登録日:2026/03/10 Tue 10:05:18
更新日:2026/08/07 Thu 08:31:09NEW!
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ミニカーの王様
トミカとは日本の玩具メーカー・タカラトミー(旧・トミー)から発売されている自動車を模したミニカーである。
1970年から発売されている、日本屈指のロングセラー玩具である。
▽目次
1 概要
手のひらサイズのダイキャストミニカーで、乗用車、緊急車両、トラック、バス、重機など様々な自動車を製品化している。
自動車が中心だが、自動車に限らずバイク、鉄道車両、航空機、船舶などもラインナップされ、キャラクターもののラインナップも豊富。
1970年当時、ミニカーといえば国内品であれば標準スケールと呼ばれる1/43前後のものがメインで、3インチと呼ばれるサイズのミニカーはイギリスのマッチボックスをはじめとする輸入品ばかりだった。
そんな中、手のひらサイズの国産車が無いミニカー市場に目をつけたトミーが「スケールは統一せず製品のサイズを統一」「品番固定の入れ替え制」「各種ギミック」などのマッチボックスの手法を参考に開発。結果大ヒット作となり定番商品となった。
そのため、日本では3インチミニカーを「トミカサイズ」と呼ぶ人も少なくない。
クオリティの高さやバリエーションの多さ、大人向けシリーズの存在から子供だけでなくコレクターやカーマニアからの注目度も高く、希少な品も多いことからマニアによる蒐集も盛んとなっている。
子供によって遊び倒されたジャンク品を手に入れ、リメイクやカスタムして楽しむ人も少なくない。
これまでに製品化された車種は1000種類を超え、色違いや特注などバリエーションも多数存在する。半世紀以上の歴史は伊達ではなく、歴代車種を並べると日本の自動車史が出来上がるといっても過言ではない。
鉄道玩具のプラレールとは姉妹関係にあり、90年代後半からはトミカを運べる車運車やカートレイン、トミカと交差する陸橋や踏切、駅などプラレールと一緒に遊べる製品が多数登場している。
2 製品の特徴
製品は箱のサイズに合わせた縮尺を取っており、そのサイズは車種によってまちまち。
トラックなど一部の車種はその関係から縮尺表記が無いものもある。
箱の他にはブリスターパックも存在したが、こちらは2025年3月を最後に廃止された。
トラックなど大きめの車種では一回り大きめの箱を採用しており、基本の箱は2種類となる。
パッケージは発売当初~1983年までの製品は黒と黄色を基調としたデザインで「黒箱」と呼ばれ、1976年に登場した外国車シリーズは青と白基調のデザインで「青箱」と呼ばれていた。
1984年発売の日産セドリックから赤と白を基調としたデザイン、現在の「赤箱」が登場し、以降は輸入車も含めてこのデザインに統一されている。
通常品および後述のトミカプレミアム・トミカリミテッドヴィンテージのパッケージは一部を除きプラモデルを彷彿させる実車のボックスアートが描かれており、このイラストを楽しみにしている人も少なくない。
イラストは現在外部のイラストレーターが担当しているが、1972年から1989年まではトミー工業の社員である松本光正氏が担当していた。ちなみにこの松本作品はタカラトミーではなく氏の遺族が権利を引き継いでおり、これを使ったグッズが自動車イベントなどで発売されている。
車体は基本的にダイキャスト製で、窓やシート、赤色灯、トラックの荷台などはプラスチックパーツで構成されている。
細かな塗装やモールドも多くリアルだが子供向け玩具ということもあり意図的に丸みを帯びさせたりドアミラーを省略していたりする。
尤も、ドアミラーについては1980年代中期~90年代初頭の車種で採用例があり、直近の車種でもホンダ・eでは車両の特徴ということもあってか再現されている。
多くは車体にはギミックが搭載され、サスペンションやドア(運転席・助手席・リア)開閉がメイン。他にもクレーン車やショベルカーといった重機ならアーム動作、トラックなら荷台の開閉や積載物の積み下ろし、トレーラーならトレーラーヘッド切り離しといった具合にその車種ならではの仕掛けを楽しむことが出来る。
車両が履くタイヤは主に2種類あり、トミカのシンボルマークにもなっている風車風のものと、スポーツカーなどに採用されるワイドタイプが存在し、用途や車種によってサイズを使い分けている。
ぱっと見は昔から変わっていないが、今では乗用車が履いているホイールは元々大型トラック向けに使われていた…など、実車におけるタイヤサイズの大型化の影響を受けているのがよくわかる。
3 制作
一車種の企画開発から発売までは7~9カ月ほどかかり、乗用車では概ね実車登場から1年程度で発売される。近年はメーカーがプロモーションも兼ねて実車リリースと同時にトミカを発表することも多い。
取材した車両をデータに取り込んで3Dプリンターによって縮小モデルを製作し、そこからその車種の特徴的な箇所をデフォルメし、成形・生産や安全面の観点での省略など合計100カ所近くの修正・改良を実施して金型が完成する。
発売後も製造途中で生じた不具合や補強といった観点から金型の修正が行われることも多く、それが莫大なバリエーションの一因ともなる。
発売当初から2001年頃まではホウノキと呼ばれる木材から職人が手作業で削り出して制作していた。
最初に原寸サイズで縮小モデルを制作→商品イメージを把握したうえで製品化するかどうかを判断→製品化が決まった車種はデフォルメを加え、実金型の2倍となるサイズの木型を作る…というのが流れ。
絶版については商品の売れ行きは勿論、実車がモデルチェンジ・マイナーチェンジをした場合は即座に絶版になることが多い。90年代には実車が型落ちしたセドリックやシルビアといった車種が延々売られていたりしたが
また、トミカならではの理由として「年々改訂される玩具の安全基準に沿わなくなった」というのもある。
製造先は当初日本国内だったが、1994年頃から中国製に変更され、2008年以降はベトナムでの生産が主流となっている。
4 車種
選定車種は自動車であればほぼ何でも取り揃えている。
乗用車を筆頭にタクシー、パトカー、救急車、消防車等の働く車の定番、果ては巨大な重機や建設機械などがある。
