大黒柱悲話

ページ名:大黒柱悲話

登録日:2012/06/18(月) 00:04:10
更新日:2023/11/17 Fri 11:03:26NEW!
所要時間:約 2 分で読めます



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伊藤潤二 ギョ ホラー ネタバレ項目 犠牲になったのだ 漫画 人柱 大黒柱 大黒柱悲話 まるで意味がわからんぞ!父の日に建ちそうになった項目




「大黒柱悲話」とは、ホラー漫画で有名な「伊藤潤二」が描いた漫画である。


ギョ」2巻に特別収録されている。


たった4ページしかない漫画だが、ツッコミ所が満載で、奇妙な存在感のある物語である。



【あらすじ】


とある一家が、家の新築パーティーを開いていた。


仲の良い友人達も呼んで、なかなか盛り上がっている。


「ホントに素敵な家ね。羨ましいわ。」


「皆さん、お酒のおかわりは?」


ふと、一人の友人が、家主である父親が居ない事に気がついた。


「ところでご主人は?」


「あら?さっきまで居たんだけど…」


不思議に思う母親。


すると何処からか、
「お~い、お~い、助けてくれ~」
という声が聞こえてきた。


「あ…、パパの声だ!」


父親の声だと気付く娘。


しかし、父親の姿が見えない。


「お~~~い、お~~~い」


「あなたっ?どうしたの!?どこにいるの!?」


家族は心配になって家中を捜す。


声を辿って行くと、どうやら床下から聞こえてくる様だ。


「ここだ~、床下だ~。助けてくれ~」


「床下でお父さんに何かあったんだわ。助けに行かなくっちゃ!」


家族は床下に潜り込み、父親を捜す。


「あなたっ、どこなの!?」


「あ!」


遂に父親を見付けた。


父親は俯せになり、家の“柱”によって背中から腹部を潰されていた。


「あなたっ…、いったいどうしたというの!?」


駆け寄る家族。


「どうやら私は、柱の下敷きになった様だ……。うぐ…!」


そう言って、血を吐く父親。


「なぜ!?…なぜ柱の下敷きになったのよ!?」


「うぐぐ…話すと長くなる…」


父親は苦しそうだ。


「大変だわ…、とにかく大工さんを呼んでくる!!」


母親が大工を呼びに行こうとすると、父親がそれを止めた。


「ま…待て、お前…。……どうやらこの柱は大黒柱の様だ…。もし私を助け出す為に大黒柱を動かしたりしたら、家全体が崩れ落ちかねないぞ。……建てたばかりなのに。」


「じゃあ…どうしろと言うの!?」


焦る母親に対し、父親は


「俺はこのままでいい……。俺はもうだめだ。このまま家を支えて死ぬ事にする。」


と言った。


「パパ死なないでー!」


「あなたー!」


こうして彼は、妻子や友人達に見守られながらその夜遅く逝った。



彼は現在も、大黒柱の下にミイラとなって横たわっているが、なぜ柱の下敷きになったのかを彼の口から聞き出す事は、もはやできない。





大黒柱悲話 ―完―



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  • 南国アイスホッケー部、の、サーカスの屋台骨を支える団長の話思い出した。 -- 名無しさん (2014-06-06 21:16:28)
  • 拝み屋横丁顛末記の、旅館の床下で柱を支えるママさんバレー部コーチの霊かなぁ -- 名無しさん (2018-11-05 16:29:21)
  • ミイラになるのは仕方ないとして、体はどかさないと、柱も腐敗しないですかね -- 名無しさん (2020-07-27 21:25:13)
  • 何が起きたのかも何が書きたかったのかも分からない話だった。しかも怖くない。これこの人の漫画の中じゃ一番のハズレだろ -- 名無しさん (2021-01-04 23:37:22)
  • 話せば長くなるw -- 名無しさん (2022-03-09 12:30:09)

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