登録日:2013/08/06 Tue 14:45:39
更新日:2023/10/30 Mon 13:49:22NEW!
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北欧神話 エッダ 神話 ファンタジー 写本 韻律 文献 歌謡エッダ 古エッダ スノリのエッダ 新エッダ
エッダ(北欧神話)とは、アイスランドの北欧神話の主要な2つの文献のことである。
□2つのエッダ
- 『歌謡エッダ/古エッダ』
1643年にアイスランドはスカウルホルトで司教ブルニョールヴが偶然発見した、古い歌謡が書かれた写本。
実はこの本は別に『エッダ』と書かれていたわけでもないのだが、発見した司教が
「これスノリが書いた『エッダ』に引用されている詩が書いてあるな……もしかしてこれが『エッダ』の底本じゃね?」
と思い込み、さらに12世紀の学者セームンドによって書かれたとも思い込んで、
『セームンドのエッダ』とした為に、後にセームンドが無関係だと判明しても面倒くさいのでそのまま『エッダ』として扱われることとなった。
区別のために『歌謡エッダ』『古エッダ』と呼ばれている。
もともと題名が書かれていた部分の文字が消えてしまっているため、この本の正式名称は未だに不明。
- 『スノリのエッダ/新エッダ』
13世紀頃にアイスランドの天才詩人、スノリ・ストルルソンによって書かれた詩の入門書。
当時のアイスランドの詩には様々な韻律が使われていた上に、
「ケニング」という名詞を別の言葉で言いかえる手法(鎌を「草地を打ち砕くもの」という言葉で表現するなど)があった。
オマケに「ケニング」をちゃんと学ぼうと思ったら古い神話に関する知識も必要……。
そこでスノリが若い詩人たちのために古い神話やケニング、
そして韻律の使い方について書いたのがこの『スノリのエッダ』というわけである。
厳密に言えば『エッダ』と言えるのはこの本だけなのだが、
上に書いてあるように色々あったうえに、日本で『エッダ』と言うと『古エッダ』の内容の方が有名という悲劇がある。
ちなみに、この本を書いたスノリはキリスト教徒。
□エッダの内容
- 『歌謡エッダ/古エッダ』
神々の物語である「神話」、生活の知恵などについて語る「格言詩」、英雄の伝説である「英雄詩」の3つに分類される。
「神話」はご存じオーディンやトールといった神々の物語。
「英雄詩」はシグルズやヘルギなどのヴォルスングの一族の伝説が中心。
シグルズの伝説に関しては欠落している部分もあるが、そのへんは『サガ』の方をどうぞ。
「格言詩」は「神話」や「英雄詩」の中に含まれている。
- 『スノリのエッダ/新エッダ』
こちらは全部で3部に分かれており、
神々が古い詩を引用しながらギュルヴィに神話世界を解説する「ギュルヴィたぶらかし」
エーギル神とブラギ神が古い詩を引用しながら「ケニング」について語る「詩人の言葉」
そしてスノリがノルウェー滞在時に世話になった王侯ために、
古今のあらゆる韻律を駆使して作った詩とそれの解説である「韻律一覧」
の3つがある。
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- 未だ謎な部分が多い。 -- 名無しさん (2013-08-06 16:24:34)
- むしろよく残ってたってレベルだからなあ。 -- 名無しさん (2013-08-06 16:35:03)
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