形として多くの環境で使用された。
特にアダーカー荒原に関しては「アダーカー荒原と《神の怒り》さえ買っておけば青白コントロールで一生遊べる」とまで言われた。
近年ではエルドラージ関連で無色マナ・シンボルを要求するカードが登場したため「無色マナを出せる」という三色地形扱いされている事も。


友好色版はアイスエイジで登場、そこから基本セットの常連となり、第10版まで再録されたが、その後は暫く再録がなくパイオニア環境で友好色版だけ使えない状況が長く続いた。
対抗色版は遅れてアポカリプスで初収録。第9版、第10版、基本セット2015、マジック・オリジンに再録されている。
団結のドミナリアで久々にスタンダード環境に復帰。今回は対抗色・友好色の区別なく6種登場、続く兄弟戦争で4種登場という変則収録となっている。


○タップインペインランド

Salt Flats / 塩の干潟
土地
塩の干潟はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(黒)を加える。塩の干潟はあなたに1点のダメージを与える。


テンペストで登場した、ペインランドの下位互換。対抗色のみ。
当時友好色と対抗色の差をつける目的でもあったのか、何故かタップインになっている。
登場時は対抗色の二色土地が無かったのでそれなりに使われたが、アポカリプスで上述の完全上位互換が登場。これらのカードは見る影もなくなった。


○お休みランド

Land Cap
土地
Land Capは、その上に枯渇(depletion)カウンターが置かれている場合、あなたのアンタップ・ステップにアンタップしない。
あなたのアップキープの開始時に、Land Capから枯渇カウンターを1個取り除く。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。Land Capの上に枯渇カウンターを1個置く。


Thalakos Lowlands / サラカスの低地
土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。サラカスの低地はあなたの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。


文字通り、色マナを出すと次のターンアンタップしなくなる土地。
アイスエイジ、テンペスト、神河物語で登場し、すべて友好色のみ。神河物語版はテンペスト版の同型再販なので省略する。
テンペスト版はデメリット無しに無色マナも出せる。
ぶっちゃけ使用率はそこまで高くなかったが、テンペスト版はライフを払うのが惜しいデッキなどで使われた。


○タップインデュアルランド

Coastal Tower / 沿岸の塔
土地
沿岸の塔はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。


Boreal Shelf / ボリアルの氷棚
氷雪土地
ボリアルの氷棚はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。


Forsaken Sanctuary / 放棄された聖域
土地
放棄された聖域はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(黒)を加える。


デメリット無しに二色のマナが出るが、タップインという土地。
登場当初はデュアルランド以来の「デメリット無しに色マナが出せる二色土地」だったのでタップインデュアルランドと呼ばれた。
インベイジョン、コールドスナップ、ゲートウォッチの誓い、イニストラードを覆う影に収録された。
コールドスナップ版は氷雪土地で、イニストラードを覆う影版は対抗色。
ゲートウォッチの誓い版はインベイジョン版の「将来の再録に当たっての」同型再販。
実際にその後ゲートウォッチの誓い版、イニストラードを覆う影版は「プレインズウォーカー・デッキ」限定カードとして各プレインズウォーカーの色に合う組み合わせの物が再録されており、アモンケット期用デッキビルダーセットにはサイクル10種すべてがコモンとして再録された。更に基本セット2019にも揃って再録された際は基本土地と同じ扱いになった。
これにはWotC側の、誰でも気軽に多色デッキを組めるように常時低レアリティの多色土地をスタンダード環境に用意しておくという方針もある。


登場初期は多く使われたが、徐々にこれの上位互換が多く登場。
現在の主戦場はリミテッドとなっている。
なお前述の方針故、基本土地並に安価なので、貧乏デッキや初心者デッキのお供として見ることはよくある。


○フィルターランド、ハイブリッドランド

Skycloud Expanse / 広漠なるスカイクラウド
土地
(1),(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。


Mystic Gate / 秘教の門
土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(白/青),(T):あなたのマナ・プールに(白)(白)(白)(青)(青)(青)を加える。


