ウェーブレース64

ページ名:ウェーブレース64

登録日:2023/06/10 Sat 18:38:33
更新日:2024/07/05 Fri 13:56:47NEW!
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ウェーブレース64』(Wave Race 64)とは1996年9月27日、任天堂開発・販売のNINTENDO64専用ゲーム。



◆概要

タイトル名の通り水上バイクを題材にしたレースゲーム。
海や湖などを舞台に4人のレーサーたちが荒れ狂う波をものともせずに競い合う。


N64のローンチソフトである『スーパーマリオ64』をはじめとした3本の作品の次に発売された、同ゲームハードにおいてかなり初期の作品でもある。
後の1997年7月18日には件のスーパーマリオ64と共に、振動パック対応バージョンとして再販がされている他、2022年8月19日にはNintendo Switch Onlineで配信もされている。


カートやバイクといったメジャーな地上レースとは異なり、水上レースということで波の概念があるため、
不意に発生する波とそれによって上下左右に揺らされるマシンを如何にコントロールするかも肝となっている。


レースの共通ルールとして、コース上にはR(右)とL(左)の2種類のバルーン=ルートブイが並んでおり、この2種類のブイが示す左右の方向に従ってコースを走破していかなくてはならない。
コースブイを1つ通過する毎にパワーメーターが上昇しマシン性能がアップ、5つまで貯めるとMAXパワーとなる。
また、レースゲームにはお馴染みのスタートダッシュのタイミングによってパワーメーターを上昇させることも可能。


ルートブイを正しい方向で通過できないとミスとなり、パワーメーターがゼロになるというペナルティを受ける他、1レース内で合計5回のミスをしてしまうとその場でレースリタイアとなってしまう。


その他、コース外周にはアウトライン代わりのボールが並べられており、ラインを越えてから5秒以上経過してしまうと同じくリタイア扱いとなる。


また走行中やジャンプ中に特定のコマンドを入力することで、レーサーが華麗なパフォーマンスを行うこともできる。
後述するゲームモードの内、スコアアタックではこのパフォーマンスがカギを握る。


N64のハード性能を活かした美しい情景や水上の表現などグラフィック面も素晴らしい上、どうぶつの森シリーズでお馴染みの戸高一生氏が手掛ける水上スポーツをイメージさせる爽やかなBGMの数々も特徴。


川崎重工業やコカ・コーラとの協力・コラボを行っていたことから、タイトル画面でKawasaki JET SKIのロゴが表示されたり、コース内にファンタやスプライトの広告看板があったりなんて小ネタも存在。*1


因みにタイトルに64と付いているが、実はシリーズには日本では発売されなかったゲームボーイ版Wave Raceがあり、そちらがシリーズ最初の作品である。
また、2001年9月14日には続編として『ウェーブレース ブルーストーム』がゲームキューブで発売されている。


任天堂の公式サイトとかでは『ウーブレース64』と「エ」が大文字になっている。


◆モード紹介

  • チャンピオンシップ

本作のメインとなるゲームモード。
レース難易度とライダーを選択し、順位毎に得られるポイントの合計点数での最終成績を競い合う。
難易度はノーマル、ハード、エキスパートの3段階で、最初はノーマルしか選べないが、全コースを走破しクリアしていく毎に順次上の難易度が解放されていく。
また、ノーマル選択時のみ、レース本番前に操作練習のためのウォーミングアップを行うことも可能。


ポイントは1位~4位から順番にそれぞれ7、4、2、1となっている。
1位と2位を見てわかるようにそれだけで3点差もついてしまうため、優勝のためには如何に多くの1位を取るかが重要となってくるだろう。


また、ライダー毎の順位とは別に各コース毎にクリアノルマポイントというのが設けられており、コースクリア時点でノルマを超えていないと次のコースに進めずその時点でゲームオーバー扱いとなってしまう。


特に高難易度の後半コースでは1コースごとにノルマが7ポイントずつ上昇していくため、前半で十分なポイントを稼げていないと毎レース1位を求められるという厳しい状況に追い込まれてしまう。


