登録日:2021/03/19 Fri 00:33:07
更新日:2024/05/27 Mon 09:27:08NEW!
所要時間:約 11 分で読めます
▽タグ一覧
電車 鉄道車両 国鉄 日本国有鉄道 jnr jr jr東日本 jr西日本 すべてはここから始まった 熱暴走 中央線 鶴見線 大阪環状線 伝説の始まり 101系 国電のアタリマエを見直す
101系直流通勤型電車とは、国鉄が開発した通勤型電車である。
▽目次
概要
1950年代に開発された、旧国鉄初の新性能電車。
それまでのいわゆる旧型国電からのフルモデルチェンジというだけでなく、現代のJRの車両にまで影響を与えているある種のターニングポイントといえる電車である。
車体は鋼製20m4ドア、前面は切妻構造。
座席は7人がけのロングシートと、この時点で既に日本のステレオタイプな通勤型電車の姿が確立されているという点で、この車両の影響力が垣間見えるだろう。
驚くべきは、この仕様はよほど特殊な条件でない限り、E235系や321系などのJR時代の車両にすら引き継がれていることである。
導入の経緯
戦争が終わり、国内の復興が進むと鉄道各社は急激に増大する輸送量に悩まされることとなる。
1953年以降、大手私鉄各社は旧来の吊り掛け駆動をやめカルダン駆動を採用した高性能通勤電車を開発・投入し、輸送力の改善に成果を上げていた。
当然、国鉄もいつかは私鉄のように「高性能な新型車両による輸送改善」をしなければならない。
だが、一部地域のみのネットワークで済むが故に身軽に動ける私鉄と違い、国鉄は離島以外は全国ネットワークである。電化されている路線だけでなく、そもそも架線がないから蒸気機関車が主役張ってた路線もある。
電化された路線だって、直流と交流の2種類がある。しかも交流なら東は50Hz、西は60Hzだ。周波数が変われば交流回路、例えば変圧器の仕様も変えなくてはならなくなる。
仕様の違う車両を設計するというのはそれだけ手間と金がかかるのである。
それに保有する蒸気機関車もいつかは気動車に交代させなければいけないだろう。
動力車だけではない。電車じゃ採算が厳しい路線なら、機関車で客車を牽引した方が安上がりになる。でも旧態依然の重い車両ではなくこいつらも新世代の軽量客車に置き換えなければいけないだろう。古い車両はメンテが大変だし、お客さんからのイメージも悪い。
つまり国鉄は気動車やディーゼル機関車も客車も作らなくてはいけない。
長々書いてしまったが、とにかく国鉄という組織の場合、古い車両をどうにかしろ→はい、カルダン駆動の最新モデル!というわけにはいかないのだ。あっちもこっちも面倒見なくてはいけないのだから。
東京や大阪は最新型電車なのに、俺達の地元はボロい汽車ポッポかよ!なんて言われるわけには行かない。何しろ国民から頂いた税金で運営しているという側面もあるのだから。
そんなわけで、私鉄ではカルダン駆動車絶賛増殖中の時代でも、国鉄は72系筆頭の旧型国電で頑張っていた。昭和で30年代でも戦時設計の63系ベース*1の72系を新しく作ってたりもした。
だが繰り返すが、72系は元はと言えば戦時設計の63系を再設計したに過ぎない電車だ。もう戦争は終わって平和な時代だ。
単純に古くてイメージも悪いし、何より性能的には起動加速度は1.6、最高速度は95km/h。起動加速度1.6なんて、最高速全振りの特急型や新幹線と同じくらいの加速力だ。しかも応荷重装置、つまり乗客の量に合わせて性能を調整する機能なんてないから、すし詰め状態で重くなれば加速度は更に落ちる。
加速が鈍ければ運転間隔を詰められない。旧型国電では性能面でも限界に達している。
いや、もう既にその時は訪れているのだ。遅延もラッシュも酷すぎる。
そして、遂に国鉄は動いた。
1955年末、遂に今までの国鉄型の常識を覆す、いや、国電のアタリマエを見直す新世代の通勤電車の開発に着手した。
そして、どうせ新世代の電車を開発するならもう一つやってやろう。
こいつのシステムを新しい「国鉄標準」として、中距離も特急も全部電車化してやる。そうすれば、今蒸気機関車に使っている優良な石炭をその他の産業にも回すことができて、産業の改善にも役立つだろう。
