四皇(ONE PIECE)

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登録日:2015/11/22 Sun 15:30:16
更新日:2024/01/16 Tue 13:05:05NEW!
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偉大なる航路グランドライン”後半の海に


まるで“皇帝”の様に君臨するそやつらを



世に「四皇」と呼ぶ!!!





四皇よんこう」とは、漫画『ONE PIECE』に登場する大海賊たちの称号である。




●目次


【概要】


この四人を食い止める力として

「海軍本部」そして「王下七武海」が並ぶ!!

この“三大勢力”がバランスを失うと

世界の平穏は崩れるという程の巨大な力



偉大なる航路グランドライン」の後半の海にあたる「新世界」において、皇帝の如く君臨する4人の大海賊。
海軍本部王下七武海に並ぶ三大勢力の1つとして数えられており、「偉大なる航路」が海賊の墓場と称される理由の1つ。
「三大勢力」と言われているが、四皇が一つに纏まって海軍や七武海と対抗しているわけではなく、むしろ四皇それぞれと海軍および七武海が互いを牽制し合う、つまり「四皇vs四皇vs四皇vs四皇vs海軍&王下七武海」という形で世界のパワーバランスを保っている。


多くの海賊にとって恐怖の象徴であり、しかし海賊王を目指すのであれば挑まざるを得ない「頂」である。
トラファルガー・ロー曰く「新世界で生き残るには四皇の配下になるか、四皇に挑み続けるかの二択」とのことで、海賊が「新世界」で名を上げるには避けて通れない存在である。
四皇に対抗すべく海賊同士で同盟を組んだり、中には、四皇の傘下に入った後も野心を捨てずその首を取る隙を常にうかがっている者もいる。


海賊王に次ぐ強豪であることを示す称号ではあるが、仮に四皇の一角(しかもトップ)を引きずり下ろせても「俺たち最強!」が保障されるわけでもなく、むしろより海軍や海賊から狙われることとなる。
四皇を倒した者が、他の四皇に討伐された例すらあるため、いかにこの世界の海で生き残るのが大変かがわかる。



◇歴史

いつ頃からこの四皇という区分・呼称ができたかは不明。
新世界編より38年前、当時最強と謳われたロックス海賊団がゴッドバレーにて壊滅し、船長を失った海賊団の面々はやがてそれぞれ独立した海賊として活動を開始、世界に名だたる大海賊として勢力を拡大していく。
後に四皇に数えられる4人の内、ニューゲート、リンリン、カイドウはこのロックス海賊団出身であり、四皇の起源及び誕生のきっかけはロックスにあると言えるかもしれない。


小説「ONE PIECE novel A」によれば、大海賊時代前は

の4人が新世界の覇権を握る大海賊として並び称されていたとされるが、この時に四皇という呼称がされていたかは不明である。


24年前(新世界編)にて、ロジャーが処刑されて大海賊時代が到来。


22年前にシキがインペルダウン脱獄を経て姿をくらませた後は、その穴を埋めるように、百獣のカイドウが個人の強さのみで凶暴な海賊達の尊敬を集め、台頭。
こうした海賊達の勢力拡大を受け、世界政府王下七武海を組織する。
こうして海軍、七武海、四皇という三大勢力が成立し、それぞれの睨み合いの中で世界は一応の均衡を保つことになる。


6年前にはシャンクスが新たに四皇と呼ばれるようになり、現在の四皇と呼ばれるメンツが揃った。
シャンクスが四皇に数えられるようになるまで、他の誰かがそれに当たる座に着いていたのかは不明。


