登録日:2022/01/30 Sun 00:22:00
更新日:2024/06/17 Mon 13:44:44NEW!
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マジック:ザ・ギャザリング 燃え尽きぬ炎とは、世界初のTCG『Magic the Gathering』のコミカライズ作品の1つである。月刊誌『電撃マ王(現・電撃マオウ)』にて2010年4月号から2011年6月号まで連載された。作画は日森よしの、脚本は村山吉隆。
概要
現在でもゲートウォッチとして活躍しているプレインズウォーカー、チャンドラ・ナラーを主人公としている。
ストーリーの原作は海外でのみ発売された小説、『The Purifying Fire』を基としており、登場人物なども一部オリジナルキャラクターを除き共通している…のだが、日本でのコミカライズということもあり、キャラクターのデザインは日本的に直されている。本来は「メスゴリラ」と揶揄されたこともある主人公のチャンドラは美少女化、アメリカ的なマッチョヒーロー、ギデオンは細身のイケメンになっている。
単行本は全2巻。1巻には《カルドーサのフェニックス/Kuldotha Phoenix》、2巻には《幻影のドラゴン/Phantasmal Dragon》のカードが付属。幻影のドラゴンは基本セット2012に先駆けての先行収録である。
チャンドラなどの人物名からわかるように、例によって背景ストーリーのコミカライズであり、MtGのカードは一切登場しない。
逆に言えば、MtGのルールを分からなくとも、次元やマナといった最低限の設定さえ理解できれば、洋風ファンタジーの冒険譚として楽しむことが出来る。
デュエルデッキ「ジェイスvsチャンドラ」の日本語版では両プレインズウォーカーが本作仕様の特別イラストになっている。世界観が壊れるとは言わない。
キャラクター
前述の通り、美少女化を果たした主人公。活発な性格の紅蓮術士であるが、赤らしく衝動性が強く、自身が修行しているケラル僧院の屋根を吹き飛ばしたり、見つかると仲間を呼ぶ敵に攻撃を仕掛けたりと、トラブルを起こすシーンが多い。
一方で、困っている仲間を見過ごせない正義感を持ち、ケラル僧院から「騒ぎを起こすな」といわれているにもかかわらず、捕らわれたドルイドの少女を助けることを選択している。
主な使用魔法は、稲妻、火葬、猛火、集熱の火猫召喚など。
自分たちの法を押し付け、昔からエルフが暮らしていた領地に監視員を置き、些細な魔法*1すら「悪意ある魔法」として使用者を罰するなどの横暴を働くヘリウド騎士団及び騎士団長のウォルバート3世と対立する。
元々は魔法が禁止されていた世界で生まれ、密かに炎や火柱をあげて遊んでいたが、騎士の一団が「禁じられた魔術で反乱を起こそうとしている」と村で犯人捜しを行い、その時に住居に火をつけられ、妹たちを焼き殺され、それがきっかけでプレインズウォーカーになっている*2。
前述の通りイケメン化。性格に関しても冷めた感じであり、チャンドラから詰問されても「教える必要はない」と受け流したり、皮肉を言うシーンもある。後に友人となるラノベ主人公かな?
武器はTCGでもお馴染みのスーラ(鞭)であり、魔法を使用するシーンは「忘却の輪」1回のみ。
次元ケファライの「星の聖域」でチャンドラと出会い、彼女が巻物を奪って追われていたところを助けたが、その際彼女と共にプレインズウォークも含め魔法が使用できないディラディン次元に囚われてしまった。
その後、チャンドラと共闘して魔法を封じた元凶であるベルラブ王子を打倒したが、その後ヘリウド騎士団に手を貸していたことが明らかになる。
元々は孤児の不良であり、牢獄に捕らわれたが、そこで師となる人物と出会い、罪を諭し正しい行いをすることを学ぶとともに、プレインズウォーカーの「火花*3」を見た*4。そのことをチャンドラから「救いの火」と称されるが、本人は否定しており、その後何かあったと思われるが、以降のことについては明かされていない。
- マザー・ルチ
チャンドラが所属するケラル僧院の修道院長を務める老婆。紅蓮術士でありながら礼儀正しく物腰が柔らかい。ウォルバート3世とはかつてよりの知り合いであるかのような描写がなされている。連載終了から数年後に明かされたその正体は…
- シスター・フロベル
原作小説に登場しないの本作オリジナルキャラクターで、ケラル僧院の修道女。厳格な性格で、トラブルメーカーのチャンドラを叱ることが多いが、チャンドラが「正式なメンバー」として認められるために何日も徹夜して膨大な資料の中から前例を探し出すなど、彼女のことを実の娘のように気にかけてもいる。
- サミール・ミア・カウディ
グレートウェスタンウッドの村で村長を務めるエルフの男性。見た目や言動は若々しいが、老婆であるルチと長い間友人であり、見た目以上に長命である。エルフらしく緑の魔法を得意としており、主な使用魔法は巨大化、濃霧など。
本来は友好色でありながら自分たちの領地にまで圧政を及ぼそうとしているヘリウド騎士団とは対立している。
そのことからケラル僧院に調査の協力を要請し、チャンドラがその任についたが、トラブルメーカーである彼女に振り回される。その後ヘリウド騎士団に捕らわれた村の少女を助けるため、チャンドラと騎士団の本拠地がある街ジナラへ向かう。