そして、国鉄は各メーカーに以下の仕様で試作車の構想を要求した。
- 全電動車編成、2両1セットのユニット方式
- 主電動機は出力100kW、高速回転で軽量小型なもの。電圧375V*2。中空軸平行カルダン駆動。
- 起動加速度3.2、減速度4.0。乗客の増減に関わらず一定の加減速度を保つ応荷重制御(積空制御)搭載。
- ブレーキは電制・空気ブレーキ併用。
- 車体、台車、装備品の全てにおいて軽量化を行う。
- 自動空気ブレーキ以外では、旧型車との併結は考えない。
旧型車との後方互換は考えない、徹底的な軽量化、軽量高速回転のモーター、それにより在来車の倍の性能。まさに国鉄型のアタリマエを見直した、新世代の電車である。
もちろん国鉄の意地とか、プライドとか、見栄でこんなに刷新をしたのではない。
ちゃんと理由がある。
まず、加速度を高く取れば運転間隔を詰められる。ガンガン増発して有り余る乗客を捌ける。単純にスピードアップにもなる。
車体を軽くすれば省エネになるし、レールに与えるダメージが少なくなるので軌道保守も楽になる。
車体設計も抜本的に見直して、メンテナンスを簡単にする設計にできるし、定期検査の間隔を長くもできる。
定期検査の間隔を長く取れれば、検査中に代走する予備車の数も減らせる。
そして、将来的に特急を電車化することを考えれば、そのための「習作」としてこのような新世代の車両を設計することは必要になるだろう。古事記、もとい国鉄の101系(当時は90系)のマニュアルにもそう書いてある。
仕様
電気方式 直流1500V
制御方式 抵抗制御
主電動機 MT46直流直巻電動機 出力100kW
駆動方式 中空軸平行カルダン
歯車比 15:84=1:5.6
起動加速度 3.2km/h/s(全電動車編成)~2.0km/h/s(8M2T以下)
国鉄型のアタリマエを見直すと言ってもいい101系だが、実は「20m4ドア」の仕様は72系の全金属試作車の構造を引き継いたものである。
72系の前面を見れば、101系、そしてその弟の103系にあの仕様が引き継がれているのは、薄々でもわかるだろう。
車体はセミモノコック構造、前面が切妻で窓3枚、おでこにヘッドライトという構成も、まさに72系である。
しかし、ドアは両開き型で幅1.3m、窓は二段窓になるなど、72系からだいぶ刷新された面も多い。
通風器は試作機が80系と同じ押し込み型通風器、量産機は丸いグローブ型ベンチレーター。西武線ユーザーにもグロベンはおなじみの通風器だろう。
見えない部分で見直された「アタリマエ」で特筆すべきは、車体の剛性だろう。
何しろ軽量化のために、車体剛性は72系のおよそ3/4にまで割り切ってある。
頑丈な車体はそれだけ重いのだ、なら剛性も限界まで割り切ろう。
ちなみにこれでもまだまだ「頑丈」な部類である。E231系の車体の倍以上なのだから。いや、設計技術が進歩して、101系の半分以下の剛性でも問題なく使える車体を作れるようになったとも言える。101系ですら十分すぎる程の画期的な車両だったのだ。
内装も72系の延長線にあり、7人がけロングシートや薄緑色の化粧板などで簡素にまとめたもの。
当時としては大きな窓と蛍光灯の採用により、車内は明るいものとなった。
台車は電動車が新開発のDT21、付随車がその無動力版のTR46。
鋼板プレスで作った部品を溶接することにより作られた、軽量な台車である。
当時はすでに空気バネの技術が確立されていた上に、乗客=荷重の変動の大きな通勤型電車に対しては、圧力調整だけでラッシュにも閑散時にも対応できる空気バネはむしろ有利とすら言えたのだが、コスト低減のために敢えてコイルバネ台車を採用。
軸箱支持は軸バネ式の延長線であるウイングバネ式。シュリーレン方式みたいに海外企業にライセンス料を払う必要はないからどのメーカーでも作れるし、構造が単純で信頼性も抜群。
主電動機は東洋電機製造が設計したMT46。電圧375V・出力100kWの直流直巻電動機。
重さは72系のMT40のわずか1/3、それでいて回転数は遥かに高い。まさに次世代のモーターだ。
主制御器は新型のCS12A。平成前期まで製造が続けられた名機だ。
