ガーゴイル(吉永さん家のガーゴイル)

ページ名:ガーゴイル_吉永さん家のガーゴイル_

登録日:2014/09/24 (水) 20:25:29
更新日:2023/12/21 Thu 10:58:14NEW!
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吉永さん家のガーゴイル ガーゴイル 門番 錬金術 悪魔 賢者の石 若本規夫 ビーム チート 過剰防衛 石像 何でもあり 堅物 名言製造機 万能 世間知らず 芸達者 ご当地ヒーロー ローカルヒーロー 主人公 狛犬 超能力 涙腺破壊兵器 アナゴイル 自動門番型石像



ガーゴイルとは、田口仙年堂によるライトノベル吉永さん家のガーゴイル』の主人公である。
ガーゴイルの名は、彼を福引で引き当てた少女・吉永双葉によって名づけられた。愛称はガーくん。


姿は紫色に光る犬の姿をしており、背中には悪魔の翼、腕と胴体には銀色の装甲があしらわれている。
尾は恐竜のような円錐型をしており、ここも装甲で覆われている。
常にピンと天を指しており、なかなか可愛い(EDではワイパーのように振っている)。
その正体は門番型自動石像であり、錬金術師によって作られた「生きた石像」である。
石像ゆえに普段はピクリとも動かないが、いざとなれば自在に空を飛び回り、光線やら火炎やらをぶっ放す。
一人称は「我」で二人称は「汝」(稀に「貴様」)。非常に時代がかった言葉でしゃべる。
熟練の俳優よりも渋い声質の持ち主で、アニメ版では若本規夫氏が怪演していた。
なお作中ではガーゴイルを始めとした人外のセリフは、人間に聞き取れるか聞き取れないかを問わず全て『』で表記されている。


「彼」が物言わぬ石くれから自動石像になったのは、時をさかのぼること80年以上前。
偉大なる文豪がぼんやりとした不安と共にこの世を去った1927年、錬金術師三名の協力により「彼」は完成を迎えた。
「彼」の肉体を作った高原潤
「彼」に精神を授けたイヨ
そして「彼」にを与えた東宮雅臣
二人の父と一人の母のもとに産声を上げた「彼」は、名も与えられることもないまま、人々に奉仕することを命じられたのだった。


しかし日本の情勢はそれを許さず、戦争へと突き進んでいく。
「彼」は活動を禁じられ、潤の立ち上げた「高原商会」の倉庫へと封印された。
潤はイヨを娶り、喜一郎という息子に恵まれた。しかし太平洋戦争が勃発し、潤は出征。そのまま消息を絶った。
喜一郎も17歳の夏__昭和20年に学徒出陣を命じられ、しばし母の元から姿を消すこととなる。
そして長きにわたる戦争は終わり、夫と息子を待ち続けるために不老長寿の肉体を宿したイヨは、「彼」が本当に人々の役に立つ日を待った。
中国の故事*1にちなみ「兎転舎」と改名したその古道具屋で、イヨはただその日を待ち続けた。
そして喜一郎が姿を消して60年以上が経過したその日に、「彼」は福引の景品として出されることとなり、その封印が解かれたのである。



そんなわけでとりあえず西洋の悪魔に因んで「ガーゴイル」と名付けられたその石像は、
「彼」を引き当てた吉永家を命を賭して護ることを唯一の存在理念とし、その門柱の上に鎮座することとなった。
始めは吉永家以外の全ての存在に対し敵意をむき出しにしていたが、近所の人との交流により次第に人間的に成長していった。
その胸に垂れ下がった鈴は隣のおばあさんとの絆の証であり、本人も「自分が単なる門番ではなく、『ガーゴイル』であることの証明」として大事にしている。


ガーゴイルは過剰防衛と言っても過言ではないほどの武装を持ち、判明しているだけでも


  • 家一軒をたやすく崩落させ戦闘機をも撃墜する、射程距離100㎞を超える亜光速の熱光線
  • 上記の光線を弾くオシリスの葉すら焼き尽くす紅蓮の業火
  • スタンガンの数倍の威力を持つ電撃
  • 瞬時に爆弾を凍結させ、アニメ版では山一帯を覆う雪崩を完全に凍結させた冷凍光線
  • 離れたモノを引き寄せる粘着光線
  • 仄かな熱で癒しを与える癒し光線
  • 線香の煙
  • アートにも使えるレーザービーム