四皇と世界政府の均衡は長年続いたが、やがてそれが大きく変化する事件が起こる。
2年前に、海軍本部があるマリンフォードにて、白ひげ海賊団と海軍本部&王下七武海が激突する"マリンフォード頂上戦争"が勃発。
結果、白ひげが戦死し、漁夫の利を得る形でマーシャル・D・ティーチが白ひげの能力を奪取。船長の死に伴い白ひげ海賊団は四皇から陥落し、ティーチら黒ひげ海賊団は白ひげ海賊団残党との落とし前戦争にも勝利、白ひげの縄張りのほとんどを制圧して新たな四皇として数えられるようになった。
その後、新世界編ではワノ国にて、麦わらの一味&ハートの海賊団&キッド海賊団(および侍&ミンク族)同盟VS百獣海賊団&ビッグ・マム海賊団同盟の戦争"ワノ国天上決戦"が勃発。
壮絶な戦いの末、最終的に2人の四皇が一挙に陥落し、カイドウを破ったモンキー・D・ルフィと、まさかのバギーが新たに四皇のイスに座す事となった。
このように、長きに渡り続いた体制が次々と塗り替えられるに至っており、世界は大きな変革を迎えている。


なお、それがいつから正式に成立したかは不明だが、この「四皇」というのは単なる俗称ではなく世界政府によって公的に認められた称号である。
五老星を含むトップにより決定され、一度この枠に加われば世界政府配下の戦力は許可なしに四皇と交戦することは禁止される。
ただ実情として戦場でいちいち指示を待てるほど悠長なことは必ずできるわけではなく、四皇側から積極的に攻撃される場合もあるため、政府の部下でもこのルールに従わない関係者がたびたび登場している。


◇勢力図

事実上の海賊界の頂点であり、無論のこと戦闘力は作中最強クラス。描写される実力一つとっても度外れたスケールで、海軍本部の最高戦力である大将と互角かそれ以上。
また海賊団の規模も非常に大規模なものであり、船員たちも一騎当千の化け物が多く所属している。幹部ともなれば並の海賊団では船長格でも到底太刀打ちできない程となる。
かつて四皇の一人であった”白ひげ”エドワード・ニューゲート率いる白ひげ海賊団とその傘下の海賊団を迎え撃つために、世界政府によって三大将を始めとする海軍の精鋭と王下七武海が招集されていることからも、破格と言っていいほどの圧倒的戦力規模を誇っていることがうかがえる。


まさしく皇帝の名に恥じない最強の海賊達であるが、幸いな事に一応は協力関係にある海軍本部や王下七武海と違い、四皇同士が協力関係になることは「まず」あり得ない。むしろ敵対関係にある。
頂上戦争のどさくさに紛れて白ひげを討とうとした(とされている)カイドウをシャンクスが牽制したように、四皇同士が「誰かが動けば誰かがその隙を突く」ような関係であるためにギリギリの形で海の均衡が保たれていると言える。


それは逆に言えば四皇の一人とその配下だけで世界政府に匹敵する戦力を有しているという事でもあり、海軍が逮捕に向かった描写は皆無。
白ひげ海賊団とその傘下の大艦隊5万人vs海軍本部の全精鋭10万人&王下七武海によるマリンフォード頂上戦争での壮絶な光景を見れば、迂闊に手が出せないのも合点がいくだろう。
一方、海軍大将クラスは四皇でも決して油断できない相手であり、勢力的には四皇単体が相手ならば海軍側の武力がわずかに上回っているため、四皇側からも海軍本部に手を出すことは少ない。
さらに四皇の手足たる幹部クラスを撃破しうる実力者である王下七武海は、「海軍の損害なしに四皇戦力を削れる」ことが可能なため、これらによって四皇の動きを政府側は牽制しようとしている。


四皇同士の戦闘はもはや戦闘ではなく”戦争”と表現されるレベルであり、四皇同士がただ接触するだけでも世界政府最高権力の五老星まで報告が行き、海軍本部に厳戒態勢が敷かれるほどである。
これは戦争になれば世界が大きく揺れ動くことはもちろん、万が一にも四皇同士が手を組んで政府に牙を向けば、海軍・世界政府ですら勝ち目がなくなるという理由があるためと思われる。このため、政府は四皇の動きに常に気を配っており、百獣海賊団には機密特殊部隊SWORDのX・ドレークを派遣し、頂上戦争前には白ひげ海賊団の元に16隻の軍艦を派遣、アニメではビッグマム海賊団本拠地近くに「G-F」支部を置きビッグマム海賊団の動向を監視させている。


