ドラゴンクエスト・キャラクターズ トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン

ページ名:ドラゴンクエスト_キャラクターズ トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン

登録日:2021/11/19 Fri 23:08:36
更新日:2024/06/13 Thu 11:05:09NEW!
所要時間:約 12 分で読めます



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1999年9月15日にチュンソフトより開発され、エニックスから発売されたPlayStation専用ローグライクゲームにしてトルネコの大冒険シリーズの二作目。
本作がドラゴンクエストシリーズのPS初進出となった。

あの興奮が帰って来た!


不思議のダンジョンRPG最新作!


ドラゴンクエスト・キャラクターズ

トルネコの

大冒険2

不思議のダンジョン

9/15
発売


前作やその姉妹作『風来のシレン』で国内にローグライクゲームを広めることに成功した不思議のダンジョンだが、今作ではシレンから様々なシステムを逆輸入。更に初代シレンで問題視された初心者への配慮の観点からチュートリアルダンジョンを充実させ、ゲームバランスも比較的マイルドになっている。
そのため不思議のダンジョンシリーズ入門編にはうってつけの作品。
更に転職という本作独自のシステムでいつものダンジョンもより楽しめる他、アイテム持ち込み前提ダンジョンの追加で勿論上級者にもおすすめ。


ドラクエ系不思議のダンジョンでは唯一海外展開され、Torneko:The Last Hopeのタイトルで発売されている。


のちにゲームボーイアドバンスに移植された。(後述)


2002年にはPlayStation2で「トルネコの大冒険3」が発売。こちらは本作とは打って変わって上級者向けの難易度となっている。



あらすじ

前作で「しあわせの箱」を不思議のダンジョンから持ち帰り、村に幸せをもたらしたトルネコ。
しかしその半年後、村とその周辺のあちこちがダンジョン化したり、魔物が姿を見せるようになった。
この異変の原因を突き止めるべく、トルネコは再び冒険へと出るのであった……。



主な登場人物

前作に引き続き主役を務める、太っちょの商人。今作は商人のくせに泥棒したり、戦士や魔法使いに転職したり、ロトの剣・盾を装備したりと大活躍。


  • ネネ

トルネコの奥さん。美人。


  • ポポロ

トルネコ夫妻の一人息子。
彼の活躍が見たい人は次作を待とう。


  • 王様

村の数々の異変を解決するべく、火吹き山に行ったきり帰ってこなくなる。
ストーリークリア後はちいさなメダルの収集役を担う。


  • エド

倉庫の修理担当。倉庫は最大250個まで拡張が可能となる。なお相方のモンドは終盤に合流する。


  • ガシラ

村に時折姿を見せる謎の老人。当初は各地のダンジョン化の黒幕ではないかと疑われていた。
実は今回の事件の裏を知るキーパーソンで、諸悪の根源を封印する「封印の箱」を作成し、トルネコに託す。


  • レミィ

魔法屋を営む女魔法使い。
杖の使用回数を増やしたり、行ったことのあるダンジョンへ階指定で飛ばしてくれるほか、クリア後はトルネコの転職を担当。


  • 銀行屋

村に銀行を開店するために屋敷を買い付けたのだが、なんとその屋敷がダンジョン化し金庫はベビーサタンに盗まれるという災難な人。困り果てていたところを知り合ったトルネコに金庫の奪還を依頼する。取り返してあげるとゴールドを預かる銀行屋を開く。ゴールドを一定数預けるとプレゼントを貰える。


  • 鍛冶屋

鍛冶に使う「聖なる炎」の入手をトルネコに依頼する。
その後施設が使えるようになるが、アイテムを2つ要求してくる*1ため中々使いづらい。
10回ごとの利用で耳寄り情報を教えてくれる……のだが大抵は役に立たない眉唾物の噂ばかり。
開店に際しての恩人にこの仕打ちである。


  • ガイバーラ

合成屋を営む。武器や盾の強化は鍛冶屋よりこちらを頻繁に利用することになるだろう。
ときどき代金の代わりにおかしな要求をしてくる。無論冗談だが。
モデルはシレンの陶芸家兼ワナ道師範「ガイバラ」。ちなみに弟子はサルヤーマで、こちらのモデルもガイバラの弟子である「サルヤマ」から。