ぶっちゃけた話、ノーマルとその他2つでは別次元レベルに難易度が異なると言っていい。
ノーマルはライバルもそれほど強くなく、ルートブイもかなり優しい並びになっているが、一転してハード、エキスパートではライバルがかなり強化され、ルートブイの配置も非常に複雑化する。


まずはノーマルで操作感覚やコースにしっかり慣れた上で、ハード以上の難易度に挑むべきだろう。


そして初期に表示されている難易度は3つだが、エキスパートのチャンピオンシップで優勝を果たすと、第4の難易度リバースが出現する。
リバースはその名称通りに全てのコースを逆走するという特殊難易度となっている。
ルートブイの配置も更に複雑化し、ライバルも益々強化されるなど、一筋縄ではいかない難関となっている。
おまけにコース上のジャンプ台は通常時のままなので、その全てが巨大障害物に置き換わるなんて嫌らしい面も。


このリバースで優勝してこそ、ウェーブレース64を真に極めたと言えよう。


  • タイムアタック

読んで字の如く。好きなコースと難易度を選択してタイムを競うレースゲームにお馴染みのモード。
ただ、初期時点では後述のスコアアタック含めて1コース1難易度しか選べない非常に寂しい状態のため、まずはチャンピオンシップを勝ち進んで選択コースを解放しておく必要がある。


一度でもチャンピオンシップで到達したコースと難易度であれば自由に遊べるようになるため、
どうしても勝ち上がれないコースを練習する目的で遊ぶのもいいかもしれない。


  • スコアアタック

こちらでは難易度選択が無く、それぞれのコースを1周するまでにどれだけのスコアを稼げるかを競うモード。
ゲームセンターで稼働しているレースゲームのように制限時間が設けられており、タイムがゼロになる前にコース各所のチェックポイントを通過できないとその時点でリタイアとなってしまう。


コース上にはルートブイに代わりリングが配置されており、連続で潜ることで稼げるスコアが増えている。
また、走行中に行える各種パフォーマンスやチェックポイント通過時の残りタイムなどでもスコアが加算される。


連続でリングを素早く潜りつつ、その間でどれだけ華麗に多数のパフォーマンスを決められるかが肝となる。


+ パフォーマンス一覧-
  • ループ

ジャンプ中に素早くスティックを上→下と入力すると縦に1回転する。1000点前後。


  • ツイスト

ジャンプ中に素早くスティックを右→左または左→右と入力すると横に1回転する。1000点前後。


  • サブマリン

ジャンプ中に素早くスティックを下→上に倒しっぱなしと操作すると、長時間潜水する、1000点前後。


  • 逆立ち

エンジンを吹かさずにスティックを下→上と素早く入力すると逆立ちしながら走行できる。終了時に300点前後。


  • 逆乗り

エンジンを吹かさずにスティックを1回転後下に倒すとマシンの先端で逆向きになって走行する。終了時に500点前後。


  • 立ち乗り

エンジンを吹かさずにスティックを1回転後上に倒すとマシンの先端で立ちながら走行する。終了時に300点前後。
また、終了直前にスティックを下に倒すと後方宙返りを行う。こちらは500点前後加算される。


その他応用として、高くジャンプしてスティックを上→下に倒しっぱなしにすると
一度のジャンプで2回転するダブルループを決めることもできる。こちらは2000点前後と非常に高いスコアを稼げる。


コースによってはジャンプ台ではなく、高波の勢いでループを決めることも可能。


また、ジャンプ台に斜め方向に進入し、その状態で上手くループを決めるとツイストループになり、こちらは1500点前後と非常に高い点数になる他、斜め方向のまま2回転を決めるとツイストダブルループで3000点前後というトップクラスの点数を叩き出すことも可能だが、こちらは非常に難しい。