◇トップの能力

強大な勢力ながら、多少の違いはあれど海賊団の維持やナワバリの支配はトップの実力・権威に依存してしまう傾向にある。


事実、白ひげ海賊団は白ひげの戦死後、No.2の"不死鳥”マルコが残存戦力の指揮を執るようになるも、黒ひげ海賊団の進撃を食い止めることが出来ず、多くのナワバリを奪われ、落とし前戦争に敗北する結果になった。
ビッグ・マム海賊団も、もしビッグ・マムが死ぬことがあれば海賊団はおろかナワバリである万国トットランドも終わりだとシャーロット・ペロスペローは危惧していた。
カイドウ率いる百獣海賊団も、リンリン乱入といった大幹部でも対処できない事態に直面した際は一般船員は上層に助力を仰ぎ、それはやがてトップであるカイドウに集約して頼られるという始末。


これは部下達が不甲斐ないと言うより、それほど四皇当人たちの戦闘力が桁違いであるため。
王下七武海ドンキホーテ・ドフラミンゴを一蹴したギア4“バウンドマン”のルフィの攻撃には四皇最高幹部すら己の技能で回避しなければ無視できないダメージになっていたにもかかわらず、リンリンやカイドウの四皇当人は回避すら選ばない。
リンリンの場合は記憶喪失にも関わらずパンチ2発で四皇の最高幹部を無傷でKOしたり、その最高幹部の必殺技を無防備に脳天に受けてもダメージを負わず、覇気ではない威圧だけで戦意を喪失し、以降は攻撃を仕掛けるのを諦めたほど。


少なくとも、現段階の描写を見るに例え四皇の大幹部が全員が束になっても対抗することはおろか、傷を付けることすら怪しい程の隔絶した戦闘力を持つ。


例外は、ベックマン・ルウ・ヤソップといった部下達が個々に名を挙げ、そのバランスの良さゆえに海軍本部から鉄壁の海賊団と評されている赤髪海賊団くらい。
無論、赤髪海賊団でさえもトップたるシャンクスの強さと威光を欠いてしまった場合、その勢力を維持できるのかは不明である。



驚くべきことに、上記の圧倒的なスペックと影響力を含むカイドウとリンリンを含む四皇と呼ばれる海賊は、種族で言えば全員が"人間"である
七武海の人間ロロノア・ゾロでもまともに受ければダメージになるため銃弾を避けたり防いだりしていたのにも関わらず、特にこの2名は大砲が直撃しても無傷な怪物であり、普通の人間と比較して身体能力では遥かにアドバンテージを持つ筈の魚人や巨人達が四皇の座に付いておらず、そんな彼らを真正面からいとも容易く打ち倒す彼らは、何度でも言うがやはり突然変異の規格外であろう。



◇海賊王に次ぐ存在

海賊たちの頂点に位置する四皇だが、ビッグ・マム、カイドウ、そして新世代四皇たちは更に上、真の頂点とも言うべき「海賊王」という称号を目指している。
特にカイドウとリンリンは世界の王を目指したロックスの影響なのか、かつての金獅子のシキと同じく古代兵器も狙っている
作中世界に置いてはもっとも海賊王に近しい存在と言え、海賊王を目指す者にとっては大きな障壁である。


偉大なる航路の航海は入口にあたる「リヴァース・マウンテン」から7つの磁場を選び、記録指針ログポースを駆使して進んでいくが、最後に辿り着く島はラフテルではなく、水先星ロードスター
そこでわかる真実は、「4つの『ロード歴史の本文ポーネグリフ』に記されている4つの地点の中央に本当の終着地が現れる」ということ。


