メイドは恋する蜂谷くん

ページ名:メイドは恋する蜂谷くん

登録日:2023/07/04 Tue 23:01:30
更新日:2024/07/09 Tue 13:53:49NEW!
所要時間:約 12分で読めます



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『メイドは恋する蜂谷くん』はちゃおデラックスにて連載中の少女漫画。
作者は小森チヒロ。「ちゃお版アイカツ描いていた漫画家」もしくは「ノリと勢いで生きている人」といえばわかる人にはわかる。
恋敵があまりにも完璧人間で勝ち目がないので、自分が女装をして恋敵を誘惑することにした少年蜂谷くんの物語。
公式のアオリで「ラブコメ好きJSは要チェック!」とあったのでジャンルはラブコメらしい。正気かちゃお編集部?


ちなみに現在ちゃおの公式サイトで1話無料。



【あらすじ】


蜂谷くんはクラスメイトの花園さんに一途に恋する男子高生。彼は勇気を出し花園さんに一世一代の告白をした……はずだった。
だがその告白は「あっごめんね私婚約者いるから」の一言で終わってしまった。
実は花園さんには婚約者がいたのである。ということで蜂谷くんは2秒でフラれることになった
そのうえ花園さんの相手とは、おそらく全女子が婚約者ですって出されたら特に好きじゃなくてもまんざらでもないタイプの男こと池貝くんであった。
それとなく池貝くんと接触を図る蜂谷くんであるがあまりのいい男っぷりに完全敗北を喫してしまう。
それでも自分の恋を諦めきれなかった蜂谷くん。そうして彼は考えた末にとある奇策を思いつく。


俺が女装して池貝くんをオトす!!



池貝くんと正面から戦って勝つことはほぼ不可能。だが池貝くんに恋人ができれば花園さんとの婚約は当然破棄されることになる。そのために自分が女装して池貝くんをオトせばいい
それが蜂谷くんの作戦であった。
妹が池貝くんの家のメイドの短期バイトに受かっていたので、蜂谷くんは正体を隠しメイドとして池貝くんの元に潜り込むのだった。


こうして池貝くんをオトすべく作戦を開始した蜂谷くん。……だがそううまくはいかなかった。
なんとあまりの池貝くんのイケメンっぷりに、逆に蜂谷くんがオトされそうになってしまったのである。
そのうえ自分の言葉が巡り巡り、池貝くんは何故か素の蜂谷くんになついてしまい……
ついでに蜂谷くんが頑張りすぎた結果、花園さんのヒロイン度がどんどん下がっていく。


果たして蜂谷くんは、池貝くんをオトすことが出来るのか!?






【概要】


ちゃおデラックスで連載中の少女漫画。既刊1巻。
ちなみにちゃおデラックスはちゃおの増刊号のこと。隔月刊で本誌とは少し作風の違う漫画が掲載される。


蜂谷くんがメイドとして池貝くんをオトそうとするが逆にオトされそうになるラブコメ。いろいろツッコミどころの多いあらすじだが本作は基本ギャグ時空なので深く考えるだけ無駄である。
アホの子の蜂谷くんが女装して池貝くんをオトすべく様々な作戦を立てるのが毎回の大まかなストーリー。
だが蜂谷くんの作戦は毎回うまくいかず、逆に蜂谷くん自身がときめいてしまう。そうしてなんやかんやで最後はいい話で締められるというのが大体の流れ。
そんな中で蜂谷くんが少しずつ池貝くんに友情感じたり、池貝くんが自分を見つめなおし成長したりと、二人が互いに影響と受けていく。
ぶっちゃけ本作で一番池貝くんの良さをわかっているのは蜂谷くんである


一応言っておくとあらすじに対してBLになりそうでならない。
というか主人公二人が人間として素直すぎるのでなんだかんだ友情として続いている。
ちなみに小森チヒロは自称百合漫画なら描いたことはある*1。というかこの人の読み切りの半分くらいは女の子女の子している。


