おとなのずかん改訂版

ページ名:おとなのずかん改訂版

登録日:2023/06/19(月) 22:03:09
更新日:2024/07/05 Fri 13:58:51NEW!
所要時間:約 6 分で読めます



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漫画 ビッグコミックスピリッツ 家族 イトイ圭



男友達と家族になりたい男。人助けをしたい女。忘れ形見の子ども。
赤の他人の同居譚。


「おとなのずかん改訂版」はイトイ圭の漫画。
ビッグコミックスピリッツで2023年連載されていた。*1
単行本は全3巻のほか、単話版も発売中。全21話。



あらすじ

亡くなった男友達・ハルキから渡された一枚のメモに書かれていたのは、自身の子供・キキを“あげる”という驚きの言葉だった。
彼と家族になりたかった男・クドーは、キキと“本当”の家族になるためその日出会ったばかりの女・布紗子に結婚を申し込むが…⁉︎
新たな大人のあり方を問う、“家族”の物語。
(ビッグコミック作品ページから引用)


登場人物

工藤 総一郎くどう そういちろう・クドー

本作の主人公。エロ漫画家。関西出身。
友人のハルキが亡くなり、その娘であるキキを「託された」。
元々はプロアシスタントだったがキキの面倒をいつでも見られるように漫画家として独立。現在はアシスタントの吉井と一緒に仕事をしている。*2
税理士事務所で担当についた布紗子の目元がハルキにそっくりだったため、勢いで「プロポーズ」したところあっさり受け入れられてしまい、そのまま結婚となった。
その布紗子とは夫婦の関係ではあるが、キキはハルキの遺言状に従い、未成年後見人制度により父親「役」として見守っている。*3
基本的に標準語で喋るがたまに関西弁が出る。猫が好きだが大学生時代は「猫好きなんて男じゃない」と発言していた。
キキには自分の仕事を知られたくないようで話題に出ると強引にシャットアウトする。*4
ハルキのことを「人間として」好いており、「家族」になりたいと願っていた。*5


槙野 布紗子まきの ふさこ

税理士事務所に訪れたクドーの「プロポーズ」を受けて結婚を即諾した。
嘘はつけない性格で結婚や出産に対して焦っている友人らと違い、「悩み」が無い自分が悩み。
今まで男性と付き合った経験はあるが「(布紗子のことを)友達って感じ」と言われるなどでその後の進展は無し。
インコを飼っており、クドーの家に引っ越してきた時に一緒に連れてきた。名前は無かったがキキの提案で「油淋鶏ユーリンチー」と名付けられる。
因みに即諾した理由は「クドーが困っているから」。
結婚するまでは他人の人生に関心を持たなかったがその価値観も変わりつつあるようだ。

どうやら兄に何かしら(恐らくクドーとの結婚)の報告をしていなかったらしく、「兄ちゃん超真面目で怖いんですよ…!」と焦っていた。


神野 希々じんの きき・キキ

ハルキの娘で現在は未成年後見人となったクドーと一緒に暮らしている。4歳。
大のお菓子好きだがクドーや吉井にもあげている。
4歳にしては語彙が豊富で大人びているのはクドーの真似なのだが「修行すぎょう」「手術しゅるつ」と発音はたどたどしい。
本当の両親のことはよく覚えていないがハルキのことに関してはクドーが話しているらしい。*6
絵を描くこともあるが自分自身の絵は「かがみ使うのはルールいはん」として描かない。
スーパー戦隊にお熱だが魔法少女もののアニメには冷ややか。


神野 晴起じんの はるき・ハルキ

クドーの大学生時代の友人。作中では故人であるが何が原因で亡くなったかは不明。
自分の娘・キキが生まれたがその3年後に突如としてクドーに娘を「あげる」という手紙を出す。
皆に好かれるし、その皆がハルキに好かれたがるので彼を慕う人物は多いがそれだけにトラブルも多い。
出会いのきっかけは大学での課題提出忘れでデッサン20枚をクドーのから半ば強引な形で貰っていったこと。
その他に履修届を出し忘れて「人としてギリギリアウト」と怒られるなどだらしがない一面も。


