登録日:2014/01/14 Tue 20:35:23
更新日:2023/12/08 Fri 13:52:00NEW!
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ウルトラマン ウルトラマンティガ ウルトラ怪獣 相互理解の困難さ 電磁波 共食い トラウマ うたかたの… 怪獣 小中千昭 小中千昭の本気 川崎郷太 川崎郷太の本気 ウルトラマントリガー ウルトラマントリガー new generation tiga ※土曜夕方18時です。 みんなのトラウマ クリッター 友喰い 電離層 ガゾート トモダチハゴチソウ トモダチハガゾートノタベモノ おまえうまそうだな セカンド・コンタクト 幻の疾走 君の全身をたべたい ともだちなのに、おいしそう。 闇怪獣 対話可能共存不可能
あれは、我々人間がこれまで遭遇してなかったとはいえ、同じこの地球の生き物なんです!
ガゾートとは、『ウルトラマンティガ』に登場した怪獣。
本項目ではガゾートに深く関係するクリッターについても合わせて記載する。
初登場は第6話「セカンド・コンタクト」。その後のエピソードでも度々登場する。
【概要】
◆クリッター
天使……みたい。
……見かけはな。
別名:空中棲息生物
体長:不明
重量:不明
地球上空の電離層にある黒い雲の中に棲むという生命体。
イカやクリオネを思わせる姿で白く発光しながら空中を浮遊し、人間の子供の笑い声のような声を発する。
その存在は長年伝説と言われ、クリッターの生態は不明な点が多いが、高度な知性を備えているようでもある。
ヤナセ・レナも訓練生時代に「空には人間が接触したことない生物がいる」と話を聞かされており、
「グレムリン」と呼ぶ人がいたり、レナ自身「ルーキーを怖がらせる冗談」と思っていたなど、その存在を真に受けている人はやはり少なかった。
元々人間と同じくこの地球に生まれた存在だったが、人類が生み出す電磁波の影響によってガゾートへと変貌してしまった。
◆ガゾート
オイシソウ!
別名:変形怪獣
全高:59m
体重:5万t
声:佐々木麻里
強い電磁波の影響でクリッターが変異した巨大怪獣。
黒い雲が固形化した巨大な繭から出現した。
エイやペンギンを思わせる妙に愛嬌のあるボディに、凶悪な悪魔のような面構えの小顔を持った異質なデザイン。
こんな面構えのでありながら、鳴き声はまるで人間の赤ん坊の泣き声のようであるため、その見た目と鳴き声が釣り合わないアンバランスさはかなり不気味。
口から吐く丸いプラズマ光弾や牙による噛み付きで攻撃する。また、元がクリッターなので飛行能力も有している。
明確な自我を持っており、翻訳機を介して自ら「ガゾート」と名乗った。
【来歴(第6話)】
ホリイ隊員の恩師であるミズノ博士の飛行機が、クリッター調査の為に黒雲に入った後消息を絶つ。
その報は特捜チーム GUTSにもすぐに入り、偵察のためマドカ・ダイゴのガッツウイング1号が雲の調査へ向かう。
だが、雲はダイゴ機をまるで捕獲するように包み、その後繭へと変化。
繭はそのまま人口密集地に落下。繭からガゾートが出現し、都市を破壊する。
その行動はなぜか逃げ惑う人を追いかける事を目的としているようだった……
キミは、何て言うんや?
だが、博士の思いを継いだホリイはサウンドトランスレーター(翻訳機)でガゾートとのコミニケーションを試みる。
何故かくちゃくちゃと音を立てて口元をモゴモゴさせているガゾートに対し、大声で話し掛けてみるホリイ。
そして凶悪な外見と裏腹に、翻訳機から発せられた声は無邪気な少女のようであった。
僕は、ホリイや! 僕らは君の敵やない!友達や!
『ガゾート、ココ、スキ!』
“ガゾート”?それがキミの名前なんか?
お願いや! 暴れたり、僕の友達を襲ったりせんといてくれ!!
『トモダチ?』
そうや! 僕も君も、この星の同じ仲間や!!
ホリイの懸命の呼びかけに対し、ガゾートもホリイを『トモダチ』と認識する。
だが……
『トモダチハ、ゴチソウ』
え?……翻訳が上手くいってないんか?
