悪魔の実

ページ名:悪魔の実

登録日:2009/08/16 Sun 21:49:16
更新日:2023/08/17 Thu 14:37:46NEW!
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ありゃ ただの人間じゃねェぞ…あのガキ…!!!

噂に聞く あの「悪魔の実シリーズ」の何かを食いやがったに違いねェ




悪魔の実とは、漫画およびアニメ『ONE PIECE』に登場する特殊な果実である。




●目次



◆概要

「海の悪魔の化身」とも呼ばれる、50年に一度生るか生らないかわからないという大変貴重な果実。
ほとんどの悪魔の実には二音節の単語を二回並べた名前(「○△○△」の実)がつけられている。


食すと通常ではあり得ないような異能力を得ることができ、そうした者は「悪魔の実の能力者」と呼ばれる*1
悪魔の実の能力は、大まかに『超人系パラミシア』『動物系ゾオン』『自然系ロギア』の3種類に分類される。
その希少性と強大な能力を手に入れられる可能性から、売ると一億ベリーは下らないという。
それを知ったバギーは密かに悪魔の実を売ろうとしていた。


同じ時代に同じ実(同じ能力者)が二つ(二人)以上存在することはなく、『海の秘宝』とも呼ばれる。
人間(亜人)以外の動物はもちろん、何かしらの条件を満たせば生物ではない物質(「銃」や「剣」に「茶釜」、果てには「ガス」まで)ですら食すことによって能力者となった事例もある。


味の方はというと、大食いで悪食なモンキー・D・ルフィをもってしても「不味かった」と言わしめるほど非常に不味い
ジャブラも「クソみてえな味」と振り返っており、作中で口にしたカクカリファは嘔吐しそうになり、サボも思わず悶えていた。
ただしルフィはそれでも食べきっていたりする*2
バギーにいたっては丸飲みしている。


どこの誰かまとめたのか『悪魔の実図鑑』なる本もあり、悪魔の実について解説されている。
『同じ時代に同じ実が二つ以上存在することはない』と述べたが、『過去に』同じ実があると図鑑に載る。
但し後述のように悪魔の実自体が非常に希少なため、図鑑に能力の説明が記載されていることはあっても図説が載ることは極端に少ない。


劇中ではベガパンクの研究のおかげで悪魔の実の能力の解明が進んでおり、偉大なる航路グランドラインでは生物以外の『無機物』に実を食べさせる技術が開発され*3ピカピカの実など割とあっさり能力の原理を解明された実も存在する。
またペガバンクやシーザー・クラウンによって『人造悪魔の実』も作られている(後述)。


なお、勘違いされやすいが、悪魔の実の名称や分類はあくまで効果から類推された便宜上の物であり、それが絶対的な物であるとは限らない。
この点が顕著なのが動物系の悪魔の実で、本来は変化後が同系統の動物というだけのまったく異なる種類の実が、「○○の実 モデル××」という形で「○○の実」に一括りに分類されるシステムになっている*4
なお、悪魔の実の名前の決定過程が描写されていないため詳細は不明だが、世界政府は名付けている模様。
そのため、世界政府と関わりのない人物は実の名前を把握できていないような描写もある。
また、実の能力について誤認させるため、あえて偽りの名前を与えることがあることが示唆されている。


ちなみにジャンゴは若い頃に自分のアゴに生えてきた正体不明のキノコを食べてから催眠術が使えるようになっている(公式設定)。
「変な模様がある」「特殊な能力が身につく」「やたらマズイ」と、悪魔の実との共通点が多いキノコだが、ジャンゴ本人は能力者ではないようで、このキノコの正体や悪魔の実との関連性は不明。


◇悪魔の実の誕生

悪魔の『実』とあるが、どのような植物に実っているのか作中での描写はない。


能力者が絶命した場合、人知れずどこかで悪魔の実が再生する。
作中では、スマイリー消滅後に近くのリンゴが悪魔の実に変化するシーンが存在する。
また、黒ひげ海賊団は何らかの手段によって白ひげやアブサロムの遺体から能力を奪ったことが語られている。