などを目から発射することができる。


これらは「見えざる水銀」と呼ばれる特殊な水銀の効能によるものらしく、
これとは別に「触れざる硫黄」を用いて光の刃やドリルを作りだし、より強力な力で敵を叩き伏せることができる。
その威力は、なんと同一の自動石像を破壊できるほど。
触れざる硫黄の力により、バリアを張ることもできる。この辺は専守防衛の理念が基づいていると言えるだろう。
野ざらしにされてはいるがガーゴイル自身の能力で常に清潔に保たれており、雑菌なども全く寄せ付けない。
病院の内部に直接転移しても全く問題ないほどである。


ガーゴイルは足も目も口も動かすことが出来ないが、代わりに空を自在に飛ぶことができる。
アニメのOP映像では双葉と和己が掴まって雲の上を飛んでいた。
また、それとは別にテレポーテーション能力も持ち、数㎞先まで一瞬で転移することが可能。
直立不動の石像ではあるが、亜光速の光線を発射された後に瞬間移動で回避するほどの反射神経…もとい反応速度を有する。
その他にもサイコキネシス、サイコメトリー能力も持ち、町全域を動かずとも把握することができる。
砂漠の中のコンタクトレンズですら一瞬で把握可能であり、超能力によりムチャクチャな軌道を飛ぶ銃弾すら掴み取れる。
また、動物や像(人形、石像など)と会話することもできるが、さすがに植物は無理らしい。


身体は非常に硬質であり、チェーンソーや地雷で全くの無傷、ゼロ距離から発射された銃弾にも小揺るぎもせず、
日本刀で斬り付ければ逆にへし折れる。
数千度の高熱にも耐え、町一つを破壊できるとされるケツァルコアトルの光線にも数十発耐え続けることが出来た。
「核」などと呼ばれる部位は無く、痛みも感じない。しかし、心の痛みだけは別である。


とまあこのように非常に戦闘力が高いため、様々な国が軍事転用しようとしたものの、基本的に吉永家のママにボコられて叩き出されていた。


80年近く眠りについていただけあって、博識ではあるが世間知らずな一面も多い。
本人曰く「我は横文字には弱いゆえ」




ガーゴイルの身体には「賢者の石」のレプリカが使用されており、それを狙って様々なバカが錬金術の秘密を探るために吉永家に殴り込みに来ていた。
それらを片っ端から返り討ちにするうちに、ガーゴイルは吉永家の人々だけではなく、近所の人々やかつてのライバルたちとも心を通わせていく。
やがてガーゴイルは御色町のヒーローとして様々な悪を倒し、時には迷える動物たちを導き、
時には子供たちに防犯を説き(ドラマCD参照)、地域の人々から慕われていくこととなった。
イヨの夢の中で完成したばかりの自分と敵対した際には、「我と同一の力だけでは倒せぬ」と難なく倒し、
敵を倒すことしか知らない未熟だった自分と完全に決別を遂げたのだった。



そんな日々が、2年続いた。


80年にもわたる長い夢から覚めた石像は、自他ともに認める「町中から愛される門番」となった。
しかし、破滅は唐突に訪れた。


ガーゴイルと過去に敵対したカルト教団の教祖・レイジの逆襲である。
「彼」に叩き潰された過去を清算するためにレイジは錬金術と古科学を修練し、秘密結社「ミヅチ」を立ち上げた。
そしてレイジは新たに白蛇型自動石像「ケツァルコアトル」を作り上げ、ガーゴイルを倒すために御色町への空爆を仕掛けたのである。
空爆に晒される街を護るために、ガーゴイルはケツァルコアトルへと戦いを挑む。
しかしレイジの作り上げた幻影投影機によりガーゴイルは「町を破壊する張本人」へと祭り上げられ
あれほど自分が愛し、愛されてきた御色町民たちの信頼を全て喪失する。
ケツァルコアトルの光線を防ぎ続けるガーゴイルだったが、その余波だけで町の建物は破壊され、ガーゴイル自身の身体も傷ついていく。
その紫の身体は砕け散り、羽根が、耳が、装甲が、次々に崩れ落ちる。



