異能者と戦える一般人

ページ名:異能者と戦える一般人

登録日:2016/05/27 Fri 23:32:52
更新日:2024/01/23 Tue 13:39:29NEW!
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能力バトル 一般人 能力 逸般人 異能 yama育ち 木原神拳 ヤクザ天狗 東光太郎 海野 仮面ライダーg3 マサルダイモン 川尻早人 知恵と勇気 化物を倒すのはいつだって人間だ 黄金の精神 ただの人間 凡骨の意地 otona 浜面仕上 厨二項目 創作 ウルトラマンタロウ 遠山キンジ



いわゆる能力バトルなどと呼ばれるジャンルの作品では超能力や魔法といった、多種多様な力の持ち主が活躍する。
そんな中、作中における「能力」を持たない人間たちの扱いは低くなることが常である。
基本的には冒険に関わらない日常担当、悪の能力者や怪物に襲われる哀れな被害者、能力者に向かっていき返り討ちに遭うかませ犬etc.……。
能力者たちは異能という強力な武器を持っており、それを持たない一般人たちは丸腰同然なのだから当然と言えば当然である。


しかしながらごく稀に、能力を持たない一般人の身でありながら、
能力者や異形の怪物を相手に立ち向かい、時には互角以上の戦いを繰り広げ、とうとう勝利してしまうような場面が描かれることもある。


物語としては大きな意外性を演出できる上、強大な能力に慢心をしている敵に下剋上をする展開は、大きな爽快感を与えてくれる。
更に、特別な力がなくても努力や工夫次第で戦える、仲間の力になれるというのは、一般人の一員である読者・視聴者に希望を抱かせてくれる。
ただし、やりすぎると「能力自体が大したことないんじゃない?」といった印象を、
読者・視聴者に抱かせてしまう恐れがあるので、あまり多用はできない諸刃の剣でもある。


そういった事情もあってか、最初から最後まで全て無能力者の一般人が戦うという場面はかなり少数派になる。
実際のところは他の能力者から何かしらのサポートを受けていたり、
敵を追い詰めたとしてもトドメを刺せるほどの力はないので、決着は仲間の能力者に譲ったりすることも多い。
加えて「こんな戦い方ができるのはこのキャラクターだけ」「勝利できたのはこの場面でしか使えない綿密な作戦の賜物」、
「偶然や運命をも味方につけた上での勝利」といったように、「コツさえ掴めば、誰でもいつでもこの戦法を使える」といった描き方がされることはまずなく、
かなり限定的な戦い方であるという描写がされることがほとんど。
しかしだからこそ、そんな戦い方ができる「一般人」の存在が輝くのである。


なお、ここで言う「一般人」とはあくまで作中における「能力」を持たない、
あるいは、一応能力を持ってはいるが非常に弱いもの、直接戦闘では使えない種類のもののことを指し、軍人や裏社会の人間なども一般人に含むものとする
(「主人公たちをサポートする組織の人間」を一般人とするかは微妙である。彼らは最前線で戦う適性が無いだけで指揮や補給で十分戦力になっているのだから)
当たり前の話だが、後述の要素こそがその作品における「能力バトル」に相当するという作品も除外する。
(例えば、ゴジラシリーズなどは無能力の軍人や科学者・政治家が異能の存在と戦うことも多いが、
 異能なしの人間の力、すなわち科学力・財力・分析・勇気などで(怪獣と)戦うのが一般的であるため、「作中における『能力』がない」という文脈とは外れる)


また、作中における「能力」抜きでも強い奴は強い作品のキャラクターや、
作中の社会では無能力者扱いされているけど実際のところは立派な特殊能力を持っているようなキャラクターなどは、ここではあまり語らない。


ちなみに「諸事情で最新鋭兵器が出てこれないだけで、戦力的にはもともと互角以上」というパワーバランスの場合は地球なめんなファンタジーというまた別の分類になる。





●最新鋭の科学技術・兵器で武装する


かがくのちからってすげー!


科学の力こそ人間の力、まさしく人間の戦い方であると言える。
しかしながら、科学技術が未発達なファンタジー世界に現代兵器を持ち込んだ……などのパターンを除き、
基本的にバトル物の作品では兵器の類は噛ませ犬にしかならない。


機関銃の一斉射撃を避けられた、謎のバリアーで防がれた、
弾丸は当たったはずなのにまるで効いてない、吹き飛ばしたと思ったら再生された……というのは基本パターン。
また、能力バトルの多くは人目につかないところで秘密裏に行われるので、強力な武器を持って駆けつけることが難しいというのも原因の一つか。
そもそも現代兵器で倒せるのなら、悪と戦う正義の能力者など必要ないという話になってしまうため、これは仕方ない。


能力者や怪物に対抗するには、相手の予想を上回る超兵器や、能力者との戦闘に徹底した戦術・戦略を用意するのが望ましい。
それでも、異能の力を相手にするのは苦しい場合が多く、

……というように、生半可な武装と精神ではとても真似できない戦い方で、
なんとか食い下がっているというタイプの人たちがしばしば存在している。


一方、アメコミで活躍する社長系ヒーローのように「頭脳および科学技術が現実を逸脱した異能レベルに達している」タイプは、
本人の身体能力が人間の範疇だったり狭義の異能を身に着けていなくても、一般人とはあまり呼ばれない。




●異能力を上回る強靭な肉体・格闘技術で対抗する


レベルを上げて物理で殴ればいい


きわめてシンプルかつ原始的な戦い方。
無論、並大抵の格闘能力では話にならず、[[もはやどちらが能力者なのかわからない>○○で真っ先に死ぬタイプの体育教師]]と思わせてしまうほどの超人的、あるいは怪物的な格闘能力が必要とされる。
そのため、パートナーのインパクトがありすぎて、本来メインの魔物の影が薄くなるといったような問題点が発生することもしばしば。