基本的に日本車がメインだが輸入車もそれなりに存在しており、いわゆるファミリーカーに強いのも特徴。これは「子供が遊ぶものである以上、スポーツカーとはたらくくるまだけではなく、パパ・ママのマイカーとしてなじみのある車種もあった方がいい」という観点から。
加えてこうした車種はパトカーや消防指揮車にも採用されており、一度絶版になってもこれらの仕様で再登場させてお手軽に新車が出来上がり…というコスト的な側面もある。
もちろんこれらのどれにも当てはまらないようなジャンルの車種も取り扱っており、いすゞ・エルフマイパックや日野・グランビューのように、実車はマイナーですぐに終売となったがトミカで知名度を上げた車種もあったり。
尤も、時期によっては偏りが無かったわけではなく、軽自動車は21世紀初頭まで軽トラぐらいしかラインナップされていない時代の方が長かった。
国内メーカーではスバルとダイハツの製品化が21世紀まで非常に少なく、後者に至っては初登場が1983年でしかも旧車のミゼットと不遇をかこっていたのが伺える。
自動車以外なら建設機械・航空機・鉄道車両もあり、変わったところでは農業機械やアスファルトフィニッシャー・耕運機なんてものまで製品化されたことも。
ホンダは2輪・4輪・汎用機械・ジェット機に至るまで製品化しており、いちミニカーブランドで全てラインナップしている例は世界でもここだけだろう。
企業タイアップも盛んで、各種自動車メーカーは勿論運送会社、バス会社、食品会社、レーシングチームなど実在の企業・団体等の商標やロゴも多く使用されている。
また車体は実車でもトラックの荷台のロゴは架空企業だったり実車と同等に扱われている車種でも「実在しそうだが、特にモデルが無い、もしくは代表的な車種からのイメージ」といったような架空車も一部展開されている。
その代表例がパンダやら恐竜やら巨大なハンバーガーやホットドッグのオブジェを積んだ架空仕様のトラックだが、これは「子供は乗り物・動物・食べ物が好きなので、必ずその要素を入れる」をポリシーにしているのが理由。
かつて知的財産権が緩かった時代には、タイレルP34など一部を除きメーカーへの承諾は必要なかったが、近年はきちんと関係企業へライセンス料を支払って製品化している。
外車ではパンサー・6やAMC・ペーサー、スパイカー・C8といったかなりマニアックな車種も製品化しており、外車の第1弾はスーパーカーを差し置いてウィネベーゴのキャンピングカーだった。
ベタなところでもフォルクスワーゲンゴルフは一番人気のGTIではなく当時国内に正規輸入されていたGLE、タイプ1(初代ビートル)なんかはごく少数しか生産されなかった「1200LSE」グレードを製品化していたりする。この辺でも妙な変態…いやこだわりがうかがい知れる。
外車は1990年代以降「〇〇タイプ」という表記が付き、2000年代以降は正規にライセンスを取得しての製品化となったが、この関係もあってかしばらく外車が途絶え気味なこともあった。
特に厄介なのがフェラーリで、1999年から2018年まで一切製品化が行われなかった。
これは1999年にフェラーリとマテル社と製品化の独占契約を結んでいたのが理由で、2015年からは香港のメイチョングループがフェラーリの製品化権利の販売契約を結び、以降は実質的にライセンスが解放されるようになったため。
近年の製品ではパッケージのイラストが製品写真に変更させられるなど、厄介なのには変わりがない模様。
2026年現在、国内メーカーではカワサキモータース*1、海外メーカーではアルファロメオ*2・ハーレーダビッドソンの車種はこれまで製品化実績がない。
オリジナル車種
トミカは原則として実車を製品化しているが、オリジナルデザインの車種も存在するのでここで紹介する。
- トミカドリームモータース
2001年に始まった、トミカ独自のコンセプトカー部門。
当初は著名人などにもデザインさせたものを展示するのみだったが、2000年代後半以降はトミカ博の入場記念や会場限定品として発売された例もある。
- 低床トレーラー
2015年の『首長竜搬送車』で登場した架空デザインのトレーラーヘッド。
大型のオブジェや重機を積んだ低床トレーラーとして使われているのだが、トレーラーヘッドとトレーラーが完全一体形成なため切り離しはおろか首を振らせることすら不可能という致命的な欠点を抱えている。
トレーラーではこのほかスカニアを模したタイプの車種も存在しており、こちらは他社と同様に着脱可能となっている。
- ドリームトミカ用汎用車種
後述のドリームトミカ用にキャラクターラッピングを施すための架空の汎用車種が3種類存在する。
丸っこい車体でその部分キャラクターの顔をあしらう乗用車タイプ、前面に予備タイヤの付いたワーゲンバスタイプ、後述の通常品とは異なり後部乗降口と前面のボンネットを持つロンドンバス(ルートマスタータイプ)が汎用車種として様々な作品に使用されている。
- 4tトラック
2025年に突如誕生した製品。
車種名は特に設定されておらず、公式からも特に名称の言及が無いので、漠然と街で見かけそうな一般的なトラックとして製品化された。
最大の特徴は自動車会社へのライセンス料が不要なためその分荷台の架装にコストをかけられる点。
主な例として
- 取り外し可能なガスボンベと可動式のパワーリフトを装備したプロパンガス配送車
- 非散水状態からタンクを開き、水を模したクリアパーツで散水状態にすることが可能な散水車
等がある。EV車のくせに燃料タンクが付いたヤマト運輸の配送トラックもいるが。
荷台の規格はエルフなどと同等で、これらの荷台はやろうと思えば換装も可能。
もっとも「荷台ギミックをメインとするためキャブはそれっぽい架空風」という方式はSikuやマッチボックスといった同種のブランドにも存在するので、それに倣ったやり方と言える。
5 製品・販売形態
本項では代表的なものを解説する。
単品
通常シリーズは1〜120でナンバリングされ、常時120台が発売されている。
かつては国産車シリーズが110台→80台、外国車シリーズが70台→40台とラインアップされており、1988年に現在の120番制度に変更された。
新製品は既存品を廃盤にする形で入れ替わり、恒常的に発売される。
当初はカタログでの予告のみで不定期発売だったが、2000年代に入ると毎月第三土曜日をトミカの日と称しそこで新製品発売を行う形となった。
1976年から大型トレーラーや大型重機、鉄道車両といった長尺車種を製品化したロングトミカが発売。1994年にレギュラー製品ではいったん姿を消したが、2010年からは121〜150がロングタイプトミカの枠となり、レギュラー復活を果たした。