ベガパンクはカイドウの血統因子からウオウオの実:モデル“青龍”を模倣し、ドフラミンゴとシーザーはこれを真似てSMILEをドレスローザで栽培していたが、トンタッタ族はSMILEを「不自然な果実」と呼んでおり、そもそも「果実」ですらない可能性も否めない。
後述の特性や能力者が消えた場合に実が再生することも考えれば、あくまで本質は宿っている能力の方であり、実の方は器だとも考えられる(宿った能力によって決まった形に果実が変化する?)。


上記の通りどのような植物に実っているのかは不明だったが…


◇形状

大体がメロン程度の大きさ。
形はバナナ、ブドウなど様々な果実のようなものがあり、色は実によって異なる。
また、全ての実には独特の唐草模様がある。


◇悪魔の実の希少性

能力者が必然的にゴロゴロ出てくる頂上争いの話のため読者・視聴者にはわかりづらいが、悪魔の実もその能力者も、本来世界的に見ても非常に希少な部類である。


それこそルフィ達のように色々な海賊や海兵と関わりでもしない限り、普通は一生出会わずに終わる。
というか海賊や海兵であっても、並の者であれば噂程度しか知らないこともザラ。
場所によってはたとえ能力者が訪れてもおかしくない偉大なる航路につながる島々であっても、アマゾン・リリーのように悪魔の実の存在自体が知られていないこともある。
外海でも一般人の間では「悪魔の実」に関するほとんどが知られていないようで、「エピソード・オブ・エース」で語られた範囲では身近にルフィという能力者がいたエースですら悪魔の実の外見や特性を全く把握していなかった。
ロブ・ルッチはカクとカリファに対して食べるように勧める際に「それを求めて死んでいく船乗りがごまんといる」とその実の希少性を端的に評している。


なお、その希少性もあってか、「特定の能力をピンポイントで狙う」という行動は基本的にはごく一部の例外を除いてまず見られない。
カクとカリファの例にも見られるように、「何の能力かはわからないがとりあえず食ってみる」、もしくはルフィやバギー、あるいはハンコックのように「そもそも食べる気はなかったが事故や強制されたりして食べてしまった」というケースが大半である。
根本的に誰にも食べられてない悪魔の実など一生に一度出会えればいい方なので、「この悪魔の実はスルーしてもっと欲しい能力を待つ」はあまりにリスキーな賭けなのだろう。
黒ひげは「『ヤミヤミの実』に出会えなければ一生日陰者でも構わない」という覚悟でいたために、中年も過ぎてからようやく「ヤミヤミの実」を手に入れることに成功している。
またサンジは「他の能力はどうでもいいが『スケスケの実』だけは欲しかった」と語っているが、これは黒ひげのような覚悟というよりはどちらかというと「できたらいいな」という願望に近い。
「オペオペの実」はその能力の特異性もあって一部の界隈では非常に知名度が高く、奪い合いになっていたことがあった他、「メラメラの実」は元の能力者の知名度と大々的な大会の賞品となったことから激しい争奪戦になったが、どちらかというとこれらのケースは例外となる。
一方で、四皇海軍本部レベルの強力かつ大規模な集団であれば狙った実を手に入れる*5ことも不可能では無いようで、ビッグ・マム海賊団では超人系(特に食べ物関係の能力)、百獣海賊団では動物系(特に古代種と幻獣種)、海軍本部の大将クラスでは自然系といったように、能力者の種類に偏りが見られる集団も存在している。


◆悪魔の実の能力者

悪魔の実を食べた者を『悪魔の実の能力者』、あるいは単に『能力者』と言う。
能力を使いこなせるかには個人差があり、例えばCP9でほぼ同時に実を食べたカクとカリファだが、カクはギャップに苦しみながらも閃きの数々で真価を引き出したのに対し、カリファはすぐ順応したものの能力と体術の相性が悪く十分には使いこなせなかった。


実を全て食べる必要はなく、一口だけ食べても能力が得られる。
切り分けて食べた場合、『最初に』食べた人物にのみ能力が与えられる(その後は普通の果実になる)。
ちなみにこの性質から、「一つの実をバラバラにしても、食べられるまでは一つの悪魔の実として機能する」という特異な実態が浮かび上がる。
なお、自然に実った果実である以上虫や細菌が真っ先に食すと思われるが、どの生物までがが能力者になれるのかは不明。
ただ、悪魔の実は不味いと明言されているので、細菌はともかく虫や鳥は食べるのを避けるとも考えられる。