  • 2Pバトル

コントローラーを2台用意することで、1対1の対人戦が行えるモード。
容量の都合なのか、このモードではルートブイが簡素なものへと変更される。


  • オプション

ゲーム内記録の閲覧管理、コントローラーパックへのデータセーブ及び削除、サウンドの設定やBGM鑑賞などが行えるモード。



◆ライダー紹介

本作ではそれぞれ性能の異なる4人のライダーを1人選んでレースに臨むことになる。
また、ライダー選択時にハンドリング、エンジン、グリップの3つの性能をある程度任意にカスタマイズすることもできる。


  • 速水 涼太(Ryota Hayami

18歳の日本人ライダー。
ハンドリングやトップスピード、加速力、重さといった諸々の性能にクセが無い、平均的なバランスタイプ。
初心者が操作に慣れる目的の他、上級者が使用しても一定の性能を発揮できる。
同じ任天堂の『テン・エイティ』では「速水あかり」という同じ苗字のキャラクターがいるが、実は涼太の妹である。*2


  • アユミ・スチュワート(Ayumi Stewart)

21歳の紅一点の女性ライダー。
加速力については他の追随を許さず、ハンドリング性能も良好なため、初心者に優しい操作しやすいタイプ。
…が、代償にトップスピードが最低クラスで*3重量も軽く競り合いにも弱いため、
一定以上の実力が身に付いたプレイヤーからすれば途端にハンデの大きい玄人仕様なライダーへと早変わりしてしまう。


  • マイルス・ジェッター(Miles Jeter)

24歳の個性派ライダー。
トップスピードや加速力、重量等は速水とそう大差ないが、頭抜けて突出しているのがハンドリング性能。
とにかく他3人と比較して非常に鋭い曲がり方をするため、上手く制御できないとカーブの度に大減速を強いられるほど。
だが使いこなせれば高難易度コースの複雑なルートブイもスイスイすり抜けられるようになる、中級~上級者向けのテクニカルライダー。


  • デイビット・マリナー(David Mariner)

32歳のメタボなオッサン重量級ライダー。
その性能は見た目通りといったところで、トップスピード性能が突出して高く、重さも最重量のため競り合いにも強い。
もちろん、代償として加速やハンドリング性能は最低のため、テクニカルなコースではまともに走ることも厳しい。
が、マイルスと同じく使いこなせれば他の追随を許さないハイスピードなレースを展開できる。



◆コース紹介

  • ドルフィンパーク

イルカたちが優雅に舞う南国のリゾートアイランド。
このコースだけ特殊な仕様となっており、上述のウォーミングアップとスコアアタックのみで選択可能。


また、スコアアタックで全てのパフォーマンスを1回以上成功させ、リングを全て潜ってクリアすることで、
ウォーミングアップ前のレーサー選択時にスティック下を倒しっぱなしにすると、
マシンではなくイルカに乗ってウォーミングアップを楽しめるという裏技がある。


  • サンディービーチ

細長い楕円形のコースを周回するとオーソドックスなコース。
しかし、ハード以上の難易度では直線ながらも左右にマシンを大きく振られるような形でルートブイが設置されている他、
波の勢いの激しさや障害物として増設される鉄球なども含めて意外と一筋縄ではいかないコースとなる。


  • サンセットベイ

美しい夕焼け空ベイリゾート地を走るコース。
カーブ自体も緩く、サンディービーチと同様にオーソドックス。
また、スコアアタックを除けば初めてジャンプ台が登場するコースでもある。


ゴール直前の終盤はルートブイを無視して真っ直ぐ突っ切ってしまった方が早かったり。
しかし、ハード以上だと大量の鉄球でまっすぐ突っ切るのを阻害してくる。


  • ミルキーレイク

霧の立ち込める湖を走るコース。最初は霧が立ち込めて視界が悪いが、2周目の中盤から霧が晴れてくる。
ルートの分かれる砂州や多数突き出た木杭といった障害物なども点在。