翻訳機は正常であった。
『トモダチハ、ガゾートノタベモノ!』
何言うてんねん……
「友達を食べる」。言葉通りの意味である。
食物のない電離層に棲息しているクリッターは、繁殖と共に恒常的な共食いを行っていた。
クリッターにとって、「トモダチ」とは「捕食する相手」である事を意味していた。
つまり、物語序盤に消息を絶ったミズノ博士達はガゾートに「トモダチ」と認識されたが故に喰われてしまっていたのだ。
劇中でもイルマ・メグミが危惧した通り、人間とクリッターではロジックが異なるため、会話することは出来ても相互理解は不可能だったのである。
『トモダチ♪』
わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
こっち来んなぁ!!
ガゾートは「トモダチ」たるホリイを喰おうとするが、繭の中で目を覚ましたダイゴが変身したウルトラマンティガに阻止される。
あろう事か、ガゾートはティガをも「トモダチ」と認識し、鋭利な牙で噛み付き、捕食を試みた。
激しい空中戦の末、最期はランバルト光弾を受け爆散した。
かくして、凄惨な事実が発覚して終わった人類とクリッターとの「セカンド・コンタクト」。
ガゾートの身体はクリッターへと戻り、夕暮れの空へ舞い上がり電離層に帰っていった。
しかし……
【再登場】
◆ガゾートⅡ
別名:変形怪獣
全高:59m
体重:5万t
第15話「幻の疾走」に登場した2体目のガゾート。
第6話の事件後も電磁波問題への改善が行われなかった結果、太陽光発電施設のマイクロ波がクリッターの雲を直撃し、再びガゾートを誕生させてしまった。
とはいえ、人類が文明の発展や現代社会での通常生活を望む限り電磁波の規制・制限はまず不可能と劇中では語られており、ガゾートの発生及びクリッターとの対立は不可避の問題となってしまっている。
外見は初代とさほど変わらない*1が、体内のプラズマエネルギーは大幅に増加。
これにより帯電体質になっており、半径10km圏内の電子機器を使い物にならなくさせてしまう*2生きたEMP兵器と化した。
ちなみに、初代とは違って繭を介さずそのまま雲から出現している。
凶暴性も増し、マイクロ波に過敏に反応し攻撃するようになった。
なお、相変わらず人を喰うらしい。
【来歴(第15話以降)】
雲に近づいた飛行機などの計器を狂わせていた(この影響でダイゴとシンジョウのガッツウイングは案の定墜落した)。
更にマユミの婚約者・タクマの乗った旅客機ゴリガン航空206便を襲撃。再び「トモダチ」を捕食する。
その後、強いマイクロ波に惹かれて日本へと飛来。
しかし、GUTSと突然現れたタクマの協力で誘導され、ティガと対決。
デラシウム光流を避けようしたが、地面でバウンドしたため直撃し、再び倒された。
しかし、この後も世界各地でクリッターやガゾートにまつわる事件が多発。
地球平和連合TPCはこの状況を鑑み、第28話「うたかたの…」においてクリッターの巣を根絶やしにする《クリッター作戦》を発動。
GUTS協力の下、ガッツウイングやアートデッセイ号による黒雲への一斉攻撃を敢行するが、その攻撃は雲に一切通じない。
しかし、直後に世界中の雲が大気圏を離脱し始め、全てのクリッター達は自ら地球を去って行った。
レナはこれを「人間に愛想を尽かした」と評し、イルマもまたそれを認めた。
同じ常識や価値観を共有することが出来ないとはいえ、同じく地球に生まれた生物を自分達の都合で怪獣に変え、脅威となれば倒し、遂には滅ぼそうとする。
そんな人類の業や戦う理由などの様々なものを問う形で、ガゾート・クリッターにまつわるエピソードは終了となった。
クリッターとガゾートは本編中3話も登場しており、ゴルザやキリエロイドと並んで本作を象徴する怪獣となっている。
また、続編の『ウルトラマンダイナ』でも第15話の内容に関係したエピソードが作られ、電離層に棲むクリッターとは別のプラズマ生命体「姑獲鳥」が登場した。
【その後の登場】
◆『ウルトラマンX』
本編には登場しないものの、サイバー怪獣化したサイバーガゾートのサイバーカードが販売されている。
という事は、少なくとも一度は『X』の世界にもガゾートが出現していたという事に……
◆『ロストヒーローズ2』
クロスボーン・バンガードに利用され、電波障害を引き起こしていた。
デナン・ゲーに連れられ、ヒーローズの前に現れるが「ヒーローは敵だ」と言われ、困惑していたところへ……
ガゾート! そのMS達がお前の友達だ!!