ブレーキは電磁直通ブレーキのSELD。小田急電鉄を筆頭に私鉄で使われていた、HSC-Dとほぼ同じ構造。
またブレーキレバーの角度によってブレーキ力を制御できる「セルフラップ方式」も採用。
ブレーキまでATみたいなものになったと思えばいい。
72系に影響されている部分も多いとは言え、それまでの常識の各所が見直された「新世代の国鉄型第一号」。
それが101系である。
101系という数字そのものも、まさにその期待を背負わされていたと見ることもできそうだ。
実戦投入、そして
10両編成の試作機1本が1957年に登場し、営業運転を開始したが、すぐに消費電力の多さが問題視された。
何しろ100kWが一両4個で400kW、全部合わせれば4000kWである。
超高出力で下手すれば210km/hくらい出るらしいと有名な、東武のスペーシアだって3600kWである。
国鉄電機きってのハイパワーマシン・EF66の3900kWをも上回る。
しかもこれは「出力」の話、消費電力に至っては明らかにそれ以上なのだ。
検証したら、応荷重装置ONで加速度3.2を実現した場合、10両ではピーク時に5600Aもの電流を要することが判明。
5600Aなんて無茶苦茶な電流が流れれば、当然架線だって熱くなる。熱くなったら最悪溶けたり焼き切れたりする。しかもこの電流を要求する電車が数分間隔で走り回った日には…。
そういうわけで、泣く泣くモーターなしの付随車を組み込み、加速度も2.0に制限して使うことになった。
2.0でも旧型国電よりは加速が良い、多少の時間短縮はできる。
ただ、そうすると今度は別の問題も出てきた。
もう一つの問題は、MT46というモーターの熱容量が小さいことである。
たぶんレイヴン諸兄ならうすうすでもどういうことか理解できてるであろう、要するに熱暴走である。
…但しACではなく電車の場合、最悪火災になりかねないという致命的な要素でもあるのだが。
上述の通り、使用電力を抑えるなどの面で付随車、つまりモーターのない車両を組み込めば、当然その「無動力車」の分の負荷がモーターに掛かることとなる。そこで負荷がかかれば温度上昇で最悪、火災である。そうでなくてもモーターが焼ききれて動けなくなるかもしれない。
実際、本項目の作成者は某ホームセンターのプライベートブランド品である安いディスクグラインダーを使っていた際に、モーターが過負荷で焼き切れて使用不能になるという事故を2、3回起こしたことがある。モーターに対して熱というのはそれだけ厄介な要素だ。
計算したら、MT1:1ではモーターへの負荷が大きすぎてそもそも運転すらできないかもしれないなんて結果まで出ていた。
ただ、元々全電動車で使うのが前提の設計だったのを、電気を食いすぎるという点で動力車の比率を下げる=モーター一つへの負担を大きくするという変更があった以上、こうなるのは避けられなかったともいえそうだが。
では、MT46が本当にどうしようもない失敗作だったのかと言えば、そうとは言えない。
通勤電車という、電車の中でも最も過酷な使い方をされる用途に使い、さらに当初の予定から大幅に変更して負担を大きくしてしまったのが問題だっただけである。
同じMT46を搭載した特急型の151系は、東京と大阪を6時間半で結び、さらに163km/hの大記録も打ち立てているし、これもMT46を使用した111系も、各線区で客車列車の置き換えを行っていた。ただ、熱容量の問題は残っていたが、一部の動力車をカット、つまり使用停止にするという荒業で乗り切っていたとも言われる。そもそも中長距離の電車なら、そこまで加速度=負荷は必要ないからね。
…とは言え、電力消費とモーターの熱容量という2つの爆弾を抱えていたのには変わりなく、「設備増強をせずに使え、またコストも安い改善版」として、かの名車103系が設計されることとなった。
去就
そんな多くの問題を抱えながらも、作ったからには使う必要がある。
まず6両編成で環状線、7両編成で山手線に投入することとなった。
このうち電動車は4両しかなく、特に山手線の4:3の比率は運転性能を確保するだけでギリギリであった。
