ラ・マンチャの男

ページ名:ラ_マンチャの男

登録日:2023/4/23 Sun 16:31:24
更新日:2024/07/05 Fri 13:07:58NEW!
所要時間:約 10 分で読めると思う



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我こそドン・キホーテ ラ・マンチャの騎士



『ラ・マンチャの男(原題: Man of La Mancha)』とは、1965年初演のブロードウェイミュージカル。
原作はミゲル・デ・セルバンテスの『ドン・キホーテ』。



◆作品概要

元々は1959年11月より放送された『I, Don Quixote』というテレビドラマである*1。全3シーズン。
脚本はデイル・ワッサーマン*2
作品の評価は高くワッサーマンも全米脚本家組合賞を受賞するが、エミー賞には引っかからなかった。


本作に目を付けたアルバート・マール*3がワッサーマンに「ミュージカル化しないか?」と提案し、作曲家のミッチ・リー*4と脚本・作詞家のジョー・ダリオン*5が招集された。
タイトルはテレビドラマ版の没案を採用している。


1965年にコネチカットでプレ公演が行われ、同年よりブロードウェイで5年6か月, 2,328回の公演を成し遂げた*6
翌年、1966年のトニー賞では7部門にノミネートされ、その内5部門を受賞した。


◆作風

1960年代までのミュージカルは、明るく楽しいコメディが中心だった。
特徴として


  • 時代背景こそ混沌としているが*7、ハッピーエンドを迎える。
  • 根幹のストーリー自体はシンプル。
  • 群舞を中心とした突然のダンスシーン。

当然例外もあるが、本作はその中でも例外中の例外の作品である。


  • 獄中を舞台にしているため、舞台が暗い
  • 「セルバンテスと囚人たちが即興で劇を演じる」というメタ構造(詳しくは後述)により、ストーリー構造は複雑。
  • 一部の場面を除き踊るシーンはほぼない。

等、当時の、そして今日のミュージカル作品としても異色の作品といえる*8
特に主演のセルバンテスはドン・キホーテとアロンソ・キハーナを演じなければならないため、相当な演技力が求められる。
観客もまた「セルバンテスの世界」「キハーナの世界」「ドン・キホーテとしての世界」を行き来する本作を理解せねばならない。
故に大勢の芸能関係者が大いなる衝撃を受けることになった。
また非常にメッセージ性の強い作品でもあり、本当の狂気とは一体何か叶わぬ夢を見続けることは愚かなのかと、物語を通じて問いかける作品である。


楽曲はオーケストラスタイルで演奏されるが、アコースティックギターやカスタネットを
用いる等、フラメンコを意識した楽曲も多い。


◆ストーリー*9

16世紀末のスペイン。教会を侮辱した罪の嫌疑により、セルバンテスは従僕と共に地下牢に投獄されてしまう。
教会を敵に回してでも信念を貫こうとしたセルバンテスの屁理屈のような弁舌は囚人たちを大混乱に陥れるが、牢獄を牛耳る牢名主は、セルバンテスの大言壮語を看破しようと独自に《裁判》の開始を宣言する。
自身への疑いを晴らすため、自身の信念を訴えるため、セルバンテスはその《裁判》とやらに付き合い、彼独特の方法で申し開きを開始する。
その方法とは、なんとも奇妙な、その場にいる囚人全員に役割を与えた《即興劇》の形式で、遍歴の騎士《ドン・キホーテの物語》を再現することであった―。
ドン・キホーテは、従僕のサンチョと共に遍歴の旅を続けながら、時には《風車》に戦いを挑み、安宿の淫売を《麗しの姫》として慕い、髭剃り用の洗面器を《黄金の兜》として崇め、ついには《大魔王》と対決する言い出す始末。
彼は狂人なのか、それとも正気なのか。彼の求めてやまない《見果てぬ夢》とは、そして《この世の事実と真実》とは―。
「あるべき姿のために戦う」と訴える彼の姿の前に、《即興劇》に巻き込まれた囚人たちも心を動かされてゆくのだが…。