システム・アイテム

前作ではダンジョンの最深部まで降りた後は、来た道を上る(例えば地下99Fまで降りた後、今度は99F分階段を上がる=198階層を昇り降りする)必要があったが、不評だったのか、今作では最深部からの帰還はワープで一瞬に済ませてくれる。
他にもシレンシリーズでの初心者に易しくない要素が見直され、大本命の「不思議のダンジョン」攻略前の様々なダンジョンがチュートリアルの代わりとなっている。
レベル上限が上がったことと合わせ、モンスターから得られる経験値も上方修正され、レベルアップがしやすくなった。
他にもシレンシリーズから様々な要素が導入されており、大幅に戦略性が高まった。


ダンジョン内の店

シレンからの逆輸入要素①。
時折ダンジョンのフロア内に店が設置されていることがある。店主はドラクエ系不思議のダンジョン通してガーゴイル。
前作ではほぼ使い道がなかったゴールドだが、これでようやく使い道ができた。
このシステムで買値・売値からアイテムを判別することもできるように。
アイテムの売買の他に泥棒ができるのも変わってないが、そうすると滅茶苦茶な戦闘力で返り討ちにしてくるのも相変わらず。
PS版ではとうぞくの壺を使わずして、ドロボー状態にならず商品をせしめられるバグが存在した。*2
GBA版で同じ行動をとると即ドロボー状態になり、その場で店主に成敗されるので注意。


シレンからの逆輸入要素②。
自由にアイテムを出し入れできる「保存の壺」や後述の合成システムには欠かせない「合成の壺」など、アイテムを「入れる」タイプがメインだが、HPを全快できる「回復の壺」や、アイテムを吸い込むことができるほかに安全に泥棒をするのに使える「とうぞくの壺」など、「使う」タイプも一定数ある。
中には投げつけて割れると爆発する「火薬壺」、反対に投げようが落とそうが決して割れない「われない壺」、使うとモンスターを呼び出す「まものの壺」といった個性的な壺もある。*3


合成

シレンからの逆輸入要素③。
武器や盾同士を合成して修正値を上げることができるほか、最大の特徴は複数の特殊効果を持ったアイテムを作ることだろう。


特殊効果も他種多様で、剣のそれは
【炎】フレイム等の炎系モンスターに2倍のダメージを与える*4
【浮】浮遊系に2倍のダメージを与える
【竜】ドラゴン系モンスターに2倍のダメージを与える
【悪】悪魔系モンスターに2倍のダメージを与える
【人形】人形系モンスターに2倍のダメージを与える
【ゾンビ】ゾンビ系モンスターに2倍のダメージを与える
【会心】会心の一撃が出やすくなる
【堀】壁を掘れる
【物】物質系モンスターを一撃で倒せる
【壊】壁掘り、物質系モンスターを攻撃すると破壊される
【必】攻撃が必ずあたる
【G】倒したモンスターがゴールドをドロップするようになる*5
【3】前方3方向に攻撃できる
【LIFE】攻撃するとモンスターのHPを1にし、与えたダメージ分強化値が+1される*6
【錆】錆びない*7

+ レア剣の特殊効果-

【封】印の盾とセットで装備すると、モンスターの特殊能力を封印できる
【8】周囲8方向に攻撃できる
【二回】通常攻撃が2回になる
【HP】攻撃が当たるとHPが10回復する
【こわれず】壁掘りや物質系モンスターを攻撃しても剣が破壊されない*8


同じく盾は
【毒】毒の矢やおばけきのこの毒を無効化できる
【はら倍】満腹度が倍の速さで減っていく
【はら半】満腹度の減りが半分の速さになる
【炎】ドラゴンの炎やフレイムから受けるダメージを半減させる
【盗】ゴールドやアイテムを盗まれない
【地雷】爆風のダメージを半減
【魔】モンスターの魔法を無効化する
【技】モンスターの技を無効化する
【見切】モンスターの攻撃をときおり回避する
【返】モンスターから受けたダメージの1/3を相手に返す*9
【錆】錆びない

+ レア盾の特殊効果-

【印】封の剣とセットで装備すると、モンスターの特殊能力を封印できる


例) はぐれメタルの盾をベースに皮の盾+3とドラゴンシールド+1を合成
 →満腹度の消費を抑える効果と炎攻撃半減効果を同時に持ったはぐれメタルの盾+4が完成


合成は村の中にある合成屋でゴールドを払ってするほか、ダンジョン内では合成の壺を使うことでノーコストで行える。強力な装備へ多数の特殊効果をつけようとすると、合成屋ではかなりの金額を請求されるため、金策が上手くいっているのでなければ壺にお世話になる方が賢明。
また本作には「印数」のシステムがまだないため、特殊効果をたっぷり搭載した装備品を作成だって可能。(印数の実装はシレン2から)