初回特別仕様
2003〜2006年、2011年7月以降一部車種は新発売時の初回生産時のみボディカラーや金型違いの初回特別仕様が登場している。
この仕組み、現在はトミカが有名だが実は元は90年代末期にプラレールで行ったのが始まり。実車にカラーバリエーションがある205系とE653系で行われていたが長続きしていない。
ちなみに、通常品の色違いは1990年代中盤に「新色」としてカラー変更を予告して発売した例があったが、それ以前は後述のフェア品を除いて全くのランダムで店で買ってみないと分からない状態だった。パッケージのイラストもそのまま*3なので、現物を見て涙をのんだコレクターも少なくない。
ギフトセット
「緊急車両」「軽自動車」「工事現場」など、特定コンセプトに沿った車種をセットにしたもので、発売された大物製品の発展を目的としたものが多い。一部のセットには情景部品などの小物などが付属する場合もある。
概ね3〜4台のセットだが、1980年代までは10台近くをまとめたセットなんかもあった。
勿論中身は全てセット限定のカラーバリエーションで、場合によっては通常品にない車種が収録される例もある。
2台セット
採用基準は不明だが通常規格品として時折リリースされている。株主優待や旧車、記念品などどちらかというとコレクター向けの製品に採用される傾向がある。
キャラクター物
1971年に通常品で『帰ってきたウルトラマン』のマットカーと『緊急指令10・4・10・10』に登場する専用車*4をモデル化したのが始まりで、その後1972年にキャラクターのシールを貼りつけた「マスコミトミカ」が発売された。
マスコミトミカの評判は上々だったそうだが、当時のトミーは「玩具は製品の質で決まるので、安易にキャラクター物に頼ってはいけない」という方針を取っていたことからしばらく同種の製品は登場せず、再び登場するのは1990年代後半以降のこと*5。
刑事ドラマやレースゲームなど自動車が登場する作品の車両を製品化したもの、既存車種をキャラクター仕様にしたもの、トミカオリジナルデザインでキャラクターをイメージした車など様々。
『きかんしゃトーマス』、『カーズ』、『プレーンズ』、『サンダーバード』等は単体でナンバリングシリーズ化され、それ以外も近年はドリームトミカとしてシリーズ化している。通常ナンバリング品としては151〜170がドリームトミカ、171〜186がディズニートミカに使用されている。
過去には作品関係なく「キャラトミカ」として一括りになっていたこともある。ここではハローキティやドラえもんのラッピング車両、『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』のミニ四駆や『マッハGoGoGo』のマシンがラインナップされていた。
変わったところでは、タカラトミーと大阪市消防局のタイアップで生まれたローカルヒーロー「セイバーミライ」仕様のトヨタFJクルーザーがある。
セイバーミライは当初、ハイパーレスキューと同じ外見のビークルを所持している設定だったが、2013年に大阪トヨタから専用カラーのFJクルーザーを寄贈されており、これを再現した商品が発売されている。
お菓子付きトミカ
一般の玩具店には並ばず、スーパーのお菓子コーナーをメインに販売するもので、カラーリングは独自のものとなっている。
古くは1970年代に「トミニカ」の名前で発売されていたのが始まりで、その後も明治や森永製菓とのタイアップ等を経て現在はタカラトミーアーツによる「トミカ標識セット」として発売されている。
ブラインド品
2001年から「トミカくじ」という名称で発売されたのが始まり。
初期は様々な車種のカラーバリエーション+当たり的意味合いでメッキ車種を揃えたものだったが、後年は「緊急車両」「東京オートサロン」「山口智充*6プロデュースの働く車」といった特定のテーマに基づいた製品化がなされた。
このシリーズは2010年代後半に姿を消したが、2024年からはセブンイレブン限定の「tomicaくじ」として復活した。
こちらはざっくり言ってしまえば「トミカ版一番くじ」であり、名称からも分かるように採用車種はコレクター向け、トミカだけでなくロゴ入りのタオルやキーホルダーもラインナップに含まれ、ラスト1賞があるのも一番くじと同じ。
くじ以外では年末に縁起物として正月や和風をイメージした製品やキャラクター製品が発売されるほか、過去には特定のジャンルに因んだ車種がブラインド仕様で発売されている。
これらのブラインド品はボックスでも購入可能で、ボックス買えば原則すべてそろう親切仕様となっている。
トミカフェア
1970年代中盤から1987年まで、メーカー主導で実施されていたイベント。
特定のテーマに沿った車種10種類前後を一斉に発売するもので、購入者向けにステッカー等ノベルティのプレゼントを実施していた。
テーマに選ばれたのは「ミニクーパー&シトロエンHトラック」「アメリカンポリス」「日本のバス」「スズキジェンマ」「グループA」等、今見ても魅力的なバリエーションが多数揃っている。
トミカ組立工場
その名の通り、ボディと内装パーツを選択して組み立てる方式の製品。
ボディ3種類×内装3種類の組み合わせで、トミカ博とトミカショップで開催されている。
カシメの取り付けはカシメマンと呼ばれるスタッフが担当している。
現在のような方式が始まったのは2000年のトミカ博からだが、1980年代まではデパートに組立機械を持ち込んで実施する「トミカ工場」が開催されていた記録が残されている。
開催先で多かったのは新宿小田急百貨店や横浜高島屋だが、三越のように自社のイベントに合わせて実施した例もある。
特注トミカ
大手の販売店やテーマパーク、バス会社といった企業側がオリジナル製品やグッズとして生産したトミカのこと。特注の中には懸賞品や関係者へのノベルティといった非売品も多数存在する。
大抵はレギュラー品のカラーバリエーションだが、発注元によっては新規金型を起こした例もある。
かつてはミニカーショップなど小ロットでの特注も可能だったが、現在の特注トミカは「最低6000台」と決められており、この他にも「実在する車種の製品化」「発注先がトミカのイメージに合っているか」等厳しい基準があるとされる。