アニメ版ではシャンクスが実を半分まで食べたルフィを「今すぐ吐き出すんだ!」と言いながら逆さにして振っているが、既に飲み込んだ後だったとしても吐き出せば能力者にならずに済むのかは不明。
描写的には喉を通って嚥下した時点で能力を得るようで、揺さぶられたルフィの体が伸びたことで能力者となったことが発覚した。


作中ではまだ詳細なプロセスは語られていないが、ベガパンクは能力の伝達条件をすでに解明していることが言及されている。


◇メリット

  • 身体能力の強化
  • 攻撃の無力化(超人系の一部、「ヤミヤミの実」を除く自然系)
  • 様々な特殊能力の獲得

が挙げられる。
当然ながら戦闘の機会が多い者ほど悪魔の実の恩恵を感じやすくなる。
一部は戦闘には不向きだが工作活動等に最適といったものも。
ただし、メリットも多い分デメリットもある。


◇デメリット

  • 泳げなくなる

実を食べると『悪魔の子供』となり、に嫌われる*6


正確に言えば水に浸かると体に力が入らなくなる。
全身が浸かれば動けなくなり溺れるが、体の一部が浸かっているだけなら浸かっている度合いにも左右されるが多少力が抜ける程度で済む。
また、通常の人体と異なり水に浮かなくなる*7様だが、水面でもがいたり漂着するなど描写は一定しない。


能力を能動的に発動することもできなくなるが、能力自体が失われるわけではないため、アーロンパーク編のルフィのように外部からの干渉によって受動的に発揮することはできる*8
水中をホームグラウンドとする魚人や人魚も例外ではなく、能力者となった時点で泳げなくなる。
ただしのちに「ウオウオの実」=水棲生物の能力が登場しており、これにも適用されるかは今のところ不明。
ただし、普通の人間が水中で力を失えば溺死するのに対し、魚人や人魚は水中でも呼吸ができるため動けなくとも死ぬことはない。
あくまで泳げなくなるのは力が抜けた結果であり、スイスイの実のように水以外なら泳ぐことは可能と思われる。


海楼石』と呼ばれる石は海と同じエネルギーが発せられており、これに触れると海に落ちたのと同じ状態になる。
能力者用の拘束具にはこの石が使われている。


たまに勘違いされるが、「海に対して能力による干渉ができない」「干渉し難い」ということはない。
実の能力で生み出されたものが海水に浸かったり、海楼石に触れても崩壊したり弱体化するということもない。
例えば「ヒエヒエの実」は海水を凍らせているし、「ネツネツの実」も手を経由して海を高熱化させている。
「チョキチョキの実」など物体の硬度や性質を無視できる能力の場合、道具のみ接触して能力者本人が触れなければ破壊が可能と思われる*9


一方で、カゲカゲの実の能力で生み出すゾンビは「海の力」を有する塩が弱点だった。
能力の影響を受けている間だけ一時期に状態が変化するもの(「カゲカゲの実」「バラバラの実」など)に関しては、能力の干渉を妨げることで元の状態に戻ると考えていいだろう。
また、単純に能力自体の性質として「水が弱点」というケース(スナスナの実など)は比較的多い傾向にある。


政府機関であるCP9に所属し、悪魔の実にも詳しいロブ・ルッチが「カナヅチ程度のデメリットは大したことはない」「まず弱くはならないので食べた方が良い」といった通り、デメリットを恐れて悪魔の実を食べなかった人物は現在漫画では描写されていない。
強いて言うなれば海中探検を夢見るバギー、海に出たがっていたヤマトがカナヅチのデメリットを嫌っていたことぐらいか。
一応、フランキーがルフィから「メラメラの実」を食べないかと誘われた際、『カナヅチになるのはゴメンだ』として断っているが、この時点では「メラメラの実」は一味の所有物ではなく、フランキーの反応もデメリットを恐れるというより単に興味がなかったと考える方が妥当だろう*10*11


また、海の力に触れていても、一定以上の力を持っていれば行動不能にはならない模様。
溺死の危険もワンピース世界ではルフィ~四皇含めてなんだかんだ生還していたりで、ワンピース世界の生物は溺死にはわりと強いらしい。
これらの特徴から、作者によれば風呂に入る時は半身浴やシャワーで済ませるのが基本らしい。