◆登場人物

本作の登場人物はセルバンテスを除いて本名が開示されていない
一部の例外を除き、役名を記述する。


  • ミゲル・デ・セルバンテス/アロンソ・キハーナ/ドン・キホーテ

ご存じ『ドン・キホーテ』の原作者。
徴税吏員として働いていたが、税金未納の教会を差し押さえてしまったことで投獄されてしまう*10
教会を敵に回したセルバンテスの真意を暴こうとする牢名主の「裁判」に対し、囚人たちを巻き込んで即興劇を提案する。
セルバンテスが演じるのは、ラ・マンチャの郷士アロンソ・キハーナ。読書のしすぎで世の中の理不尽を憎み続けた結果、自らを遍歴の騎士ドン・キホーテと信じ込む。
風車を大魔王と信じて武器を投げて滅茶苦茶にする、床屋の洗面器を「マンブリーノの黄金の兜」だと思い込んでひったくる等トラブルを巻き起こすが、絶対に嘘を吐かないため慕う者も少なくない。
そして本作中盤のセルバンテスの台詞は、本作のテーマを端的に表している


  • アルドンザ

本作のヒロイン*11演者は他の囚人から背を背けて蹲っている女囚人。
旅籠屋の台所番であり娼婦だが、アロンソの爺さんドン・キホーテに思い姫「ドルシネア」として投影され戸惑う。
その後もラブレター親書を渡されたりサンチョと交流したりとドン・キホーテに感化され、本来の気高さ*12を顕わにするが...。

+ しかし...-

ドン・キホーテに打ちのめされたペドロとラバ追いたちの介抱を行うが、それを不服としたペドロの主導で凌辱される
一度は拉致されるも這う這うの体で逃げ出すが心折れてしまいドン・キホーテを拒絶。それでも自分を慕うドン・キホーテに困惑し倒れてしまう。


  • サンチョ・パンサ

本作の真のヒロインドン・キホーテの従僕。演者はセルバンテスの召使。
ドン・キホーテに様々な忠告をしては無視されてひどい目に遭うのがオチ。
キハーナを敬愛しており、例えびた一文貰えなくとも傍にいれることの幸福をアルドンザに語る。
諺に長けており、ドン・キホーテからは「諺の詰まった肥えた袋」と優しく腹を撫でられながら評される。


  • 神父

キハーナの地元の神父。
アントニアや家政婦の告白を聞いたり、一族の仲裁に立つ等、何かと苦労が絶えない。
「どうにかしてキハーナを真人間に戻したい」カラスコに対し、「夢に溺れることは不幸なのか」と問いかけるが...。


  • アントニア

キハーナの姪*13で、カラスコと婚約している。
キハーナを案じている...が、実際はカラスコとの結婚やキハーナの遺産の相続ばかりを気にしている。


  • ペドロ

ラバ追いたちのリーダー格。
アルドンザにどういうわけか執着している。


  • サンソン・カラスコ

サラマンカ大学出身で、精神医学に通ずる。アントニアの婚約者。演者は「The Duke」と呼ばれている囚人。テレビドラマ版ではイギリス人という設定があったが、本作では引き継がれていない。
アントニアとの結婚のため、キハーナに療養を勧めようとする。

+ -
  • 鏡の騎士

終盤でドン・キホーテの前に登場した鎧兜の男。正体は当然カラスコである。
ドン・キホーテの前に鏡を翳し、「お前は騎士ではなく老いぼれである」と説得する*14
これによりドン・キホーテは完全に敗北し、故郷に連れ戻されるが...。


  • 宿屋の主人

旅籠屋の経営者。演者は牢名主。
ドン・キホーテ一行を「神の遣い」として迎える。
ドン・キホーテからは城主だと思われており、中盤で騎士に任命した風車にぶん投げたグルグルの剣で
「マリア」という妻がいるが、こちらはドン・キホーテを歓迎していない。


◆セットリスト

ここでは代表的な楽曲について記述する。


  • ラ・マンチャの男(原題: MAN OF LA MANCHA)

即興劇冒頭で歌われる。
直前に主人公アロンソ・キハーナとドン・キホーテについて説明しながら準備をするセルバンテスと盛り上がる前奏に心滾ること間違いなし。
後述の結末でも歌われる。しかし...。


  • ドルシネア(原題: DULCINEA)

ドン・キホーテがアルドンザに対して歌う。
曲の終盤でラバ追いたちがからかうため突然メロディが変わってしまう。
初対面の爺さんに思い姫扱いをされて困惑するアルドンザだが...。
こちらも終盤で歌われる。しかもアルドンザが。