ゆえに水先星ロードスター島にたどり着いたであろう四皇達は『歴史の本文ポーネグリフ』収集に向けて躍起になっており、ビッグ・マム海賊団と百獣海賊団はロード歴史の本文をひとつずつ持っていることが明かされた。*1
少なくとも百獣海賊団は歴史の本文の内容を知るために「ワノ国」を攻め落として光月一族の者を国を滅ぼすことを辞さない程強行的な姿勢で探し、ビッグ・マム海賊団は過去にロジャーに盗み見られてラフテルへ行かれた経緯から、自陣にロード歴史の本文を狙う者が現れたと知ると9億3200万ベリーの懸賞金を掛けられる最高幹部が直に護衛に付くほど。


タマゴ男爵曰く「歴史の本文ポーネグリフは"四皇"同士が奪い合う代物」で、命を懸けて守る「切り札」と称している。


かつては白ひげが「海賊王のイスの前」に君臨する、四皇の中でもさらに別格の「世界最強の海賊」とされていたが、
白ひげ亡き後は四人の優劣がはっきりと序列された描写は無く、その実力は甲乙付けがたいようである。


【本編開始時の面子】


赤髪海賊団

主人公のモンキー・D・ルフィと共に第1話から登場している、作中最古参の海賊団。
海賊旗は左目に3本の傷が描かれたドクロで、船の名前は「レッド・フォース号」。
四皇の中では比較的穏健派なのか、五老星からは「暴れれば手に負えないが、自分から世界をどうしようとするタイプではない」とのこと。また、それ故なのかは不明だが、五老星と直接接触できるほどの立場を持っている。
黒ひげを追うエースを止めるよう、白ひげに直談判するなど戦争を起こさない事に尽力し、エースが黒ひげに敗れ海軍に捕まった為に起こった頂上戦争では、カイドウの戦争への乱入を牽制した上で戦争の幕引きの役目を担うなど、各勢力のバランサー的な立場を取っている。


四皇に名を連ねてまだ6年と四皇の中では新参の海賊団だが、首領であるシャンクスと部下達の信頼関係が厚く、個々で名を挙げた部下達の懸賞金アベレージの高さもあって、海軍本部からは最もバランスのいい鉄壁の海賊団と高く評価されている。
ワノ国編までで、四皇の中では唯一悪魔の実の能力者が確認されていない。


当然、四皇という巨大組織である為、傘下の海賊団も多数存在している。縄張りの島も持っており、白ひげ海賊団と同じく見返り無しで守っている模様。…ルフィの狂信者に旗を焼かれたが。
その他船員等は当該項目にて。


海賊の歴史を変えて疲れ切った“新緑”達に…
そりゃあちょっとヤボじゃないか? ………
そんなに恐いか? 「新時代」が!!!


通称“赤髪”。赤髪海賊団大頭。懸賞金額40億4890万ベリー。
ロジャー海賊団の船員(見習い)。
元は四皇最年少であり、隻腕だがその実力は四皇の名に相応しいもの。
ルフィが海賊になるきっかけとなった人物でもあり、彼との約束が果たされる日を心待ちにしている。
本人の詳細は項目にて。



白ひげ海賊団

元四皇筆頭"白ひげ"を船長とし、“不死鳥”マルコをはじめ海軍本部とほぼ同等の戦力を備えた大海賊時代最強の海賊団。
大勢の名だたる海賊を傘下においており、船員たちも鉄の絆で繋がれている。
ロジャーとモンキー・D・ガープによってロックス海賊団が壊滅した後に結成され、大海賊時代以前はロジャー海賊団と渡り合えるほど、海賊団としての成長を遂げていた。
マリンフォード頂上戦争での白ひげの死亡、そして残党による「落とし前戦争」の敗戦により、
四皇の座は“黒ひげ”ティーチに取って代わられることとなった。
その他船員等は当該項目で。


恐れるに足らん!!! おれァ“白ひげ”だ!!!


