登録日:2017/01/18 Wed 00:49:00
更新日:2026/05/11 Mon 15:42:31NEW!
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『サボテンの花殺人事件』とは、かつて「名探偵コナン」において江戸川コナンが解決した事件のうちの一件。
原作漫画には無いアニメオリジナルエピソードであり、1996年11月11日に第37話として放映され、2016年1月23日にデジタルリマスター版として再放送された。脚本は古内一成氏が担当。
以下、ネタバレにご注意ください。
【あらすじ】
毛利探偵事務所に岡谷典子と名乗る女性が訪ねてくる。典子は北川強史と言う男性を探しており、もう一度北川に会いたいと言う理由で、小五郎に北川の住所の調査を依頼してきたのである。コナンは人探しでは自分の出る幕はないと思っていたが、典子の様子がどこかおかしく、探し人の人相描きもどことなく悪意を感じる描き方だったことに違和感を覚えた。小五郎が典子の探し人を探すのとは別に、コナンは典子が忘れていったハンカチを届けに行くついでに典子の事を調べようと典子の家まで向かう。だが典子から詳しい話を聞くことができず、その日はそのまま帰ることにする。
典子が毛利探偵事務所を訪ねてから一週間後、コナンは少年探偵団と共に電車で水族館へ向かっていた。小五郎の人探しも難航しており、手掛かりを何も掴めていない状況だったが、水族館へ向かう途中に喪服姿の典子を偶然見かけた。コナンは典子の様子が気になり、少年探偵団を置いてそのまま典子の後を追いかけることにする。典子の向かった先は墓地霊園であり、最近亡くなった自分の婚約者の墓参りに来ていたのである。その際、お墓の前で典子と話していた典子の知人の佐伯から事情を聞き、コナンは典子の目的に気付くことになる――。
【事件関係者】
- 岡谷典子(おかや のりこ)
CV:篠原恵美
今回の小五郎の依頼者。前は商社に勤めていたが、現在は体力回復のために休職中らしい。今年の6月に信州へ旅行に行った時に北川と出会い、もう一度会いたいからと小五郎に北川の住所の調査依頼をする。小五郎からは北川に恋をしたのだと言われていたが、小五郎に依頼した時に妙に緊張していたり、北川の似顔絵もどことなく悪意を感じるものだった。コナンが家に来た時には、過去に彼氏がいたが振られており、違うタイプの北川ならうまくいくと思い探しているとコナンに話している。だが、その振られた彼氏の写真を今でも大事にフォトフレームで飾られていたりと不審な点もあった。また、部屋は綺麗に片付いていたが、痴漢撃退用スプレーと石油ストーブがないのに何故か石油タンクが置いてあった。
だが、一週間後に喪服姿で墓参りを来ているところをコナンに目撃されている。佐伯の話では、典子は今年の6月に信州の美し高原へ婚約者と一緒にドライブに行っていたが、途中で交通事故に遭い、その事故で婚約者を亡くしていた。その後、普通なら6ヵ月かかるリハビリを3ヵ月で終わらせて退院したと佐伯は話している。
- 北川強史(きたがわ つよし)
CV:西凜太朗
典子の探し人。
典子が信州に旅行した時に知り合った男性であり、典子からもう一度会いたいと思われている。赤いスポーツカーに乗り、車のナンバーも判明しているため陸運局を使えばすぐに見つかると思われたが、引っ越していて住所変更届けを出していなかった。そのため、小五郎は地道に北川の住所を調べることになる。
- 山口達男(やまぐち たつお)
典子の部屋のフォトフレームの写真に飾られていた男性。典子の前の彼氏だった人物であり、この間きっぱり振られたと典子は話している。
だが、山口は典子の婚約者だったことが明らかになる。典子とは同じ会社に勤めていたが、今年の6月に信州の美し高原で典子とドライブ中に交通事故に遭って亡くなっていた。生前はサボテンを育てるのが趣味だったようであり、典子の部屋に飾られていた写真もシャコバサボテンを育てている山口の姿だった。名前の由来は元TOKIOの山口達也氏だろうか?
