登録日:2009/08/08(土) 11:44:29
更新日:2023/08/17 Thu 18:04:10NEW!
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※この項目はネタバレ要素を含んでいます。
『ソードアート・オンライン』とは、電撃文庫から2009年より刊行中のライトノベル。
作者は川原礫(九里史生)、イラストはabec。既刊26巻。2016年に全世界累計発行部数1900万部を、2020年に2600万部を突破した。
また、本編とは別にSAO編に焦点を当て、アインクラッド攻略を1層から順に描いていく「プログレッシブ」(既刊6巻、漫画版5巻)、
作中に登場するゲーム《ガンゲイル・オンライン》を舞台にした時雨沢恵一著「ガンゲイル・オンライン」(既刊10巻)、
短編エピソードで描かれているゲーム《アスカ・エンパイア》を舞台にした渡瀬草一郎著「クローバーズ・リグレット」(全3巻)
等の外伝が刊行されている。
▽目次
◆概要
元は『アクセル・ワールド』で第15回電撃大賞を受賞し商業作家としてデビューした川原礫が九里史生(くのり-ふみお)名義で運営していたWebサイト「WordGear」で2002年11月から2008年7月にかけて公開し、閲覧数650万PVオーバーを記録したネット小説。
実は元々本作の一巻目に相当する物語は、2002年の電撃大賞に応募する予定だったのだが、規定枚数を大幅オーバーしてしまったためWebでの公開としたものである。
その為作中の年代が現在では近未来に見えない(SAO編開始年が2022年設定)のも、「当時から見た近未来」という理由がある*1。そして刊行から13年でとうとう作中年代に突入してしまった。
連載終了後、アクセル・ワールドを執筆し第15回電撃大賞を大賞で受賞するのだが、その際に当時担当編集だった三木一馬の発案でこちらも電撃文庫から商業作品として刊行されることになった。
ちなみに作者は18巻の後書きなどを見るに既にアリシゼーション完結までの分量もあったこともあり、かなり消極的なところからスタートした様子。
…と書いたら分かると思うが、そもそも作者の商業作家デビューはアクセル・ワールドであり、こちらはデビューに一切関係していない。
つまり、ネット小説の商業化の代表的作品と言われることも多いにも関わらず、その他多くの作品と異なり俗に言う小説投稿サイトには一度も投稿されたことはない上に、
デビューの切っ掛けですらないというむしろ今では非常に珍しい部類に当たる作品。ちなみに有名な小説投稿サイトである小説家になろうよりも古い歴史を持つ作品である。
ある意味個人サイトの小説連載が主流だった時代と、小説投稿サイトに投稿するのが主流の時代の境目みたいなポジションとも言える。
ちなみに売り上げでは現在、気が付けばデビューしたアクセル・ワールドを大幅に上回っており、大賞を取った本命の作品より売り上げているというある意味凄い状態にもなっている。
Web版からかなり大幅な加筆・修正及び設定の変更がなされており、特に死銃編以降の加筆が非常に多い。特に6巻や10巻に至ってはほぼ全ページ書き下ろしである程。また21巻以降は本編では実に10数年ぶりの完全新作となっている。
また、後の商業展開による設定変更も頻繁に行われ、こちらは主に描写の少なかったアインクラッド時代に関する変更が多い。特にアスナなんて最終的な着地点が同じなだけで初期と現在とではまるっきり別物の人生を歩んでいる。まあこれに関しては作者も平身低頭状態なので素直にそういうものだと受け止めよう。
1巻のあらすじやアニメ1話の内容から誤解されがちだが、デスゲームものに多い人間の愚かさ、狂気、悲嘆、あるいはパニックや疑心暗鬼、血みどろの殺し合いがメインの作品――――
というわけではない。
そういったものを期待するとおそらく当てが外れるので注意。
デスゲームものというよりはむしろ仮想世界やフルダイブシステムを題材としたSF作品と考えた方が良い。アリシゼーション編に至っては最早異世界転生モノの様相を呈している。
部によって世界観やテーマが大きく変わっていくのも特徴の一つ。
ただし、限りなく現実に近いが故に、仮想世界と現実世界の境界が曖昧になっていく世界観であることと、「限りなく現実に近い仮想世界で生まれた感情や人間関係は仮想のものか本物なのか」というテーマはほぼ一貫している。
ちなみに、作者の別作品『アクセル・ワールド』との繋がりは「直接的には」ないらしい。
ただあちらで出てきた機器の一部がこちらでは「開発中」の産物であったり、アクセルのアニメにナーヴギアが登場したりと、随所に「アクセル・ワールド」の世界の「過去」であるという要素はある。
なお、Webサイトに掲載されていた本シリーズは文庫版発売に伴い本編は削除され、作者サイトでは一部の番外編(「圏内事件」や「月の揺りかご」等)を読むことができるのみとなっていたのだが、それらも単行本に収録されると同時に削除されていったため、2016年以降は本編・外伝ともに全て閲覧不可能となっている。*2
ただし「月の揺りかご2」や「プログレッシブ」シリーズについては、刊行に先駆けてサイト上での連載が期間限定で行われたこともある。
主に長期休暇の時節において「特別企画」という名目で連載される傾向があるため、いち早く読みたいというファンは要チェック。
◆あらすじ
◇1~2巻 第1部≪アインクラッド≫
これはゲームであっても、遊びではない
通称「SAO編」。アニメ版はこれらに8巻収録の≪圏内事件≫と「プログレッシブ」の内容を改変、及び時系列順に並べ直し、再構成している。
世界初のVRMMO《ソードアート・オンライン(SAO)》。
本当の意味での仮想現実が体験できる最新型ゲームマシン《ナーヴギア》によって、かつてないリアルさを手に入れたVRMMOをユーザーは熱狂的に歓迎した。
しかし、ゲーム公開初日にゲームマスター《茅場晶彦》によって、1万人のプレイヤーはゲーム内に囚われ、ログアウト不可能になってしまう。
現実世界で無理に機械を外したり、ゲーム内でプレイヤーのHPがゼロになると、ナーヴギアに仕掛けられたトラップによって脳を焼かれ永遠に復活出来ない。
ゲーム内の“死”が本当の“死”を意味する。
現実世界に無事に戻る方法は、100の階層が存在する《浮遊城アインクラッド》の天辺に上り詰め、最終ボスを倒す事。
現在、ゲーム開始から2年経過、生存者6千人、残る階層は25。
過酷なデスゲームは、いまだに終わらない――
◆《ソードアート・オンライン》詳細
『プログレッシブ』で明かされた部分もまとめて記載する。
- ソードアート・オンライン(Sword Art Online(SAO))
世界初のVRMMORPG。
しかし実態は茅場の「真の異世界の創造」という渇望を具現化するための狂気のソフトウェアであり、正式サービス開始と同時にログアウト不可能・ゲーム中の死が現実での死に直結するというデスゲームと化した。
プレイヤー達は高い実力を持った者達を中心に「攻略組」として舞台となる浮遊城アインクラッド各階層にいるモンスターを倒して全100層の攻略を目指し、最終的に4000人近くの死者を出す大惨事となったが、デスゲーム開始から約2年後に予想より早い75層でキリトの活躍によりゲームクリアを迎えた。
- ナーヴギア
茅場晶彦が設計したフルダイブ型VRマシンの第1号機。
物語開始前から販売はされているが、ナーヴギア専用ソフト単体で3万9800円、SAO同梱版だと12万9800円と非常に高値であるにも関わらず、中学生から社会人まで多くのゲーマーが購入・所有している。
SAO事件では後述の条件を満たした場合、機器から高出力電磁パルスを発生させ着用者の脳を破壊し殺害する設計にされていた。
更にALO事件を経てフルダイブ技術てプレイヤーの人格や記憶を操作したりするなどの行為も理論上可能であることまで判明。
流通している機器はSAO事件発生後は政府により回収され、製造も停止となったが、作中では何らかの理由で不法に所持・使用されている場合も少なくない。
- ゲームシステム
レベル・スキル併用制。
一定レベルでスキルスロットが追加され、そこにセットしたスキルのみ熟練度が上昇する*3。
レベルは戦闘・クエスト・生産で上昇し、スキル熟練度は設定したスキルに応じた行動で上昇する。
自らの身体を直接動かすという関係上戦闘は基本的に白兵戦のみだがピックやダガーを投擲するスキルはある。
一方で魔法や弓矢といった遠距離攻撃はないが、モンスターはブレスなど普通に遠距離で攻撃してくるものもいる。
遠距離攻撃がないため、トラップ発動あるいは意図的なトレインを行わない限りにおいては一対多の状況は起こりにくい。
また経験値・ドロップはパーティー人数(最大6人)に応じた分配制でアイテムが誰にドロップしたかは自己申告しない限り一切分からないため、実力さえあればソロもしくはペアの方が狩りの効率が良いとされる*4。
スキルは戦闘用だけでなく鍛冶や料理、釣りなどの生産系や生活(趣味)、商売など様々なものがあり、アインクラッドで現実世界と変わらぬ生活を送ることができるため、攻略よりも生活をメインにしているプレイヤーもいる。
また結婚システムもあり、結婚したプレイヤー同士はアイテムストレージが統合、共有化されるなどのメリットを得られるなど、ゲーム内で「生活」できるのも大きな特徴となっている。
- カーディナル・システム
人間によるメンテナンスを不要とするゲームバランス自動調整システム。2つのプロセスが相互にチェックすることによりエラーを防いでいる。
NPCとの取引における通貨価値の調整、効率が良すぎる湧きスポットの調整が主な仕事*5。
プレイヤーに対するメンタルケアを行うAI《MHCP》や、インターネットから情報収集してクエストを自動生成するプログラム*6が搭載されていた。
なお、ALO*7を除く後続VRMMOのベースになっている《ザ・シード》は、カーディナル・システムのシュリンク版である。
- 脳破壊シーケンス
開発者・茅場晶彦によって秘密裏にハードウェア・ソフトウェア双方に仕掛けられていた仕組み。SAOはこれによってデスゲームと化した。
より具体的には、通常は使用者の脳と情報をやり取りしている信号素子の出力を強化することで電子レンジと同じマイクロパルスを発生させる。
作中ではっきりしている発動条件は以下の通り。
- ゲーム内でHPが0になり、アバターが爆散してから10秒後*8
- 2時間インターネット回線から切断された場合
- 10分間外部電源が切断された場合*9
- 固定用ハーネスが解除された場合
- ナーヴギア本体の分解もしくは破壊が試みられた場合
警察はナーヴギア内臓バッテリーの一斉破壊に踏み切ろうとしたが、その準備が完了する前に内部からクリアされたため未遂に終わった。
- ソードスキル
SAOにおける戦闘の要。非VRゲームのコマンド技*10と同じようなもの。熟練度上昇により習得し、スキルレベルの類は存在しない模様。
所定のポーズを取ると武器が発光し、アバターが自動制御される。終了後、一定時間アバターが硬直する。また、技ごとにクールタイムがあるため同じ技の連続使用はできない*11。
発動中にモーションに合わせて体を動かすと加速したりある程度コントロール可能。スキルモーションから外れた動きをする、周囲の味方や障害物にヒットするとファンブルする。
両手に武器を持つとイレギュラー装備状態となり発動できなくなる*12。
該当武器を持ってさえいれば初期スキルは発動できる様子。
基本的に連続発動は不可能だが、片手武器→脚や反対側の手で体術スキル、あらかじめ地面に突き立てた武器をモーション終了とともに拾って新たに始動ポーズに繋ぐなど抜け道はある様子。
- ユニークスキル
習得者が一人しか確認されておらず、条件も分かっていないスキル。
第七十四層攻略時点で《神聖剣》と《二刀流》の2種類しか確認されていないが、どちらも明らかに規格外の性能を誇る。
全10種類存在しており*13、習得者は終盤の攻略において中心的な役割となることが想定されていたと思われる*14。
- 浮遊城アインクラッド
SAOの舞台。NPCは人間だけでなくエルフなど他の種族も確認されている。
NPCによれば、はるか昔に主要な100の都市がその周辺ごと円形に切り抜かれ、階層構造となって空に浮かび上がり、人間の九大王国は滅び魔法は失われた・・・とされる。
それぞれの階層は転移門(ポータル)のある主街区を中心にいくつかの街や村、フィールド、そして次の階層へ続く迷宮区を備える。
円錐形の構造となっており、第一層は直径10kmにも及ぶが階層ごとにだんだん小さくなり、第百層はほぼ最終ダンジョンの《紅玉宮》のみで占められる。
なお、NPCはシステム的な現象(ステータスウインドウやアイテムストレージ)を「かつての魔法の残滓であるまじない*15」として認識しているらしい。
ALOへの実装後はアルヴヘイム上空を常に周回するようになった。
マップ自体はほぼそのままのようだが、フロアボスが大幅に強化され、アインクラッド攻略専門のギルドも現れているほどで、各階層はアップデートで順次解放されている。
- 圏内/圏外
以後のVRMMOにおいても基本仕様となる。
正式には「アンチクリミナルコード有効圏内」、およびその外。基本的にそれぞれ街や村の中とフィールド・ダンジョンのことだが、「圏外村」もある。また、ダンジョン内の安地はモンスターが来ないだけで圏外である。
圏内では(デュエル以外では)一切プレイヤーやNPCのHPを減らすことができない*16。また、立っている相手を無理矢理移動させることもできない。
ただし、この仕様を悪用した嫌がらせ行為*17も起こっている。
- デュエル
プレイヤー同士による1VS1の決闘で、以下の3種類が存在する。
初撃決着モード | 強攻撃の一撃ヒットもしくはHP半減で勝敗が決まる |
半減決着モード | HPが半減した時点で勝敗が決する |
完全決着モード | どちらかのHPが0になるまで戦う |
この最中はたとえ圏内であっても攻撃によってお互いのHPを減らす(=殺す)事ができる。
なお、初撃・半減の場合も「HPが50%で強制終了」ではなく「現在HPが50%以下」で終了なので、例えば55%まで削ってから60%分の攻撃を叩き込めばそのままPKできてしまうという落とし穴がある。
- 結晶
所謂マジックアイテムの類。即座に全回復・状態異常を解除する《治癒結晶》、任意の街や村へテレポートできる《転移結晶》、特定の座標へ大人数を移動できる《回廊結晶》が登場しているがいずれも高価*18。
一部のダンジョンにはこれらが発動しないトラップが仕掛けられているものがある。
また、ボイスコマンドでの発動なので麻痺しているなどシステムに認識される声量を出せない状況でも使えない。
他、スクリーンショット撮影やボイスメッセージ録音用の《記録結晶》もある。記録されたデータによってはかなりの額で取引されるが、それ自体の入手難易度は今のところ不明。
プレイヤーが発行している新聞や写真集に使われているのもこれ。
- クォータ・ポイント
全体を4等分した時に節目となる階層(第25、50、75層)。
ここのフロアボスは規格外の強さを誇り、25層と50層では攻略レイドが半壊する事態になっている。
さらに七十五層ではLv85~90の高レベルプレイヤー(=相応にHPも多い)が一撃死するほどの超攻撃力に加え、結晶無効化かつ扉が閉まり脱出不可能(=偵察もできない)という鬼畜仕様だった。
- ギルド
SAOでのギルドは積極的に攻略を目指そうとする者達から地道にレベリングをしたり攻略よりも冒険や犯罪行為をメインにするギルドなど様々なタイプがある。
また複数ギルドの集合体を「レイド」と呼ぶ。
- 攻略組
積極的にゲームクリアを目指すプレイヤー達の総称。
最初期はキバオウ率いる「アインクラッド解放隊」と初めて第1層ボス攻略を指揮して死亡したディアベルの意思を継いだ「ドラゴンナイツ・ブリゲード」が二大派閥として君臨していたが、第25層で解放隊が壊滅状態となり、入れ替わる形で血盟騎士団が台頭し、第40層攻略頃に聖竜連合が勢力を伸ばすようになる。