通称“白ひげ”。白ひげ海賊団船長。懸賞金額50億4600万ベリー。
常人の数倍の巨体に、その通り名に違わぬ大きな白い鼻髭を生やしている屈強な老爺。グラグラの実の能力者。
かつて“海賊王”ゴールド・ロジャーと唯一互角に渡り合い、ロジャー亡き後は最もひとつなぎの大秘宝ワンピースに近いとされた「世界最強の男」。
船員を「息子」と呼び、彼らからも「親父」と慕われる義に厚い性格。
死刑囚となったエースの奪還のために引き起こした「マリンフォード頂上戦争」にて戦死し、ついにその時代は幕を下ろす。
詳細は個別項目にて。



ビッグ・マム海賊団

四皇”ビッグ・マム”が率いる海賊団。
海賊旗は二角帽を被った強いパーマの掛かったような髑髏のバッグに銃と片方が渦巻き片方が酌のようになった棒のようなものが交差しており、棒の酌のようになっている方の先には木が1本描かれている。
治めるナワバリと首領の雰囲気と共に、不思議の国のアリスのようなファンタジーさを感じさせる。
新世界にある「ホールケーキアイランド」を拠点とし、多くの種族が(寿命の一部を税金として支払う代わりに)差別なく平和に暮らす自分の理想の国家万国トットランドをナワバリに築き上げている。
ただし、自分の庇護下にある島でも納期通りにお菓子を納入できなければ殲滅される。


船長と船員が擬似的な親子関係にあった白ひげ海賊団と異なり、ビッグ・マムの本当の家族を中心に構成されていることが最大の特徴で、海賊団としての規模は、ビッグ・マムの血縁者だけでも百数十人以上に上るという四皇でも一、二を争う巨大勢力。
その組織力からなる情報収集力は随一で、現在のゼフの所在と経歴や、ワノ国への入国方法まで知っているほど。
かつては「スイート4将星」なる最高戦力たる大幹部がいたが、そのうちの一人であるスナックが“怪僧”ウルージに撃破されたため、
現在はシャーロット・カタクリシャーロット・クラッカーシャーロット・スムージーによる3将星となっている。
縄張りを派手に荒らした麦わらの一味に復讐すべくワノ国に赴き、一時は百獣海賊団と同盟を結ぶに至るも、麦わらの一味・ハートの海賊団・侍・ミンク族・キッド海賊団による鬼ヶ島への討ち入り作戦で全面衝突の末に敗れ、百獣海賊団共々陥落した。
その他船員等は当該項目にて。


何十年も“君臨”してんだおれ達は!!!
てめェらが……!! ミルク飲んでた頃からよォ!!!


通称”ビッグ・マム”。ビッグマム海賊団船長。懸賞金額43億8800万ベリー。
四皇の紅一点にして万国トットランド女王。ただし、その風貌からして凶暴さを感じさせられる。ソルソルの実の能力者で、人から寿命を奪い物に命を与えることができる。
無類のお菓子好きで、お菓子を手に入れる為ならば国を滅ぼすことさえも厭わない怪物。
ビッグ・マムの名は伊達ではなく、42年間も子供を出産し続けた。その数なんと85人(夫は43人)。
鬼ヶ島にてカイドウの百獣海賊団と同盟を組むが、キッドとローの腹を括った連携を前に敗れ、四皇の座から引き摺り降ろされる事となった。
詳細は項目を参照。



百獣海賊団

四皇”百獣のカイドウ”が率いる海賊団。海賊旗は髑髏に巨大な角が生えたもの。
百獣の名の通りカイドウはじめ動物系の能力者が多いのが特徴で、カイドウの下に大看板と呼ばれる三人の最高幹部、その下に、飛び六胞、真打と呼ばれる幹部たちがいる。
中でも大看板は、“火災”、“疫災”、“旱害”とその強さと凶悪さから災害と称される屈指の強豪。飛び六胞もX・ドレークうるティ、ページワンら比較的若いながらも実力者が揃う。
その凶暴性から、幹部クラス以上の懸賞金額は非常に高い。