ぶっとんだ女装モノではあるものの、現状ちゃお本誌にはこれより危険な女装モノなので許されている感がある。



【登場人物】



◆蜂谷聡美/蜂谷希咲
本作の主人公である愛すべきバカ。ややこしいので作中の呼び名に従い、男バージョンを『蜂谷くん』、メイドバージョンを蜂谷さんと呼ぶ。
自分の恋をかなえるため、池貝くんをオトそうと女装中の少年。


性格はかなりのアホの子。そもそも恋敵に勝つための方法が「俺が女装して池貝くんをオトす!!」の時点で相当おかしい。
一見マトモっぽい少年だがテンション上がると意味不明なこと言い出すというタイプ。
ちなみに花園さんに恋した理由のひとつが「ネクタイが同じで運命を感じた」。学校指定ネクタイなので同じなのは当たり前である
このアホの子っぷりはメイドバージョンでも発揮されている。池貝くんをオトすための最初の作戦はもえもえきゅん♡なオムライスを振舞うことだった。だがバイトとして求められているのはハウスメイドでありアキバメイドではないので困惑された。むしろ池貝くんはいい人なので「蜂谷さんは俺と早く打ち解けようとしてくれたんですね」と気を使われた。
後日今日のお茶菓子はわ・た・しで~~~~すとお色気路線に走ったが、逆に自分が恥ずかしくなったのでやめた。
定期テストではすべて赤点であるなど、いろいろと心配になる少年。
作者の同作品の『神さまと偽装カップルはじめました』の主人公詠ちゃんもかなりアホの子……というかアホを超えた何か。小森チヒロはこういうキャラが好きなのかもしれない。


アホだが根っこの部分は一途で素直。他人の好意や善意はひねくれることなく受け止めようとする。
池貝家潜入直後は無茶な行動を起こすことも考えていた。だがそれで場合によっては「大事な家族の恋を協力したい」と言ってくれる兄妹に迷惑がかかると感じ結局やめた。
女装メイドやっている以外は素直な善人であるため、作中で損をすることも少なくない。だが自分の行動には特に後悔を見せないのが蜂谷くんのいいところ
そしてそんな素直な子であるため、池貝くんのいい男っぷりに思わずときめいてしまう。1話で抱きかかえられたのをきっかけにして、毎話毎話どこかでボッ! っと顔を真っ赤にしている。お姫様だっこされたときにはかなりグロッキーになっていた。かわいい。
そんな池貝くんの言動に最初こそ思うところがあったが、素直な子なので徐々に彼に友情を抱いていることを認めつつある。繰り返すが作中で最も池貝くんの良さを分かっているのはこの男である



◆池貝樹
全女子(推定)が婚約者ですって出されたら特に好きじゃなくてもまんざらでもないタイプの男。良家のひとり息子であるらしい。
彼と蜂谷くんの出会いがこの物語の始まりとなった。


完璧超人としか言いようのないできた少年。。文武両道なうえに実直で穏やかな性格のため誰からも好かれるという隙のない男。さらに窓を開けるとどこからともなく鳥が寄ってくるというディズニーじみた特殊能力を持つ。あまりの隙のなさに、蜂谷くんは正面から勝つことが難しく女装をするしかなかった。
ちなみに趣味はマジック。
その優しさは誰に対しても向けられ、当然蜂谷さんにも同じである。上述の話の通り1話では蜂谷さんにオムライスを無理やりふるまわれている。彼にとっては迷惑行為でしかなかったにもかかわらず、なんと好意を無駄にしてはいけないと完食していた。そのせいでお腹を壊してしまったのだが、蜂谷さんに気を使わせてはいけないと考え誰にも見つからないように胃薬を服用している。このイケメンっぷりには蜂谷さんもときめくしかなかった。