実績システム

シレンからの逆輸入要素④。
シレンGB1から実装された、様々なプレイの記録を見れるシステム。
冒険した回数や最高レベル、生存回数など基本的なものから、「落とし穴で倒れた」や、「合成の壺を遠投した」など、変死や珍プレーなどバラエティー豊かな事項まで記録される一種のやり込みコンテンツ。


この他、既存のアイテム(巻物や装備品など)も白紙の巻物や透視の指輪、オーガシールドなど、アイテムによっては名称が変更されたりしながらシレンから逆輸入されたものが多数。
当然完全オリジナルも多々登場し、黄金のアイテムやあのロトの剣・盾がその代表例。
特にロト装備に関してはロトの子孫でもなければ舞台設定がまるで異なるにも関わらずトルネコは平然と使いこなしている。なんでだ。


転職システム

ストーリークリア後から使用可能となる本作独自のシステム。
普段の商人から戦士、魔法使いの2種類に転職でき、それぞれ特性がまるで異なっている。なお転職はクリア後ならいつでも際限なくできる。

戦士

満腹度を消費し、事前に武器・盾にセットした技を使うことができる。
技はある特定の動作を、種類によっては特定の装備品を装備しながらすることにより習得でき、剣は主に敵を攻撃するタイプ、盾は主に自身のサポートをする技がメイン。
技は同じ種類の装備品につき3つまでセット可能で、一部のワナや攻撃を喰らった時に技をセットしている装備品が壊れることがある。
ただし、

  • 指輪が装備できない
  • 杖を振って使えない(投げるのは可能)
  • 巻物が読めない

といったデメリットがつきまとう。特に最後のデメリットはPS版だとかなり致命的なものになる(後述)。
技の組み合わせによって強力なコンボを生み出すことも可能で、中には敵がこちらに一切攻撃してこない実質無敵になれるバランスブレイカー級も。

魔法使い

HPを消費し、ドラクエ本編とモンスターズに登場した呪文や一部の特技が使える。
呪文はレベルアップすることでランダムで1〜2個覚えてゆき、最大で同時に30種類まで覚えられる。なお、メラとメガンテは最初から覚えている。
戦士と同じく、一部のワナや攻撃を喰らうことで呪文を忘れてしまうことがある。
満腹度はターン経過では一切減らない。
ただし、

  • 武器・盾は装備できない(指輪は可能)
  • 矢も放てない *10
  • HPの自然回復が遅い
  • レベルアップで攻撃力が上がらない

といったデメリットが存在する。
専用アイテムに「スペルブック」というものがあり、これに一度覚えた呪文を書き込むことでその呪文をいつでも何度でも放てるというものがある。流石にHPは消費するが。



モンスター

本作から同種の色違いモンスターが解禁され、それに伴い前作では欠席だったメタルスライムも登場。
多彩なモンスターがトルネコを待ち構えている。
主な分類としては、

  • スライム系 ドラクエシリーズおなじみのかわいいやつら。
  • けもの系 ももんじゃ等の動物系。比較的火力重視。
  • ゾンビ系 厄介な特殊能力持ちや、倒されてもお墓になり後々蘇る嫌な連中が勢ぞろい。
  • トリ系 ドラキー等の有翼類。ウィンドスピアで串刺しにしてやろう。
  • 植物系 おばけきのこ等、トルネコの能力を一部制限する技を使ってくる。
  • ムシ系 ぐんたいアリ類は壁を掘りまくってマップをぐちゃぐちゃにしてくる。
  • ドラゴン系 こちらもおなじみドラゴン属。ドラゴンキラーとドラゴンシールド必携。
  • 悪魔系 最も多くのモンスターが分類される一大系統。それだけに強さも能力も多種多様。
  • 物質系・人形系 ゴーレム等の硬いモンスターが多い。つるはしと引き換えに一撃粉砕できる。
  • 特殊系 神父