  • 見果てぬ夢(原題: THE IMPOSSIBLE DREAM)

作品中盤でドン・キホーテが騎士としての生き方を歌う。
中盤のセルバンテスの台詞同様、本作のテーマが多分に詰まった一曲である。
本作のフィナーレとしても採用されている。実は微妙に歌詞が異なる。


◆結末

+ -

やがてセルバンテスに出頭の命令が下され、囚人たちは困惑する。
牢名主は「続きをやってほしい」とセルバンテスに頼み込み、即興で結末を考えた―。



カラスコの活躍により帰宅し、療養を受けるキハーナだったが、既に廃人と化していた。
本当にこれでよかったのかと問う神父だが、カラスコは「これでよかった」と聞かない。
サンチョに扮していた農夫が駆けつけ意識を取り戻すも、ドン・キホーテとしての旅を「不思議な夢」と片付けてしまい、遺書の用意をさせる。
そこに来客が現れ、家政婦が対応するが...。


あの人に会わなくちゃいけないんだよ!

あなたのような阿婆擦れ、旦那様が知るはずありません!

どけババア!


訪問者はアルドンザだった。
粗末ながらも上着を羽織り、髪の毛を直す姿は細やかながらも貴婦人らしい振舞だった。
アルドンザは死の床に就こうとするキハーナに「殿様」と呼びかける。
カラスコに止められようとも、ドン・キホーテとして交流した事実を語り続けるアルドンザ。


殿様!思い出さなきゃいけないよ!


嗚呼、あれは…


夢ではなかったのだ


病に苦しみながらも立ち上がろうとするキハーナ、否ドン・キホーテ。
騎士は病に倒れはしないのだ。
農夫とアルドンザ、否、サンチョとドルシネアに支えられながらも、ドン・キホーテは高らかに歌う。


が、時すでに遅し。
ほんの僅かだがドン・キホーテとして復活を遂げたキハーナは、やがて永遠の眠りに就いてしまった。
神父が鎮魂歌を歌い、農夫が涙する横で、アルドンザ姿勢を正す。


男が死んだ。あたいの知らない人だった。

ドン・キホーテは、まだ生きている。信じるんだ。


アルドンザの前で息絶えたのは名も無き男。ドン・キホーテではない。
アルドンザはかつてドン・キホーテが投影したあの名前を、愛おしそうに呟いた。


私の名は、ドルシネア。



即興劇は終了、延吏たちにセルバンテスは囲われていた。
「私も人気者になったものですな。」とセルバンテスは自嘲する。
牢名主は「ドン・キホーテ」に一定の理解を示し、セルバンテスに対して「火炙りにされるなよ」と励ます。
セルバンテスは「火炙りにされるつもりはないですよ。」と返し、召集に応じるのだった。
牢名主は呼び止める。


ドン・キホーテとお前さんは、兄弟なのか?


神よ、御許し下さい。


我らは二人とも、ラ・マンチャの男です。


◆日本での動向

日本では1969年に初演。以降は東宝の製作で上演されている。
主演は六代目市川染五郎、即ち二代目松本白鸚その人である。
上演されて既に50年以上経過した本作だが、未だ日本で唯一のラ・マンチャの男である。


既に松本氏は音楽の素養を見出され、1965年初演の『王様と私』で主演を務めている。
とは言え歌舞伎俳優としてのキャリアこそあれど、音楽大学にも通っておらず、劇団四季に所属した経験もない松本氏の採用は東宝からしても凄まじいギャンブルだったという。
しかし蓋を開ければ持ち前の演技力とクラシック歌手に師事して鍛えた歌唱力、そして祖父である初代吉右衛門の発声方法を身に着けた松本氏は、正しく54年間君臨する「ラ・マンチャの男」となったのだ*15


その存在感はブロードウェイスタッフの知るところとなり、1970年にブロードウェイで開催された「インターナショナルドン・キホーテフェスティバル」の日本代表として招待され、「二度とない機会です。」と快諾。
公演中*16と睡眠時間以外は英語の勉強に割き、過酷な稽古を重ねて10週間ブロードウェイに立つのだった。


松本氏にとって非常に思い入れのある作品であり、本作のイラストを描いたり長女の松本紀保*17の名前の由来になっている。
また娘2人とは1995年より共演しており、2022年公演では次女の松たか子と10年ぶりの共演を果たした。


2022年2月の日生劇場での公演を以て、松本白鸚は降板することを発表*18
しかし2021年末から流行していたオミクロン株により公演関係者が次々と感染、26回予定されていた公演は7回に短縮されるという憂目に遭った。
大千穐楽を予定していた2022年2月28日付で松本氏からメッセージが寄せられ、「初日の幕が開けただけでも幸運」と認めていたが、大千穐楽は幻と化してしまった*19


しかし...