  • 二つ以上の実を食べると体内で実の力が反発して死ぬ

原作ではまだ描写がないが、過去に二つ実を食べた人の肉体が飛散したらしい。
実際に死ぬかは別にしても、悪魔の実そのものを集めることはある程度なら実現できるはずの組織能力を持つ、海軍や四皇クラスの組織でも複数の悪魔の実の能力を持つ者は一人としていないあたり、二つ以上の実の力を同時に得られないのは本当の模様。
ゆえに一人一能力が原則だが、例外として「身体の構造が“異形”」と称される“黒ひげ”ティーチは二つの能力を得ている。
また映画オリジナルの話ではあるが、『エピソード・オブ・チョッパー』のワポルは自前の能力でムッシュールと合体し二つの能力を行使している。
ただこちらは「食べた物の特色を得られる」という「バクバクの実」の特性の応用にすぎない。


なお、これが誤解されて「悪魔の実の能力者同士が近づくと死ぬ」「能力者が悪魔の実に近づくと死ぬ」という俗説も一部では流れているらしい。
無論、能力者同士の戦いが繰り広げられたり、能力者が悪魔の実を持ち歩いている劇中ではそのようなことは一度もない。


また、確定ではないが「能力者の体を、何らかの方法で取り込むとその能力を得る」というケースもある様子*12



◇相互関係

  • 能力には相性がある

例えば“自然系”「ゴロゴロの実」は体が雷となり、物理的攻撃が無効になるのみならず、その体を貫通すれば感電を引き起こす。
更に能力の基本的な性能だけ見ても速さや破壊力は非常に高く、その攻撃を防御できる手段も限られる。
しかし、“超人系”「ゴムゴムの実」はゴムという絶縁体であるため「ゴロゴロの実」に対して優位な関係であり、「ゴロゴロの実」の能力を一方的に無視することができる。
「ゴロゴロの実」の力でどれだけ強力な電撃を放っても「ゴムゴムの実」の能力者には一切のダメージを与えられず、逆に「ゴムゴムの実」からの物理的攻撃は覇気や海楼石がなくても問答無用で有効になる。
もちろん能力抜きの素の戦闘力にも影響されるため実際に勝てるかは状況次第ではあるが、それでも能力の相性次第では、普通なら勝ち目がないはずの相手に善戦したり、あわよくば倒してしまうことも可能となる。


  • 一部の実は別の実と上下関係にある

同じ様な効果をもたらす同系統の能力の中で、下位の実は上位の実に対して基本的に歯が立たない。
ただし、実際の戦闘では、本人の基礎戦闘力が問われるため、戦闘結果が実の能力だけで決定づけられるわけではない。


明示されているのは現在のところ
マグマグの実」>「メラメラの実
ヒエヒエの実」>「ユキユキの実
ブキブキの実」>「スパスパの実
「トントンの実」>「キロキロの実
の4種類。


また、「イヌイヌの実」モデル“九尾の狐”は幻術を用いて任意の姿に化けることができ、現状の作中描写では右手で顔に触った事がある人物にしか変身できない「マネマネの実」の上位互換に近いように見られる(何かしらの制約や欠点はある可能性はある)。
なお、「メラメラの実」と「モクモクの実」は、上位下位ではないが、互いに能力を相殺する関係にある。


  • ほとんどの場合、完全に同系統の能力は存在しない

上記以外にも似たような同じような能力を得る実も多い。
しかしそういう場合、実は能力のルールが別の方向に向かっている。
例えば上記の事例でもその能力によって得られる能力の強さには上下関係があるが、全く同じことができるわけではない。
「ヒエヒエの実」は凍結に特化した能力であるのに対し、「ユキユキの実」は周囲に雪を降らせる効果がある。
「ブキブキの実」は多種多様な武器に変化できる手数の多さが特徴なのに対し、「スパスパの実」は刃物にしか変化できない代わりに全身が常に鉄の強度となる、といった具合である。


◇能力の「覚醒」


心身が「能力」に追いついた時
起きるのが「覚醒」だ


悪魔の実の能力は極限まで鍛え上げることにより、稀に「覚醒」に至る。
動物系であれば異常な耐久力と回復力を得る、超人系であれば能力者本人以外のものにも影響を与えるようになったり影響を与える範囲が拡大されるといったように、悪魔の実の種類によって隠された強化能力が存在する。


