登録日:2009/12/29(火) 01:24:27
更新日:2023/08/08 Tue 16:54:54NEW!
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文学少女 幼なじみ ヤンデレ ツンデレ ネタバレ項目 平野綾 結構重い過去持ち 初恋の人 わけがわからないよ←最初 朝倉美羽
“文学少女”シリーズの登場人物。
CV:平野綾
井上心葉のかつての想い人。
心葉のことは「コノハ」と透き通ったような呼び方をする。
心葉とは小学生の頃から何をするにもずっと一緒に過ごしてきた。
作家になることを目指していたが、中学の時に心葉の目の前で学校の屋上から飛び降りた。
「コノハには、きっと、わからないだろうね」
寂しそうに微笑みながら、そう呟いて…
ヤンデレで名字が「朝倉」だが、某ゲームシリーズのヒロインとは一切関係ない。
以下ネタバレ
三巻『繋がれた愚者』のラストにて存命であることが判明。
五巻『慟哭の巡礼者』で心葉との再会を果たす。
美羽は心葉にずっと再会を望んでいたと伝えるが、一方で自分は琴吹ななせに嫌悪され悪口をぶつけられており、芥川は心葉を騙していると伝える。
心葉は当然、二人はそんなことをしないと信じていたが、美羽の言葉を否定してしまうと彼女を疑うことになってしまうと苦悩する。
心葉は彼女に中学の頃に屋上から飛び降りた理由を尋ねるが、
「カムパネルラの望みは、なんだったと思う?」
という返答に頭を悩まし、美羽がまた自殺を計ることを恐れたために彼女の言われるがままになる。
「だって、コノハは、あたしの犬だもの」
美羽はその後も心葉の前では彼の理想の姿を演じてきたが、
心葉が美羽の家族から美羽が転院した本当の理由を聞かされたことを受け、本当は今まで心葉を憎んでいたのだと告白。
必死にリハビリをしたのも、心葉に会って復讐するためだったのだと。
美羽は家族から愚痴や恨み言、汚く、醜い言葉ばかり聞かされて育ってきたために自身を「ゴミ箱」と評していた。
汚い言葉も、醜い言葉も、ひとつも聞きたくなかった…。そのため綺麗であたたかい自分だけの物語を創り出し、辛うじて心を安らげていた。
しかし、そんな美羽の前に心葉が現れる。
心葉は美羽の作る物語の読者となり、その後二人は何をするにも一緒に過ごしていく。
しかし彼女にとって、「真っ暗に汚れた」自分とは違って「白くて綺麗」な心葉に崇拝されていることは耐え難い苦痛であった。
心葉と接していくうちに自分の汚さに気づいたため、遂には物語を作ることができなくなったが、
それでも物語をせがむ心葉を見かねた美羽は既存の作品を盗作するまでに墜ちていった。
そんな自分を変えたいと悩んだ末薫風社の新人賞に応募すると心葉に宣言する。
自分の世界を取り戻すために必死にペンを握ったが、原稿用紙は白紙のまま、ついぞ物語を作ることは叶わないままに白紙の原稿用紙をポストに投函した。
心葉にはその事実を隠したまま次の機会を待っていたが、新人賞を受賞した「井上ミウ」の正体が心葉だという事実を受けて更なる絶望に苛まれる。
心葉が自分からどんどん離れていくと感じた美羽が出した結論は、
心葉の心に一生消えない傷を残して自分を刻みつけるために、心葉の目の前で飛び降りることだった。
結果として心葉の心に傷痕を残すことには成功したが、美羽は生き残ってしまい永遠の存在となることはできずに心葉から離れて1人ぼっちになってしまった。
病院では寂しさを紛らわすように毎日、毎日、夜も、昼も、朝も、心葉のことだけを考えて過ごしていた。
そんなある日、心葉に再会する機会が訪れるも、面と向かって会うことはできず、
自分と同じように心葉も苦しんでいるだろうことを望んで中学の担任に心葉の近況を尋ねたが、その返答は「元気にやっている」とのことだった。
それを受け、自分が残した傷は消え、心葉は自分のことを忘れてしまったと結論づけた美羽は心葉への復讐を決意する。
心葉の人間関係を壊し、自分を絶望に追いやったのは心葉だと糾弾して追い詰め、遂には自分との心中を諭す。
「……ずっと一緒だね、コノハ」
「うん……そうだね、美羽」
「……行こう、コノハ」
二人が通った中学校の屋上から今にも飛び降りようとする美羽と心葉。
