登録日:2022/03/17 Thu 23:27:17
更新日:2024/06/18 Tue 11:42:13NEW!
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フリーゲーム rpg ゲーム 絹笠マルニ reincarnation
Reincarnationとは、絹笠マルニ作のフリーゲームである。
概要
WOLF RPGエディターを用いて制作されたゲーム。このため、プレイにはPCが必要。
ゲームシステムは上下左右移動+コマンド戦闘ありのオーソドックススタイルのRPGであるが、
最大の特徴はRPGらしからぬ幻想的で詩的な世界観。
明確なストーリーは存在するが大きな流れとして語られることはなく、作中に多数散らばったオブジェクトや、キャラクターたちの何かを示唆するような会話から類推していく形になる。
彼女たちの長所を活かした戦い方をして、新しい女の子を仲間にしてあげてください。そして、彼女たちの主に会うことがこのゲームの目的です。
一周目は、少女を育てるゲームです。
二周目は、彼女を知る物語です。
公式の紹介にある通り、このゲームは物語上、最低二周(普通にプレイしているなら三周)することが前提に作られている。
一周目の目標は少女たちのレベルを上げて"悪い子"たちを倒し、囚われた少女たちを救出すること。
この時点では世界観は断片的に語られるのみであり、プレイヤーは何が起きているのか掴みづらい。
そして、二周目。
プレイヤーは「彼女」の謎に本格的に迫ることになる。
この周になると日記等によって本格的にこの世界の謎が明かされていくことになる。
登場キャラクターが敵も味方も全員少女であることにも、少女一人ひとりに割り当てられた詩のような日記にも、そして謎めいた世界そのものにもすべてに理由が存在し、その伏線が回収されていく。
可能であれば、お気に入りの少女ひとりの日記の内容をどこかに記録してから攻略に臨むとより楽しめるだろう。
あらすじ
星空の中に浮かぶ謎の世界で目を覚ました主人公。
彼女の前に現れた案内人は「"主"が主人公の友達を閉じ込めた」と唐突に語りだす。
案内人は続けて
「閉じ込められた友達は"悪い子"が監視しており、かれらを倒すと友達を助け出せる」こと、
「"主"は主人公たちに会いたがっているから、最後には"主"にも会うべき」
という話だけすると、そのまま黙り込んでしまう。
ここに至るまで"主"、主人公、および"主人公の友達"なる存在について一切の説明はない。
主人公たちは何者なのか?"主"とはなんなのか?そして、"主"はなぜ主人公たちを閉じ込めたのか?
その謎は、ゆるやかに明かされていく……。
少女たち
このゲームにおけるプレイアブルキャラ。
主人公とその友達にあたるのが彼女らである。
特徴も世界観もバラバラであり、ゲーム上のスペックも大きく違う。
また、少女たちにはそれぞれ日記が割り当てられており、仲間にすることで彼女らの心情を綴った「表日記」を、仲間にして一周目をクリアすると“主”から彼女らに宛てられた手紙である「裏日記」を閲覧できるようになる。
ただし、一周目をクリアすると表日記が裏日記に挿し代わり、二周目以降は表日記を見られなくなる仕様であることには注意。
"魔女"アンジェリカ
いかにもな魔女の恰好をした少女。ゲーム開始時に主人公として選択できるキャラのひとり。
見た目通り魔法の扱いに長けており、攻撃・支援・回復をひととおり行え、できることの幅が多い。
自己主張の強い人物で、日記の文面や会話は自信に満ちているが、どこか虚勢を張っているようでもあり…
"放浪者"イルガ
頭からうさ耳を生やした僕っ娘。ゲーム開始時に主人公として選択できるキャラのひとり。
足の速さと手数を武器にする速攻アタッカー。攻撃も支援もこなせるが、中でも味方の技威力を補強する「てだすけ」が有用。
口下手かつポーカーフェイスの持ち主で、周囲からは誤解されやすいらしい。「旅人」の自称通り、イルガ本人はそれを割り切っている様子。
"獣戦士"シャルル
大剣「いぶし銀」をかついだケモ耳の少女。ゲーム開始時に主人公として選択できるキャラのひとり。
高いHPと攻撃値を持つパワーファイター。魔法に依存せず戦え、序盤から基礎能力値が高めなので、パーティーが整っていない序盤は特に重宝する。