組織力や幹部層こそビッグ・マム海賊団などと比べると至らないところがあるが、「世界最強の軍隊」を作るべく戦力を増強してきた。

  • 支配したワノ国を拠点に武器工場を建設して、海戦用の超遠距離砲などを実用化。
  • 百獣海賊団に仇なす凶悪な海賊達を力で屈服させては、改めて勧誘する度量の大きさで強い配下を増やす。
  • 更にはドンキホーテ・ドフラミンゴとの取引で武器や兵器と引き換えに購入した人工悪魔の実SMILE」を入手し、SMILEにより雑兵すらも『ギフターズ』と呼ばれる500人を越える人造動物系能力者の部隊を編成。

トップのカイドウや大幹部達は暴れることを好む凶悪性もあり、懸賞金額も高め。
旱害のジャックが率いた艦隊だけでも人数の多さは「とめどないゾンビの軍団」と評され、宴会には主要メンバーが2万人集っている。
麦わらの一味・ハートの海賊団・侍・ミンク族・キッド海賊団による鬼ヶ島への討ち入り作戦で勃発したワノ国天上決戦の末に敗れ、ビッグ・マム海賊団共々陥落した。


時世じゃねェがよ……!!
死は人の完成だ……!!! そうだろ?


通称”百獣のカイドウ”。百獣海賊団総督。懸賞金額46億1110万ベリー。
容貌は長い髭に巨大な角、左肩から腕にかけて鱗のような刺青などが特徴的な魔人のような風貌の巨漢。
「この世における最強生物」と言われており、「サシでやるならカイドウだろう」と人々は口を揃えて言うという。
趣味はなんと「自殺
初登場時も、高度10000mの空島から飛び降り自殺をして、ついでに下に偶々居たキッド達の船を1隻転覆させている。
しかしその高さからの自殺でも、「頭痛ェ…」程度のダメージにしかならず、「また生きちまった…」と呟いている。
ウオウオの実幻獣種モデル“青龍”の能力者で、巨大な龍に変身できる。
ワノ国にてルフィを幾度となく追い詰めるも、ついに能力を覚醒させた彼に敗れ、四皇の座を明け渡す事となった。
詳しくは個別項目を参照。



【新世代の面子】

以上のように、作中でも最大級の勢力として長く君臨してきた四皇だが、頂上戦争にて“白ひげ”エドワード・ニューゲートが戦死し、その地位を奪い取る形で台頭した黒ひげが新たに四皇として名を連ねる。
そしてその2年後に勃発したワノ国天上決戦における死闘の末、長年猛威を振るったカイドウ、ビッグ・マムの二人がついに陥落、当初の四皇で最も新参のシャンクスを除く3人が入れ替わるという未曾有の事態となる。


黒ひげ海賊団

かつて白ひげ海賊団のクルーだったティーチが裏切り、4人のメンバーと共に新たな海賊団として独立したもの。
「バナロ島の決闘」を皮切りに、インペルダウンの脱獄囚を引き込む等、本編中でみるみるうちに勢力を拡大していった。
頂上戦争の引き金を引くと共にその騒ぎに乗じて白ひげを殺害、その1年後には白ひげ海賊団残党との「落とし前戦争」に勝利し、四皇の一人に数えられるようになった。
勢力を拡大中の新進気鋭の海賊団であり、新世界編では10人の巨漢船長なるものが存在し、海賊達の楽園の島「ハチノス」を拠点としている。
その他船員等は当該項目にて。


もう始まってんだよ!!!
“王”の座をかけた強者共の潰し合いが!!!


通称“黒ひげ”。黒ひげ海賊団提督。現懸賞金額39億9600万ベリー。
見かけによらない慎重派で、機が熟すのを待ってから事を思い通りに運ぶ。
かつてエースの身柄を手土産に七武海入りしたが、インペルダウンやマリンフォードでの凶行により除名。
同時に、白ひげに替わる新たな四皇として君臨することとなる。
現在は悪魔の実の能力を奪う「能力者狩り」を行い、今なお勢力を拡大し続けている。
「体の構造が異形」で、ヤミヤミの実と白ひげから奪ったグラグラの実の二つの悪魔の実の能力を使える唯一の存在。
詳細は上記項目にて。