スーパー特注の国旗トミカとか明らかに実在していないじゃないか!と思われがちだが、スーパー=全国チェーンで大量発注を実施しているのは明らかなのでその辺は妥協できるのだろう。
特注トミカの発売は小売店特注を除いてタカラトミーの公式サイトには告知されないため、発売元からの告知が無ければSNSの目撃情報頼りで入手はなかなかのハードルがあったりする。
ちなみに特注トミカの第1号は東京都のタクシー会社である日本交通が発注したクラウンタクシー。同社が使用している丸型の行灯は当時制作できなかったため、行灯なしのタクシーという珍しい形態となっている。
6 各種シリーズ
コレクター向けブランド
21世紀以降はコレクションを前提とした車種も登場するようになった。
トミカプレミアム発売以降、同種の商品は旧ロゴである「tomica」ブランドを掲げており、児童向けの「TOMICA」とは明確な区別を図っている。
大人向けシリーズということもあり旧車のラインナップが多いのが特徴。
- トミカリミテッド
2001年から2013年まで発売されていたシリーズ。
通常品(一部新規車種)の金型をリアルな塗装やホイールに仕立てたもので、対象年令も14歳以上となっている。
こちらも毎月第4土曜日に新車が発売されており、派生商品として特定の車種を4~10台ぐらいにセットしたギフトやトミカダンディの金型を使用した『トミカリミテッドSシリーズ』も存在した。
ディスプレイ向けモデルであり、従来見出されていなかった3インチミニカーにディスプレイモデルとしての価値を与えた第一人者と言える。
- トミカリミテッドヴィンテージ
TOMIXなどホビー事業を手掛ける子会社・トミーテックが2004年から展開するシリーズで、略称はTLV。
「もしもトミカが昭和30年代に存在したら」というコンセプトで始まった製品で、途中からトミカ発売後の車種を製品化する「トミカリミテッドヴィンテージNEO」も展開されるようになった。
トミカと異なり全てスケールは1/64で統一されており、働く車はクソでかい。
車種は当時トミカ化されなかったものがメインで、刑事ドラマや映画の劇用車、果ては旧車雑誌でも取り上げにくいというより高速有鉛デラックスとの癒着を前提に作ったマイナーグレードや営業用車といった変態車種の製品化も珍しくない。
同種の64ミニカーと違ってねじ止め用の台座はなく、箱もトミカと同じイラスト付きのものが採用された。
また、一部のパーツは接着剤での取付が推奨されていることもある。
- トミカプレミアム
トミカリミテッドの後継ブランドとして2015年から登場。
発売は原則通常品と同じ第3土曜日。
いずれも新規金型での製品化で、トミカリミテッドよりもネオクラシック系の車種が多い傾向にある。
他にも現行車種や航空機や戦車、宇宙探査機といった自動車以外の乗り物もラインナップされている。
フェアレディZのS30型に至ってはソリッドブルー、オーバーフェンダーやフロントスポイラー装備とどう考えても某漫画を思い起こさせる仕様で製品化されているが*7、装備自体は当時のストリートカスタムの定番だった*8ので何とでもごまかしがきくこともあり後に色違いも登場している。
派生車種として標準スケールの「トミカプレミアムRS」も存在する。
- トミカプレミアムunlimited
プレミアム系のキャラクターもの枠で、アニメや映画などに登場する車両を製品化したもの。
ナンバリング品なら『頭文字D』、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『名探偵コナン』などが、無品番ならミニ四駆*9、『TOKYO MER 走る緊急救命室』の登場車両がラインナップされている。
当初は取り出し可能なブリスターパックに紙箱を別封したタイプだったが、後に長方形のパッケージに変更された。ミニ四駆系はご丁寧にパッケージまで本家同様の上下箱方式を採用している。
- トミカREBORN
2026年から始まった新シリーズで、過去の通常品のリメイク版。
あくまで通常製品のリメイクなのでプレミアム系統とは異なりギミックも据え置き、通常トミカ規格となっている。
トミカダンディ
1972年から発売された標準スケールのブランドで、こちらもトミカと同様番号入換制を採用していた。
ラインナップはレギュラートミカに準じているが、一部の車種ではトミカとボディの作り分けをしており、マツダ・ロードペーサーやフォード・マスタングIIといったマニアックな車種もラインナップされていた。
しかしどうにも人気が出なかったのか80年代以降は急激に新車が少なくなり、1994年を最後にシリーズ終了。
以降もミニカーショップの特注や復刻版などで何度か再販されている。
ヒーローもの
自動車は緊急車両のイメージを発展させることが容易なためか大型ビークルと通常トミカを併せたり車がロボットに変形したりするSFシリーズが多数存在している。
こちらも本格始動するのはトミーがキャラクターものの商売に力を入れるようになった90年代以降。
- トミカ未来緊急隊アースコマンダー(1990〜1994)
この手のシリーズとしては最初期のもの。
大型ビークルと通常トミカを併せる遊びがこの時点で確立していた。
通常トミカに装飾や装甲を追加したものが多くだが、マッチボックスミニカーのリデコ品も使用されており、トミカのOEMとしてはこれが唯一。
OVAも制作されている。
大型ビークルは後に本作とは無関係な単品としてリデコ発売される。
- マグナムレスキュー(2002〜2003)
大型ビークルと通常トミカに加えて新たにプラキッズを使用することで人物を登場させられるようになった。
後期にはαシステムと呼ばれるトミカに搭載されたICチップを大型ビークルで認識、対応したサウンドが再生される仕組みも導入された*10。
しかしメインマシンである『緊急発進マグナムパトレーラー』の電動式の可動部で指を挟んで怪我をする事故が多発、これに伴いシリーズは展開中止となった。
- トミカハイパーシリーズ(2006〜2019)
マグナムレスキューの後継で、基本コンセプトは引き継がれている。マグナムパトレーラーの反省を活かし変形はバネによるものとし電動式の可動部は廃された。またαシステムも高額で不評だったためか廃止されている。
アニメはトミカのジオラマ映像で撮影されていたが2016年にはシリーズ10周年を迎えたことから『トミカハイパーシリーズ NEXT STAGE』というロボットアニメに世代交代し、『トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド~機動救急警察~』へと発展した。