なお、当然ながら全てのユーザーが攻略組というわけではなく、攻略組によって攻略法が確立された中層エリアて安全にレベリングをする者や上記の通りの生産・生活スキルを活かして鍛冶職などで攻略組相手に商売をする者、デスゲームとは無縁の生活をする者などもいる。
ただしこちらも当然ながら死の恐怖から圏外に出ずに下層の街に籠もっているプレイヤーも一定数おり、特に第一層に籠もっている1000人近いの一般プレイヤーはアインクラッド解放軍の理不尽な徴税を受けながら細々と暮らしている*19。
- ビーター
βテスト出身のプレイヤーを貶めて言う蔑称で、「βテスター上がりのチーター(不正行為者)」を縮めた造語。
ベータテストで培った経験と知識を独占する利己的なプレイヤーを指しており、デスゲーム開始後に殆のβテスター達が旨みのある狩場やクエストをいち早く攻略すべく、一般プレイヤーたちを「はじまりの街」に置き去りにした。
それにより、多くのプレイヤーは迷宮区やフィールドでの敗北、現状を悲観した自殺などで、わずか1か月の間に約2000人*20が命を落とすことになり、βユーザーへの誹謗中傷が激増した。
そして第1層のボス攻略の際にキリトが他のベータテスターとは比較にならない量の情報を持つ悪役を演じたことがきっかけとなり、この呼び名が生まれた。
なお、テスター達の多くは先にクエストに挑むことによってベータ時代との差異情報を収集し、後続のプレイヤーたちの一助としていたのだが、テスト版との差異によりテスターの多くが死亡したことで事情を知らない一般ユーザー達から「逃げた」と思われてしまっていた。
ちなみにβテスター全員がデスゲームに参加しているわけではなく、リアルでの事情により参加していないテスターもいる。
- オレンジプレイヤー
圏外かつデュエルでなく他のプレイヤーや友好NPCを攻撃して犯罪者フラグが立っているプレイヤーを指す俗称。フォーカス時に出るカーソルがオレンジ色*21になることから。所定のクエストをクリアすると元に戻れる。
通常のプレイヤーがオレンジを攻撃してもオレンジ化はしない。
この状態になると圏内への立ち入りが一切できなくなる*22。
なお、積極的にPK(=殺人)を行う者はレッドプレイヤーと呼ばれるが、これはそのようなプレイヤーの自称である。
また、盗賊やPKを専門に行うギルドを《オレンジ(レッド)ギルド》と呼ぶ。
カーソルが緑でも、通常のプレイヤーを装ってターゲットを見繕う者や圏内の仕様の隙を突いたPKを行う者がいるため実質的に街の中でも油断できなくなってしまっている。
- SAO生還者
SAOから生還したプレイヤーたちの総称。
この中でゲーム開始当時高校生以下だったプレイヤー500余名は政府の配慮により西東京市に設置された高等専修学校に通っている。
しかしこれは過酷なデスゲームに身を投じていた彼らがゲームと現実の境界が崩れて犯罪に身を染めてしまうリスクも孕んでいたため、一括りに監視してしまおうという意図も含まれている。
つまり、彼ら全てが政府にとっては監視対象の犯罪者予備軍扱いされており、月に一度のカウンセリングを義務付けられ、不快な質問をされる者や嫌な薬を飲まないといけない等、収容所同然である面は実際に存在している。
なお、SAO生還者に限らずVRプレイヤーは世間では偏見で見られており、社会に寄与しないお荷物、税金も年金も払わない現実逃避者、挙げ句の果てには徴兵制を復活させて強制的に社会貢献させる等人権無視の考えまであがっている。
◆主要ギルド一覧
- 血盟騎士団
SAOで最強といわれるギルドで略称「KoB」。本部は第55層「グランザム」(第75層攻略時点)。
赤と白を基調とした装いが特徴。総勢30人ほどの少数精鋭の中規模ギルドで、元々はヒースクリフが1人ずつ声を掛ける形で結成された。
結成時期は不明だが、第25層攻略時点ではまだ新興ギルドとして扱われている。ギルドの運営や作戦指揮は主に副団長のアスナが務めており、団長のヒースクリフは戦闘外では静観していることが多い。
- ラフィン・コフィン
通称《ラフコフ》。ゲームオーバーが現実の死となるSAOにおいて公然とPK(プレイヤーキル)を行う最凶最悪の殺人ギルド。リーダーはPoH。
快楽殺人者の集まりででPKに情熱を燃やし次々に新たな手口を考案しては数多くの命を奪ってきた。メンバーにはその名前の通り「笑う棺桶」の紋章を体のどこかに着けている。
長年問題にされていたがアジトが特定できず討伐できなかったものの、内部情報が漏れて場所が判明し、攻略組を中心に討伐隊が組まれアジトを急襲。しかしこちらの情報も漏れていたために凄惨な殺し合いに発展し、双方に多数の死者を出した末壊滅した。
なおPoHだけは捕縛者にも死者にも確認されず雲隠れした。
- 風林火山
クラインがリーダーを務めるギルド。ギルドタグは武田菱。
メンバーはクラインのSAO以前からの友人たちで構成されており、赤を基調とした侍をモチーフとした姿で統一されている。
デスゲーム開始直後のスタートダッシュには出遅れたが、デスゲーム開始から1年後には「聖竜連合」とのデュエルに勝利するほどの実力を付け、第75層でのボス戦には全メンバーが参加している。
小規模ギルドながらゲームクリアまで1人の戦死者も出さずに過酷な最前線を戦い抜き、無事に現実への生還を果たすという何気に凄まじい戦果を上げている。
アニメ版ではクラインを含めた総勢6名(全員男性)のメンバーが描かれている。
中層ゾーンで活動していた団員5人の小規模ギルド。
全員が現実世界で同じ部活の仲が良い友人同士で、キリトを迎え入れた後、急速にレベルアップして当時の最前線付近まで活動域を広げるまでになる。
しかしリーダー不在時に第27層迷宮区の結晶無効化エリアでモンスターに包囲され、自力で切り抜けたキリトを除く団員4人が死亡し、その事実に絶望したリーダーの自殺により壊滅した。
- アインクラッド解放軍
アインクラッドで最大規模を持ち、1000人以上のプレイヤーを擁する超巨大ギルド。通称「軍」。拠点は第1層の「はじまりの街」。
元々はプレイヤー間の相互補助とアイテムや情報を均等に共有し合うことを目的として結成したギルド「MTD(MMOトゥデイ*23)」が始まりだが、規模拡大によって統制が効かなくなり*24、入手したアイテムや情報の秘匿や派閥抗争が相次ぐようになったところをキバオウ率いる初期攻略組二大派閥の片割「アインクラッド解放隊」が吸収合併して誕生した。
ゲームクリア直前には、すっかりキャラの変わったキバオウ派により効率の良い狩り場の独占や徴税と称した恐喝行為などが横行するようになり、ギルド内外で不満が募る中、キバオウがシンカーの謀殺を図る事件が発生するが、キリトとアスナによって事件は阻止される。
その後キバオウ派は除名され、シンカーによりギルド自体も解体される。
なお、1巻では74層攻略時まで《軍》は通称と思われていたという設定であった*25。
- 聖竜連合
「血盟騎士団」と肩を並べる攻略組の巨大ギルド。
ギルド名や構成員から初期攻略組二大派閥の片割である「ドラゴンナイツ・ブリゲード」と他のギルドとの合併・吸収によって誕生したと思われる。
強引な手段も辞さずにトッププレイヤーを集めており、「最強」と謳われる血盟騎士団に対してこちらは「最大」を特徴としている。
血盟騎士団への対抗意識は強く、装いは血盟騎士団の赤とは対照的な青を基調としている他、ギルド本部を血盟騎士団本部よりも上層の第56層に移転した際には豪勢な記念パーティーを開くなどしている。
- タイタンズハンド
グリーンのリーダーが手頃な獲物となるパーティーに参加し安心させ、頃合を見て誘い出しオレンジプレイヤーの部下に狩らせる手口で、強盗や殺人を繰り返していた。
「タイタンズハンド」の被害者からの捕縛の依頼を受けて同行していたキリトに阻止され、牢獄へ送られる。
- アインクラッド解放隊(ALS)
初期攻略組二大派閥の片割。
下記のリンド達の指揮系統を重視したやり方に反発したキバオウ達の派閥を中心として立ち上げられたギルドで、5層時点における2大攻略ギルドの一角。
《軍》と呼ばれた巨大ギルド《アインクラッド解放軍》の前身になったギルド。
平等と分配をモットーにしており、攻略のためなら一部のプレイヤーが多くのリソースを得ることもやむを得ないと考えているDKBとは対立関係にある。
- ドラゴンナイツ・ブリゲード(DKB)
初期攻略組二大派閥の片割。
初めて第1層ボス攻略を指揮して死亡したディアベルの派閥を基に結成によって立ち上げられたギルドで5層時点における2大攻略ギルドの一角。
血盟騎士団とともに2大最強ギルドとして名をはせることになる聖竜連合の前身になったギルド。
指揮系統と上下関係を重視しており、平等と分配を主義として掲げるALSとは対立関係にある。
- レジェンド・ブレイブス
2層攻略の際に急速に力をつけてきた新興ギルド。
メンバーはSAO以前から他のゲームでもギルドを組んでいた知り合い同士。
実は後述する黒ポンチョの男(PoH)の口車に乗せられ、「強化詐欺」に手を染めており、他のメンバーの装備をだまし取っていた。
そのことが露見した後は装備を全て差し出して賠償を行い、現在は一からのやり直しを図っている。
◆登場キャラクター
CV:松岡禎丞
本編の主人公。14歳→19歳(精神年齢)・17歳(現実年齢)
SAO内でも少数の攻略組で、ソロのトッププレイヤー。SAOのβ版をモニターとしてプレイしていたため、一般プレイヤーを上回る高い技量と知識を持ち、その見た目から一部から《黒の剣士》と呼ばれるが、本人を知る人物から面と向かって呼ばれる事は稀。
ある悲劇がきっかけで他人とパーティーを組むのを拒んでいたが、持前の人の好さゆえに人が集まってくるようになり、彼自身の精神的な成長もあってソロプレイヤーからは卒業し、それに伴って物語開始当初はどこか斜に構え感じだったのが第1部中盤以降はどちらかというと熱血系の主人公になっていった。が、こうなった理由の半分はトラウマスイッチが発動しているだけだったり。
背はさほど高いわけではない(アスナと同格ぐらい)が、仮想世界の適正が高くフルダイブ環境下での身のこなしが軽い。が、現実の身体能力は2年以上寝たきりだったこともあって、人並み以上に鍛えているとはいえ小柄の部類である妹に圧し負けるほど低い。
ぱっと見の印象は大人びたイケメンだが歳相応に多少スケベな一面もある。地味に女顔。
ちなみにネット版初期設定から別人レベルで設定が変化しているキャラの一人。
CV:戸松遥
本作のメインヒロイン。15歳→18歳
躾の厳しい良家の娘として生まれ、キリトとは対照的にゲームについてはほぼ無知・未経験だったが弛まぬ努力と持ち前のセンスでトップレベルのプレイヤーとなる。
最強ギルドと名高い《血盟騎士団(KoB)》の副団長にして、《閃光》の異名を持つ美少女。ネット小説時代は小柄で華奢な体格であった。
容姿端麗で料理好きだが、キリトにも見えないほど高速、正確に細剣を扱う腕前で攻略組の中心的存在。以前は《狂戦士》と呼ばれる程に苛烈だった。
だがトゲトゲしさが抜けきった後の小説内での彼女の可愛さは異常。内面は好きな人の前で我を忘れちゃう普通の女の子。
基本的に笑顔で性格は穏やかだが、キレると怖く、彼氏のキリトでさえも手が付けられないとか。くすぐりには滅法弱い。
また、トラウマスイッチが発動して普段からは考えられない行動をすることも。やっぱり彼氏と似たもの同士である。
余談だが、Web版から文庫化に際して性格が丸くなった。
CV:山寺宏一
SAO事件を引き起こした狂気のゲームデザイナー。SAO事件が起こる前まではキリトにとっては憧れの人物だった。
一見すると老けているが、生まれが1995年のため、00年代後期生まれのキリトやアスナ達からすれば、少し年の離れたきょうだい程度の年齢差である。
《ナーヴギア》をはじめとしたフルダイブ用マシンの基礎設計者で、作中に登場するフルダイブ技術は全て彼の理論を基にしている。
天才的プログラマー、量子物理学者として世界的にその名を知られており、後輩や同窓生を含めた他の科学者からの人望も厚かった一方で、幼少期から《異世界》という存在に狂的に取り憑かれており、その渇望からSAO事件を引き起こす。
SAO事件が終結した後、長野の山荘で死亡しているのが発見されたが、その意識のコピーを残しており、ちょくちょく登場しては美味しい所を持っていこうとしている。
CV:平田広明
SAO内部でキリトが最初に知り合い友人となる。
当初は単なる一般プレイヤーの一人であり、スライム相当の雑魚に苦戦していたが、数々の苦難を乗り越えギルド《風林火山》のリーダーとして一流の刀使いとなり、トップランカーの一人にまで腕を上げる。
ギルドメンバーは昔からのネトゲ仲間で構成されており、メンバーを誰一人として失う事無く攻略組の一角まで成長しており、キリトからその事に関して素直に尊敬されている。
実は24歳という若さながら既に貿易会社のエリートで勝ち組。ただし暑苦しくスケベで下世話な性格が災いしてか未だ独身。
CV:安元洋貴
浅黒い肌とスキンヘッドの巨漢。ゲイではない。年齢はクラインよりちょっと上で、少なくともキリトやアスナより一回りくらい上。
プレイヤーショップを経営しながらも、斧使いとして最前線の戦闘に顔を出したりするトップランカー。キリト・アスナとは低層の頃からの友人で、クラインとも親しい。
やたらと日本人離れした風貌なのはアフリカ系アメリカ人であるため。ただ同時に両親の代からの江戸っ子でもあるという変わった奴。
また既婚者でもあり、奥さんとはMMORPGをきっかけに知り合ったらしい。
CV:日高里菜
SAOでは珍しい《ビーストテイマー》の少女でフェザーリドラのピナを連れている。小柄で童顔でまな板のため幼い印象を受けるが、実際はキリトとは2つ違いでそこまで離れているわけではない。尤も学生にとっての二年は十分大きいため、どうしても「可愛い後輩」ポジションに納まってしまう。
モンスターに取り囲まれたところをキリトに助けられ、それ以来キリトのことを慕っている。
DEBANさん
CV:高垣彩陽
アスナと同い年の親友で鍛冶師の少女。そばかす&色素が薄いが、紛れも無く日本人。
キリトに剣の製作の依頼を受け、その材料となるインゴッドを求めてキリトとともに素材取りに赴く。
仮想世界の全てを偽物と考える一方で「本物と呼べる何か」を欲しており、人の温かさに飢えていた。
MOREさん
CV:伊藤かな恵
22層の森に倒れていた幼い謎の少女。黒髪の美少女で当初は幽霊のような存在であった。
自分の名前以外の記憶を失っており、内面は見た目以上に幼い。
彼女を保護したキリトとアスナを「パパ」「ママ」と呼んで慕う。
後に作中でも屈指のチートキャラになる。
- サチ
CV:早見沙織
中層ゾーンでキリトが出会ったギルド《月夜の黒猫団》に所属している薄幸そうな少女。実生活や本名などは不明。
キリトの行動や信条に大きな影響を与えることになった。詳細はこちらを参照。
- ヒースクリフ
CV:大川透
《血盟騎士団》の団長にして、十字盾とセットの片手剣を使う最強のプレイヤー。アスナの上司。《神聖剣》というユニークスキルを持ち、圧倒的な強さを誇る。
また、デスゲーム開始から二年が経過したにも関わらず彼のHPが半分まで減ったことは無いとされ、その鉄壁の防御力から生きた伝説となっている。
…余談だが、決して人を見る目がない訳では無い。攻略以外になかなか関心を向けないだけである。
CV:遊佐浩二
《血盟騎士団》のメンバーでアスナの護衛役。行き過ぎて半分ストーカーと化している。
キリトのことはβテスターへの偏見とキリトとアスナがイチャつくことから快く思っていない。
- ゴドフリー
CV:江原正士
《血盟騎士団》のフォワード隊指揮官。血盟騎士団に入団したキリトの指導役を務める。
CV:関智一
「はじまりの街」を拠点とするSAO最大規模を誇るギルド《アインクラッド解放軍》の幹部。反βテスター派の急先鋒。
元々は名前だけしか出てこないモブだったがアニメ版での中の人の好演により人気が爆発、プログレッシブではメインキャラに昇格というまさかの大躍進を果たす。
なんでや!