麦わらの一味

最悪の世代の1人、麦わらのルフィが率いる海賊団。戦闘員のロロノア・ゾロも、船長でないにも関わらずその1人に数えられる。
船員は極少数ながら、破竹の勢いで成り上がり、前代未聞の事件の数々で世間を騒がせてきた。
四皇の一角ビッグ・マム海賊団に大打撃を与えた上で生還を果たしたこと、「麦わら大船団」を結成(?)し大世帯となったことが決定打となり、ついにそうした話題が大好きな世界経済新聞に「5番目の皇帝誕生か!?」と報道されていたが、元七武海をも船員に引き込みつつ、ワノ国天上決戦でカイドウを打ち倒したことにより、遂に名実共に四皇の一角にまで到達した。
その他船員等は当該項目にて。


支配なんかしねェよ
この海で一番自由な奴が海賊王だ!!!


通称“麦わら”。麦わらの一味船長であり、海軍の英雄ガープの孫にして反逆竜ドラゴンの息子。現懸賞金額30億ベリー。
ご存知我らが主人公で、海賊王を目指す青年。ゴムゴムの実を食べた全身ゴム人間。
支配に興味はなく、どこまでも自由を好む奔放な性格。
立場上・・・というか自身の願望から船長を名乗っているが仲間達との間に上下関係はなく、時にぶつかり合いながらもその結束は非常に固い。
海に出てわずか3年足らずの中で、仲間や友人を助けるためや自分の夢に突き進んだ結果、「七武海複数人の撃破」「世界政府への宣戦布告」「世界政府三大機関*2すべてに侵入し生還」「天竜人への暴行および立て籠もり」「大勢の傘下の獲得」「四皇との交戦の末に生還」と、前代未聞の大事件を次々に引き起こしてきた。
ついには四皇カイドウを下すまでに至り、史上最年少で四皇にまで登り詰める事となった。
世間では、「8mの大きさを誇る怪物」「世界政府三大機関で大暴れしたイかれた男」と評され恐れられている一方、出会った人物からは慕われることが多い。


詳細は項目を参照。



クロスギルド

元王下七武海"千両道化のバギー"率いる海賊組織。
以前は「バギーズデリバリー」の名で、バギー海賊団を前身とする傭兵ならぬ海賊派遣会社として活動していた。
元々は東の海でもそこそこの強さという程度の海賊団だったが、マリンフォード頂上戦争後、インペルダウンからの脱獄囚たちが大量に加盟したため、一気に偉大なる航路でも有数の巨大勢力へと変貌した。
その後は七武海の一角として権勢を誇り、武器商人だったドフラミンゴの失脚によりさらなる躍進を果たしたはずだったが、世界会議レヴェリーにおいて七武海制度撤廃が決定。
これを受けてただの一海賊に戻ってしまった彼らは海軍に包囲され、絶体絶命の危機を迎えたはずだった...。


が、その直後に「クロスギルド」と名を改め、なんと海兵に懸賞金を懸け始めたのである。
これは、海兵が本来守るべき民衆からも逆に狙われかねない身となったことを意味し、その影響が甚大なものとなることは確定的である。
さらに、構成員として元七武海のクロコダイルジュラキュール・ミホークが新たに参加。
かつて国家転覆を目論んだ犯罪結社の元社長情け容赦無しの世界最強の剣士までバックに付いているともなれば、下手をすればロックス海賊団の再来と取ることもでき、四皇に数えられて然るべき脅威と言える。




...まあお察しの通り、あのバギーにここまで大胆な事が出来るはずもなく、実情は全く異なる。


本来クロスギルドはクロコダイルがミホークを誘って結成しようとしていた組織であり、当のバギー自身はクロコダイルからの膨大な借金の返済代わりに「下僕」として参加を希望したに過ぎなかった。
だが、その一環として請け負った設立の宣伝をバギーの部下たちに任せたのが運の尽き。
取り立てのために海軍の包囲を破ってきたクロコダイルを「バギーを慕って救援に駆けつけた」と都合よく勘違いした彼らはよりによってバギーがクロスギルドの首魁であるかのように世界中に宣伝、それを真に受けた政府及び海軍がバギーを四皇として認定してしまったというのが事の顛末であった。


