登録日:2015/11/17 (火) 19:30:00
更新日:2024/01/16 Tue 13:03:33NEW!
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気仙沼線(けせんぬません)は、前谷地駅と気仙沼駅を結ぶJR東日本の鉄道路線…
だった。
確かにかつては前谷地と気仙沼を結んでいた。
そう震災前までは…。
現在は後述の様に前谷地と柳津のみを結んでいる。
その為、この項目では主に鉄道部分のみを紹介する。
BRT区間は気仙沼線(BRT)の方を参照して下さい。
◎震災の影響とBRT化
東北地方太平洋沖地震発生後、全線が不通となった。
沿岸部を通る陸前戸倉~南気仙沼間は海に近く、津波で全駅の3/7に当たる
- 陸前戸倉駅
- 志津川駅
- 歌津駅
- 陸前港駅
- 陸前小泉駅
- 小金沢駅
- 最知駅
- 松岩駅
- 南気仙沼駅
の計9駅の駅舎や線路が流失、壊滅的被害を受けてしまった…。
震災から1ヶ月後の4月29日には前谷地~柳津間は復旧したが、残りの区間に関してはJR東日本は具体的な計画を明らかにしなかった。
話が大きく動いたのは翌2012年5月7日だった。示された内容はというと、
不通区間をBRT方式で復旧する
という内容だった。
この裏には様々な事情が絡んでいた。
元々この不通区間の内、柳津~本吉間は国鉄再建に伴うローカル線の新線建設が相次いで中止される直前に完成した区間であった。
その為、気仙沼線は国鉄時代に全線開業した最後の地方交通線でもある。
当然ながら乗客は…お察しください状態であり、快速「南三陸」の運行の為に残っている状態であった。
それに加えて鉄道での復旧を見送られた原因の一つに巨額の復旧費用が挙げられる。
JR東日本によると
- 震災前の状態への原状回復に300億円
- 内陸への線路移設に400億円
と、合計700億円も要すると試算していてそれに見合うだけの採算性がないのは明白だった。
災害復旧のために補助金が出るという制度もあるのだが、これは自力での再建が不可能な会社のみが対象で、黒字であるJR東日本は対象外となっていることも理由のひとつである。
その為、JR東日本は鉄道での復旧を断念しBRT化する事となった。
これだけ見ると如何にも
採算性から鉄道での復旧を見捨てられた不遇な区間
の様な趣が無きにしも非ずだが、実際はかなりの恩恵を受けている。
なんといっても一番大きいのはダイヤ本数である。
鉄道で復旧した前谷地~柳津間は1~3時間に1本の運転(計19本)なのに対して、BRT化した柳津~本吉間は1~2時間に1本の運転(計22本)、本吉~気仙沼間に至っては1時間に2本(計35本)と、鉄道時代(1日10本)のおよそ3.5倍のダイヤ増となっている!(オマケにバスはハイブリッド仕様…)
いっその事、全線BRT化した方が良かった様な気がするのは気のせいである。
ただ、2015年6月から前谷地~柳津間も途中駅全部通過ではあるもののBRTの運行が開始された為、もしかしたらこれは…。
ちなみに2015年7月にはBRTに転換された柳津~気仙沼間と大船渡線の気仙沼~盛間の鉄道復旧をJR東日本が断念、2019年11月の廃止届出が(不通という事実による)廃止日繰上により2020年4月1日付で鉄道路線としては廃止された。
これにより、三陸海岸の線路が途切れることとなってしまった…。
かつて仙台~八戸間を三陸海岸の全路線経由で走った臨時列車「リアス・シーライナー(車両は三陸鉄道36形を使用)」も、もう走ることはない…。
◎運行車両
キハ110系…全線復旧後は唯一の運用車両となった。
1両または2両編成で運用。
元々老朽化していたキハ40・48形の入れ替えの為に徐々に投入されていた。
東北では他にも東北本線、磐越東線、石巻線、花輪線などで使用されている。
*2
・過去使用されていた主な車両
キハ40・48形…2013年3月16日のダイヤ改正まで使用。
1976年デビューの国鉄性汎用車両で、今でも他の系統が全国各地で現役で活動中。
*3
◎運行形態
全線普通、ワンマン運転である。
ダイヤは上述の様に鉄道で走る前谷地~柳津間は1~3時間に1本の運転となっている。
BRTに関しては上記参照。
◎駅一覧(鉄道区間のみ、石巻線直通部分含む)
小牛田…東北本線・石巻線・陸羽東線乗り換え。
美里町の中心駅かつ宮城県北部の交通の要衝だが、東北新幹線は3つ隣の大崎市内の古川駅に接続した為、町としてはあちらの方が発展している。
上涌谷…国道108号沿いにホームがある。
涌谷…涌谷町の中心駅。2013年に駅舎が改築されちょこんと2階部分が付いた!
前谷地…石巻線分岐。気仙沼線の起点駅。ここから石巻市の駅。
和渕…近くで旧北上川と江合川が合流する。周辺には食堂などがある集落が広がる。
のの岳…駅名が一部ひらがななのは由来となった篦岳山が難読の為である。涌谷町に一旦戻る。
陸前豊里…鉄道区間の途中駅では唯一の交換可能駅となった。産直がんばる館と駅舎が一体になっていて有人。ここから登米市の駅。
御岳堂…長閑な駅。
柳津…気仙沼線(BRT)乗り換え。終着駅。登米市津山地区の中心駅。津山町観光物産館と駅舎が一体になっている。
かつてはここから先にも線路が…。
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▷ コメント欄
- 実際にはBRTになったことでダイヤの遅れる比率が少し増えているというデメリットもあるにはある -- 名無しさん (2015-11-18 09:04:39)
- あとBRTは時間がかかる。ルートの全部が専用道ではなくて半分以上一般道通るから遠回りになってる上、渋滞にも巻き込まれるから -- 名無しさん (2015-11-18 09:15:33)
- 気仙沼線(BRT)の方の記事は作成中かな? -- 名無しさん (2015-11-18 14:34:46)
- 同じBRT化した大船渡線と一緒に作成したいので先に大船渡線の鉄道部分を作成します。 -- 建て主 (2015-11-18 20:45:02)
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*2 出典:Wikipedia URL: https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/9f/JR-East-Kiha110-108.jpg 日時:2016/01/01 出展者 Mutimaro
*3 出典:Wikipedia URL: https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/fa/Yanaizu_Station_Platform_20120907.jpg 日時:2016/01/01 出展者 Rsa
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