幸せのカウベル(少女革命ウテナ)

ページ名:幸せのカウベル_少女革命ウテナ_

登録日:2012/06/30(土) 00:44:43
更新日:2023/08/10 Thu 17:18:13NEW!
所要時間:約 6 分で読めます



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少女革命ウテナ ギャグ回 ブランド品 カオス 腹筋崩壊 声優の本気 ウテナエピソード項目 山口亮太 七実回 カウベル 抱腹絶倒 ドナドナ 幸せのカウベル



『少女革命ウテナ』の16話のサブタイトル。
同アニメの中で史上屈指のカオス&ギャグ回である。



もともとギャグメーカー的存在である桐生七実が主役となっており、今回ではそのキャラ崩壊振りを徹底づけ、
彼女の汚れ役の地位を確立させた。



脚本は七実回担当の比賀昇(山口亮太)。絵コンテはシュール担当の錦織博。二人の方向性の相乗効果により弩級のギャグ話を生み出した。




【ストーリー】
深夜、ひとり通販のTV番組を牛味ポテチをつまみながら見るアンシー。
その中で紹介されていた商品を見て「可愛い」とつぶやく。


一方、七実は自分の専用寮で豪勢なパーティーを開いていた。新しいドレスを身に纏い称賛される彼女だが、彼女の目的はとっておきのダイヤモンドのペンダントをお披露目するため。
機会を伺ってペンダントを取り出した七実だが、その時現れた樹璃がイタリアの高級ブランド「ソリャリッチ」の特製ネックレスを身に着けているのを見てペンダントを壊し、進退窮まってしまう。


そこへ七実宛てにプレゼントが届く。その箱には、幹曰くイギリスの王室御用達の最高級ブランド「セバスチャンディオール」の紋章が刻まれていた。
最高級ブランドと聞いて、樹璃の鼻を明かしてやろうと、そのプレゼントを今日のパーティーの目的とした七実は、皆が見守る中箱の中身を取り出した。


「さあ、ご覧あれー!」


彼女が取出し、首に付けたのは…



妙にでかい鈴。すなわち




「カウベル…」
「セバスチャンディオールのカウベル…」




それを目の当たりにした招待客は一様に沈黙した。
それを驚嘆の沈黙だと思い込んだ七実は、得意満点に高笑いを上げるのだった…。



翌日、七実は意気揚々とカウベルを首に付けたまま登校してきた。
幹と、彼に相談されたウテナは陰ながらその様子を見守るが、やはり二人の感想は「変」。
カウベルが何たるかを七実に教えるべきだと言うウテナに対し、あまりに堂々とした七実に今更言えないと言う幹。


ウテナ「傷口広げてるもんなぁ、自分で思いっきり」
幹「もうビロビロです」


その態度には生活指導の先生もたじたじだ。
カウベルをつけた七実は早速全校生徒の話題の的となった。
もちろん好奇の対象としてである。


そんなことも露知らず、七実は噂の的になって有頂天だ。
しかしそんな七実にカウベルのことで注目する者がいた。
一人は下僕の石蕗美蔓。子供心で心配する彼だったが、
七実は「大人のファッションセンスが理解できないのね」と大人の余裕で笑う。
そしてもう一人は我らがお節介王子天上ウテナ。
はっきりとカウベルを「変だ」という彼女だったが、七実は逆に
「おしゃれとは何たるかも知らないで!前々から言おうと思ってたんだけど、あんたのその学生服ってとっても変よ!」
と笑い、一転喧嘩になってしまうのだった。




その日の晩、気が付くと七実は牛舎の枯草の中で寝ていた。
すると、兄の冬芽が入ってくる。
喜ぶ七実だったが、冬芽は意味ありげな優しい視線を向け、朝食と称して枯草を彼女に差し出す。
「いいからたんとお食べ。これが最後の食事なのだから」


そして、七実は馬車の檻に乗せられ冬芽の元から去っていく。
「さようなら、七実」
「お兄様~!」
♪ドナドナドーナードーナー


それから、七実は帰ってきた。美味しいステーキ肉として…
「いただきます!」
…目を覚ます七実。一連のことは夢だったのだ。


しかし、それ以来七実の言動が変になっていく。
動作がゆったりしてきたと言われ、のんびりすることが多くなり、
よく食べよく眠るようになった。
さらに頭には白い髪飾りまでつけ、『反芻健康法』なる本を読み体操着は白黒斑模様…。