- コーバッツ
CV:稲田徹
《アインクラッド解放軍》の中佐。
ゲームクリアへの意欲は高いが高圧的な態度を取り、キリトら《攻略組》を「一般プレイヤー」と称し見下している。
一応キバオウ配下の中でもトップレベルの精鋭で、疲弊した部下たちを引き連れぶっつけ本番で74層ボスに挑み、多数の死傷者を出した上で自らも命を落とした。
- シンカー
CV:水島大宙
《アインクラッド解放軍》のリーダー。現実世界では日本最大のネトゲ総合情報サイト「MMOトゥデイ」の管理人で、デスゲーム開始後はプレイヤー間の相互補助を目的として「MTD*26」を結成した。
決して無能な人物ではなくむしろ有能な方なのだが、巨大組織を率いるにはリーダーとしての資質が足りず、自身の放任主義も災いして派閥争いにも対応しきれずに徐々に指導力を失い、クリア直前にはギバオウの台頭でギルドが《アインクラッド解放軍》となってからは実権を失い、キバオウの罠でダンジョンの奥深くに置き去りにされるも、キリトとアスナによって救出される。
その後はギルドを解散し、改めてプレイヤーの互助組織を作り直すことを決意している。
現実世界への帰還後は、「MMOトゥデイ」の運営を再開し、ALO事件後にユリエールと入籍する*27。
- ユリエール
CV:白石涼子
《アインクラッド解放軍》幹部でシンカーの副官を務める長身の女性。
キバオウの専制を快く思っておらず、ユイの素性を調べるために第1層に現れたキリトとアスナに隠しダンジョンに囚われたシンカーの救助を依頼した。
デスゲームクリア後はシンカーと共に現実世界に帰還し、ALO事件後に彼と入籍する。
- ラフィン・コフィン
通称《ラフコフ》。
ゲームオーバーが現実の死となるSAOにおいて公然とPK(プレイヤーキル)を行う最凶最悪の殺人ギルド。リーダーはPoH。
快楽殺人者の集まりででPKに情熱を燃やし次々に新たな手口を考案しては数多くの命を奪ってきた。メンバーにはその名前の通り「笑う棺桶」の紋章を体のどこかに着けている。
長年問題にされていたがアジトが特定できず討伐できなかったものの、内部情報が漏れて場所が判明し、攻略組を中心に討伐隊が組まれアジトを急襲。しかしこちらの情報も漏れていたために凄惨な殺し合いに発展し、双方に多数の死者を出した末壊滅した。
なおPoHだけは捕縛者にも死者にも確認されず雲隠れした。
- ニシダ
CV:斉藤志郎
第22層で釣りをして日々を過ごしていた初老の老人。温厚な性格で、新婚生活真っ只中のキリトに釣りを教えた。
リアルではネットワーク企業の保安部長。動作チェックのためにログインした際にデスゲームに囚われる。
- ロザリア
CV:豊口めぐみ
殺人や強盗を平然と行う犯罪者(オレンジ)ギルド《タイタンズハント》のリーダー。髪を赤く染めた槍使い。
自身はグリーンのままで街に潜り込んで相手を油断させフィールドに連れ出し、部下に襲わせるという小癪な手で犠牲者を大勢出した。
3巻以降は舞台は他の仮想世界へと移り変わっていく。
◇3~4巻 第2部≪フェアリィ・ダンス≫
通称「ALO編」。一応アインクラッド編単体でもストーリーは完結できるが*28、事実上のアインクラッド編から続く話の完結編ともいえる。
デスゲームと化したSAOを無事にクリアし、SAOの世界から現実世界へ帰還したキリト。しかしアスナをはじめとする300人のプレイヤーが、SAOからのログアウトが確認されたにも関わらず未だ帰還することなく昏睡状態のままであった。
自らの無力感に苛まれるキリトであったが、エギルからアスナらしき人影が写ったスクリーンショットが見つかったという報告を受ける。
その情報に一縷の望みを託し、キリトはそのスクリーンショットが撮られた《アルヴヘイム・オンライン》という妖精たちのファンタジー世界を舞台としたVRMMORPGの世界へと赴く。
◆《アルヴヘイム・オンライン》詳細
- アルヴヘイム・オンライン(ALfheim Online(ALO))
アミュスフィア対応のVRMMO*29。
北欧神話の世界観をベースとし、プレイヤーは9種の妖精種族から種族を選択し、世界の中心に聳える巨樹「世界樹」の頂点にあるとされる空中都市を目指し、妖精王オベイロンに謁見して滞空時間が無制限となる高位種族「アルフ」に進化するという内容。
実はSAOのサーバーが丸ごとコピー・流用されており、根本的なシステムは共通している*30。
そしてその実態は須郷伸之による非人道的人体実験の隠れ蓑であり、陰謀が明らかになりゲームは運営停止。運営元の「レクト・プログレス」が解散に追い込まれ、親会社「レクト」もCEOの結城彰三(アスナの父)など首脳陣の引責辞任という大きなダメージを負うことになる。
そうした事情から一時は存続が危ぶまれたが、ゲームデータを無料同然で譲り受けたベンチャー企業「ユーミル」が新たな運営となることで再開され、ソードスキルや「アインクラッド」を新要素を追加した上で実装するなど、SAO時代の要素も順次復活実装されている(ユニークスキルだけは復活せず廃止となった)。
- アミュスフィア
ナーヴギアの後継機。
ナーヴギアとは完全互換であり、双方のVRマシンで同じ作品のプレイが可能。
SAO事件を経てセキュリティシステムやセーフティ機構が徹底的に強化されており、電磁パルスの出力低下とプレイヤーの心拍の過剰上昇などを検知した際に自動で強制ログアウト機能が挙げられる他、外部からコンセントを抜かれるなどしても強制ログアウトされる。
一方で電磁パルスの出力は大幅に弱められたことで視覚情報の解像度が若干低下している。
とはいえこれでも既存の犯罪・反社会的行為への悪用は防げていない。
というよりナーヴギアはSAO事件のためだけに作られたようなもので、むしろこちらの方が悪用の幅が広がっている。
スピンオフ作品『クローバーズ・リグレット』では非合法のVRカジノやVR空間内での売春、新興宗教やテロ組織の勧誘にも使われ始めていることが語られている。
また、脳内麻薬の分泌を促す電脳麻薬プログラムも制作されている。
- ゲームシステム
レベルは存在しない完全スキル制。
熟練度上昇による恩恵は強力な武器装備か可能になったり使える魔法が多くなることのみで、種族やアバターの体格によってパラメータの偏りやスキルへの向き不向きがある。
レベルがない故にパラメータに大きな差が出にくく、強さの大半がプレイヤースキルに左右される。
ダメージ算出は攻撃速度・精度、武器攻撃力、被攻撃側の防御力によって行われる。そのため、速度と精度が高ければ初心者が各上のベテランを狩ることも在り得る。
そして最大の特徴は、背中から羽根を生やして空を飛ぶことができる点であり、これが人気の理由。
通常は手を握りこむことでコントローラーを出現させて飛ぶが、コントローラーなしで飛ぶ(《随意飛行》)こともできる*31。
飛行高度や持続時間には制限があるが、《グランド・クエスト》をクリアした種族は高位妖精へ転生し、無制限に飛べるようになるとされる。
なお、アルフに進化できるのは最初に謁見した種族のみのため、種族間競争の要素があり、プレイヤーは高位種族への転生を目指して種族間抗争を繰り広げ、異種族に対してはPK推奨仕様。
- 妖精種族
以下の9種の妖精種族が存在する。
火妖精族 | 武器の扱いと攻撃に長けた種族 |
水妖精族 | 回復魔法と水中活動に長けた種族 |
風妖精族 | 飛行速度と聴力に長けた種族 |
土妖精族 | 耐久力と採掘に長けた種族 |
闇妖精族 | 暗中飛行と暗視に長けた種族 |
影妖精族 | トレジャーハントと幻惑に長けた種族 |
猫妖精族 | テイミングと俊敏性に長けた種族 |
工匠妖精族 | 武器生産と細工に長けた種族 |
音楽妖精族 | 演奏と歌唱に長けた種族 |
種族ごとに魔法の得手不得手があり、攻撃に長けた火妖精はランス、魔法など各々の得意分野ごとに部隊編成された強力な軍隊と化している一方、影妖精は見た目や種族特性からぶっちぎりの不人気。
またALOは種族同士の抗争・PKを推奨しているため同族間の繋がりを重視したりするプレイヤーも多い。
そのため、種族から離れて行動する者を《レネゲイド*32》と蔑む者もあるが、中央都市アルンでは種族間の交流が盛んに行われており、運営交代後は新要素の追加もあってか種族間の敷居も低くなったことでアルン以外でも他種族と行動するプレイヤーも多くなり、スリーピング・ナイツのように他種族混合のギルドも存在する。
- 魔法
ALOにおける主な攻撃手段。いくつかの属性*33に分類される。
VRであるため、自分で詠唱する必要がある。高位魔法は呪文も相応に長く、間違えれば即ファンブルする。もちろんMPがなくなれば使えない。
- 世界樹
事件前のALOにおけるプレイヤーたちの最終目標地点で、高位種族へ転生するためのグランドクエストの舞台。
ちなみに頂上は飛行限界域の更に上で、幹の周囲も侵入禁止エリアに設定され飛行限界域にも障壁*34が張られているためクエストをパスして外側から頂上へ行くのは事実上不可能となっている。
そもそもこのクエスト自体運営費を稼ぐためにプレイヤーを誘う餌でしかなく、バトルの難易度はふざけたくらい高いうえに*35、仮にバトルに勝利したとしてもその先へ進む道はリリースしてから1年たった現在でも未実装のままで*36、実験のための研究施設のみが設置されている。
ぶっちゃけ最初からクリアさせるつもりなど全くない仕様。
◆新しく登場するキャラクター
CV:竹達彩奈
キリトがALOの世界で出会ったエルフの少女。飛ぶことに非常に魅せられている。長刀を用いた戦闘を得意とするほか、攻撃や回復の魔法を使いこなす魔法剣士型で種族内上位の実力者であり、かなりの古参。
キリトにサラマンダーの集団から助けられたことをきっかけに意気投合し、世界樹を目指すキリトの案内役を買って出る。
その正体はキリトこと桐ヶ谷和人の現実世界での1歳年下の義妹(血縁上は従妹)。あだ名は「スグ」。幼い頃から剣道を続けており、全国でベスト8に入った実力者。
本格登場は《フェアリィ・ダンス》編からだが一巻時点で存在は語られており、アニメでは第一話でもほんの少しだけ登場している。
兄がゲーム廃人になった剣道から離れたことをきっかけに疎遠になってしまっていたが、キリトがSAOに捕らわれ、そこから帰還したことを機に和解し、現在は良好な兄妹関係を保っている。
- レコン/長田伸一
CV:村瀬歩
リーファの友達のシルフ族。リアルでもリーファとは同級生であり、彼女をALOに誘った張本人。彼はリーファに恋愛感情を抱いているがあまり相手にされていない。
実はCNは本当は「リーコン」と読み、その名に違わず隠密行動系の魔法やスキルを多く持っている他、なぜか闇魔法を多く習得している。
CV:子安武人
総合電子機器メーカー《レクト》のフルダイブ技術研究部門の主任研究員で明日奈の父・彰三の部下。茅場の一個下で、大学の先輩後輩の仲。
事件後のSAOサーバーの維持管理を行っているため、キリトの事も知っている。結城家とは親密な付き合いにあり彰三からの信頼も篤いが…?