1マナを色マナ2つに変換する。
フィルターランドは無色1マナを2色1マナずつに変換するというもの。オデッセイに収録され、友好色のみが存在する。
ハイブリッドランドは2色いずれかのマナを2色の任意の組み合わせのマナ2つに変換するというもの。シャドウムーア・ブロックで友好色版が、イーブンタイドに対抗色版が登場した。単体で無色マナも出る。
いずれもそれなりに実績があり、特にハイブリッドランドは多色デッキでも色拘束の強い呪文を簡単に唱えられるというメリットが買われ、モダン環境でかなり使われている。


○汚れた土地

Tainted Field / 汚れた原野
土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(黒)を加える。この能力は、あなたが沼(Swamp)をコントロールしていないかぎり起動できない。


トーメントで登場したサイクル。
沼をコントロールしている限りデメリット無しに2色のマナが出る。
黒+他の4色という形でサイクルを為している。
デメリット無しに2色出せるという利点が買われスタンダードでかなり使われた他、対抗色になる白黒、黒緑はレガシーでも時折見かける。


○バウンスランド

Azorius Chancery / アゾリウスの大法官庁
土地
アゾリウスの大法官庁はタップ状態で戦場に出る。
アゾリウスの大法官庁が戦場に出たとき、あなたがコントロールする土地を1つ、オーナーの手札に戻す。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。


Orzhov Basilica / オルゾフの聖堂
土地
オルゾフの聖堂はタップ状態で戦場に出る。
オルゾフの聖堂が戦場に出たとき、あなたがコントロールする土地を1つ、オーナーの手札に戻す。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(黒)を加える。


ラヴニカ・ブロックで登場した、各ギルドの名前を冠する二色地形。
土地を手札に戻さなければ出せず、かつタップインだが、一度出してしまえば2色1マナずつ出る。コモンであり、ブロック全体で友好色・対抗色10種類が収録された。収録順は友好色→対抗色という流れではなく、ギルド順となっている。
一度に2マナ出る土地としてコンボデッキで使われる。純粋に二色地形として使われるのはパウパー位で、他は「色マナもついでに出て便利」程度の認識。


○二色貯蔵ランド

Calciform Pools / 石灰の池
土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(1),(T):石灰の池の上に貯蔵(storage)カウンターを1個置く。
(1),石灰の池から貯蔵カウンターをX個取り除く:あなたのマナ・プールに、(白)(青)の好きな組み合わせのマナX点を加える。


たまに出てくる「マナを貯めることの出来る」土地、通称貯蔵ランドの一種。これは二色を好きな色に組み合わせて引き出せる他、普通に無色1マナも出せる。
時のらせんで友好色のサイクルが登場。今までの貯蔵ランドは産廃レベルだったが、これでようやく使い物になるレベルの能力になった。
なお、印刷された日本語版カードテキストには「蓄積カウンター」と書かれているが、実際に使うのは「貯蔵カウンター」である。間違えないように注意。



○未来の土地サイクル

Nimbus Maze / 雨雲の迷路
土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(T):あなたのマナ・プールに(白)を加える。この能力は、あなたが島(Island)をコントロールしている場合にのみ起動できる。
(T):あなたのマナ・プールに(青)を加える。この能力は、あなたが平地(Plains)をコントロールしている場合にのみ起動できる。


River of Tears / 涙の川
土地
(T):あなたのマナ・プールに(青)を加える。あなたがこのターンに土地をプレイしている場合、代わりにあなたのマナ・プールに(黒)を加える。


Graven Cairns / 偶像の石塚
土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(黒/赤),(T):あなたのマナ・プールに(黒)(黒)(黒)(赤)(赤)(赤)を加える。


Grove of the Burnwillows / 燃え柳の木立ち
土地
(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。
(T):あなたのマナ・プールに(赤)(緑)を加える。各対戦相手は1点のライフを得る。


Horizon Canopy / 地平線の梢
土地
(T),1点のライフを支払う:あなたのマナ・プールに(緑)(白)を加える。
(1),(T),地平線の梢を生け贄に捧げる:カードを1枚引く。


未来予知に収録された、未来の土地に関するサイクル。
黒赤は後にハイブリッドランドとして他の色のVerも作られた。また、それからかなり遅れて白緑もキャノピーランドとして対抗色のサイクルが作られた。
残りの中では燃え柳の木立ちが《罰する火/Punishing Fire》の回収要因としてよく使われた。



○チェックランド(M10ランド/バディランド)

Glacial Fortress / 氷河の城砦
土地
氷河の城砦は、あなたが平地(Plains)島(Island)をコントロールしていないかぎり、タップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。