当然ながら意図せず部下扱いされたクロコダイル及びミホークは激怒、哀れバギーは二人からボッコボコに痛めつけられ、それを眺めていたギャルディーノやモージたち幹部もあっさりクロコダイルに鞍替え。
もはやバギーの命運もこれまで...と思いきや、散々ボコして満足したのか、冷静になったミホークが「バギーを傀儡として組織の矢面に立たせ、都合が悪くなればいつでも切り捨てられるようにすれば良い」と提案、クロコダイルもそれを了承する。
かくして、恐ろしい"部下"二人に睨まれながらバギーの新たな海賊人生は幕を開けることとなった。
その他社員等は当該項目にて。



おれだって…でも事故でも今や肩を並べてんだ!!

だったら゛おれ゛が!! 「海賊王」になり゛てェ!!!


通称“千両道化”。クロスギルド社長。元ロジャー海賊団の見習いにして赤髪のシャンクスの兄弟分であったともされ、その経歴から伝説を生きる男と勘違い称される。
現懸賞金額31億8900万ベリー。
王下七武海制度撤廃後海軍に追われる羽目になったが、最終的に他の元七武海や最悪の世代の面子を差し置いて本人も全く意図しない内に四皇の座に収まってしまった。
理由は前述の通り。
ある意味不幸とも言える成り上がりを果たしてしまったものの、彼もまた、悪運の強さと圧倒的なカリスマ性という「この海において最も恐るべき力」を持っているといえよう。
バギー本人の強さは大したことがないとはいえ、バックに付いている存在が存在であるため、その首を取ることは決して容易ではないことは間違いない。
ちなみにクロスギルド結成時点ではミホークの方が懸賞金が高く、唯一トップが最高懸賞金でない四皇である。
こんな経緯ではあるが、海賊王という夢に対する熱意は本物であり、ミホークとクロコダイルの会話に割り込み「お前らそれでも海賊か!?」「回りくでェ事してんじゃねェよ!!」と発破をかける一幕も。
ぼこぼこにされながらも天性のカリスマで二人をワンピース争奪戦に巻き込んだシーンはまさに「四皇」にふさわしいといえる。
詳細は項目を参照。



【余談】

  • 元ネタについて

作者尾田栄一郎の出身地熊本県は全国でも屈指の高校閥意識・出身校への帰属意識が強い土地柄で、トップの公立高校4つ(熊本高校、済済黌せいせいこう高校、第二高校、第一高校)が「四校」と呼ばれている。
尾田の出身校は熊本市内の私立高校「東海大学付属 熊本星翔高等学校」(当時は東海大学第二高等学校)であり、本作に登場する海域名が「イーストブルー」と「東海」を直訳したものであることから、地元の読者からは「四皇」=「四校」が元ネタではないかと言われている。


  • 初期プロット

初期設定では、偉大なる航路到達後には四皇と戦うというプロットになっていた。
ここまでの長期連載となった理由として、王下七武海の存在が挙げられている。


  • 2年後の伏線?

単行本25巻の表紙がルフィ、シャンクス、ティーチ、バギーという新世代四皇と完全に一致したものであった。105巻の表紙でもセルフオマージュがなされている。
そのため、この時点から終盤の構想が練られていたのかもしれない。
ついでに中央で紙を食ってるヤギと、背景にいるオッサンも伏線では?と深読みする意見もある





追記・修正は四皇に挑み続ける方がお願いします。


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*1 ロード歴史の本文は魚拓のような「写し」を集めるのが基本とされ、写しをこっそり作ってしまえば四皇と戦う必要はない。ただし四皇の部下による厳重な警備を掻い潜る必要があり、極めて困難な作業である。
*2 海軍本部・マリンフォード、“司法の島”エニエス・ロビー、“海底監獄”インペルダウン

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