作中で初めて覚醒という設定が明示されたのはインペルダウン編。
倒したと思いきや復活してきた獄卒獣について、クロコダイルが「覚醒した能力者」と説明したことでその概念が明らかになった。
新世界突入以降も、ドレスローザ編のドフラミンゴ、ホールケーキアイランド編のカタクリと、能力の覚醒が次々に登場。
さらには映画でもテゾーロバレットと、ボスキャラクターが覚醒した能力を使用してくるようになった。


ワノ国編にて、カイドウから「能力者の心身が能力に追いついた時に起きる」ことが明かされた。


◆ルーツ

ベガパンクの仮説によれば、悪魔の実とは「誰かが望んだ人の進化の可能性」であり、「こんな力が欲しい」「こんな姿になりたい」という未来の願望が能力として現れた。
曰く能力者とは「誰かが思い描いたいくつもの異次元を生きる者たち」であるらしい。


つまるところ「出来たらいいな」という自由な発想が大本にあり、それゆえに能力者の発想力によって様々な応用ができるのである。
動物系の熟練者は明らかに大本の生物からかけ離れた特性を持つことがあるが、その理由は作中でも言及された通り本人たちが「●●とはこういう生き物だ!」と思っている=この能力にはこういうことができると信じているからであり、それがそのまま悪魔の実の力の本質に合致していたから、ということなのかもしれない。


ただし、ベガパンクの仮説によれば、悪魔の実は本来あり得ない「不自然」であるがゆえに、「自然」の母である海に嫌われてしまうのだという
単純な自然物ではない模様。



◆系統

悪魔の実の『能力』は以下の3系統に分類され、様々な特徴を持つ。
各詳細はリンク先項目を参照。



◇[[超人パラミシア系>超人系悪魔の実]]

一番最初に登場した種類。
三系統中最も種類の多い、悪魔の実の代表格とも言える系統。
動物系・自然系でない悪魔の実は大体この系統に分類される。
超能力の類であったり、体質が変化したり、何かを無尽蔵に生成したりと、その内容はバラエティに富んでいる。
戦闘力を底上げするとは限らず、中には隠密行動や回復等に特化した能力もある。



◇[[動物ゾオン系>動物系悪魔の実]]

動物に変化することができる系統。
より正確には、人型・人獣型・獣型の3形態を行き来することができる。
獣の身体能力を獲得することで、人体の限界を超えた破壊力・耐久力・機動力を発揮する。
従来の動物に加え、絶滅動物がモデルのより屈強な『古代種』、架空生物がモデルの超人系のような特殊能力を持つ『幻獣種』といった希少な種類も存在する。
3系統の中でも、最も純粋に身体能力を強化する内容といえる。



◇[[自然ロギア系>自然系悪魔の実]]

自身が自然そのもの、つまり“自然物”になることができる能力。
基本的に体の原型を留めずに変化する。
身体が流動化するため物理攻撃を受け流し、弱点を突いたり「武装色の覇気」(後述)をぶつけるでもしない限りダメージを与えられない*13
加えて、自然物ゆえに攻撃範囲も威力も凄まじい。
そのため、3系統中最強種と言われており、同時に最も希少。



◆悪魔の実の能力の人造再現

血統因子を発見したDr.ベガパンクを中心として、何人かの科学者により希少な悪魔の実の再現が試みられている。


シーザー・クラウンやベガパンクは、人造動物系悪魔の実の作成に成功。
通常の悪魔の実には唐草模様の斑紋があるのに対し、人造動物系悪魔の実には目玉のような斑紋がついている。
おそらく費用さえかければ幻獣種も含めて動物系の再現は可能とはベガパンクの弁。ただし覚醒については未確認。