Isolated Chapel / 孤立した礼拝堂
土地
孤立した礼拝堂は、あなたが平地(Plains)沼(Swamp)をコントロールしていないかぎり、タップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(黒)を加える。


特定の基本土地タイプを持つ土地をコントロールしていればアンタップインする。
基本セット2010で初登場したのでM10ランドと言われていたが、ドミナリアでの再録時に「チェックランド」に統一された。
海外公式では「バディランド」も使われている。
デメリット無しに二色出る、タップインデュアルランドの上位互換。
アンタップインさせる条件が緩いので多くのデッキで用いられる、扱いやすい土地。
友好色版は基本セット2010で登場後、幾度も再録されているため、強力な割に値段が安い。
対抗色版はイニストラード・ドミナリアでの登場となっている。


○ファストランド

Seachrome Coast / 金属海の沿岸
土地
あなたがコントロールしている他の土地が3つ以上であるかぎり、金属海の沿岸はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。


Concealed Courtyard / 秘密の中庭
土地
あなたがコントロールしている他の土地が3つ以上であるかぎり、秘密の中庭はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(黒)を加える。


出す時に土地の数が2つ以下ならアンタップインする。関係としてはチェックランドの逆に近い。
デメリット無しに二色出る、タップインデュアルランドの上位互換。
早いターンにアンタップインで出せる二色土地なので、多くのデッキ、特にアグロ系デッキで用いられる。
『ミラディンの傷跡』で友好色版が、『カラデシュ』で対抗色版が登場。友好色版しかない時はミラ傷ランドと呼ばれていた。
パイオニアでは収録時期の影響で長らく対抗色版しか使えず、友好色不遇の原因とよく言われていたが、『ファイレクシア:完全なる統一』で友好色の組み合わせ5種が再録されこの問題は解消された。


○隠れ家サイクル/ゲインランド

Sejiri Refuge / セジーリの隠れ家
土地
セジーリの隠れ家はタップ状態で戦場に出る。
セジーリの隠れ家が戦場に出たとき、あなたは1点のライフを得る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。


Scoured Barrens / 磨かれたやせ地
土地
磨かれたやせ地はタップ状態で戦場に出る。
磨かれたやせ地が戦場に出たとき、あなたは1点のライフを得る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(黒)を加える。


出すと1点ライフを回復できるタップインデュアルランド。
ゼンディカー、タルキール覇王譚に収録された。
ゼンディカー版は友好色のみ。タルキール覇王譚版は友好色・対抗色10種類全て収録された。友好色版はゼンディカー版の「将来の再録に合わせた」同型再販。
タルキール覇王譚版はコモンなので、Pauper環境の多くの多色デッキに用いられている。


○デュアルミシュラランド

Celestial Colonnade / 天界の列柱
土地
天界の列柱はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。
(3)(白)(青):ターン終了時まで、天界の列柱は飛行と警戒を持つ(白)であり(青)である4/4のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。それは土地でもある。


Shambling Vent / 乱脈な気孔
土地
乱脈な気孔はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(黒)を加える。
(1)(白)(黒):ターン終了時まで、乱脈な気孔は絆魂を持つ(白)であり(黒)である2/3のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。これは土地でもある。


タップインだが、状況に応じてクリーチャーになれる。
デメリット無しに二色出る、タップインデュアルランドの上位互換。
土地のスロットに入るクリーチャーとして、通常のクリーチャーを入れられないデッキや、妨害されにくいクロックの欲しいデッキ、単純なクリーチャーの頭数が欲しい中速〜低速のデッキなどでよく用いられる。
友好色版はワールドウェイク、対抗色版は戦乱のゼンディカー・ブロックで登場した。


○ギルド門

Azorius Guildgate / アゾリウスのギルド門
土地 — 門(Gate)
アゾリウスのギルド門はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。


Orzhov Guildgate / オルゾフのギルド門
土地 — 門(Gate)
オルゾフのギルド門はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(黒)を加える。