これらはあくまでつなぎではあったが、山手線のようなストップ&ゴーの多い路線では旧型国電より加速性能が良いにもかかわらず、電磁直通ブレーキを使えないため所要時間で劣るという、より散々な結果となってしまった。
だがそれでも、互換性のない旧型車の淘汰や問題点を解消した後継103系の量産までこちらを増備し使い続けざるを得なかった。
その結果大量に作りすぎてしまった上に、電力の関係から多くが101系に適さない環境で使われ続けることとなった。
中央線や総武線では10両編成が組まれたが、これも電動車が6両しかなくまたもギリギリであった。余剰電力がないため冷房を載せることもできなかった。
ようやく103系が量産されるとまず山手線に投入され、こちらはとっとと転出することとなった。
その後は103系と混結されたり埼京線や京浜東北線など地方へと転出されていったが、103系がガンガン増備される中で中央快速を担当する201系が登場すると一気に淘汰されていくことになる。
しかし101系はただ廃車されるだけには終わらなかった。
改造車
国鉄の経営状態が悪化したため、まだ使えるものを廃車に捨てるのはもったいないということになってきた。
そこで101系の一部は、改造を受けて生まれ変わることになったのである。
- 101系1000番台
武蔵野線用に改造された101系。武蔵野線は線内に全長が1kmを超えるトンネルを複数抱えており、万が一トンネル内を走行中に火災が発生すると大惨事を招きかねない。
そのため中央・総武線で活躍していた101系のうち、初期車を対象に難燃化改造や列車無線の搭載などを行って1000番台となった。
製造の古い車両が殆どだったために早くに姿を消したが、2両が秩父鉄道へ譲渡されて2009年まで活躍していた。
- 103系
混結も可能で車体もよく似てるので、先頭車や中間車が103系に編入された。
103系そのものも淘汰されてしまい、改造車は全車引退済み。
- 牽引車・救援車(クモヤ145)
旧型なのは旅客車両だけではない、事業用車両もである。そこで101系を新型事業用車に改造して置き換えることとなった。
MT46は編成が長いから問題なのであって、1両や2両なら問題ない。回送であればストップ&ゴーをすることなく快走できる。
そんなわけで自走できない車両の牽引や、救援用の機器、資機材を載せられる車両に改造。
車体は当時首都圏のATC線区に新造配備されていたクモヤ143に準じたものとなり、廉価版143系として各地の電車区に配備された。
MT46は据え置かれているが、のちにMT54Aへ交換されている。
一部は廃車されたものの、JR西日本ではいまだ現役。
- 配給車(クモル145)
編成が長いから(ry
そんなわけで機材などを配給するため電動機や台車を流用し、1両電動1両付随の2両編成として17mの車体を新造。車体の大部分は屋根が取り払われたような軽トラみたいな構造になり、電動機などの重い荷物を運べるように生まれ変わった。
前面は101系と103系の高運転台を混ぜたような、101系の顔なんだけどビミョーに違う独特の顔つきとなった。
言葉では伝わりにくいが写真を見れば筆者の言いたいことが100%伝わると思うので是非画像検索をお願いしたい。
肝心の配給輸送がトラック輸送に置き換わってしまい平成以降は廃車が進行。
JR西日本では一部の車両でMT46を別の電動機に載せ替え、なんとか現役を続けていたが、2021年に引退となった。
- 郵便・荷物車(クモユニ147)
編成が(ry
そんなわけで郵便・小荷物を運ぶため電動機や台車を流用し、両運転台の1両編成の車体を新造した。
今では乗降に加え更に時間がかかるためTGVですらやらなくなってしまったが、昔は日本でも鉄道に郵便などの宅配物を運ぶ車両もあったのである。
だが「昔は」というように、効率が悪いので廃止が進み、国鉄分割民営化直前に全廃*3。
でも両運転台で1両編成なら、電化されたローカル線にピッタリだよなあ…
- 123系40番台
ということで、旅客車両へ再改造。
123系は全て使わなくなって余った事業用車を再利用しており、ベース車両によって形式も違う。
身延線で運用されていたが、寄る年波には勝てず引退。ただ、123系の別形式は未だJR西日本で現役。物持ち良すぎない?