竹を割ったような朗らかな性格だが、ケモ耳で周囲から奇異の目を向けられるようで、本人はそれを苦手としている。
"森の狩人"コーデリア
尖った耳とツインテが特徴の、森の民のような恰好の少女。
味方へのバフ、敵へのデバフ、状態異常の付与といった、攪乱系の技を多く保有するサブアタッカー。その代わりに火力は高くないのが玉に瑕。
ツインテの見た目から予想はつくが、ツンデレ気質。
"亡国の忘れ者"クララ
鎧に身を包む少女騎士。
このゲームでは唯一となるタンク特化キャラで、敵の行動を制限しつつ自身にヘイトを集めることができる。全体的に打たれ弱いキャラの多い本作では攻略上最重要とも言える存在であり、彼女を仲間にして育成できると攻略がぐっと楽になる。
やはりというか、性格はテンプレな女騎士のそれである。幸か不幸か、「くっ殺」は言わない。
"薬草摘み"ポーラ
いかにも寒々しそうな民族衣装を着こんだ、おかっぱの少女。
回復特化キャラで、回復+αが行える他キャラに比べるとスペックは見劣りしがち。しかし、戦闘中に回復アイテム「薬草」を拾い、それを使って様々な行動を行える唯一無二の特性を持つ。
余談だが、彼女宛ての「裏日記」はぶっちぎりで重い。
"見習いシスター"リシュリー
緑のドレスと花の髪飾りが特徴の、お嬢様風の少女。
回復魔法に特化した後方支援キャラで、見た目通り耐久力は高くない。が、敵のヘイトを特定の味方に集める「おはやし」によって敵の行動を操作できる。タンク役のクララとは相性がいい。
"妖"牡丹
赤い瞳と二本の角が鬼子を思わせる、和装の少女。
高いHPを燃料代わりに強烈な一撃を放つ砲台系キャラ。敏捷値と攻撃値がともに高く、ザコ敵くらいなら一撃で仕留められる。HPを削る関係上あまり打たれ強くはないので、そこをどう補うかがポイント。
やたらと「見られる」ことに固執し、日記では「気づいてもらえない」ことを嘆いているが……?
"占い師"オリビア
アンジェリカがファンタジーの魔女なら、こちらは比較的現実寄りの魔女の装いをした少女。
魔法が得意、というより魔法完全特化型であり、魔法以外の能力はからっきし。足も遅い。が、魔法は威力・量ともに最高峰。連続攻撃ならぬ連続魔法を習得できる唯一のキャラでもある。
言動は茫洋としており、つかみどころのない人物。
"厨二病"リオ
ゴスロリ?に身を包む少女。厨二病の二つ名の通りちゃんと眼帯もしており、邪気眼系のようである。
見た目こそアレだが、攻撃性能はトップクラス。自己強化スキル、カウンター、高い威力の攻撃、と一人で完結しており、味方にあまり頼ることなく渡り合える。
"いばら姫"ロゼ
貴族風の装いの少女。本人曰く「運命の相手が来るまで眠り続けていた」らしい。
HPを全回復する代わりに行動不能になる「眠る」、攻撃がデフォルトで全体攻撃、と、独特の仕様を複数持つ特殊なキャラ。扱いは少々難しいが、能力値はいい意味で平均的。
「眠り」がモチーフにあるだけに、寝具には拘るタイプ。
"戦乙女"エーリエル
本作の隠しボス。二つ名に違わぬヴァルキリアの少女。
ある条件を満たすと戦うことができ、倒すことに成功すれば仲間にできる。
隠しボスだけあって相当に強いため、事前の準備は怠らないようにしたい。
なお、エーリエルは数いる「少女たち」の中でも特別な存在であり、彼女をパーティに入れていると一部のボス戦で専用会話が挿入される。
日記の順序も彼女だけ逆であり、エーリエルの表日記は“主”からエーリエルに宛てられた手紙、裏日記は“主”に向けたエーリエル自身の想いを綴ったものとなっている。
“オルゴールの少女”ヴァルネ
下北沢あたりに居そうなバンド女子を思わせるチャラい格好の少女。
エーリエルに続く隠しプレイアブルキャラその2で、こちらも戦って勝つことで仲間にできる。
スタート地点にいるうさぎのショップ店員から高額アイテム「オルゴール」を購入することで挑めるようになる。
攻撃・変化技・回復すべてを高水準で熟せるオールラウンダーで、戦力としてはエーリエルをも上回る。だが、その分ボスとしての強さはエーリエルを凌駕し、エーリエルに勝利したパーティでさえ鎧袖一触にされかねない。ストーリーにはほぼ関わってこない完全おまけキャラなのが救いか……。
"悪い子"たち