このように完璧な人間ではあるのだが、その反面完璧すぎるがゆえに誰に対しても平等に接してしまうという悪癖を持つ。つまり何に対しても好感度が同じであるため特定の「好き」が存在しない。花園さんに一途に恋している蜂谷くんとは対照的。
序盤が特にひどく、婚約者である花園さんに対しても「特別な感情は持っていない」と思っているほどだった。あんまりな考えに蜂谷くんに「こーの無感情ロボットがあ!」とガチギレされている。
話しかけてくれる人はたくさんいるが友達と呼べるほど心を開けるものもおらず、人を好きになることもよくわかっていない。


だが蜂谷くんの言葉を受け少しずつ自分を変えたいと考えるようになっている。
本人からすればオトすためとはいえ自分によく接してくれる蜂谷さんに好感を抱いており、彼女のようになりたいと考えている。その第一歩として受け身ではなく、婚約者である花園さんに自分からしっかりと向き合うことを決めた。
そんなこともあり現状池貝くんと最も距離が近いのは蜂谷さん。しかし彼女に抱く感情は「人生の師匠」とか「妹」とかが近いらしい。……果たして蜂谷くんが池貝くんをオトすことは出来るのか。
また男の蜂谷くんに対しても、自分を変えてくれたきっかけとして友情を感じている。というかこれが池貝くんが蜂谷くんになついている理由。2話では俺と友達になってください!と正面から切り込んでいた。蜂谷くんにいろいろ言いつつも池貝くんとの交流を嫌っていない。



◆花園さん
蜂谷くんのクラスメイトで彼が片思いしている相手。彼女のために蜂谷くんは池貝くんをオトそうとしている。
何故かフルネームは不明。キャラ紹介でもメンズ2人がフルネームであるにもかかわらず彼女だけ「花園さん」表記。
明るく気さくな少女。その気質が蜂谷くんに惚れられた一番の要因。蜂谷くん曰く「この世の全ての花を擬人化したような人」らしい。蜂谷くんの妹「なんもわかんねえ」蜂谷くんの兄「花の名前知らないだけだろ」
蜂谷くんのことは友達として大切に思っている。フッておきながら「友達としてすごく好き」と言い出せる花園さんは割と魂が太い。


実は初期は池貝くんに対して苦手意識を抱いていた。完璧すぎて何を考えているかわからないし、完璧すぎて自分には釣り合わないので。そのため婚約についてもやや困っている節があった。
だが蜂谷くんとの交流で自分を変えようとする池貝くんを見て考えを改めていく。蜂谷くんを一緒だと様々な表情を見せてくれる池貝くんを見て、この人となら仲良くなれそうと思うようになった。そしてこの考えを蜂谷くんに対して言っている。婚約者がいるからとフッた男に「苦手だったけど仲良くなれそうなの」と言える花園さんは人の心がない。
結果的に蜂谷さんの行動で池貝くんと花園さんの距離が縮まったことになる。


作中では正直割と不遇。というのも蜂谷くんがヒロインとして頑張りすぎた結果、相対的にヒロインとして影が薄くなりがちに。(恋愛的な意味ではないにしても)池貝くんと最も距離を縮められているのは蜂谷さんである。
ついでに出番的にも少し不遇。現状メイン回は3話と5話のみ。さらに4話、6話、7話のようにほぼモブな回もある。
……ここから頑張ってほしいものである。



◆蜂谷くんの妹/蜂谷希咲
小学六年生の妹。『希咲』という名前はもともと彼女のもの。
蜂谷くんのことを「お兄」と呼ぶどっか生意気さの残る女の子。
彼女が池貝くんの家のバイトに受かったことから蜂谷くんの作戦が動き出した。小学生であるものの、履歴書の写真加工してオンライン面接でエフェクト入れたらなんとかなったらしい。すごい行動力。



◆蜂谷くんの兄
21歳の社会人で蜂谷家のまとめ役。
作中では比較的常識人ゆえに家では苦労を強いられている。突飛な行動にでる妹止めたりアホの子な弟にツッコんだり忙しい。
妹が不正でバイト受かった時には「今すぐごめんなさいしてきなさいっ」という蜂谷くんの兄とは思えぬまともなことを言っていた。
なおふたりともいろいろ言いつつ蜂谷くんのことを大切に思っており、彼のメイド作戦にも呆れながらも「そりゃ大事な家族な初恋だもん」と応援していた。