ラヴニカへの回帰ブロックで登場した、各ギルドの名前を冠する二色地形。
能力としては特殊タイプ「門」を持つタップインデュアルランド。コモンであり、ラヴニカへの回帰、ギルド門侵犯でで友好色・対抗色10種類が収録された。収録順は友好色→対抗色という流れではなく、ギルド順となっている。
ブロック最終エキスパンションのドラゴンの迷路で10種類全てが再録され、3度目となるラヴニカ訪問時も各ギルドの登場するエキスパンションに基本土地の代わりに封入されている。
フレイバー・テキストに暗号が仕込まれている。
Pauperでの二色地形として用いられる他、「迷路の終わりコントロール」でのキーパーツでもある。
ただPauperの場合は隠れ家サイクルの方が強いので「門」を要求するカードを使わなければ5枚目以降のカード。


○神殿

Temple of Enlightenment / 啓蒙の神殿
土地
啓蒙の神殿はタップ状態で戦場に出る。
啓蒙の神殿が戦場に出たとき、占術1を行う。(あなたのライブラリーの一番上のカードを見る。あなたはそのカードをあなたのライブラリーの一番下に置いてもよい。)
(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。


Temple of Silence / 静寂の神殿
土地
静寂の神殿はタップ状態で戦場に出る。
静寂の神殿が戦場に出たとき、占術1を行う。(あなたのライブラリーの一番上のカードを見る。あなたはそのカードをあなたのライブラリーの一番下に置いてもよい。)
(T):あなたのマナ・プールに(白)(黒)を加える。


確定タップインだが、占術によりその後のドローの質を高める事ができる。
土地のアンタップインにこだわる必要性の低いコントロールデッキで好まれる。
テーロス・ブロック全体で友好色・対抗色10種類が収録された。登場順はショックランドの登場順により不均衡になっていた色マナ基盤を安定化させるために不規則になっている。
後に基本セット2020で対抗色が再録。その後テーロス還魂記で友好色、基本セット2021で再び対抗色が再録された。


○シャドウランド(Reveal Land)

Port Town / 港町
土地
港町が戦場に出るに際し、あなたはあなたの手札から平地(Plains)カード1枚か島(Island)カード1枚を公開してもよい。そうしないなら、港町はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(青)を加える。


Shineshadow Snarl / 光影の交錯
土地
光影の交錯が戦場に出るに際し、あなたはあなたの手札から平地(Plains)沼(Swamp)であるカード1枚を公開してもよい。そうしないなら、光影の交錯はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(白)(黒)を加える。


手札の指定の土地タイプを持つカードを見せればアンタップインする。
イニストラードを覆う影で友好色、ストリクスヘイヴン:魔法学院で対抗色が登場。初出の収録セットから日本語版記事や俗称では「シャドウランド」と呼ばれる事が多いが、英語公式では「Reveal Land」と紹介している。
手札からチラっと見せるので「チラチランド」とか言ってた人もいる。それ日本でしか通用しませんよね?


デメリット無しに二色出る、タップインデュアルランドの上位互換。チェックランドの逆になる様にデザインされた。
2色デッキを強く意識した土地ではあるが、手札に特定の土地を要求するがゆえに序盤以外での使い勝手が悪く、そのうえ色マナの安定に多色土地を増やすほど見せられる基本土地が減るという矛盾じみた性質のために評価は低い。
ただモダン以下であればショックランドやデュアルランド、パイオニアでも氷雪タップインデュアルやトライオームを利用してアンタップインさせることもできるので、下環境では使える可能性も秘めている。


こうした事情も絡んでか、MTGAの「イニストラードを覆う影・リマスター」で友好色版が実装された際にはアンコモンへの格下げを喰らった
とはいえアンコモン以下しか使えない「職工」で使用できるようになったため、レアのまま構築フォーマットで一切使われないよりはマシとも言われているあとお財布にも優しい


○クラウドランド

Sea of Clouds / 雲海
土地
あなたに対戦相手が2人以上いないかぎり、雲海はタップ状態で戦場に出る。
(T):(白)(青)を加える。


Vault of Champions / 勝者の大霊堂
土地
あなたに対戦相手が2人以上いないかぎり、勝者の大霊堂はタップ状態で戦場に出る。
(T):(白)(黒)を加える。


双頭巨人戦(2vs2のチーム戦)用セット、バトルボンドで登場した新たな二色地形。
1対1のマジックならただのタップインデュアルランドだが、対戦相手が複数人いれば基本土地タイプがないデュアルランドになる。
対戦相手が複数人いればいいので双頭巨人戦はもちろん、統率者戦でも強力な土地。
後に、統率者レジェンズで対抗色が収録された。


