2021年第23回ブリーダーズカップフィリー&メアターフ

ページ名:2021年第23回ブリーダーズカップフィリー_メアターフ

登録日:2021/11/20 (土) 11:14:09
更新日:2024/06/13 Thu 11:05:24NEW!
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競馬 g1 川田将雅 歴史的快挙 ブリーダーズカップ ブリーダーズカップフィリー&メアターフ ラヴズオンリーユー



2021年第23回ブリーダーズカップフィリー&メアターフとは、2021年11月7日にアメリカデルマー競馬場で開催されたG1レース(芝11ハロン、3歳以上牝馬、定量(3歳北半球産120ポンド、南半球産118ポンド、4歳以上124ポンド))であり、ラヴズオンリーユーによる日本競馬史に残る歴史的快挙が成し遂げられたレースである。




ブリーダーズカップフィリー&メアターフとは

米国競馬最大の祭典であるブリーダーズカップ・ワールド・サラブレッド・チャンピオンシップを構成する1レースであり、米国の牝馬限定レースとしては最高タイの格と賞金を誇るレースである。
過去の勝ち馬の中ではGⅠを7勝しジャパンカップにも参戦したウィジャボードが特に有名であり、これまで日本馬は3頭が挑戦したもののレッドディザイア*1の4着が最高であった。


2016年以来の挑戦となった今回の遠征では、海外遠征に積極的なことで有名な矢作芳人調教師が手掛けるラヴズオンリーユーが川田将雅騎手を鞍上に参戦。また、同じ厩舎所属のマルシュロレーヌがBCディスタフへの参戦も兼ねて同行した。


出走馬

馬番馬名騎手
1ゴーイングトゥベガス(Going to Vegas)U.リスポリ
2ポケットスクエア(Pocket Square)I.オルティスJr
3アカネラ(Acanella)C.キーン
4ルジール(Rougir)M.ギュイヨン
5クイーンスプリーム(Queen Supreme)J.ドイル
6ラブ(Love)R.ムーア
7ウォーライクゴッデス(War Like Goddess)J.ルパルー
8ラヴズオンリーユー川田将雅
9マイシスターナット(My Sister Nat)J.オルティス
10オーシャンロード(Ocean Road)O.マーフィー
11ドッグタグ(Dogtag)F.プラ
12アウダーリャ(Audarya)W.ビュイック

※米国だと枠番による帽子色等はない


レース前

日本での発売馬券においては1番人気は日本から挑戦の一昨年のオークス、そして今年のQE二世Sを制したラヴズオンリーユー
これに重賞初挑戦で5着以降は重賞4連勝、前哨戦のフラワーボウルS(GⅠ)も制したウォーライクゴッデス、昨年のイギリス牝馬2冠、今年もプリンスオブウェールズSを制するなどGⅠで5勝を挙げたラブが続く形。
もっとも、国外のオッズも概ねこの3頭が上位人気を分け合う形となっており、それほど評価の乖離があるわけではない。


出走~みんなへの愛を込めて~

レーススタート直後から前目に付けるラヴズオンリーユー、それをマークするラブ、中団に構えるウォーライクゴッデスとそれぞれのポジションを決め、
ペースそのものも800m47秒83、1200m1分13秒と淡々としたペースを刻む。


しかし2周目3コーナーからラブ、そしてウォーライクゴッデスが外をまくって進出を開始すると、内目の先団につけていたラヴズオンリーユーはその2頭が壁になって抜け出せず、
脚が鈍った逃げ馬をかわして直線入り口でやや外目に持ち出すが、目の前には叩き合うラブとウォーライクゴッデス、すぐ外に遅れて進出したマイシスターナット、内側に逃げ馬と完全なエアポケット内に入る絶体絶命のピンチに。


だがラブを競り落としたウォーライクゴッデス、それに襲い掛かるマイシスターナットの間に僅かに空いたスペースに鼻先を突っ込むと、そこから恐ろしい程の切れ味を発揮
一瞬でウォーライクゴッデスとマイシスターナットを切り捨てて逆に半馬身の差を付けると栄光のゴール板へと駆け込んだ


1着:ラヴズオンリーユー
2着:マイシスターナット
3着:ウォーライクゴッデス
4着:ラブ
5着:アウダーリャ
6着:オーシャンロード
7着:ルジール
8着:ポケットスクエア
9着:アカネラ
10着:ドッグタグ
11着:ゴーイングトゥベガス
12着:クイーンスプリーム