- 佐伯(さえき)
CV:小杉十郎太
典子の知り合いの医者。典子の婚約者である山口の親友でもある。交通事故で大怪我を負った典子のリハビリにも協力をしており、典子のことを気にかけている。典子の事情を知っており、コナンに典子の事情を説明している。山口の死後、山口が育てていたシャコバサボテンを山口の形見として引き取っている。アニメ版の声優は別の推理アニメで主人公をサポートする警部。
【レギュラー陣】
ご存知主人公。
最初は人探しだったら自分の出る幕はないと考えたが、典子の様子に違和感を覚え、小五郎とは別に典子のことを調べ始める。ハンカチを届けるついでに典子の家に行ったが、典子から詳しい話を聞くことができず、その日はそのまま帰ることになる。だが、一週間後に喪服姿の典子を見かけ、典子の後を付けて真実を知ることになる。
ご存知蘭姉ちゃん。
典子にお茶を出したりしただけで、今回は特に目立った活躍はない。
ご存知迷探偵。
典子の依頼を受け、北川の住所を調べ始める。最初は陸運局を使えば楽な仕事だと考えていたが、北川が引っ越したまま住所変更を出していないため、地道に調べることになる。
ご存知少年探偵団。
典子が小五郎に依頼してから一週間後に、コナンと一緒に『海の見える水族館』へ向かっていた。だが、コナンは典子を追いかけるために、少年探偵団とその場で別れている。
【その他】
- 刑事
CV:掛川裕彦
典子に交通事故の聴取に来ていた刑事(事故現場が信州なので、恐らく長野県警と思われる)。典子から交通事故の原因となった車の形やナンバー、そして運転手の顔などを確認しようとしたが、典子に覚えていないと言われている。そのため、警察もそれ以上の手がかりを見つけることもできず、捜査も1ヵ月で打ち切られることになった。
【以下、事件の真相…さらなるネタバレに注意】
弁解などいらないわ
二人とも死んでもらうんだから…
- 岡谷典子
典子が北川を探していた目的は復讐のためだった。典子たちが事故に巻き込まれる前に赤いスポーツカーに乗ったアベックに執拗に嫌がらせ(今で言うところの煽り運転に近い)を受けており、その赤いスポーツカーに乗っていたアベックこそ北川達だった。嫌がらせの末、典子たちの車は横転して崖に激突。駆け付けた人たちが典子を助け出した直後、車はガソリンの引火で爆発し、残されていた運転手の山口は炎に包まれ焼死することとなった。
警察の聴取で典子は刑事に赤いスポーツカーに乗った北川達が事故の原因だと話していたが、刑事の話では車同士の接触がなかったため立証が難しく、山口の運転ミス・スピードの出しすぎにしかならず、北川達は大した罪にはならないという。そのために典子は刑事に北川の車のナンバーや運転手の顔の特徴をわざと話さず、自分の婚約者を死に追いやった北川達への復讐を決意したのである。その後、典子は佐伯のサポートもありながら3ヵ月のリハビリ後に退院しており、車のナンバーから陸運局で北川の住所を調べようとした。だが北川はすでに引っ越していて、自力では引っ越し先の住所を調べることができず、探偵である小五郎を頼って北川の引っ越し先の住所を調べてもらおうとしたのである。
その事実に気付いたコナンは典子の復讐を止めるために行動を開始する。コナン達が典子の家へ向かう途中、佐伯の車の中でひょんなことから佐伯が山口の育てていたシャコバサボテンを引き取ったことを聞く。このシャコバサボテンの話を聞いたコナンは一つの可能性を信じ、典子の家に向かう前に佐伯の家に立ち寄ることにする。その後に、典子の家を訪れたが、行き違いで小五郎が典子に北川の住所を知らせてしまい、典子はすでに北川の下へ向かっていた。コナンは小五郎に典子が北川とその恋人を殺そうとしていることを話し、佐伯と共に北川の下へ急いで向かった。