本作のボス達。
"主"の命に従い、上述の少女たちを封印している存在。
彼女らを倒してラスボスへの道を開き、その先でラスボスを撃破することが一周目のクリア条件。
また、彼女らを一人倒すたびに閉じ込められた「少女たち」のうち一人を助け出して仲間に加えることができる。
解放上限の都合上、「表日記」を全員分見ることはできないので、気になる少女の日記はメモしておくとよいかもしれない。
"人魚"セイレーネ
ステージ1「下水道の世界」のボス。
人魚であるにもかかわらず水のまったくない地下通路に放り出されるというなんとも言えない状態だが、このような状態にされているのは、彼女を従える"主"の意向によるものらしい。
"サンタクロース"サンディ
ステージ2「雪の世界」のボス。
サンタモチーフだが、性格は皮肉屋できつめ。
ゲーム中には表示されないが、炎系の攻撃が弱点に設定されており、炎魔法の使い手がいると攻略が楽になる。
"月"ルーナリア & "太陽"アポロンヌ
ステージ3「森の世界」のボス。
山頂までたどり着くと二人がかりで襲ってくる。このゲームのお約束に漏れず、二人とも女性。
ルーナリアは攻撃・回復を織り交ぜたオールラウンダー、アポロンヌは超威力の必殺技「トンファーキック」と通常攻撃のみで戦うロマン砲キャラ。
特にアポロンヌの「トンファーキック」は要警戒。非常に威力が高く、耐久の低いキャラだと一発で沈みかねない。
"雷神"雷子
ステージ4「和の世界」のボス。
いわゆる鬼娘だが、比較的穏やかな性格。
シャルルに近い戦士タイプで、二回攻撃や攻撃力UPで火力を上げながら攻撃してくるのが特徴。
また、このステージからボスの行動回数が増えており、総被弾量も必然的に上がってくるので注意。
いかに打たれ強いパーティを編成できるかが勝利の鍵。
"幽霊"モルス
ステージ5「屋敷の世界」のボス。
ブラックジョークを飛ばしたりこちらをおちょくったりと、幽霊の割に人を食ったような言動をする。
高威力の攻撃魔法「ダークスフィア」や「パラライズ」での麻痺撒きなどを織り交ぜてくる厄介なボス。
全体攻撃の割合が多い上、こいつも二回攻撃をしてくるので地力が低いとあっさり返り討ちにされてしまう。
搦手が通用しにくいのでシンプルにレベルを上げるべし。
“主”
本作のラスボス。
モルスを倒してステージ5をクリアすることで戦えるようになる、黒いもやに包まれた人影のような存在。
こいつを倒すことでゲームは2周目へと移行し、日記も裏日記へと切り替わる。
攻撃がすべて「なにかをしてきた」表記となるほか、全体攻撃をかなりの高頻度で放ってくるため、タンクに引き付ける作戦だけでは勝ちにくい。こまめな回復が勝機を左右する。
なお、本ゲームにはエーリエルを始めとして隠しボスが多数存在する。完全クリアには、ステージのどこかにいる彼女らを全員探し出して倒す必要がある。
Ms.リデル
ステージ6「アリスの世界」のボス。
「不思議の国のアリス」そのまんまの姿をした少女。
このステージのみランダムエンカウント方式となっており、テレポートポートを多用するなど、ステージ全体が迷いやすい仕掛けになっている。
仕様上、ステージ5をクリアすればラスボスに挑めるので、彼女に挑む必要性はないが、
悪い子のひとりである彼女を倒せばやはりプレイヤーキャラをひとり解放できるので、戦力が不安なら先に攻略しておくとよい。
なお、彼女を倒すとステージ7に挑戦できるようになる。
マレーバク/メモリア
ステージ7「ボスラッシュ」のボス。
作中世界の成り立ちについてなにかを把握しているようだが……?
このステージのみ、ステージ1~6のボスと順番に戦うボスラッシュ方式で、マレーバクはその最後に控える。
2周目以降はマレーバクは登場しなくなり、代わりにメモリアがボスとして登場する。
真のラスボス
隠された要素をすべて解放し、ダンジョンの最深部まで辿り着くことで戦える謎の存在。
上半身が人、下半身がタコのような異形の姿をしており、こいつの支配するステージも同じく異形の敵「なりそこない」達がうようよしている。
コレに勝利してようやく、本作は真のエンディングを迎えることとなる。
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