特にハード以上の難易度だと細く狭い木杭の内側を抜けるような形でルートブイが設置されており走破難易度が高い。
少しでもハンドルを誤れば木杭に激突からのマシンアウトで大幅にタイムをロスしてしまうことだろう。


  • マリンフォートレス

荒れ狂う天候の石造りの砦島のようなコース。
他コースとは比較にならない荒波にマシンの操作を奪われるだけでなく、
板や木箱といった障害物が多数浮いており、それらを巧みにかわさなくてはならない。


ハード以上の難易度では2周目以降にコース中盤の鉄門が開放され、ショートカットが可能となる。
尤も、出口付近は狭く急カーブを求められる上に木箱まで浮いているため、操作を誤ると逆にタイムロスになる危険性もあるが。


  • ポートパイレーツ

巨大貨物船が鎮座する港周辺を走るコース。
難易度ごとにコース状況が大きく様変わりするのが最大の特徴。
ノーマルではコース幅が広くカーブが緩やかな外周を走るのだが、
ハードでは幅が狭く急カーブが連続するも、距離自体は短いショートカットコースが開放。
そしてエキスパートリバースでは逆に外周の通常コースが閉鎖され、狭いショートカットコースを強制的に走らされることに。


また、コース後半には多数のジャンプ台が設置されているポイントがあるのだが、
難易度が上がる毎にその数が増えていき、エキスパートではコースを埋め尽くす程の量となる。


  • キャッスルシティ

ハード以上の難易度で開放。幻想的な夜空の下の高級リゾートホテル周辺を走るコース。
道幅狭くルートブイの設置も複雑で、多数の鉄球やジャンプ台もあるなど純粋に走破難易度が高い。


レース開始直後のジャンプ台でホテル前の障壁を飛び越えることによるショートカットが可能なのだが、
エキスパートではジャンプ台の位置が手前にズラされており、サブマリンでコース下を潜る形でのショートカットを求められる。


リバースではショートカットが使えない上、スタート直後のルートブイの位置が非常に嫌らしく、大きく旋回しての遠回りを強制される。


  • クールウェーブ

エキスパート以上の難易度で開放。多数の氷塊とアイスバーンが点在する極寒の氷の大陸周辺を走るコース。
障害物となる巨大氷塊にハンドル操作が非常に難しいアイスバーンといった独自の仕掛けの数々により、難易度は非常に高い。


しかし、氷塊やアイスバーン突入の角度の違いから、エキスパートよりリバースの方が難易度が低いという一風変わった特徴もある。


  • サザンアイランド

どの難易度でも必ず最後に走ることになるコース。
ドルフィンパークと同様の晴天リゾート地の周囲を走ることになるコース。


独自要素として潮の満ち引きが存在し、1周するごとに水位が下がっていくため、コース上の船やパネルといった障害物の避け方が変化していく。
それ以外にも高波があらゆる場所で発生するため、それらを上手く制御するテクニックも求められる。






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  • 伊集院光がラジオで「水が美味そう」って言ってた -- 名無しさん (2023-06-10 18:50:50)
  • 続編では何故かマイルスだけ出られず… -- 名無しさん (2023-06-10 19:06:06)
  • 64版は公式では「ウ"エ"ーブレース」表記が正しいらしい -- 名無しさん (2023-06-10 19:57:16)
  • 64でも綺麗だったのに今の技術で作ったら海。グラフィックが凄い事になりそうだよね凄い -- 名無しさん (2023-06-11 09:52:29)
  • 初版と振動パック対応版で、一部コースのBGMが変更されてたりする(サンディービーチ、ポートパイレーツ、サザンアイランド)。VCとSwitch Onlineは後者の方。 -- 名無しさん (2023-06-12 09:43:28)

#comment(striction)

*1 VC版以降は一部の看板が差し替えになっているところも存在する。
*2 『テン・エイティ』側の説明書に「マリンスポーツ好きの兄」と涼太を示唆する記述がある。
*3 速水やマイルスが115km前後、デーブが120km前後の中、100㎞前後と大きく劣る

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