石蕗「食べてすぐ横になると牛になりますよ!」
七実「うるさいのよもう~」


そして何より、よく口癖に「もう」をつけるようになった。
授業中の寝言は相当酷いことに…。
「何なのよもう~、うるさいのよもう~、知らないわよ~、もう、もう、もーう!モーーーーーウ!!」



遂にある晩、決定的なことが起こる。
ウテナたちの部屋に助けを求めに来た石蕗は、七実のいる公園に連れて行った。
そこには満月をバックに草をむさぼる七実の姿が…。



~影絵少女C子~
猫の首に鈴をつけ、敵の接近を知らせるべきと提案するネズミのネズ太郎。
さっきつけてきて、皆から褒められる彼だったが…
実はさっきのは嘘。安心して皆寝ている間に食べてしまう代わりに自分だけは見逃してくれと猫に頼むネズ太郎だが、
あっという間に食べられてしまうのだった。
石蕗「自業自得ですよね」





次の日、七実は学園裏の牧場で牛に紛れて草を食べていた。
今度こそウテナはカウベルを捨てるように説得。
七実に周りを見渡すよう促し、自分が首に下げている馬鹿でかい鈴は牛の首に付ける鈴であることを思い知らさせる。


七実「じゃあこの王室御用達のセバスチャンディオールは!?」
ウテナ「セバスチャンディオールじゃなくて、コウシチャンディオールだ!」


今の七実は牛そのものだと言い、身も心も牛になる前にカウベルを捨てるように言うウテナだが、
七実はそれを受け入れようとはしない。


そこへアンシーが今まで編んできたセーターをこのタイミングでウテナに差し出した。
その赤いセーターを広げるウテナだが、それを見た七実の様子が一変する。
もーうちょっとで烈に注目されるはずだったのに…何か朧としてきたわ。想なのかしら、腸?」
「それとも毒の蛇に噛まれたのかも、ああ誰か布持ってきて…!」



そして七実の目が赤くなったかと思うと…


「モーーーーウ!!」



すると、七実の姿は…


完全に牛に変身した。


おまけに乳丸出しである。



驚愕するウテナたち。
アンシー「怖い!(棒」
すると七実牛はセーターめがけて突進する。
セーターの赤い色によって興奮してしまったのだ。


するとウテナは石蕗の助言を受け、突進する七実牛を赤いセーターを使って闘牛の要領で華麗に攻撃をかわしていく。


しかし七実牛は角を突き立てながら突っ込み止まってくれそうもない。
そこへ石蕗がクワを投げる。
それを今までの決闘の要領で一気に突っ込むウテナ。
クワによって七実牛の首からカウベルが外れ、その場に崩れ落ちる七実牛。
カウベルを外された七実は無事元の姿に戻ることができたのであった。



それから数日後、ブランド品で着飾りながら七実を嘲笑う樹璃に「全然説得力ないです」と突っ込む幹。しかし腑に落ちない点が残る。
一体誰があのカウベルを七実に送ったのか?


一方、牧場で自分のペットの牛の世話をするアンシー。
その首にはあのカウベルが飾っている。
実はその牛の名前は「ナナミ」で、元々はアンシーが頼んだものだったが間違えて人間の「七実」に行ったらしい。
そしてもうすぐ新しい鼻輪が届くという。



そして、生徒会室に七実が現れた。得意満面に新しいアクセサリーを自慢する七実だったが…
生徒会室に樹璃と幹の悲鳴がこだました…。



【その他】
この話があまりに強烈だったためか、「七実=牛」という図式が完成してしまい、
劇場版では七実は牛の姿でしか登場しなかった。
劇場版での冬芽の設定を考慮すると七実は出しづらいし、というのは禁句。


なお、牧場でウテナが七実のカウベルをなじるシーンで
「君はカウベルの何たるかも知らずにその馬鹿でかい鈴を首に付けて得意になっていたわけさ!」
と言うが、それはウテナが王子様の何たるかも知らずに男装していることにも通じるのが何気に深い。








追記・修正お願いしますねモーウ。


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