現状最新作は2019年の『ハイパーレスキュー アクティブチェンジャー』で初期のテイストに近くなったが、これ以降の展開はストップしている。
- トミカヒーロー レスキューフォース/トミカヒーロー レスキューファイアー(2008〜2010)
トミカブランド初の特撮ヒーロードラマ。今なお特撮ファンからも高い評価を受ける、隠れた名作。
トミカを名乗るが、トミカ要素は連動玩具のみとなっている。
実は裏設定として、前番組『魔弾戦記リュウケンドー』の事件を考慮してレスキューフォースが設立されたことになっている(≒『リュウケンドー』も設定上はトミカヒーローと数えられうる)んだとか。
- トミカ絆合体 アースグランナー(2020〜2021)
トミカ50周年記念作で『ドライブヘッド』同様のロボットアニメだが許諾の関係上実車が登場しなかった『ドライブヘッド』とは異なり、こちらはきちんと実車が登場する。
- トミカヒーローズ ジョブレイバー 特装合体ロボ(2022〜)
なんと12年ぶりにトミカヒーロー名義の作品が登場。但し続編だった前2作とは名称以外の関係は無し。
今回もロボットアニメものだが人間が極一部シルエットで登場するのみで一切登場せず、ロボットだけで話が進むのが特徴。
従来作は警察や消防といったヒロイックな車ばかり登場していたが、それだけではなくゴミ収集車や運送トラックといった身近な車がロボットとして多数登場するのが特徴。また自動車メーカーは勿論、食品メーカーや運送会社などの実名企業が多数登場する。コンビニの配送トラックなら「追加装備を運んでくることで援護する」、タクシーなら性質上ほとんどどこでも仕事として走ることから「味方陣営側に所属するスパイ。敵陣営の情報をこっそり集めてきて、主人公たちに教えてくれる」など、元になっている車を活かした役職・能力が設定されている。「相手をパッキングして無力化する」宅配便業者のトラックなんかもいるが…
こちらもトミカを名乗るが玩具はトミカとの互換性が一切無い。
- クロスレスキュー(2026〜)
中国版限定で発表された新シリーズで、原題は『多美卡 联合救援』。
ハイパーレスキューを彷彿とさせるデザインテイストの消防をテーマとした大型ビークルと既存品のカラーバリエーションである通常トミカが登場する。隊員達は個々のイメージカラーの入ったフルフェイスヘルメットの消防服を着用した戦隊ヒーローのような出で立ちとなっている。
車種にはこの手のシリーズとしては初めて、TDMオリジナルやロングトミカが採用されている他、ドライブヘッドオリジナル車種の流用も存在する。
アニメもかつてのハイパーシリーズ同様ジオラマ撮影のストップモーションアニメとなっている。
動力モデル
古くから自走可能な車種も展開されており、いずれのブランドも動力を搭載する関係からか、通常のトミカよりも一回り大きくなっているのが特徴。
- トミカダッシュ・スーパートミカダッシュ
1977年に発売された製品で、モーターを下に押し付けて摩擦すると高速でダッシュするチョロQに近い商品。
車種はエンジンがボンネットから飛び出すなどかなりファンキーなデザインとなっている。
- パワートミカ→マイティボーイ
1979年から1981年まで発売された、フリクションモーター搭載のシリーズ。
デザインはオードソックスで、構造的にはモータートミカに近いものとなった。
- B/Oトミカ→モータートミカ→プラロード
1993年から展開されていたシリーズ。
当初からプラレールとの連携を前提に開発されており、両者がセットになったギフト品も存在した。
「B/O」は「Battery Operated」の略でトミー社内の呼称をそのまま使ったものだが一般的ではなかったせいか1997年にモータートミカに改称され、2002年まで発売が続いた。
その後、道路類を流用かつ車種を架空にした「プラロード」として2004年に再出発したが、名称からも分かるようにプラレールの派生商品*11という扱いで2年ほどでプラロード単体としては終了、2008年頃までプラレールとのセット品に限り細々と生き残っていた。一応道路だけなら2012年にトーマスシリーズの軌陸車であるフリン用に復活している。
90年代後半から2000年代初頭に『TOMICA WORLD』の名称で実車とトーマスシリーズのプラレールと共に欧米向けに展開されていた。普通のトミカの方はこの時点では存在しない。
アメパトなど日本に無いモータートミカのカラーバリエーションもあったが、どちらかというと日本未発売品の中でもシルバーカラーのTGV*12とアムトラックのプラレールが日本のファンの間で人気。
末期はトーマスシリーズのみ展開された後『トラックマスター』、『モーターライズド』として現地向けに独自発展していった。
- すいすいロード
2012年より展開していたシリーズで、動力ユニットで道路の表面にあるスクリューを回転させることで平面上でもトミカをそのまま走らせることが出来るシステム。プラレールと交差する踏切や拡張用の道路も存在した。
- トミカシステム(チャージトミカ)
2015年頃より展開を開始したプラレールとモータートミカ道路のハイブリッド的製品。
平面で手転がししてもよし、橋脚でスライダー状のコースにしてもよし、電動式エスカレーターを組み込んで自動式にしてもよしと様々な遊び方が可能。
システム用の自走モデルとしてチャージ方式で自走可能なトミカ(サイズは通常品と同じ)も発売されたが、シリーズは2024年を最後に終了した模様。
ビッグタイヤ
1983年に発売された製品。
既存の四輪駆動車(三菱ジープ・パジェロ・ハイラックス・ランドクルーザー)のタイヤをハイリフト化し、モンスタートラックのような出で立ちにしたもの。外観もかなり派手なカラーリングだった。
トミカと名がつかず、更に通常トミカとは異なりディスプレイ兼用のカートン箱に陳列というファミレスや高速道路のサービスエリアのお土産品みたいな形態だったせいか不人気で、生産数も少なく今ではすっかりレア品になってしまった。
車種を見てお気づきの人もいるかもしれないが、ランドクルーザー以外の3車種はのちに「車名+ビッグフット」名義でレギュラートミカの仲間入りしている。
海外向けトミカ