- 大井工場(現:東京総合車両センター)構内入れ換え車両
旧型なのは車両工場の入れ換え用車両もである。
従来の入換車と長さを合わせるために車体を3m切り詰めて17m級の2両編成になった。
「たんぽぽ」の愛称があったが、こちらも引退済み。
- シーサイドライナーヨコスカ
とか思いついて逗子~久里浜間専用の2両編成にしようと塗装とかしたんだけどさあ、結局車両工場の入れ換え用にしか使わなかったんだよね。
今?もちろん引退してる。
譲渡
もったいないと思うのは私鉄もである。
国鉄末期から民営化直後にかけて、秩父鉄道に3両編成×12本が譲渡され1000系として運用された。同社独自のカラーリングをまとっていたが、大宮の鉄道博物館オープンを記念して
- オレンジバーミリオン(
林家たい平中央快速線) - スカイブルー(京浜東北線)
- カナリアイエロー(山手線→総武緩行線)
- ウグイス(関西線)
のリバイバルカラーが登場し、鉄オタ大歓喜であった。
更には
- 秩父鉄道旧標準色(黄色に黒帯)
- 秩父鉄道100形塗装(ベージュに茶色)
という自社のリバイバル色まで登場し、在籍車両の半数がリバイバルカラーとなった。
さすがに老朽化が進み、今では元東急8500・8090系によって置き換えられ引退済み。
車両丸ごとの譲渡は秩父鉄道のみに留まったが、部品単位であれば豊橋鉄道と福井鉄道への売却事例がある他、愛知環状鉄道が開業時に用意した電車も製造コスト削減のために101系の廃車部品を利用している。
なお豊橋鉄道で使われていた部品は豊橋で不要になった後、福井鉄道と京福電気鉄道福井支社(現在のえちぜん鉄道)に再譲渡されている。
総評
…とまあ、まるで101系が失敗作だったかのように書いてしまったが、101系がそれまでの国鉄型の常識を覆した存在であるのも事実である。
それまでの「重くて、低速回転」なモーターから「軽くて、高速回転」なモーターに移行したのを筆頭に、国鉄型のそれまでの常識を徹底的に刷新した。
電力消費も、考えてみれば10両編成という私鉄では殆ど見ない長編成の電車の全部にモーターをつけるという、考えようによっては無茶苦茶なことをやれば、「まあ、そうなるな…」とも言えるし、
熱容量だって元々は全部モーター付きでやるのが前提だったのを、急遽モーターなしの車両を組み込んだのが発端、つまり想定外の使い方をされて無理がたたった結果とも言える。
問題を抱えていると言われたものの、何だかんだで1500両以上が作られた、国鉄のトップ5入りを果たした車両でもある。本当にどうしようもない電車であれば、国鉄もいい加減見切りを付けて次の車両を作っているだろう。
性能的にも、高速試験で135km/hを叩き出しており、しかもその時の評価は「130km/h以上でも揺れない、快適な車両」というものだったそうだ。
何より、101系の打ち立てた理念は、その後の103系や、MT46の後継であるMT54を採用した車両、ひいては0系新幹線にまで続くことなっている。
全面刷新の第一号は、それなりの問題点も出るのが常なのである。その問題点を改善という形で未来につなげた101系は、国鉄の礎であることに間違いはないはずだ。
電車のアタリマエを見直しながら追記修正をお願いします。
[#include(name=テンプレ2)]
この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,2)
[#include(name=テンプレ3)]
▷ コメント欄
- 通勤車両で全電動車とかそっちのが特急並だわ -- 名無しさん (2021-03-19 00:48:42)
- 戦車に例えるなら、101系→3号戦車 103系→4号戦車 201系→パンター 205系→M4A3E8 といったところか。 -- 名無しさん (2021-03-19 08:14:44)
#comment
*2 架線の1500Vの1/4
*3 但し2010年代以降は環境負荷軽減やトラックドライバーの待遇改善などを目的に鉄道荷物輸送が復活する例が増えている。
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