- サクヤ
CV:矢作紗友里
ALOのプレイヤーでシルフ領の領主。
太刀を武器としており大会では常に上位にランクインする実力者。
公正な人柄で思慮深く、人望も篤い。
- シグルド
CV:桐本琢也
ALOのプレイヤー。アバターの種族はシルフ。
リーファが所属していたパーティのリーダー。権力志向が非常に強く、領主の座を狙っていると噂されている。
彼の権力闘争に巻き込まれることに嫌気がさしていたこともリーファがキリトの案内役を買って出た理由の一つ。
- アリシャ・ルー
CV:斎藤千和
ケットシーの領主。
その軽いテンションとは裏腹に高い統率力を持ち、《グランド・クエスト》の際は領主自らドラグーン隊を指揮した他、闇属性の魔法を使いこなす実力者。
シルフとの同盟調印式の際助けられた事でキリトの実力を買っており、「三食・おやつ・昼寝付き」という妙に彼のツボを突いた条件で雇おうとした。
- ユージーン
CV:三宅健太
サラマンダー部隊の指揮官で、同種族の領主・モーティマーの弟*37。
ALO最強プレイヤーの一人で、キリトと激突し壮絶な白兵戦の末敗れた。とはいえキリトのことは1プレイヤーとして悪くは思っておらず、その後もパーティを組んだり食事をしたりしている。アリシャやサクヤともキリトを通じて和解した。
所持する《魔剣グラム》はサーバーに一つしかない《伝説武器(レジェンダリィ・ウェポン)》の一つであり、「防御をすり抜ける」というエクストラ効果がある。
ちなみにサラマンダー部隊は赤の全身装甲のため、アニメ版アリシゼーション編のアンダーワールド大戦に増援としてログインした際には敵側のアメリカプレイヤー軍と見分けが付きにくくなっている。
- カゲムネ
CV:真殿光昭
サラマンダーのランス隊隊長。リーファとレコンを数人がかりで追走していたが、キリトの乱入により敗北。
その時見逃された礼として、調印式の際キリトのハッタリの口裏合わせに協力した。
◇5~6巻 第3部≪ファントム・バレット≫
通称「GGO編」。
SAO事件が本当の意味で終結を迎え、アスナも現実世界に帰還してもうすぐ1年が経過しようとする頃。
人類の最終戦争によって荒廃した世界を舞台にした銃主体のゲーム《ガンゲイル・オンライン》で、《死銃》と名乗る怪人物に撃たれたプレイヤー2名が次々に変死するという怪事件が発生。
このことについて総務省の菊岡から相談を受けたキリトは、《仮想世界》が《現実世界》へ影響を及ぼすことに疑問を抱きつつも、ある事情から断り切れず調査に協力することを決意。
今まで経験してきた剣の世界とは全く異なる「銃の世界」《ガンゲイル・オンライン》へと単身乗り込む。
死銃事件の真相は、事故か事件か偶然か――――――
◆《ガンゲイル・オンライン》詳細
- ガンゲイル・オンライン(GGO=Gun Gale Online)
アメリカにサーバーを置く《ザスカー》が運営しているVRMMO。
日本で稼働しているVRMMOで唯一リアルマネートレーディングが可能。
最終戦争後の荒れ果てた遠い未来の地球を舞台にしたゲームで、銃火器による銃撃戦をメインにしており、ガンマニアのプレイヤーも多い。
銃撃者には自身が発射する弾丸の着弾点である《バレット・サークル》が、被銃撃者には自身を狙う弾丸の弾道である《バレット・ライン》が視認できる。
これによって、リアルとは異なり「多少狙いが甘くても相手に弾が当たる」「当たる前に銃弾をよけることができる」などの動きが可能となっており、プレイの幅が広がっている。
- ゲームシステム
銃による撃ち合いがメインだがFPSではなくあくまでもMMORPGであり、ゲームバランスとしては防御側寄り(FPSのようにいきなり倒されないようになっている)。
攻撃側には《着弾予測円》、防御側には《弾道予測線》が現れる仕組み。ただし当然距離が近いと予測線を見てから回避というのは難しい。
これもスキル制。所謂ジョブは存在しないものの、スキルポイントの割り振り方に応じてステータスが決まるのででたらめに割り振ると戦闘力が下がる。このためビルドや使用武器を基にしたテンプレ(スナイパー、スカウトなど)ができている。
なお、銃にはSF的な光学銃と実在するもの実弾銃があるが、プレイヤーは大体防護フィールドを張っているので対プレイヤーにはほぼ使われない。
PvEには光学銃、PvPには実弾銃、というのが常識である。
- ゲームコイン現実還元システム
日本で稼働しているVRMMOの中で、唯一GGOで採用されている仕組み。
ゲーム内マネーを現実で使える電子マネーに変換できる。レートは1/100で、最低100,000クレジット=1,000円から還元できる。
プロと呼ばれるトッププレイヤーともなればこれだけで生計を立てているほど。
- バレット・オブ・バレッツ
GGOプレイヤー最強決定戦。予選は1対1のトーナメントで行われ、本戦は30人が広いフィールドでバトルロイヤルを行う。
試合中は自発的ログアウトはもちろん外部との連絡は一切不可能。
フィールドは広大だが、15分おきに行われる《サテライト・スキャン》によって各プレイヤーの位置が参加者全員に通知される*38ため逃げ続けて漁夫の利、というのはできないようになっている。
- 着弾予測円
攻撃的システムアシスト。
銃撃者の視界に緑色の円として表示され、発射された弾丸は円の内側のどこかにランダムで着弾する。
主に銃撃者の脈拍によって円のサイズが変動する。
- 弾道予測線
防御的システムアシスト。
被銃撃者の視界に赤い輝線として自身を狙う銃の弾道が表示され、これを避けることにより容易に銃撃を回避することが可能となる。
スナイパーライフルについては初弾を放ち場所がバレるまで相手にこの線が表示されない。つまり一度だけだが分からん殺しもできる。
◆新しく登場するキャラクター
CV:沢城みゆき
キリトがGGOの世界で出会った少女。リアルは眼鏡をかけた優等生的な風貌で大人しい印象だが、11歳の時に遭遇したある事件から大きなトラウマを抱えており、その克服のためにGGOを始めた。
対戦車ライフルのヘカートⅡをメイン武器にしている凄腕のスナイパーで、GGO最大の大会であるBoB優勝を目指している。
ひょんなことからキリトと知り合ったことをきっかけに、なし崩し的にキリトの調査を手伝うことになってしまう。なお、出会った当初はキリトのことをそのアバターから女だと思い込んでいた。
アスナ達と同い年のイメージを受けるが、実際はキリトよりも年下で直葉と同い年。
CV:花江夏樹
GGOのプレイヤー。病院の院長の息子で、シノンとは現実世界でも友人。
シノンをGGOに誘った張本人だが、キャラクター育成に行き詰まったことと大学受験の事情から半分引退状態にあり、観客としてシノンを応援する。
アニメ版での中の人の演技は必見。
CV:森川智之
総務省通信ネットワーク内仮想空間管理課職員。SAO事件では病院の手配などを行った中心人物であり、キリトを含むSAO事件被害者の恩人だが胡散臭さが目立つ。SAO事件後の事情聴取でキリトと知り合い、ALO事件で現実でのアスナについて情報を提供した。
本格的な登場は《ファントム・バレット》編からだが、《フェアリィ・ダンス》編でも少しだけ登場している他、アニメの《Extra Edition》にも登場する。
VRMMOに関わる仕事をキリトによく依頼しており、キリトは世話になった弱みから断れないことが多い。
腹黒眼鏡ではあるが、決して悪人ではない、はず。
- 安岐ナツキ
CV:川澄綾子
SAO事件時にキリトの世話を担当した看護師。SAO事件後のキリトのリハビリの世話も行った。
死銃事件の調査のためにGGOへとダイブするキリトの健康状態のチェックとモニタリングを買って出る。
どうやら菊岡の知り合いらしいが…
その正体は自衛隊直属の看護師。
- ダイン
CV:鶴岡聡
シノンが所属する《スコードロン(ギルド)》のリーダー。
実力は高いくせに弱いプレイヤーを狙い撃ちするような手段をとることから、シノンには嫌われている。
ただしいざとなれば自分諸共グレネードで敵を道連れにするガッツを持っているため、単なるヘタレというわけではない。(そこのところはシノンも認めている)
- 闇風
CV:四宮豪
前BoB準優勝者。
《ランガンの鬼》と謳われる敏捷力に特化したビルドのプレイヤー。純粋なプレイヤースキルではゼクシードを凌ぐとも噂される実力者。
ゼクシードが死亡したとされるネット番組にも出演しており、彼に自身のビルドを「時代遅れ」とバカにされていた。
- ベヒモス
CV:松田健一郎
集団戦なら無敵とまでいわれる実力者でミニガンが主武装。
パワータイプの巨体といういわばかませキャラなのだが、その実力は高く最終的に敗れるもののシノンとの戦いにおいて彼女を苦戦させた。
- ゼクシード
CV:神谷浩史
前BoBチャンピオンでGGO最強のプレイヤー。
しかし他のプレイヤーを見下しバカにするような言動から多くのプレイヤーから嫌われていた。
ネット番組の生放送出演中に突如ログアウトしそれ以降彼の姿を見た者はいない。
菊岡によると死銃を名乗る人物がGGO内のバーのテレビ画面に映る彼に発砲したのとほぼ同時刻に心臓発作で病死したらしいが…?
CV:保志総一朗
GGO世界に突如現れた謎のプレイヤー。アバター名は不明。ボロボロのマントに顔を完全に覆い隠すフェイスマスクという異様な風貌をしている。
彼にハンドガン《黒星五十四式》で撃たれた人物が次々に現実で変死するという謎の現象が起きている。
◇7巻 外伝≪マザーズ・ロザリオ≫
アスナを主人公とした外伝。あくまでもアスナが主人公なので「外伝」ではあるが、実質本編である。
突如ALOに《絶剣》と呼ばれる謎の凄腕剣士、ユウキが現れる。キリトですら勝てなかったという彼女にアスナも決闘を挑むが敗北。
しかしデュエル直後にアスナはユウキから彼女がリーダーを務めるギルド《スリーピング・ナイツ》と新生《アインクラッド》の1パーティによるフロアボス攻略という、思いもよらない誘いを受ける。
◆新生《アルヴヘイム・オンライン》詳細
・ゲームシステム
基本的に旧版と変わらないが、運営移行時に飛行システムの制限が撤廃された(高度の限界はある)。
- ソードスキル
旧SAOのものが移植され、技の一つ一つに魔法属性が付与された。このため、物理ビルドのプレイヤーでも魔法攻撃が可能になっている。
二刀装備時のイレギュラー判定がなくなっているため、やろうと思えば反対側の武器で技を出すことで硬直をキャンセルして連続発動することもできる。
弓などのSAOに無かった武器用の技も追加されている模様。
なお、「習得条件が怪しい10種類」のスキルは移植されなかったらしい。
《ザ・シード》規格ではあるが、フルスペック版《カーディナル・システム》が使われ続けている。
- 浮遊城アインクラッド
アルヴヘイム上空を常に周回するようになった。
マップ自体はほぼそのままのようだが、フロアボスが大幅に強化された。
アインクラッド攻略専門のギルドも現れているほど。
各階層はアップデートで順次解放されている。
一方で実装後はALOをプレイしている旧SAO生還者達の多くはアインクラッドに活動の場を移してALO本来のフィールドである妖精の国へ行くことが減ったため、SAO生還者への社会的偏見も相まってALOプレイヤー達との軋轢も見られ始めている*39。
- オリジナル・ソードスキル
プレイヤーが考えた技をシステム的なソードスキルとして登録することができる。
しかし、当然だが既存のソードスキルに存在する動作ではダメなので必然的に連撃技になり、しかも登録時にもシステムアシストなしで同等の速度を出せなくては登録できないため難易度は高い。
ちなみに一度作ってしまえば他のプレイヤーに配れるので、流派を開くプレイヤーもいる。
- メデュキュボイド
フルダイブ型VR技術を転用した医療用のマシン。基礎設計者は茅場だが開発自体は神代凛子が行っている。
その最大の特徴は体感覚キャンセル機能であり、ナーヴギアの数倍もある電磁パルスを発生する信号素子の密度を利用することでナーヴギアやアミュスフィアでは難しい体感覚(痛覚等)の完璧な遮断も可能となっている。
これにより手術などで麻酔が不要となり、薬品によるアレルギーや意識障害といった副作用のリスクを大幅に減らすことが可能となる。
反面その機能故にナーヴギアやアミュスフィアと異なり大型でベッドと一体化しているが、それが最も有効に機能するのはターミナルケア(終末治療)とされ、メディキュボイドの利用によって患者は仮想空間内では通常の精神活動が可能であり、アバターも普通に動かせる。
◆新しく登場するキャラクター
CV:悠木碧
ALOに突如現れた謎のプレイヤー。通称《絶剣》。その実力は飛び抜けて高く、キリトを打ち負かすほど。
ギルド《スリーピング・ナイツ》の現リーダーで、わずか1パーティでボスを倒すという無謀な目標を掲げている。
アスナとは決闘をきっかけに仲良くなり親友と呼べる間柄となるが、彼女にはある大きな秘密があった。
- シウネー/安 施恩
CV:嶋村侑
《スリーピング・ナイツ》のサブリーダー。ウンディーネの特性を生かしパーティーの《回復役(ヒーラー)》を務めている。
リアルでは韓国人の女性。日本人とのハーフなので日本語も流暢。
- ジュン
CV:山下大輝
《スリーピング・ナイツ》のメンバーで、種族はサラマンダー。主に前衛担当。
- テッチ
CV:こぶしのぶゆき
《スリーピング・ナイツ》のメンバー。
ノームの頑強さを活かして壁役を担当。ボス戦では踏み台にされた。
- タルケン
CV:田丸篤志
《スリーピング・ナイツ》のメンバーで種族はレプラコーンだが、鍛治は出来ない。
- ノリ
CV:田野アサミ
《スリーピング・ナイツ》のメンバーで、原作キャラでは数少ないスプリガン。
ロングメイスのリーチを活かして中距離戦を得意とする。
- 結城京子
CV:林原めぐみ
アスナの母親。厳格な性格で娘を束縛するような傾向にあり、親子関係は冷え切ってしまっている。
アスナがSAO事件でエリートコースを外れたことを苦々しく感じており、キリトのことも快く思っていない。
実家が宮城の田舎にある農家である事が「結城家の妻」としてコンプレックスであり、アスナにエリートコースを進ませようとするのもそのため。
◇8巻 物語を補完する短編集≪アーリー・アンド・レイト≫
SAOの圏内で起きたシステム上ありえないはずの殺人事件を描く≪圏内事件≫、
GGO編解決後、ALOでイベントクエストに挑むキリト達を描いた≪キャリバー≫、
SAO1層でクラインと別れた直後のキリトの動向を描いた≪はじまりの日≫の3本。
短編集ではあるが、何れも物語上重要なエピソード。しかし現在≪はじまりの日≫のみ映像化されていない。
◆新しく登場するキャラクター
- カインズ
CV:川島得愛
リーダーが死亡し解散したギルド《黄金林檎》の元メンバーで、《圏内事件》の第一被害者。
- ヨルコ
CV:山本希望
同じく《黄金林檎》の元メンバー。カインズと食事するために待ち合わせていたが、彼が圏内で殺された事で証言者として事件に関わるも、彼と同様圏内で背中を刺され殺害されてしまう。
- シュミット
CV:加藤将之
大手ギルド《聖竜連合》のディフェンス隊隊長。
SAOでも屈指の防御力を持つタンク。
元は《黄金林檎》のメンバーであり、カインズやヨルコが立て続けに殺された事でギルド本部に閉じこもってしまう。
そもそもタンクになったのもデスゲームに対する恐怖と前線から置いて行かれる恐怖のジレンマで葛藤した結果であり、実際は超豆腐メンタル。
実はスポーツマンであり、ルールは往々にして変わるもの=《圏内》の保護が絶対のものとは限らないと考えていた面もある。
事件解決後は吹っ切れたのか、ラフコフ討伐戦のリーダーを務めたり、75層のボス戦にも参加している。
- グリムロック
CV:成田剣
カインズ、ヨルコ殺害に使用された凶器を作成した人物。元は《黄金林檎》のメンバーであり、優秀な鍛冶師であった。
- コペル
キリトがSAOで2番目に知り合った人物。
キリトと同様元βテスターであり、ドロップ率の低いクエストアイテムをキリトと共同して集めていた。アニメ版で存在を抹消されそうな登場人物No.1
本来キリトが取るはずだったクエストアイテムを横取りするために、モンスターPK、つまりキリトを殺すことを画策しわざと敵を誘導したが、スキルやMobの特性をよく知らず離脱に失敗し、逆に自分がMobの軍団に殺されることになってしまう。
また、その際に彼を助けられなかった事がキリトの中でトラウマになっている。
ある意味重要人物ではあるが、アニメでは前述のように存在が抹消された。
◇9巻~18巻 第4部≪プロジェクト・アリシゼーション≫
通称「アリシゼーション編」。縮めて「アリシ」と呼ばれることもしばしば。
アリシ完結までの18巻中半分(後日談を足せば半分以上)を占めていることから分かる通りかなりの長編だが、原作ファンからの人気もトップクラス。
『ソードアート・オンライン』という作品の本質をこれ以上なく表した内容であり、SF色が特に濃い。
◆《プロジェクト・アリシゼーション》詳細
- 世界の種子
VRMMORPG作成・制御用のフリーソフト。
キリトに託されたのち、エギルなど複数の人間の手によって危険性がないことを確認され、制作者不明のフリーソフトとして世に出回った。
それまでのVRMMORPGは莫大なライセンス料が必要となっていたが、このソフトの登場を機に爆発的に様々な世界観のVRMMORPGが制作された。
一体どんな需要があるのか分からないバカゲーも多数あるらしいが…
このソフトの規格で作成されたVRMMORPG間であればキャラクターのコンバートが可能で、ステータスも引き継ぐことが可能。
一方で、反社会的組織の資金源・人材供給源になり得る負の側面も見せ、肉体を介さない売春や電脳麻薬といった新機軸の犯罪をも生み出し、現行の法整備では警察の捜査すら難しい状況にある。
- アンダーワールド(Under World(UW))
「ラース」が「ザ・シード」を用いて作られた人工フラクトライトたちによる仮想世界。
「ザ・シード」が使用されているため、カーディナルシステムやコンバートシステムなども実装されている。
「人界」と「暗黒界」という2つの世界が存在する大陸を舞台とし、人界・暗黒界の外には「外大陸」が存在する。
その実態は高度なボトムアップ型のAIを作り出し、それを無人兵器に軍事転用することを最終目的とした、自衛隊主導の極秘計画「プロジェクト・アリシゼーション」の舞台。
- フラクトライト
人間の脳神経細胞内のマイクロチューブル内に存在する光量子。
人間の魂とされる光の集合体とされ、「ラース」が観測に成功した。
アンダーワールドの住民達はこのフラクトライトを人工的に作成したものである。
- ソウル・トランスレーター(STL)
「ラース」が開発した実験用フルダイブ機。
「人の魂そのものにアクセスする」という、最早オーパーツの域に片足突っ込んだ機械。実際に完成させたのは比嘉タケルはじめラースの技術スタッフ達だが、大本の理論は茅場の物らしい。
また彼が脳の大出力スキャニングに用いたマシンはこれのプロトタイプである。
- アリス(A.L.I.C.E.)