その総数、実に132種。すべてを網羅することは到底不可能なので、ここでは本作初参戦の印象深いモンスターを紹介。


バーサーカー
DQ2から参戦。本編ではあまり目立たない地味なモンスターだったが、本作では一転、強烈な個性を提げて出演。間違いなく本作が彼の出世作だろう。
敵味方見境なく対象を倒しまくりみるみるレベルを上げる
それならシレンのキグニ族やミダレウッチーと同じじゃんとお思いの人もいるかもしれないが、彼の恐ろしい点は常時倍速行動であるほか、レベルは最大で9まで上がるところ。当然攻撃力もそれ相応に上がっていく。おまけに壁まで掘ってくる。
つまり高レベル帯の個体と鉢合わせしたら粉々になる危険性高し。そうならないうちにレベルアップしていると分かったら即降りを心掛けよう。
なぜかゾンビ系に分類されているが、そのおかげでゾンビキラーが有効。他のゾンビ系と異なり墓に入った仲間を蘇らせることはしないが、逆に墓のバーサーカーは仲間が近くに居ると蘇ってくる。そのくせその恩人を真っ先に殺してレベルアップする恩知らず。*11
ちなみにいくつかのアイテムには、対象をバーサーカー状態にするものがある。本家バーサーカーよろしく、他のモンスターを攻撃してまわるようになるが、同時に対象の特殊能力を封印する効果も持っている。
嫌な特殊能力のモンスターをバーサー化させて同士討ちさせれば、能力も封じられ敵も減らせて一挙両得というわけだ。当たり前だがレベルアップしたモンスターに殺されないよう注意。


がいこつ剣士・死霊の騎士・影の騎士
DQ4から参戦。ルカナンを駆使してパーティに大打撃を与えてきた所以か、今作ではトルネコが装備する盾を弾き飛ばす技を使ってくる。
トルネコの後方10マス分まで盾が飛ばされてしまうが、モンスターに当たると盾も消失してしまう。相手に僅かなダメージを与えると共に、トルネコは甚大なダメージを被ることになる。他にも水路に落ちてしまうと「使い物にならなくなる」し、えんとうの指輪を装備していると盾も遥か彼方に消え去ってしまう。
可能な限り壁を背にして戦うか、不可能ならば大ダメージを覚悟の上で盾を外すのも一つの手。


ドッグスナイパー
DQ6から参戦。こちらも本編では地味だったが不思議のダンジョンでは大暴れする。
高火力の鉄の矢を倍速2回行動で1ターンにつき2回も放ってくる。これを遠距離から、特に見えない場所から放ってくるもんだからたまったものではない。しかも「カシュン×2」という専用SEに、色違いも存在しないため専用グラ持ちの贅沢なヤツ。
当然同士討ちでレベルアップしたら目の当てようもないことに。


テンツク・スーパーテンツク・ラストテンツク
こちらもDQ6から参戦。ひょうきんな見た目に反し、踊りのゆうわくによってトルネコを強制的に踊り状態にしてしまう厄介なヤツ。こうなると攻撃は一切出来ず、ひたすら逃げまわるしか手がなくなる。あげく通路で挟まれようものなら、タコ殴りにされながらもひたすら踊り続けるトルネコのケツを眺める羽目になる。
踊りのゆうわくはわざふうじの盾でも魔法の盾でも防ぎようがないため、封の剣+印の盾で先制するか、封印の杖で特殊能力を封じるしかない。


あくましんかん・じごくのつかい
DQ2で初登場。催眠魔法によってトルネコの行動を支配する。他にもだいまどうが同じ魔法を駆使する。
行動はまったくのランダムで、「ランダムな方向に剣を振る」「装備を着け外しする」「草を飲む」「巻物を読む」「壺にアイテムを入れる」「アイテムを投げる」といった不随意な行動を実行してしまう。
有用な巻物を読んだり薬草を飲む程度ならまだしも、「鍛え上げた装備をへんげの壺へ投入」「世界樹の葉を誤飲」「リレミトの巻物で強制送還」「唯一残っていたパンを投棄」なんて行動を取らされた日には泣くに泣けない。しかも1ターンを消費してしまうため、連続で催眠をかけられ成すすべなくタコ殴りにされ倒される、なんてことも珍しくない。
それでいて攻撃力もそこそこ高い。魔法の盾を合成するまでは彼らとまともに対峙するのは避けた方が良いだろう。