あらかじめティガにガゾートの習性を聞いていたウルトラマンタロウの言葉により、逆にデナン・ゲー達を「トモダチ」として襲い始めた。
◆『セブンガーファイト』
配信第6話「怪獣無法惑星」に登場。
時系列的には『ウルトラマンZ』本編終了後、ストレイジのナカシマ ヨウコとオオタ ユカが操縦する宇宙セブンガーがワープ実験の失敗で飛ばされたとある惑星にて、エレキングとどつき合っていた。
途中で割り込む形になったセブンガーと3つ巴の戦いを繰り広げるも、最終的にはセブンガーの新装備「二〇式多用途電磁警棒」によってエレキング共々殴り倒された。
着ぐるみは後述する『トリガー』のものと同一と思われる。
◆『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』
トモダチェェァァァ!!
“トモダチ”? 何言ってんのコイツ!?
第3話「超古代の光と闇」に登場。今回の肩書きは「変形闇怪獣」。
TVシリーズへの出演は『ティガ』本編以降、およそ25年ぶりの再登場となった。
原典同様無数のクリッターが合体しているが、俊敏策士ヒュドラムによって闇の魔力を与えられた事で目が赤く発光しているのが特徴。
相変わらず捕食対象を「トモダチ」と見なして襲い掛かる習性を持つが、今回遂に翻訳機を介さずに「トモダチ」と発言した。
スカイタイプとなったウルトラマントリガーと互角の空中戦を繰り広げ、最期はランバルトアローストライクで倒された。
使用された着ぐるみはイベント用に新造されたものの流用。
ショーで使う前提のためオリジナルに比べて羽の横幅が狭くなっており、ややのっぺりとした緩めの造型で顎の可動も無し。
○『ウルトラマントリガー エピソードZ』
闇の巨人がいなくなった地球に突如して出現。
TV本編に登場した個体は闇怪獣であったため、本来のガゾートとトリガーが戦ったのは今回が初。更に言えば劇場作品でガゾートが登場したのも今回が初。
トリガー復活の際に飛散したトリガー・スカイタイプのGUTSハイパーキーを捕食しており、キーを回収してスカイタイプに変身したトリガーの放ったサークルアームズ・アローモードの一撃で撃破される。
◆『ウルトラマンデッカー』
第11話「機神出撃」にて登場。
稼働試験のために空輸中のテラフェイザーを襲撃したが、迎撃されて逃走。
劇中ではトリガーの時代から何度か出現しているものの生態はあまり解明されておらず、謎の多い怪獣という扱いになっている*3。
同話においてはライバッサーが稼働試験直前のテラフェイザーを襲撃しており、ムラホシ隊長はこの2件の襲撃及びスフィアに反応して活動を再開した怪獣達を例に挙げ、
「地球に生じた異物を排除するのが怪獣の本能だとしたら…?」と推測しており、ガゾートもライバッサーと同じくテラフェイザーを地球に生じた異物だと判断して排除しようとした可能性を挙げていた。
あくまでもムラホシ隊長の推測であり、人喰いの習性を持つ凶暴なガゾートのイメージに合わない行動に見えるが、
ガゾート自体が非力なクリッターが電磁波の影響で凶暴化・変異して人類に牙を剥くようになった存在であり、人類の科学技術の被害者という側面もあるため、地球の側に立ってテラフェイザーを排除しようとするのは何らおかしくないとも言える。
【余談】
- 永井豪氏の漫画『魔王ダンテ』の登場キャラクター・魔王ダンテがモチーフとして取り入れられており、比較すると分かるが、結構元ネタのまんまだったりする。
『アニヲタハ、ゴチソウ』
え?……追記・修正が上手くいってないんか?
『アニヲタハ、ガゾートノタベモノ!』
何言うてんねん……
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*2 ガッツウイングは墜落し、乗用車も動かなくなる程。
*3 シズマ会長がネオフロンティアスペースのガゾートについて知らないはずはないので、あまり自身の世界の情報をむやみやたらに話していない様子。
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