正式名称「Artificial Labile Intelligent Cybernated Existence(人工高適応型知的自立存在)」。
「ラース」が目指す高度なボトムアップ型AIのコードネーム。
- 最終負荷実験
UW内で人界と暗黒界を隔てている「東の大門」を撤廃し、両世界による最終戦争を引き起こすことでAIたちのブレイクスルーを促す、プロジェクト・アリシゼーションの最終段階。
◇9~14巻 前半部《人界編》
ある人物に襲われ昏睡状態になったキリト。
目を覚ますとそこは、巨木が連なる森の中。そこは現実と全く区別のつかない謎の仮想世界《アンダーワールド》。
自力でのログアウト不能というSAO時と同じ状況に陥ったキリトは、手がかりを求めて森をさまよう中、一人の少年と出会う。
彼の名はユージオ。本来、この仮想世界の住人--NPCである筈の彼は、なんら人間と変わりない感情の豊かさを持っていた。
交流を深める中、キリトの脳裏にある記憶が蘇る。それは幼少期の自分がユージオと野山を駆け回る記憶。
そしてその傍らには、ある一人の少女がいた。
キリトは現実世界へと帰還するため。そしてユージオも幼少の誓いを果たすため。
互いの目的のため、世界の中心《セントラル・カセドラル》を目指す、彼らの旅が始まる。
一方、昏睡状態に陥った現実におけるキリトの体は搬送されたはずの病院から消失していた。
消えてしまった彼を探しだすため、一縷の望みを懸けてアスナはある人物へ接触する…
アンダーワールドの秘密、キリトの現実世界における現在の居場所、そして何故キリトはこの世界に迷い込んだのか…。
◆新しく登場するキャラクター
CV:島﨑信長
キリトがアンダーワールドで最初に出会った少年。連れ去られたアリスを助ける為に、剣士になる事を目標としている。
ユージオを含めアンダーワールドの住民はアンダーワールドが仮想空間であることを全く認識していない。
行動を共にし旅を続けていく中でキリトとは互いにかけがえのない相棒で親友の絆を結んでいくこととなる。
実はアンダーワールドに「以前ログインした際」のキリトの幼馴染。
- アリス・ツーベルク
CV:茅野愛衣
ユージオの幼馴染の少女。6年前に《禁忌目録》に触れてしまい、整合騎士にルーリッドの村から連れ去られた。
ユージオによればかなり明るい性格で、毎日ユージオにお弁当を持ってくるなど世話焼きだったとか。
果ての山脈地下の洞窟でキリトは「セントラル・カセドラルの天辺で待っている」という声を聞くのだが…
彼女もまた、アンダーワールドに「以前ログインした際」のキリトの幼馴染。
- ソルティリーナ・セルルト
CV:潘めぐみ
キリトが傍付練士として仕えた女性剣士。《アンダーワールド》において珍しい実践剣術の使い手で、通称「歩く戦術総覧」。
ただこれでも次席止まりであり、主席になれないのを悔しく思いながらもどこか諦めかけていた。
- ロニエ・アラベル
CV:近藤玲奈
キリトの傍付練士を務める見習い剣士。下級貴族の出身。こげ茶色の髪の少女。
キリトのことを非常に慕っており、その懐きようは実戦経験が皆無ながらキリトとユージオを追い駆けてティーゼとともに《大戦》の地へと赴くほど。
戦場でキリトと再会してからは彼の護衛を引き受け、彼を護る為に上位騎士や衛士に混ざって戦う。
大戦後その武勲から整合騎士見習いという形になり、その後功績を改めて挙げたことで整合騎士に昇格した。また、同時に任命されたティーゼ共々彼女たち以降の整合騎士はナンバーのみが名前に足される形となる。
そして、200年後のアンダーワールドにてまさかの再登場を果たす。
- ティーゼ・シュトリーネン
CV:石原夏織
ユージオの傍付見習い剣士。赤い髪をした少女。ロニエ同様下級貴族の出身で、ロニエとは親友同士。
自身も貴族ではあるが、特権を利用して己の欲望を満たすような貴族のあり方に疑問と恐怖を抱いていた。
自分を思いやってくれるユージオに好意を寄せている。
ロニエ共々後に整合騎士に昇格。誰も知らない騎士であったが、何の因果か彼女は一時的に騎士としてユージオに与えられたナンバーを持つ整合騎士として任命されることになる。
そして彼女もまた、200年後のアンダーワールドに残っていたことが判明する。
- ライオス・アンティノス
CV:岩瀬周平
修剣学院でのキリト、ユージオの同級生。いわゆる典型的な「嫌味な奴」であり、尊大で平民上がりのキリトやユージオを軽蔑している。
剣の腕はあり同級生中トップクラスなのだが、その尊大な性格のため試験などでは基本的に手を抜いている。
- ウンベール・ジーゼック
CV:木島隆一
ライオスの友人。ライオスと同様にキリトとユージオを軽蔑している一方で、平民出ながら剣術で上位に食い込む彼らに恐怖を感じている。
自身の傍付練士フレニーカに「身の周りの世話」と称して性的虐待ギリギリの嫌がらせを日々強要しており、そればかりかロニエやティーゼにも手を出そうとした。その為…
CV:坂本真綾
公理教会や貴族などの制度、禁忌目録などを設け自分の絶対権力を確立し、人界を守護する《整合騎士》を取りまとめる公理教会最高司祭。
本来であれば決して知り得ないはずのシステム権限を掌握するコマンドを見つけ出し、以降300年以上にわたってアンダーワールドを支配下に置いてきた。
自分以外のすべての存在を見下しており、自身の支配欲を満たすためならどんな非道な行動でも躊躇なく行う冷酷な性格。
アンダーワールド内全ての存在の中で最高のシステム権限を持つことから、絶大な力を持っている。
また整合騎士は彼女の力で記憶の一部を消され、代わりに別の記憶を植え付ける《シンセサイズの秘儀》を施されている。
- カーディナル
CV:丹下桜
アドミニストレータが自身のバックアップを試みた際に、彼女と融合したシステムのサブプロセスが偶発的に分離した存在。いわば「もう一人の最高司祭」。
アドミニストレータの非道なやり方を間違っていると断じ、サブプロセスの持つ使命の基アドミニストレータの削除を試みるものの失敗し敗走。
以降200年もの間アドミニストレータへの対抗手段を探っており、セントラル・カセドラルに乗り込んできたキリト達に力を貸す。
実は従者がルーリッドの村からキリトの髪の毛の中に潜んでおり、カセドラルに来るまでのキリトとユージオの様子を観察していた。アリシゼーションの第3章は終始この従者の視点で描かれている。
- チュデルキン
CV:高木渉
元老院の院長でクソジジイ。ピエロのような風貌と赤と青の衣装のせいでコミカルな印象を受けるが、神聖術の扱いにかけてはアドミニストレータに次ぐ実力者。
アドミニストレータ並の利己心を持ち、下手したらそれ以上に性格が悪い。
整合騎士のことを「都合のいい道具」としか見ておらず、彼らを名前ではなく数字で呼ぶ。
- ベルクーリ・シンセシス・ワン
CV:諏訪部順一
最強の整合騎士である整合騎士長。平和を愛する武人然とした公明正大な人物で他の整合騎士からの信頼は非常に厚い。
一方で整合騎士でありながら今の公理教会の有り方に疑念を感じている。
相棒の神器《時穿剣》は「時を斬る」という特性があり、彼の卓越した予測能力と併せて無類の強さを誇る。
実はユージオ達の故郷であるルーリッドの村を拓いた英雄「ベルクーリ」その人がシンセサイズされた姿。
- ファナティオ・シンセシス・ツー
CV:生天目仁美
整合副騎士長。実は女性だが、普段は仮面をしてこれを隠している。
自身が女性であるという事実にコンプレックスを抱いているため、堂々と女性として戦うアリスには嫉妬している。
手に取る神器は《天穿剣》。光を集め剣の先から射出することで、遠距離兵器としても使う事が出来る。
キリトと戦ってからは吹っ切れ、堂々と女性として戦うようになり、結婚もした。
200年後のアンダーワールドにて、『最も長く星王夫妻の側にいた整合騎士』であることが判明。そして彼女もまた200年後のアンダーワールドに残っていた。
- デュソルバート・シンセシス・セブン
CV:花田光
堅物の整合騎士。弓使い。不死鳥を物質変換した《熾焔弓》を操るほか、剣技も一線級の技量を誇る。アリスを攫った張本人だが、本人はその事実を記憶処理され覚えていない。
《大戦》終結後は苦労人ポジションになりつつある。主にキリトのせい。
- リネル・シンセシス・トゥエニエイト、フィゼル・シンセシス・トゥエニナイン
CV:木野日菜(リネル)・小原好美(フィゼル)
二人組の見習い整合騎士。何故か10歳程度の姿のまま歳を取らない合法ロリ。
まだ正式な整合騎士ではないが、《殺人》においては整合騎士中随一の技量を持ち、まさか整合騎士とは思っていなかったキリトやユージオを罠に嵌めた。
殺人に長けているのは長らくアドミニストレータの実験台だっため。歳を取らないのもこの実験の副作用。
ちなみにweb版では存在せず、代わりのキャラとしてショタコンビが登場している。(名前も異なる)つまりある意味性転換されたキャラ。
CV:茅野愛衣
ある事情で障害致死罪を犯したキリトとユージオを捕らえる為に修剣士学園に来た整合騎士。その風貌はかつての幼馴染を思い起こさせるが…?
高潔で真面目な性格だがまだ若く世間知らず気味なため、想定外の事態に弱い。
《永劫不朽》の属性を持つ神器《金木犀の剣》は刀身を無数の花弁へと変える事ができ、攻撃は勿論防御にも転用できる万能の武器。
その正体は、《シンセサイズの秘儀》によって整合騎士に仕立て上げられたアリス・ツーベルク本人。後にキリトの説得によって公理教会への叛逆を決意、《右目の封印》を突破し世界初の真正AI《A.L.I.C.E.》に進化する。
- エルドリエ・シンセシス・サーティワン/エルドリエ・ウールスブルーグ
CV:益山武明
アリスを師と仰ぐ、新米の整合騎士。シンセサイズされる前はウールスブルーグ家の嫡子で、四帝国統一大会優勝剣士。
神器は《霜鱗鞭》。七本に分裂させてそれぞれを意のままに扱うほか、記憶解放すると素材である湖の主だった大蛇を蘇らせ操る事が出来る。
アリスに心酔しているせいか、彼女の心変わりのきっかけとなったキリトの事を快く思っていない。とはいえ自身を打ち負かし最高司祭すら下したキリトの技量は素直に認めており、だからこそ暗黒界の脅威が刻々と迫る状況で半死人となりアリスを前線から遠ざけさせる彼に憤慨している。
立ち位置や役回りこそ変更されていないが、web版から大きく設定が変わったキャラクターの一人。
web版ではアリスよりかなり前にシンセサイズされた古参の騎士であり、実力が劣る為「敢えて」年下の騎士であるアリスに教えを乞うために弟子入りしたという設定だった。」
- 比嘉健
CV:野島健児
菊岡の部下で天才的なエンジニア。茅場や凛子の後輩でもあり凛子を「先輩」と呼び慕っている。キリトとも顔見知り。
140近いIQを持つ天才だが、軽い言動とオタクっぽい風貌からかとてもそうは見えない。
アンダーワールド大戦後、彼が行ったある行動が後にとんでもない事態を引き起こす事となる。
- 神代凛子
CV:小林沙苗
茅場晶彦の1歳下の後輩で恋人。自身も優秀な科学者。
「フェアリィ・ダンス」「マザーズ・ロザリオ」でも名前だけ登場しており、アメリカに旅立つ前にキリトと面会している。
SAO事件の際、ダイブ中の茅場の身の回りの世話をしており、本来なら共犯として処分が下されるはずだったのだが、
茅場の工作により無罪放免となり、現在はカリフォルニア工科大学で研究職に就いている。
茅場を止めることができなかった事を悔いており、アメリカで世捨て人のような生活を送っていたが、ある人物からのメールを受け、日本に帰国する。
◇15巻~18巻 後半部《アンダーワールド大戦》
全ての悲劇の元凶である、秩序と停滞の支配者-公理協会の最高司祭・アドミニストレータは討ち果たされた。
しかしその代償はあまりにも大きかった。――代償は、仲間たちの死。
そして友を失ってしまったキリトもまた、精神を喪失し物言わぬ廃人と化してしまう。
それから半年後。
自分の進むべき道を、戦うべき理由を見失い戦えなくなってしまったアリスは、かつての故郷の村で未だ物言わぬキリトと共に穏やかな日々を過ごしていた。
彼を守って生きることだけが自分に出来ることだと信じて。
しかし、そんな平穏な日々は長くは続かなかった。
賢者カーディナルの予言した、数百年もの間いがみ合ってきた《人界》と《ダークテリトリー》との最終戦争の火蓋が刻一刻と迫っていたのだ。
そんな頃、現実世界ではアスナ達の乗る《オーシャン・タートル》が謎のテロリストの襲撃を受けていた。
そして始まる、アンダーワールドの最終戦争。最後の希望は、未だ目を覚まさぬ一人の少年に託されていた。
Web版ではこの章をもってSAO本編は完結となる。
◆新しく登場するキャラクター
CV:石田彰
アメリカの民間軍事会社の最高作戦責任者で、次期社長と目される金髪の青年。《オーシャン・タートル》を襲撃したテロリストのリーダー。
BoB第1回ではナイフとハンドガン、第4回では素手の格闘術で優勝を果たすというキリトもびっくりの超絶戦闘能力を見せつけた《サトライザー》の正体。
魂の存在に狂的に執着し、10歳の時に幼馴染の少女を手にかけて以来多くの人間を殺してきており、その欲望には底というものが全く見えない。
オーシャン・タートル襲撃後は管理用のスーパーアカウントを乗っ取り、ダークテリトリーの支配者《暗黒神ベクタ》としてアンダーワールドに降り立つ。
《ベクタ》を倒された後は《サトライザー》のアカウントで再びアンダーワールドに降り立ち、任務のみならず個人的な理由でアリスを付け狙う。
CV:小山剛志
オーシャンタートルを襲撃したテロリストの副隊長でヒスパニック。
暗黒騎士のアカウントを乗っ取り、ガブリエルとともにアンダーワールドに降り立つ。
非常に流暢な日本語に加え韓国語も話すことができ、MMORPGに関する知識も非常に豊富なようだが…?