あやしいかげ
下位種のシャドーに続いて参戦。シャドーと同じく本作では通常時に姿が見えない
姿を見る為にはめぐすり草を飲む、シャドウの指輪*12を装備するしかなく、しかもあやしいかげの出現エリアには、爆弾岩やドラゴンといったHPをゴリゴリ削られるモンスターが揃っている。
やっとの思いで危機を脱し、足踏みで回復しようと思った矢先に背後からの一突きで倒される……なんてことも珍しくない。
更に杖の光弾を反射する能力を持っており、存在に気が付かないままにザキの杖を振れば、トルネコに跳ね返って即死してしまう。ただこれも水晶同様、使い方次第では有効に利用できる。


エビルポット
この系統では唯一の参戦。HPも攻撃力もたいしたことはないが、こいつの脅威は仲間呼びの能力である。
同種を呼び寄せるぐんたいアリ属、うごくせきぞうを呼び寄せるマドハンド属など、固有の仲間を召喚するモンスターは他にもいるが、こいつはフロアに出現するモンスターをランダムで、しかも最大5体を一気に呼び寄せることができる。一撃で倒せなかった場合、エビルポットがエビルポットを呼び、そのエビルポットがまた……といった具合に小モンスターハウスがみるみる形成されていく。
だが装備が整ってきたトルネコからは体よく経験値稼ぎに協力させられる哀れなヤツ。


ぐんたいアリ・アイアンアント・ラリホーアント
蟻。
こいつも基本ステータスは大したものではない。とはいえ先述した通り仲間を呼び寄せるうえ、最上位種のラリホーアントは攻撃にラリホー効果が付与されており、時折トルネコを眠らせてくる。
地味にやっかいなのが壁堀の能力で、壁という壁を無原則に掘り進めてマップをぐっちゃぐちゃにしてしまう。それだけなら無視すればいいじゃないかと思われるだろうが、ターン処理の都合上、壁を掘っている最中は1ターンごとにラグが入り、微妙なストレスになる。近くで掘っているときなどは、掘削時の「ボピッ」という感じの音とともにいちいち歩みを邪魔されるため、イライラ度が跳ね上がる。
まあ1ターンごとに死期が近づく↓よりはマシだが……


キースドラゴン・ダースドラゴン
それぞれDQ1から下位種のドラゴンに遅れをとる形で参戦。キースは同じ部屋に、ダースは同じフロア内にいる時にホーミングする炎を吐いてくる。要はシレンでいうスカイドラゴン、アークドラゴンとそれぞれ同ポジション、と言えばその恐ろしさがひしひしと伝わるはず。
ダースドラゴンなどは水平距離が近いとき、1ターンごとに壁を貫通する固定40ダメージの炎を叩きつけてくるのだからたまらない。
さらに酷いのは↓と共演したときで……


ゴールデンスライム
本作唯一のDQM出身。
トルネコを見つけるや否や、マダンテをぶっ放してくる。このマダンテがかなりの曲者で、こちらのHPが200以下だったら問答無用で即死、201以上あっても残り1になるという凶悪性能。このマダンテとキースやダースの炎の即死コンボでトルネコを幾度も葬り去っていった。
ちなみに魔法の盾でもマダンテ攻撃は防ぎようがない。大部屋のモンスターハウスで遭遇した際は、運が悪かったと思って世界樹の葉に命を託そう。
倒すとフロアを降りる度に草類を生成する黄金の草を落とす。


ガーゴイル
DQ2より出演。普段は店主を勤めており、こちらに危害を与えることはない……のだが、こちらが危害を加えたり泥棒した時なら話は別。倍速2回行動でこちらに急接近し、超火力でこちらを木っ端微塵にしてくる。ガチガチに鍛え抜かれた装備であっても倒すのには一苦労。おまけに倒しても経験値が「1」と非常にしょっぱい*13。泥棒は計画的にね。
店主の他に一部のフロアでは宝物庫の番人のバイトに勤しむ個体もいる。
ちなみに先述のバーサーカー、神父すら殺して自爆するくせになぜかガーゴイルだけは絶対に攻撃しない。さすがに分が悪いと察しているのだろうか。*14


+ ネタバレ注意!-

邪悪な箱
本作の一連の事件の元凶にして本シリーズ初のラスボス。パッケージイラストで大量のモンスターを出している箱がそれ。しあわせの箱の対となる存在で、不思議のダンジョンからしあわせの箱を持ち帰った半年後に活発化し、村に数々の異変を引き起こしてきた。