トミカの出来の良さは海外にも知られるようになり、当時のトミーは輸出を主力としていたこともあり1974年には早くも輸出を開始している。
輸出用ということもあってタクシーやバスは英語のロゴになっていたり、最大のライバルであるホットウィールに対抗してか派手なカラーリングになっている。
ちなみに現在おなじみのワイドタイヤは、ホットウィールに対抗できる高速で走れるタイヤとして開発されたのが始まりであり、乗用車にはワイドタイヤを履かせた車も少なくなかった(尤も、レギュラータイヤを前提に設計されていたためその大半が車体からタイヤがはみ出していたが)。
当初は欧米圏への輸出がメインだったが、21世紀以降はアジア圏での販売がメインとなっており、通常品の色違いに加え日本では発売されていない「ウルトラマン」等のキャラクター商品も普通に存在する。
また、日本メーカーの新興国向け車種や中国の紅旗など、専用金型を起こした例も少なからず存在する。
最近ではプレミアムやヴィンテージでも海外向けのバリエーションが存在し、日本のコレクターには頭痛の種となっている。
7 キャラクター
Tくん
CV:吉竹範子(2004年 - 2006年)、鉄炮塚葉子(2007年以降)
2004年から2025年にかけ登場していたトミカのメインキャラクター。トミカ大好き少年で、「T」の黄色いキャップと赤い車マークのTシャツがトレードマーク。尚デビューが相方のてっちゃんと比べると数年遅い。
当初てっちゃんは見た目がそのままでリキくんという名前で、クレーン車の免許を取るのが夢という設定がありトミカサイドの主役も兼任(というかライちゃんが実質プラレールの主役)という扱いで、後にキャラクターの容姿そのままに設定が再度練り直され今の形となったためTくんは当初影も形も無かった。プラキッズふみきりの初期品のパッケージには単に「おとこのこ」「おねえちゃん」としか書かれておらず、初期は設定に難儀していたことが窺える。
新製品発表や販促ビデオ、トミカ博、ハイパーシリーズのストーリーなど様々な場面で登場していた。プラレール側の主役のてっちゃんとの共演機会も多いが、時折主役をライちゃんに取られるてっちゃんとは異なりライちゃんポジションのキャラがいなかったため一貫して主役の座を維持していた。
プラキッズ(トミカ・プラレール用フィギュア)として製品化されていたが、常時安定した入手手段のあった相方*13とは異なりTくんが入手可能な製品は非レギュラー品ばかりで最後まで安定した入手手段が無かった。
後述のティーくんの登場により2025年初頭に降板した。
ティーくん
CV:ほんとまこと
2025年より登場したTくんの後任。読みだけなら前任者と全く同じ。
ポジション自体はTくんとほぼ変わらない。
Tシャツのデザインは似ているがキャップが紅白カラーで全く異なる。
Tくんとの一番の違い(?)は同時に登場したプラレール側の主役のプラくんの弟であること。
現状彼が手に入る製品はレギュラー化したか現状不透明なものかイベントモデルのみだが、それでもTくんと比べると圧倒的に入手難易度は低め。
8 情景類
車を配置するための建物や道路も多数製品化されており、限定カラーのトミカがセットになっていることもある。
トミカラマ
トミカタウン登場までラインナップされていたジオラマシリーズ。
道路などの製品はなく、ガソリンスタンドや信号機、サーキットのパドックといった製品がラインナップされていた。
一部の商品は次述のトミカタウンに流用されている。
前述したトミカリミテッドヴィンテージには「トミカラマヴィンテージ」なる派生商品が展開されており、パッケージも当時のそれを模したデザインとなっている。
トミカタウン
道路や建築物を統一規格とし、街作りを楽しむことが出来る。
建物はコンビニエンスストア、レストラン、ガソリンスタンド、交番や消防署など様々。一部架空企業があるものの多くは実在企業とタイアップしたもので、実際の企業名やロゴを使用しリアルな街作りを可能としている。
改良こそ行われても基本規格が当初から一切変わらないプラレールとは異なり、2026年現在二度に渡り規格が一新されており、互換性は原則無い。
ここでは世代の定義は道路の規格を基準として解説する。
- 初代(1987〜2008)
ボール紙製の道路に歩道と建築物をセットするという形が成立した。歩道には街灯、道路標識、ガードレールなどが設置可能。
建物も歴代最大、屋根のボタンを押してドアを開けたり電気を点けたりと凝った造りが特徴で、今も根強い人気を誇る。
2000年初頭までは棒人間に毛が生えたようなヒョロヒョロで自立困難な人形が付属していた。人形のほとんどは男性だが末期には背の低い子供や髪型の違う女性タイプも登場していた。
2000年代後半からはプラキッズと呼ばれるプラレールと共通規格の安定感があり顔が大きめのフィギュアに変更され、現在も続いている。
- 二代目(2008〜2022)
基本的には先代と同じような感覚で遊べるが、先代と比べるとプラレールとの連携が強化されたのが一番の特徴。
踏切や駅といったプラレール側の情景もトミカタウンに対応し、踏切と道路を交差させたり歩道と駅を直結させたりということが可能に。そのためプラレールとトミカタウンのセットも多数発売された。
建物の高さもプラレールの橋脚に合わせられ、ガード下店舗として使うことが可能になった。その関係上建物の大きさは少し小さめとなった。
「プラキッズ橋上駅」や「大きな踏切」などプラレール側の情景にも歩道が付属したり歩道を取り付けるスロットが存在するものがある。
プラレール関連以外では交差点ではない曲線道路の登場、歩道のプラキッズを立てる突起の追加、駐車場のシューター追加が特徴。
2010年前後に日本のプラレール車両やプラレールハイパーシリーズのリデコ品と共に『TOMICA HYPERCITY』の名称で欧米向けに輸出されていた。
2017年3月には『トミカタウン ビルドシティ』としてリニューアル。
道路の規格はそのままに建物がカスタマイズ性の高いものに一新された。また従来品にあったプレートタイプの歩道が廃止されている。建物は後述のトミカシステムとも併用可能。
- 三代目(2022〜)
ここで道路も再度一新された。
一番の特徴は建物が折り畳み式になったことで、従来品の欠点であった収納スペースの問題を解消した。
しかし建物自体もそれ相応の小ぶりなものとなってしまい*14、歩道や道路標識も廃止されてしまった。一方幼稚園や工事現場、バス停といった施設や、セット品限定で複数入手が難しいものも単品レギュラー化している。