典子は北川の住んでいる場所に到着後、北川達に山口と同じ苦しみを合わせるために行動を開始する。まず、北川とその恋人に痴漢撃退用スプレーを目にかけることで、二人の身動きを取れないようにした。そして、動けない北川達にガソリンをぶちまけ、山口の死因と同じように焼死させようとした。コナンが典子の家に訪れた時に置いてあった石油タンクには灯油ではなくガソリンが入っており、初めから復讐目的でガソリンを用意していたのである。ライターで火をつける直前に小五郎たちが到着して典子を説得しようとするが、典子は「山口がいない将来に意味はない」と言ってこの二人と共に焼身自殺を図り恨みを晴らそうとしていた。小五郎の説得に聞く耳を持たなかった典子はこのまま火を付けようとするが……
- コナンの説得
一触即発の状況だったところに、コナンは花が咲いたシャコバサボテンを典子の前に持ってきた。典子はシャコバサボテンを見て、そのシャコバサボテンが山口が育てていた物だと気づき、驚きながら火をつけるのを止めていた。佐伯は典子に対して、山口が育てていたシャコバサボテンを形見として預かっていたことを話し、「山口は死んでしまったが、この花の一つ一つの中に生きている」と話した。その言葉を聞いた典子は復讐を思いとどまり、山口が育てていたシャコバサボテンの植木鉢を抱きしめ、静かに涙を流していた。なお、この事件はここで終わっており、典子がその後に自首をしたのかは不明となっている。
- 北川強史
山口の車に執拗に嫌がらせを行い、最終的に事故を起こしてしまった張本人。当時は北川の恋人も一緒に赤いスポーツカーに乗っており、北川と一緒に山口に対して嫌がらせを行って楽しんでいた。現在は、港近くの「WILD ART」と言う店で恋人と同棲中であり、登場時にはスタジオらしきところでよくわからない芸術品を二人で作っていた事から、職業はアーティスト系だと思われる。
典子の顔を覚えていたようであり、典子の顔を見た時に驚きながら、「事故の原因は自分達じゃない!」と言い逃れしようとした(引っ越した理由はおそらく典子に居場所を突き止められないようにすると思われる)。だが、二人を殺す気だった典子は二人の言葉に聞く耳を持たず、北川に対して有無も言わさず目に痴漢撃退用スプレーをかけられている。恋人の方も北川に痴漢撃退用スプレーをかけられたことに怒り、ノミで典子に襲い掛かるが痴漢撃退用スプレーで返り討ちに遭っていた。その後ガソリンをかけられて殺されかけるものの、コナンの説得で典子が復讐を思いとどまったため助かっている。この後どうなったかは不明だが、この後小五郎達によって警察に突き出された可能性が高い。
- 毛利小五郎
典子に靴底を3mm減らしてまで突き止めた北川の住所を教えたことにより、危うく殺人事件に発展するところだったが特にお咎めはなし。仮に殺人事件が起きたとしても小五郎は典子が殺人を犯すために住所を聞いたとは知らないので刑事的な処罰はない可能性が高いが。
- 吉田歩美
- 小嶋元太
- 円谷光彦
今回の事件後のエピローグで、コナン抜きで水族館に行って来たことを話していた。水族館ではイルカのエサやりの最中に、元太が足を滑らせてしまいプールに落ちそうになったようで、その決定的瞬間を写真で撮られていた。水族館でドタバタしているやり取りを見て「楽しそうだね」と答えつつも、内心では行かなくてよかった思うコナンであった。
【余談】
この話では珍しく挿入歌が用意されており、典子の回想シーンで「夢をとめないでいて」が流れる場面がある。OPタイトルコール直前のコナンの口上も従来の「たった一つの真実見抜く」ではなく「人の心の真実見抜く」という珍しい物である。小五郎が車のナンバーから陸運局で調べれば住所が出てくると話しているが、現在では法改正により住所を特定することはできず、2016年のリマスター版ではその旨の注釈が入っている。殺人事件と明記されているものの、今回は未然で防がれたため未遂で終わっている。なので今回は厳密に言うと殺人事件ではない(過去の出来事は一応は事故であるため該当しない)。
追記・修正はサボテンを育ててからお願いします。
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