その正体は殺人ギルド《ラフィン・コフィン》の元リーダー、PoH。キリトを自分の手で殺すためキリトを付け狙う。
SAOの登場人物の中でも屈指の外道。
- その他、襲撃グループの面々
ハッカーのクリッター(CV:千葉一伸)、脳筋のブリッグ(CV:上田耀司)、オカマのハンス(CV:松本典明)、襲撃時に擦り傷を負ったゲイリーなど。
ガブリエル・ヴァサゴとともにオーシャン・タートルに乗り込むが、アンダーワールドには入らず現実世界側で2人のサポートと現実世界側での作戦遂行を実施する。
終盤こいつらが余計なことをしたせいで、キリトとアスナはとんでもない目にあう事になる。
- 柳井
CV:沼田大介
ラースの研究員であるどこか冴えない男。
比嘉がとある目的の為にメインコントロールルームへ向かう際、自ら立候補して一緒に向かう事になるのだが…。
実は須郷の元部下でALOの研究施設にいたナメクジアバターの一人、アメリカ政府にアリシゼーション計画の情報を流していたスパイ。そしてある意味アンダーワールドが腐敗した元凶といえる存在である。
須郷の元部下というだけに金目当てで右目の封印という悪質なプログラムを施していたなど、かなり悪質な人間のクズである。最後は比嘉を殺そうとするものの、彼の裏切りに気付いた凜子の機転で転落死した。ざまぁ。
…もっともアメリカに渡ってもどのみち殺されていたため、因果応報と言わざるを得ない。
- レンリ・シンセシス・トゥエニセブン
CV:田村陸心
整合騎士の少年。
投げナイフのような二本一対の神器《雙翼刃》を持つが、深層下にある過去のトラウマが原因で完全支配術を使うことが出来ずアドミニストレータに《失敗作》と称され封印されていたので、キリトと戦う機会はなかった。
封印を解かれた時には既にアドミニストレータは討たれており、そのまま《大戦》に駆り出される。
ただ先述のトラウマや突然の実戦への恐怖から敵前逃亡してしまい、最後衛に篭っていたがそこに訪れたロニエとティーゼの二人に出会う。
雰囲気がどことなくユージオに似ているらしい。そのせいか終盤でしれっとティーゼとフラグを建てた上、外伝で求婚までしている。
- シェータ・シンセシス・トゥエルブ
CV:Lynn
整合騎士の女性。
無口無表情だが剣の腕は確か……と言うより卓越しすぎており、何でも斬りたいという欲望を持っている。
勿論これは人でも例外なく、加減できず殺してしまう事を避ける為に他人と距離を置いていることから《無音》の二つ名を持つ。
神器は《黒百合の剣》。刀身が小指の先より細くしなやかであり、彼女の技量と相まって「何でも斬れる」。
イスカーンと対峙したがお互いに「初めて倒せなかった相手」だったため意気投合してしまい、後にイスカーン達と協力し、そのままイスカーンと行き着くところまで行ってしまった。
- イスカーン
CV:八代拓
暗黒界拳闘士ギルドのチャンピオン。
まだ若いが、その拳一つで武器を持った幾多の相手を叩きのめしてきている。豪快な性格で人望もあるが脳筋*40。
皇帝への怒りで《右目の封印》が発動し右目に激痛が走ったが、原因となった右目を抉り出して無理矢理突破している。正攻法ではないため拘束が生きているかは不明だが、大戦後は事実上のトップになったので関係のない話になった。
- リルピリン
CV:榎木淳弥
オーク族の族長。
容姿端麗とされていたがあくまでオーク族の中での話であり、人族には醜いオーク族として蔑まれ続け、皇帝の命令で仲間たち3000人を暗黒術士ギルドが術式を使う為の生贄にされたため、人族に強い憎しみを覚えている。
自分を人間と認めてくれたリーファを助けるために《右目の封印》を突破。オーク族を率いてリーファや拳闘士ギルドとともに人界守備軍に協力する。
- ディー・アイ・エル
CV:甲斐田裕子
何故か女性しかいない暗黒術師ギルドの団長。権力欲が強いがベクタには心酔しておりリルピリンの仲間のオーク3000人を生贄にした。
ギルドメンバーに共通する特徴ではあるが、イスカーンに「魔獣並」とまで言われるほどに生存欲求が強い。
- モーティマー
ユージーンの兄にしてサラマンダー領主。
名前だけの存在だったがアリシゼーション終盤でようやく登場した。
バトルアックス使いで自身の戦闘力も高いが、サクヤによればユージーンと異なり知略に優れており、シグルドの謀反も彼が糸を引いていたらしく、キリト達とはあまり友好的ではない。
アニメ版は未登場。
◇19巻~20巻 アリシゼーション編を補完する外伝≪ムーン・クレイドル≫
アンダーワールドは、300年に及ぶ争乱の果てについに一つとなった。
どこかともなく現れた《ベクタの迷子》がたった一人で暗黒の神を倒し、この世界に平和をもたらしたのだ。
人界を長年支配してきた公理教会は解体、貴族制度は大幅に見直され、壊れたままの《東の大門》を通じて暗黒界人・人界人の交流も始まっていた。
しかしそんな人界の中枢にて、もう起こるはずのない暗黒界人による殺人事件が発生。代表剣士キリトとその傍付練士改め整合騎士見習いのロニエは事件の真相を探る為、暗黒界の首都オブシディアへと赴く。
先述した通り、未完結のままWebに残っていた「月の揺りかご」の完成版。
◆新しく登場するキャラクター
- オロイ
ゴブリンの男。仲間たちと共に観光の為に央都を訪れていたが、泊まっていた宿屋の掃除夫が殺害された事で、犯人として疑われる。
本人は断固として無罪を主張しており、キリトはそれを信じて真犯人を捜索する。
- エアリー
CV:M・A・O
元は《セントラル・カセドラル》の昇降盤係を務めていた少女。現在は昇降盤の自動化に伴いその任を解かれ、細工師サードレの工房で働いている。
200年後のアンダーワールドでは機竜工廠の初代工廠長としてその名を刻んでいる。
そして、カセドラル80階にてディープフリーズに入った騎士やセルカたちを見守っていたことが判明。再びダイブしたキリトたちとまさかの再会を果たすことになる。
- リーゼッタ
ある夫婦の娘。どういう訳か狙われる。
- ネルギウス・シンセシス・シックスティーン
CV:立花慎之介
名前から分かる通り、かなりの古参騎士。古株だけあって実力はかなりのものらしいが、今のところ戦闘描写はない。
堅苦しい性格で「立場」や「務め」というものに拘るが、周囲からは「ネギ坊」やら「ネギオ」やらからかわれており、日々ツッコミに飽き飽きしている。
しかし濃緑の髪に萌葱色の鎧、その上愛槍の神器《萌嵐槍》の出所は「異常進化した西帝国の辺境の特産《リコ葱》が他のネギの成長を妨げるため刈り取ろうとしたが鋼のように硬化した根本は刃を通さず、ならばと掘り返そうとしたら凄まじい嵐に襲われて周囲一帯泥沼に沈んだ――という逸話を持つネギをアドミニストレータが武器に変換したもの」であり、詰まる所どう取り繕ってもネギなのである。
- エントキア・シンセシス・エイティーン
CV:寺島拓篤
ネルギウスと同様、かなりの古参騎士。《アンダーワールド大戦》の際も物語の裏で《果ての山脈》を守護していたらしい。
ネギオとは対照的に緊張感のない軽いテンションで、一応人界代表のキリトに対しても「キリト先生」とおちゃらけた態度を崩さない。ただしこれは整合騎士達とどこか距離を取ろうとする節のあるキリトと手っ取り早く親睦を深めんとした為で、キリト本人も堅苦しいのが苦手のため悪く思っていない。というか彼に人界代表の自覚はあんまりない。
- クルーガ・ノーランガルス六世
人界四帝国の一つである《ノーランガルス北帝国》の皇帝。キリトやアスナほか整合騎士達が所属する《人界統一議会》に反旗を翻し、《四帝国の大乱》と呼ばれる戦争を引き起こした人物の一人。
貴族の中でもトップに位置する立場なだけあって、様々な権限レベルがどれも高水準であり、性格もライオス達に輪をかけて尊大。
大乱の際、キリトが出した各皇帝居城への突入作戦の末に最奥まで到達したロニエとティーゼによって討たれた。
◇21巻・23巻~ 第5部《ユナイタル・リング》
アンダーワールドでの事件から現実時間で1ヶ月経過したある日、キリトはアスナやアリスとともにALOにログインしていた。
すると唐突に地面が崩れるとともにこれまで使えていた羽根が使えなくなり、更に家も崩壊。それどころか全員のステータスが初期化されていた。
同様の現象はALOどころか《ザ・シード連結体》各地で発生し、リズやシリカ、更にはユイまでもが巻き込まれ、一般プレイヤーとして参加することに。
そして、全てのVRMMOが融合したサバイバルゲーム《ユナイタル・リング》の幕が上がる。
そんな中、事件直前に何者かがアンダーワールドに侵入したことを菊岡から告げられることになったキリトは、
その調査のために再びアンダーワールドにダイブすることとなり、その僅かな時間の中で闘いの中失った《彼》と同じ瞳、同じ髪色・同じ声をしたある青年と出会うこととなる。
そして、200年後のアンダーワールドに迫る《悪意》の正体を突き止める為。
カセドラル80階《運上庭園》に居た、懐かしい人々との再会のためにアンダーワールドのもう一つの星《アドミナ》へと赴くこととなるのだが…
映画などを除けば実に10年ぶりとなる新章。後述の劇場版の設定などが逆輸入されている。
◆《ユナイタル・リング》詳細
- ユナイタル・リング(UR)
全てのVRMMOが融合したザ・シードプログラムで構築されたサバイバルMMOとされ、ザ・シード規格の有名VRMMORPGプレイヤー達は突如としてユナイタル・リングの大地へと強制的にコンバートさせられ、キリトの推測ではザ・シード連結体全体では100以上のVR世界から数十万人が巻き込まれたと見られている。
従来型のビジュアル形式ながらグラフィックの精細は極めて高く、更には同種のアイテムですら細かな傷など1個1個外見が異なる。
当然ここまで高品質のグラフィックとなるとコストはトンデモないことになるので黒幕は商業的な損益を考えておらず、ゲームの目的は別のところにあると目されている。
事件は即日表沙汰になっており、デスゲームでこそないものの事件の規模はシリーズ最大である。
- ゲームシステム(UR)
事件発生から本格的なサバイバル開始までに約6時間の猶予期間が与えられ、プレイヤーたちはこの間にシステムの把握とコンバート元から引き継がれたアイテム・スキルを使って本格的なサバイバルに備えることになるが、引き継がれるのは以下の3種のみで、その他のステータスや所持品はすべてリセットされる。
- 最も使用時間の長かった装備品2つ
- 最も熟練度の高かったスキル1つ
- 装備中の武器防具
また装備中の武器防具は一度外すと再装備時に装備重量制限の対象となるため、転移前に軽装備で活動していたプレイヤー程転移後もスムーズに活動しやすくなる。
なお、事件発生時にログインさえしていなければコンバートは発生せず元のプレイデータは保持される。
ステータスは数値ではなくperk制。
レベル上昇アビリティポイントを得て、アビリティをツリー形式で取得してゆく。一方でスキルは特定の行動を行うことで習得、熟練度が上昇する。
引き継ぎスキルについては、元のゲームで限界まで鍛えていても猶予期間終了後に熟練度が一定値まで下げられてしまい、高熟練度を要するスキルを使うためには熟練度を再び上げ直す必要があり、魔法については特定アイテムを使用することで取得できる(前のゲームでの魔法はロックが解除される)。
つまりプレイヤーは引き継がれたアイテムを除いて完全に無装備状態からスタートすることになり、1からアイテム製作や装備を整え拠点を確保してゆくことになる。
- オリジナル要素
他のゲームとの最大の違いとして「Thirst Point(渇き・TP)」と「Starve Point(空腹・SP)」が存在し、徐々に減少してゆく。
これらは給水と食事で回復しなければならず、減少と共に仮想の渇きと飢えの感覚が発生、ゼロになるとHPが減少しはじめる。
重量限界は装備重量と運搬重量の2種類だが、ステータスがリセットされる都合上コンバート元で上等な装備を使用していた上級者ほど、元の装備に復帰しにくく、言い換えればコンバート元では実力不足などで低ランクの装備に甘んじていた者ほど元の装備を装備可能になるのが早くなる、つまり猶予期間終了後、いち早く装備を立て直した下級プレイヤーによる上級者のジャイアントキリングの可能性が極めて高くなるということである。上記の死活問題とはこのことである。
そして最も重要なのが、猶予期間終了後に自発的なログアウトを除きHPがゼロになった場合URから追放され、二度とログインできないということ。
現実の命こそ失わないものの、退場した相手の所持アイテムを戦利品として獲得できる。
しかも抜け殻となったアバターはログアウト中もその場に残り続ける。プレイヤーホーム内など安全な場所でログアウトしなければ情報収集や私用などでちょっとログインしている間に退場していたということもあり、挙句の果てにプレイヤーホームにも耐久値が存在するため、爆発物や投石機で拠点ごと爆殺なんて和マンチ戦法にも怯えなければならない。
◆新しく登場するキャラクター
- 神邑樒
帰還者学校の転校生。作者の別作品のヒロインにそっくりな外見をした少女。
作中には「カムラ」という電子機器メーカーが登場しており、別作品でも同名の企業がとある人物の出生に密接に関わっているが…?