その他プラキッズを更にデフォルメチックにしたような新たなトミカタウン人形が登場し、道路も小ぶりなプラスチック製となっている。
プラレールとの連携も引き続き行われているが先代と比べると控え目。
tomica+
トミカプレミアムの派生として生まれた、コレクター向けの情景ブランド。
電動式の製品が多く、ガレージやターンテーブルが発売されている。
大型情景品
カタログの表紙を飾ることでもおなじみ、大型の建造物や道路コースの入った製品。
主に建造物なら立体駐車場、工事現場、警察署、消防署がラインナップされる。街の一角をそのまま一つのプレート状にまとめたタイプや大型の車から変形するタイプも。
電動式のものも多く、音や光の出るもの、エスカレーターやエレベーターがあるものも多数存在する。
コースタイプなら高速道路やサーキットコースをイメージしたものが主で、電動式エスカレーターでトミカを坂の上まで運び坂を下り、またエスカレーターを登るという動作を繰り返す。また類似製品同士は接続し長いコースにすることも可能。一部は巻き上げが無く高速回転するローラーで挟んで射出するタイプがある。
9 特筆すべき製品達
- 香港トミカ
1971年に需要増加対策として、人件費の安かった香港に新設した下請け工場で製造された通常品の通称。
当該車種は『ホンダ・NⅢ360』『トヨタ・スプリンター1200SL』『マツダ・カペラロータリークーペ』『三菱・ギャランGTO-MR』『日産・セドリック(230型)』『ダットサントラック(520型)』。
2年程で製造が打ち切られ、スプリンターとダットラは改良の上金型が日本に渡りその後再販もされているがそれ以外は金型が工場火災で焼失してしまったため再販も出来ないという点からプレミア化。尤も、出来はというと国産のそれよりやや劣っており香港だから高いという節も否めない。
2024年の『開運!なんでも鑑定団』では6台セットの美品に46万円という鑑定結果が出た。
このうち25万円をギャランが占めているが、ギャランは出来が良い割に製造数が少なかったことが理由とされる(一説には、絶版価格で最初に取引されたトミカとも)。
6車種のうち、ギャランGTO・セドリック・ダットラは後年トミカリミテッドヴィンテージで製品化された。
- 日産プレジデント(150型)
1973年に発売予定だった通常品。
だった、と書いてあるのは発売直前に実車がモデルチェンジしてしまい、お蔵入りをせざるを得なかったため。
金型は勿論箱も完成しており、箱の一部は12個入りのカートンに使いまわされたという。
ちなみにトミカは金型を改修してそのまま250型として発売されたが、実車の250型もモデルチェンジと言いながらその大半は150型の部品を流用した金型改修だったため、奇しくもトミカと実車が同じ道を歩むこととなった。
その後、150型はトミカリミテッドヴィンテージで製品化されている。
- 小松D65A レーキドーザ
1976年に、当時発売されていた小松ブルドーザーD65Aのブレードをレーキ式に換装したもの。
この製品自体1年足らずの販売という短命製品なのだが、その廃盤になった理由がレーキドーザは存在しない仕様だからとコマツ直々にクレームを入れられたからという今では考えられないもの。即座に発売中止となり、D65Aが再度返り咲きして2003年まで発売が続いた。
架空仕様とした理由はトミカなりのアレンジだったのか単にレーキドーザのある車種を新製するのが面倒だったからなのかは不明。
- ロンドンバス
1977年に青箱F15番として登場し、1988年以降は赤箱95番として発売されている。
ロンドンバスといえば後部デッキのあるツーマンタイプが有名だがこちらはそれが無いワンマンタイプ。
公式には特にモデルはないとされるが、同時期に実際に運用されていたデイムラー・フリートラインが一番近い。
唯一昭和期から販売されているトミカで、プラレールではEF66やDD51、165系などいくつか例があるがトミカではこれが唯一。
歴史ある金型なのでカラーバリエーションも多数存在しているが、金型は昭和時代から一新されており、裏板を見れば一発で判別可能。
- スーパーギフトセット
1983年に発売されたギフトセット。
当時の国産車シリーズ80台をまとめたギフトセットで、当時の価格は25000円。
80台をひとまとめにしたためパッケージはバカデカくまず売れるわけがなく、大半の小売店ではランダム4台にバラして販売していたという。
80台すべてレギュラー品と異なるカラーリングで、乗用車は当時としては珍しく実車に存在したもの、バスや消防車は大阪市*15のそれをデザインするなどこだわりも強く、現在ではバラ含めて非常に人気の高いセットとなっている。
- トミカ15周年記念モデル
1985年に発売されたもの。
アンチモニー製モデルのトヨタスポーツ800・いすゞベレット・スカイライン2000GT-Bの3種類、82年に通常品で発売予定だったポンティアック・ファイアーバードトランザムの3台セットが限定販売された*16。
ちなみにアンチモニーの3種はいずれもトミカリミテッドヴィンテージで製品化され、ヨタハチはトミカプレミアム、スカイラインはトミカリミテッドで製品化されている。
- スタースピーダー3000
2007年に東京ディズニーランドの限定品として『スター・ツアーズ』の宇宙船をトミカ化したもの。
当時園内では確かに発売されたものの発売開始数時間で店頭から回収、以降再販されることは無かった。権利関係で問題があるため販売中止となったものを誤って店頭に出してしまったためとも言われているが詳細不明。
既に購入された分については回収を免れたものの、有料施設内限定ということもあって出回った数は相当少なく、とあるリサイクルショップのショッピングサイトでは132万円で販売されていることが確認可能。
なお、同じ金型はスタースピーダー1000に流用されており、こちらは入手しやすい。塗り替えて売ったりしたらダメですよ
- 縮みトミカ
2011年後半〜2012年初頭のレギュラー品の俗称。
既存品と並べた際のバランスが悪いのは勿論、ギミックはあってもサスペンションのみと露骨なコストカットでファンからは大いに不評を買った。特に乗用車でありながら1/75という極小サイズだったトヨタ・アベンシスは最早伝説で、あまりに不評すぎたためか7ヶ月で廃盤となっている。