○キャノピーランド

Silent Clearing / 無声開拓地
土地
(T),1点のライフを支払う:(白)(黒)を加える。
(1),(T),無声開拓地を生け贄に捧げる:カードを1枚引く。


モダンホライゾンに収録された《地平線の梢/Horizon Canopy》の他の色版。対抗色のみ。


マナ能力的には無色マナが出せないペインランドだが、実質2マナ+生贄でのドロー機能が特徴的。
「マナフラッド時や終盤土地が余った際に手札に変える」「土地破壊に対応して手札に変える」「墓地に落ちる事を利用する」など意外と応用が利く。


○興隆ランド

Thriving Heath / 興隆する荒野
土地
興隆する荒野はタップ状態で戦場に出る。
興隆する荒野が戦場に出るに際し、以外の色を1色選ぶ。
(T):(白)か選ばれた色のマナ1点を加える。


Citadel Gate / 砦門
土地 — 門(Gate)
砦門はタップ状態で戦場に出る。
砦門が戦場に出るに際し、でない色1色を選ぶ。
(T):(白)か、その選ばれた色のマナ1点を加える。


『Jumpstart』で登場した二色地形。固有色1色と、戦場に出る際にそれ以外の色1つを選んで二色地形にする。
Jumpstartの「1組20枚の単色のミニデッキ2組を混ぜ合わせてプレイする」というコンセプトを支えるために作成された。
通常の二色地形と異なり戦場に出るまで色の組み合わせが決められていないので、多色デッキで色事故が起こるのを防いだり、タッチカラーに対応させたりとコモンながら柔軟性が高い。
『統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い』では、門の特殊タイプが追加されたものが登場。Jumpstart版及びすべてのギルド門の上位互換である。


○小道

[第1面] Brightclimb Pathway / 陽光昇りの小道
土地
(T):(白)を加える。


[第2面] Grimclimb Pathway / 恐怖昇りの小道
土地
(T):(黒)を加える。


『ゼンディカーの夜明け』で登場した二色地形サイクル。
このセットで初登場した「モードを持つ両面カード」で、1枚のカードの各面がそれぞれ異なる土地になっており、プレイする際にいずれかの面を選んで戦場に出す。
アンタップインなのでプレイしたターンに好きな方の色マナを出せるのは大きな利点であるが、一度戦場に出るともう一方の色マナが出せなくなる、プレイを介さずに「戦場に出す」効果では第1面しか出せないなど、融通がきかない所もある。
場に出した時どちらかに固定されるという点はフェッチランドの調整版といえる。開発段階ではフェッチを切った時の様に1点ダメージを受ける仕様だった事もあった。
また、普段の様に有効色or対抗色の5枚では無く、白黒・青黒・青赤・赤緑・赤白・白緑の6枚という変則的な収録のされ方をしている。残りの4枚は次のエキスパンションとなる『カルドハイム』に収録された。


○学舎サイクル

Silverquill Campus / シルバークイルの学舎
土地
シルバークイルの学舎はタップ状態で戦場に出る。
(T):(白)(黒)を加える。
(4),(T):占術1を行う。


『ストリクスヘイヴン:魔法学院』のコモン二色地形サイクルで、タップインデュアルランドの上位互換。対抗色のみ。
実質5マナで占術1はお世辞にも強いとは言えないが、リミテッドでは繰り返し使用可能なマナの受け先として機能する。
構築でも、《ヴァントレス城*1》を擁する青絡み以外のものは使いどころがあるかもしれない。


○橋サイクル

剃刀潮の橋/Razortide Bridge
アーティファクト 土地
剃刀潮の橋はタップ状態で戦場に出る。
破壊不能
(T):(白)(青)を加える。


『モダンホライゾン2』で登場した二色地形サイクル。レアリティはコモン。
かつて親和盛大にしでかしたアーティファクト土地の17年ぶりの再登場であり、なおかつ破壊不能により土地対策・アーティファクト対策双方に強固な耐性を有する。
とはいえタップインなのでテンポ面のロスも大きい。
同じくモダンホライゾン2で追加された新規クリーチャーや《ウルザの物語/Urza's Saga》と合わせ、名ばかり親和で単なるアーティファクトデッキになっていた【親和】に本来の姿を取り戻させた。