吉井よしい・吉井くん

クドーのアシスタント。キキからは「よしーくん」と呼ばれている。
両目が前髪で隠れているエロゲ主人公のような男性。
クドーの「結婚」に対してはあれこれ苦言を呈するが本心では幸せを願っている。
前髪を上げると爽やか系のイケメンになり、布紗子曰く「このビジュアルで漫画家はおかしくないですか!?」。

クドーへアドバイスを送っていたのは自身を「自分ができないことを人に託して疑似的に幸せを得る人間」と評していたことが判明した。


板 義己ばん よしみ・板さん

デザインスタジオ勤務でクドーのアシスタント時代の先輩。
良く言えばフレンドリーだが悪く言えば遠慮知らず。*7
結婚経験があるため、クドーの「保証人」となり、婚姻届けに判を押した。
夏鈴とは元夫婦であったが作中時点では既に離婚済み。
しかし、今でも交友関係は続いており、クドーの家から彼女の職場へ送るなどしている。
女癖が悪くバツ2で女性好き。


平子 夏鈴ひらこ かりん

アパレルムック編集部勤務で板の元妻。
キキとは顔馴染みのようで「しらこさん」と呼ばれている。
クドーに副業としてイラストの仕事を回している。
板とは離婚をしても連絡を取り合う繋がりがあり、布紗子が「本当に元夫婦なのか?」と疑うほど。*8


細野 薫ほその かおる

クドーのアシスタント時代の元上司。プロ漫画家。
丸いサングラスと髭が特長的で職業柄、「何かの権利」が関わるものは名前を直接呼ばない。*9
クドーが言うには「ちゃんとした人」。彼と布紗子、キキが「家族」になることを後押ししている。
声がデカい。*10


キキの母

キキの本当の母親。ハルキの妻。
クドーはキキを捨てた理由として「ハルキが好きなだけで娘はおまけだったのだろう」と推測している。*11
現在もクドーとは連絡を取り合っている。*12

クドーと折り合いがついたのかハルキの写真を送っている。
封筒から「神野」姓のままであることと、名前に「千」の字があることが判明している。


親 子
ダンナ カレシ
………


「俺って、誰とどうなりたかったんだっけ…?」


追記・修正よろしくお願いします。


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  • タイトルでエロ漫画だと思ったらあながち間違いでもなかった。 -- 名無しさん (2023-06-20 00:49:17)

#comment

*1 売上が伸びなかったら3巻で終わることがイトイのツイッターで明かされている。
*2 漫画としての単価はそうでもないらしいが同人と投げ銭が大きいとのこと。また、作品を描くにあたって吉井からレクチャーを受けているようだ。
*3 クドーの中ではあくまでハルキがキキの「父親」であり、作中でそれらを強調するような表現もある。
*4 2階にある仕事部屋のラッチ受けに貼ってあるテープがキキの身長を超えたら入らないように言及している。
*5 クドー自身は同性愛者というわけでも女嫌いというわけでもない。ただし、板は「クドーが男好きとは本当に思ってないけど、そこまで同性の友達に入れ込む気持ちの方が分からない。クドーはおかしいとかおかしくないに拘り過ぎ」と評している。
*6 クドー曰く「(服装が)全体的に黒い」「頭は良くない」「すぐ遅刻する」「煙草を吸う」「空気が読めない」「犬が好き」「絵が下手」「ゲーム・漫画・映画をよく見ている」「字が汚い」「お人よし」「沢山の人に好かれている」「カレーが好き」
*7 吉井とは別の意味でズバズバとモノを言うので吉井からも「不愉快な人」扱いされている。また、「オタク」に対してもある種の偏見を持っているようだ。
*8 2人が離婚した理由に関してもクドーは「板の女癖の悪さは結婚前から分かってただろうし(なのになんで結婚したんだろうか)」と述べている。
*9 ミッキーマウスは「海の向こうの夢の国の黒いネズミ」、ピカチュウは「国産の電気を帯びた黄色いネズミ」と呼んでいる。
*10 単なる太字ではなく、わざわざ写植で大声を表している。
*11 布紗子が母親となったことに対して「おめでとうございます」と言ったり、キキを「出来損ない」と呼んでいた。キキが言うには「ハルキが亡くなって母親は母親ではなかった」とのこと。
*12 クドーはキキを健全に育てるための遺品として「ハルキとキキの2人が親子と分かるような写真」を要求しているが彼女は応じる姿勢を見せていない。

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