- 菊岡礼三郎
戦死した菊岡誠二郎に代わってラーズ入りした彼の弟。
…ではなく、自分が死んだことにしてしまったので用意した偽装身分。
CV:井澤詩織
名前はSAO2巻で登場しており、本人も《プログレッシブ》で登場済みだが、本格的な本編進出は《ユナイタル・リング》なのでこちらに記載。正式登場以前に《ガールズ・オプス》に登場している。
SAOでは三本ヒゲのフェイスペインティングが特徴の《情報屋》をしており、その見た目から《鼠のアルゴ》と呼ばれている。元βテスターで、キリトとはその頃からの知り合い。
「売れる情報は何でも売る」をモットーにしているが、ガセとゴシップ、自分以外のβテスターの情報は絶対に売らないという信条があり、彼女をよく知る人物からは信頼されている。でも取る物は取るので、やっぱり怖がられてもいる。
帰還後は相変わらずVRMMO界隈の情報収集をする傍ら、MMOトゥデイのライター/リサーチャーという立場を得て記事を書いたりしている。その腕前は相変わらずだが、SAO時代ほどのめり込めないからという理由でALOの自分用アカウントは持っていない。
以前一度依頼を受けただけのクリスハイトをキリト絡みの周辺情報から公には先の襲撃で戦死したことになっている菊岡誠二郎であると見抜いてキリトとの面会の場に押し掛けるなど情報処理能力は相変わらず。
登場時点でアスナと同い年であり、自称だった「オネーサン」は事実だったことが判明した。
ミドルネームの「カリーナ」は作者インタビューと『インテグラル・ファクター』より。基本的には省略されている。
- ローランネイ・アラベル、スティカ・シュトリーネン
初登場自体は前章ラストだが、本格的な出番は本章からなのでこちらに記載。
姓を見ての通り、それぞれロニエとティーゼの200年後の子孫(7代目)で、かつてキリトが開発した「機竜」の量産機のパイロットである整合機士。
アラベル、シュトリーネンを名乗っていることからしてロニエとティーゼのパートナーとなった人物は婿入りの形となったことが分かる。エオライン曰く「名門中の名門」。ティーゼの夫はやはりレンリであった(シュトリーネン姓を名乗ったかは不明)のだが、ロニエの相手が誰なのかはまだ語られていない*41。
当代の中ではエリートの機士のようだが、流石にキリト達や200年後もアンダーワールドに残りレジェンド騎士と化したご先祖には敵わない様子。
- フェルシィ・アラベル
ローランネイの弟。つまり彼もロニエの子孫である少年。
だが、なぜか誰でも修行や一定のフォームを取れば発動する筈の《秘奥義》(ソードスキル)が発動しないという謎の現象に悩まされている。
- ムタシーナ
ユナイタル・リング攻略のための集会に参加していた、【仮想研究会】のリーダーである女性プレイヤー。
バフを掛けると偽って凶悪な魔法を行使、参加していたプレイヤー(チームメイト、あとアルゴをかばったキリト)に対し首が絞まる呪いをかけ、それを利用してキリトを除く呪いの対象者を率いてキリト達の町を襲撃する。
やや狂人な感じで、24巻あとがきにおいて作者に「やばやば魔女」と称されている。
- エオライン・ハーレンツ
200年後の整合機士団を束ねる整合機士団長。本人曰く目のあたりの肌がソルスの光に弱いという理由で仮面を身に着けた青年。
亜麻色の髪、エメラルドの瞳、そしてその声のすべてがキリトが失った最高の相棒にして親友である《彼》に酷似しているが…
ちなみに、ハーレンツという家名はかつての整合騎士団長・ベルク―リの本来の家名であり、ファナティオがその家名を見つけ出して自身の子に名乗らせたことからアンダーワールドに残ることになった家名である。
ただし、彼自身はベルク―リの子孫というわけではなく、養子であるとのこと。
- トーコウガ・イスタル
キリトとエオラインがアドミナで侵入した基地にて《閣下》と呼ばれていた黒髪の麗人。
その雰囲気は男か女か、それどころか年齢すらも判別が出来ないという極めて中性的な容姿をしている。
キリト曰く『人間離れした美しさ』『アドミニストレータと相対した時以来の、畏怖すらしてしまう容姿』とのこと。
エオラインとは統一大会で剣の腕を競い合ったなど、旧知の仲の用だが…?
神獣を捉えて兵器として実験を行っていたりするなど、その行動は謎に包まれている。また、銃を使った武装完全支配術を使用する。
- フリスコル
ユナイタル・リングでムタシーナの手下にされていたALOプレイヤー。
実はキリトとリーファにとっては顔見知りで、ルグルー回廊でキリトにパーティーメンバーを喰われた殲滅された後生かされたアイツである。プレイヤーネームや人物像が明かされるのは本章から。
他人のことは「シノシノ」など頭の2音を繰り返したあだ名で呼ぶ。
- ハイミー/トリッシュ
ユナイタル・リングでキリト達が出会った《インセクトサイト》のプレイヤー。
巨大なハナカマキリそのものの姿をしたアバターで、中の人は長いこと存在だけ語られていたエギルの奥さんである*42。仲間のカブトムシとクワガタムシ共々キリト達からは(当然ながら)Mobだと思われた。
ついでに《インセクトサイト》組の登場でさらっとキリトがある程度英会話ができることが判明した(アリシゼーション編の冒頭では渡米を計画していたのでそれはそうなのだが)。
ただし基本的にはハーフのアルゴが通訳している。
◇22巻 知られざる裏話≪キス・アンド・フライ≫
これまでにBlu-lay/DVDの特典として収録されていた短編作品のうち発表から時間が経過している『ザ・デイ・ビフォア』『ザ・デイ・アフター』『虹の橋』『Sister's Prayer』を現行設定に合わせて加筆・修正の上再録。
◇番外編 幕間の物語 特典小説&≪マテリアル・エディション≫
ここでしか読めない短編が本編で言及されたできごとやその続きから完全オリジナルエピソードまで種々取り揃えだが、入手難易度は高い。
MEは作者自ら発行している同人誌で、書かれた時期が時期だけにWeb版準拠だったり、商業化後に発行されたものでも古い設定に準拠していたりするのだが、一部は本編や特典短編に取り込まれた内容もある。
プログレッシブで語られる旧SAOの詳細な設定もME初出の設定が多い。
ファンの間では特典やMEの内容も込みで話題が出ることもあり知らないと「そんな話あったっけ」となってしまうが、現在一般で手に入るのは特典が22巻再録分とコミカライズ版オーディナル・スケールの入場特典短編該当パート、MEが「MEリミックス」収録分のみ*43。
「リミックス」には主要キャラ(+α)のweb版時代のプロフィールとスキル構成が記載されている。キャラクターデザインはもちろん、プロフィールの変化は必見*44。
「リミックス」収録短編のうち、コミック作品は当時川原氏が書いたものを元にアリシゼーション編を担当した山田孝太郎氏がリメイクしている。
◆コミカライズ
電撃文庫のお約束としてコミカライズもいくつか発売中。原作を端折りつつ漫画化したもの、ゲーム版をオリジナル要素を交えつつ漫画化したもの、完全新規のオリジナルストーリーのものなど複数。
◇コミックス 外伝≪ガールズ・オプス≫
新生ALOにて、とあるSAOからのリメイククエストに挑んでいたシリカ、リズ、リーファ。
そんな中、先に同じクエストをやっていた《クロ》というプレイヤーと出会う。
彼?は《黒の剣士》を彷彿とさせる二刀流使いで…
前述の通り、アルゴが普通に登場していてリーファたちと面識があるという矛盾に関しては設定変更によるもの。
◆新しく登場するキャラクター
- クロ
《黒の剣士》に良く似た謎のプレイヤー。
戦闘スタイルも二刀流だが、左右の剣の色が反対だったり、左手の剣が防御専用で飾り同然になっている等違いもみられる。
後述するが、実は女性。ちなみに左右の剣の色が逆になっているのは鏡を見て確認したせい。
- ルクス/柏坂ひより
CV:赤﨑千夏)
《SAO生還者》の一人。
SAO時代に大切な人を亡くしてしまい、それが原因で帰還者学校にも通っていなかった。
《クロ》の正体。SAOをクリアしたキリトを崇拝しており、ALOで適当に作ったアバターが偶然SAO時代のキリト似だったため、憧れの《黒の剣士》の真似をしてプレイするようになった。
本当のキリトを知るシリカ達と出会ったことで認識を改め、SAO時代のアカウントをコンバートした《ルクス》を使うようになる。これがきっかけで、今まで通っていなかった帰還者学校にも通うようになった。
アバターを変えてからもフルダイブ中は何故かずっと男口調になるのは変わっていない。
- グウェン
ALO内のとある犯罪者ギルドのリーダー。
ルクスとは浅からぬ因縁があるとか。
◆アニメ
アニメは2012年7月より放送開始。音楽は梶浦由記。制作はA-1 Pictures、配給はアニプレックス。
アインクラッド編は原作と異なり作中の時系列順に放映されたため、1巻のエピソード以外にも途中に2巻や8巻、プログレッシブのエピソードの一部が入っている。
アインクラッド編:1話〜15話
フェアリィ・ダンス編:16話〜25話。
OP
crossing field/歌.LiSA(アインクラッド編)
INNOCENCE/歌.藍井エイル(フェアリィ・ダンス編)
ED
ユメセカイ/歌.戸松遥(アインクラッド編)
Overfly/歌.春奈るな(フェアリィ・ダンス編)
また、2013年の大晦日に総集編+オリジナルエピソードの特別編『Extra Edition』が放送された。
ED
虹の音/歌.藍井エイル
2014年7月から『ソードアート・オンラインⅡ』として第二期放送。
ファントム・バレット編とキャリバー編の間にファントム・バレット総集編として14.5話を放送。配信サイトによっては14.5話が15話として扱われている場合もある。
ファントム・バレット編:1話~14話
キャリバー編:15話~17話
マザーズ・ロザリオ編:18話~24話
OP
IGNITE/歌.藍井エイル(ファントム・バレット編)
courage/歌.戸松遥(キャリバー編/マザーズ・ロザリオ編)
ED
Startear/歌.春奈るな(ファントム・バレット編)
No More Time Machine/歌.LiSA(キャリバー編)
シルシ/歌.LiSA(マザーズ・ロザリオ編)
電撃文庫 秋の祭典2015で劇場版『オーディナル・スケール』の製作が発表。2017年2月18日公開。
ED
Catch the Moment/歌.LiSA
更に第三期が『ソードアート・オンライン―アリシゼーション―』として放送。
長大なアリシゼーション編を題材にするためか、深夜アニメとしては異例の4クール構成となっている。
………が、流石に一気に4クールを放送出来ないので分割で放送。
18年10月~19年3月まで前半部「人界編」を放送。
ビギニング編:1話~13話
ライジング編:14話~20話
18.5話に総集編「リコレクション」を放送。
ユナイティング編:21話~24話
19年10月より後半部「アンダーワールド大戦編」を放送。
しかし、放送枠の都合により19年10月~12月と20年7月~9月に分割して放送。*45
初回放送前週に前半部総集編「リフレクション」を放送。
インベーティング編:25話~29話
エクスプローティング編:30話~34話
アウェイクニング編:35話~41話
ラスティング編:42話~47話
OP
ADAMAS/歌.LiSA(ビギニング編)
RESISTER/歌.ASCA(ライジング編/ユナイティング編)
Resolution/歌.戸松遥(インベーティング編/エクスプローティング編/アウェイクニング編)
ANIMA/歌.ReoNa(アウェイクニング編/ラスティング編)
ED
アイリス/歌.藍井エイル(ビギニング編)
forget-me-not/歌.ReoNa(ライジング編/ユナイティング編)
unlasting/歌.LiSA(インベーティング編/エクスプローティング編/アウェイクニング編)
I will…/歌.藍井エイル(アウェイクニング編/ラスティング編)
アニメ第一期放送に先駆けドラマCDが発売。『アクセル・ワールド』のドラマCDとのセット。
◇劇場版 外伝≪オーディナル・スケール≫
現実を拡張するAR型ウェアラブル・マルチデバイス《オーグマー》。
様々な機能やARアイドル・ユナの登場により発売後瞬く間に大人気となったそれは、携帯電話や既存のフルダイブ機器に代わる次世代のデバイスとして注目されていた。
SAO帰還者学校の面々には無料配布されており、アスナ達もオーグマーを使いこなし、日常生活で活用していたが、キリトだけは「やっぱりVRがいい」とその新しい機器を使う事に乗り気ではなく、最新ARゲーム《オーディナル・スケール(OS)》もあまりプレイしていなかった。
そんな中、近頃OSに旧SAOのボスモンスターが現れるという噂が広がり始め…
書籍版において本エピソードは、まだこの映画が公開される前だったアリシゼーション編以前の巻では*46話に組み込まれていないが、
21巻以降のストーリーには本映画の出来事が「あったこと」として組み込まれている。
アニメ版においてはアリシゼーション編の序盤からオーグマーが登場し、終盤には…
◆劇場版で新しく登場するキャラクター
CV:神田沙也加
OSのイメージキャラクターで、世界初の《ARアイドル》であるAI。そのリアルさは「実際は人が動かしている」と言われるほど。
ゲームのスペシャルステージに登場し、彼女が歌を歌い始めるとプレイヤー達に特殊なバフが付与される。
また、三万人を動員する*47ライブチケットが即日完売するなど、リアルでも絶大な人気を誇る。
CV:井上芳雄
OSランク2位のプレイヤー。生身でも仮想空間と変わりなく動ける程身体能力が高く、細見の長剣を巧みに操り次々と敵を撃破する。
かつては《ノーチラス》という名で、アスナと同じく《血盟騎士団》に所属していたらしい。
- 重村徹大
CV:鹿賀丈史
非接触型ブレイン・マシン・インターフェース研究の第一人者で、オーグマーの開発者。
現在は《東都工業大学 電気電子工学科》の教授を務めており、茅場や須郷、凛子や比嘉が在籍していた《重村ラボ》の塾長でもある。
◆ゲーム
作中に登場するオンラインゲームをベースにしたアクションRPG(ホロウシリーズ)も、主にPS系で展開されている。この手のゲーム化作品の常として半分くらいギャルゲーだが気にしてはいけない
本編と矛盾していたり設定が色々変更されているが、これは「75層でSAOの攻略が終了しなかったIFストーリー」である1作目『インフィニティ・モーメント』の世界観をベースとしているため。
また、例によって各作品にはゲームオリジナルの新規ヒロインが1人以上存在しており、後の作品に以前のヒロインが出てくるのもお約束となっている。
- 『ソードアート・オンライン -インフィニティ・モーメント-』(舞台SAO)
- 『ソードアート・オンライン -ホロウ・フラグメント-』(↑に追加要素を加えたバージョンアップ版、舞台SAO)
- 『ソードアート・オンライン -Re:ホロウ・フラグメント-』(↑のPS4移植版、舞台SAO)
- 『ソードアート・オンライン -ロスト・ソング-』(舞台ALO。前二作とは異なる空中戦ACT)
- 『ソードアート・オンライン -ホロウ・リアリゼーション-』(舞台はSAOを再構築した仮想世界《ソードアート・オリジン(SA:O)》)
- 『ソードアート・オンライン -フェイタル・バレット-』(舞台GGO、原作のGGOのシステムを一部流用したTPS)
- 『ソードアート・オンライン -アリシゼーション リコリス-』(舞台UW、アリシゼーション編前半のラストから分岐するIFストーリー)
また、以前から関係性が疑われていた作者の別作品『アクセル・ワールド』とのコラボである、加速世界《ブレイン・バースト2039》が仮想世界《アルヴヘイム・オンライン》を侵食・融合した世界が舞台のACT
- 『アクセル・ワールドVSソードアート・オンライン 千年の黄昏』
も発売中。SAOゲームシリーズでも番外扱いであり、原作ともそれまでのゲーム版とも違う世界線の模様(というより『千年の黄昏』が起きたことで更に分岐・派生したというべきか)。
スマートフォン向けゲームアプリも複数運営中。ソシャゲは入口を広く持つことが求められるためか、SAOを主軸に据えたものとSAO、ALO、GGOを行き来するものに二分される。
- 『ソードアート・オンライン エンドワールド』
- 『ソードアート・オンライン コード・レジスタ』
- 『ソードアート・オンライン プログレス・リンク』
- 『ソードアート・オンライン メモリー・デフラグ』
- 『ソードアート・オンライン インテグラル・ファクター』
- 『ソードアート・オンライン アリシゼーション・ブレイディング』
◆ゲームオリジナルのキャラクター
- ストレア
CV:三澤紗千香
『インフィニティ・モーメント』から登場。アインクラッド76層の街でキリトを尾行していた謎の女性。所々記憶が欠落している。
天真爛漫な性格でスキンシップが過剰だが、周囲の人々を笑顔にする独特の空気を纏っている一方で、攻略組を凌ぐほどの高い戦闘能力も兼ね備えている。
彼女曰く、「ずーっとキリト達の事を見ていた」らしいのだが…?
