漆月魁渡/Kaito Shizuki

ページ名:漆月魁渡_Kaito_Shizuki

登録日:2024/11/11 Mon 23:48:31
更新日:2025/01/20 Mon 12:52:11NEW!
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mtg マジック・ザ・ギャザリング magic the gathering 青黒 プレインズウォーカー 忍者 神河 魁渡 漆月魁渡 青黒>なのに善玉




彼は最も気にかける人々との繋がりを感じており、
その絆を守るためなら何だってするつもりだった。



漆月魁渡/Kaito Shizukiとは、TCG『Magic the Gathering』の登場人物であり、プレインズウォーカーの一人。
初登場のセットは『神河:輝ける世界』。



概要

神河出身の忍者のプレインズウォーカー。25歳*1
生まれつき念動力の才能を持ち、その能力を潜入に活かしている。


主な装備は刃部分が分離して手裏剣に変形する刀と灯の神が宿ったタヌキ型ドローン「ポンポンちゃん」で、ドローンはプレインズウォークの際に面頬に変形する。


神河に技術発展をもたらし自分と家族のためにより良い場所にしようと行動しており、そのためにはルールを破り権力に背くことも辞さない。
とはいえ(姉のみとはいえ)肉親や親友と言える人物が健在なためか精神的な不安定さはなく、策謀を張り巡らせる印象の強い青黒の人物の中では割と協調性のある方。


背景ストーリー

幼少期に両親を亡くし、姉の英子と共に皇国に拾われ永岩城の皇宮で過ごしていた。
訓練の相手としてに出会い親交を深めるが、ある時金属の腕の男によって皇が誘拐されてしまう。
皇国にその件を伝えたが未来派のせいと決めつけられ聞き入れられなかったことから皇国と決別し、その後は皇の手掛かりを求め勢団で仕事を請け負っていた。


それから1年ほど後、タメシというムーンフォークの研究成果を手に入れるという任務のために母聖樹地区に向かい、その時皇らしき気配を感じ飛び出した…が、発見したのは狸の姿の神だった。
勢団の追手を振り払った後にタメシから彼が開発していた狸型のドローンを贈られるとそこに狸の神が宿り、その名前が「灯元ひもと」であると知り、愛称として「ポンポンちゃん」と名付けた。
そのドローンが仮面の形に変形したものを魁渡が被ると内なる灯が覚醒し、その導きに従いどこかの次元にプレインズウォークした。


その後も皇の行方を追っていたが、ある時タメシが金属の腕の男と会っていたことを英子に伝えられる。
手掛かりを追いタミヨウと共にタメシの実験室に向かったが、テゼレットとジン=ギタクシアスに対面して窮地に陥ってしまう。しかし、そこで遂にPWとして成長した皇と再会した。
最終的にテゼレットはタミヨウを連れて逃亡し皇の灯の問題も解決はしなかったが、タミヨウを捜索し、皇を神河に連れ帰ると決意を新たにした。


『ファイレクシア:完全なる統一』では新ファイレクシアの破壊作戦に参加し、本隊として行動。侵略が始まった後はケイヤに救援を頼んで神河に向かい、皇と共に侵略の先兵となったタミヨウを撃破した。
タイヴァーとは年代が近いこともあってか気が合ったらしく、ダスクモーンの捜索の際に真っ先に声をかけている。


新Φの侵略戦争後もPWの灯を保持しており、ナシを探すためにダスクモーンの捜索に参加。
捜索隊の中で唯一PWであり続けていることについては多少思うことがある模様。


性能

ゲーム中では「魁渡/Kaito」のPWタイプを持つプレインズウォーカー。MTGでは初の漢字で記されるPWタイプでもある。
青黒が中心で、能力は忍者・クリーチャー関連や攻撃を条件とするものが多い。一方でバウンスや破壊のような直接的な除去は行わない傾向があるためコントロールよりもミッドレンジ向きのカードが多い。
『ファウンデーションズ』時点では全ての魁渡が忠誠度能力とは別の常在型能力を持ち、一般的なPWとは一風変わった戦略に組み込めるのも特徴か。


《漆月魁渡/Kaito Shizuki》

漆月魁渡 / Kaito Shizuki (1)()()
伝説のプレインズウォーカー - 魁渡
あなたの終了ステップの開始時に、このターンに漆月魁渡が戦場に出た場合、これはフェイズ・アウトする。
[+1]:カード1枚を引く。その後、このターンにあなたが攻撃していないかぎりカード1枚を捨てる。
[-2]:「このクリーチャーはブロックされない。」を持つ青の1/1の忍者・クリーチャー・トークン1体を生成する。
[-7]:あなたは「あなたがコントロールしているクリーチャー1体がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、あなたのライブラリーから青や黒であるクリーチャー・カード1枚を探し、戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。」を持つ紋章を得る。
初期忠誠度:3