○スローランド

Deserted Beach / さびれた浜
土地
あなたがこれでない2つ以上の土地をコントロールしていないかぎり、さびれた浜はタップ状態で戦場に出る。
(T):(白)(青)を加える。


『イニストラード:真夜中の狩り』で登場した二色地形。
ファストランドとは対照的に、3枚目以降で出た時にアンタップインする二色地形。性質としてはチェックランドやバトルランドに近い。
当然相性のいいデッキもファストランドと逆の中低速デッキになるが、3枚目までに置けないと意味がないファストランドに対し、こちらはよほど速いデッキでなければ有効に機能する。
『イニストラード:真夜中の狩り』では友好色が、続く『イニストラード:真紅の契り』では対抗色が登場した。


○ニューカペナの街角の二色地形(仮)

Skybridge Towers / 天橋塔
土地
天橋塔はタップ状態で戦場に出る。
(T):(白)(青)を加える。
(2)(白)(青),(T),天橋塔を生け贄に捧げる:カード1枚を引く。


『ニューカペナの街角』に収録されたコモン二色地形。友好色のみ。キャノピーランドと同様に不要になればドローに変換できるが、コストはかなり重い。
ライフを消費しないとはいえタップインなのも大きく見劣りする。構築ではパワー不足だが、リミテッドでは終盤のマナフラッド対策になるため有用。


○謎めいた尖塔群

Cryptic Spires / 謎めいた尖塔群
土地
あなたがデッキを組むに際し、以下のうちの2色に丸をつける。
謎めいた尖塔群はタップ状態で戦場に出る。
(T):丸をつけた色1色のマナ1点を加える。


再録カードセットである『ダブルマスターズ2022』唯一の新規カードで、ドラフト・ブースターに必ず1枚封入されている。
カードの下にチェック欄がありそこに印をつけたマナを出すという挙動は一見すると銀枠めいているが、実態としてはダブルマスターズ2022でリミテッドを行う際に用いられる、タップインデュアルランドのワイルドカードである。
なお、テキスト的にも挙動的にもリミテッドで使う事を前提としているが、印が付いているこのカードを他のフォーマットで使う事に特に制約はない。




余談

多色土地は価格にはばらつきがあるが、レアリティが高めに設定されている。
ちなみにこの項に挙げた土地で最も高いのは《燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows》で、お値段平均6176円(2017/05現在)。
まあこれが特別高いだけで他は1000円あれば大体買えるのだが…
そのためコモンの多色土地は非常に貴重で、Pauper環境での多色デッキの組みにくさの一つの理由になっていた。
現在では前述の方針も相まってコモンの多色土地もそれなりに出てきたが、高レアリティのものに比べて使いにくいのに変わりはない。





アニオタのギルド門
土地-門
アニオタのギルド門はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナプールに(追記)(修正)を加える。


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  • おまけとしてフェッチランドに触れるのもありかも -- 名無しさん (2017-05-03 14:12:49)
  • ◇マナ要求カードがあるからペインランドはデュアルランドの下位互換じゃなくなったな -- 名無しさん (2017-05-03 14:16:46)
  • あれ?バトランとサイクリンランドは? -- 名無しさん (2017-05-03 23:24:11)
  • デュアルランドは項目あるじゃん!と思ったらまさか全部やるとは… -- 名無しさん (2017-05-04 00:30:20)
  • バトルボンドの二色土地、統率者レジェンズで対抗色版が出てサイクル完成したからクラウドランドって呼ばれるようになったね。cloud(雲)じゃなくてcrowd(群衆)の方のクラウドなので注意。 -- 名無しさん (2020-12-10 00:59:37)
  • ショックランド…… -- 名無しさん (2021-02-07 14:49:28)
  • 有名なショックランドなどがないな?と思ったけど基本地形タイプ持ちはデュアルランドの項目でまとめられてるんだね -- 名無しさん (2021-04-22 23:37:23)
  • ストリクスヘイブンで久々にシャドウランドが出てきた訳だけど、構築でも稀にしか採用されないし、何なら「コモンの学者サイクルのが強くない?」とか言われてて草生えるよ -- 名無しさん (2021-05-11 16:35:47)

#comment

*1 マナ能力だけでなく、(2)(青)(青),(T)で占術2を行える起動型能力を持つ土地

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