その正体はユイと同じ《MHCP》。エラーを蓄積したせいで、未使用だったプレイヤーデータを用いSAOにログインした。
アルベリヒのせいで100層ボスとして攻略組の前に立ちはだかることになってしまい一度は消去されかかるも、ユイの機転でキリトのナーヴギアのローカルメモリに保存され、結果的にキリアス夫婦の第二子になる。
- フィリア/竹宮琴音
CV:石川由依
『ホロウ・フラグメント』から登場。《ホロウ・エリア》で出会った《犯罪者プレイヤー》の少女。
「圏内が存在しない」という極限状況の中にあった為疑心暗鬼に陥っており、いきなりキリトに襲い掛かるが、スカル・リーパーに酷似したNMを相手に一時休戦、共にホロウ・エリアの探索を進める内に打ち解けるも、PoHの策略によってキリトを罠に嵌めてしまう。
騙してキリトを殺させたPoHに憤り剣を向けるも返り討ちにされ、逆に殺されかかった所を罠から脱出したキリトに助けられる。
- アルベリヒ
CV:子安武人
『インフィニティ・モーメント』に登場。唐突に名を上げ攻略組のトップを狙うプレイヤー。ぶっちゃけcvの時点で正体バレバレとか言ってはいけない。
装備品もレベルも一級だがプレイヤースキルは「初心者の方がマシ」というレベルであり、実力と乖離したステータスと彼の取り巻きに襲われたプレイヤーが行方不明になっている事から疑われる。
- セブン/七色・アルシャービン
CV:金元寿子
『ロスト・ソング』から登場。茅場晶彦にも匹敵する天才と称される少女。茅場をフルダイブの闇とするなら、彼女は対極の《光》。
12歳でMITを主席卒業しており、現在はフルダイブをはじめVR技術の発展をテーマに研究している。
ALO内ではギルド《シャムロック》を編成しアイドルとして活動しているが、それは《クラウドブレイン》という技術の研究の為であり、それが原因で一時はキリト達と敵対する。
- レイン/枳殻虹架
CV:高木美佑
『ロスト・ソング』から登場。レプラコーンの二刀剣士だが、《二刀流》ではないらしい。さる事情からセブン接近を試みるも失敗し、ギルドを追放される。
リアルでは秋葉原でメイド喫茶のバイトをしながらアイドルを目指しており、不定期に路上ライブを行っている。
実はセブンの生き別れの姉であり、《SAO帰還者》の一人。《多刀流》という剣術と魔法を組み合わせた独自のスタイルを取り、キリトを圧倒する程の隠れた実力者。
- スメラギ/住良木陽太
CV:竹内良太
『ロスト・ソング』から登場。《シャムロック》の一員で、セブンの右腕。
ユージーン相手に勝利するほどの戦闘力を持つ。…それ、強いのか?
彼が編み出したOSS《テュールの隻腕》は、刀を片手で扱う事で片手剣のスピードと両手剣のパワーを両立させた強力なソードスキルと言える。
- プレミア
CV:巽悠衣子
『ホロウ・リアリゼーション』から登場。淡々とした様子のNPCの少女で、《SA:O》のとあるクエストのキーキャラクター。
そのクエストの報酬はたった1コルと明らかに割に合わず、不審に思ったキリト達の調査で「設定が無い」事が判明。
「クエストを進めれば何かが分かる」と考えた一行との交流を重ねるうちに、徐々に感情が豊かになっていく。
- ジェネシス
CV:興津和幸
『ホロウ・リアリゼーション』に登場。《SA:O》のプレイヤー。両手剣を片手で振り回す程の膂力を持つ。
横殴りや割り込みなどのノーマナー行為を恒常的に繰り返しており、他のプレイヤーからその傍若無人振りを《黒の剣士》と揶揄されている。
異常なまでに「強さ」に執着しており、その偏執ぶりは違法な電子ドラッグを用いて無理やり反応速度を向上させるほど。
- ティア
CV:巽悠衣子
『ホロウ・リアリゼーション』に登場。プレミアとそっくりの見た目をしたNPC。当初の外見的な違いは右眼の下に泣き黒子が無いことくらい。
元はプレミアと同じく設定の無い無個性な存在だったが、ジェネシスと交流を重ねた結果冷淡な性格になってしまい、そのグレっぷりは「強くなければ存在する価値はない」と豪語するほど。どうしてこうなった。
CV:花江夏樹
『ホロウ・リアリゼーション』に登場。名前で察したそこのあなた。あなたは正しい。『フェイタル・バレット』にも登場するが、こちらでは原作と同じアバター名の「シュピーゲル」。
原作と同様シノンの友人だが、こちらの世界ではシノンが帰還者学校に通っているため、若干距離が遠い。恭二の接し方はまったく変わらないが。
雰囲気が全く違くなる時があり、その時は文節毎に一呼吸置いて言葉を話す。
- ペルソナ・ヴァベル
CV:伊藤かな恵
『千年の黄昏』に登場。1000年後の未来から襲来、《純色の七王》はおろかあの《災禍の鎧》すら配下に置き、強力なMobを率いてユイ抹殺を企てる謎の存在。
《黄昏の魔女》とも呼ばれ、ひいては《神々の黄昏》を起こそうと行動しているらしいが……?
- 主人公
そのものずばり『フェイタル・バレット』の主人公。今作はSAOゲームシリーズ初*48の「主人公=プレイヤー」システムの為、名前、容姿は勿論性別から何から何まで自由に設定可能。
初めてログインした《ガンゲイル・オンライン》の世界でキリトをはじめ沢山の出会いを経験し、主人公自身の物語を綴っていく。
そして彼/彼女の選択が、登場人物たちの運命を大きく変えていくことになる。
- アファシス
『フェイタル・バレット』における主人公のサポートAI。正式名称「Artificial Finacial Adviser System」、通称「ArFA-sys」。PC同様見た目や性別をカスタマイズ可能。
大型アップデートで追加された《GGO》の新システムで、自ら学習し、成長し、戦闘にも参加するほか、資金運用等も可能なプレイヤーの相棒である。
いくつか種類があり、特に主人公が手に入れたType-Xは高機能で貴重なはずなのだが…?
- クレハ
CV:佐倉綾音
『フェイタル・バレット』から登場。主人公の幼馴染で、《GGO》サービス開始当初からプレイしている古参プレイヤー。彼/彼女をGGOに誘ったのも彼女。
自身の強さを確かめる為にGGOをプレイしており、強くなるための努力は惜しまないが、主人公をどこか庇護対象に捉えている節がある。
- ツェリスカ
CV:能登麻美子
『フェイタル・バレット』から登場。オーストリア製のバカデカい回転式拳銃と同じ名前だが、主武装はどうやらそれではない様子。
GGOでは名の知れたプレイヤーであり、先輩プレイヤーらしく主人公に忠告をしてくるが、無論口だけというわけではなく腕は確か。
GGOをプレイしている大きな理由は現実の仕事のストレス発散のためで、あまりにもストレスが溜まっている時にはいつものお姉さん口調が乱れて愚痴っぽくなる。
- イツキ
CV:鈴木達央
『フェイタル・バレット』から登場。有名スコードロン《アルファルド》を率い自身もトッププレイヤーとして名をはせる天才肌のプレイヤー。直接的な戦闘だけでなく罠を多用した戦い方も得意。
主に女性プレイヤーから絶大な支持を得ているが、ストーカー紛いの行為をされることも稀ではなく、リップサービスを兼ねた自衛の一環で、嘘のリアル情報を無意識に口にする癖がついている。
『SAO』に登場するフルダイブゲームプレイヤーには珍しい「仮想世界も結局は紛いもの」というスタンスであり、スコードロンのメンバーとの交流も表面上のものと割り切っているが…?
- バザルト・ジョー CV:小山力也
『フェイタル・バレット』に登場。主人公のアファシスに一目惚れし、以後事あるごとにアファシスを賭けた決闘を申し込んでくる。
純粋に銃が好きでGGOにのめり込んでいるプレイヤーで「銃好きに悪いヤツはいない」が持論だが、一方で「女の子に囲まれている剣使い」は嫌っている。
- パイソン
CV:桐井大介
『フェイタル・バレット』に登場。イツキ率いる《アルファルド》のNo.2だが、リーダーのイツキが遊び惚けているため様々な雑務を押し付けられる苦労人。
しかしイツキに最も心酔しているのもまた彼であり、彼について尋ねられるとその素晴らしさを延々語り続ける割とヤバイ人。
- リエーブル
CV:鬼頭明里
『フェイタル・バレット』のDLCシナリオに登場。Type-Xをも凌ぐ超高性能エンジンによって稼働する「ArFA-sys Type-Z」であり、その性能は他のアファシスとは比較にならない。
彼女をコールドスリープから解放したマスターのある言葉によって半ば暴走じみた動作を取るようになっており、マスターの為であれば自分のデータが破損することも厭わないが…
これらとは別に、電撃文庫のキャラが集合した格闘ゲーム『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』及びその続編『IGNITION』にキリトやアスナ、リーファやユウキ、更には外伝『ガンゲイル・オンライン』からレンが参戦している。
追記・修正は茅場がデスゲームを創り上げた本当の意味に気付いてからお願いします。
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*2 一応SAOとは関係無い短編数本と「絶ナル」は閲覧可能なままとなっているので、掲載されていた作品全てが読めないという訳では無い。
*3 料理スキルなしで料理をする、本来と異なる武器のソードスキルを発動するなど選択していないスキルもある程度使える模様
*4 逆に、人数の多いパーティーであれば安全性は飛躍的に高まる。
*5 戦闘バランスの調整に関しては描写がなく不明
*6 デスゲーム後期には下層フロアでクエストの大量発生が起きており、細部は違えどまんま『オズの魔法使い』なクエストやその他もろもろアニヲタ諸氏ならばわかるであろうクエストが一万以上発生していた。《全クエスト必勝ガイドブック》を発行していたというアルゴは相当苦労させられたであろう。
*7 と、サービス開始時期的にアスカ・エンパイアもおそらく
*8 あるレアアイテムとの関連から10秒と思われる
*9 大容量バッテリーが搭載されている
*10 タイトルによって呼称が様々なので、ここでは仮にこう呼ぶ。
*11 スキルmodや技術で短縮可能
*12 二本一組の武器であればこの限りではない。・・・のだが、これはアニメに「両手に斧を持ったプレイヤー」がいたことに対する原作者の補足ツイートでの設定というか、恐らくアニメ側のミスをフォローしたものと推測されている。
*13 作者HPにかつて掲載されていたのが暗黒剣、抜刀術、無限槍、手裏剣術。ゲームで登場したのが射撃、冥界剣、封牙の守護士、残響の闘争者、無限の幻影茨、飛閃一刀、深界の暗殺剣、玲瓏の癒やし手で全10種類となるが、ゲーム初出のものはカーディナル・システムの暴走によって没スキルが表出したものもある可能性があるため正確には不明。また、HPで明かされた4つと名前的に武器種が被っているので同一のものかもしれない。
*14 《二刀流》習得者は「魔王に対する勇者」であると茅場晶彦自身から明言されている。
*15 物品を幻の書物に収める《幻書の術》など
*16 攻撃すると紫色のバリアが発生する。ただし攻撃力に応じたノックバックは起こる。
*17 取り囲んだり道を塞いだりする。ある程度のパラメータがあれば飛び越えられるが低レベルプレイヤーには非常に効果的。ベータテスト時には露店と組み合わせて封鎖するいたずらも行われたがこれは修正済み
*18 回廊結晶はNPCショップでは買えない超レアで、それだけで一財産となる。
*19 例として街中にある木の下で一日過ごし、一日数回落ちる木の実を売ることで得られる僅かな賃金(雑魚モンスター一匹狩ることで得られる報酬の1/6の額)で生活する者もいる。
*20 SAO事件発生直後に外部からのナーヴギア除装が原因で死亡した約200人を含む。
*21 通常のプレイヤーは緑、NPCは黄色、モンスターは赤
*22 入ろうとすると「鬼のように強い」衛兵NPCが飛んでくる。ただし衛兵のレベルや、それを上回った(倒した)場合どうなるのかは不明
*23 作中世界における大手ゲーム情報サイトで、ギルマスのシンカーが運営者だった。解放後はMMOトゥモローと改名
*24 リーダーであるシンカーの能力は決して低くはないものの、巨大組織を率いるにはリーダーシップが足りず、放任主義も災いして統制が崩れている。
*25 アインクラッド解放軍を名乗った時にキリトが「いつの間にか正式名称になっていたのか」と驚く描写がある
*26 「MMOトゥデイ」の略称。
*27 アニメ版ではユリエールと共にエギルの店で開催された「アインクラッド攻略記念パーティー」に参加している。
*28 というか電撃大賞に元々応募することを考えて書いたのが一巻相当分なので当然ではある
*29 ナーヴギアでのログインも可能。
*30 セーブデータのフォーマットや《カーディナル・システム》もバージョンが古いものの同一である。
*31 最高速度はこちらの方が上
*32 「背教者」の意
*33 だいたい種族に応じている
*34 一度複数のプレイヤーが肩車をすることで飛行限界を突破したというのが理由だが、この時撮られた写真に囚われていたアスナが偶然写っていたという事情の方が大きいと思われる。
*35 ガーディアンのPOPが異常なくらい多い故に倒しても直ぐに復活、攻撃方式も近遠距離多岐にわたり後方からヒールをしようにも即座にタゲられる
*36 というか扉がGM権限でロックされているため絶対に開かない
*37 サクヤによればリアルでも兄弟らしい。
*38 回避は可能だが手段が限られるため、むしろ居場所がバレる
*39 アリシゼーション編でリズベットがALOプレイヤー達にアンダーワールド防衛への協力を求めた際にはSAO生還者達への不満が噴出している。
*40 そもそも拳闘士自体、心意込みで肉体を鍛え上げることを至上とする一派なので全員脳筋。彼らの肉体は「この体は鋼より強い」という心意によって強化されており、(シェータのように)それを上回るほどの「斬れる」という心意力を発揮できる者でなければ武器で傷つけることは不可能である。
*41 ロニエは何気にシリーズ初の「当初キリトに片想いしていたが、最終的に他のパートナーを得たサブヒロイン」となったことになる。前章で一生結婚しない(キリトを想い続けるため)と言っていたからか、一部で星王の側室説も出てるけど。
*42 おそらくパトリシア・ミルズが本名だと思われるが、今のところ愛称かアバター名でしか呼ばれていない。
*43 初出後に後発作品に合わせた修正がなされているのはこれらのみ。オリジナルを持っているなら比較してみるのも面白いだろう。
*44 特にデスゲーム以前~初期のキリトの人物像がSAOPと大きく異なる
*45 新型コロナウイルスの影響によって4月から7月に放送延期になった
*46 厳密には20巻以前
*47 三万人といってもその内の数百人は無料招待された帰還者学校の生徒達が独占しているので、実際にはもう少し少ない。
*48 これまでもPCのカスタマイズ要素はあったのだが、それはあくまでもおまけ要素でストーリー的にはキリト主人公だったため、正真正銘「プレイヤー自身が主人公」というのは(コンシューマー機では)初となる。スマートフォンゲームでは前例あり。
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2024年1月10日にフジテレビで放送された
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