コイツとの戦闘は前作でしあわせの箱が置かれていた不思議のダンジョン27階で行われる。
「聖域敷けば余裕じゃね?」と思ったあなたは甘い。
確かに基本ステータスは大したことはないのだが、ラスボスらしく厄介な能力持ちで、攻撃を受けるとモンスターを複数撒き散らしてワープする。その中にはおおめだまやドラゴン、ばくだんいわなどこちらも厄介なモンスター揃い。おまけに爆風や炎攻撃を受けると分裂する。*15当然、杖の類は無効。
それでも巻物の影響は受けるので、最初にはりつけの巻物とルカナンの巻物を読んでから戦うのがベター。
取り巻きにもおおめだまやドラゴンなどが潜んでいるので、混乱よけの指輪の用意やドラゴンシールド・爆発よけの盾の合成をお忘れなく。
実のところトルネコが倒れる原因は、ワナやモンスターの連携による複合的な要因が多く、1対1ならばともかく複数の能力持ちモンスターに囲まれた時などは、レベルや装備が整っていたとしても即死の危険性が捨てきれないのが不思議のダンジョンの恐ろしいところである。
27Fの邪悪の箱戦はそれを象徴するような舞台といえる。
邪悪な箱を倒せば見事エンディングとなるが、クリア後ダンジョン「試練の館」の一部階層には普通にコイツが生息している。ラスボスとは一体……?



ダンジョン


ちょっと不思議の草原(3階)
王様の城へ向かう途中に最初に入ることになるダンジョン。
前作の「ちょっと不思議のダンジョン」同様に基本操作がメッセージで表示される、基本を覚えるためのチュートリアルダンジョン。
何度も失敗するとはぐれメタルの剣・盾を貰えるのも前作同様。
仮に持ったままクリアしてもそのまま売却され、しばらくは持ち込み不可なダンジョンが続くのだが……


屋敷のダンジョン(6階→5階)
ベビーサタンに盗まれた銀行屋の金庫を取り戻す為に入るダンジョン。
矢の扱い方を学べるチュートリアルにもなっており、矢がたくさん落ちている。
ボスはそのままベビーサタンだが、この個体は既に金庫を盗んでいる為盗み行為は行って来ない。
クリアすると5階構造になる。


お城のダンジョン(6階)
鍛冶屋に聖なる炎を持ってきてと頼まれ潜るダンジョン。
杖の使い方のチュートリアルで、杖がたくさん落ちている。


墓場のダンジョン(6階)
パン屋に墓参りをすると頼まれ一緒に潜るダンジョン。
草の使い方のチュートリアルで、草がたくさん落ちている。
パン屋が一緒についてくるが、敵の標的にはならず、戦闘にも参加しない。*16


火吹き山(10階)
このダンジョンから持ち込みが可能となる 。持ち込み可能数はPS版で2個、GBA版だと3個。
火山までダンジョン化し、王様と連れの兵士が帰ってこないという事でトルネコが駆り出されることになる 。
主に巻物の使い方を学べるチュートリアルダンジョン。
初回時は兵士が倒れており、割とマヌケなセリフ(腐ったパンを食べたら腹を壊した、など)も聞ける。


迷いの森(12階)
持ち込み可能数はPS版で2個、GBA版だと4個。
火山の向こう側にあった森までもがダンジョン化しており、謎の老人を追って向かうことになる。
床落ちアイテムはゴールドだけだが、ここからガーゴイルの店が登場。出店頻度も高めなのでここで店の使い方を覚えておこう。


トロ遺跡(14階)
持ち込み可能数は5個。
ガシラから封印の箱を作成するのに必要なアイテムを手に入れるため向かうことになる。
またこのダンジョン以降神父が登場する。*17話しかけることで体力回復や解呪などができるうえ、時々パンを放り投げ恵んでくれるありがたい御方。だが、くれぐれも神父に攻撃したり、十字架を壊さないように。おお 天罰が下りました……


不思議のダンジョン(27階→100階)
クリア前最後のダンジョン。 持ち込み可能数は10個。
一部のアイテムが未識別となっており、20階にはリレミトの巻物があるのも相変わらず。
27階(前作でしあわせの箱が置かれていたフロア)には今回の騒動の元凶である邪悪な箱が佇んでおり、そいつを倒すとエンディングとなる。
クリア後は100階まで降りる事が可能となる。前作とは違い、それ以降のモンスターの分布もより強力なものになっている。
また81階は大部屋モンスターハウスが、97階にはゴールデンスライム1匹が必ず登場する。