この件についてはやはり株主総会でクレームが生じており、やはりコスト的な問題があったことを語っている。
10 余談
- 国産車シリーズは当初110番までラインナップされていたが、109番は「日野スノーケル消防車」が予告されながら発売が見送られ長らく欠番状態だった。その後、前述した120番体制となってようやく109番がラインナップされることとなる。
- 企画開発の際、原寸サイズの検討時点でお流れになってしまった車種も少なくなく、そうした車種についてはミニカー雑誌などで紹介されることもあった。ちなみにマツダ・RX-7(FD3S)とトヨタ・スープラ(70系)はこのお流れから復活した強運車種でもある。
- 公式のファンクラブも存在し、1976年から1988年までの1期と、2001年から2004年まで存在したプラレールファンクラブと合同形態をとった2期と、2026年発足予定の3期に大別される。クラブ内では製品や実車情報を載せた会報誌や会員限定商品などの発売も行われていた。
追記・修正は、ときめく。
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- 飲料のオマケのやつが手元にあるんだけど「バネで走るホイールローダー」というなかなか謎な代物で楽しい -- 名無しさん (2026-03-10 18:55:19)
- 日本国外だとウルトラマンとのコラボトミカも発売されているみたいだね -- 名無しさん (2026-03-10 19:21:22)
- ロゴマークにもなってる通り、タイヤ(ホイール?)が車種問わずほぼ統一されてるのも特徴的よね -- 名無しさん (2026-03-10 19:37:57)
- 通常シリーズはだいたい新し目の大衆車か働くクルマで、プレミアムはレトロなスポーツカーが多め。マンガ・アニメ・映画とのコラボでもなければチューニングカーは基本的に存在しない。チューニングカーが好きならホットウィールを勧める -- 名無しさん (2026-03-10 19:48:33)
- 東京ディズニーリゾート内のお土産屋さんでアトラクションをイメージしたトミカを買うのが密かな楽しみです… -- 名無しさん (2026-03-10 21:46:47)
- 一回転ループ、成功率低し -- 名無しさん (2026-03-10 22:40:05)
- マツダボンゴとトヨタセンチュリー(意味深) -- 名無しさん (2026-03-11 05:13:05)
- トミカくじ18〜22辺りの架空のデザインと凝った設定すごい好きだったんだけどトミカファンからは叩かれてたの悲しかった。まぁファイヤーファイターは -- 名無しさん (2026-03-11 10:00:37)
- セイバーミライについても追記したいけど、ヒーローとキャラクターのどっちに書けばいいのか迷うな… -- 名無しさん (2026-03-11 10:36:23)
- 子供の頃に集めてたけど親父がくれた頭文字Dコラボのやつは元ネタわかんねーよってなってた -- 名無しさん (2026-03-11 11:32:40)
- 「たのしいトミカの世界」VHS未だに持ってる人いる?大塚芳忠声のナビゲーターロボが紹介するやつ -- 名無しさん (2026-03-11 16:11:20)
- シン・ゴジラ放映時、ヤシオリ作戦で稼働してた車種っぽいトミカを公式が宣伝してたのは笑った。 -- 名無しさん (2026-03-11 21:59:55)
- ちなみに今現在トミカプレミアムunlimited枠でミニ四駆のトミカが出ているが、レッツ&ゴー放送当時もトミーからトミカが発売されていたりする -- 名無しさん (2026-03-11 22:27:34)
- 近年の普通のトミカは原材料等暴騰のせいでコストカットでクオリティ低下が酷い。サスペンションすらオミットされた -- 名無しさん (2026-03-12 01:49:59)
- 遊んでた世代としてはアースコマンダーも言及してくれてんの嬉しいな -- 名無しさん (2026-03-12 08:09:45)
- ルパンの愛車を甥にプレゼントした -- 名無しさん (2026-03-12 21:53:41)
- ハッピーセットのトミカ、子供の頃持ってた記憶が -- 名無しさん (2026-03-20 11:43:51)
#comment()
*2 かつて発売されていたF1カーのブラバムBT46にはアルファロメオと製品にクレジットされているが、これはエンジン供給の意味である。この他、トミカリミテッドヴィンテージでは製品化実績がある。
*3 大抵は初期に出た仕様に合わせているが、酷いときには箱のカラーリングが製品に存在していないパターンもあった。
*4 実車で採用されたのはスバル・レオーネのHTだったが、トミカはなぜか三菱・ギャランのHTが使用された。
*5 この時期はエルドランシリーズやプラレールのトーマスシリーズなど、トミー全体としてキャラクターものの拡充を図っていた。これは当時のトミー社長が自身の息子から「トミーのおもちゃはダサい」「働くならバンダイが良い」という旨の発言をされたことが理由。
*6 2010年のトミカ40周年の際、「でっかい子ども大使」としてイメージキャラクターを務めた。
*7 後にプレミアムunlimitedで公式なバージョンも発売されている。
*8 もともと他社のミニカーやカーモデルでも「『湾岸』公式商品ではないが悪魔のZを強く意識した仕様ではある」ことはちょくちょく見られた。
*9 このうちフルカウルミニ四駆はかつて「キャラトミカ」として製品化されていた。
*10 一部プラレールと初代トーマストミカにも採用された。
*11 1980年代には同名のブランドが展開されていたが、規格は全く異なる。
*12 日本でも発売されたオレンジの方の単なる色違いかと思いきや屋根部分が新規金型。
*13 2001年から2025年までは『J-27 プラキッズふみきりセット』の内容物として常時かつ比較的安価に入手可能だった。
*14 特に従来ならガソリンスタンドに内包されていた洗車機も別売りとなった。
*15 製品の発注元がトミーの大阪営業所だったため。
*16 アンチモニーモデルについては人気が無かったのか、後年塗装済みモデルとして発売されている。
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