『神河:輝ける世界』で最初に登場した魁渡。
常在型能力は出たターン限定で誘発するフェイズ・アウトで、出た直後のターンの攻撃やソーサリー除去を防ぐ。返しのターンに
[+1]能力は手札交換で、そのターンに攻撃していれば純粋なドローとなる。[-2]の忍者トークンはブロックされないため、魁渡単独でもアドバンテージを稼いでいく動きが可能。ただし1/1と除去に弱いため他のクリーチャーも用意したい。
[-7]の奥義はクリーチャーの踏み倒しだが、かなり時間がかかる上に条件付きと扱いにくさが勝るか。
全体的には自己完結しつつも積極的に攻撃するミッドレンジ向きのPWで、スタンダードでも青黒系のミッドレンジでよく使用された。


《踊る影、魁渡/Kaito, Dancing Shadow》

踊る影、魁渡 / Kaito, Dancing Shadow (2)()()
伝説のプレインズウォーカー - 魁渡
あなたがコントロールしている1体以上のクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、あなたはそれらのクリーチャーのうち1体をオーナーの手札に戻してもよい。そうしたなら、このターン、あなたはこれの忠誠度能力を1回のみではなく2回起動してもよい。
[+1]:クリーチャー最大1体を対象とする。次のあなたのターンまで、それでは攻撃もブロックもできない。
[0]:カード1枚を引く。
[-2]:接死と「このクリーチャーが戦場を離れたとき、各対戦相手はそれぞれ2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。」を持つ、無色の2/2のドローン・アーティファクト・クリーチャー・トークン1体を生成する。
初期忠誠度:3


『ファイレクシア:完全なる統一』で登場した2枚目の魁渡。
なお、同エキスパンションでは登場するプレインズウォーカーがファイレクシアの油で汚染され洗脳悪堕ちした完成化したイラストバージョンも刷られ、しかもそのうち五人は本当にストーリーで完成化してしまうことがアナウンスされていたが、彼は放浪皇&タイヴァー・ケル&ケイヤ&コスとともに完成化を免れ終始善玉として戦った。*2
ちなみに完成化したIF姿は手も足も増えて蜘蛛のようにキモイ。そういった意味でも放浪皇共々完成化を免れて一安心である。


常在型能力は攻撃を通したクリーチャーを手札に戻すことで2回忠誠度能力を使えるというもの。
当然ながら出し直すのにはマナがかかるため、最悪ブロッカーになるようマナに余裕がある状況で使いたい。
[+1]はクリーチャー1体の行動制限で、魁渡を守ることにも繋がる。
[0]はシンプルなドロー。こちらでドローし続けられると強力だが、無防備なため他能力も絡めて立ち回りたい。
[-2]は2/2接死に死亡時の2点ドレインを持つトークンを生成する能力。トークンカードを見る限り現地の素材で調達したものと思われる。接死で相討ちにできライフレースにも貢献できるトークンだが、残りの忠誠度が1になるためかなり脆くなる。


《悪夢滅ぼし、魁渡/Kaito, Bane of Nightmares》

悪夢滅ぼし、魁渡 / Kaito, Bane of Nightmares (2)()()
伝説のプレインズウォーカー - 魁渡
忍術(1)(青)(黒)((1)(青)(黒),あなたがコントロールしていてブロックされなかった攻撃クリーチャー1体を手札に戻す:あなたの手札にあるこのカードをタップ状態かつ攻撃している状態で戦場に出す。)
あなたのターンの間、これの上に1個以上の忠誠カウンターがあるかぎり、これは呪禁を持つ3/4の忍者・クリーチャーである。
[+1]:「あなたがコントロールしているすべての忍者は+1/+1の修整を受ける。」の紋章を得る。
[0]:諜報2を行う。その後、このターンにライフを失った対戦相手1人につき1枚のカードを引く。
[-2]:クリーチャー1体を対象とする。それをタップする。それの上に麻痺カウンター2個を置く。
初期忠誠度:4