その時、心葉の携帯にななせからの着信メロディが流れ、ななせの笑顔が頭に浮かんだ心葉は踏み止まり、
その場に駆けつけた遠子と千愛によって二人は連れ出される。
心葉に支えられ、病院へ向かうタクシーに乗り込もうとする美羽だったが、突然心葉の手を離れて道路に飛び出し、トラックに跳ねられる。
事故の後遺症により手足は動かなくなり、心葉と出会った小学生の記憶へ逆行健忘を起こすが、それは全て心葉を自分に縛りつけるための演技だった。
ななせによって演技は見破られ、なぜ心葉を縛りつけるのかと問われる。
美羽の心葉への憎しみは愛情の裏返しだった。
心葉が大切で、いつか壊れて無くしてしまうかもしれない恐怖に耐えられなかったから心葉を傷つけ、
壊れてしまっても自分を好きでいてくれるのか確かめたかったのだと。
なりたいものになれない…それでもなりたいと願い慟哭する。
そこに現れた遠子によって心葉たちと共にプラネタリウムに招かれた美羽は、
「どんな人間になりたかったのか」「本当に大切なのは、手に入れることじゃなくて、探し続けることではないか」と諭される。
最後は遠子に導かれた心葉が「井上ミウ」として小説を書いた理由と、内に秘めていた美羽への想いを伝え、
報われた美羽は他人の幸福を願える人になりたいと再び願うことができた。
現在は芥川と共にリハビリに精を出し、復学を目指して児童館でのバイトを始め、子供たちを幸せにできるように日々努力している。
退院し一人暮らしを始めているが、足はまだ完全には動かないため多少の不自由はしているが、1時間をかけて天井の蛍光灯の付け替えを達成した時には、
「ふふん、たいしたことなかったわね!」
と、頬を緩めながら誰もいないのに勝ち誇ってしまうほど可愛く…おっと誰か来たよう(ry丸くなっている。
心葉のことは未だに気にしながらも、ななせと付き合うことに関しては許し和解している。
保護者か恋人のように自分を世話する芥川には、ななせとは違った意味でぶっきらぼうな態度を見せながらも一応の信頼を見せている。
ななせとは度々連絡を取り合い、ライバル関係ともとれる対等な関係を築き、心葉との仲を応援している。
「美羽、ぼくは美羽が大好きだった。美羽は、ぼくにたくさんの星をくれた。美羽がぼくの世界を、美しくしてくれたんだよ。ぼくを幸せにしてくれてありがとう」
「……うれしい……ずっと……誰かに、そう言って……もらいたかったの……幸せだって……あたしがいて、幸せだって……」
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- 文学少女シリーズで一番色々な意味でキツかった人。この巻、長さもあって読んでて精神的にキツかったわ……。 -- 名無しさん (2014-08-24 14:52:31)
- 恐ろしい女だ。でもこれくらいの危うさとか強烈さを持ったキャラがもっとラノベには居てもいい -- 名無しさん (2015-04-13 04:16:22)
- ↑断章のグリムの登場キャラも文学少女に負けず劣らず病んでるよ。同じく病んでる主人公の幼馴染もいるよ。 -- 名無しさん (2015-04-13 19:07:58)
- 相手を愛しすぎて、ある種狂気を孕んでいる様にも見える所謂「ヤンデレ」とは実は正反対の常人。酷い環境で育った常人が精一杯他人に求められようとした結果作家と言う道を見出したのに、遥か上をいく存在が身近に現れて居場所を奪われてしまったが故に「壊れた」のが彼女。行動は常軌を逸している様に見えるが思考や論理は非常に人間的で分かりやすい。彼女はヤンデレではない。ヤンデレは想い人が他者へ向ける愛情に嫉妬するが、彼女が嫉妬したのは想い人だと思っていた人間の思いがけない才能に対して。どちらかと言えばメンヘラ的、でもなぜかこの手の重たい面倒くさい女性キャラクターの中ではかなり魅力的な部類に入る。不思議だ -- 名無しさん (2017-07-10 17:20:13)
- 行動はヤンデレ的だけど心情はメンヘラ的で、ツンデレのように素直になれずにぶっきらぼうに振る舞い、「他人を幸福にしたい」という一般的な優しさもあるという複雑なキャラ -- 名無しさん (2023-05-18 22:04:51)
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