超人系も、人造悪魔の実こそできていないが、疑似的に一部再現されている。


ただし体を自在に別の物質に変換・生産する自然系はベガパンクをもってしても再現できていない。


◇ベガパンクの試作品

○ウオウオの実:モデル“青龍”のコピー
能力者:光月モモの助
ベガパンクによる人造悪魔の実の試作品。
現物は「失敗作」として伝わっており、長らく安置されてきた。
ピンク色の東洋龍に変形できるようになる。
雲を生み出し、それに掴まることで空を飛べる。
モモの助の幼さ故か当初は能力を制御できておらず、勝手に変身したり戻ったりしている*14
できるのか不明だが、人獣型は披露していない。また、本人が幼いためか龍としての姿も小さい。
カイドウの血統因子をもとにベガパンクが作り出したコピー品で、能力面は完全に再現できていたが、唯一体表の色だけが再現できずピンクになっており、ベガパンクはこれが気に入らず「失敗作」と断言。政府への引き渡しを拒否しパンクハザードに死蔵していた。*15
余談だが310話「グロッキーリング!!」の扉絵は「ワノ国の家紋の入った鎧を着たルフィと、その背景を泳ぐピンク色の巨大な東洋龍」である。



SMILE

能力者:ギフターズなど
「SAD」という薬品で育てられたリンゴと思しき木に生る。
ドンキホーテ・ドフラミンゴが新世界の裏社会で販売している。
詳細は個別項目を参照。


◇グリーンブラッド

ベガパンクによる超人系悪魔の実の再現。
超人系悪魔の実の能力者から採取した血統因子をベースに作られた血液を投入することでその能力を使えるようになる。


現在は人間兵器セラフィムに投入されている。
人間に使えるか、生産のための費用などについては不明。


ただしこの血液を投与された場合、海や海楼石は弱点となってしまう。


◇ジェルマ66

強化服レイドスーツなしでも、レイジュやニジ達は口から毒を打ち出したり毒を吸ったり、電気を放つ能力を見せていた。


このことについて104巻SBSでは、「能力はスーツの力だが、計画的に能力に適した人体を作ることから始めたため、レイジュはある程度毒に強い」と説明。
血統因子改造によって、外骨格のほかに能力に適した強い肉体となっており、105巻SBSでは「生まれた時から超人の資質をもっている」と述べられている。


また、元々炎に対して異常に強い耐性を持っていたサンジが自在に炎を出したり疫災のクイーンとの戦いで外骨格が発現したりしたことについて、105巻SBSではレイドスーツを着たことで“科学の力”が発現したとのこと。



◆その他詳細不明の能力

○????の実
能力者:オールハント・グラント(アニメ「海軍超新星編」オリジナル)
動物系。
左腕を巨大な狒々のような形状に変化させる。



◆悪魔の実と覇気

覇気とはいわゆる気やオーラのようなもので、その覇気の一種「武装色の覇気」は気を体にまとう鎧のようなものである。
これを使えば悪魔の実の『実体』を捉えることができ、物理攻撃が通用しない自然系や一部超人系の能力者の実体を捉えてダメージを与えられる。
ただし、あくまで戦いの土俵に立てるだけであって、海楼石や「ヤミヤミの実」のように能力まで封じるわけではない。
そのため、ペコムズとカリブーのような格上の覇気使いと格下の能力者同士ならばともかく、同格の覇気を扱う能力者が相手では覇気同士が相殺され、格上ともなれば逆に格下側が一方的に覇気を食らうため限界がある。
マリンフォード編では屈強な覇気使いであるジョズが青キジに氷付けにされ、赤犬はマルコたちの覇気をまとった攻撃で首を斬りつけられても多少のダメージで怯む程度で済むなど、自然系の優位性を覆すには至らなかった。


詳細は覇気(ONE PIECE)の項目も参照。




余談

  • 能力者vs非能力者

この手の能力バトルものとしては珍しく、悪魔の実は「完全な外部依存能力なので本人と相性の悪い能力でも発現しうる」かつ、「一度発現したら二度とやり直しは効かない」という特徴がある。
似たような「スタンド能力」や「念能力」は基本的に鍛錬・修行の積み重ねや、才能や趣味の延長・発展として身に着けるものなので、真っ当な形で習得する限り本人と相性の悪い能力は原則発現しない(というかできない)ことを考えると少し異色である。
また、能力バトルものでは「能力者」は「能力を持たない者」と比べて圧倒的に強く、作中での扱いにおいても雲泥の差があることが珍しくないが、悪魔の実の能力はそこまで絶対的な力としては描かれていない。
悪魔の実の能力自体は確かに強力であるが、最初期から活躍するゾロなどの存在を見てもわかるように、覇気などの設定が登場する以前から 「能力の有無は関係なしに強い奴は強い」という描写がされている。