2023年4月、奇跡の復活


何と映画演劇文化協会の協力の元、横須賀芸術劇場にて、10日間の復活公演が決定したのだ。
観劇を予定していたが泣く泣く払い戻した観客たちは喜び、チケットは完売御礼と相成った。
キャストはほぼ2022年公演出演者が採用されたが、カラスコ役のみ吉原光夫から伊原剛志に変更された。


+ 2023年公演のあれこれ-

本作の特徴的な舞台装置は天井の格子から伸びる大階段だが、2023年公演のみ大階段は使用されず、石畳を模した舞台*20に平坦なスロープが掛けられていた。
また上演時間が135分と比較的短いため*21休憩なしで上演されるところを、休憩が設けられていた。第四の壁をぶち破って「休憩だよ!」と宣言する牢名主は語り継がれていい。
松本氏は御年80歳*22であり、また牢名主役の上条恒彦も83歳と高齢であるための変更とされる*23
だが「ラ・マンチャの男」は生きていた。
凄まじい声量はそのままに、「作品のテーマと生き方が一緒になってしまった」松本氏の「ラ・マンチャの男」は正に集大成に相応しいものだった。


大千穐楽にあたる2023年4月24日の公演ではキャストと観客が一丸となって『見果てぬ夢』を合唱し、幕引きとなった。


2023年公演の大千穐楽における通算上演回数は1,324回を記録。日本国内における単独主演上演回数としては歴代3位となった*24


ところで次の『ラ・マンチャの男』やる人って誰?大変だよ! by市村正親


◆余談

  • 本作は今日において不適切とされる表現*25をそのまま残して上演している。あくまでも世界観の尊重のためだが、観劇の際は留意すること。

  • 1972年にユナイテッドアーティスツ制作で映画化された。監督は『ある愛の詩』でアカデミー賞を受賞したアーサー・ヒラ―。

  • 1966年のトニー賞のトロフィーはワッサーマンが保有していたが、2012年に妻のマーサ・ネリー夫人を介して松本氏に進呈された。また初版レコード100万枚記念のゴールドディスクも、2019年に夫人を介して進呈された。