当然、これほどの格闘能力をいかにして身に着けたのかという疑問が発生することになるのだが、
そもそも超能力の使える相手を殴り合いで制するという無茶をやらかしているわけなので、理由づけも無茶になりがち。
YAMA育ちで特別な格闘術を身に着けている忍術を少々嗜んでるから究極生物兵器にも勝てる
熱い魂のこもった鉄拳を武器に強敵と戦い続けるうちに自身もどんどん鍛えられ、究極体デジモンを殴り倒せるほどにまでなった
特訓で身に着けた投げ縄を駆使してウルトラマンさえ倒す大怪獣の頭に飛び移り、その両目にナイフを突き刺して戦闘不能にした
「飯食って映画見て寝るッ! 男の鍛錬は、そいつで十分よッ!」
「腕立て伏せ100回、上体起こし100回、スクワット100回、そしてランニング10km、これを毎日やる!!!」
……といったように、冷静になって見ると「理由になってないだろ!」と、
突っ込みたくなるような人たちもしばしばいるが、実際そのシーンを見てみると妙に納得できてしまうような、不思議なパワーがあるのも事実である。


達人級の「技」を繰り出すのか、化け物じみた「力」で押すのかは人それぞれ。
中にはたった一人の超能力者を殴るために、自身の天才的頭脳をフル活用した超高精度の拳法を身に着けるといったような、
頭いいんだか脳筋なんだか分からないような絶技を繰り出す人もいる。


ただし、能力者の中には「戦闘は能力に頼り切りなため運動面はからきし」、
「基本的に後方支援担当なので接近されると弱い」といった人も少なからずいるため、
そういった人相手だと文字通り一般人レベルの格闘技能であっさり倒せてしまうこともある。




●能力者特有の弱点を突く

簡単に言ってしまうと吸血鬼相手に日光、十字架、ニンニクetc.……のパターン。
作品によっては能力に何かしらのデメリットが付加されていることも多く、特定の条件下で能力が使えなくなる、
能力に制限時間や射程距離が存在する、能力を使いすぎると不調が発生する……といった弱点をうまく突いて戦うのである。
また、異形の怪物相手に食欲を利用した罠を張る、で酔払わせる、というのも古典的だが有効な手段である。
古典的な作戦すぎて、こんな作戦でやられてしまう怪物は「やっぱりマグロ食ってるようなのはダメだな」と言われてしまうが…。


一生カナヅチのようにわかりやすく、全能力者に共通するものならよいのだが、
弱点の内容は能力者によって様々だったり、当然能力者自身も弱点に気を配っていたりするので、簡単なようで結構難しい。


前述の吸血鬼などのように妖怪変化や幽霊の類は、妖怪としての伝承や習性、幽霊になる前の記憶などが明確な弱点になりやすい。
児童文学などで普通の少年少女がお化け退治をする時は、味方のお化けや霊能力者でもいない限り、こうした弱点を突くことが基本になる。


能力が使えなくなるタイプの弱点であった場合、無効化系の能力者と戦い方が似てくるかもしれない。
……無効化系の能力者にとって、本項で説明されているタイプのキャラクターは天敵であるが。




●権力・財力などを駆使したり人質をとるなどの謀略で追い詰める

このパターンは主人公やその仲間よりも、むしろ敵役に多い。
単純に金と権力で集めた兵隊による数の暴力で押したり、能力者にとって大切な存在を人質にとって抵抗できなくする等。
上述のような科学技術や武力をふんだんに使用したりすることもあるが、
真に恐ろしいのは「社会的に殺す、無力化する」タイプの戦い方。


いかに超人的な力を持っていようと、人である以上社会の中で生活せねばならない。
特に、主人公タイプのキャラクターは戦いの無いときはごく普通の日常生活を送っていたりすることが多い上、
立場や性格上強引な手段をとることも難しく、社会のルールを悪用されたりすると何もできずに窮地に立たされてしまうことが多い。


スーパーマンの宿敵が、肉体的にはただの人間であるレックス・ルーサーであるように、
一定以上の超人を相手にするにはこれが一番効果的であるのかもしれない。




●知恵と勇気


最重要。


人類の手にした最初にして最高の武器。
ここまで説明した一般人の持ちうる武器も、知恵と勇気があればこそ、その力を発揮することができるのである。


……とはいえ、基本的には能力者に対抗するための力を揃えた上で、
最後の一押しに必要になるのが知恵と勇気であり、本当に知恵と勇気だけで能力者と渡り合うような人はかなりの少数派。
比較的可能性が高いのが、ある程度ルールの存在する戦いで、
凡骨の意地を見せて神の力を持つ敵にまで食い下がり、ルール上はほぼ勝利
バトルの基本ルールと特殊なバトルフィールドの性質を最大限活用して敵を出し抜く
……などのように、かなり苦しい戦いではあったが、知恵と勇気を総動員して異能の敵に対抗した人たちも存在する。


しかし中には、
特殊な背景を持ちながらも手にした「力」をほぼ使うことなく「はったり」や「説得」を武器に戦いを切り抜け、勝利する者がいたり、
驚異的な貫通性能を持つビームを全身からぶっ放し、爆風で飛ばされた人間に余裕で追い付くほどの体力も兼ね備えた超能力者を、
小型拳銃を一丁持ってるだけのただのチンピラが倒したり、
時間を操る能力さえ手に入れた凶悪殺人鬼を、特別な力を何一つ持たない小学生が追い詰めたり、
星を滅ぼすレベルの異能を持った様々な種族を、ただの引きこもりゲーマーが計算と心理誘導のみで次々に撃破したりすることさえある。




追記・修正は異能者を特殊能力を使わないで倒してからお願いします。


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