  • 実の紹介について

シャボンディ諸島編からは、主要な人物・敵キャラであるのにも拘らず、悪魔の実の名前や効果が登場直後に解説されない場面が増えている。
いかんせん説明不足感が否めないが、能力者が当たり前のように出て来るのでその都度紹介を挟む余裕はないのかもしれない。
そのため、一部の悪魔の実などは『VIVRE CARD〜ONE PIECE図鑑〜』や『SBSコーナー』で初めて明かされている。
中には「ジキジキの実」のように作者がもう既に名前を明かしていたと思い込んでいたパターンも発生している。
こういった事例を受けてか、ワノ国編以降はキャラクターの名前と所属・役職の表示に悪魔の実の名前も併記される例が増えている。


  • 装備品への影響

悪魔の実の能力は能力者の衣服にも及んでおり、例えば黄猿は上半身を爆破されそれを実の能力で復元した際、衣服も元に戻っている。
服だけでなく鎧や武器にも影響しているような場面もあることから、おそらく能力者の身体の一部として認識されていれば実の能力に含まれる模様。


  • 二次創作

二次創作では『エロエロの実』とか『ロリロリの実』とかがたまに出てくる。
なぜか能力者が食べても前述の拒絶反応は起こさない。
まあエロ界隈は元からご都合設定の嵐だし仕方ないね。


因みに原作者はエロエロの実に興味があるそうである。
SBSでの質問に対し、ルフィにゴムゴムの実とエロエロの実のどちらを食べさせるか迷っていたと冗談混じりに答えたり、ルフィに与える能力は「一番ふざけている能力」ということで悩みに悩んで決めていたりしたらしい。



  • 「食べてみたい悪魔の実ランキング」

結果は……まぁ男の子の考えることっておんなじね☆






追記・修正は悪魔の実の図鑑を見ながらお願いします。


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*1 ワノ国では、悪魔の実の存在自体が知られておらず、能力者は妖術使いと呼ばれている。
*2 アニメ版では半分まで食べた時点でシャンクスが止めている
*3 ぶんぶく君やパトなど、別のルートで実を食べたと思われる物質も散見される。ただし、作中で確認されているのは動物(ゾオン系)のみで、超人(パラミシア系)と自然(ロギア系)を無機物に食べさせた場合どうなるかは不明
*4 全ての動物系がこの規則に則っているわけではなく、ミス・メリークリスマスの「モグモグの実」、タマゴ男爵の「タマタマの実」等、モデルが特に設定されていない動物系も存在する。
*5 もしくは、目当ての実を食べた能力者をスカウトする。
*6 「海」とはこの場合、川や湖など「水が溜まっている場所」全般を指す。雨やシャワーなどの流水なら問題ない。
*7 SBSの「すごく浮く木片」のQAやゾウでのジャックの様子から
*8 そうでもないとブルックは海水に浸かった時点で成仏するので、常時発動するタイプの能力は解除されない様子。
*9 インペルダウンで手錠を外したのは状況的にイナズマの可能性が高く、牢屋を壊している描写もある
*10 興味もないし必要性も感じないのに悪魔の実を食べると仮定すれば、さすがにそのときは能力を得るメリットより泳げなくなるデメリットのほうが大きい
*11 フランキーの一味での役職は船大工であり、特に航海中に船の修理を行う際には水に浸かったり海に潜ることも多いと思われる。船の修理が必要なのに「悪魔の実のせいで水中で作業ができません」ではお話にならない事も含めて「カナヅチになるのはゴメンだ」という発言である可能性もある。
*12 ビッグ・マムはソルソルの実の能力者だったマザー・カルメルを(直接の描写はないが)食べることでソルソルの実の能力を使えるようになっている。
*13 ヤミヤミの実だけは例外で流動化ができず、さらに能力によりダメージも通常以上に受けてしまう。
*14 本人の話では感情が高ぶると勝手に変身してしまうらしい
*15 たかが色だけで、と思うかもしれないが、科学者の視点に立てば「色が違っている」ということはつまり「再現できていない何かの因子が残っている」ことであり、悪魔の実をコピーするという目的からすればこのウオウオの実のコピーは明確な失敗作である。

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