『ダスクモーン:戦慄の館』で登場した3枚目の魁渡。
PWだが忍術を所持しており、攻撃を通せば3マナで出すことが可能。加えて自ターン中は呪禁を持つため、青黒ながらコントロール相手に強いPWとなっている。
常在型能力は自ターン中クリーチャーになるというもので、忠誠度能力を使いつつ攻撃できる。PWではなくなるためダメージで忠誠度は減らないが、忠誠度が0になるとクリーチャー化が切れてPWとしてのルールで墓地に送られる。
[+1]能力は忍者を全体強化する紋章。登場時点のスタンダードの範囲では忍者が皆無であり、ほぼ2枚目以降を含む魁渡自身を強化するための能力だったが、直後の『ファウンデーションズ』で登場した魁渡が忍者を量産出来るためシナジーが見込めるようになった。
下環境ならば忍者の選択肢は多く、多数の忍者を強化して不意に高打点にすることもでき、実際にパイオニアでは新たに【青黒忍者】が成立している。
[0]は諜報2の後にライフを失った相手の数だけドローする。多人数戦だとドロー枚数を増やせるテキストだが、頭数を用意する手間はかかる。
[-2]はクリーチャーをタップして麻痺カウンターによりアンタップを封じる。変わったところでは《止められぬ斬鬼》の自己蘇生を封じつつ足止めできたりする。止められる斬鬼


《狡猾な侵入者、魁渡/Kaito, Cunning Infiltrator》

狡猾な侵入者、魁渡 /Kaito, Cunning Infiltrator (1)()()
伝説のプレインズウォーカー - 魁渡
あなたがコントロールしているクリーチャー1体がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、これの上に忠誠(loyalty)カウンター1個を置く。
[+1]:あなたがコントロールしているクリーチャー最大1体を対象とする。このターン、それはブロックされない。カード1枚を引き、その後、カード1枚を捨てる。
[-2]:青の2/1の忍者(Ninja)クリーチャー・トークン1体を生成する。
[-9]:「プレイヤーが呪文1つを唱えるたび、あなたは青の2/1の忍者クリーチャー・トークン1体を生成する。」の紋章を得る。
初期忠誠度:3


基本セット2021以来4年ぶりの基本セット『ファウンデーションズ』で登場した4枚目の魁渡。
なんと、黒が抜けて青単色になり、しかも長らく青の看板を務めていたジェイス・ベレレンが新Φの侵略戦争中にやらかし終結後も何やら不穏な動きが目立ち魁渡やラル・ザレックから白い目で見られてることもあって、ジェイスに代わる青代表に抜擢された。


常駐能力で忠誠度を稼ぐことができクリーチャーが並べばそれだけ上昇値も上がる。
出したターンにクリーチャーが1体でも居れば+1を使って殴って忠誠度5、状況によってはそれ以上になり、何もなくても2/1を出して自衛出来るため3マナPWとしては比較的場持ちが良い。
盤面何もなくても3マナ忠誠度6、何かあれば忠誠度5&3/3大鹿の某王冠泥棒の異常っぷりが良く分かる
[+1]能力はアンブロッカブル付与による常駐能力のサポートとルーター。なおブロック無効化とルーターは独立しているので、クリーチャーがいない場合もルーター能力は使用可能。
1つ前の魁渡は《止められぬ斬鬼》に対して強かったが、こちらはむしろ《止められぬ斬鬼》と組むと強いという関係にあるのは興味深い。
[-2]能力は忍者トークン生成。頭数が欲しい場合はこちらか。忍者なので《悪夢滅ぼし、魁渡》の紋章とも相性良好。
[-9]は-2の豪華版。しかし自前で忠誠度を上げるメカニズムが豊富とはいえここまで上げ切るのは容易ではない。なんとか発動までこぎつければ敵味方全ての呪文に対応してトークンが増えていく。


関連カード

《Heroes of Kamigawa》

Heroes of Kamigawa (1)()()()
伝説のプレインズウォーカー - 魁渡・Wanderer
あなたが唱える神河エキスパンションにて印刷された名前を持つ呪文のコストは(1)少なくなる。
[+2]:封をされたままの神河のブースターパック最大1つを開封し、それらのカードをあなたのブースター束に加えて切り直す。あなたのブースター束の一番上からカード4枚を見る。そのうち1枚をあなたの手札に、残りをあなたの墓地に置く。
[-3]:あなたの墓地から神河エキスパンションにて印刷された名前を持つクリーチャー・カード1枚を戦場に戻す。
Heroes of Kamigawaは統率者として使用できる。
初期忠誠度:4