2着には人気薄のマイシスターナットが飛び込み、ウォーライクゴッデスは最後の最後に強襲を受けて3着。
4着にラブが粘り込むとマイシスターナットを除けば堅い決着と言える競馬となった。


この勝利によって日本調教馬によるブリーダーズカップ初制覇という史上初の快挙が成し遂げられ、陣営は歓喜の渦に包まれた。
また、鞍上の川田騎手もこのレースが初の海外GⅠ勝利であった事、また遠征前にBCを「子供の頃から憧れていた。凱旋門賞と同じくらい特別なレース」と語っていた事もあり、感情を封印したあまり笑顔を見せない彼が勝利セレモニーで満面の笑みを浮かべながら両手でハートマークを作るパフォーマンスが大きな話題となった。


余談

  • ラヴズオンリーユーの馬主はDMMドリームクラブ。これはオンライン会社DMM.comの一部門であり、DMMバヌーシーとしてクラブ法人へと参入した際の最初の3頭の内1頭がラヴズオンリーユーである。とんでもねえ大当たり掴みやがったなこいつら
    • また、多くは数十~数百口で一口数十万程が一般的な一口馬主に対し、総計1万口と言う超大規模募集を行う事*2、募集総額が非常に高め*3の代わりに追加の金額を求める事もない*4のが特徴。
      • 一般的なクラブ法人だとこう言った海外遠征の際は一口会員に対し遠征費の分割負担を求める事が多いのだが、ここでは全額クラブの自己負担で賄っている。その状況でこの1年で海外3レースして4レース目もする気なのだから剛毅である
  • ちなみにラヴズオンリーユーの祖父は、1989年にブリーダーズカップ・クラシックを征したサンデーサイレンス。32年の歳月を超え部門は違えどサンデーの血がアメリカで華を咲かせることとなった。
    • またラヴズの全兄リアルスティールは2016年ドバイターフの勝者であり、兄妹揃って海外GⅠ勝利というちょっと珍しい記録となった。
  • このレースの後ラヴズオンリーユーは引退レースとして香港カップに出走。同じ日本馬であるヒシイグアスとの競り合いの末に日本馬ワンツーの1着を勝ち取り、有終の美を飾りターフを去った。
  • 馬主のせいでウマ娘来るんじゃねえの?」疑惑が発生している。少なくとも馬主の障害はない*5だろうし

こうしてラヴズオンリーユーと川田騎手が日本競馬史に残る快挙を成し遂げ、ブリーダーズカップ遠征は大成功に終わった










……と、誰もが思っていたであろう。




























しかし。





(マルシュロレーヌが大番狂わせを狙っている!)





その僅か2時間後、この快挙さえも凌駕するさらなる衝撃が襲い掛かる事を、観客も調教師陣営もまだ知る由もなかった………




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  • BC -- 名無しさん (2021-11-20 11:42:40)
  • BC -- 名無しさん (2021-11-20 11:42:48)
  • BCディスタフ前提の記事ならそっちも作りなよ -- 名無しさん (2021-11-20 11:43:20)
  • ディスタフの方もできましたね、いやぁ絶望的な位置から差し切る凄いレースだった。んだけど2時間後のレースに話題かっさわれた気がしてならない...(苦笑)。この記事もディスタフの前振りみたいになってるからもう少し内容ほしいかも、まぁ内容十分まとまってるので何を追記するかって言うと難しいが -- 名無しさん (2021-11-21 00:25:23)
  • 書くとしたらラヴズオンリーユーの前歴くらいなんだろうけどディープインパクトの項目にも -- 名無しさん (2021-11-23 04:05:15)
  • ↑途中送信失礼します、既に解説が書かれてしまってるからどうしたものかという感じ -- 名無しさん (2021-11-23 04:06:33)
  • ラヴズオンリユーの前歴詳細まで書き始めたら項目名がラヴズオンリユー(競走馬)になっちゃうしなぁ。内容的には過不足ないと思うけど…… -- 名無しさん (2021-11-25 22:01:42)

#comment(striction)

*1 ブエナビスタを破って牝馬三冠を阻止した秋華賞馬
*2 2022年現在では、基本的には1頭2000口での募集となっている。セレクトセールで高額になった馬など、一部の仔は4000口での募集もある。
*3 ただし、口数が多い為1人当たりの払う金額は非常に割安
*4 その辺を込みで初期を高めにしている
*5 同一グループ会社のDMMのオンラインゲーム部門の方でもウマ娘は展開されている為

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