井戸のダンジョン(2階)
商人のみが入れるダンジョン。
最大5個までアイテムを持ち込み可能で、不思議のダンジョンの進み具合によって10段階のレベルが解放される。1が簡単で10が激ムズとなっている。
1階は必ず大部屋モンスターハウスか迷路(水路か壁のいずれかで区切られる形態の迷路)となっている。
レベル10のモンスターハウスにはキースドラゴンがいる。当然敵うはずがないので世界樹の葉を携帯しよう。
水路ごしには撃ってこないのが救いか。
2階には多額のゴールドとカギが落ちており、敵は一切出てこない。カギは不思議のダンジョンで用いる特殊アイテムで、ここで補充するのが一般的。



剣のダンジョン(35階)
戦士のみが入れるダンジョン。武器や盾、パンが床落ちしていることが多く、それらを駆使して進んでいく。事前に有用な技を覚えてから進むのが安全。
35階には最大HPを増やすいのちの指輪が落ちている。


魔のダンジョン(35階)
魔法使いのみが入れるダンジョン。回復アイテムが比較的多めに落ちており、稀に先述のスペルブックも拾えたりする。
35階には戦士で多くの技を覚えられ、セットもできる魔法の剣が落ちている。


試練の館(50階)
不思議のダンジョンシリーズ初のアイテム持ち込みを前提とした高難易度ダンジョン。
それ故1階の時点でかなり強い敵が出てくる。ダースドラゴンなどここでしか登場しないモンスターも多々ある。
敵は最初の段階では身代わり同様の姿となっているが、倒すか専用アイテムの「モンスター識別の杖」を使えば以降は正体を現したままになる。
なお床落ちアイテムはゴールドとモンスター識別の杖しかなく、アイテムは基本全て未識別。更にパンも未識別だったりする。
30階にはかの伝説のロトの盾が入った宝石箱が落ちている。何としてでも回収すべし。
またPS版はロトの盾を入手後、同じく30階にフロアを降りる度に盾を生成する黄金の盾が落ちている。GBA版は最下層の50階に移動した。


もっと不思議のダンジョン(100階)
シリーズ恒例の持ち込みなし、ほぼ全てのアイテムが未識別の最高難易度ダンジョン。
不思議同様前作から拡張されている。
持ち込みなしの都合からアイテムの床落ち率は高いのだが、未識別品ばかりなうえマイナス効果のアイテムも数多く解禁されているため、なにそれ構わず試していると直ちに危機に瀕するだろう。
今までの知識をフル活用して最深部まで頑張ろう。


ちなみに不思議ともっと不思議には、カギを使って扉を開けるか、つるはしで壁を掘らないと入れない部屋に安置されるレアアイテムが存在する。ただし様々なアイテムをフル活用して入手する必要があったり、中にはガーゴイルがわんさかいるなど入手は一筋縄ではいかない。それだけに強力なアイテムも数多く、ダンジョニストならば欲しくなること間違いなし。


GBA版について

本作発売から2年後の2001年12月20日に、ゲームボーイアドバンスへの移植版が発売された。ただの移植ではなく、開発スタッフが「ディレクターズカット版」と称している通り、あらゆるバランス調整が施されている。全体的に難しくなったが、理不尽な変更ではなく、丁度いい程度に収まっている。
なお、この移植作がドラクエシリーズのGBA初進出でもある。


主な違い

変更・追加点

  • 中断セーブが階段を降りる際に任意に中断できるようになった。
  • 他のソフトとのアイテム通信交換が追加された。
  • ダンジョン内で壺へのアイテムまとめ入れができるようになった。
  • ワナチェックでワナを発見した時、メッセージが表示されるようになった。

修正・調整点

  • 強力なアイテムの削除

アイテム無限増殖に必要だったすいだしの巻物や分裂の壺のほか、やりなおしの巻物が削除された。
この他にも入手困難になったアイテムも多い。


  • 裏技・バグの修正

簡単に泥棒ができる裏技や、一部の装備品に特殊効果がないバグなど、便利だったものから致命的なものまで幅広く修正された。


  • ゲームバランスの調整

戦士の一部の技の習得条件が難しくなったり、消費満腹度が増えた。一方魔法使いの一部の呪文も仕様変更を受けている。
また、明確な弱点があった敵の経験値が減らされたほか、トルネコの攻撃力上限が撤廃され、少ない攻撃回数で敵を倒せるようになった。