なお登場しないが設定では一人暮らしの大学生の姉(19歳)がいる。
初期設定ではその姉がメイドのバイトに受かる予定だった。そのため蜂谷さんの髪型は姉と同じという裏設定があるらしい。



【エピソードリスト】


ちなみに現状サブタイトルはない。
作者が並行して連載している『神さまと偽装カップルはじめました』にはサブタイあるが違いは不明。


◇1巻


◆1話


蜂谷くんはクラスメイトの花園さんに一途に恋する男子高生。
しかし彼の恋は「花園さんには婚約者がいた」という話でぶっ飛んでしまう。
さらにそのお相手はおそらく全女子が婚約者ですって出されたら特に好きじゃなくてもまんざらでもないタイプの男こと池貝くん。
それでも自分の恋を諦めきれなかった蜂谷くん。彼は女装して池貝くんをオトすという作戦を思いつく。
果たして蜂谷くんは、池貝くんをオトすことが出来るのか!?


俺が女装して池貝くんをオトす!!



◆2話


自分がオトされそうになるというアクシデントがありながらも作戦を続ける蜂谷くん。
そんな中彼はそもそも池貝くんの好みの女性がわからないという根本的なミスに気が付く。
しかし池貝くんの好みについて調査をするうちに、池貝くんのストライクゾーンが広すぎて逆に答えがあいまいになっていく。
意を決して彼に直接聞いてみた蜂谷くん。だがその答えは誰かを好きになっても意味ないかなというもの。
さらに池貝くんは花園さんについても特に何もと言い出し……。
思わず蜂谷くんはブチギレてしまう。


バカだな妹よ


そんなの 池貝くんが本当はいいやつだって知ってるからだよ




◆3話


なんかなし崩しで池貝くんの友達ということになってしまった蜂谷くん。
池貝くんに家に招待された蜂谷くんは、最初こそ渋るが花園さんも来るという話につられて行くことに。
その一方で蜂谷さんとしてバイトしていると、2人が遊びに来る当日、披露したいマジックのアシスタントをしてほしいと頼まれる。
ダブルブッキングであると焦るも、当日バイトをサボればマジックは失敗し、池貝くんに恥をかかせられるという悪魔の誘惑にかられてしまう。


俺の作戦は1つもうまくいかなかったけど


でもいーや 君が笑ってくれるなら




◆4話


池貝くんに抱きしめられ、少しずつ作戦の進みを実感していた蜂谷くん。
だがそんな喜びをぶち壊すように、メイドの契約終了が近づいていることを知らされる。
もう後がないと気が付いた蜂谷さんは、無理を言って池貝くんをデートに誘うのだった。
家族に応援されながら始まったラストチャンスのデート。
しかし度重なるアクシデントでデートプランはどんどんおかしなものになっていき……。
果たして蜂谷くんは、池貝くんをオトすことが出来るのか!?


なんだよこれ なんでこんなショックなんだよ これじゃあまるで


俺が池貝くんと仲良くなりたかったみたいじゃねーか



だから伝えます 蜂谷さん、これからも俺のそばで働いてほしいです!







出典:メイドは恋する蜂谷くん、1巻、小森チヒロ、小学館、2023年

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  • 『チャオ』が攻めすぎててもはやギャグ -- 名無しさん (2023-07-04 23:13:42)
  • ちゃおの(シリアスな笑い的な)ギャグはコロコロも凌ぐほどだゾ -- 名無しさん (2023-07-05 00:50:00)

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*1 ちゃおに掲載された読み切り「さよなら、私たちの終末」のこと。病弱少女とウイルス少女の友情物語。濃ゆい女の子同士の絡みからツイッターで百合扱いされる。そして小森チヒロはノリと勢いで生きているのでエゴサでそれを知り、本作を「百合漫画」として宣伝した

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