  • 本作に関連する菊田一夫演劇賞受賞者は、松本氏の他に友竹正則*26や上月晃*27、上條氏、駒田一*28がいる。


追記・修正は牢獄で即興劇を行ってからお願いします。

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  • 一度見てみたいと思ったまま終わってしまったが、今年復活してたことを今知った…。 -- 名無しさん (2023-04-23 16:51:12)
  • 歌舞伎役者あるあるだけど、松本幸四郎のイメージ強すぎるせいか松本白鸚って言われてもピンと来ない -- 名無しさん (2023-04-23 19:44:27)
  • というより『ラ・マンチャの男=松本幸四郎』のイメージまである -- 名無しさん (2023-04-23 21:04:37)
  • ドン・キホーテのミュージカルバンドだと思ってたが、実際はもっと複雑な話だったんだな -- 名無しさん (2023-04-23 21:53:34)
  • 普遍的なテーマだよなぁ >叶わぬ夢を見続けることは愚かなのか -- 名無しさん (2023-04-24 08:35:24)
  • キャストが突然踊りだすっていうけど、そんなに突然踊りだすミュージカルってあるっけ? 大体ちゃんとみてるとそれほど唐突ではないのだが… -- 名無しさん (2023-04-24 15:01:30)
  • ↑ものにもよるけど、特にブロードウェイミュージカル黎明期は日本人からするとそう感じるものが多いイメージ。ウエストサイドとか -- 名無しさん (2023-04-24 16:18:01)
  • ↑2 観客がダンスを求めるから(ダンスがないと退屈するという理由)「まぁキレイな風景だしバレエ踊らせとけ」みたいな作品も少なくなかった。大体再演時にバレエシーンはカットされる。「110 in the shade」とかは2008年版で夜のバレエシーンが丸々無くなってたり。 -- 名無しさん (2023-04-24 17:37:59)
  • ラスト公演が自分が初めて見に行ったミュージカルなのだが「80歳でこれだけ声がでるなら、若い頃はどれだけだったんだ!?」となったよ。 -- 名無しさん (2023-04-25 19:22:41)
  • 2019年、日本初演50周年記念の公演を見た。パンフには50周年記念ということでいろんな人のコメントが寄せられているけどそのメンバーがすごくて(小泉元首相、松井秀喜さんなんかもある)本当にすごいことをやった人なんだなあと実感した。作中の台詞「一番憎むべき狂気とはあるがままの人生に折り合いをつけてあるべき夢のために戦わないことだ」は名台詞だと思う。2023年の公演は見れなかったけど、このとき見に行けて本当に幸せだった -- 名無しさん (2023-04-25 20:28:40)
  • なるほど、なんかもう表現とか関係なく踊りを入れるアレがあったのね… -- 名無しさん (2023-04-25 21:16:08)
  • 去年チケットようやくチケット取れたらコロナで公演中止になってしまったぜ -- 名無しさん (2023-04-26 19:51:23)
  • 2023年の日本公演について追記しました。舞台ならではの臨場感を言葉にすると安っぽくなるのが何とも。ともかく、お疲れさまでした。 -- 名無しさん (2023-05-08 00:22:32)

#comment

*1 現在はニューヨーク公共図書館にビデオテープが保管されている。
*2 テレビドラマを中心に活動していた脚本家。2008年没。
*3 舞台演出家。本作以外の演出作として『グランド・ホテル』がある。2012年没。
*4 『王様と私』の再演版の演出家でもある。2014年没。
*5 当初はW.H.オーデンに作詞を依頼していたが、あまりにも風刺が強すぎてダリオンに変更された。2001年没
*6 2023年4月現在のブロードウェイ・シアターのロングラン公演番付は32位。2009年初演の『ロック・オブ・エイジズと同着である
*7 禁酒法時代や第二次世界大戦の直後のアメリカ等、治安が悪い時代を背景にしている作品が多い。主人公がマフィアや詐欺師であることも。
*8 1960年代当時も『キャバレー』等ハッピーエンドとは言いづらい作品も存在していたが、少なくともメタ構造を利用したブロードウェイミュージカルは他にない
*9 2023年日本公演ホームページより引用
*10 セルバンテスが投獄されていたのは事実だが、税金を納めていた銀行の破産により背負わされた追徴金を支払わなかったため
*11 モデルは百姓娘のアルドンザ・ロレンソ
*12 作中でもペドロにわざと落とされた金に唾を吐く等、片鱗は見せている
*13 原作にも登場するが、名前は不明
*14 客席からは鏡に映る己を見て絶望するキハーナが映る、本作の名場面の一つ
*15 この功績が讃えられ、第47回菊田一夫演劇賞特別賞を受賞した
*16 当時は『春の雪』の公演中だった
*17 舞台女優として活動。『相棒』シリーズでお馴染みの川原和久の妻である。
*18 2019年公演より考えていた様子。
*19 COVID-19黎明期は全公演が中止になる、1人でも感染者がいれば公演中止になる等厳しい状態が続いていた
*20 本来は傾斜のある「八百屋舞台」だが、こちらも傾斜がついていないものに変更された
*21 140~150分程度の作品が多い
*22 2022年の十三代目市川團十郎白猿の襲名披露公演を体調不良で休演していた
*23 移動や一部の動作の際はキャストの補助が入った。ちなみに歌舞伎では高齢の演者に後見の補助が入ることはよくあったりする。
*24 2023年5月現在の1位は森光子主演の『放浪記』の2017回、2位は堂本光一主演の『SHOCKシリーズ』の1900回以上
*25 所謂放送禁止用語の使用、ムーア人に対する扱い等
*26 1969年より20年間神父役を務めていた。1993年没。
*27 1977年より12年間アルドンザ役を務めていた。1999年没
*28 『遊戯王』のバンデッド・キースの中の人である。

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