余談

当初は前作の移植から計画が始まったが、開発中に色々とやりたいことが増えていき、最終的に『2』としてリリースすることになった。


PS版は中断するのに何かと不便。時々現れる中断ポイントの他に、「中断の巻物」を使わない限り任意に中断できない仕様となっていた。特に中断ポイントが出ないもっと不思議だとこれを使わない限り中断ができず、泣く泣く貴重な白紙に中断の巻物を書くことも多かった。
特に巻物が読めない戦士だともっと不思議では中断ができない。
その後の不思議のダンジョンシリーズでは任意に中断できるよう改善され、本作のGBA版も階段を降りる際に任意中断が可能となった。
[[任意中断できない作品>ポケモン超不思議のダンジョン]]もあったりするけど



追記・修正はロトの剣・盾+99ベースですばらしい剣と盾を作ってからお願いします。*18


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  • 何度もやったなぁ。ようじゅつしとだいまどう。てめーらは許さん -- 名無しさん (2021-11-20 08:49:57)
  • 戦士でもっと不思議100F踏破した、雪の降り積もったあの日が懐かしい -- 名無しさん (2021-11-20 09:52:12)
  • ロト装備は血縁関係無いってそれ一番言われてるから -- 名無しさん (2021-11-20 21:32:21)
  • ひょっとしたらロトの血縁者が使わなくても(真の力は発揮できなくても)素でこれぐらい力はあるよってことなのかもしれない -- 名無しさん (2021-11-21 10:04:13)
  • ちょっと不思議な草原で拾った装備は倉庫が壊れてるから全部売り払われるんじゃないっけ? はぐれメタル装備も同様に -- 名無しさん (2021-11-25 09:53:11)

#comment(striction)

*1 しかも「ラリホー草とまものしばりの巻物」といった持ち帰るには微妙な取り揃えが多い
*2 未精算の商品を通路に投げ、代わりに適当なアイテムを店内に置く。店主に話しかけると、まず置いたアイテムを買い取り、そのあとに商品の代金を請求してくるが、ここで「いいえ」を選ぶとなぜか店から出してくれる。通路に落ちた商品は精算済の扱いになっている。またこの手を悪用すれば、無限にゴールドを増すことも出来るわけである
*3 火薬壺を家の倉庫で割ると倉庫が爆発で吹き飛ぶ……なんてことはなく安全に割れる。われない壺も同様。妻であるネネが割っているのだろうが一体どうやっているのだろうか
*4 が、ブリザードやひょうがまじんにはダメージが通らなくなるという地雷効果
*5 その代わりにアイテムを落とさなくなるが、ゾンビ系を倒した際の墓の建立も防いでくれる、一長一短な特殊効果
*6 素振りや空振りをすると-1される。しかも強くなりすぎると破壊されてしまうため、合成には不向き
*7 メッキの巻物で付与できる
*8 黄金のつるはしの効果だが、バグの影響でこの効果があっても剣は破壊されてしまう
*9 公式ガイドブックでは邪悪の箱戦に備えて、メイン盾への合成を避けるよう仄めかされている。先制されたとき、跳ね返ったダメージで邪悪の箱がルーラで逃げてしまう現象を指しているが、他にもスモールグールなどの分裂するモンスターに対しても不向き
*10 PS版のみ、特定の手順を踏むことで放つことが可能
*11 つまりバーサーカーが他のゾンビを蘇生出来てしまうとその場でレベルカンストする危険性が増す為に、このような仕様になっていると思われる
*12 今作でのみ「シャドー」ではなく「シャドウ」表記になっている
*13 とはいえ実績解除の為に一度は殴り合う必要がある
*14 メタ的に言えば、店主を殺害されると否応なく泥棒せざるを得なくなるために攻撃対象から外されているのだろう。両者の初登場ダンジョンである迷いの森はお店利用のチュートリアル的ダンジョンでもあるため、この趣旨からも外れてしまう
*15 分裂したとしても、倒すのはどれか1体でよい
*16 ちなみに倒しても次のフロアに降りるとしれっと復活している。何者なんだ
*17 再生と崩壊を異常なサイクルでくりかえすダンジョンに、トルネコよりも先に到達し、モンスターからも無視されている神父って一体……
*18 PS版はバグの影響で実績システム「冒険の記録」の「合成してすばらしい剣をつくった」を達成できない。以前はチュンソフトにメモリーカードを郵送すれば修正してくれたのだが、現在は未対応。修正済データが入ったメモリーカードをオークション等で入手するか、チートツールでコードを書き換えるしかない。

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