後に様々な事件を乗り越え、ディラディン次元から帰還したチャンドラに、ヘリウド騎士団が僧院を包囲していることを教え、僧院に戻ろうとするチャンドラに協力する。
- ウォルバート3世
白の法を世界に広めるために横暴を働くヘリウド騎士団の騎士団長。
悪しきものを焼き払う「浄化の炎」でチャンドラを火葬し、プレインズウォーカーであっても白の法の前では無力だと人々に見せつけるという目的のため、「ジナラの騒動の犯人捜し」を名目にチャンドラを捕えるため僧院に騎士を送り込み、最終的に僧院を包囲し、チャンドラが投降するように仕向けた。
その後チャンドラを処刑しようとするが、チャンドラがこの世界や自分自身を受け入れたことで、浄化の炎はチャンドラを受け入れ、自身も飛び込むが*5、悪しきものであると判別され焼かれる。
- ヴィッセリア
原作小説に登場しないの本作オリジナルキャラクターで、ケファライ次元の「星の聖域」を守護する女性。並外れたマナの源のありかが描かれた巻物を守護する。かつてもチャンドラが巻物を盗んでおり、対決するのは2度目。
打ち消し呪文や幻術を得意とする。主な使用魔法は取り消し、意志の力*6など。
チャンドラを追い詰めるが、突如現れたギデオンと共にプレインズウォークで逃げ出され、何が起こったかもわからずに逃したことを悔しがっていた。
- ベルラブ王子
ディラディン次元を支配する吸血鬼。呪いにより、自身以外魔法を使えなくしたり、夜が明けないようにしていた。プレインズウォーカーの存在を認知しており、利用することで別の次元にわたることを企む。主な使用魔法は本質の吸収、魂の消耗など。
チャンドラとギデオン(とジャール)を捕え、チャンドラを利用し、ギデオンは処刑しようとしたが、油断してマナを蓄えている「睡蓮の花びら」を使わせたことで、ギデオンに呪いを一時的に封じられ、その隙にチャンドラが放った「猛火」に焼き払われた。
- ジャール
ディラディン次元に棲むゴブリン。チャンドラの荷物を盗もうとしたが捕まり、ディラディンのことを彼女らに教える。その後ベルラブに捕らえられ、給仕係にさせられるも、まんざらではなかった様子。
ベルラブが倒された後は、朝が来たことを喜び、チャンドラとギデオンにお礼(ベルラブが残した食べ物)を渡そうとするが、その時には二人はプレインズウォークした後だった。
伝説の紅蓮術士のプレインズウォーカーで、ケラル僧院の創設者。現在では行方をくらませており、僧院に飾られた像として登場する。
しかし、連載終了よりずっと後に彼女の動向が分かり、本作でも登場していることが明らかとなった。
かつて「星の聖域」の巻物をめぐって争った青のプレインズウォーカー。チャンドラが奪った巻物を取り返すことに成功し、そのせいでチャンドラは再びケファライ次元に赴かなければならなくなった。
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- コレ以降本家チャンドラもやや絵柄が可愛くなったよね -- 名無しさん (2022-01-30 10:28:57)
- 生い立ちの話に関しては、ジェイスもオリジンで出た設定とそれまでの設定微妙に変わってたし、ウギンもタルキールブロックではタルキール出身って設定だったのがドミナリア出身に変わったし 割と設定変更されるよね -- 名無しさん (2022-01-30 10:49:44)
- このギデオンをゲートウォッチ時代のリリアナに見せようものなら本編でのギデオンの屈強な肉体を揶揄した「厚切り肉」に対し「ローストビーフ」とでも称するのだろうか -- 名無しさん (2022-01-30 11:39:45)
- MTGの新世代連中の設定はコロコロ変わるからまあ…ほら多元宇宙最高種族のニッサとかね。 -- 名無しさん (2022-01-30 16:24:17)
- ↑PW連中以外でも、ラヴニカのギルドは崩壊した!からの回帰したらあっさり復活してたりとかね 灯捧げた→復活のテフェリーとか死んだ→生き返ったぺスとか含めて、良くも悪くもアメリカ的というかアメコミ的というか -- 名無しさん (2022-01-31 19:42:21)
- 元小説の描写的にはこっちのイケメンギデオンが正しいと聞いたな。あくまでもこの小説の中だけの話に限るが -- 名無しさん (2022-02-03 01:29:22)
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*2 後に語られたチャンドラのオリジンは大体の流れは似ているが相違点もあり、騎士の一団ではなく領事府、妹はおらず殺されたのは両親(実は母は生きてた)、チャンドラは処刑されそうになり、そこでプレインズウォーカーになったなどがあげられる。
*3 現在は「灯」。
*4 チャンドラ同様現在の設定とは、単なる悪党ではなく義賊だったこと、師にあたる「ヒクサス」の教えは牢獄内で学んでいること、灯を得た時の詳細など、差異が生じている。
*5 かつても炎の中に飛び込み、自身の魂の潔白を証明している。
*6 連載当時は「Force of Will」という英語名のみであったが、「意志の力」という名称で訳され、後にカードの日本語版が出たときも同名となった。
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