『Heroes of the Realm』という関係者に配布されるプロモーション・カードとして製作されたカードで、通常のゲームでは使用不可。魁渡と放浪者が共に映っており、特例としてWanderer(放浪者)のPWタイプが付与されている。*3
能力は神河ブロックと「神河:輝ける世界」のカードが対象で、常在型能力はコスト軽減、[+2]はパック開封、[-3]はリアニメイト。
[+2]はリアルマネーこそかかるが単純な手札補充兼墓地肥やしとしても悪くない性能のため、墓地の枚数を参照するカードと併用したい。
[-3]は神河限定とはいえ制限のないリアニメイトなのだが、手札から唱える前提の明神などの蘇生しても微妙なカードが目立つ。そんな中で単体で特に強力と言えるのは、皮肉にも侵略者である《発展の暴君、ジン=ギタクシアス》だったりする……


余談

《漆月魁渡》のボーダーレス版のイラストは原哲夫氏が担当しており、細身でスマートな印象を受ける他バージョンとは毛色の異なるマッシブな世紀末テイストのニンジャに仕上がっている。


上でもちらっと触れたが、MTGの青黒というのはある意味黒単色以上にヴィラン色の強い色であった。
ざっと過去の例を挙げても

  • 悪のプレインズウォーカーで各次元で騒動を起こすテゼレットやアショク
  • 時にはラヴニカのために動くものの、変身能力を駆使して諜報活動を展開するディミーアの現ギルドマスターのラザーヴ
  • テーロスにおける嘘や欺瞞の神で時には平然と定命の者の都市を滅ぼすが主神である太陽神のヘリオットが大義名分を振り回しながら定命の者たちに災いをもたらすのでさらに質が悪く相対的に地味なフィナックス
  • 改変後のタルキールの龍王の一体だが他四体に比べ明らかに統治に問題があるシルムガル
  • アモンケットでボーラスの手先としてアモンケットの民や彼らを護る神々と戦ったスカラベの神*4

などがいる。
一方で黒単の方はヴィラン系も多数いる一方で、

  • 古の神河の破滅を回避するために戦った十手という名の最終兵器を持った梅澤俊郎
  • いろいろ周囲に感化され他者のために動くようになったリリアナ・ヴェス
  • カラデシュを理不尽な略取から護るために革命派に加勢した霊基体のヤヘンニ

等々善玉もちょくちょく登場していた。


そのため、青黒でありながら策略を自分のためではなく大切な放浪皇や家族や世界のために使いヒーローサイドで戦う魁渡は、青黒の中ではかなりイレギュラーといえる。
ひょっとすると彼の青黒要素は忍者成分が大きいからなのだろうか?


追記・修正は神河のネオン街を駆けながらお願いします。


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  • 目的のためなら手段を選ばないが好きな女が真っ白だったので善玉側にいる青黒。このタイプは世界の危機には逃げがちなので出しにくかったんだろうね -- 名無しさん (2024-11-12 23:31:25)
  • 放浪皇と共に和風キャラがメイン張るようになるとは思わなんだ。やはり忍者は海外受けもいいのだろうな。 -- 名無しさん (2024-11-13 02:43:30)
  • ストーリーでも飄々とした言動が、重いストーリーの清涼剤になってる -- 名無しさん (2024-11-13 11:54:10)
  • 神の入ったドローンを相棒にした忍者という全ての要素がネオ神河にぴったりなキャラ -- 名無しさん (2024-11-13 14:13:15)
  • 上手く青のPWは世代交代出来たな -- 名無しさん (2024-11-14 01:14:43)
  • ↑赤はチャンドラが安定しすぎてる、黒はそうそう後継ぎが出ない、緑はビビアンがピリッとしないだもんなぁ。可能性があるのは白? -- 名無しさん (2024-11-14 01:45:03)
  • 性格的には赤タッチ青黒だよね。 -- 名無しさん (2024-11-14 05:52:02)
  • ↑↑白はアジャニがどいてくれないから… -- 名無しさん (2024-11-22 23:32:17)
  • ブルームバロウに行ったらタヌキになりそう。(放浪皇は勿論白キツネ) -- 名無しさん (2025-01-06 21:21:39)

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*1 「神河:輝ける世界」ストーリー開始時点
*2 完成化したのはルーカ・ジェイス・ヴラスカ・ニッサ・ナヒリの五名
*3 放浪者はPWタイプを持たないのがアイデンティティだがこのカードは例外的に持たされている。開発内でも「両方書く」「『魁渡』だけにする」「両方書かない」の案があり、大いに議論があったとのこと
*4 尤も、スカラベの神だけはボーラスに洗脳されていたが故であり、新Φでは神の生き残りのハゾレトや民とは距離を取りつつも次元を護るために侵略者を撃退していた。

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