そしてガーゴイルは完全に破壊された。双葉の目の前で。



ガーゴイルは木端微塵に砕け散り、砂利と化した。
ケツァルコアトルを完全に隠蔽したレイジはその罪を全て怪盗百色になすり付け、自らは御色町復興に手を貸す。
細かい根回しで人的被害をゼロに抑えたレイジもまた、ガーゴイルや百色とは違う意志で御色町を愛していたのであった。


そんなレイジに隠れて、吉永家の人々やイヨはガーゴイルの破片を拾い集め、修復作業へと移った。
自分たちの愛するガーゴイルを、再び御色町の門番へと戻すために。


そして復旧は完成し、ガーゴイルはツギハギだらけではあるが一時的に意識を取り戻した。
完成したことを見計らってイヨや百色ら、御色町の人間離れした住人達はレイジを襲撃し、ケツァルコアトルを白日の下に晒す。
吉永家の和己と双葉もイヨ特性の防護服と盾を身にまとい、ガーゴイルと共にケツァルコアトル討伐へと赴いた。
護られてばかりはもうこりごりだ。今度は、自分たちがガーゴイルを護る番だ、と。
衆人環視の中でケツァルコアトルの正体は暴かれ、御色町の住民はようやく自らの街を破壊した犯人を知ることとなった。
太陽神の名を騙る白蛇へと挑む地獄の番犬の背に、御色町の人々は声援を送った。




「吉永さん家の、ガーゴイルだ」と。



声援と怒号の雨を受けながら和己と双葉はケツァルコアトルの攻撃を防ぎ、ガーゴイルへの被弾を回避する。
その姿に勇気を貰ったガーゴイルは、2年間の思い出と、御色町の住人への最後のメッセージを語るのだった。


愛する人々への思いを語り終えて、ガーゴイルはケツァルコアトルへと挑みかかる。
ガーゴイルは目に光を灯し、ケツァルコアトルもそれに続いた。
そして二つの光がぶつかり合い、人々の目を焼いた。



閃光が消え、土煙が去ったのちには、



自動石像は、一つも残っていなかった。






















そして___________月日は経過した。


1年が過ぎ去り、御色町は見事に復興を遂げた。
町中に飛散した破片を有志が集め、イヨと日本に帰ってきた喜一郎の手により、ガーゴイルは三度その姿を取り戻した。
小学生だった双葉も、もう中学1年生。
かつてガーゴイルを引き当てた日によく似たある晴れた春の日、双葉はガーゴイルと出会った。






また一度、「吉永さん家のガーゴイル」に。











我は正義だなんだと口にする気はない。
しかしこの記事は…単なる「未完成」だ。
我は自分の追記・修正したいものを編集する。それだけだ。
我の愛するアニヲタwikiを汚した、その罪は重い。
万死に値する_________覚悟しろ。


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  • まさか今になって項目ができるとは……。個人的ベスト若本の一人というか一体というか。 -- 名無しさん (2014-09-24 22:55:56)
  • かなり前の作品で全然内容は覚えてないんだけど、「ガゴイールさん」というヒッシャムの発音だけが妙に頭に残ってる -- 名無しさん (2014-09-24 23:22:16)
  • 小学生の頃たまたまこのアニメ見てめちゃくちゃ印象に残ってるよこいつ。アニメのタイトルは忘れてたけど -- 名無しさん (2014-09-25 02:22:48)
  • レイジがミヅチを立ち上げたじゃなくて、乗っ取ったじゃなかったけ? -- 名無しさん (2014-09-26 08:52:48)
  • ↑もともと古化学者のサークルみたいなのだったのを、レイジが介入してうまいこと自分に都合のいい組織にしていった、みたいな感じだったと思う。 -- 名無しさん (2014-09-26 11:22:51)
  • ミヅチ関連はおるたなてぃぶで説明されてるな。ちなみにそっちにも同じ名前の自動人形(鳥型であだ名はガー助)がいたりする -- 名無しさん (2014-09-26 23:15:47)
  • こいつで器用貧乏だったら他は一体何になるのか。 -- 名無しさん (2019-01-04 16:38:09)

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*1 北原白秋の歌「待ちぼうけ」でも有名な「守株」のこと。本来は切株に兎が転ぶラッキーを二匹目の泥鰌のように待つというネガティブな意味だが、イヨは「どれだけ他人から愚かに思われようが、希望を捨てずに待ち続ける」意味で使用。

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